JP2003301695A - トンネル掘進機の余掘装置 - Google Patents
トンネル掘進機の余掘装置Info
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- JP2003301695A JP2003301695A JP2002108733A JP2002108733A JP2003301695A JP 2003301695 A JP2003301695 A JP 2003301695A JP 2002108733 A JP2002108733 A JP 2002108733A JP 2002108733 A JP2002108733 A JP 2002108733A JP 2003301695 A JP2003301695 A JP 2003301695A
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- cutter
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- Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディスクカッタを変位させるジャッキにディ
スクカッタの軸線方向以外の力が作用させず、硬質地層
等を掘削する際にも、その円滑な作動を可能にし、かつ
ジャッキの耐久性を向上させる。 【解決手段】 ディスクホルダ13の出代調整を行なう
油圧ジャッキ15はシリンダ16とピストン−ピストン
ロッド組立体17とから構成され、ディスクホルダ13
はキー溝22とキー23とによってガイド筒14に対し
て回転しないように保持され、キー23とキー溝22と
の係合部には微小隙間が形成されており、ピストンロッ
ド部17bの先端部には、内向きの係止突条26が連設
されて、係止突条26は端板13cとストッパリング2
4との間に挟持され、微小隙間をもって概略遊嵌状に係
合しており、ディスクホルダ13は、ピストン−ピスト
ンロッド組立体17に対して前述した微小隙間分だけ曲
げ及び捻れが可能な状態にして連結されている。
スクカッタの軸線方向以外の力が作用させず、硬質地層
等を掘削する際にも、その円滑な作動を可能にし、かつ
ジャッキの耐久性を向上させる。 【解決手段】 ディスクホルダ13の出代調整を行なう
油圧ジャッキ15はシリンダ16とピストン−ピストン
ロッド組立体17とから構成され、ディスクホルダ13
はキー溝22とキー23とによってガイド筒14に対し
て回転しないように保持され、キー23とキー溝22と
の係合部には微小隙間が形成されており、ピストンロッ
ド部17bの先端部には、内向きの係止突条26が連設
されて、係止突条26は端板13cとストッパリング2
4との間に挟持され、微小隙間をもって概略遊嵌状に係
合しており、ディスクホルダ13は、ピストン−ピスト
ンロッド組立体17に対して前述した微小隙間分だけ曲
げ及び捻れが可能な状態にして連結されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル掘進機に
おいて、そのカッタヘッドに出代調整可能に設けたディ
スクカッタを有する余掘装置に関するものであり、特に
岩盤層、巨礫層等の固い地層を掘削するのに好適な余掘
装置に関するものである。
おいて、そのカッタヘッドに出代調整可能に設けたディ
スクカッタを有する余掘装置に関するものであり、特に
岩盤層、巨礫層等の固い地層を掘削するのに好適な余掘
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘進機において、施工されるト
ンネルにカーブを有する場合には、このカーブした部位
では、その外周側を余掘する必要がある。このために、
トンネル掘進機のカッタヘッド外周部にはオーバカッタ
と呼ばれる余掘装置が設けられる。この余掘装置は、デ
ィスクカッタを有し、このディスクカッタはカッタヘッ
ドに回転自在に支持されており、カッタヘッドの回転に
よりディスクカッタが自転するようになっている。この
余掘装置を構成するディスクカッタは、トンネルの直進
部分では、カッタヘッドの前面部から退避しており、カ
ーブ施工を行なう際に、ディスクカッタはカッタヘッド
の前面部から所定量突出させるようになし、かつこのデ
ィスクカッタの突出量はカーブの曲率に応じて変化させ
なければならない。このために、ディスクカッタを回転
自在に支持するディスクホルダを出代調整手段としての
油圧ジャッキに連結して設けるようになし、トンネルを
カーブさせるために余掘が必要になると、油圧ジャッキ
を作動させて、ディスクカッタを装着したディスクホル
ダをカッタヘッドの前面部から所定量突出させ、つまり
出代が調整される。
ンネルにカーブを有する場合には、このカーブした部位
では、その外周側を余掘する必要がある。このために、
トンネル掘進機のカッタヘッド外周部にはオーバカッタ
と呼ばれる余掘装置が設けられる。この余掘装置は、デ
ィスクカッタを有し、このディスクカッタはカッタヘッ
ドに回転自在に支持されており、カッタヘッドの回転に
よりディスクカッタが自転するようになっている。この
余掘装置を構成するディスクカッタは、トンネルの直進
部分では、カッタヘッドの前面部から退避しており、カ
ーブ施工を行なう際に、ディスクカッタはカッタヘッド
の前面部から所定量突出させるようになし、かつこのデ
ィスクカッタの突出量はカーブの曲率に応じて変化させ
なければならない。このために、ディスクカッタを回転
自在に支持するディスクホルダを出代調整手段としての
油圧ジャッキに連結して設けるようになし、トンネルを
カーブさせるために余掘が必要になると、油圧ジャッキ
を作動させて、ディスクカッタを装着したディスクホル
ダをカッタヘッドの前面部から所定量突出させ、つまり
出代が調整される。
【0003】このように出代調整のために油圧ジャッキ
を備えた余掘装置は、例えば特開平11−6394号公
報に示されている。そこで、図9及び図10に従来技術
による余掘装置の構成を示す。
を備えた余掘装置は、例えば特開平11−6394号公
