JP2003304127A - 送信機用増幅装置 - Google Patents

送信機用増幅装置

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JP2003304127A JP2002105460A JP2002105460A JP2003304127A JP 2003304127 A JP2003304127 A JP 2003304127A JP 2002105460 A JP2002105460 A JP 2002105460A JP 2002105460 A JP2002105460 A JP 2002105460A JP 2003304127 A JP2003304127 A JP 2003304127A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信出力を変化させる機能を持つ送信機に設
けられ、その送信機が送信しようとする信号を低歪みで
高効率に増幅できるような増幅装置を提供する。 【解決手段】 信号中の振幅変調成分を増幅器104
で、角度変調成分を増幅器105で、それぞれ低歪みか
つ高効率に増幅(すなわちEE&R増幅)する。その
際、電源電圧制御部109が、増幅器105の出力電力
に応じて増幅器104の電源電圧を制御するので、送信
出力の変化に伴って生じる増幅器104の効率低下を回
避できる。一方、増幅モード切替部110は、増幅器1
05の出力電力が低下した時、増幅器105に印加され
ている振幅変調成分を直流電圧に、増幅器105に入力
されている角度変調成分を原信号(振幅および角度の両
変調成分を含む)に切り替える。こうして送信出力低下
時にはEE&R増幅を止めて線形増幅を行えば、送信出
力低下時に歪みが増える問題も解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、増幅装置に関し、
より特定的には、送信出力を変化させる機能を持った無
線送信機(例えばW−CDMA方式による移動体通信シ
ステムの端末側に設けられる無線送信機)に用いられ、
その送信機が送信しようとする信号を増幅する増幅装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、携帯電話などの移動体通信シス
テムの端末側に設けられる無線送信機には、低歪みで高
効率な増幅装置が求められる。従来、このような増幅装
置としては、EE&R(Envelope Elimi
nation and Restoration)と呼
ばれる増幅方法を用いたものが知られている。EE&R
増幅の原理は、要するに、信号を振幅変調成分と角度変
調成分とに分離して2つの増幅器で別々に増幅し、振幅
変調成分と、角度変調成分とを合成することにより、増
幅された信号を得るというものである。以下、従来のE
E&R増幅装置について詳しく説明する。
【0003】図9は、従来のEE&R増幅装置の構成例
を示すブロック図である。図9において、従来のEE&
R増幅装置は、入力端子701と、包絡線検波回路70
2と、振幅制限回路703と、2つの増幅器704およ
び705と、出力端子707とを備えている。入力端子
701は、包絡線検波回路702を介して増幅器704
の入力側と接続され、また振幅制限回路703を介して
増幅器705と接続される。増幅器704の出力側は、
増幅器705のコレクタまたはドレイン(CorD)と接
続され、増幅器705の出力側が出力端子707と接続
される。増幅器704(のコレクタまたはドレイン)に
は、常時一定の電源電圧が印加されている。
【0004】ここで、入力端子701に入力される信号
は、振幅および角度の両変調成分を含むような信号であ
る。増幅器704としては、振幅変調成分を増幅するの
に適したスイッチングアンプ(例えばD級やS級などの
アンプ)が用いられる。増幅器704には、角度変調成
分をPWM(Pulse Width Modulat
ion)信号に変換するためのPWM回路と、スイッチ
ング増幅時に発生する不要高調波成分をカットするため
のフィルタとが含まれている。一方、増幅器705とし
ては、角度変調成分を増幅するのに適したB級またはC
級アンプが用いられる。
【0005】上記のように構成されたEE&R増幅装置
では、入力端子701に信号が入力されると、その信号
が2分岐されて、包絡線検波回路702と、振幅制限回
路703とに与えられる。すると包絡線検波回路702
からは、振幅変調成分(すなわち信号の包絡線)だけが
出力され、振幅制限回路703からは、角度変調成分
(すなわち振幅を一定化した信号)だけが出力される。
【0006】振幅変調成分は、増幅器704に入力さ
れ、そこでPWM信号に変換されてスイッチング増幅さ
れた後、フィルタを経て増幅器705のコレクタまたは
ドレイン(CorD)に電源電圧として与えられる。この
とき増幅器705に角度変調成分が入力され、増幅器7
05において角度変調成分のB級またはC級増幅動作、
および振幅変調成分と角度変調成分との乗算処理が同時
的に行われる。こうして、増幅器705からは、増幅さ
れた信号、すなわち増幅された振幅変調成分および増幅
された角度変調成分を含んだ信号が出力される。
【0007】このように、従来のEE&R増幅装置で
は、入力信号中の振幅変調成分をPWM信号に変換して
スイッチングアンプで、入力信号中の角度変調成分をB
級またはC級アンプで別々に増幅し、低歪みで高効率な
増幅動作が可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、移動
体通信システムの次世代標準方式として、同じ帯域によ
り多くのチャンネルを収容可能なW−CDMA(Wid
eband−CodeDivision Multip
le Access)方式が注目されている。W−CD
MA方式では、送信機が無線基地局までの距離に応じて
送信出力を変化させるような制御が行われる。
【0009】従来のEE&R増幅装置をW−CDMA方
式に対応させて上記のような送信出力制御を行う場合、
例えば、入力端子701の前段に入力信号のレベルを予
め調整するための回路が設けられる。または、包絡線検
波回路702と増幅器704との間に振幅変調成分のレ
ベル調整回路を設けたり、振幅制限回路703と増幅器
705との間に角度変調成分のレベル調整回路を設けて
も、上記のような送信出力制御を行うことができる。
【0010】しかしながら、増幅器704への角度変調
成分だけをレベル調整する場合はよいが、増幅器704
への振幅変調成分がレベル調整の対象に含まれている
(すなわち振幅変調成分および角度変調成分を含んだ原
信号をレベル調整するか、あるいは振幅変調成分だけを
レベル調整する)場合には、送信出力を低下させた時、
増幅器704で無駄に電力が消費される結果となる。つ
まり、従来のEE&R増幅装置では、送信機の送信出力
が変化するのに伴って増幅器704の効率が低下する問
題があった。
【0011】ここで、上記の問題について詳しく説明す
る。増幅器704がスイッチングアンプである場合、入
力信号のレベルによらずほぼ100%の高効率増幅が可
能であるものと従来は考えられていた。ところが最近、
スイッチングアンプの動作が飛躍的に高速化されてきて
おり、そのためスイッチングアンプにおいても同様に増
幅効率の低下が問題となっている。スイッチング周波数
が高速になると効率が低下してくるのは、増幅対象であ
るPWM信号が完全な方形波でない(つまり所定の立ち
上がり時間および立ち下がり時間が存在する)ことによ
