JP2003304792A - 田植機用の薬剤散布装置 - Google Patents

田植機用の薬剤散布装置

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JP2003304792A JP2002110501A JP2002110501A JP2003304792A JP 2003304792 A JP2003304792 A JP 2003304792A JP 2002110501 A JP2002110501 A JP 2002110501A JP 2002110501 A JP2002110501 A JP 2002110501A JP 2003304792 A JP2003304792 A JP 2003304792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬剤ホッパに貯留された粉粒状の薬剤を繰出
し機構で所定量づつ繰出し、繰出された薬剤を拡散機構
によって拡散散布するよう構成した田植機用の薬剤散布
装置において、比較的簡単な構造で、薬剤を左右に幅広
く均一に拡散して散布できるようにする。 【解決手段】 繰出し機構31に左右一対の薬剤落下口
cを設けて拡散機構32に臨設するとともに、拡散機構
32には、共通の左右軸心周りに回転駆動される拡散羽
根67,68を備え、かつ、拡散羽根67,68を左散
布用と右散布用に2組備えてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、苗植付け作業と同
時に除草剤などの薬剤を圃場に散布するよう構成した田
植機用の薬剤散布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記薬剤散布装置は、基本的に、ホッパ
から繰出した粉粒状の薬剤を高速回転駆動される拡散機
構に落下供給して幅広く散布するよう構成されており、
拡散機構しとしては、例えば、特開平6−86623号
公報に開示されているように、左右の薬剤落下口から落
下供給される薬剤を縦軸心周りに高速で回転駆動される
羽根車に導いて左右に幅広く拡散するとともに、左右の
薬剤落下口の一方からのみ薬剤を落下供給することで散
布範囲を左右いずれかに片寄らせるように構成したもの
や、特開平7−255223号公報に開示されているよ
うに、前後軸心周りに高速で回転駆動される拡散ロータ
を左右一対備えて、拡散範囲を選択できるように構成し
たもの、などが利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記拡散機構は、いず
れの構成においても、遠距離への飛散機能を高めること
は比較的容易であるが、近距離への飛散が難しく、反射
板などを導入して近距離へ飛散する必要があり、飛散す
る薬剤を案内するためのケース構造が複雑になりがちで
あった。
【0004】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、比較的簡単な構造で、薬剤を左右に幅
広く均一に拡散して散布できるようにすることを主たる
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用、および効果〕
【0006】請求項1に係る発明は、薬剤ホッパに貯留
された粉粒状の薬剤を繰出し機構で所定量づつ繰出し、
繰出された薬剤を拡散機構によって拡散散布するよう構
成した水田作業機用の薬剤散布装置であって、前記繰出
し機構に左右一対の薬剤落下口を設けて前記拡散機構に
臨設するとともに、拡散機構には、共通の左右軸心周り
に回転駆動される拡散羽根を備え、かつ、拡散羽根を左
散布用と右散布用に2組備えてあることを特徴とする。
【0007】上記構成によると、繰出し機構によって繰
出されて左右の薬剤落下口から落下供給されてきた薬剤
は、左右軸心周りに回転駆動される左散布用の拡散羽根
と右散布用の拡散羽根にそれぞれ導かれ、左右に飛散さ
れる。この場合、拡散羽根は左右軸心周りに回転駆動さ
れるものであるので、左右水平に支架した回転軸に拡散
羽根を取付けるような構成をとることで、左散布用の拡
散羽根と右散布用の拡散羽根を左右の薬剤落下口に適正