報に示されている。そこで、図9及び図10に従来技術
による余掘装置の構成を示す。
【0004】まず、図9において、100はディスクカ
ッタであり、このディスクカッタ100は、その両端が
軸受101により回転自在に支持されている。軸受10
1は、ディスクホルダ102の中空ロッド部102aの
内面に設けた台座102bに複数のボルト103を用い
て固定的に保持されている。ディスクホルダ102はカ
ッタヘッドを構成する面板104に固定して設けたガイ
ド筒105に沿って、その軸線方向に前後動できるよう
になっている。図9に実線で示したように、ディスクカ
ッタ100を装着したディスクホルダ102がガイド筒
105内に引き込まれた状態から、同図に仮想線で示し
た所定量突出する位置にまで変位可能となっており、か
つそのストロークの任意の位置に保持できるようになっ
ている。
ッタであり、このディスクカッタ100は、その両端が
軸受101により回転自在に支持されている。軸受10
1は、ディスクホルダ102の中空ロッド部102aの
内面に設けた台座102bに複数のボルト103を用い
て固定的に保持されている。ディスクホルダ102はカ
ッタヘッドを構成する面板104に固定して設けたガイ
ド筒105に沿って、その軸線方向に前後動できるよう
になっている。図9に実線で示したように、ディスクカ
ッタ100を装着したディスクホルダ102がガイド筒
105内に引き込まれた状態から、同図に仮想線で示し
た所定量突出する位置にまで変位可能となっており、か
つそのストロークの任意の位置に保持できるようになっ
ている。
【0005】ディスクホルダ102の基端部には油圧ジ
ャッキ106が連結して設けられている。この油圧ジャ
ッキ106は、シリンダ107とこのシリンダ107の
内面に沿って摺動するピストン108とから構成され、
ピストン108はディスクホルダ102の円筒部102
aと一体に設けられている。また、シリンダ107の下
端部には第2のガイド筒109が接合されて、複数の通
しボルト110によりこれらシリンダ107及び第2の
ガイド筒109がガイド筒105に連結されている。ピ
ストン108はシリンダ107の内面に沿って摺動可能
となっており、これによってディスクカッタ100を支
持するディスクホルダ102がガイド筒105に対して
前後動するようになっている。
ャッキ106が連結して設けられている。この油圧ジャ
ッキ106は、シリンダ107とこのシリンダ107の
内面に沿って摺動するピストン108とから構成され、
ピストン108はディスクホルダ102の円筒部102
aと一体に設けられている。また、シリンダ107の下
端部には第2のガイド筒109が接合されて、複数の通
しボルト110によりこれらシリンダ107及び第2の
ガイド筒109がガイド筒105に連結されている。ピ
ストン108はシリンダ107の内面に沿って摺動可能
となっており、これによってディスクカッタ100を支
持するディスクホルダ102がガイド筒105に対して
前後動するようになっている。
【0006】図9から明らかなように、シリンダ107
の内径はガイド筒105及び第2のガイド筒110の内
径より大きくなっており、これによってピストン108
の両端面とガイド筒105及び第2のガイド筒110の
端面との間にはそれぞれ油室111,112が形成され
る。そして、これら各油室111,112には油路11
3,114が接続されている。従って、油路113,1
14により油室111を高圧側に、油室112を低圧側
に接続すると、ピストン108及びこのピストン108
と一体化されているディスクホルダ102及びディスク
カッタ100ががガイド筒105から突出する方向に変
位し、また油室111を低圧側に、油室112を高圧側
に接続すると、ディスクカッタ100がガイド105内
に退入する方向に変位する。なお、図中において、11
5は油室111,112をシールするためのシール部材
である。
の内径はガイド筒105及び第2のガイド筒110の内
径より大きくなっており、これによってピストン108
の両端面とガイド筒105及び第2のガイド筒110の
端面との間にはそれぞれ油室111,112が形成され
る。そして、これら各油室111,112には油路11
3,114が接続されている。従って、油路113,1
14により油室111を高圧側に、油室112を低圧側
に接続すると、ピストン108及びこのピストン108
と一体化されているディスクホルダ102及びディスク
カッタ100ががガイド筒105から突出する方向に変
位し、また油室111を低圧側に、油室112を高圧側
に接続すると、ディスクカッタ100がガイド105内
に退入する方向に変位する。なお、図中において、11
5は油室111,112をシールするためのシール部材
である。
【0007】ディスクカッタ100には、その作動時に
ディスクホルダ102を、その軸回りに回転する方向の
力が作用する。そこで、ディスクホルダ102がガイド
筒105に対して回り止めを行うことによって、ディス
クカッタ100をその回転軸の軸回りへの回転のみを可
能とし、それ以外の動きを規制するようにしている。こ
のために、ディスクホルダ102とガイド筒105との
間には、回り止め手段が設けられている。この回り止め
手段は、ピストン108の外周面とシリンダ107の内
面との間のスプライン係合部116で構成される。
ディスクホルダ102を、その軸回りに回転する方向の
力が作用する。そこで、ディスクホルダ102がガイド
筒105に対して回り止めを行うことによって、ディス
クカッタ100をその回転軸の軸回りへの回転のみを可
能とし、それ以外の動きを規制するようにしている。こ
のために、ディスクホルダ102とガイド筒105との
間には、回り止め手段が設けられている。この回り止め
手段は、ピストン108の外周面とシリンダ107の内
面との間のスプライン係合部116で構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トンネル掘
進機によって掘削される部位の地質が軟弱な場合には、
掘削反力が小さいことから、円滑な掘進を行うことがで
きるが、掘削する部位の土質が岩盤や巨礫等のように硬