る。
【0012】加えて、従来のEE&R増幅装置には、次
のような別の問題点もあった。すなわち、送信出力が低
下した時、増幅器705への電源電圧が不足するため
に、増幅器705において角度変調成分に十分な変化幅
を持った振幅変調成分を付加することができなくなり、
その結果、増幅後の信号のダイナミックレンジが狭くな
って歪みが増えるという問題点である。
【0013】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的は、送信出力を変
化させる機能を持った送信機に設けられ、その送信機が
送信しようとする信号を低歪みで高効率に増幅できるよ
うな増幅装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、送信出力を変化させる機能を持った送信機に設
けられ、当該送信機が送信しようとする信号を増幅する
増幅装置であって、信号には、振幅および角度の両変調
成分が含まれており、送信機は、当該増幅装置の前段に
おいて予め信号または当該信号中の振幅変調成分のレベ
ルを調整することにより送信出力を変化させるように構
成されており、信号を振幅変調成分と角度変調成分とに
分離する分離手段、分離手段が分離して得られた振幅変
調成分を増幅する第1の増幅器、第1の増幅器から出力
される増幅後の振幅変調成分が電源電圧として印加さ
れ、分離手段が分離して得られた角度変調成分を増幅す
ると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する
第2の増幅器、および送信機の送信出力が変化するのに
応じて、第1の増幅器に印可される電源電圧を制御する
電源電圧制御手段を備える。
【0015】上記第1の発明では、入力信号中の振幅変
調成分は第1の増幅器で、角度変調成分は第2の増幅器
で、それぞれ別々に低歪みかつ高効率に増幅する(すな
わちEE&R増幅する)。その際、第2の増幅器の出力
電力を計測して、計測結果に応じて第1の増幅器の電源
電圧を制御するので、送信機の送信出力制御に伴って生
じる第1の増幅器の効率低下を回避することが可能とな
る。
【0016】ここで分離手段は、典型的には下記第9の
発明のように、包絡線検波回路と振幅制限回路とで構成
される。第1増幅器は、典型的には下記第7の発明のよ
うに、角度変調成分をPWM信号に変換する変換回路
と、PWM信号を増幅するスイッチングアンプと、アン
プ出力から不要高調波成分を除去するためのフィルタと
で構成される。第2増幅器は、典型的には下記第8の発
明のように、B級またはC級アンプで構成される。
【0017】第2の発明は、第1の発明において、第2
の増幅器から出力される増幅後の信号の電力を計測する
出力電力計測回路をさらに備え、電源電圧制御手段は、
出力電力計測回路の計測結果に基づいて電源電圧制御を
行うことを特徴とする。
【0018】上記第2の発明では、電源電圧制御手段
は、第2増幅器の出力電力をモニタしながら第1増幅器
の電源電圧を制御している。
【0019】第3の発明は、第2の発明において、電源
電圧制御手段は、第2の増幅器の出力電力が低下すれば
第1の増幅器の電源電圧も下げ、第2の増幅器の出力電
力が上昇すれば第1の増幅器の電源電圧も上げることを
特徴とする。
【0020】上記第3の発明では、電源電圧制御手段
は、第1の増幅器の電源電圧を、第2の増幅器の出力電
力の変化に追従させるような制御を行っている。
【0021】第4の発明は、第3の発明において、電源
電圧制御手段は、複数の異なる出力電力値と、1つ1つ
の当該出力電力値に最適な電源電圧値とが対応付けて記
載されたテーブルを参照しながら、電源電圧制御を行う
ことを特徴とする。
【0022】上記第4の発明では、電源電圧制御手段
は、第2の増幅器の出力電力値と、第1の増幅器の最適
電源電圧値との関係が記述されたテーブルを参照しなが
ら、第1の増幅器の電源電圧を制御している。これによ
り、精密な電源電圧制御が可能となる。
【0023】ここでテーブルに記載される最適電源電圧
値は、第1および第2の増幅器の特性をもとに算出する
か、あるいは実験により求められる。なお、上記第2〜
第4の発明のような制御手段は、例えばCPUおよびメ
モリを含んだ制御回路により構成される。このメモリに
は上記のテーブルと、下記第15の発明のような電源電
圧制御方法を記述したプログラムとが記憶されている。
【0024】第5の発明は、第1の発明において、送信
機が、異なる複数の変調方式のいずれかを用いて信号を
変調する機能を持っており、電源電圧制御手段は、信号
の変調方式によって第1の増幅器の電源電圧を変更する
ことを特徴とする。
【0025】送信機のなかには、信号の伝搬状態によっ
て、使用する変調方式を変更する機能を持つものがあ
る。例えば無線LANなどでは、伝搬状態が良好な場合
には16QAMを、そうでない場合にはQPSKを変調
方式として用いる。16QAMとQPSKとでは、前者
の方がピークファクタ(ピーク電力/平均電力)が大き
く、そのため平均電力が一定であれば16QAMを用い
ているときの方が、送信機のピーク送信出力は大きくな
る。そこで、上記第5の発明では、使用されている変調
方式によって第1の増幅器の電源電圧を変更するような
制御を行う。変調方式は、例えば入力信号をモニタした
り、あるいは変調方式を変更するための制御信号をモニ
タすることにより検出することができる。
【0026】第6の発明は、第1の発明において、送信
機の送信出力が低下すると、第2の増幅器に電源電圧と
して印加されている増幅後の振幅変調成分を直流電圧に
切り替え、かつ第2の増幅器に入力されている角度変調
成分を分離前の信号に切り替える切替手段をさらに備え
る。
【0027】上記第6の発明では、送信機の送信出力が
低下すると、第2の増幅器に電源電圧として印加されて
いる増幅後の振幅変調成分が直流電圧に、第2の増幅器
に入力されている角度変調成分が分離前の原信号(振幅
および角度の両変調成分を含む)に、それぞれ切り替わ
る。つまり、送信機の送信出力が大きい場合には、幅変
調成分および角度変調成分を第1および第2の増幅器で
別々に増幅するEE&Rモードで動作するが、送信出力
が低下した場合には、原信号を(2成分に分離せずに)
第2の増幅器で線形増幅する線形モードで動作する。こ
のモード切替は、典型的には下記第12,13の発明の
ように、送信出力をモニタして、送信出力が予め決めら
れたしきい値を跨いで変化したときに実行される。これ
により、送信出力低下時に増幅後の信号のダイナミック
レンジが狭くなって歪みが増える問題も解消される。
【0028】第7の発明は、第1の発明において、第1
の増幅器が、分離手段が分離して得られた角度変調成分
をPWM信号に変換する変換回路、変換回路から出力さ
れるPWM信号を増幅するスイッチングアンプ、および
スイッチングアンプの出力信号から不要高調波成分を除
去するためのフィルタで構成されている。
【0029】上記第7の発明によれば、振幅変調成分を
低歪みかつ高効率に増幅することが可能となる。
【0030】第8の発明は、第7の発明において、第2
の増幅器がB級またはC級アンプで構成されている。
【0031】上記第8の発明によれば、角度変調成分を
高効率に増幅することが可能となる。
【0032】第9の発明は、第8の発明において、分離
手段が、信号から振幅変調成分だけを抽出するための包
絡線検波回路、および信号から角度変調成分だけを抽出
するための振幅制限回路で構成されている。
【0033】上記第9の発明によれば、信号を振幅変調
