JP2003302767A - 感光性印刷用原版 - Google Patents

感光性印刷用原版

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JP2003302767A JP2002111073A JP2002111073A JP2003302767A JP 2003302767 A JP2003302767 A JP 2003302767A JP 2002111073 A JP2002111073 A JP 2002111073A JP 2002111073 A JP2002111073 A JP 2002111073A JP 2003302767 A JP2003302767 A JP 2003302767A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】IRアブレーション後に生じたマスク上のキズ
や不要な画像部を修正する場合に、該箇所に活性光線に
対し不透過である修正インキ等などでマスク(修正)する
ことが可能で、かつ印刷品位に影響ない、コストパフォ
ーマンス性の優れた感光性印刷用原版を提供すること。 【解決手段】少なくとも順に、支持体、感光性樹脂
層、IRアブレーション層およびカバーフィルムを有す
る感光性印刷原版であって、IRアブレーション層が、
IR吸収性金属層を含み、かつ当該金属層の表面に、活
性光線に対し不透過である修正剤を受理可能な高分子樹
脂層が配置されていることを特徴とする感光性印刷用原
版。IR吸収性金属層が感光性樹脂層に接触配置され
てなる前記記載の感光性印刷用原版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ製版
技術により凸版印刷版を製造するために使用される感光
性印刷用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、凸版やフレキソ印刷の分野におい
て、デジタル画像形成技術としても知られているコンピ
ュータ製版技術(コンピュータ・トゥ・プレート(CT
P)技術)は、極めて一般的なものとなってきている。
CTP技術では、感光性印刷版の重合するべきでない領
域を覆うために従来から使用されている写真マスク(フ
ォトマスクやネガフィルムともいう)は、印刷版内で形
成統合されるマスクに取って代わられている。このよう
な統合マスクを得るための方法として、市場には2つの
技術が存在する。一つは感光性印刷原版上にインクジェ
ットプリンターでマスクを印刷する方法であり、もう一
つは感光層上に紫外線に対して実質的に不透明で(即ち
紫外線を実質的に通さない)、かつ、IRレーザの照射
により融除可能な層(この層は、一般に「IRアブレー
ション層」や「赤外融除層」等と呼ばれており、本明細
書では「IRアブレーション層」と呼ぶこととする。)
を設け、当該層にIRレーザで画像形成をすることでマ
スクを形成する方法である。これらの技術を用いること
で画像(マスク)が版上に直接形成され、次の工程で当
該画像(マスク)を介して紫外線が照射され、製版へと
いたる。
【0003】なお、CTP技術はネガフィルムが必要で
ないという利便性を有するだけでなく、ネガフィルムを
使用する従来技術に比べて遙かに高い解像度を与え得
る。このようなCTP技術の従来技術に対する優位性の
詳細な議論は、例えば"Deutsher Drucker, Nr. 21/3.6.
99,w12-w16頁"に記載されている。
【0004】ところで、上記IRアブレーション層を有
する感光性印刷原版において、IRアブレーション層に
は、一般に、高分子バインダにカーボンブラックを多量
に含有させた組成物や、最近、本発明者等の提案により
金属層等が使用されている。しかしIRアブレーション
実施後、マスク上に生じたキズや不要な画像を修正した
い場合、修正インキ等でカバーを行うと、マスク開口部
は感光性樹脂層に直接触れているため、印刷品位に影響
を与えるという問題が発生した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑み、IRアブレーション後に生じたマスク上のキズや
不要な画像部を修正する場合に、該箇所に活性光線に対
し不透過である修正インキ等などでマスク(修正)するこ
とが可能で、かつ印刷品位に影響ない、コストパフォー
マンス性の優れた感光性印刷用原版を提供することを課
題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するため、鋭意研究した結果、IRアブレーショ
ン層がIR吸収性金属層を有し、かつ該金属層の上面
(レーザー照射面)に非IR感受性層(以下、高分子樹
脂層という場合もある)を設けることで、非IR感受性
層を介してIRアブレーション可能であり、さらに修正
剤(修正インキともいう)が受理可能でレリーフ画像に
影響がないことを見出し、遂に本発明を完成するに到っ
た。すなわち本発明は、少なくとも順に、支持体、感
光性樹脂層、IRアブレーション層およびカバーフィル
ムを有する感光性印刷原版であって、IRアブレーショ
ン層が、IR吸収性金属層を含み、かつ当該金属層の表
