JP2003301078A - シ−ト成形用プロピレン系複合樹脂組成物及びそれを用いたプロピレン系複合樹脂シ−ト - Google Patents

シ−ト成形用プロピレン系複合樹脂組成物及びそれを用いたプロピレン系複合樹脂シ−ト

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JP2003301078A
JP2003301078A JP2002109095A JP2002109095A JP2003301078A JP 2003301078 A JP2003301078 A JP 2003301078A JP 2002109095 A JP2002109095 A JP 2002109095A JP 2002109095 A JP2002109095 A JP 2002109095A JP 2003301078 A JP2003301078 A JP 2003301078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロピレン系樹脂をフィラ−と複合することに
よって本来改良される剛性、耐熱性に加えて、シ−ト成
形におけるメヤニ発生や臭気が少なく、かつ熱成形にお
いてタレ特性や成形サイクル性に優れたシ−ト成形用プ
ロピレン系複合樹脂組成物及びその複合樹脂シ−トの提
供 【解決手段】下記の条件(1)〜(4)を満たすプロピ
レン系重合体と無機フィラ−とからなるシ−ト成形用プ
ロピレン系複合樹脂組成物。 (1)13C−NMRで測定したアイソタクチックトリア
ッド分率が97%以上(2)Q値が3以上 (3)23℃におけるCXSと、230℃、荷重21.
18Nで測定したMFRとが、下記式(1)を満たすこ
と。(ここで[E]はコノマー含量(重量%)を表す) CXS<0.5×[E]+0.2×log(MFR)+0.5 式(1) (4)DSCから求めた融解ピーク温度(Tm、℃)、
結晶化ピーク温度(Tc、℃)が下記式(2)を満たす
こと。 Tm−Tc<−2.72[E]+48 式(2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン系重合
体と無機フィラ−からなるシ−ト成形用プロピレン系複
合樹脂組成物及びそれを用いたシートに関するものであ
り、剛性、耐熱性等に優れ、特にシ−ト成形におけるメ
ヤニの発生が少なく、かつ熱成形において容器成形性に
優れ、成形サイクル短縮が可能となり、さらに臭気の少
ない容器が得られるシ−ト成形用プロピレン系複合樹脂
組成物及びその複合樹脂シ−トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレン系重合体と無機フィラ
−からなるプロピレン系複合樹脂シートは、剛性、耐熱
性、耐油性等に優れ、さらに、焼却時の燃焼カロリ−も
樹脂単体に比べて低く環境負荷が低いことから、これを
二次成形(真空成形、圧空成形等)に供することによっ
て各種容器、カップ、トレーなどの熱成形製品として広
く用いられている。
【0003】しかし、タルク等の無機フィラ−とプロピ
レン系重合体とを配合してシ−ト成形する場合に、無機
フィラ−の触媒作用によって樹脂の劣化が促進され、シ
−トの臭気が悪化する、あるいは、ダイス口に劣化物が
メヤニや発煙となって発生することが多い。
【0004】特に、食品向けの容器やトレ−において
は、臭気クレ−ムやダイス口に付着して成長したメヤニ
が脱落して、原反シ−トの表面に付着してコンタミや穴
あきのクレ−ムが発生する問題があった。これらの問題
に対して現在、酸化防止剤処方を適正にする方法や、無
機フィラ−として純度を高めたり、無機フィラ−の表面
を安定化処理したものを選定して用いたり、樹脂と無機
フィラ−とを、例えば、不活性ガスシ−ル下で混合する
等、方法や手順を工夫する方法が取られている。
【0005】さらにメヤニ対策としては、シ−トを多層
化して表面に無機フィラ−を配合していない樹脂でもっ
てスキン層を形成する工夫も採られている。しかし、い
ずれも設備面の改造や投資を要したり、工程数が増える
ことになり、コストアップを伴なわずには対応できない
問題がある。
【0006】また、プロピレン系樹脂シートを真空成形
等で容器やカップ、トレ−に熱成形する場合には、プロ
ピレン系樹脂自体がポリスチレン、ポリ塩化ビニル樹脂
等の他の樹脂と比較すると、温度変化に対して軟化・融
解挙動が急激に起きることから、予熱時の加熱によるタ
レ(ドローダウン、垂れ下がり)が大きくなりやすいと
いう問題がある。無機フィラ−を配合することによって
多少改善されるものの、今度は成形品にシワや偏肉、或
いは、穴が発生しやすいという容器成形性の上での欠点
があった。
【0007】このポリプロピレン樹脂シートのタレを改
良する技術として、ポリプロピレン樹脂にポリエチレン
樹脂をブレンドする―般的方法(特開昭52−1362
47号公報、特開昭55−108433号公報、特公昭
63−30951号公報)、ポリプロピレン樹脂に無機
フィラーと無水マレイン酸変性ポリオレフィン、或いは
シラン変性ポリオレフィン等を配合してなる組成物を用
いる方法(特開昭51−69553号公報、特開昭52
−15542号公報)、ポリオレフィンに繊維状ポリテ
トラフルオロエチレンを添加する方法(特開平8−16
5358号公報)、ビスマレイミドを添加する方法(特
開平3−52493号公報)等が提案されている。
【0008】しかし、近年は、プロピレン系樹脂原料に
リサイクル材(例えば容器成形後に発生するスケルトン
を粉砕後再造粒したもの等)を30〜50重量%程度混
合して使用するなど、原料中のリサイクル材の割合が増
加する傾向にあり、しかも衛生面やハンドリング性を考
慮した嵌合容器などの嵌合品の製造の場合においては、
所定の製品形状を高精度で得る必要があるために、従来
の加熱時間より2倍以上長く加熱される。
【0009】このような状況下ではいずれもタレが更に
大きくなる傾向があり、上述の提案のように、ポリエチ
レンを単純にブレンドする方法やビスマレイミドを添加
する方法はタレ性の改良が十分とは言えず限界があっ
た。また、ポリオレフィンに繊維状ポリテトラフルオロ
エチレンを添加する方法は、透明性はあるものの、剛性
や耐熱性、あるいは収縮性が劣るため、内容量の大きい
容器や定寸法容器等の製造に限界があった。
【0010】さらに近年、冷凍食品や電子レンジ加熱食
品の増加に伴い、残留歪みの少ない真空成形の嵌合容器
や深絞り容器が広く求められている。このため、容器生
産の現場からは、真空成形等の熱成形における成形性を
向上させるために、よりタレにくいシート材、あるい
は、より短時間で成形できるシ−ト材が強く望まれてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プロピレン
系重合体をフィラ−と複合することによって本来改良さ
れる剛性、耐熱性に加えて、シ−トシ−ト成形における
メヤニの発生が少なく、かつ熱成形においてタレ特性に
優れ、成形サイクルの短縮が可能となり、さらに臭気の