に臨設配備することが容易となる。また、左右軸心周り
に回転駆動される拡散羽根は、その形状や長さなどによ
って飛散能力を任意に設定しやすい。
【0008】従って、請求項1の発明によると、構造簡
単な一軸駆動でありながら、薬剤を左右に幅広く均一に
拡散して散布することが可能となる。
【0009】〔請求項2に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1の発明に
おいて、各組の拡散羽根を、近距離飛散用の羽根と遠距
離飛散用の羽根とから構成してある。
【0011】上記構成によると、種々の薬剤反射板やガ
イドを要することなく、近距離および遠距離への飛散を
好適に行うことができ、幅広く均一な薬剤散布が可能と
なる。
【0012】〔請求項3に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0013】請求項3に係る発明は、請求項1または2
の発明において、前記拡散羽根を、傾斜羽根、あるい
は、ねじり羽根で構成してある。
【0014】上記構成によると、傾斜羽根、あるいは、
ねじり羽根の長さ、傾斜角度、ねじり角度、などを設定
することで所望の拡散能力をもった拡散機構を構成する
ことができ、幅広く均一な拡散散布を効率良く行うこと
ができる。
【0015】〔請求項4に係る発明の構成、作用、およ
び効果〕
【0016】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか一項の発明において、苗植付け装置に対して高さ
調節可能に装着してある。
【0017】上記構成によると、拡散機構の能力が同じ
でありながら、植付け条数の異なる田植機に好適に利用
でき、機種ごとに異なる仕様の薬剤散布装置を準備する
必要がなく、安価に実施することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に、本発明に係る薬剤散布装
置を備えた田植機の全体側面が示されている。この薬剤
散布装置付き田植機は、4輪駆動型の走行機体1の後方
に、油圧シリンダ2で駆動される四連リンク機構3を介
して苗植付け装置4が昇降自在に連結されるとともに、
走行機体1の後部に施肥装置5が搭載装備され、かつ、
苗植付け装置4の後部に薬剤散布装置6が連結された構
造となっており、主変速レバー7を前後に揺動操作する
ことで、無段の前後進変速が可能、かつ、副変速レバー
8によって作業走行用の低速と移動走行用の高速とを選
択するようになっている。
【0019】前記苗植付け装置4は6条植え仕様に構成
されており、乗用走行機体1から軸伝達された作業用動
力を受けるフィードケース12、6条分の苗を載置して
一定ストロークで往復横移動される苗のせ台13、左右
に並列配備された3つの植付けケース14、各植付けケ
ース14の後部左右に装着された回転式の植付け機構1
5、2条分づつ植付け箇所を整地する3個の整地フロー
ト16、などが装備されている。また、図2に示すよう
に、各植付けケース14には、左右の植付け機構15の
駆動を断続する畦際クラッチ17が備えられており、こ
れら畦際クラッチ17を選択して切り操作することで、
通常の全条(6条)植えの他に、畦際近くでの4条植
え、および、2条植えによる少数条植えを行うことがで
きるよう構成されている。
【0020】前記施肥装置5は、顆粒状の肥料を収容す
る肥料ホッパ21、収容した肥料を所定量づつ繰出す2
条単位3組の繰出し機構22、繰出された肥料を整地フ
ロート16に備えた作溝器23に導く供給ホース24、
供給ホース24内に搬送風を供給して肥料を作溝器23
まで風力搬送する電動ブロア25、などが備えられてお
り、植付けと同時に植付け苗の横側近くに肥料を埋設し
てゆくよう構成されている。そして、3組の各繰出し機
構22は、前記畦際クラッチ17を操作する3本の畦際
クラッチレバー26にそれぞれ連動連結されており、畦
際クラッチ17の切り操作によって一部の植付けが休止
されると、その植付け休止条に対応する条の肥料繰出し
も停止されるようになっている。
【0021】図3〜図11に前記薬剤散布装置6の構成
が示されている。この薬剤散布装置6には、粉粒状の薬