面に、活性光線に対し不透過である修正剤を受理可能な
高分子樹脂層が配置されていることを特徴とする感光性
印刷用原版。IR吸収性金属層が感光性樹脂層に接触
配置されてなる前記記載の感光性印刷用原版である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性印刷用原版(以下、単に「印刷原版」や
「原版」ともいう。)は、IRアブレーション層がIR
吸収性金属層を含み、かつ、当該IR吸収性金属層の表
面に、活性光線に対し不透過である修正剤を受理可能な
高分子樹脂層を配置したことを特徴とする。
【0008】図1は本発明における印刷用原版の積層構
成の具体例を示す。図1は、支持体1、感光性樹脂層
2、IR吸収性金属層3、高分子樹脂層4およびカバー
フィルム5を順次積層した構成である。なお、図1にお
いてはIRアブレーション層が、IR吸収性金属層3の
み一層であるが、IRアブレーション層として、IRレ
ーザの照射により融除されるような物質であれば、IR
吸収性金属層の上に積層されていてもよい。
【0009】本発明の感光性印刷原版においては、上記
図1の例に示すように、高分子樹脂層4がIRアブレー
ション層であるIR吸収性金属層3上に存在することに
より、カバーフィルム5の剥離作業によっても、IR吸
収性金属層3に破れやキズが発生しにくく、IRアブレ
ーション後、画像修正の必要が生じた場合でも、前記高
分子樹脂層4が修正剤受理可能であるので、その上に黒
インキ等の修正剤を塗布することにより、簡単に修正す
ることができる。さらに、IR吸収性金属層3を感光性
樹脂層2に接触配置(直接積層)して、IR吸収性金属
層3と感光性樹脂層2との間に他の層(有機高分子の層
や有機高分子を含む組成物の層)を介在させていないの
で、IRアブレーション後、主露光および現像して得ら
れるレリーフの解像度が充分に高いものとなる。
【0010】本発明において、上記図1は、あくまで例
示であり、前記の特徴(すなわち、IRアブレーション
層がIR吸収性金属層を含み、かつ、当該IRアブレー
ション層の表面に、活性光線に対し不透過である修正剤
を受理可能な高分子樹脂層を配置された構成)を有する
ならば、その他の部分については、公知のこの種の印刷
原版の技術を適用できることはいうまでもない。
【0011】本発明において、「IR吸収性金属」と
は、IRを吸収して融除され得る、金属、合金または含
金属化合物を意味し、ここでの合金とは、2種以上の金
属元素の融合物だけでなく、2種以上の金属元素ととも
に金属元素以外の元素を含む融合物も含む。また、「I
R吸収性金属」は1種の材料でも2種以上の材料を併用
してもよい。
【0012】上記金属の好ましい例としては、Al、Z
n、Cuが挙げられる。また、上記合金の好ましい例と
しては、Ca、Sc、Tl、V、Sb、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、
Ag、In、Sn、Ta、W、Au、BiおよびPbか
ら選ばれる2種以上の金属の合金や、かかる2種以上の
金属とともに、さらに非金属元素(炭素、ケイ素等)お
よび/または希土類元素(Nd、Sm、Gd、Tb等)
を含む合金、が挙げられる。また、含金属化合物として
は、IRを吸収して融除され得るものであれば、金属酸
化物、金属窒化物等の各種化合物を使用できるが、それ
らの中でも、亜クロム酸銅、酸化クロム、アルミン酸コ
バルト−クロム等の暗色無機顔料が好ましい。
【0013】なお、IRアブレーション層の破れやキズ
つきの防止(膜強度)の点から、IR吸収性金属には、
金属、合金を用いるのが好ましく、特に好ましくはA
l、Zn、Cu、Bi−In−Cu合金であり、とりわ
け好ましくはAlである。
【0014】次に、本発明における高分子樹脂層4の構
成材料としては、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリ
エチレンオキシド、両性インターポリマー、アルキルセ
ルローズ、セルローズ系ポリマー(特にヒドロキシプロ
ピルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ニトロ
セルローズ)、エチレンとビニルアセテートのコポリマ
ー、セルローズアセテートブチレート、ポリブチラー
ル、環状ゴム等が挙げられる。これらは、いずれか1種
を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。な
お、両性インターポリマーは米国特許第4,293,6
35号に記載されているものである。
【0015】上記例示の材料の中でも、水又は水性媒体
で現像できることや、シワの発生等を考慮して、本発明
では、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシドが挙げら
れ、なかでも重合度500〜4000、好ましくは10
00〜3000で、かつ、ケン化度70%以上、好まし
くは80〜99%、さらに好ましくは80〜90%のポ
リビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールが
望ましい。ここで、変性ポリビニルアルコールとは、ポ