少ない容器が得られるシ−ト成形用プロピレン系複合樹
脂組成物及びその複合樹脂シ−トを提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロピレン系
重合体に含まれる特定成分が、無機フィラーとの作用に
よってメヤニや臭いの主因となること、分子量分布が広
いにも拘わらず、Tm−Tcが小さいプロピレン系重合
体と無機フィラーとの樹脂組成物がタレを抑制でき、成
形サイクル短縮に効果的であることを見いだし、本発明
を完成した。
【0013】すなわち、本発明は、下記の条件(1)〜
(4)を満たすプロピレン系重合体と無機フィラ−とか
らなるシ−ト成形用プロピレン系複合樹脂組成物を提供
するものである。 (1)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13
C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率
(PPP[mm])が97%以上であること。 (2)Q値が3.0以上であること。 (3)23℃におけるキシレン可溶分量(CXS、重量
%)と、230℃、荷重21.18Nで測定したメルト
フローレイト(MFR)とが、下記式(1)を満たすこ
と。
【0014】 CXS<0.5×[E]+0.2×log(MFR)+0.5 式(1) (ここで[E]はコモノマー含量(重量%)を表す) (4)DSCから求めた融解ピーク温度(Tm、℃)、
結晶化ピーク温度(Tc、℃)が下記式(2)を満たす
こと。
【0015】 Tm−Tc<−2.72[E]+48 式(2) (ここで[E]はコモノマー含量(重量%)を表す) また、本発明は、230℃、荷重21.18Nで測定し
たメルトフローレイト(MFR)とメモリーエフェクト
(ME)とが、下記式(3)を満たす上記のシ−ト成形
用プロピレン系複合樹脂組成物を提供するものである。
【0016】 ME≧−0.26×log(MFR)+1.40 式(3) さらに、プロピレン系重合体がプロピレン単独重合体で
ある上記のシ−ト成形用プロピレン系複合樹脂組成物、
プロピレン系重合体20〜95重量%と、無機フィラ−
80〜5重量%とからなる上記のシ−ト成形用プロピレ
ン系複合樹脂組成物、及び、230℃、荷重21.18
Nで測定したメルトフローレイトが0.1〜20g/1
0分であるプロピレン系重合体を用いてなる上記のシ−
ト成形用プロピレン系複合樹脂組成物を提供するもので
ある。
【0017】さらに、また、本発明は、上記のプロピレ
ン系複合樹脂組成物を成形してなるプロピレン系複合樹
脂シートを提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のシ−ト成形用プロピレン
系複合樹脂組成物の各成分、及び、その複合樹脂シ−ト
の実施の形態を以下に詳述する。
【0019】<プロピレン系重合体>本発明に用いるプ
ロピレン系重合体としては、下記の条件(1)〜
(4)、好ましくは下記条件(1)〜(5)を満足する
ものが使用される。
【0020】条件(1):頭−尾結合からなるプロピレ
ン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチ
ックトリアッド分率、即ち、ポリマ−鎖中の任意のプロ
ピレン単位3連鎖中、各プロピレン単位が頭−尾で結合
し、かつ、プロピレン単位中のメチル分岐の方向が同一
であるプロピレン単位3連鎖の割合が97%以上、好ま
しくは98%以上、より好ましくは99%以上のもので
ある。
【0021】なお、アイソタクチックトリアッド分率を
以下、PPP[mm]と記載することがある。このPP
P[mm]は、ポリプロピレン分子鎖中のメチル基の立
体構造がアイソタクティックに制御されていることを示
す値であり、この場合は高いほど高度に制御されている
ことを意味する。この値が上記範囲未満であると、本発
明の複合樹脂組成物からなるシ−トの剛性や強度、耐熱
性が劣るという欠点がある。
【0022】ここで、PPP[mm]は、下記の13C−
NMRスペクトルの測定方法にしたがって測定した値で
ある。すなわち、13C−NMRスペクトルは、10mm
φNMR用サンプル管の中で、350〜500mgの試
料をo−ジクロロベンゼン約2.0mlにロック溶媒で
ある重水素化ベンゼン約0.5mlを加えた溶媒中で完
全に溶解させた後、130℃でプロトン完全デカップリ
ング法で測定する。
【0023】測定条件は、フリップアングル65°、パ
ルス間隔5T1以上(T1は、メチル基のスピン格子緩
和時間のうち、最長の値)が選択される。プロピレン系
重合体においてメチレン基およびメチン基のT1はメチ
ル基より短いので、この測定条件では全ての炭素の磁化
の回復は99%以上となる。ケミカルシフトは頭−尾結
合し、メチル分岐の方向が同一であるプロピレン単位5
連鎖の第3単位目のメチル基を21.8ppmとして設
定し、他の炭素ピ−クのケミカルシフトはこれを基準と
する。
【0024】この基準では、PPP[mm]で示される
プロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づ
くピ−クは21.3〜22.2ppmの範囲に、PPP
[mr]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位
目のメチル基に基づくピ−クは20.5〜21.3pp
mの範囲に、PPP[rr]で示されるプロピレン単位
3連鎖中の第2単位目のメチル基に基づくピ−クは1
9.7〜20.5ppmの範囲に現れる。ここで、PP
P[mm]、PPP[mr]およびPPP[rr]はそ
れぞれ下記のように示される。
【0025】
【化1】
【0026】条件(2):Q値が3.0以上であるこ
と。より好ましくは4.0以上〜5.5以下である。な
お、Q値とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で定義されるも
のである。Q値が3未満であるとプロピレン系樹脂複合
組成物のシ−ト成形時におけるスクリュ−回転数見合い
の吐出量低下や樹脂圧力の上昇が大きくなり好ましくな
い。
【0027】条件(3):23℃におけるキシレン可溶
分量(CXS、重量%)が、下記式(1)を満たすこ
と。
【0028】 CXS<0.5×[E]+0.2×log(MFR)+0.5 式(1) さらに、 CXS<0.5×[E]+0.2×log(MFR)+
0.3 を満たすことが好ましい(ここで[E]はコモノマー含
量(重量%)を表す)。
【0029】CXSは、ポリプロピレン粉末試料中のキ
シレン可溶分量として算出される。
【0030】CXSが式(1)を満たさない場合は、複
合樹脂組成物のシ−ト成形において本発明の目的とする
メヤニや臭気発生が達成されず好ましくない。
【0031】なお、本発明においてプロピレン系重合体
とプロピレン系複合樹脂組成物のメルトフローレイトM
FRは、JIS−K6758「ポリプロピレン試験方
法」のメルトフローレイト(温度230℃、荷重21.