質地層の場合には、掘削反力もそれだけ大きくなる。特
に、余掘装置はトンネルにカーブ付けを行うためのもの
であることから、硬質地質を掘削する際には、極めて大
きな軸線方向の反力を受けるだけではなく、曲げ方向や
捻り方向にも極めて大きな荷重が作用する。ディスクホ
ルダ102は、ピストン108に対してディスクカッタ
100を前後動させるピストンロッドとしての機能を発
揮するものであり、ディスクホルダ102には様々な方
向の力が作用する。この掘削時に作用する荷重は油圧ジ
ャッキ106におけるピストンロッドを構成するディス
クホルダ102及びピストン108とシリンダ107と
の接合部に伝達されることになる。油圧ジャッキ106
は軸線方向の力を有効に受承するが、それ以外の方向の
力、例えば曲げ方向や捻り方向の力が作用すると、ディ
スクホルダ102に曲げ、捻りモーメントが作用して、
シール部材115によるシール性が低下することにな
り、またシリンダ107とピストン108及びピストン
ロッド110との間の摺動部にかじり等が発生し、油圧
ジャッキ106の円滑な作動が損なわれる等といった不
都合が生じることになる。
進機によって掘削される部位の地質が軟弱な場合には、
掘削反力が小さいことから、円滑な掘進を行うことがで
きるが、掘削する部位の土質が岩盤や巨礫等のように硬
質地層の場合には、掘削反力もそれだけ大きくなる。特
に、余掘装置はトンネルにカーブ付けを行うためのもの
であることから、硬質地質を掘削する際には、極めて大
きな軸線方向の反力を受けるだけではなく、曲げ方向や
捻り方向にも極めて大きな荷重が作用する。ディスクホ
ルダ102は、ピストン108に対してディスクカッタ
100を前後動させるピストンロッドとしての機能を発
揮するものであり、ディスクホルダ102には様々な方
向の力が作用する。この掘削時に作用する荷重は油圧ジ
ャッキ106におけるピストンロッドを構成するディス
クホルダ102及びピストン108とシリンダ107と
の接合部に伝達されることになる。油圧ジャッキ106
は軸線方向の力を有効に受承するが、それ以外の方向の
力、例えば曲げ方向や捻り方向の力が作用すると、ディ
スクホルダ102に曲げ、捻りモーメントが作用して、
シール部材115によるシール性が低下することにな
り、またシリンダ107とピストン108及びピストン
ロッド110との間の摺動部にかじり等が発生し、油圧
ジャッキ106の円滑な作動が損なわれる等といった不
都合が生じることになる。
【0009】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、ジャッキにディスク
カッタの軸線方向以外の力が作用しないようにすること
によって、硬質地層を掘削する際にも、その円滑な作動
を可能にすると共に、ジャッキの耐久性を向上させるこ
とにある。
あって、その目的とするところは、ジャッキにディスク
カッタの軸線方向以外の力が作用しないようにすること
によって、硬質地層を掘削する際にも、その円滑な作動
を可能にすると共に、ジャッキの耐久性を向上させるこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、カッタヘッドの外周部に装着され、
ディスクカッタと、このディスクカッタを回転自在に支
持するディスクホルダと、このディスクホルダの前記カ
ッタヘッドからの出代量を調整するジャッキとからなる
トンネル掘進機の余掘装置であって、前記ディスクホル
ダは回り止め手段を介して前記カッタヘッドに固定して
設けたガイド部材に沿って摺動してその軸線方向に移動
可能となし、前記ジャッキは、シリンダと、このシリン
ダ内を2つの油室に区画形成するピストンと、このピス
トンに連結して設けたピストンロッドとから構成され、
前記シリンダは前記カッタヘッドまたは前記ガイド部材
に固定され、前記ピストンロッドと前記ディスクホルダ
との間は所定範囲だけ相対移動可能に連結され、かつこ
れらピストンロッドとディスクホルダとの端面を接合さ
せることによりその間で軸線方向の力を伝達可能とする
構成としたことをその特徴とするものである。
ために、本発明は、カッタヘッドの外周部に装着され、
ディスクカッタと、このディスクカッタを回転自在に支
持するディスクホルダと、このディスクホルダの前記カ
ッタヘッドからの出代量を調整するジャッキとからなる
トンネル掘進機の余掘装置であって、前記ディスクホル
ダは回り止め手段を介して前記カッタヘッドに固定して
設けたガイド部材に沿って摺動してその軸線方向に移動
可能となし、前記ジャッキは、シリンダと、このシリン
ダ内を2つの油室に区画形成するピストンと、このピス
トンに連結して設けたピストンロッドとから構成され、
前記シリンダは前記カッタヘッドまたは前記ガイド部材
に固定され、前記ピストンロッドと前記ディスクホルダ
との間は所定範囲だけ相対移動可能に連結され、かつこ
れらピストンロッドとディスクホルダとの端面を接合さ
せることによりその間で軸線方向の力を伝達可能とする
構成としたことをその特徴とするものである。
【0011】シリンダとピストン及びピストンロッドと
を含むジャッキは、その性質上、軸線方向に作用する大
きな荷重を有効に受承できるように構成されている。た
だし、ディスクホルダに軸線方向以外の荷重、特に曲げ
荷重、捻り荷重等が作用すると、ジャッキとしての作動
の円滑性が損なわれる可能性がある。余掘装置に作用す
る力は、最終的にはカッタヘッドに受承されるが、軸線
方向の荷重はジャッキを介してカッタヘッドに確実に伝
達する。ただし、これ以外の荷重はジャッキに伝達され
ることなく、ディスクホルダをガイドするガイド部材に
伝達される。
を含むジャッキは、その性質上、軸線方向に作用する大
きな荷重を有効に受承できるように構成されている。た
だし、ディスクホルダに軸線方向以外の荷重、特に曲げ
荷重、捻り荷重等が作用すると、ジャッキとしての作動
の円滑性が損なわれる可能性がある。余掘装置に作用す
る力は、最終的にはカッタヘッドに受承されるが、軸線
方向の荷重はジャッキを介してカッタヘッドに確実に伝
達する。ただし、これ以外の荷重はジャッキに伝達され