リビニルアルコールの水酸基と反応性を有する化合物
(例えば、カルボキシル基、二重結合、芳香族環等を有
する化合物)を二次的に反応させたり、酢酸ビニルと他
のビニルモノマーとの共重合体をケン化したりして、末
端や主鎖中にカルボキシル基、カルボニル基、ポリオキ
シアルキレン基、アセトアセチル基、スルホン基、シラ
ノール基を導入したものである。
【0016】本発明において、IRアブレーション層は
実質的に紫外線(活性光線)を透過させない。すなわ
ち、活性光線に対する光学濃度が2.0を超える値であ
り、好ましくは2.5を超える値である。前記光学濃度
を有するためには、IR吸収性金属層3の厚みは、50
〜15000Åが好ましく、特に好ましくは70〜80
00Å、とりわけ好ましくは100〜5000Åであ
る。厚みが50Å未満であると、IRアブレーション後
のマスクとしての機能が劣るので好ましくなく、また、
15000Åを超えると、画像形成用のIRではアブレ
ーション(融除)することが困難になるので、好ましく
ない。
【0017】一方、IRアブレーション層をIR吸収性
金属層3と他のIR吸収性物質とで構成する場合、IR
吸収性金属層3の厚みは、50〜15000Åが好まし
く、特に好ましくは70〜8000Å、とりわけ好まし
くは100〜5000Åである。厚みが50Å未満であ
ると、IRアブレーション後のマスクとしての機能が劣
るので好ましくなく、また、15000Åを超えると、
画像形成用のIRではアブレーション(融除)すること
が困難になるので、好ましくない。
【0018】高分子樹脂層4の厚みは、0.01〜20
0μm、好ましくは0.1〜100μm、特に好ましく
は0.1〜50μmである。厚みが200μmを超える
と、IRアブレーションをする際に用いるドラムへの装
着が困難となったり、また、主露光および現像して得ら
れるレリーフの解像度が低下する虞があるので好ましく
ない。
【0019】本発明における、感光性樹脂層2は、公知
の可溶性合成高分子化合物、光重合性不飽和化合物(以
下、架橋剤ともいう)及び光重合開始剤を少なくとも含
む組成物の層、もしくはエラストマーバインダ、重合性
化合物(以下、架橋剤ともいう)及び光開始剤を少なく
とも含む組成物の層であり、その組成は、一般に、エラ
ストマーバインダ100重量部に対し、重合性化合物を
5〜150重量部程度、光開始剤を0.1〜10重量部
程度含む。なお、公知のフレキソ印刷原版で使用されて
いる感光性樹脂層をそのまま適用してもよい。また、単
一層であっても、組成の異なる2つ以上の層を積層して
使用してもよい。さらに添加剤、例えば可塑剤、熱重合
防止剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、香料または酸化防
止剤を含んでもよい。
【0020】本発明において、可溶性合成高分子化合物
としては公知の可溶性合成高分子化合物を使用できる。
例えばポリエーテルアミド(例えば特開昭55−794
37号公報等)、ポリエーテルエステルアミド(例えば
特開昭58−113537号公報等)、三級窒素含有ポ
リアミド(例えば特開昭50−76055公報等)、ア
ンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド(例えば特
開昭53−36555公報等)、アミド結合を1つ以上
有するアミド化合物と有機ジイソシアネート化合物の付
加重合体(例えば特開昭58−140737号公報等)、
アミド結合を有しないジアミンと有機ジイソシアネート
化合物の付加重合体(例えば特開平4-97154号公報等)な
どが挙げられ、そのなかでも三級窒素原子含有ポリアミ
ドおよびアンモニウム塩型三級窒素原子含有ポリアミド
が好ましい。
【0021】また、エラストマーバインダの場合は、単
一のポリマーでも、ポリマー混合物でもよい。また、疎
水性のポリマーでも、親水性のポリマーでも、疎水性の
ポリマーと親水性のポリマーの混合物でもよい。疎水性
ポリマーとしては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、
クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレ
ン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、ブチル
ゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポ
リエチレン、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル
コポリマー、アクリロニトリル−(メタ)アクリル酸エ
ステルコポリマー、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポ
リエチレン、シリコーンゴム、ウレタンゴムが好適であ
る。これらはそれぞれを単独で使用しても、2種以上を
併用してもよい。親水性ポリマーとしては、−COO
H、−COOM(Mは1価、2価、或いは3価の金属イ
オンまたは置換または無置換のアンモニウムイオン)、
−OH、−NH2、−SO3H、リン酸エステル基などの
