JP2003303546A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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JP2003303546A
JP2003303546A JP2002106471A JP2002106471A JP2003303546A JP 2003303546 A JP2003303546 A JP 2003303546A JP 2002106471 A JP2002106471 A JP 2002106471A JP 2002106471 A JP2002106471 A JP 2002106471A JP 2003303546 A JP2003303546 A JP 2003303546A
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discharge
discharge cell
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plasma display
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Application number
JP2002106471A
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English (en)
Inventor
Naruaki Yamauchi
成晃 山内
Hiroyuki Tachibana
弘之 橘
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤色、緑色、青色それぞれの放電セルにおけ
る初期化放電の特性差のより小さなプラズマディスプレ
イパネルを提供する。 【解決手段】 2つの基板10、20を対向配置してそ
の基板間に赤色、緑色および青色に発光する蛍光体層を
それぞれ有する赤色、緑色および青色の放電セル30
r、30g、30bを形成するとともに一方の基板20
上に各色の放電セル30r、30g、30bに対応して
アドレス電極21r、21g、21bを設けることによ
り構成され、それぞれの放電セル30r、30g、30
bに付設したアドレス電極21r、21g、21bのう
ち少なくとも一色の放電セル30gに付設したアドレス
電極21gの形状が、別の色の放電セル30r、30b
に付設したアドレス電極21r、21bの形状と異な
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大画面で、薄型、
軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマデ
ィスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラズマディスプレイは視認性に
優れた薄型の表示デバイスとして注目されており、高精
細化及び大画面化が進められている。
【0003】このプラズマディスプレイには、大別して
駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電
型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化
及び製造の簡便性から、現状では、AC型で面放電型の
プラズマディスプレイが主流を占めるようになってきて
いる。
【0004】図1は、代表的なプラズマディスプレイパ
ネルの要部を示す斜視図である。以下に、この構造およ
び動作について説明する。前面基板10上に走査電極1
1、維持電極12が対になって複数形成されており、こ
れらの電極上に透明な誘電体層13が形成されている。
また、図示していないが誘電体層13上には酸化マグネ
シウムからなる保護層が形成されており、その厚みは誘
電体層13の厚みに比べてかなり薄い。誘電体層13は
AC型プラズマディスプレイパネル特有の電流制限機能
を有しており、DC型に比べて長寿命にできる要因にな
っている。
【0005】この前面基板10に対向して配置された背
面基板20上には複数のアドレス電極21が走査電極1
1、維持電極12と直交するように形成され、アドレス
電極21を覆って下地層22が形成されている。アドレ
ス電極21間の下地層22上には隔壁23が設けられ、
隔壁23間の下地層22上には赤色、緑色または青色に
発光する蛍光体層24が順次形成されている。対向配置
された前面基板10と背面基板20との間には複数の放
電セル30が形成され、各放電セル30は各色に発光す
る蛍光体層24を有する。すなわち、赤色の放電セル3
0rは赤色の蛍光体層24rを有し、緑色の放電セル3
0gは緑色の蛍光体層24gを有し、青色の放電セル3
0bは青色の蛍光体層24bを有しており、各色の放電
セル30に対応してアドレス電極21が設けられてい