剤(除草剤)を収容する薬剤ホッパ30、収容した薬剤
を所定量づつ繰出す繰出し機構31、繰出された薬剤を
6条の植付け幅に相当する横幅で植付け跡に拡散散布す
る拡散機構32、繰出し機構31および拡散機構32を
内装する散布ケース33、等が備えられており、ベース
部材としての散布ケース33が、前記植付けケース14
から立設した伸縮調節可能な支柱34を介して高さ調節
可能に取付けられている。
【0022】薬剤ホッパ30は、蓋カバー35を備えた
ホッパ本体36と、その下端に嵌合されてピン連結され
たロートケース37とから構成されており、ロートケー
ス37の中央後方箇所に下向きに開口した単一の流下筒
37aが形成されている。そして、この薬剤ホッパ30
全体が、散布ケース33の上部中央部位に連設された筒
部33aの上端に脱着可能に外嵌されて、この筒部33
aに備えた左右のバックル38で止着されている。な
お、ホッパ本体36および蓋カバー35は、収容した薬
剤の消費具合を監視できるように透視可能な樹脂材で形
成されている。
【0023】散布ケース33における筒部33aの内部
には、上向きに開口した内ケース部33bが設けられて
おり、この内ケース部33bの内部に前記繰出し機構3
1が装備されている。繰出し機構31は、ロートケース
37における流下筒37aの下端に形成された薬剤流下
口aから薬剤を目皿40によって定量づつ繰出して拡散
機構32に供給するものであり、以下のように構成され
ている。
【0024】すなわち、前記目皿40は平面形状が扇形
の厚肉樹脂材で形成されており、扇形のかなめ部位に圧
入連結した支軸41が、ロートケース37に設けた軸受
けボス部37bに回転可能に下方から挿入されるととも
に、軸受けボス部37bの左右に突設された一対のボス
部37cにネジ止めされた目皿支持板42が、前記支軸
41に形成した段部41aに座金43を介して係合され
ることで、目皿40がロートケース37に落下不能に支
持されている。
【0025】目皿40の外周両端部近くには、上下に貫
通する一対の繰出し孔bが形成されている。両繰出し孔
bは、目皿回転軸心Pからロートケース37の薬剤流下
口aまでの距離を半径とする円弧線上に設けられてお
り、目皿40が軸心P周りに水平に往復揺動すること
で、各繰出し孔bが薬剤流下口aに臨む薬剤受け入れ位
置と、薬剤流下口aから外れた位置との間で移動する。
なお、内ケース部33bの底面には、目皿40の揺動範
囲を囲むように平面形状が扇形の周壁33dが立設され
て、洩れた薬剤が拡散するのを防止している。
【0026】内ケース部33bにおける底面の後方箇所
には左右一対のロート状の流下案内部33cが形成され
るとともに、その入口部位には、バネ板材からなる遮蔽
板44が水平片持ち状にネジ止め固定されている。この
遮蔽板44は目皿40の下面に弾性押圧されており、こ
れによって目皿40の上面が流下筒37aの下端に密着
されるとともに、目皿40の下面に遮蔽板44が密着さ
れて摺動するようになっている。そして、図9に示すよ
うに、目皿40が、両繰出し孔bの間の中央部位が薬剤
流下口aの直下となる基準位置にある時、薬剤流下口a
が目皿40で閉塞されるとともに、両繰出し孔bが共に
遮蔽板44から外れた位置で下方に開放されるように、
この遮蔽板44の周方向幅と取付け位相が設定されてい
る。
【0027】また、流下筒37aにおける下端部の左右
には、目皿40の上面に作用するブラシ46が配備さ
れ、繰出し孔bに供給充填された薬剤をブラシ46で摺
りきって定量づつの繰出しを行うよう構成されている。
なお、このブラシ46は、流下筒37aの左右に突設さ
れたボス部37dにネジ止めされた支持板47に取付け
られている。
【0028】従って、繰出し孔bが薬剤流下口aに臨む
位置にある時、繰出し孔bは下方から遮蔽板44で閉塞
されるので、薬剤ホッパ30内の薬剤が薬剤流下口aか
ら繰出し孔bに流入し、繰出し孔bが薬剤流下口aから
外れることによって繰出し孔b内に充填された所定量の
薬剤が遮蔽板44の上面に沿って搬送され、繰出し孔b
が遮蔽板44から外れて下方に開放されることで、繰出
し孔b内の薬剤が流下案内部33cに落下排出されるの
である。
【0029】そして、目皿40は、その回転中心部位に