18N)に従って測定される。
【0032】条件(4):DSCから求めた融解ピーク
温度(Tm、単位℃)、結晶化ピーク温度(Tc、単位
℃)が下記式(2)を満たす。
【0033】 Tm−Tc < −2.72[E]+48 式(2) (ここで[E]はコモノマー含量(重量%)を表す) 融解ピーク温度(Tm)、結晶化ピーク温度(Tc)の
温度差が式(2)を満たすことが、シ−トを加熱し、真
空ないしは圧空を利用して金型賦形する容器成形におい
て本発明の目的である成形サイクルの短縮に繋がり、か
つタレ改善に寄与し、適正な成形品が得られる加熱時間
幅も拡大すると言った容器成形性向上を可能にするため
に必要である。
【0034】更に、上記MFRとメモリーエフェクト
(ME)が、下記の式(3)を満足することが好まし
い。
【0035】 ME≧−0.26×log(MFR)+1.40 式(3) さらに、式(4)を満足することがより好ましい。
【0036】 ME≧−0.26×log(MFR)+1.55 式(4) 本発明において、メモリーエフェクト(ME)は、シリ
ンダー内温度190℃、オリフィス径1.00mmφ、
オリフィス長さ8.00mmの装置を用いて、1分間の
押出量が0.10±0.03gになる荷重でもって測定
された値を意味し、具体的には、MFR測定機を用い
て、シリンダー内温度190℃に設定し、オリフィスは
長さ8.00mm、径1.00mmφ、L/D=8の条
件で行なわれ、オリフィス直下にエチルアルコールを入
れたメスシリンダーを置く(オリフィスとエチルアルコ
ール液面との距離は20±2mmにする。)。この状態
でサンプルをシリンダー内に投入し、1分間の押出量が
0.10±0.03gになるように荷重を調整し、ピス
トンをのせて6分後から7分後の押出物をエタノール中
に落とし、固化してから採取する。採取した押出物のス
トランド状サンプルの直径を上端から1cm部分、下端
から1cm部分、中央部分の3箇所で直径を0.01m
mまで測定しその平均値を求める。測定点数は2点×3
箇所×2本の計12点とし、ME値=(固体状態の押出
物直径)/(ノズル径)の計算式で少数以下2桁まで測
定する。メモリーエフェクト(ME)の値が上記の式を
満たすと、シ−ト成形時の押出特性、容器成形時のタレ
特性が向上し、より好ましい。
【0037】本発明で用いられるプロピレン系重合体
は、プロピレンの単独重合体、プロピレンとコモノマ−
であるα−オレフィンとの共重合体が使用される。プロ
ピレンと共重合されるα−オレフィンとしては、エチレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チル−ペンテン−1、オクテン−1等が挙げられる。好
ましくはエチレンで、コモノマ−含量[E]は0〜8.
0%、好ましくは0〜5.0%である。
【0038】これらの中では、本発明の複合樹脂組成物
からなるシ−トが主に用いられる各種容器、カップ、ト
レーなどの熱成形製品で剛性、耐熱性、強度が重要な要
求性能として求められる観点から、プロピレン単独重合
体が特に好ましい。なお、本発明の目的を逸脱しない範
囲において、ポリエチレン等のポリオレフィンが含まれ
てもよい。
【0039】<プロピレン系重合体の製造>上記プロピ
レン系重合体を製造する方法は、特に限定はされるもの
ではないが、本発明の要件である制御された分子量、分
子量分布、規則性を満たすために、好ましくは、下記に
示すいわゆるメタロセン触媒を用いて製造される。
【0040】例えば下記に示すような成分(a)、
(b)、および必要に応じて使用する成分(c)からな
る触媒を用いることができる。
【0041】成分(a):後述する遷移金属化合物から
選ばれる少なくとも1種のメタロセン遷移金属化合物、 成分(b):イオン交換性層状珪酸塩、 成分(c):有機アルミニウム化合物。 成分(a)メタロセン遷移金属化合物
【0042】
【化2】
【0043】[ここで、Qは2つの共役五員環配位子を
架橋する結合性基を示し、Mはチタン、ジルコニウム、
ハフニウムから選ばれる金属原子を示し、XおよびYは
水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、
アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基ま
たはケイ素含有炭化水素基を示し、R1、R3は水素、炭
化水素基、ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素
基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素
含有炭化水素基、または、リン含有炭化水素基を示し、
2はアリール基を示す。] Qは、2つの共役五員環配位子を架橋する2価の結合性
基を表し、たとえば、2価の炭化水素基、シリレン基な
いしオリゴシリレン基、炭化水素基を置換基として有す
るシリレンあるいはオリゴシリレン基、ゲルミレン基、
または炭化水素基を置換基として有するゲルミレン基、
等が例示される。この中でも好ましいものは2価の炭化
水素基、炭化水素基を置換基として有するシリレン基で
ある。
【0044】XおよびYは、それぞれ独立に、すなわち
同一でも異なってもよく、次のものを示す。水素、ハロ
ゲン、炭化水素基、または、酸素、窒素、あるいは、ケ
イ素を含有する炭化水素基、このうちで好ましいものと
しては、水素、塩素、メチル、イソブチル、フェニル、
ジメチルアミド、ジエチルアミド基等を例示することが
できる。
【0045】R1、R3は、水素、炭化水素基、ハロゲン
化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水
素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、ま
たは、リン含有炭化水素基を表す。炭化水素基として
は、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、ナフチ
ル基、ブテニル基、ブタジエニル基等が例示される。ハ
ロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有
炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素
基、または、リン含有炭化水素基としては、メトキシ
基、エトキシ基、フェノキシ基、トリメチルシリル基、
ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピラゾリル
基、インドリル基、ジメチルフォスフィノ基、ジフェニ
ルフォスフィノ基、ジフェニルホウ素基、ジメトキシホ
ウ素基、等を典型的な例として例示できる。これらの中
で、炭素数1〜20の炭化水素基であることが好まし
く、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