親水基を有するものが好ましく、具体的には、(メタ)
アクリル酸またはその塩類の重合体、(メタ)アクリル
酸またはその塩類とアルキル(メタ)アクリレートとの
共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類とスチレ
ンとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはその塩類と
酢酸ビニルとの共重合体、(メタ)アクリル酸またはそ
の塩類とアクリロニトリルとの共重合体、ポリビニルア
ルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル
アミド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオ
キサイド、ポリエチレンイミン、−COOM基を有する
ポリウレタン、−COOM基を有するポリウレアウレタ
ン、−COOM基を有するポリアミド酸およびこれらの
塩類または誘導体が挙げられる。これらはそれぞれを単
独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0022】また、本発明において、好適に用いられる
光重合性不飽和化合物としては、多価アルコールのポリ
グリシジルエーテルとメタアクリル酸およびアクリル酸
との開環付加反応生成物であり、前記多価アルコールと
して、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、フタル酸のエチレンオキサイド付加物などが挙げ
られ、そのなかでもトリメチロールプロパンが好まし
い。
【0023】可溶性合成高分子化合物がエラストマーバ
インダの場合、好適に用いられる重合性化合物は、重合
性印刷版の製造に使用でき且つエラストマーバインダと
相溶性である慣用の重合可能なエチレン性モノ又はポリ
不飽和有機化合物である。当該化合物の例としては、ス
チレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、α−メ
チルスチレン、アクリロニトリル、(メタ)アクリル
酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso
−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、
sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−デシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメ
チルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
エチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、n−ブトキ
シエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−フェノキシプロピル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テ
トラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニ
ル(メタ)アクリレート、2,3−ジクロロプロピル
(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、N−t−ブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、N,N−
ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルア
ミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,14−テトラデカンジオールジ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グ
リセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールアリ
ルオキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタ
ンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンチルジメチレンジ(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタデカンジ(メタ)ア
クリレート、トリシクロデカンジイルジメチルジ(メ
タ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジア
リルフタレート、ジビニルベンゼン、ポリウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、オリゴブタジエン(メタ)アクリレート、オリゴイ
ソプレン(メタ)アクリレート、オリゴプロピレン(メ
タ)アクリレートなどを挙げることができる。これらは