装着したねじりバネ45で図9に示す基準位置に弾性的
に付勢されており、清掃やメンテナンスのために薬剤ホ
ッパ30を散布ケース33から取外した場合、目皿40
も前記基準位置に弾性保持された状態で薬剤ホッパ30
と一緒に取外されることになり、ホッパ内に薬剤が残っ
ていても基準位置の目皿40が薬剤流下口aを閉塞し
て、薬剤の流出を阻止する。
【0030】内ケース部33bに設けられた左右の流下
案内部33cの下端にはそれぞれ薬剤落下口cが形成さ
れており、目皿40が左方に揺動して左方の繰出し孔b
が遮蔽板44から左方にはずれると、この繰出し孔bで
繰出し搬送された薬剤は落下して左方の薬剤落下口cか
ら拡散機構32に落下供給され、また、目皿40が右方
に揺動して右方の繰出し孔bが遮蔽板44から右方には
ずれると、この繰出し孔bで繰出された薬剤が落下して
右方の薬剤落下口cから拡散機構32に落下供給される
ようになっている。
【0031】そして、前記目皿40は、以下のように構
成された目皿駆動機構50によって往復揺動駆動される
ようになっている。
【0032】前記散布ケース33の内部上方には、金属
板からなる支持枠51が水平にネジ止め固定され、この
支持枠51と前記内ケース部33bの底壁とに亘って、
前記目皿回動用の軸心Pと同心に回転軸52が鉛直に支
承され、この回転軸52に扇形ギヤ53が外嵌装着され
て手動脱着可能なベータピン54で連結されている。ま
た、支持枠51の下面には駆動用アクチェータとしての
ステッピングモータ55が装着され、支持枠51の上に
突出されたモータ出力軸55aにピニオンギヤ56が連
結されて前記扇形ギヤ53に咬合されている。そして、
扇形ギヤ53と一体回転する前記回転軸52の上端部が
内ケース部33bの底壁を貫通して上方に突出されて、
前記目皿40の中心孔57に挿入されるとともに、この
回転軸52の上端部に貫通装着した駆動用ピン58が、
前記目皿40の中心孔57に連設された係合凹部59に
係入することで、扇形ギヤ53の回転が回転軸52を介
して目皿40に伝達されるようになっている。
【0033】前記薬剤落下口cから落下供給された薬剤
を拡散する拡散機構32は以下のように構成されてい
る。
【0034】前記散布ケース33の内部には、左右一対
の側板61と周壁板62とによって下方および後方に向
けて開口された拡散室Sが形成されるとともに、前記流
下案内部33cの下端部が周壁板62の天井部位に貫通
されており、目皿40で繰出されて流下案内部33cに
排出された薬剤が左右の薬剤落下口cを介して拡散室S
に落下供給されるようになっている。
【0035】拡散室Sの左右側板61に亘って回転軸6
3が水平に支架されるとともに、この回転軸63の左端
部と、左側板61に取付けたモータ64の出力軸64a
とがベルト伝導装置65を介して増速連動されて、回転
軸63が一定方向に高速回転駆動されるようになってい
る。そして、この回転軸63の中央部に外嵌止着された
ボス部材66に、金属板を打ち抜き形成してなる左方拡
散用の拡散羽根67と右方拡散用の拡散羽根68とが背
中合わせ状態でネジ止めされて、前記拡散機構32が構
成されている。
【0036】ここで、図11に示すように、前記拡散羽
根67,68は、それぞれが大きく屈折傾斜された短い
羽根67a,68aとゆるく屈折傾斜された長い羽根6
7b,68bとが1組となっており、大きく屈折傾斜さ
れた短い羽根67a,68aは主として左右拡散範囲に
おける中央付近(近距離)での拡散を行い、ゆるく屈折
傾斜された長い羽根67b,68bが主として左右拡散
範囲の外側(遠距離)での拡散を行うようになってい
る。
【0037】なお、前記散布ケース33の内部の上方に
は、目皿駆動用のステッピングモータ55および拡散機
構駆動用のモータ64を作動制御する制御装置70を搭
載した基板71が設けられており、この基板71に搭載
したトッグル型の電源スイチ72の操作レバー72a
と、繰出し量調節用の可変抵抗器73の操作ダイヤル7
3aが散布ケース33の後面に露出するよう配備されて
いる。そして、図12のブロック図に示すように、この
制御装置70には、左右両端の畦際クラッチレバー26
の切り状態を検出する2個のスイッチ74と、走行機体