る。放電セル30には放電ガスとしてネオン(Ne)と
キセノン(Xe)の混合ガスがおよそ66.5kPa
(500Torr)の圧力で充填されている。
【0006】プラズマディスプレイの標準的な駆動波形
の一例を図2に示す。図2に示すように駆動波形は初期
化期間、書き込み期間、維持期間および消去期間の四つ
の動作期間からなる。初期化期間では初期化電荷(書き
込み動作時に必要とする所定量の壁電荷)の形成とプラ
イミング粒子の生成を行うための初期化放電を走査電極
11とアドレス電極21間で行い、書き込み期間では走
査電極11とアドレス電極21間、さらに走査電極11
と維持電極12間で維持期間にて維持放電を行うべき放
電セルにおいて選択的に書き込み放電を行う。維持期間
では、書き込み期間にて選択的に書き込み放電の行われ
た放電セルにおいて走査電極11と維持電極12間で維
持放電を行う。消去期間では走査電極11と維持電極1
2間で維持放電により発生した壁電荷の消去放電を行
う。従って、初期化期間以降の書き込み放電、維持放
電、消去放電を確実に行うには、これら一連の放電に必
要な初期化電荷を形成できるように走査電極11とアド
レス電極21間で適切な初期化放電が行われることが重
要である。
【0007】図3に、放電セル30の走査電極11とア
ドレス電極21間の初期化放電における簡易等価回路を
示す。簡易等価回路は誘電体層13による静電容量33
と、下地層22および蛍光体層24による静電容量(蛍
光体層の静電容量)34、更に放電空間から形成され
る。放電空間はツェナー電圧Vb1、Vb2のツェナー
ダイオードに置き換えられ、それぞれ誘電体層13がカ
ソードになったときの放電開始電圧、及び蛍光体層24
がカソードになったときの放電開始電圧に相当する。蛍
光体層24の静電容量34は赤色、緑色、青色の蛍光体
層24r、24g、24bによって異なり、それぞれ静
電容量34r、34g、34bとする。走査電極11と
アドレス電極21間の静電容量(放電セルの静電容量)
32は誘電体層13、放電空間および蛍光体層24の各
静電容量の合成容量となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】初期化期間における初
期化放電は、図1に示す走査電極11とアドレス電極2
1間、つまり背面基板20側の下地層22及び蛍光体層
24、前面基板10側の誘電体層13を介した放電空間
で行われる。従って、赤色、緑色、青色の蛍光体層24
r、24g、24bにそれぞれ用いている蛍光体材料の
性質、特に誘電率の違いにより各色の蛍光体層の静電容
量34に差が生じ、各色の蛍光体層が形成された放電セ
ルにおける初期化放電に電圧及び電流の特性差が生じ
る。例えば、赤色の蛍光体材料として(Y2Gd)BO3
Euを使用し、緑色の蛍光体材料としてZn2SiO4
Mnを使用し、青色の蛍光体材料としてBaMgAl10
17:Euを使用した場合、特に緑色の放電セル30g
の初期化放電の放電開始電圧が赤色の放電セル30r、
もしくは青色の放電セル30bの放電開始電圧に比べて
高くなる傾向がある。また、初期化放電における放電電
流についても放電セル30gは放電セル30r及び30
bに比べて小さくなり、放電セル30gは放電セル30
r及び30bに比べて十分な初期化放電が行われにく
く、初期化期間以降の書き込み特性などに悪影響を及ぼ
す傾向がある。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、赤色、緑色、青色それぞれの放電
セルにおける初期化放電の特性差のより小さなプラズマ
ディスプレイパネルを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のプラズ
マディスプレイパネルは、2つの基板を対向配置してそ
の基板間に赤色、緑色および青色に発光する蛍光体層を
それぞれ有する赤色、緑色および青色の放電セルを形成
するとともに一方の基板上に各色の放電セルに対応して
アドレス電極を設けることにより構成され、それぞれの
放電セルに付設したアドレス電極のうち少なくとも一色
の放電セルに付設したアドレス電極の形状が、別の色の
放電セルに付設したアドレス電極の形状と異なることを
特徴とするものである。
【0011】請求項2の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、それぞれの放電セルに付設
したアドレス電極のうち少なくとも一色の放電セルに付
設したアドレス電極の厚さが、別の色の放電セルに付設
したアドレス電極の厚さと異なっていることを特徴とす
る。
【0012】請求項3の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、それぞれの放電セルに付設
したアドレス電極のうち少なくとも一色の放電セルに付
設したアドレス電極の幅が、別の色の放電セルに付設し
たアドレス電極の幅と異なることを特徴とする。