成分と角度変調成分とに分離することができる。
【0034】第10の発明は、第9の発明において、送
信機が、W−CDMA方式による移動体通信システムの
端末用送信機である。
【0035】W−CDMA方式では、端末用送信機が無
線基地局までの距離に応じて送信出力を変化させる。上
記第10の発明によれは、W−CDMA方式による移動
体通信システムの端末用送信機が送信出力を低下させた
ときに第1の増幅器(スイッチングアンプ)で無駄な電
力消費が発生する問題を解消することができる。
【0036】第11の発明は、送信出力を変化させる機
能を持った送信機に設けられ、当該送信機が送信しよう
とする信号を増幅する増幅装置であって、信号には、振
幅および角度の両変調成分が含まれており、送信機は、
当該増幅装置の前段において予め信号または当該信号中
の振幅変調成分のレベルを調整することにより送信出力
を変化させるように構成されており、信号を振幅変調成
分と角度変調成分とに分離する分離手段、分離手段が分
離して得られた振幅変調成分を増幅する第1の増幅器、
第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調成分が電
源電圧として印加され、分離手段が分離して得られた角
度変調成分を増幅すると同時に、振幅変調成分と角度変
調成分とを合成する第2の増幅器、および送信機の送信
出力が低下すると、第2の増幅器に電源電圧として印加
している増幅後の振幅変調成分を直流電圧に切り替え、
かつ第1の増幅器に入力されている角度変調成分を信号
に切り替える切替手段を備える。
【0037】上記第11の発明では、入力信号中の振幅
変調成分は第1の増幅器で、角度変調成分は第2の増幅
器で、それぞれ別々に低歪みかつ高効率に増幅する(す
なわちEE&R増幅する)。その際、送信機の送信出力
が低下すると、第2の増幅器に電源電圧として印加され
ている増幅後の振幅変調成分が直流電圧に、第2の増幅
器に入力されている角度変調成分が分離前の原信号(振
幅および角度の両変調成分を含む)に、それぞれ切り替
わる。つまり、送信機の送信出力が大きい場合には、幅
変調成分および角度変調成分を第1および第2の増幅器
で別々に増幅するEE&Rモードで動作するが、送信出
力が低下した場合には、原信号を(2成分に分離せず
に)第2の増幅器で線形増幅する線形モードで動作す
る。これにより、送信出力低下時に増幅後の信号のダイ
ナミックレンジが狭くなって歪みが増える問題が解消さ
れる。
【0038】なお、上記のモード切替は、典型的には下
記第12,13の発明のように、送信出力をモニタし
て、送信出力が所定のしきい値を跨いで変化したときに
実行される。
【0039】第12の発明は、第11の発明において、
第2の増幅器から出力される増幅後の信号の電力を計測
する出力電力計測回路をさらに備え、切替手段は、出力
電力計測回路の計測結果に基づいて切り替えを行うこと
を特徴とする。
【0040】上記第12の発明では、第2の増幅器の出
力電力をモニタしながら切り替えを行う。
【0041】第13の発明は、第12の発明において、
切替手段は、第2の増幅器の出力電力が所定のしきい値
を跨いで変化したときに切り替えを実行することを特徴
とする。
【0042】上記第13の発明では、第2の増幅器の出
力電力が低下して所定のしきい値を下回った瞬間、EE
&Rモードから線形モードへの移行が実行される。な
お、上記第12,13の発明のような切替手段は、例え
ば直流電源と、CPUおよびメモリを含んだ制御回路と
により構成される。このメモリには上記のしきい値と、
下記第16の発明のような増幅モード切替方法を記述し
たプログラムとが記憶されている。あるいは、直流電源
の代わりに、時定数の大きなキャパシタを用いても、出
力電力が小さいとき第2の増幅器に直流電圧が印可され
るようにすることができる。
【0043】第14の発明は、第13の発明において、
切替手段は、しきい値を跨ぐような出力電力変化か一定
期間以上起こらない場合、当該しきい値を変更すること
を特徴とする。
【0044】例えば、比較的低レベルの信号が長時間続
く場合、線形増幅だけが行われる状態となるが、上記第
14の発明によれば、そのような状態が解消され、線形
増幅とEE&R増幅とをバランスよく行わせることが可
能となる。
【0045】第15の発明は、振幅変調成分を増幅する
第1の増幅器と、当該第1の増幅器から出力される増幅
後の振幅変調成分が電源電圧として印加され、角度変調
成分を増幅すると同時に、振幅変調成分と角度変調成分
とを合成する第2の増幅器とを具備するEE&R増幅装
置において、第1の増幅器の電源電圧を制御する方法で
あって、第2の増幅器の出力電力が変化したか否かを判
定するステップ、および当該判定の結果が肯定である場
合に、第1の増幅器の電源電圧を変化させるステップを
備える。
【0046】第16の発明は、振幅変調成分を増幅する
第1の増幅器と、当該第1の増幅器から出力される増幅
後の振幅変調成分が電源電圧として印加され、角度変調
成分を増幅すると同時に、振幅変調成分と角度変調成分
とを合成する第2の増幅器とを具備したEE&R増幅装
置において、増幅モードを切り替える方法であって、第
2の増幅器の出力電力が所定のしきい値を跨いで変化し
たか否かを判定するステップ、および当該判定の結果が
肯定である場合に、幅変調成分および角度変調成分を第
1および第2の増幅器で別々に増幅するEE&Rモード
と、幅変調成分および角度変調成分を第2の増幅器で線
形増幅する線形モードとの間で増幅モードを切り替える
ステップを備える。
【0047】第17,18の発明は、上記第15,16
の発明のような方法をコンピュータ処理可能に記述した
プログラムである。
【0048】第19の発明は、送信出力を変化させる機
能を持った送信機に設けられ、当該送信機が送信しよう
とする信号を増幅する増幅装置であって、信号には、振
幅および角度の両変調成分が含まれており、送信機が、
異なる複数の変調方式のいずれかを用いて信号を変調す
る機能を持っており、信号を振幅変調成分と角度変調成
分とに分離する分離手段、分離手段が分離して得られた
振幅変調成分を増幅する第1の増幅器、第1の増幅器か
ら出力される増幅後の振幅変調成分が電源電圧として印
加され、分離手段が分離して得られた角度変調成分を増
幅すると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成
する第2の増幅器、および信号の変調方式によって、第
1の増幅器に印可される電源電圧を制御する電源電圧制
御手段を備える。
【0049】上記第19の発明では、入力信号中の振幅
変調成分は第1の増幅器で、角度変調成分は第2の増幅
器で、それぞれ別々に低歪みかつ高効率に増幅する(す
なわちEE&R増幅する)。その際、使用されている変
調方式によって第1の増幅器の電源電圧を変更するの
で、変調方式の変更に伴って生じる第1の増幅器の効率
低下を回避することが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。全ての実施形態(お
よびそこで参照される全図面)を通じ、同様の構成要素
には同一の参照番号を付与して、重複する説明を適宜省
略している。各実施の形態に係るEE&R増幅装置につ
いて詳細な説明を始める前に、EE&R増幅装置が用い
られる共通の環境を説明しておく。
【0051】各実施の形態に共通して、EE&R増幅装
置は、移動体通信システムの端末(移動体)側送信機
(以下、単に送信機と呼ぶ)に設けられ、送信機が無線