1から苗植付け装置4への動力伝達用に機体下腹部に配
備した伝動軸9に作用する回転検出機構75と、前記目
皿40の位置を検出する目皿位置検出機構76が接続さ
れている。
【0038】図12中に示すように、前記回転検出機構
75は、伝動軸9に取付けられた磁性金属板からなる回
転検出体77と、この回転検出体77に回転方向一定ピ
ッチで突設されたドグ77aに対向する近接スイッチ7
8とから構成されており、伝動軸9の回転に伴って近接
スイッチ78から出力されるパルス信号の周期から伝動
軸9の回転速度が演算されるようになっている。
【0039】また、目皿位置検出機構76は、前記扇形
ギヤ53の下面に突設した円弧状のリブ53aと、この
リブ53aに直交する光路を備えた光透過型のフォトイ
ンタラプタ79とから構成されており、図9に示すよう
に、目皿40が、往復揺動作動範囲の中央に位置する前
記基準位置にある時、リブ53aの一端がフォトインタ
ラプタ79の光路中心上にあり、この基準位置から目皿
40が時計方向に揺動されるとリブ53aがフォトイン
タラプタ79の光路から外れ、また、基準位置から目皿
40が反時計方向に揺動されるとリブ53aがフォトイ
ンタラプタ79の光路を遮るように設定されている。つ
まり、この目皿位置検出機構76からの情報によって、
目皿40が基準位置、および、正逆いずれの方向に作動
しているかを判断することが可能となっているのであ
る。
【0040】本発明に係る薬剤散布装置6は以上によう
に構成されており、次にその散布作動について説明す
る。
【0041】作業に先立って、電源スイッチ72を入
れ、可変抵抗器73を調節操作して所望の散布量(単位
面積当たり)を設定する。この場合、拡散機構駆動用の
モータ64は電源スイッチ72の入り切りに応じて起動
および停止されるが、目皿駆動用のステッピングモータ
55は電源スイッチ72が入れられただけでは起動され
ることがなく、植付け作業が開始されないと散布作動も
行われない。
【0042】すべての準備が整って植付け作業を開始す
ると、走行機体1から苗植付け装置4へ動力伝達を行う
伝動軸9の回転に伴って回転検出機構75の近接スイッ
チ78からパルス信号が出力され、このパルス信号の間
隔が予め設定した時間以内であると、伝動軸9が回転さ
れて植付け作動が開始されたと判断して目皿駆動用のス
テッピングモータ55が作動制御され、目皿40が基準
位置から左右に設定角度θづつ往復揺動される。
【0043】例えば、図9に示す基準位置から目皿40
が設定角度θだけ左方に作動すると、右側の繰出し孔b
が薬剤流下口aの直下に位置して、薬剤がこの繰出し孔
bに充填され、次に目皿40が設定角度θだけ右方に作
動して基準位置に復帰することで、右側の繰出し孔bに
充填された薬剤が右側の流下案内部33cに落下供給さ
れ、また、基準位置から目皿40が設定角度θだけ右方
に作動すると、左側の繰出し孔bが薬剤流下口aの直下
に位置して、薬剤がこの繰出し孔bに充填され、次に目
皿40が設定角度θだけ左方に作動して基準位置に復帰
することで、左側の繰出し孔bに充填された薬剤が左側
の流下案内部33cに落下供給されることになり、目皿
40の左右往復揺動によって薬剤ホッパ30から定量づ
つ繰出された薬剤が左右の薬剤落下口cから交互に拡散
機構32に落下供給されて、圃場に幅広く散布されてゆ
く。
【0044】この場合、目皿40は、常に一定速度で揺
動駆動されるとともに、左右揺動作動のストロークエン
ド位置で所定の休止時間をもって間欠的に駆動されるよ
うになっており、この休止時間が短いほど単位時間当た
りの目皿作動回数が多くなって、単位時間当たりの繰出
し量は多くなる。また、休止時間が長くなるほど単位時
間当たりの目皿作動回数が少なくなって、単位時間当た
りの繰出し量が少なくなる。そして、休止時間中は目皿
40をストロークエンド位置に保持するに足るトルクを
発揮するだけの極少量の電流がステッピングモータ55
に流される。なお、目皿40の移動速度は、薬剤流下口
aから繰出し口bへの薬剤充填が円滑かつ十分に行うこ
とのできる範囲で、できるだけ速い速度に設定されてい
る。
【0045】ここで、除草剤などの薬剤の散布量は、圃