いずれか1種を単独で使用しても、2種以上を併用して
もよい。
【0024】光開始剤の例としては、ベンゾフェノン
類、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンジル類、ベ
ンゾインアルキルエーテル類、ベンジルアルキルケター
ル類、アントラキノン類、チオキサントン類などが挙げ
られる。具体的には、ベンゾフェノン、クロロベンゾフ
ェノン、ベンゾイン、アセトフェノン、ベンジル、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル
エーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチ
ルケタール、ベンジルジイソプロピルケタール、アント
ラキノン、2−エチルアントラキノン、2―メチルアン
トラキノン、2−アリルアントラキノン、2−クロロア
ントラキノン、チオキサントン、2−クロロチオキサン
トンなどが挙げられる。これらはいずれか1種を単独で
使用しても、2種以上を併用してもよい。
【0025】本発明における感光性樹脂層は、各成分の
材料を適宜変更することにより、水溶性現像液、半水溶
性現像液又は有機溶剤性現像液に可溶或いは分散するも
のに調製できるが、水又は水性媒体で現像できるものと
するのが好ましい。また、かかる水又は水性媒体で現像
できる感光性樹脂層とする場合、具体的には、EP−A
767407号公報、特開昭60−211451号公
報、特開平2−175702号公報、特開平4−316
2号公報、特開平2−305805号公報、特開平3−
228060号公報、特開平10−339951号公報
等に記載されている感光性樹脂層に相当するものとする
のが好ましい。
【0026】カバーフィルム5は原版の貯蔵および取り
扱いの間にIRアブレーション層の保護のために設けら
れるものであり、IR照射前またはIR照射後に除去
(剥離)される。本発明の原版においては、カバーフィ
ルム5の除去、すなわち、剥離作業時に、IRアブレー
ション層10の破れやキズが防止される。
【0027】本発明において、カバーフィルム5の構成
材料としては、ポリアミド;ポリビニルアルコール;エ
チレンとビニルアセテートとのコポリマー;両性インタ
ーポリマー;ヒドロキシアルキルセルローズ、セルロー
ズアセテートのようなセルローズ系ポリマー;ポリブチ
ラール;環状ゴム等が好適である。ここで、両性インタ
ーポリマーは米国特許第4,293,635号に記載さ
れているものである。当該材料はいずれか1種を単独で
使用しても、2種以上を併用してもよい。また、ニトロ
セルローズとニトログリセリンのような自己酸化性化合
物;アルキルセルローズ(例、エチルセルローズ)、ポ
リアクリル酸およびそのアルカリ金属塩のような非自己
酸化性ポリマー;ポリアセタール;ポリイミド;ポリカ
ーボネート;ポリエステル;ポリエチレン、ポリブチレ
ンのようなポリアルキレン;ポリフェニレンエーテル;
ポリエチレンオキサイド;ポリラクトンおよびこれらの
組合せ等も使用できる。
【0028】また前記以外に、カバーフィルムの材料と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン
12、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニ
ルアルコール、全芳香族ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフォ
ン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサ
イド等が好適である。これらはいずれかを単独で使用し
ても、2種以上を併用してもよい。また、これらに他の
有機重合体を少量共重合したり、ブレンドしたりしても
よい。
【0029】カバーフィルム5の厚みは10〜300μ
mが好ましく、特に好ましくは10〜200μmであ
る。
【0030】なお、本発明において、カバーフィルムと
IRアブレーション層との間に、離型層が存在していて
もよい。該離型層の材料としては、シリコーン離型剤、
フッ素樹脂、ステアリン酸系樹脂、ポリエチレンワック
ス、流動性パラフィン等が好適であり、厚みとしては
0.001〜10μm程度が好ましく、特に好ましくは
0.001〜5μmである。
【0031】本発明において、支持体は、可撓性を有
し、かつ、寸法安定性に優れた材料が好ましく用いら
れ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフ
タレートフィルム、或いはポリカーボネートを挙げるこ
とができる。支持体1の厚みは50〜350μm、好ま
しくは100〜250μmが原版の機械的特性、形状安
定性あるいは印刷版製版時の取り扱い性等から好まし
い。また、必要により、支持体と感光性樹脂層との接着
を向上させるために、この種の目的で従来から使用され
ている公知の接着剤を表面に設けてもよい。
【0032】本発明の感光性印刷原版を作製する方法は
特に限定されないが、一般的には、支持体上に塗布、ス
プレーコーティング等で感光性樹脂層を形成するか、若
しくは、市販の感光性印刷版から保護フィルムを剥がす