基地局へ送信しようとする信号の増幅を行う。信号に
は、振幅変調成分と角度変調成分とが含まれている。送
信機は、無線基地局までの距離(あるいは伝搬状態)に
応じて送信出力を制御する(具体的には無線基地局が近
ければ出力を下げ、遠ければ出力を上げる)機能を持っ
ている。この送信出力制御は、EE&R増幅装置の前段
において、同装置に入力されようとする信号のレベルを
予め調節することにより行われる。
【0052】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係るEE&R増幅装置の構成を示すブロッ
ク図である。図1において、第1の実施形態に係るEE
&R増幅装置は、入力端子101と、包絡線検波回路1
02と、振幅制限回路103と、2つの増幅器104お
よび105と、出力端子107と、出力電力計測部10
8と、電源電圧制御部109とを備えている。
【0053】入力端子101は、包絡線検波回路102
を介して増幅器104の入力側と接続され、また振幅制
限回路103を介して増幅器105と接続される。増幅
器104の出力側は、増幅器105のコレクタまたはド
レイン(CorD)と接続され、増幅器105の出力側が
出力端子107と接続される。増幅器104のコレクタ
またはドレイン(CorD)には、当初一定の電源電圧が
印可され、以降電源電圧制御部109を通じ、送信機の
送信出力に応じた電源電圧が印可される。
【0054】出力電力計測部108は、増幅器105の
出力側と接続されており、増幅器105から出力される
信号の電力を計測する。電源電圧制御部109は、出力
電力計測部108の計測結果を受け、増幅器104に印
可されている電源電圧を、出力電力の変動に追従させる
ように制御する。
【0055】ここで、入力端子101に入力される信号
には、振幅および角度の両変調成分が含まれており、増
幅器104は、例えば図2(a)に示すように、振幅変
調成分をPWM信号に変換するPWM回路104aと、
PWM信号を増幅するのに適したスイッチングアンプ
(例えばD級やS級などのアンプなど)104bと、ス
イッチング増幅時に発生する不要高調波成分をカットす
るためのフィルタ104cとを含んでいる。一方、増幅
器105は、例えば図2(b)に示すように、角度変調
成分を増幅するのに適したC級(またはB級)アンプ1
05aを含んでいる。
【0056】上記のように構成されたEE&R増幅装置
では、送信出力が一定に保たれている場合、以下のよう
な増幅動作が行われる。入力端子101に信号が入力さ
れると、その信号が2分岐されて、包絡線検波回路10
2と、振幅制限回路103とに与えられる。すると包絡
線検波回路102からは、振幅変調成分(すなわち信号
の包絡線)だけが出力され、振幅制限回路103から
は、角度変調成分(すなわち振幅を一定化した信号)だ
けが出力される。
【0057】振幅変調成分は、増幅器104に入力さ
れ、そこでPWM信号に変換されてスイッチング増幅さ
れた後、フィルタを経て増幅器105のコレクタまたは
ドレイン(CorD)に与えられる(すなわち電源電圧と
して印加される)。このとき増幅器105に角度変調成
分が入力され、増幅器105において、角度変調成分の
C級(またはB級)増幅動作、および振幅変調成分と角
度変調成分との乗算処理が同時的に行われる。こうし
て、増幅器105からは、増幅された信号、すなわち増
幅された振幅変調成分および増幅された角度変調成分を
含んだ信号が出力される。
【0058】以上のような増幅動作を行っている状態に
おいて、送信機の送信出力に変化があった場合には、増
幅器104に対し、以下のような電源電圧制御が実行さ
れる。すなわち、増幅動作中、出力電力計測部108
は、増幅器105の出力電力を計測しており、この計測
結果が電源電圧制御部109へと伝えられる。電源電圧
制御部109は、出力電力が変化すると、それに応じて
電源電圧を制御する。この電源電圧制御は、出力電力が
小さくなると電源電圧を降下させ、出力電力が大きくな
ると電源電圧を上昇させるような制御である。
【0059】ここで、電源電圧制御の具体例を説明す
る。図3は、図1の電源電圧制御部109の構成例を示
す図である。図3において、電源電圧制御部109は、
制御回路109aと、テーブル109bとで構成され
る。制御回路109aは、CPUとメモリとを含み、メ
モリには、制御手順を記述したプログラムが格納されて
いる。テーブル109bには、n個(nは2以上の任意
の整数)の異なる出力電力値と、それぞれに最適な電源
電圧値とが対応付けて記載されている。テーブル109
bに記載される最適電源電圧値は、増幅器104および
105の特性をもとに算出するか、あるいは実験により
求められる。
【0060】図4は、図1の電源電圧制御部109の動
作例を示すフローチャートである。図4において、動作
が開始されると、出力電力計測部108から制御部10
9(の制御回路109a)へ、計測された出力電力値が
定期的に通知される。制御回路109aは、出力電力値
の通知を受け(ステップS101)、その値を前回の値
と比較することにより、増幅器105の出力電力に変化
があるか否かを判定する(ステップS102)。
【0061】ステップS102の判定の結果、出力電力
に変化がなければ、増幅器104の電源電圧値を現在の
値のまま保持させ(ステップS103)、その後ステッ
プS106に進む。一方、出力電力に変化があれば、テ
ーブル109bを参照して、ステップS101で通知さ
れた出力電力値と対応する電源電圧値をそこから読み出
す(ステップS104)。そして、増幅器104の電源
電圧を、読み出した値へと変化させ(ステップS10
5)、その後ステップS106に進む。
【0062】ステップS106では、動作を継続するか
否かの判断が行われ、継続する場合はステップS101
へ戻って、上記と同様の処理が繰り返される。継続しな
い場合は、動作が終了される。
【0063】なお、ここではテーブルを参照して精密な
制御を行う例を説明したが、これに限らず、例えばただ
1個のしきい値を決めておき、電源電圧を2段階に切り
換えるといった、より簡易な制御を行うこともできる。
【0064】このように、第1の実施形態に係るEE&
R増幅装置では、入力信号中の振幅変調成分はPWM信
号に変換してスイッチングアンプで、角度変調成分はB
級またはC級アンプで、それぞれ低歪みかつ高効率に増
幅する。その際、増幅器105の出力電力を計測して、
計測結果に応じて増幅器104の電源電圧を制御するの
で、送信機の送信出力が低下するのに伴って生じるスイ
ッチングアンプの効率低下を回避することが可能とな
る。
【0065】なお、第1の実施形態では、増幅器105
の出力電力をモニタしながら増幅器104の電源電圧制
御を行っているが、モニタの対象は、送信機の送信出力
の変化が反映される物理量や情報であれば何でもよい。
例えば、増幅器104の出力電力をモニタしたり、送信
機の送信出力を変化させるための制御信号をモニタする
などの方法がある。制御信号のモニタは、例えば次のよ
うにして行う。送信機において、本EE&R増幅装置の
前段には、送信機の出力を変化させるための可変利得ア
ンプと、この可変利得アンプに制御信号を送るベースバ
ンド部とが設けられており、電源電圧制御部109は、
ベースバンド部から可変利得アンプに送られる制御信号
を参照する。あるいは、電源電圧制御部109がベース
バンド部から振幅データを取得することも考えられる。
【0066】これに関連して、無線LANでは、信号の
伝搬状態によって、使用する変調方式が変更される。例