場単位面積当たりに散布する量、換言すると、単位走行
距離当たりの散布量として設定されるものであり、薬剤
の種類等に応じて単位面積当たりの散布量を設定する
と、走行速度に対応して単位時間当たりの散布量が割り
出され、前記休止時間が自動的に変更設定される。
【0046】つまり、苗植付け装置4への伝動軸9は、
主変速レバー7で変速操作される走行用伝動系から分岐
された作業用伝動系に属しており、伝動軸9の回転速度
は走行速度に比例して変化する。従って、走行速度が速
くなるとこれに比例して伝動軸9の回転速度も増加し、
これが回転検出機構75で検出されて目皿40の休止時
間が短くなるように自動変更される。逆に、走行速度が
遅くなるとこれに比例して伝動軸9の回転速度も減少
し、これが回転検出機構75で検出されて目皿40の休
止時間が長くなるよう自動変更されるのである。ただ
し、作業用伝動系に備えた株間変速装置を切換えて株間
を変更調節すると、走行速度に対する伝動軸9の回転速
度が変化するので、薬剤繰出し量は、選択された株間に
対応して設定されることになる。
【0047】そして、作業用伝動系に装備されている植
付けクラッチを切って植付け作業を停止すると、伝動軸
9が停止して回転検出機構75の近接スイッチ78から
パルス信号がなくなる。そして、制御装置70において
は、近接スイッチ78からのパルス信号の間隔が予め設
定した時間以上であることを認識すると、伝動軸9が停
止されて植付け作動が停止されたと判断して目皿駆動用
のステッピングモータ55が停止される。
【0048】また、畦際近くにおいては、一部の畦際ク
ラッチ17を切って少数条植えを行うことがあるが、こ
の場合は、薬剤散布幅が以下のようにして変更される。
【0049】例えば、左端の畦際クラッチ17を切って
右側4条の少数条植えを行う場合には、左端の畦際クラ
ッチレバー26の切り操作がスイッチ74で検知され、
これに基づいて目皿40の右側繰出し孔bのみを利用し
ての繰出し状態になるよう、目皿40の作動範囲が制限
される。つまり、この場合、目皿40は、基準位置と右
側の繰出し孔bが薬剤流下口aの直下に位置する受入れ
位置との間において左側半分の設定角度θでのみ間欠的
に往復揺動され、図13(ロ)に示すように、右側4条
に対応した薬剤散布が行われ、その後、図13(ハ)に
示すように、再び全条(6条)植付けに対応した全幅で
の薬剤散布が行われる。また、左端と中央の畦際クラッ
チ17が切られて右側2条の少数条植えを行う場合に
も、左端の畦際クラッチレバー26の切り操作がスイッ
チ74で検知され、これに基づいて目皿40の往復作動
範囲が基準位置から左側半分の設定角度θに制限され、
図14(ロ)に示すように、右側2条を含む範囲に薬剤
散布が行われ、その後、、図14(ハ)に示すように、
再び全条(6条)植付けに対応した全幅での薬剤散布が
行われる。また、右端の畦際クラッチ17が切られて左
側4条の植付けを行う場合、および、右端と中央の畦際
クラッチ17が切られて左側2条の植付けを行う場合に
は、上記とは逆に、左側繰出し孔bのみを利用しての繰
出し状態になるよう、目皿40の往復作動範囲が基準位
置から右側半分の設定角度θに制限されることになる。
【0050】ここで、目皿40を往復駆動するステッピ
ングモータ55は、駆動パルス数を制御することで目皿
40の作動角度を設定するものであり、目皿40が基準
位置にあるときのモータ回転位置を原点として、この原
点から正逆に設定角度θで目皿40を駆動するように設
定されている。そして、目皿40の基準位置への到達を
目皿位置検出機構76が検出するたびに前記原点が修正
され、もって、目皿40の正逆への作動量が常に基準位
置に対して設定角度θに保たれるようになっている。
【0051】〔別実施形態〕本発明は、以下のような形
態で実施することもできる。
【0052】(1)図15に示すように、左方拡散用の
拡散羽根67と右方拡散用の拡散羽根68とを、大きく
屈折傾斜された短い羽根67a,68aとゆるく屈折傾
斜された長い羽根67b,68bとが互いに背中合わせ
となるように配備すると、回転バランスをとることがで
き、高速回転による振動発生を抑制する上で有効とな
る。
【0053】(2)拡散機構32を構成する拡散羽根6