であることが特に好ましい。
【0046】R2はそれぞれアリール基を示す。それら
の中でも炭素数が6〜16のアリール基が好ましい。具
体的にはフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、アン
トラセニル、フェナントリル、ピレニル、アセナフチ
ル、フェナレニル、アセアントリレニルなどである。
【0047】また、これらのアリール基は、さらに、ハ
ロゲン、炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基、窒素含有
炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素
基、リン含有炭化水素基で置換されたものであってもよ
い。これらのうち、好ましいのは、フェニル、ナフチル
である。
【0048】Mは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム
の中から選ばれる金属であり、好ましくはハフニウムで
ある。
【0049】上記遷移金属化合物の非限定的な例とし
て、下記のものを挙げることができる。
【0050】1.エチレンビス(2−メチル−4−フェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 2.エチレンビス(2−エチル−4−フェニル−4H−
アズレニル)ハフニウムジクロリド 3.エチレンビス(2−メチル−4−ナフチル−4H−
アズレニル)ハフニウムジクロリド 4.エチレンビス(2−エチル−4−ナフチル−4H−
アズレニル)ハフニウムジクロリド 5.エチレンビス(2−エチル−4−(4−クロロ−2
−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニウムジクロリ
ド 6.エチレンビス(2−エチル−4−ビフェニル−4H
−アズレニル)ハフニウムジクロリド 7.エチレンビス(2−エチル−4−(2−フルオロ−
4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハフニウムジク
ロリド 8.イソプロピリデンビス(2−メチル−4−フェニル
−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 9.イソプロピリデンビス(2−エチル−4−フェニル
−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 10.イソプロピリデンビス(2−メチル−4−ナフチ
ル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 11.イソプロピリデンビス(2−エチル−4−ナフチ
ル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 12.イソプロピリデンビス(2−エチル−4−(4−
クロロ−2−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニウ
ムジクロリド 13.イソプロピリデンビス(2−エチル−4−ビフェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 14.イソプロピリデンビス(2−エチル−4−(2−
フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハフ
ニウムジクロリド。
【0051】15.ジメチルシリレンビス(2−メチル
−4−フェニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロ
リド 16.ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−フェニ
ル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 17.ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチ
ル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 18.ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−ナフチ
ル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 19.ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(4−
クロロ−2−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニウ
ムジクロリド 20.ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−ビフェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 21.ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(2−
フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハフ
ニウムジクロリド 22.ジフェニルシリレンビス(2−メチル−4−フェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 23.ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−フェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 24.ジフェニルシリレンビス(2−メチル−4−ナフ
チル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 25.ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−ナフ
チル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 26.ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−(4
−クロロ−2−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニ
ウムジクロリド 27.ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−ビフ
ェニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 28.ジフェニルシリレンビス(2−エチル−4−(2
−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハ
フニウムジクロリド 29.ジメチルゲルミレンビス(2−メチル−4−フェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 30.ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−フェ
ニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 31.ジメチルゲルミレンビス(2−メチル−4−ナフ
チル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 32.ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−ナフ
チル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 33.ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−(4
−クロロ−2−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニ
ウムジクロリド 34.ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−ビフ
ェニル−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド 35.ジメチルゲルミレンビス(2−エチル−4−(2
−フルオロ−4−ビフェニル)−4H−アズレニル)ハ
フニウムジクロリド 等が例示される。
【0052】これらの中では特に、ジメチルシリレンビ
ス(2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニ
ル)−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリレンビス(2−エチル−4−(4−クロロ−2
−ナフチル−4H−アズレニル))ハフニウムジクロリ
ドが好ましい。
【0053】また、これらの例示化合物のクロリドの一
方あるいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニ
ル、ベンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチル
アミド等に代わった化合物も例示することができる。さ
らに、上記のハフニウムの代わりに、チタン、ジルコニ
ウム等が結合した化合物も例示することができる。
【0054】なお、命名法は、前記一般式(1)に示す
2位および4位が置換された2,4−置換アズレン骨格
を有する遷移金属化合物の錯化前の化合物の構造に基づ
いて、有機化学生命化学命名法(上)平山健三、平山和
雄編(南江堂)により行った。
【0055】また、上記に示すヒドロアズレン骨格を有
する遷移金属化合物は、1,4−ジヒドロアズレン、
2,4−ジヒドロアズレン、3,4−ジヒドロアズレ
ン、3a,4−ジヒドロアズレン、4,8a−ジヒドロ
アズレン骨格を有する錯化前の化合物から得られる遷移
金属化合物、またはこれらの骨格を有する錯化前の化合
物の混合物から得られる遷移金属化合物であるか、1,
6−ジヒドロアズレン、2,6−ジヒドロアズレン、
3,6−ジヒドロアズレン、3a,6−ジヒドロアズレ
ン、6,8a−ジヒドロアズレン骨格を有する錯化前の
化合物から得られる遷移金属化合物、またはこれらの骨
格を有する錯化前の化合物の混合物から得られる遷移金
属化合物であるか、1,8−ジヒドロアズレン、2,8
−ジヒドロアズレン、3,8−ジヒドロアズレン、3
a,8−ジヒドロアズレン、8,8a−ジヒドロアズレ
ン骨格を有する錯化前の化合物から得られる遷移金属化
合物、またはこれらの骨格を有する錯化前の化合物の混
合物から得られる遷移金属化合物であることを意味す
る。
【0056】成分(b)イオン交換性層状珪酸塩 成分(b)として用いられるイオン交換性層状珪酸塩と
は、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結
合力で平行に積み重なった結晶構造をとる珪酸塩化合物
であり、含有するイオンが交換可能なものをいう。大部
分のイオン交換性層状珪酸塩は、天然には主に粘土鉱物
の主成分として産出するが、これら、イオン交換性層状
珪酸塩は特に、天然産のものに限らず、人工合成物であ
ってもよい。
【0057】イオン交換性層状珪酸塩の具体例として
は、モンモリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、
ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチ−ブ
ンサイト、ベントナイト、テニオライト等のスメクタイ
ト族、バ−ミキュライト族、雲母族等が挙げられる。こ
れらは混合層を形成していてもよい。
【0058】イオン交換性層状珪酸塩は、表面に付着し
ている不純物を除去したり、イオン交換など結晶構造に
影響を与える目的で、化学処理が施されていることが好
ましい。化学処理としては、酸処理、アルカリ処理、塩
類処理、有機物処理等が挙げられる。
【0059】酸処理に用いることができる酸としては、
好ましくは塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸
から選択される。処理に用いる塩類および酸は、2種以
上であってもよい。
【0060】塩類処理に用いることができる塩類として
は、更に好ましくは、2〜14族原子から成る群より選
ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンとCl、B
r、I、F、PO4、SO4、NO3、CO3、C24、C
lO4、OOCCH3、CH3COCHCOCH3、OCl
2、O(NO32、O(ClO42、O(SO4)、O
H、O2Cl2、OCl3、OOCH、OOCCH2
3、C244およびC557から成る群から選ばれ
る少なくとも一種の陰イオンとから成る化合物である。
具体的には、LiF、LiCl、LiBr、LiI、L
iSO4、Li(OOCCH3)、Li(C657)、
LiOOCH、LiC24、LiClO4、LiPO4
CaCl2、CaSO4、CaC24、Ca(NO32
Ca3(C6572、MgCl2、MgBr2、MgS
4、Mg(PO42、Mg(ClO 42、MgC
24、Mg(NO32、Mg(OOCCH32、MgC
444、などが挙げられる。
【0061】成分(c)有機アルミニウム化合物 必要に応じて成分(c)として用いられる有機アルミニ
ウム化合物の例は、 一般式 AlRa3-a (式中、Rは炭素数1から20の炭化水素基、Pは水
素、ハロゲン、アルコキシ基、aは0<a≦3の数)で
示されるトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアル
ミニウム等のトリアルキルアルミニウムまたはジエチル
アルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムモ
ノメトキシド等のハロゲンもしくはアルコキシ含有アル
キルアルミニウムである。またこの他、メチルアルミノ
キサン等のアルミノキサン類等も使用できる。これらの
うち特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
【0062】成分(a)、成分(b)および必要に応じ
て成分(c)を接触させて触媒とする。その接触方法は
特に限定されないが、以下のような順序で接触させるこ
とができる。また、この接触は触媒調製時だけでなく、
オレフィンによる予備重合時、またはオレフィンの重合
時に行ってもよい。
【0063】 1)成分(a)と成分(b)を接触させる 2)成分(a)と成分(b)を接触させた後に成分
(c)を添加する 3)成分(a)と成分(b)を接触させた後に成分
(b)を添加する 4)成分(b)と成分(c)を接触させた後に成分
(a)を添加する そのほか、三成分を同時に接触させてもよい。
【0064】本発明で使用する成分(a)、成分(b)
の使用量は任意であるが、成分(b)1gあたり成分
(a)0.001〜10mmol、好ましくは0.00
1〜5mmolであり、成分(c)が0.01〜100
00mmol、好ましくは0.1〜100mmolであ
る。また、成分(a)中の遷移金属と成分(c)中のア
ルミニウム原子比が1:0.01〜1000000、好
ましくは0.1〜100000である。
【0065】重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭
化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは
不存在下に行われる。温度は−50℃〜250℃であ
り、圧力は特に制限されないが、好ましくは常圧〜約1
96MPaの範囲である。
【0066】また、重合系内に分子量調節剤として水素
を存在させることにより、分子量および分子量分布を制
御して所望の重合体を得ることができる。
【0067】本発明においては、上述した特定のメタロ
セン錯体と成分Bを組み合わせた場合、通常のメタロセ
ン活性点、いわゆるシングルサイトとは異なり、水素応
答性が異なる複数の活性点が形成するなかで、水素応答
性が極めて低い活性点も生成し、高分子量成分が生成す
る。水素応答性が極めて低い活性点は水素濃度依存性が
小さく分子量調節剤である水素が存在しても、高分子量
成分の存在量をほとんど維持したまま、重量平均分子量
を調節することができる。これにより樹脂加工成形性に
適したME値の範囲に収めることができる。
【0068】さらにメモリーエフェクト(ME)値は重
合温度や重合圧力にも依存することから、これらの条件
を最適化することによってもメモリーエフェクト(M
E)値を所望の値に収めることができる。
【0069】重合系内の水素濃度の経時変化は生成ポリ
マーの分子量だけでなくその分布にまで大きな影響を与
える。例えば水素一括フィードの場合、所望のメルトフ
ローレイト(MFR)を得るためには、水素の経時消費
にともなう生成ポリマーの分子量のズレを織り込んで水
素フィード量の初期条件を決定する必要があるが、この
ような場合、メルトフローレイト(MFR)を調節する
ことはできても、低分子量ポリマーが大量に生成し、製
品物性に悪影響を与えるため好ましくない。
【0070】したがって、本発明においては、水素濃度
が重合中一定濃度になるように、連続的に導入すること
が好ましい。
【0071】このとき水素に関しては、回分法によりバ
ルク重合を行った場合も気相重合を行う場合にも、オー
トクレーブ中の気相部の水素濃度が重合中一定濃度にな
るように、連続的に導入することが好ましい。制御範囲
としては、濃度1ppmから10000ppmの任意の
値に設定することができる。
【0072】また連続重合法を用いるときにも同様の手
法を用いることが好ましい。濃度設定の範囲も水素濃度
1ppmから10000ppmの範囲で任意に設定でき
る。これら手法により、本発明の物性を有する所望の重
合体を得ることができる。
【0073】<無機フィラー>無機フィラ−としては、
シリカ、タルク、マイカ、クレー等の天然系、及び炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム等の
水酸化物、珪酸ナトリウム、珪酸カルシウム等の珪酸
塩、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、アルミナ、ゼオライト等の酸化物、リン酸アルミニ
ウム、硫酸バリウム等の塩類、カーボンブラック、グラ
ファイト等が挙げられる。好ましくは天然系の無機フィ
ラ−、とりわけタルク、マイカが好ましい。無機フィラ
−の粒径は特に限定されないが、好ましくは0.1〜5
0μmである。
【0074】これらの無機フィラーは樹脂成分との親和
性を向上させて、無機フィラ−の分散性や機械的強度を
改良したり、無機フィラーの表面を化学的に安定化させ
て、変色や樹脂劣化を防ぐ目的で、表面処理されたもの
が望ましい。表面処理剤としては、界面活性剤、カップ
リング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、及び、高
級脂肪酸金属塩、高級アルコール、各種ワックス、極性
ポリオレフィン等を用いることができる。中でも、γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン等のアミノシラン、エポキシシラン、イソプロ
ピルトリ(N−アミドエチル、アミノエチル)チタネ−
トが好ましい。
【0075】<プロピレン系複合樹脂組成物>本発明の
プロピレン系複合樹脂組成物は上記のプロピレン系重合
体と無機フィラーの各成分を混合して得られる。無機フ
ィラ−の配合比率は、好ましくはプロピレン系重合体:
無機フィラー(重量比)=20〜95:80〜5、より
好ましくは40〜90:60〜10である。無機フィラ
ー量が80重量%を超えると、樹脂材料中の無機フィラ
ーの分散性が低下し、かつ成形時の押出性や容器等の熱
成形品の賦型性、耐寒性、耐衝撃性が劣る傾向にある。
一方、プロピレン系重合体が80重量%を超えると、容
器等の二次成形品の剛性や耐熱性が劣る傾向にあるた
め、熱成形品の大きさに限界が生じたり、補強構造の複
雑な設計を要することから金型費が高くなったり、形状
付与等による容器生産性が劣る等の問題が生じる場合が
ある。
【0076】これらの各成分の混合には、例えばゲレー
ションミキサーやヘンシェルミキサーやスーパーミキサ
ー等の高速撹拌機付混合機、リボンブレンダー、タンブ
ラーなどの通常の混合装置が使用でき、さらに押出機や
ニーダー、カレンダーロール等も使用できる。これらの
装置を単独機或いは2機併用の混合機等で溶融分散させ