えば、伝搬状態が良好な場合には、高速伝送が可能な1
6QAMが、そうでない場合には、エラーの起こりにく
いQPSKが、変調方式として用いられる。16QAM
とQPSKとでは、前者の方がピークファクタ(ピーク
電力/平均電力)が大きく、そのため出力を一定とする
と16QAMを用いているときの方が、送信機のピーク
時の送信出力は大きくなる。そこで、例えば入力信号
や、変調方式を変更するための制御信号などをモニタし
て、使用されている変調方式を検出し、変調方式によっ
て増幅器104の電源電圧を変更するような制御を行う
ことも考えられる。
【0067】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態に係るEE&R増幅装置の構成を示すブロッ
ク図である。図5において、第2の実施形態に係るEE
&R増幅装置は、入力端子101と、包絡線検波回路1
02と、振幅制限回路103と、2つの増幅器104お
よび105と、出力端子107と、出力電力計測部10
8と、増幅モード切替部110とを備えている。
【0068】増幅モード切替部110は、2つのスイッ
チ110aおよび101bと、制御回路110cとで構
成される。制御回路110cには、出力電力計測部10
8の計測結果が与えられる。制御回路110cは、与え
られた測定結果(増幅器105の出力電力)に基づいて
EE&Rモードおよび線形モードの2種類の増幅モード
のどちらかを選択し、選択したモードで増幅が行われる
ようにスイッチ110aおよび110bを制御する。
【0069】スイッチ101aは、EE&Rモード時、
入力端子101を包絡線検波回路102および振幅制限
回路103の両回路に接続し、線形モード時、入力端子
101を増幅器105に接続する。スイッチ101b
は、EE&Rモード時、増幅器104の出力を増幅器1
05に接続し、線形モード時、直流電源を増幅器105
に接続する。
【0070】従って、EE&Rモード時には、第1の実
施形態と同様、入力端子101は、包絡線検波回路10
2を介して増幅器104の入力側と接続され、また振幅
制限回路103を介して増幅器105と接続される。増
幅器104の出力側は、増幅器105のコレクタまたは
ドレイン(CorD)と接続され、増幅器105の出力側
が出力端子107と接続される。ただし、第1の実施形
態とは異なり、増幅器104のコレクタまたはドレイン
(CorD)には、常時一定の電源電圧が印可される。
【0071】一方、線形モード時には、入力端子101
は、増幅器105の入力側と直接接続され、増幅器10
5のコレクタまたはドレイン(CorD)には直流電源が
接続されることになる。
【0072】入力端子101に入力される信号には、振
幅および角度の両変調成分が含まれており、各増幅器1
04,105は、第1の実施形態と同様の構成を有する
(図2(a),(b)を参照)。
【0073】上記のように構成されたEE&R増幅装置
では、EE&Rモード時、以下のような増幅動作が行わ
れる。入力端子101に信号が入力されると、その信号
が2分岐されて、包絡線検波回路102と、振幅制限回
路103とに与えられる。すると包絡線検波回路102
からは、振幅変調成分(すなわち信号の包絡線)だけが
出力され、振幅制限回路103からは、角度変調成分
(すなわち振幅を一定化した信号)だけが出力される。
【0074】振幅変調成分は、増幅器104に入力さ
れ、そこでPWM信号に変換されてスイッチング増幅さ
れた後、フィルタを経て増幅器105のコレクタまたは
ドレイン(CorD)に与えられる(すなわち電源電圧と
して印加される)。このとき増幅器105に角度変調成
分が入力され、増幅器105において、角度変調成分の
C級(またはB級)増幅動作、および振幅変調成分と角
度変調成分との乗算処理が同時的に行われる。こうし
て、増幅器105からは、増幅された信号、すなわち増
幅された振幅変調成分および増幅された角度変調成分を
含んだ信号が出力される。
【0075】一方、線形モード時には、以下のような増
幅動作が行われる。入力端子101に信号が入力される
と、その信号が直接(つまり振幅変調成分と角度変調成
分とを含んだ状態で)、増幅器105に入力される。こ
のとき増幅器105のコレクタまたはドレイン(Cor
D)には直流電圧が印可されており、増幅器105で
は、入力された信号を線形増幅する動作が行われる。こ
うして、増幅器105からは、増幅された信号、すなわ
ち増幅された振幅変調成分および増幅された角度変調成
分を含んだ信号が出力される。
【0076】EE&Rモードと線形モードとの切り替え
は、例えば以下のようにして行われる。図5の増幅モー
ド切替部110の制御回路110cは、CPUとメモリ
と含み、メモリには、制御手順を記述したプログラム
と、所定のしきい値とが格納されている。しきい値は、
増幅器104および105の特性をもとに算出するか、
あるいは実験により求められる。
【0077】図6は、図5の増幅モード切替部110の
動作例を示すフローチャートである。図6において、動
作が開始されると、出力電力計測部108からモード切
替制御部110(の制御回路110c)へ、計測された
出力電力が定期的に通知される。制御回路110cは、
初回の出力電力値の通知を受け(ステップS201)、
その値がしきい値以上であるか否かを判定する(ステッ
プS202)。
【0078】ステップS202の判定結果が肯定の場
合、制御回路110cは、スイッチ110a,110b
へ制御信号を送ることによりEE&Rモード側に初期設
定して(ステップS203)、ステップS205に進
む。一方、否定の場合には、スイッチ110a,110
bへ制御信号を送ることにより線形モード側に初期設定
して(ステップS204)、ステップS205に進む。
【0079】次いで、制御回路110cは、次の出力電
力値の通知を受け(ステップS205)、その値を、前
回の値およびしきい値と比較することにより、増幅器1
05の出力電力がしきい値を跨いで変化したか否かを判
定する(ステップS206)。
【0080】ステップS206の判定の結果、出力電力
にしきい値を跨ぐような変化がなければ、現在の増幅モ
ードを維持し(ステップS207)、その後ステップS
211に進む。一方、もしそのような変化があれば、そ
れが低下方向への変化であるか否かを判定する(ステッ
プS208)。ステップS208の判定結果が肯定の場
合、制御回路110cは、スイッチ110a,110b
へ制御信号を送ることにより、EE&Rモードから線形
モードへの切り替えを指示し(ステップS209)、そ
の後ステップS211へ進む。
【0081】ステップS208の判定結果が否定の場
合、制御回路110cは、スイッチ110a,110b
へ制御信号を送ることにより、線形モードからEE&R
モードへの切り替をえ指示し(ステップS210)、そ
の後ステップS211へ進む。ステップS211では、
動作を継続するか否かの判断が行われ、継続する場合は
ステップS205へ戻って、上記と同様の処理が繰り返
される。継続しない場合は、動作が終了される。
【0082】なお、ここでは出力電力が小さくなると直
流電源を増幅器105に接続したが、これに限らず、例
えば図7に示すように、増幅回路104の後段にスイッ
チ110dを介して時定数の大きなキャパシタを設け、
出力電力が小さくなるとこのスイッチ110dをONに
することによっても、増幅器105に直流電圧(すなわ
ち振幅変動の十分小さな電圧)が印可されるようにする
ことができる。
【0083】このように、第2の実施形態に係るEE&