ることなく、ディスクホルダをガイドするガイド部材に
伝達される。
【0012】ディスクホルダはそれを支持する部材に対
して回転方向に固定されていなければならない。このた
めに設けられる回り止め手段の構成としては、例えばス
プライン係合等、適宜の手段を用いることができるが、
ディスクホルダの外周面に設けたキーと、ガイド部材の
内周面に設けたキー溝とから構成することができる。い
ずれの場合でも、キーとキー溝間、スプラインとスプラ
イン溝との間は、ガイド部材の軸線方向に所定ストロー
ク往復移動可能とするが、さらにディスクホルダはガイ
ド部材に対して微小角度分だけ相対回動可能となし、も
ってディスクホルダがガイド部材に対して剛体的に保持
されるのではなく、微小範囲ではあるが、曲げ及び回転
方向に動きの余裕が与えられる。
して回転方向に固定されていなければならない。このた
めに設けられる回り止め手段の構成としては、例えばス
プライン係合等、適宜の手段を用いることができるが、
ディスクホルダの外周面に設けたキーと、ガイド部材の
内周面に設けたキー溝とから構成することができる。い
ずれの場合でも、キーとキー溝間、スプラインとスプラ
イン溝との間は、ガイド部材の軸線方向に所定ストロー
ク往復移動可能とするが、さらにディスクホルダはガイ
ド部材に対して微小角度分だけ相対回動可能となし、も
ってディスクホルダがガイド部材に対して剛体的に保持
されるのではなく、微小範囲ではあるが、曲げ及び回転
方向に動きの余裕が与えられる。
【0013】ディスクホルダとジャッキを構成するピス
トンロッドとは一体的なものとするのではなく、ディス
クホルダにおけるディスクカッタの装着部とは反対側の
端部に端板を設け、ピストンロッドは中空筒状に形成し
て、その端板への接合部には内周側につば部を連設し、
また端板にピストンロッドのつば部を挟持する連結部材
を固定して設けるように構成することができる。この場
合、つば部を端板と連結部材との間で微小角度曲げ可能
な構成とする。これによって、ガイド部材またはカッタ
ヘッドに連結されているシリンダに対して、常にピスト
ンロッドの直進性を確保できる。
トンロッドとは一体的なものとするのではなく、ディス
クホルダにおけるディスクカッタの装着部とは反対側の
端部に端板を設け、ピストンロッドは中空筒状に形成し
て、その端板への接合部には内周側につば部を連設し、
また端板にピストンロッドのつば部を挟持する連結部材
を固定して設けるように構成することができる。この場
合、つば部を端板と連結部材との間で微小角度曲げ可能
な構成とする。これによって、ガイド部材またはカッタ
ヘッドに連結されているシリンダに対して、常にピスト
ンロッドの直進性を確保できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。まず、図1及び図2にトン
ネル掘進機の全体構成を示す。これらの図において、1
はカッタヘッドユニット、2はシールド本体であり、カ
ッタヘッドユニット1は、カッタヘッド3と、カッタヘ
ッドサポート4とからなり、カッタヘッド3は面板5に
複数のディスクカッタ装置を装着したものから構成され
る。面板5はカッタヘッドサポート4に軸受6により回
転自在に支承されており、隔壁7に支持させた回転軸8
を油圧モータ等の駆動手段(図示せず)により回転駆動
することによって、カッタヘッド3が回転駆動される。
そして、カッタヘッド3と隔壁7との間には、土砂を取
り込むためのチャンバ9が形成されている。
施の形態について説明する。まず、図1及び図2にトン
ネル掘進機の全体構成を示す。これらの図において、1
はカッタヘッドユニット、2はシールド本体であり、カ
ッタヘッドユニット1は、カッタヘッド3と、カッタヘ
ッドサポート4とからなり、カッタヘッド3は面板5に
複数のディスクカッタ装置を装着したものから構成され
る。面板5はカッタヘッドサポート4に軸受6により回
転自在に支承されており、隔壁7に支持させた回転軸8
を油圧モータ等の駆動手段(図示せず)により回転駆動
することによって、カッタヘッド3が回転駆動される。
そして、カッタヘッド3と隔壁7との間には、土砂を取
り込むためのチャンバ9が形成されている。
【0015】カッタヘッド3に複数設けたディスクカッ
タ装置のうち、図1に符号10で示したディスクカッタ
装置はオーバカッタとも呼ばれる余掘装置を構成するも
のである。そこで、余掘装置としてのディスクカッタ装
置10の構成を図3乃至図7に示す。
タ装置のうち、図1に符号10で示したディスクカッタ
装置はオーバカッタとも呼ばれる余掘装置を構成するも
のである。そこで、余掘装置としてのディスクカッタ装
置10の構成を図3乃至図7に示す。
【0016】図3乃至図5において、11はディスクカ
ッタを示し、このディスクカッタ11の両側に張り出し
た回転軸は軸受12により回転自在に支持されている。
軸受12はディスクホルダ13に取り付けられている。
ディスクホルダ13はガイド筒14に沿って前進及び後
退されるようになっている。ここで、ディスクホルダ1
3の作動において、前進とは、ディスクカッタ11がカ
ッタヘッドユニット1の前方に突出して、図3の実線位
置になることであり、トンネルのカーブ施工時における
余掘を行なうために、カッタヘッドユニット1の斜め前
方に突出する。そして、ディスクカッタ11の突出量は
可変なものである。また、後退とは、図3に仮想線で示
したように、ディスクカッタ11をカッタヘッドユニッ
ト1の先端から後方に位置させるものであり、この状態
では土砂の掘削に寄与しない状態となる。つまり、図3
の実線位置と仮想線位置との間がディスクカッタ装置1
0の出代量であり、この出代量は調整可能である。
ッタを示し、このディスクカッタ11の両側に張り出し
た回転軸は軸受12により回転自在に支持されている。
軸受12はディスクホルダ13に取り付けられている。
ディスクホルダ13はガイド筒14に沿って前進及び後
退されるようになっている。ここで、ディスクホルダ1
3の作動において、前進とは、ディスクカッタ11がカ
ッタヘッドユニット1の前方に突出して、図3の実線位