ながら混練した後にペレット化することにより、プロピ
レン系複合樹脂材料とすることができる。
【0077】本発明のプロピレン系複合樹脂組成物のメ
ルトフロ−レ−ト(230℃、荷重21.18N)は
0.1〜20g/10分、好ましくは0.3〜10g/
10分の範囲にある。メルトフロ−レ−トが0.1g/
10分未満ではシート成形時に高樹脂圧力を要するため
シート成形が困難となり、本発明の目的であるメヤニ、
発煙、臭気も改善されない。MFRが20g/10分を
超えるとシート成形時にサージングが発生し、タレ改良
効果も少ない。
【0078】また本発明のプロピレン系複合樹脂組成物
には本発明の目的を損ねない範囲で必要に応じて添加剤
を処方することが可能である。フェノール系酸化防止剤
および/または、リン系酸化防止剤、中和剤、耐候剤、
紫外線吸収剤、その他添加剤として造核剤、帯電防止
剤、難燃剤、着色剤等から少なくとも1種類以上添加剤
を配合してプロピレン系重合体組成物とすることができ
る。
【0079】<プロピレン系複合樹脂シ−ト>本発明の
プロピレン系複合樹脂シートは、前述のプロピレン系複
合樹脂組成物を用いて、公知の成形方法、例えば押出成
形法、カレンダー成形法、圧縮成形法、注型成形法等に
より製造することができる。好ましくは押出成形法があ
り、例えばTダイ法、インフレーション法等を用いた押
出法が挙げられる。押出されたシ−トはポリッシング
法、エアーナイフ法、金属鏡面ベルト法、等の公知の方
法で冷却固化される。
【0080】押出温度はシートの外観、成形性の点で1
80〜280℃が好ましく、180〜260℃がより好
まくい。 押出温度が180℃以上であれば、十分に溶
融され、得られるフィラ−充填樹脂シートの表面が鮫肌
状にならず良好な外観となり、また280℃を超えると
熱劣化が起き易くなり、メヤニや発煙、臭気が悪化して
好ましくない。本発明のプロピレン系複合樹脂シートの
厚みは特に制限されないが、容器成形サイクルや熱成型
時の予熱による臭気発生抑制の観点から、通常0.10
〜3.0mm、特に一般の食品用容器では0.15〜
2.0mmが好ましい。
【0081】本発明のプロピレン系複合樹脂シートは、
単層に限らず多層シートであってもよい。多層シ−トと
してはプロピレン系樹脂層の片面又は両面に本発明のプ
ロピレン系複合樹脂からなる層を配した積層シ−ト、本
発明のプロピレン系複合樹脂からなる基材層の両面にプ
ロピレン系樹脂層を配した積層シ−トが挙げられる。特
にプロピレン系複合樹脂層/プロピレン系樹脂層/プロ
ピレン系複合樹脂層の2種3層構成、あるいはプロピレ
ン系樹脂層/プロピレン系複合樹脂層/プロピレ系樹脂
層の2種3層構成が好適な層構成として挙げられる。ま
た、ガスバリア性を付加すべく、さらに接着樹脂層/ガ
スバリア−樹脂層/接着樹脂層の層構成が含まれていて
もよい。層構成として例えばプロピレン系複合樹脂層/
接着樹脂層/ガスバリア−樹脂層/接着樹脂層/プロピ
レン系複合樹脂層の3種5層構成が好適な層構成として
挙げられる。
【0082】多層シートの場合、各層を積層する方法
は、前記した各層を形成する樹脂材料を溶融状態で積層
する方法が層間接着性の点で好ましい。一般的には、各
材料をそれぞれの押出機で溶融混練した後にダイス内で
積層するマルチマニホールド方式や、ダイスに流入させ
る前に積層するフィードブロック方式(コンバイニング
アダプター方式)等が好ましい。
【0083】本発明のプロピレン系複合樹脂層と上記の
他樹脂を用いた樹脂層との厚み割合は、本発明の目的を
逸脱しない範囲であれば特に制限はないが、プロピレン
系複合樹脂層が全厚みの50%以上で、主層を形成して
いることが好ましい。
【0084】得られたプロピレン系複合樹脂シートは、
熱成形により各種容器、カップ、トレ−に賦形される。
熱成形は、一般に、プラスチックシートを加熱軟化して
所望の型に押し当て、型と材料の間隙にある空気を排除
し大気圧により型に密着させて成形する真空成形、及
び、大気圧以上の圧縮エアーか、あるいは真空を併用し
て成形する圧空成形等が用いられ、方法としては、真空
あるいは圧空を用い、必要により、更にプラグを併せて
用いて金型形状に成形する方法(ストレート法、ドレー
プ法、エアスリップ法、スナップバック法、プラグアシ
スト法、プラグアシストリバースドロー成形法、マッチ
モールド成形法など)があり、また、固相プレス成形、
スタンピング成形が挙げられる。これらの熱成形法の組
み合わせ等による成形法であれば特に限定されない。熱
成形温度や真空度、圧空の圧力または成形速度等の各種
条件は、プラグ形状や金型形状または原料シートの性質
等により適宜設定される。
【0085】本発明のプロピレン系複合樹脂シートは、
臭気に優れ、かつ加熱時のタレが小さいことから、これ
を加熱して真空成形、圧空成形等の二次成形に供するこ
とにより、剛性、耐寒性、耐熱性等において格段に優れ
た容器や容器蓋などの成形品を得ることができる。特
に、プロピレン系樹脂原料中のリサイクル材の割合を多
くしてもタレが小さいため、リサイクル材を配合した材
料で成形品を得る場合に有用である。また、タレが著し
く改良されていることから、広幅(例えば幅1m以上)
のシートであっても二次成形を問題なく行うことができ
る。このため、成形品の生産性が向上する。
【0086】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。なお、実施例中の各項目の測定値は、以下
の方法で測定した。
【0087】(1)メルトフローレイト(MFR) プロピレン系重合体とプロピレン系複合樹脂組成物のM
FRは、JIS−K6758「ポリプロピレン試験方
法」のメルトフローレイト(温度230℃、荷重21.
18N)に従って測定した。
【0088】(2)アイソタクチックトリアッド分率
(PPP[mm])13 C−NMRスペクトルは、10mmφNMR用サンプ
ル管を用いて、350〜500mgの試料をo−ジクロ
ロベンゼン約2.0mlにロック溶媒である重水素化ベ
ンゼン0.5mlを加えた溶媒中で完全に溶解させた
後、日本電子社製NMR測定装置を用いて130℃でプ
ロトン完全デカップリング法で測定した。
【0089】測定条件は、フリップアングル65°、パ
ルス間隔5T1以上を選択した。メチル分岐の方向が同
一であるプロピレン単位5連鎖の第3単位目のメチル基
を21.8ppmとして設定し、他の炭素ピ−クのケミ
カルシフトはこれを基準として、PPP[mm]で示さ
れるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基に
基づくピ−クは21.3〜22.2ppm、PPP[m
r]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第2単位目の
メチル基に基づくピ−クは20.5〜21.3ppm、
PPP[rr]で示されるプロピレン単位3連鎖中の第
2単位目のメチル基に基づくピ−クは19.7〜20.