R増幅装置では、送信機の送信出力が大きい場合(例え
ば増幅器105の出力電力を計測して、計測結果がしき
い値以上であるとき)、入力信号中の振幅変調成分はP
WM信号に変換してスイッチングアンプで、角度変調成
分はB級またはC級アンプで、それぞれ低歪みかつ高効
率に増幅(すなわちEE&R増幅)する。一方、送信機
の送信出力が小さい場合(上記の計測結果がしきい値よ
り小さいとき)には、上記のようなEE&R増幅を止め
て入力信号を線形増幅するので、低出力時であっても広
いダイナミックレンジを保った低歪みの増幅動作が可能
となる。
【0084】なお、第2の実施形態では、増幅器105
の出力電力をモニタしながら増幅モードの切り替えを行
っているが、モニタの対象は、送信機の送信出力の変化
が反映される物理量や情報であれば何でもよい。例え
ば、増幅器104の出力電力をモニタしたり、送信機の
送信出力を変化させるための制御信号をモニタする(第
1の実施形態を参照)などの方法がある。
【0085】また、第2の実施形態では、増幅器105
の出力電力が所定のしきい値を跨いで変化するとき増幅
モードの切り替えを実行しているが、このしきい値が固
定でなく変更可能であってもよい。例えば、図5のEE
&R増幅装置において、増幅モード切替用しきい値の変
更を行う場合、モード切替制御部は、増幅器105の出
力電力をモニタして、しきい値を跨ぐような出力電力変
化が一定期間以上起こらなければ、そのしきい値を変更
する。比較的低レベルの信号が長時間続く場合、線形増
幅だけが行われる状態となるが、しきい値をより小さな
値に変更することによってその状態が解消され、EE&
R増幅と線形増幅とをバランスよく行わせることが可能
となる。なお、しきい値を変更する方法としては、異な
る複数のしきい値を予め準備しておいてその中から1つ
を選択する方法と、値を連続的に変化させる方法とがあ
る。
【0086】(第3の実施形態)図8は、本発明の第3
の実施形態に係るEE&R増幅装置の構成を示すブロッ
ク図である。図8において、第3の実施形態に係るEE
&R増幅装置は、入力端子101と、包絡線検波回路1
02と、振幅制限回路103と、2つの増幅器104お
よび105と、出力端子107と、出力電力計測部10
8と、電源電圧制御部109と、増幅モード切替部11
0とを備えている。
【0087】増幅モード切替部110は、2つのスイッ
チ110aおよび101bと、制御回路110cとで構
成される。制御回路110cには、出力電力計測部10
8の計測結果が与えられる。制御回路110cは、与え
られた測定結果(増幅器105の出力電力)に基づいて
EE&Rモードおよび線形モードの2種類の増幅モード
のどちらかを選択し、選択したモードで増幅が行われる
ようにスイッチ110aおよび110bを制御する。
【0088】スイッチ101aは、EE&Rモード時、
入力端子101を包絡線検波回路102および振幅制限
回路103の両回路に接続し、線形モード時、入力端子
101を増幅器105に接続する。スイッチ101b
は、EE&Rモード時、増幅器104の出力を増幅器1
05に接続し、線形モード時、直流電源を増幅器105
に接続する。
【0089】従って、EE&Rモード時には、第1の実
施形態と同様、入力端子101は、包絡線検波回路10
2を介して増幅器104の入力側と接続され、また振幅
制限回路103を介して増幅器105と接続される。増
幅器104の出力側は、増幅器105のコレクタまたは
ドレイン(CorD)と接続され、増幅器105の出力側
が出力端子107と接続される。また、第1の実施形態
と同様、増幅器104のコレクタまたはドレイン(Cor
D)には、当初一定の電源電圧が印可され、以降電源電
圧制御部109を通じ、送信機の送信出力に応じた電源
電圧が印可される。
【0090】一方、線形モード時には、入力端子101
は、増幅器105の入力側と直接接続され、増幅器10
5のコレクタまたはドレイン(CorD)には直流電源が
接続されることになる。
【0091】入力端子101に入力される信号には、振
幅および角度の両変調成分が含まれており、各増幅器1
04,105は、第1の実施形態と同様の構成を有する
(図2(a),(b)を参照)。
【0092】上記のように構成されたEE&R増幅装置
では、EE&Rモード時、以下のような増幅動作が行わ
れる。入力端子101に信号が入力されると、その信号
が2分岐されて、包絡線検波回路102と、振幅制限回
路103とに与えられる。すると包絡線検波回路102
からは、振幅変調成分(すなわち信号の包絡線)だけが
出力され、振幅制限回路103からは、角度変調成分
(すなわち振幅を一定化した信号)だけが出力される。
【0093】振幅変調成分は、増幅器104に入力さ
れ、そこでPWM信号に変換されてスイッチング増幅さ
れた後、フィルタを経て増幅器105のコレクタまたは
ドレイン(CorD)に与えられる(すなわち電源電圧と
して印加される)。このとき増幅器105に角度変調成
分が入力され、増幅器105において、角度変調成分の
C級(またはB級)増幅動作、および振幅変調成分と角
度変調成分との乗算処理が同時的に行われる。こうし
て、増幅器105からは、増幅された信号、すなわち増
幅された振幅変調成分および増幅された角度変調成分を
含んだ信号が出力される。
【0094】以上のようなEE&R増幅動作を行ってい
る状態において、送信機の送信出力に変化があった場合
には、増幅器104に対し、以下のような電源電圧制御
が実行される。増幅動作中、出力電力計測部108は、
増幅器105の出力電力を計測しており、この計測結果
が電源電圧制御部109へと伝えられる。電源電圧制御
部109は、出力電力が変化すると、それに応じて電源
電圧を制御する。この電源電圧制御は、出力電力が小さ
くなると電源電圧を降下させ、出力電力が大きくなると
電源電圧を上昇させるような制御である。この電源電圧
制御の具体例については、先に図3,図4を用いて説明
した(第1の実施形態を参照)。
【0095】一方、線形モード時には、以下のような増
幅動作が行われる。入力端子101に信号が入力される
と、その信号が直接(つまり振幅変調成分と角度変調成
分とを含んだ状態で)、増幅器105に入力される。こ
のとき増幅器105のコレクタまたはドレイン(Cor
D)には直流電圧が印可されており、増幅器105で
は、入力された信号を線形増幅する動作が行われる。こ
うして、増幅器105からは、増幅された信号、すなわ
ち増幅された振幅変調成分および増幅された角度変調成
分を含んだ信号が出力される。
【0096】EE&Rモードと線形モードとの切り替え
は、第2の実施形態と同様にして行われる。すなわち、
図8の増幅モード切替部110の制御回路110cは、
図5の増幅モード切替部110の制御回路110cと同
様、CPUとメモリと含み、メモリには、制御手順を記
述したプログラムと、所定のしきい値とが格納されてい
る。しきい値は、増幅器104および105の特性をも
とに算出するか、あるいは実験により求められる。増幅
モード切替部110の動作例については、先に図6を用
いて説明した(第2の実施形態を参照)。
【0097】なお、ここでは出力電力が小さくなると直
流電源を増幅器105に接続したが、これに限らず、例
えば図7に示すように、増幅回路104の後段にスイッ
チ110dを介して時定数の大きなキャパシタを設け、
出力電力が小さくなるとこのスイッチ110dをONに
することによっても、増幅器105に直流電圧が印可さ
れるようにすることができる。
【0098】このように、第3の実施形態に係るEE&