ことで一方の積層体を作成し、さらにこれとは別に、基
材フィルム(カバーフィルム)に真空蒸着、スパッタリ
ング等でIR吸収性金属層を形成するか、若しくは、基
材フィルム(カバーフィルム)に塗布、スプレーコーテ
ィング等で有機高分子層を形成後、これに続けて真空蒸
着、スパッタリング等でIR吸収性金属層を形成して他
方の積層体を形成し、このようにして得られた2つの積
層体をヒートプレス機等を用いてラミネートすることに
より作製する。ラミネート条件は、温度を室温〜150
℃、好ましくは50〜120℃とし、圧力を20〜20
0kg重/cm2、好ましくは50〜150kg重/c
2とするのがよい。
【0033】本発明の原版からの印刷版の作製は以下の
ようにして行う。カバーフィルムを剥がした後、また
は、残したまま、IRアブレーション層にIRレーザに
よる画像照射を行いことでIRアブレーションを実施
し、感光性樹脂層上にマスクを形成する。適当なIRレ
ーザの例としては、ND/YAGレーザ(1064n
m)又はダイオードレーザ(例、830nm)を挙げる
ことができる。コンピュータ製版技術に適当なレーザシ
ステムは、市販されており、例えばダイオードレーザシ
ステムOmniSetter(登録商標)(Fa. Misomex;レーザ波
長:830nm;作業幅:1800mm)或いはND/
YAGレーザシステムDigilas(登録商標)(Fa. Schepe
rs)を挙げることができる。これらは、それぞれ感光性
印刷原版を保持する回転円筒ドラム、IRレーザの照射
装置およびレイアウトコンピュータを含む。画像情報
は、レイアウトコンピュータからレーザ装置に直接移さ
れる。
【0034】上記のようにして、マスクをIRアブレー
ション層に書き込んだ後、感光性印刷原版にマスクを介
して化学線を全面照射するが、本発明においては、この
全面照射する前に、IRレーザーによって書き込まれた
画像を修正したい場合、修正剤を高分子樹脂層に塗布す
ることによって、簡単に修正することができる。なお、
本発明における修正剤とは、実質的に紫外線(活性光
線)を透過させない物質のことであり、、例えば油性イ
ンキ、水性インキ、遮光用修正テープなどが用いられ、
活性光線に対する光学濃度が2.0を超える値であるも
のが好ましい。
【0035】次に、感光性印刷原版に修正されたマスク
を介して化学線を全面照射する際、本発明においては、
レーザシリンダ上において直接行うことが有利である。
或いは、版を、レーザ装置から取り外し、慣用の平板な
照射ユニットで照射してもよい。照射工程の間、感光性
樹脂層は上記マスクの形成工程(融除工程)で露出した
領域において重合し、一方照射光を通さないIRアブレ
ーション層によりなお被覆されているIRアブレーショ
ン層領域では、重合は起こらない。活性光線の照射は、
慣用の真空フレームで酸素を除去して行うことも可能で
あるが、大気酸素の存在下に行うことが有利である。
【0036】上記のようにして活性光線が照射された版
は、現像工程に供される。現像工程は、慣用の現像ユニ
ットで実施することができ、版の性質に応じて、水、有
機溶剤またはこれらの混合物を使用することができる。
現像の間に、感光性樹脂層の非重合領域及びIRアブレ
ーション層の残留部は除去される。IRアブレーション
層を1種の溶剤又は溶剤混合物でまず除去し、別の現像
剤で感光性樹脂層を現像することも可能である。現像工
程後、得られた印刷版は乾燥させる。版の乾燥条件は、
例えば、60〜70℃で5分〜60分間である。乾燥後
に、幾つかの後処理操作をさらに行うことができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によ
って限定されるものではない。 実施例1 A.蒸着シートの作製 ケミカルマット処理を施したPETフィルム(原反は東
洋紡績製のE5002で厚さ125μm)にポリビニル
アルコール(日本合成化学工業製ゴーセノールAH−2
6)/プロピレングリコール(旭電化製)/界面活性剤
(第一工業製薬製エパン740)/純水=8.75g/
8.75g/0.01g/332.5gの比率で溶解し
た水溶液をバーコーター#26で塗布し、100℃、3
分間乾燥して、乾燥後の厚みが1μmの塗膜を形成し、
次いで、この塗膜の面に、真空蒸着法により、アルミニ
ウムを800Åの厚みに蒸着した。この時の光学濃度
(OD)は3.5であった。この光学濃度(OD)は白
黒透過濃度計DM−520(大日本スクリーン(株)製
造)によって測定した。
【0038】B.原版の作製 厚さ250μmのPETフィルム支持体(東洋紡績製E
5002)、感光性樹脂層、ポリビニルアルコール層お
よびPET保護フィルムから構成される感光性印刷版
(プリンタイトEF95GC (東洋紡績製))のPET
保護フィルムを剥離し、更に下層のポリビニルアルコー
ル層を感光性樹脂層から慣用の接着テープを用いて除去
した。露出させた感光性樹脂層に上記Aで作製したアル
ミニウム蒸着フィルムの蒸着面を重ね合わせ、ヒートプ
レス機を用いて100℃、100kg重/cm2でラミ
ネートし、PET支持体、感光性樹脂層、アルミニウム
蒸着層、ポリビニルアルコール層およびケミカルマット