7,68は、上記したような直線的に屈折させた傾斜羽
根を用いる他に、三次元に屈曲変形させたひねり羽根を
利用することもでき、その形状、大きさ、長さ、羽根枚
数、傾斜角度、ひねり角度、などは任意に選択すること
ができる。
【0054】(3)この薬剤散布装置6の取付け高さを
変えると田面に対する散布幅が変化するので、薬剤散布
装置6を低く設置して散布幅を狭くすることで4条植え
仕様の田植機に対応することができ、また、薬剤散布装
置6を高く設置して散布幅を広くすることで8条植え仕
様の田植機に対応することができる。
【0055】(4)左右の薬剤落下口cから薬剤を散布
機構32に供給する繰出し機構31の構成は上記構成に
限られるものではなく、縦軸心周りで一定方向に回転駆
動される目皿を利用するものであってもよく、また、目
皿駆動機構も、苗植付け装置4における植付け機構15
の作動を利用するものであってもよい。
【0056】(5)この薬剤散布装置6を2台左右に配
備して8条植え仕様あるいは10条植え仕様の田植機に
対応することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】薬剤散布装置の背面図
【図3】薬剤散布装置の縦断側面図
【図4】薬剤散布装置の縦断背面図
【図5】薬剤散布装置の要部を示す縦断側面図
【図6】薬剤ホッパを取外した状態の要部を示す縦断側
面図
【図7】目皿支持構造を示す縦断背面図
【図8】薬剤繰出し部位の縦断背面図
【図9】基準位置にある目皿とその駆動機構を示す展開
平面図
【図10】目皿位置検出機構の側面図
【図11】拡散機構の分解斜視図
【図12】制御ブロック図
【図13】散布例の説明図
【図14】他の散布例の説明図
【図15】他の実施形態の拡散機構を示す分解斜視図
【符号の説明】
4 苗植付け装置 30 薬剤ホッパ 31 繰出し機構 32 拡散機構 67 拡散羽根 67a 羽根 67b 羽根 68 拡散羽根 68a 羽根 68b 羽根 c 薬剤落下口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園田 義昭 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 門出 剛 広島県高田郡吉田町大字山手739番地の6 株式会社啓文社製作所内 (72)発明者 戌谷 誠 広島県高田郡吉田町大字山手739番地の6 株式会社啓文社製作所内 Fターム(参考) 2B121 CB09 CB20 CB24 CB33 CB45 CB47 CB61 CB66 EA26 FA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬剤ホッパに貯留された粉粒状の薬剤を
    繰出し機構で所定量づつ繰出し、繰出された薬剤を拡散
    機構によって拡散散布するよう構成した田植機用の薬剤
    散布装置であって、 前記繰出し機構に左右一対の薬剤落下口を設けて前記拡
    散機構に臨設するとともに、拡散機構には、共通の左右
    軸心周りに回転駆動される拡散羽根を備え、かつ、拡散
    羽根を左散布用と右散布用に2組備えてあることを特徴
    とする田植機用の薬剤散布装置。
  2. 【請求項2】 各組の拡散羽根を、近距離飛散用の羽根
    と遠距離飛散用の羽根とから構成してある請求項1記載
    の田植機用の薬剤散布装置。
  3. 【請求項3】 前記拡散羽根を、傾斜羽根、あるいは、
    ねじり羽根で構成してある請求項1または2記載の田植
    機用の薬剤散布装置。
  4. 【請求項4】 苗植付け装置に対して高さ調節可能に装
    着してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の田植機
    用の薬剤散布装置。
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JP2020110111A (ja) * 2019-01-15 2020-07-27 株式会社クボタ 散布装置
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