R増幅装置では、送信機の送信出力が大きい場合(例え
ば増幅器105の出力電力を計測して、計測結果がしき
い値以上であるとき)、入力信号中の振幅変調成分はP
WM信号に変換してスイッチングアンプで、角度変調成
分はB級またはC級アンプで、それぞれ低歪みかつ高効
率に増幅(すなわちEE&R増幅)する。一方、送信機
の送信出力が小さい場合(増幅器105の出力電力がし
きい値より小さいとき)には、上記のようなEE&R増
幅を止めて入力信号を線形増幅するので、低出力時であ
っても広いダイナミックレンジを保った低歪みの増幅動
作が可能となる。
【0099】また、EE&R増幅時には、増幅器105
の出力電力を計測して、計測結果に応じて増幅器104
の電源電圧を制御するので、送信機の送信出力が低下す
るのに伴って生じるスイッチングアンプの効率低下を回
避することが可能となる。
【0100】なお、第3の実施形態では、増幅器105
の出力電力をモニタしながら、増幅器104の電源電圧
制御と、増幅モードの切り替えとを行っているが、モニ
タの対象は、送信機の送信出力の変化が反映される物理
量や情報であれば何でもよい。例えば、増幅器104の
出力電力をモニタしたり、送信機の送信出力を変化させ
るための制御信号をモニタする(第1の実施形態を参
照)などの方法がある。
【0101】なお、上記第1〜第3の実施形態では、振
幅変調成分と角度変調成分とを含んだ信号が入力端子1
01からEE&R増幅装置に入力され、EE&R増幅装
置内において包絡線検波回路102および振幅制限回路
103を通じて信号を振幅変調成分と角度変調成分とに
分離しているが、これに限らず、例えばEE&R増幅装
置の前段において予め信号を上記2成分に分離してお
き、これら振幅変調成分と角度変調成分とを2つの端子
から別々にEE&R増幅装置内に入力するようにしても
よい。この場合には、送信機が、EE&R増幅装置の前
段において原信号(振幅および角度の両変調成分を含
む)のレベルを調整する代わりに、振幅変調成分につい
てのみレベル調整を行うような構成であっても、第1〜
第3の実施形態で述べたものと同様の効果が得られる。
【0102】また、上記第1〜第3の実施形態では、E
E&R増幅装置がW−CDMA方式による移動体通信シ
ステムの端末側送信機に設けられているとしたが、送信
出力制御を行う機能を持った送信機であれば、どのよう
な送信機に設けられても、第1〜第3の実施形態で述べ
たものと同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るEE&R増幅装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の増幅器104の構成例(a)および増幅
器105の構成例(b)を示す図である。
【図3】図1の電源電圧制御部109の構成例を示す図
である。
【図4】図1の電源電圧制御部109の動作例を示すフ
ローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るEE&R増幅装
置の構成を示すブロック図である。
【図6】図5の増幅モード切替部110の動作例を示す
フローチャートである。
【図7】図5において、直流電源の代わりに、時定数の
大きなキャパシタを用いて直流電圧を印可する例を示し
た図ある。
【図8】本発明の第3の実施形態に係るEE&R増幅装
置の構成を示すブロック図である。
【図9】従来のEE&R増幅装置の構成例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
101 入力端子 102 包絡線検波回路 103 振幅制限回路 104 振幅変調成分用の増幅器(第1の増幅器) 105 角度変調成分用の増幅器(第2の増幅器) 107 出力端子 108 出力電力計測部 109 電源電圧制御部 110 増幅モード切替部
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Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信出力を変化させる機能を持った送信
    機に設けられ、当該送信機が送信しようとする信号を増
    幅する増幅装置であって、 前記信号には、振幅および角度の両変調成分が含まれて
    おり、 前記送信機は、当該増幅装置の前段において予め前記信
    号または当該信号中の振幅変調成分のレベルを調整する
    ことにより送信出力を変化させるように構成されてお
    り、 前記信号を振幅変調成分と角度変調成分とに分離する分
    離手段、 前記分離手段が分離して得られた振幅変調成分を増幅す
    る第1の増幅器、 前記第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調成分
    が電源電圧として印加され、前記分離手段が分離して得
    られた角度変調成分を増幅すると同時に、振幅変調成分
    と角度変調成分とを合成する第2の増幅器、および前記
    送信機の送信出力が変化するのに応じて、前記第1の増
    幅器に印可される電源電圧を制御する電源電圧制御手段
    を備える、送信機用増幅装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の増幅器から出力される増幅後
    の信号の電力を計測する出力電力計測回路をさらに備
    え、 前記電源電圧制御手段は、前記出力電力計測回路の計測
    結果に基づいて前記電源電圧制御を行うことを特徴とす
    る、請求項1に記載の送信機用増幅装置。
  3. 【請求項3】 前記電源電圧制御手段は、前記第2の増
    幅器の出力電力が低下すれば前記第1の増幅器の電源電
    圧も下げ、前記第2の増幅器の出力電力が上昇すれば前
    記第1の増幅器の電源電圧も上げることを特徴とする、
    請求項2に記載の送信機用増幅装置。
  4. 【請求項4】 前記電源電圧制御手段は、複数の異なる
    出力電力値と、1つ1つの当該出力電力値に最適な電源
    電圧値とが対応付けて記載されたテーブルを参照しなが
    ら、前記電源電圧制御を行うことを特徴とする、請求項
    3に記載の送信機用増幅装置。
  5. 【請求項5】 前記送信機が、異なる複数の変調方式の
    いずれかを用いて前記信号を変調する機能を持ってお
    り、 前記電源電圧制御手段は、前記信号の変調方式によって
    前記第1の増幅器の電源電圧を変更することを特徴とす
    る、請求項1に記載の送信機用増幅装置。
  6. 【請求項6】 前記送信機の送信出力が低下すると、前
    記第2の増幅器に電源電圧として印加されている増幅後
    の振幅変調成分を直流電圧に切り替え、かつ前記第2の
    増幅器に入力されている角度変調成分を分離前の前記信
    号に切り替える切替手段をさらに備える、請求項1に記
    載の送信機用増幅装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の増幅器が、 前記分離手段が分離して得られた角度変調成分をPWM
    信号に変換する変換回路、 前記変換回路から出力されるPWM信号を増幅するスイ
    ッチングアンプ、および前記スイッチングアンプの出力
    信号から不要高調波成分を除去するためのフィルタで構