置になることであり、トンネルのカーブ施工時における
余掘を行なうために、カッタヘッドユニット1の斜め前
方に突出する。そして、ディスクカッタ11の突出量は
可変なものである。また、後退とは、図3に仮想線で示
したように、ディスクカッタ11をカッタヘッドユニッ
ト1の先端から後方に位置させるものであり、この状態
では土砂の掘削に寄与しない状態となる。つまり、図3
の実線位置と仮想線位置との間がディスクカッタ装置1
0の出代量であり、この出代量は調整可能である。
【0017】ガイド筒14はカッタヘッド3の面板5に
固定されており、このガイド筒14の基端部にはディス
クホルダ13をガイド筒14に沿って前進・後退させる
ための、つまり出代調整を行なう油圧ジャッキ15が装
着されている。油圧ジャッキ15は、概略円筒形状のシ
リンダ16と、このシリンダ16内に設けられ、シリン
ダ16の内面に沿ってその軸線方向に摺動変位するピス
トン−ピストンロッド組立体17とから構成される。シ
リンダ16の内面部には所定深さを有する円環状の凹部
が形成されており、ピストン−ピストンロッド組立体1
7のピストン部17aはこの凹部の内面と当接してい
る。そして、このピストン部17aによって、シリンダ
16の凹部は2つの円環状の油室18,19に区画形成
される。そして、これら各油室18,19にはそれぞれ
油路18p,19pが接続されており、一方の油路にポ
ンプ圧を作用させ、他方の油路をタンク圧とすることに
より、油室18,19に差圧を作用させて、ピストン部
17aを前後動させるようにしている。
固定されており、このガイド筒14の基端部にはディス
クホルダ13をガイド筒14に沿って前進・後退させる
ための、つまり出代調整を行なう油圧ジャッキ15が装
着されている。油圧ジャッキ15は、概略円筒形状のシ
リンダ16と、このシリンダ16内に設けられ、シリン
ダ16の内面に沿ってその軸線方向に摺動変位するピス
トン−ピストンロッド組立体17とから構成される。シ
リンダ16の内面部には所定深さを有する円環状の凹部
が形成されており、ピストン−ピストンロッド組立体1
7のピストン部17aはこの凹部の内面と当接してい
る。そして、このピストン部17aによって、シリンダ
16の凹部は2つの円環状の油室18,19に区画形成
される。そして、これら各油室18,19にはそれぞれ
油路18p,19pが接続されており、一方の油路にポ
ンプ圧を作用させ、他方の油路をタンク圧とすることに
より、油室18,19に差圧を作用させて、ピストン部
17aを前後動させるようにしている。
【0018】油圧ジャッキ15を構成するシリンダ16
は、ガイド筒14の基端面に複数のボルト20により連
結・固定されている。一方、ピストン−ピストンロッド
組立体17を構成する円筒形状のピストンロッド部17
bは、その先端面がディスクホルダ13の基端部に当接
している。従って、油路18pを高圧側に、また油路1
9pを低圧側に接続すると、ピストン−ピストンロッド
組立体17が図3の矢印F方向に変位して、ディスクホ
ルダ13及びそれに装着したディスクカッタ11が前進
し、余掘を行う作動位置となる。逆に、油路18pを低
圧側に、油路19pを高圧側に接続すると、ピストン−
ピストンロッド組立体17は図3の矢印R方向に変位し
て、掘削に寄与しない退避位置に変位する。
は、ガイド筒14の基端面に複数のボルト20により連
結・固定されている。一方、ピストン−ピストンロッド
組立体17を構成する円筒形状のピストンロッド部17
bは、その先端面がディスクホルダ13の基端部に当接
している。従って、油路18pを高圧側に、また油路1
9pを低圧側に接続すると、ピストン−ピストンロッド
組立体17が図3の矢印F方向に変位して、ディスクホ
ルダ13及びそれに装着したディスクカッタ11が前進
し、余掘を行う作動位置となる。逆に、油路18pを低
圧側に、油路19pを高圧側に接続すると、ピストン−
ピストンロッド組立体17は図3の矢印R方向に変位し
て、掘削に寄与しない退避位置に変位する。
【0019】一方、ディスクホルダ13は、ディスクカ
ッタ11の軸受12を着脱可能に取り付けるために、ホ
ルダ本体13aと、このホルダ本体13aとの間で軸受
12を保持するための保持筒部13bと、ホルダ本体1
3aと保持筒部13bとを組立状態に固定するための端
板13cとから構成される。そして、端板13cは複数
のボルト21によりホルダ本体13aに連結される。さ
らに、ディスクホルダ13のホルダ本体13aがガイド
筒14に嵌合されるように組み付けられる。
ッタ11の軸受12を着脱可能に取り付けるために、ホ
ルダ本体13aと、このホルダ本体13aとの間で軸受
12を保持するための保持筒部13bと、ホルダ本体1
3aと保持筒部13bとを組立状態に固定するための端
板13cとから構成される。そして、端板13cは複数
のボルト21によりホルダ本体13aに連結される。さ
らに、ディスクホルダ13のホルダ本体13aがガイド
筒14に嵌合されるように組み付けられる。
【0020】ディスクカッタ11の作動時にディスクホ
ルダ13がガイド筒14に対して回転しないように保持
するために、ディスクホルダ13とガイド筒14との間
に回り止め機構が設けられる。この回り止め機構の構成
は、図3のA部を拡大して示した図6から明らかなよう
に、ガイド筒14には、その軸線方向に向けて所定の長
さを有するキー溝22が形成されている。一方、端板1
3cの外周部に前述したキー溝22に係合するキー23
が延在されている。キー23とキー溝22との係合部に
は微小隙間が形成されており、これによってディスクホ
ルダ13とガイド筒14との間の回り止め部には僅かな
遊びを持たせている。
ルダ13がガイド筒14に対して回転しないように保持
するために、ディスクホルダ13とガイド筒14との間
に回り止め機構が設けられる。この回り止め機構の構成
は、図3のA部を拡大して示した図6から明らかなよう
に、ガイド筒14には、その軸線方向に向けて所定の長
さを有するキー溝22が形成されている。一方、端板1
3cの外周部に前述したキー溝22に係合するキー23
が延在されている。キー23とキー溝22との係合部に