化PET保護フィルム(カバーフィルム)からなる版を
得た。この版の総厚みは1.05mmであった。
【0039】C.IRアブレーション まずケミカルマット化PET保護フィルム(カバーフィ
ルム)を剥離した。この時保護フィルム(カバーフィル
ム)のみが剥がれ、ポリビニルアルコール層とアルミニ
ウム蒸着層は感光性樹脂層上に残っていた。この感光性
樹脂層上を10倍ルーペで拡大して観察したところ、ポ
リビニルアルコール層とアルミニウム蒸着層に破れやキ
ズは認められなかった。この版を、Cyrel Digital Imag
er Spark(BARCO社製)の回転ドラムにポリビニルアル
コール層が表側に、支持体のPETフィルムが裏側なる
ように巻き付け、真空引き後、ダイオードレーザで画像
形成を行った。使用した本装置のレーザー出力は4.8
mW、レーザー解像度は2540dpi、レーザースポ
ット径は直径15μmであった。回転ドラムは1500
rpmで回転させた。IRアブレーション後、版を取り
出して10倍ルーペで拡大して観察したところ、問題な
くアルミニウム蒸着層がアブレーションされていること
を確認した。
【0040】D.画像の修正 上記IRアブレーションした感光性印刷版の画像を修正
する為、IRアブレーションされた部分の一部に、修正
剤として修正インキ(ポリマーペークRII:ウエノ社
製)を塗布し、一度IRアブレーションした箇所に再度
遮光を施した。
【0041】E.製版の実施 上記IRアブレーションした、デジタル画像マスクで覆
われた感光性印刷版全面に、活性光線を3分間照射し、
その後慣用の現像ユニット(TOMIFLEX;富博産業社製現
像機)で、25℃、2分間現像した。現像液には水道水
を用いた。現像工程中、IRアブレーション層の残部
(アルミニウム蒸着層、ポリビニルアルコール層)およ
び感光性樹脂層の非照射領域は除去され、活性光線の照
射領域が残った。現像後、70℃で10分間乾燥後、活性
光線で5分間照射した。出来上がった凸版印刷版を10
倍の拡大ルーペで検査した。2ポイントの凸部および凹
文字、30μm幅の細線、100μmの直径の独立点お
よび156lpi、1%網点全ての試験パターンが正確
に形成されていた。また修正剤で遮光した部分は正確に
遮光されており、修正部の印刷性能も問題ないことを確
認した。
【0042】実施例2 A.蒸着シートの作製 ケミカルマット処理を施したPETフィルム(原反は東
洋紡績製のE5002で厚さ125μm)にポリビニル
アルコール(日本合成化学工業製ゴーセノールAH−1
2)/プロピレングリコール(旭電化製)/界面活性剤
(第一工業製薬製エパン740)/純水=8.75g/
8.75g/0.01g/332.5gの比率で溶解し
た水溶液をバーコーター#26で塗布し、100℃、3
分間乾燥して、乾燥後の厚みが1μmの塗膜を形成し、
次いで、この塗膜の面に、真空蒸着法により、アルミニ
ウムを500Åの厚みに蒸着した。この時の光学濃度
(OD)は3.0であった。この光学濃度(OD)は白
黒透過濃度計DM−520(大日本スクリーン(株)製
造)によって測定した。
【0043】B.原版の作製 厚さ100μmのPETフィルム支持体(東洋紡績製E
5002)、感光性樹脂層、ポリビニルアルコール層お
よびケミカルマット化PET保護フィルムから構成され
る感光性フレキソ印刷版(Cosmolight NEO (東洋紡績
製))のケミカルマット化PET保護フィルムを剥離し、
更に下層のポリビニルアルコール層を感光性樹脂層から
慣用の接着テープを用いて除去した。露出させた感光性
樹脂層に上記Aで作製したアルミニウム蒸着フィルムの
蒸着面を重ね合わせ、ヒートプレス機を用いて100
℃、100kg重/cm2でラミネートし、PET支持
体、感光性樹脂層、アルミニウム蒸着層、ポリビニルア
ルコール層およびケミカルマット化PET保護フィルム
(カバーフィルム)からなる版を得た。この版の総厚み
は1.90mmであった。
【0044】C.IRアブレーション まず、レリーフ深度を通常用いられる約0.8mmにす
るため上記フレキソ版のPET支持体側から化学線(光
源Philips10R、365nmにおける照度7.5mW/c
2)を20秒間照射することによって、裏露光を実施
し、次にケミカルマット化PET保護フィルム(カバー
フィルム)を剥離した。この時保護フィルム(カバーフ
ィルム)のみが剥がれ、ポリビニルアルコール層とアル
ミニウム蒸着層は感光性樹脂層上に残っていた。この感
光性樹脂層上を10倍ルーペで拡大して観察したとこ
ろ、ポリビニルアルコール層とアルミニウム蒸着層に破
れやキズは認められなかった。この版を、Cyrel Digita
l Imager Spark(BARCO社製)の回転ドラムにポリビニ
ルアルコール層が表側に、支持体のPETフィルムが裏
側なるように巻き付け、真空引き後、ダイオードレーザ
で画像形成を行った。使用した本装置のレーザー出力は
4.8mW、レーザー解像度は2540dpi、レーザ
ースポット径は直径15μmであった。回転ドラムは1
500rpmで回転させた。IRアブレーション後、版
を取り出して10倍ルーペで拡大して観察したところ、
問題なくアルミニウム蒸着層がアブレーションされてい