    成されている、請求項1に記載の送信機用増幅装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の増幅器がB級またはC級アン
    プで構成されている、請求項7に記載の送信機用増幅装
    置。
  9. 【請求項9】 前記分離手段が、前記信号から振幅変調
    成分だけを抽出するための包絡線検波回路、および前記
    信号から角度変調成分だけを抽出するための振幅制限回
    路で構成されている、請求項8に記載の送信機用増幅装
    置。
  10. 【請求項10】 前記送信機が、W−CDMA方式によ
    る移動体通信システムの端末用送信機である、請求項9
    に記載の送信機用増幅装置。
  11. 【請求項11】 送信出力を変化させる機能を持った送
    信機に設けられ、当該送信機が送信しようとする信号を
    増幅する増幅装置であって、 前記信号には、振幅および角度の両変調成分が含まれて
    おり、 前記送信機は、当該増幅装置の前段において予め前記信
    号または当該信号中の振幅変調成分のレベルを調整する
    ことにより送信出力を変化させるように構成されてお
    り、 前記信号を振幅変調成分と角度変調成分とに分離する分
    離手段、 前記分離手段が分離して得られた振幅変調成分を増幅す
    る第1の増幅器、 前記第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調成分
    が電源電圧として印加され、前記分離手段が分離して得
    られた角度変調成分を増幅すると同時に、振幅変調成分
    と角度変調成分とを合成する第2の増幅器、および前記
    送信機の送信出力が低下すると、前記第2の増幅器に電
    源電圧として印加している増幅後の振幅変調成分を直流
    電圧に切り替え、かつ前記第1の増幅器に入力されてい
    る角度変調成分を前記信号に切り替える切替手段を備え
    る、送信機用増幅装置。
  12. 【請求項12】 前記第2の増幅器から出力される増幅
    後の信号の電力を計測する出力電力計測回路をさらに備
    え、 前記切替手段は、前記出力電力計測回路の計測結果に基
    づいて前記切り替えを行うことを特徴とする、請求項1
    1に記載の送信機用増幅装置。
  13. 【請求項13】 前記切替手段は、前記第2の増幅器の
    出力電力が所定のしきい値を跨いで変化したときに前記
    切り替えを実行することを特徴とする、請求項12に記
    載の送信機用増幅装置。
  14. 【請求項14】 前記切替手段は、前記しきい値を跨ぐ
    ような出力電力変化か一定期間以上起こらない場合、当
    該しきい値を変更することを特徴とする、請求項13に
    記載の送信機用増幅装置。
  15. 【請求項15】 振幅変調成分を増幅する第1の増幅器
    と、当該第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調
    成分が電源電圧として印加され、角度変調成分を増幅す
    ると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する
    第2の増幅器とを具備するEE&R増幅装置において、
    前記第1の増幅器の電源電圧を制御する方法であって、 前記第2の増幅器の出力電力が変化したか否かを判定す
    るステップ、および当該判定の結果が肯定である場合
    に、前記第1の増幅器の電源電圧を変化させるステップ
    を備える、電源電圧制御方法。
  16. 【請求項16】 振幅変調成分を増幅する第1の増幅器
    と、当該第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調
    成分が電源電圧として印加され、角度変調成分を増幅す
    ると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する
    第2の増幅器とを具備したEE&R増幅装置において、
    増幅モードを切り替える方法であって、 前記第2の増幅器の出力電力が所定のしきい値を跨いで
    変化したか否かを判定するステップ、および当該判定の
    結果が肯定である場合に、幅変調成分および角度変調成
    分を前記第1および第2の増幅器で別々に増幅するEE
    &Rモードと、幅変調成分および角度変調成分を前記第
    2の増幅器で線形増幅する線形モードとの間で増幅モー
    ドを切り替えるステップを備える、増幅モード切替方
    法。
  17. 【請求項17】 振幅変調成分を増幅する第1の増幅器
    と、当該第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調
    成分が電源電圧として印加され、角度変調成分を増幅す
    ると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する
    第2の増幅器とを具備するEE&R増幅装置において、
    前記第1の増幅器の電源電圧を制御する方法をコンピュ
    ータ処理可能に記述したプログラムであって、 前記第2の増幅器の出力電力が変化したか否かを判定す
    るステップ、および当該判定の結果が肯定である場合
    に、前記第1の増幅器の電源電圧を変化させるステップ
    を備える、プログラム。
  18. 【請求項18】 振幅変調成分を増幅する第1の増幅器
    と、当該第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調
    成分が電源電圧として印加され、角度変調成分を増幅す
    ると同時に、振幅変調成分と角度変調成分とを合成する
    第2の増幅器とを具備したEE&R増幅装置において、
    増幅モードを切り替える方法をコンピュータ処理可能に
    記述したプログラムであって、 前記第2の増幅器の出力電力が所定のしきい値を跨いで
    変化したか否かを判定するステップ、および当該判定の
    結果が肯定である場合に、幅変調成分および角度変調成
    分を前記第1および第2の増幅器で別々に増幅するEE
    &Rモードと、幅変調成分および角度変調成分を前記第
    2の増幅器で線形増幅する線形モードとの間で増幅モー
    ドを切り替えるステップを備える、プログラム。
  19. 【請求項19】 送信出力を変化させる機能を持った送
    信機に設けられ、当該送信機が送信しようとする信号を
    増幅する増幅装置であって、 前記信号には、振幅および角度の両変調成分が含まれて
    おり、 前記送信機が、異なる複数の変調方式のいずれかを用い
    て前記信号を変調する機能を持っており、 前記信号を振幅変調成分と角度変調成分とに分離する分
    離手段、 前記分離手段が分離して得られた振幅変調成分を増幅す
    る第1の増幅器、 前記第1の増幅器から出力される増幅後の振幅変調成分
    が電源電圧として印加され、前記分離手段が分離して得
    られた角度変調成分を増幅すると同時に、振幅変調成分
    と角度変調成分とを合成する第2の増幅器、および前記
    信号の変調方式によって、前記第1の増幅器に印可され
    る電源電圧を制御する電源電圧制御手段を備える、送信
    機用増幅装置。
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