【0013】請求項4の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、アドレス電極が設けられた
基板と対向して配置された基板上に複数の走査電極およ
び維持電極を前記アドレス電極と交差するように設け、
少なくとも一色の放電セルに付設したアドレス電極にお
ける前記走査電極直下の形状が、前記走査電極直下以外
の部分の形状と異なることを特徴とする。
【0014】請求項5の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、少なくとも一色の放電セル
に付設したアドレス電極における走査電極直下の厚さ
が、前記走査電極直下以外の部分の厚さと異なることを
特徴とする。
【0015】請求項6の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、少なくとも一色の放電セル
に付設したアドレス電極における走査電極直下の幅が、
前記走査電極直下以外の部分の幅と異なることを特徴と
する。
【0016】請求項7の発明のプラズマディスプレイパ
ネルは、上記構成において、赤色、緑色、青色の放電セ
ルそれぞれの放電空間の大きさがほぼ同じになることを
特徴とする。
【0017】以上の手段により、赤色、緑色、青色の放
電セルの色別による放電特性、とくに初期化放電の電圧
及び電流の特性差を小さくすることができ、駆動マージ
ンの大きいプラズマディスプレイパネルを提供すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施形
態を添付の図面を参照して説明する。なお、図1に示す
部分と同じ部分については同じ番号を付けている。
【0019】(実施の形態1)図4は、本発明の実施の
形態1に関わるプラズマディスプレイパネル(1)(以
下、パネル(1)とする)の図1のA−A'方向での断
面を示した一例であり、図1に示した従来のプラズマデ
ィスプレイパネルと異なる点は緑色の放電セル30gの
構成であって、緑色の放電セル30gに付設したアドレ
ス電極21gの厚さ26gを10μm〜30μmの範囲
で変化させている。他方、赤色、青色の放電セル30
r、30bに付設したアドレス電極21r、21bの厚
さ26r、26bは10μmに固定している。アドレス
電極21はガラス材料を含有する銀(Ag)材料からな
り、印刷、現像、焼成の各工程を経て背面基板20上に
形成した。電極材料には銀(Ag)の他にアルミニウム
(Al)やクロム/銅/クロム(Cr/Cu/Cr)の
積層構造など他の電極材料を使用することも可能であ
る。また、各色の放電セル30の放電空間の大きさ、つ
まり前面基板10の誘電体層13表面から蛍光体層24
表面までの距離31(31r、31g、31b)が同程
度または同じになるように、アドレス電極21gの厚さ
26gの変化に従い蛍光体層24gの厚さ25gも同じ
だけ変化させている。なお、蛍光体層24の厚さ25は
蛍光体層24を塗布する際の蛍光体の粘度、塗布量、樹
脂の含有量等により調整が可能であるが、プラズマディ
スプレイパネル本来の性能(輝度、塗布ムラなど)を満
たすために、その調整範囲には制限が設けられる。
【0020】比較のために、上記のプラズマディスプレ
イパネルにおいて赤色、緑色、青色の放電セル30r、
30g、30bにそれぞれ付設したアドレス電極の厚さ
26r、26g、26bを全て等しくし、他の構成要素
はパネル(1)と全く同様にした比較用プラズマディス
プレイパネル(A)(以下、パネル(A)とする)を作製
した。なお、パネル(A)の各色の放電セルにおけるア
ドレス電極の厚さは全て10μmとした。
【0021】パネル(1)及びパネル(A)について、赤
色、緑色、青色の放電セル30それぞれ一つあたりの静
電容量32を調べた。放電セルの静電容量32は、まず
走査電極11とアドレス電極21それぞれ一本ずつの間
に放電開始電圧以上の電圧を印加し、そのときアドレス
電極21に流れ込む放電電流を走査電極11とアドレス
電極21間に直列に接続したコンデンサの両端の電圧変
動を読み取ることで測定した。次に測定した放電電流
と、走査電極11とアドレス電極21間に印加した電圧
の関係から放電セル一つあたりの走査電極11とアドレ
ス電極21間の静電容量32を概算した。
【0022】上記方法により赤色、緑色、青色の放電セ
ル30r、30g、30bの静電容量32r、32g、
32bをそれぞれ求めたところ、パネル(A)について
はそれぞれ0.00135pF 、0.00127pF
、0.00136pFとなり、各色の放電セル30
r、30g、30bの静電容量に7%の差が生じた。そ
れに対し、パネル(1)については緑色の放電セル30
gにおけるアドレス電極21gの厚さ26gを10μm
〜30μmの範囲で調整することで、緑色の放電セル3
0gの静電容量32gを0.00127pF〜0.00
140pFの範囲にすることができた。