ることを確認した。
【0045】D.画像の修正 上記IRアブレーションした感光性印刷版の画像を修正
する為、IRアブレーションされた部分の一部に、修正
剤として修正インキ(マッキー黒:ゼブラ社製)を塗布
し、一度IRアブレーションした箇所に再度遮光を施し
た。
【0046】E.製版の実施 上記IRアブレーションした、デジタル画像マスクで覆
われた感光性フレキソ印刷版全面に、化学線を15分間
照射し、その後A&V(株)製現像機(StuckSystem)
で、40℃、6分間現像した。現像液には、食器洗剤Ca
scade(米国P&G製)を1%添加した水道水を用い
た。現像工程中、IRアブレーション層の残部(アルミ
ニウム蒸着層、ポリビニルアルコール層)および感光性
樹脂層の非照射領域は除去され、化学線の照射領域が残
った。現像後、60℃で20分間乾燥し、化学線で5分
間照射し、最後に表面粘着を除去するため殺菌灯を5分
間照射した。出来上がったフレキソ印刷版を10倍の拡
大ルーペで検査した。2ポイントの凸部および凹文字、
30μm幅の細線、100μmの直径の独立点および1
56lpi、1%網点全ての試験パターンが正確に形成
されていた。また修正剤で遮光した部分は正確に遮光さ
れており、修正部の印刷性能も問題ないことを確認し
た。
【0047】比較例1 下記表1に示す成分を用いて、カーボンブラック、ポリ
ビニルアルコール(日本合成化学社製ゴーセノールGH
−23、熱分解開始温度220℃、極限酸素指数22.
5)及び可塑剤を含む分散液を調製した。該分散液を、
ナンバー26のバーコーターでPETフィルム(厚さ1
25μm)に塗布し、100℃、3分間乾燥して、水を
蒸発させ、平滑で無粘着の塗布膜(4.1g/m2の塗
布量及び4.8の化学線領域の光学濃度)を得、つまり
IRアブレーション層が設けられたカバーフィルムを得
た。
【0048】
【表1】
【0049】(原版の作製)上記作製したIRアブレー
ション層が設けられたPETフィルム(カバーフィル
ム)及び実施例1と同じ感光性印刷版を使用し、ヒート
プレス機を用いて約100℃、100kg重/cm2
ラミネートし、PET支持体、感光性樹脂層、IRアブ
レーション層およびPETフィルム(カバーフィルム)
からなる原版を得た。上記IRアブレーションした感光
性印刷版の画像を修正する為、IRアブレーションされ
た部分の一部に、実施例2と同様の修正インキを塗布
し、一度IRアブレーションした箇所に再度遮光を施し
た。
【0050】さらに、実施例1と同様にして、活性光線
照射後、現像したところ、現像液が多量のカーボンブラ
ックで汚されたため、その現像液を次の版製造には使用
できなかった。また、出来上がった凸版印刷版を10倍
の拡大ルーペで検査したところ、前記のIRアブレーシ
ョン層に発生したキズ等の影響により、所望とする画像
以外の微小な凸部や、レリーフの欠損部が認められ、画
像再現性の悪いものであった。また修正剤で遮光した部
分は正確に遮光されていたが、修正部の印刷テストを行
なった結果、版表面に残った修正剤の影響で、修正部に
インキはじきが見られ、印刷において欠点となって発生
した。
【0051】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明によれば、IRアブレーション後に生じたマスク上の
キズや不要な画像部を修正する場合に、該箇所に活性光
線に対し不透過である修正インキ等などでマスクするこ
とが可能で、かつ印刷品位に影響ない、コストパフォー
マンス性の優れた感光性印刷用原版を提供することでき
るので、産業界に寄与すること大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性印刷原版の具体例を示す模式断
面図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 感光性樹脂層 3 IR吸収性金属層(IRアブレーション層) 4 高分子樹脂層 5 カバーフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 祐二 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2H025 AB02 AC01 AC08 AD01 BC13 BH01 BH05 DA03 DA31 DA40 FA06 2H096 AA02 BA05 CA20 EA04 FA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも順に、支持体、感光性樹脂層、
    IRアブレーション層およびカバーフィルムを有する感
    光性印刷原版であって、IRアブレーション層が、IR
    吸収性金属層を含み、かつ当該金属層の表面に、活性光
    線に対し不透過である修正剤を受理可能な高分子樹脂層
    が配置されていることを特徴とする感光性印刷用原版。
  2. 【請求項2】IR吸収性金属層が感光性樹脂層に接触配
    置されてなる請求項1記載の感光性印刷用原版。
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