は微小隙間が形成されており、これによってディスクホ
ルダ13とガイド筒14との間の回り止め部には僅かな
遊びを持たせている。
【0021】また、ディスクホルダ13はピストン−ピ
ストンロッド組立体17のピストンロッド部17bに連
結されるが、この間の連結は剛体的なものではなく、曲
げ方向及び捻り方向に余裕を持たせるように連結されて
いる。このために、ディスクホルダ13における端板1
3cには円環状に形成したストッパリング24が複数本
のボルト25により固定して設けられており、ピストン
ロッド部17bの先端部には、内向きの係止突条26が
連設されている。ストッパリング24は、先端側が小径
部24a、基端側が大径部24bとなった段付き構造の
ものであって、大径部24bにはシール部材27の収容
部が形成されている。また、ストッパリング24の基端
部にはシール保持リング28がねじ止めされている。
ストンロッド組立体17のピストンロッド部17bに連
結されるが、この間の連結は剛体的なものではなく、曲
げ方向及び捻り方向に余裕を持たせるように連結されて
いる。このために、ディスクホルダ13における端板1
3cには円環状に形成したストッパリング24が複数本
のボルト25により固定して設けられており、ピストン
ロッド部17bの先端部には、内向きの係止突条26が
連設されている。ストッパリング24は、先端側が小径
部24a、基端側が大径部24bとなった段付き構造の
ものであって、大径部24bにはシール部材27の収容
部が形成されている。また、ストッパリング24の基端
部にはシール保持リング28がねじ止めされている。
【0022】ピストンロッド部17bに設けた係止突条
26は端板13cとストッパリング24との間に挟持さ
れる。ただし、図3のB部を拡大して示した図7に示し
たように、係止突条26の厚みはストッパリング24の
小径部24aの高さ寸法より僅かに小さくなっており、
また係止突条26の内径はこの小径部24aの外径寸法
より僅かに小さくなっている。従って、係止突条26は
ディスクホルダ13の端板13cとストッパリング24
の小径部24aと大径部24bとの段差部間において、
微小隙間をもって概略遊嵌状に係合している。その結
果、ディスクホルダ13は、ピストン−ピストンロッド
組立体17に対して前述した微小隙間分だけ曲げ及び捻
れが可能な状態にして連結される。
26は端板13cとストッパリング24との間に挟持さ
れる。ただし、図3のB部を拡大して示した図7に示し
たように、係止突条26の厚みはストッパリング24の
小径部24aの高さ寸法より僅かに小さくなっており、
また係止突条26の内径はこの小径部24aの外径寸法
より僅かに小さくなっている。従って、係止突条26は
ディスクホルダ13の端板13cとストッパリング24
の小径部24aと大径部24bとの段差部間において、
微小隙間をもって概略遊嵌状に係合している。その結
果、ディスクホルダ13は、ピストン−ピストンロッド
組立体17に対して前述した微小隙間分だけ曲げ及び捻
れが可能な状態にして連結される。
【0023】ここで、係止突条26の周囲に形成される
微小隙間は、ディスクホルダ13とガイド筒14との嵌
合部に形成されるクリアランスより大きいものである。
また、好ましくはキー23とキー溝22との間の隙間も
ディスクホルダ13とガイド筒14との嵌合部のクリア
ランスより大きくする。さらに、係止突条26の周囲の
隙間は、キー23とキー溝22との間の隙間より大きく
する。
微小隙間は、ディスクホルダ13とガイド筒14との嵌
合部に形成されるクリアランスより大きいものである。
また、好ましくはキー23とキー溝22との間の隙間も
ディスクホルダ13とガイド筒14との嵌合部のクリア
ランスより大きくする。さらに、係止突条26の周囲の
隙間は、キー23とキー溝22との間の隙間より大きく
する。
【0024】ディスクカッタ装置10を作動位置とな
し、余掘作業を行っている時には掘削反力が作用する。
特に、掘削位置の土質が岩盤や巨礫等のように硬質地層
である場合には、極めて大きな掘削抵抗が作用すること
になる。ディスクカッタ装置10はカッタヘッド3の掘
進方向に対して斜めに装着されており、かつこのカッタ
ヘッド3は回転している。従って、ディスクカッタ11
を支持するディスクホルダ13には軸線方向の応力が作
用するが、この軸線方向以外にも様々な応力が作用す
る。
し、余掘作業を行っている時には掘削反力が作用する。
特に、掘削位置の土質が岩盤や巨礫等のように硬質地層
である場合には、極めて大きな掘削抵抗が作用すること
になる。ディスクカッタ装置10はカッタヘッド3の掘
進方向に対して斜めに装着されており、かつこのカッタ
ヘッド3は回転している。従って、ディスクカッタ11
を支持するディスクホルダ13には軸線方向の応力が作
用するが、この軸線方向以外にも様々な応力が作用す
る。
【0025】ディスクホルダ13はガイド筒14に嵌合
されており、またその基端部に油圧ジャッキ15が接続
されている。そして、油圧ジャッキ15のシリンダ16
はガイド筒14に連結されている。従って、ディスクホ
ルダ13に作用する力は最終的にはガイド筒14を介し
てカッタヘッド3の面板5に受承される。油圧ジャッキ
15はディスクホルダ13を押動するものであるから、
ディスクホルダ13が受ける軸線方向の応力は油圧ジャ
ッキ15で受承される。また、この軸線方向の力以外に
も、ディスクホルダ13には回転方向、曲げ方向及び捻
り方向の力が作用する。ただし、軸線方向の力は常に同
じ方向に力が作用するが、それ以外の方向の力は常時変
動する振動状態となる。ディスクホルダ13の回転方向
の力は、このディスクホルダ13に設けたキー23を介
してガイド筒14に伝達される。また、ディスクホルダ
13と、このディスクホルダ13に固定したストッパリ
ング24との間に、油圧ジャッキ15におけるピストン
−ピストンロッド組立体17のピストンロッド部17b
の係止突条26が挟持されている。しかしながら、その
間には微小隙間が存在しているので、この微小隙間の範
囲内ではディスクホルダ13はピストンロッド部17b