【0023】次に、パネル(1)及びパネル(A)につい
て、赤色、緑色、青色の放電セル30r、30g、30
bそれぞれの走査電極11とアドレス電極21間の放
電、つまり初期化放電の放電開始電圧を調べたところ、
比較用のパネル(A)では218V、233V、216
Vとなり各色の放電セル30r、30g、30bの間で
最大17V、緑色と青色の放電セル30g、30bの間
で約7%の差があったのに対し、パネル(1)では緑色
の放電セル30gにおけるアドレス電極21gの厚さ2
6gを25μmにすることで、それぞれ218V、21
7V、216Vとなり、緑色の放電セル30gの放電開
始電圧と赤色および青色の放電セル30r、30bの放
電開始電圧との差を1Vとすることができ、1%未満の
差にまで低減することができた。
【0024】さらに、初期化放電における放電電流の電
流値については、パネル(A)に比べてパネル(1)の
方が赤色、緑色、青色の放電セルそれぞれにおいて、よ
り均一に揃うことを放電電流の波形により確認した。
【0025】このように、アドレス電極21の厚さ26
及び蛍光体層24の厚さ25を調整することで、各色の
放電セル30の静電容量32をより均一に揃えることが
でき、更に各色の放電セル30において初期化放電の電
圧及び電流の特性差が減少した。この理由としては放電
空間にかかる実効セル電圧が各色の放電セルにおいてよ
り均一になったためと考えられる。
【0026】更に各色の放電セル30の放電空間の大き
さ(前面基板10の誘電体層13表面から蛍光体層24
表面までの距離31)が同程度となるように、アドレス
電極21の厚さ26及び蛍光体層24の厚さ25を同時
に変化させたため、維持放電及びその他の放電の駆動マ
ージンに影響を及ぼすことなく、各色の放電セル30に
おいてより均一な初期化放電特性を有するパネルを作製
することができた。
【0027】また、赤色、緑色、青色の放電セル30に
おける下地層22及び隔壁23は同じ材料で形成されて
いるため、蛍光体層24の塗布形状や厚さのばらつきを
抑制することができ、良好な表示特性を有するプラズマ
ディスプレイパネルを提供することが可能となる。
【0028】なお、本発明のプラズマディスプレイパネ
ルについて用いた駆動方法は、前述の従来の標準的な駆
動方法と同様である。
【0029】(実施の形態2)図5は、本発明の実施の
形態2に関わるプラズマディスプレイパネル(2)(以
下、パネル(2)とする)の図1のA−A'方向での断
面を示した一例であり、ここでは緑色の放電セル30g
に付設したアドレス電極21gの幅27gのみを1μm
〜放電セルの幅Wgの範囲で変化させている。アドレス
電極21gの幅27g以外の構成はパネル(A)と同じ
とし、赤色、青色の放電セル30r、30bに付設した
アドレス電極21r、21bの幅27r、27bは15
0μmとした。蛍光体層24の厚さ25は各色ともに3
0μmとしたので放電空間の大きさは各色の放電セルで
等しくなっている。
【0030】実施の形態1のパネルと同様に評価したと
ころ、パネル(2)については緑色の放電セル30gに
付設したアドレス電極21gの幅27gを160μmと
することにより、各色の放電セル30の静電容量32を
0.00135pFに均一に揃えることができた。
【0031】次に、パネル(2)について、走査電極11
とアドレス電極21間の初期化放電の放電開始電圧を調
べたところ、赤色、緑色、青色の放電セル30r、30
g、30bそれぞれにおいて218V、233V、21
6Vとなり、パネル(2)とパネル(A)には差がな
く、アドレス電極21の幅27による初期化放電の放電
開始電圧は変わらなかった。
【0032】しかしながら、初期化放電における放電電
流についてはパネル(2)の方がパネル(A)よりも大
きく、且つアドレス電極21の厚さ26を変化させたパ
ネル(1)よりも赤色、緑色、青色の放電セル30にお
いて電流値が均一に揃うことを放電電流の波形により確
認した。この理由としては、放電開始電圧は蛍光体層2
4及び放電空間のそれぞれの単位面積あたりにおける静
電容量の比によって決まる実効セル電圧に依存し、放電
電流は放電セル30の静電容量の大きさそのものに依存
するためと考えられる。
【0033】このように、アドレス電極21の幅27を
各色の放電セル30ごとで調整することにより、特に放
電セルの静電容量32を調整することができ、初期化放
電における放電電流の特性差を小さくすることができ
る。
【0034】(実施の形態3)本発明の実施の形態3で
は、図6に示すように、実施の形態1で作製したパネル
(1)において、走査電極11直下のアドレス電極21g
の厚さ26gが、走査電極11直下以外の部分でのアド
レス電極21gの厚さ26gと異なるようにプラズマデ
ィスプレイパネル(3)(以下、パネル(3)とする)を
作製したものに関するものである。パネル(3)では緑
色の放電セル30gのアドレス電極21gの走査電極1
1直下での厚さ26gのみを10μm〜30μmの範囲