に対して傾くことができる。一方、ディスクホルダ13
は前述した隙間より小さいクリアランスをもってガイド
筒14に嵌合されている。従って、ディスクホルダ13
に作用する曲げ力や捻り力はピストン−ピストンロッド
組立体17には伝達されることはない。
されており、またその基端部に油圧ジャッキ15が接続
されている。そして、油圧ジャッキ15のシリンダ16
はガイド筒14に連結されている。従って、ディスクホ
ルダ13に作用する力は最終的にはガイド筒14を介し
てカッタヘッド3の面板5に受承される。油圧ジャッキ
15はディスクホルダ13を押動するものであるから、
ディスクホルダ13が受ける軸線方向の応力は油圧ジャ
ッキ15で受承される。また、この軸線方向の力以外に
も、ディスクホルダ13には回転方向、曲げ方向及び捻
り方向の力が作用する。ただし、軸線方向の力は常に同
じ方向に力が作用するが、それ以外の方向の力は常時変
動する振動状態となる。ディスクホルダ13の回転方向
の力は、このディスクホルダ13に設けたキー23を介
してガイド筒14に伝達される。また、ディスクホルダ
13と、このディスクホルダ13に固定したストッパリ
ング24との間に、油圧ジャッキ15におけるピストン
−ピストンロッド組立体17のピストンロッド部17b
の係止突条26が挟持されている。しかしながら、その
間には微小隙間が存在しているので、この微小隙間の範
囲内ではディスクホルダ13はピストンロッド部17b
に対して傾くことができる。一方、ディスクホルダ13
は前述した隙間より小さいクリアランスをもってガイド
筒14に嵌合されている。従って、ディスクホルダ13
に作用する曲げ力や捻り力はピストン−ピストンロッド
組立体17には伝達されることはない。
【0026】その結果、油圧ジャッキ15にはディスク
ホルダ13が受ける荷重のうち、軸線方向の荷重のみが
作用し、それ以外の方向、つまり回転方向、曲げ方向及
び捻り方向の荷重が作用することはない。而して、油圧
ジャッキ15はその軸方向に駆動されるものであり、こ
の方向に極めて大きな荷重が作用しても有効に受承され
ることになる。そして、シリンダ16とピストン−ピス
トンロッド組立体17との間に曲げ方向等に大きな力が
作用することはないので、シリンダ16の内面とピスト
ン部17aとの間及びピストンロッド部17bとの間に
介装したシール部材29が極端に圧迫されて、シール漏
れが発生したり、金属同士の摺動によるかじり等が発生
したりすることはない。
ホルダ13が受ける荷重のうち、軸線方向の荷重のみが
作用し、それ以外の方向、つまり回転方向、曲げ方向及
び捻り方向の荷重が作用することはない。而して、油圧
ジャッキ15はその軸方向に駆動されるものであり、こ
の方向に極めて大きな荷重が作用しても有効に受承され
ることになる。そして、シリンダ16とピストン−ピス
トンロッド組立体17との間に曲げ方向等に大きな力が
作用することはないので、シリンダ16の内面とピスト
ン部17aとの間及びピストンロッド部17bとの間に
介装したシール部材29が極端に圧迫されて、シール漏
れが発生したり、金属同士の摺動によるかじり等が発生
したりすることはない。
【0027】なお、前述した実施の形態では、ディスク
ホルダ13の回り止めをキー23により形成したが、図
8に示したように、ディスクホルダ13の外周面にスプ
ライン30を形成し、ガイド筒14の内面にスプライン
溝31を形成するように構成することもできる。この場
合においても、スプライン30とスプライン溝31との
間には、キー23とキー溝22との間に形成したと同様
の隙間を形成する。
ホルダ13の回り止めをキー23により形成したが、図
8に示したように、ディスクホルダ13の外周面にスプ
ライン30を形成し、ガイド筒14の内面にスプライン
溝31を形成するように構成することもできる。この場
合においても、スプライン30とスプライン溝31との
間には、キー23とキー溝22との間に形成したと同様
の隙間を形成する。
【0028】そして、この図8の実施の形態において
は、油圧ジャッキ32を構成し、シリンダ33に対して
摺動するピストン−ピストンロッド組立体34のピスト
ン部34aに連設したピストンロッド部34bの外径を
ディスクホルダ13の外径と同じにすれば、この油圧ジ
ャッキ32により出代調整を行う際に、スプライン溝3
1の内容積が変化することがなくなる結果、このスプラ
イン溝31内が負圧になることはない。
は、油圧ジャッキ32を構成し、シリンダ33に対して
摺動するピストン−ピストンロッド組立体34のピスト
ン部34aに連設したピストンロッド部34bの外径を
ディスクホルダ13の外径と同じにすれば、この油圧ジ
ャッキ32により出代調整を行う際に、スプライン溝3
1の内容積が変化することがなくなる結果、このスプラ
イン溝31内が負圧になることはない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ジャッ
キにディスクカッタの軸線方向以外の力が作用しない構
成としたので、硬質地層等を掘削する際にも、その円滑
な作動を可能にすると共に、ジャッキの耐久性が向上す
る等の効果を奏する。
キにディスクカッタの軸線方向以外の力が作用しない構
成としたので、硬質地層等を掘削する際にも、その円滑
な作動を可能にすると共に、ジャッキの耐久性が向上す
る等の効果を奏する。
【図1】本発明の実施の一形態を示す余掘用のディスク
カッタ装置を備えたトンネル掘進機の正面図である。
カッタ装置を備えたトンネル掘進機の正面図である。
【図2】図1のX−X位置の断面図である。
【図3】本発明の実施の一形態を示す余掘用のディスク
カッタ装置の縦断面図である。
カッタ装置の縦断面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】図3のY−Y位置の断面図である。
【図6】図3のA部の直交拡大断面図である。
【図7】図3のB部の拡大図である。
【図8】本発明の他の実施の形態を示す余掘用のディス
クカッタ装置の縦断面図である。
クカッタ装置の縦断面図である。
【図9】従来技術による余掘用のディスクカッタ装置の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図10】図9のC部の拡大図である。
1 カッタヘッドユニット
2 シールド本体
3 カッタヘッド
4 カッタヘッドサポート
5 面板
10 ディスクカッタ装置
11 ディスクカッタ
13 カッタホルダ
14 ガイド筒
15,32 油圧ジャッキ
16,33 シリンダ
17,34 ピストン−ピストンロッド組立体
17a,34a ピストン部
17b,34b ピストンロッド部
22 キー溝
23 キー
24 ストッパリング
26 係止突条
30 スプライン
31 スプライン溝
Claims (3)
- 【請求項1】 カッタヘッドの外周部に装着され、ディ
スクカッタと、このディスクカッタを回転自在に支持す
るディスクホルダと、このディスクホルダの前記カッタ
ヘッドからの出代量を調整するジャッキとからなるトン
ネル掘進機の余掘装置において、前記ディスクホルダは
回り止め手段を介して前記カッタヘッドに固定して設け
たガイド部材に沿って摺動してその軸線方向に移動可能
となし、前記ジャッキは、シリンダと、このシリンダ内
を2つの油室に区画形成するピストンと、このピストン
に連結して設けたピストンロッドとから構成され、前記
シリンダは前記カッタヘッドまたは前記ガイド部材に固
定され、前記ピストンロッドと前記ディスクホルダとの
間は所定範囲だけ相対移動可能に連結され、かつこれら
ピストンロッドとディスクホルダとの端面を接合させる
ことによりその間で軸線方向の力を伝達可能とする構成
としたことを特徴とするトンネル掘進機の余掘装置。 - 【請求項2】 前記回り止め手段は、前記ディスクホル
ダの外周面と、前記ガイド部材の内周面との間に設けた
キーまたはスプラインによる結合部から構成され、この
結合部は前記ディスクホルダを前記ガイド部材に対して
微小角度分だけ相対回動可能とする構成としたことを特
徴とする請求項1記載のトンネル掘進機の余掘装置。 - 【請求項3】 前記ディスクホルダには、前記ディスク
カッタの装着部とは反対側の端部に端板を設け、また前
記ピストンロッドは中空筒状に形成して、その前記端板
への接合部には内周側につば部を連設し、かつ前記端板
にはこのピストンロッドのつば部を挟持する連結部材を
固定して設け、このつば部は前記端板と連結部材との間
で微小角度曲げ可能な構成としたことを特徴とする請求
項1記載のトンネル掘進機の余掘装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002108733A JP2003301695A (ja) | 2002-04-11 | 2002-04-11 | トンネル掘進機の余掘装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002108733A JP2003301695A (ja) | 2002-04-11 | 2002-04-11 | トンネル掘進機の余掘装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003301695A true JP2003301695A (ja) | 2003-10-24 |
Family
ID=29392391
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002108733A Pending JP2003301695A (ja) | 2002-04-11 | 2002-04-11 | トンネル掘進機の余掘装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003301695A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104196539A (zh) * | 2014-08-27 | 2014-12-10 | 石家庄铁道大学 | 开敞式tbm平面滑行步进装置及步进方法 |
CN108825258A (zh) * | 2018-09-05 | 2018-11-16 | 中国铁建重工集团有限公司 | 掘进机及其超挖刀 |
CN109854268A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-06-07 | 中铁大桥科学研究院有限公司 | 一种隧道掘进机的可推出式超挖滚刀装置及滚刀调整方法 |
JP2021113478A (ja) * | 2020-01-21 | 2021-08-05 | 川崎重工業株式会社 | ローラーカッターの位置調整方法 |
-
2002
- 2002-04-11 JP JP2002108733A patent/JP2003301695A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104196539A (zh) * | 2014-08-27 | 2014-12-10 | 石家庄铁道大学 | 开敞式tbm平面滑行步进装置及步进方法 |
CN108825258A (zh) * | 2018-09-05 | 2018-11-16 | 中国铁建重工集团有限公司 | 掘进机及其超挖刀 |
CN108825258B (zh) * | 2018-09-05 | 2024-05-07 | 中国铁建重工集团股份有限公司 | 掘进机及其超挖刀 |
CN109854268A (zh) * | 2019-01-23 | 2019-06-07 | 中铁大桥科学研究院有限公司 | 一种隧道掘进机的可推出式超挖滚刀装置及滚刀调整方法 |
CN109854268B (zh) * | 2019-01-23 | 2024-03-15 | 中铁大桥科学研究院有限公司 | 一种隧道掘进机的可推出式超挖滚刀装置及滚刀调整方法 |
JP2021113478A (ja) * | 2020-01-21 | 2021-08-05 | 川崎重工業株式会社 | ローラーカッターの位置調整方法 |
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