で変化し、それ以外の部分は10μmとした。赤色、青
色の放電セル30r、30bに付設したアドレス電極2
1r、21bの厚さは全長にわたって10μmとしてい
る。また、放電空間の大きさ、つまり前面基板10の誘
電体層13表面から蛍光体層24表面までの距離31が
一定になるように、アドレス電極21gの厚さ26gの
変化に従い蛍光体層24gの厚さ25gも同じだけ変化
させている。また、各色の放電セル30での放電空間の
大きさが同程度になるようにしている。
【0035】実施の形態1と同様に評価したところ、パ
ネル(3)については緑色の放電セル30gの走査電極
11直下でのアドレス電極21gの厚さ26gのみを1
0μm〜30μmの範囲で調整することで、緑色の放電
セル30gの静電容量32gを0.00127pF〜
0.00140pFの範囲にすることができた。
【0036】次に、パネル(3)について、赤色、緑色、
青色の放電セル30r、30g、30bそれぞれの走査
電極11とアドレス電極21間の初期化放電の放電開始
電圧を調べたところ、緑色の放電セル30gにおける走
査電極11直下のアドレス電極21gの厚さ26gを2
5μmにすることで、それぞれ218V、217V、2
16Vとなり、緑色の放電セル30gの放電開始電圧と
赤色および青色の放電セル30r、30bの放電開始電
圧との差を1Vとすることができ、1%未満の差にまで
低減することができた。
【0037】さらに、初期化放電における放電電流の電
流値についてはパネル(A)に比べ、パネル(3)の方
が赤色、緑色、青色の放電セル30それぞれにおいて、
より均一に揃うことを放電電流の波形により確認した。
【0038】このように、走査電極11直下におけるア
ドレス電極21gの厚さ26g及び蛍光体層の厚さ25
gのみを調整することで、パネル(1)と同じく、各色
の放電セル30の静電容量32をより均一に揃えること
ができ、更に各色の放電セル30において初期化放電の
電圧及び電流の特性差が減少した。この理由としては初
期化放電中における走査電極11とアドレス電極21間
の放電空間にかかる実効セル電圧が各色の放電セルにお
いてより均一になったためと考えられる。
【0039】また、パネル(3)は緑色の放電セル30
gにおいて走査電極11直下以外の部分のアドレス電極
21gの厚さ26gは、赤色、青色の放電セル30r、
30bでのアドレス電極21r、21bの厚さ26r、
26bと等しく、蛍光体層24の厚さ25についても他
の色の蛍光体層24の厚さ25と等しいため、パネル
(1)よりもさらに高輝度な表示特性を有するプラズマ
ディスプレイパネルを提供することが可能となる。
【0040】なお、走査電極11直下のアドレス電極2
1の形状として、厚さを変えずに幅を変えた形状におい
ても、パネル(2)と同様な初期化放電特性を有するプ
ラズマディスプレイパネルを作製することができた。
【0041】(実施の形態4)本発明の第4の実施形態
では、図7に示すようなプラズマディスプレイパネル
(4)(以下、パネル(4)とする)を作製した。具体的
には、走査電極11直下において、緑色の放電セル30
gに付設したアドレス電極21gの厚さ26gを25μ
m、幅27gを149μmとし、蛍光体層24gの厚さ
25gを15μmとした。また、緑色の放電セルに付設
したアドレス電極21gのうち走査電極11直下以外の
部分及び赤色、青色の放電セルに付設したアドレス電極
21r、21bの厚さ26を10μm、幅27を150
μmとし、その上に設けた蛍光体層24の厚さ25を3
0μmとなるようにした。なお、アドレス電極21の幅
27は各色の放電セル30の静電容量が均一に揃うよう
に設計している。
【0042】このパネル(4)を実施の形態1と同様に
評価したところ、赤色、緑色、青色の放電セル30の静
電容量32はそれぞれ0.00135pF 、0.00
135pF 、0.00136pFとなり、各色の放電
セル30の静電容量32をほぼ同じにすることができ
た。
【0043】次に、パネル(4)について、赤色、緑色、
青色の放電セル30r、30g、30bそれぞれの走査
電極11とアドレス電極21間の初期化放電の放電開始
電圧を調べたところ、それぞれ218V、217V、2
16Vとなり、緑色の放電セル30gの放電開始電圧と
赤色および青色の放電セル30r、30bの放電開始電
圧との差を1Vとすることができ、1%未満の差にまで
低減することができた。
【0044】放電電流の大きさについては、電流波形を
調べることにより赤色、緑色、青色の放電セル30にお
いてほとんど差がなく、さらに初期化放電以降の書き込
み放電、維持放電についても各色の放電セルにおいて特
性差がないことを確認した。
【0045】また、放電空間の大きさ(特に走査電極1
1と維持電極12間)は比較用パネル(A)と変わりな
いため、初期化放電以外の維持放電等の特性についても
パネル(A)と変わりなく、初期化放電特性が各色の放
電セルにおいて均一で、且つ駆動マージンの大きいプラ
ズマディスプレイパネルを作製することができた。
【0046】なお、表1に本発明の各実施の形態で作製
したパネルの放電セルの静電容量、初期化放電の放電開
始電圧の代表値を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のプラズマディスプレイパネルによれば、赤色、緑色、
青色の放電セルにおいて、アドレス電極の形状(幅、厚
さ等)を調整することにより、初期化放電の電圧及び電
流の特性差を小さくすることが可能となり、それにより
書き込み放電の特性差を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プラズマディスプレイパネルの要部を示す斜視
【図2】同プラズマディスプレイパネルの駆動方法の一
例を示す波形図
【図3】同プラズマディスプレイパネルの走査電極とア
ドレス電極間の放電における簡易等価回路図
【図4】本発明の実施の形態1によるプラズマディスプ
レイパネルの要部を示す断面図
【図5】本発明の実施の形態2によるプラズマディスプ
レイパネルの要部を示す断面図
【図6】本発明の実施の形態3によるプラズマディスプ
レイパネルの要部を示す断面図
【図7】(a)、(b)は本発明の実施の形態4による
プラズマディスプレイパネルの要部を示す断面図および
概略平面図
【符号の説明】
10 前面基板 11 走査電極 12 維持電極 13 誘電体層 20 背面基板 21 アドレス電極 22 下地層 23 隔壁 24 蛍光体層 25 蛍光体層の厚さ 26 アドレス電極の厚さ 27 アドレス電極の幅 30 放電セル 31 前面基板上の誘電体層表面から蛍光体層表面まで
の距離 32 放電セルの静電容量(走査電極とアドレス電極間
の静電容量) 33 誘電体層の静電容量 34 蛍光体層の静電容量

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの基板を対向配置してその基板間に
    赤色、緑色および青色に発光する蛍光体層をそれぞれ有
    する赤色、緑色および青色の放電セルを形成するととも
    に一方の基板上に各色の放電セルに対応してアドレス電
    極を設けることにより構成され、それぞれの放電セルに
    付設したアドレス電極のうち少なくとも一色の放電セル
    に付設したアドレス電極の形状が、別の色の放電セルに
    付設したアドレス電極の形状と異なることを特徴とする
    プラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 それぞれの放電セルに付設したアドレス
    電極のうち少なくとも一色の放電セルに付設したアドレ
    ス電極の厚さが、別の色の放電セルに付設したアドレス
    電極の厚さと異なっていることを特徴とする請求項1に
    記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 それぞれの放電セルに付設したアドレス
    電極のうち少なくとも一色の放電セルに付設したアドレ
    ス電極の幅が、別の色の放電セルに付設したアドレス電
    極の幅と異なることを特徴とする請求項1に記載のプラ
    ズマディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 アドレス電極を設けた基板と対向して配
    置された基板上に複数の走査電極および維持電極を前記
    アドレス電極と交差するように設け、少なくとも一色の
    放電セルに付設したアドレス電極における前記走査電極
    直下の形状が、前記走査電極直下以外の部分の形状と異
    なることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディス
    プレイパネル。
  5. 【請求項5】 少なくとも一色の放電セルに付設したア
    ドレス電極における走査電極直下の厚さが、前記走査電
    極直下以外の部分の厚さと異なることを特徴とする請求
    項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】 少なくとも一色の放電セルに付設したア
    ドレス電極における走査電極直下の幅が、前記走査電極
    直下以外の部分の幅と異なることを特徴とする請求項4
    に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 赤色、緑色、青色の放電セルそれぞれの
    放電空間の大きさがほぼ同じになることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載のプラズマディスプレイパ
    ネル。
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