5ppmの範囲に現れるものとして測定した。
【0090】(3)Q値 ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で
測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)として定義され、その測定条
件は次の通りである。
【0091】・装置:ウオーターズ社製GPC 150
C型 ・検出器:MIRAN 1A赤外分光光度計(測定波
長、3.42μm) ・カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本 カラムの較正は東ソー製単分散ポリスチレン(A50
0,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,
F40,F288)の各0.5mg/ml溶液で測定を
行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。
また、試料の分子量はポリスチレンとポリプロピレンの
粘度式を用いてポリプロピレンに換算した。ここでポリ
スチレンの粘度式の係数はα=0.723、logM=
−3.967であり、ポリプロピレンはα=0.70
7、logM=−3.616である。) ・測定温度:140℃ ・濃度:20mg/10mL ・注入量:0.2ml ・溶媒:オルソジクロロベンゼン ・流速:1.0ml/分。
【0092】(4)キシレン可溶分量(CXS) プロピレン重合体粉末試料約1gをナス型フラスコ中に
精秤し、これに200mlのキシレンを加え、加熱沸騰
させ完全に溶解した。その後、これを23℃の水浴中で
急冷し、析出した固体部分をろ過し、ろ液のうち50m
lを白金皿中で蒸発乾固、さらに減圧乾燥して重量を秤
量した。CXSは、プロピレン重合体粉末試料中のキシ
レン可溶分量(重量%)として算出した。
【0093】(5)エチレンコモノマ−含量 エチレンコモノマー由来のポリマー中のエチレン単位含
有量(単位:重量%)は、得られたポリマーをプレス
し、シート状にしたものをIR法により測定した。具体
的には730cm-1付近に観測されるメチレン鎖由来ピ
ーク高さから算出した。
【0094】(6)融解ピ−ク温度(Tm)、結晶化ピ
−ク温度(Tc)セイコー社製示差走査熱量測定(DS
C)装置を用い、JIS−K7121「プラスチックの
転移温度測定方法」に準拠した。サンプル5mgを採
り、200℃で10分間保持した後、40℃まで10℃
/分の冷却速度で結晶化させ、このとき得られたDSC
曲線の最大発熱ピ−ク温度を結晶化ピ−ク温度とした。
続いて、10℃/分の昇温速度で融解させたときのDS
C曲線の最大吸熱ピ−ク温度を融解ピーク温度とした。
【0095】(7)メモリ−エフェクト(ME) メモリ−エフェクトMEの測定は、MFR測定機を用い
て、シリンダー内温度190℃に設定し、オリフィスは
長さ8.00mm、径1.00mmφ、L/D=8の条
件で行った。また、オリフィス直下にエチルアルコール
を入れたメスシリンダーを置いた(オリフィスとエチル
アルコール液面との距離は20±2mmにする。)。こ
の状態でサンプルをシリンダー内に投入し、1分間の押
出量が0.10±0.03gになるように荷重を調整
し、6分後から7分後の押出物をエタノール中に落と
し、固化してから採取する。採取した押出物のストラン
ド状サンプルの直径を上端から1cm部分下端から1c
m部分、中央部分の3箇所で最大値、最小値を測定し、
計6箇所測定した直径の平均値をもってMEとした。
【0096】(8)シ−ト成形時のメヤニ発生評価 複合樹脂組成物のペレットを30mmφ、L/D=33
の単軸押出機を用いて、樹脂温度260℃、スクリュ−
回転数100rpm、押出量7.5kg/hrの条件で
ダイよりストランドを引き、3個のダイ穴出口廻りに付
着成長してくるメヤニの状態を目視観察した。評価結果
は下記の評価基準にて判定した。
【0097】 ◎:スタ−ト後、120分経過してもメヤニが確認され
ない ○:スタ−ト後、120分経過した段階でメヤニ発生が
確認された ×:スタ−ト後、60分経過した段階でメヤニ発生が確
認された。
【0098】(9)曲げ弾性率及び最大曲げ強さ JIS−K6758「ポリプロピレン試験法」に従って
測定した。(単位:MPa)、なお、MD方向測定値お
よびTD方向測定値の平均とした。
【0099】(10)デュポン衝撃強度 ASTM−D2794に準拠して0℃において測定し
た。(単位:J) (11)容器成形性 得られたシートを、間接加熱式圧空成形機((株)浅野
研究所製、コスミック成形機)を使用して、シートから
20cm離れた位置にある上下ヒータを450℃に保持
して加熱した。シートは、加熱時間を15〜35秒の間
で変化させてそれぞれ、圧空圧力5kg/cm2の条件
で、口径15cm、深さ8cmの丸形カップ容器を成形
した。得られた容器を目視によって形状および外観(透
明性、光沢性)を観察し、下記の評価基準にて判定し
た。
【0100】◎:成形品の表面のばたつき、曇り等が確
認されず、光沢が良好で、細部にわたり賦形が完了して
いる ○:成形品の表面に若干のばたつきがあるが、光沢が良
好で、細部にわたり賦形が完了している ×:成形品の表面のばたつき、曇り等があり、光沢が損
なわれている又は、細部にわたり賦形が完了していな
い。
【0101】容器成形性は、得られた容器の外観が○〜
◎となる加熱時間の短さ及び加熱時間の巾により判断し
た。加熱時間が短くて済むものは成形サイクル短縮に繋
がり、巾が広いほど成形安定性に繋がる。本発明におい
ては加熱時間が20秒以内で良品が採れ始め、巾が5秒
以上あることを成形性判断の目安とした。
【0102】(12)容器臭気評価 熱成形によって得られた丸形カップ容器に料理用アルミ
ホイルで口部を覆うことで容器内部の空気を密閉し、8
0℃に加温した東洋精機製ギアオーブンに2時間入れ加
熱する。加熱後取り出し、10分以内に料理用アルミホ
イルの被覆を外し容器内部の臭いを嗅ぎ、次の臭いの基
準に従い、5人のパネラ−の平均値を評価結果とした。
【0103】臭いの基準 0級:感じない 1級:やっと感じる 2級:感じられる 3級:楽に感じる 4級:強く臭う。
【0104】実施例1 <重合体(PP1)の製造> [イオン交換性層状珪酸塩の化学処理]攪拌翼、還流装
置を取り付けた5Lセパラブルフラスコに、イオン交換
水500gを投入し、更に水酸化リチウム一水和物24
9g(5.93mol)を投入して攪拌する。
【0105】別に、硫酸581g(5.93mol)を
イオン交換水500gで希釈し、滴下ロートを用いて上
記水酸化リチウム水溶液に滴下する。このとき硫酸の一
部は中和反応に消費され系中で硫酸リチウム塩が生成
し、さらに硫酸過剰になることにより酸性溶液となる。
【0106】そこへ、更に市販の造粒モンモリロナイト
(水澤化学社製、ベンクレイSL、平均粒径:28.0
μm)を350g添加後攪拌する。その後30分かけて
108℃まで昇温し150分維持する。その後、1時間
かけて50℃まで冷却した。このスラリーをヌッチェと
吸引瓶にアスピレータを接続した装置にて、減圧ろ過を
実施した。ケーキを回収し、純水を5.0l加え再スラ
リー化し、ろ過を行った。この操作をさらに4回繰り返
した。ろ過は、いずれも数分かからずに終了した。最終
の洗浄液(ろ液)のpHは、5であった。
【0107】回収したケーキを窒素雰囲気下110℃で
終夜乾燥した。その結果、275gの化学処理モンモリ
ロナイトを得た。
【0108】[触媒の調製/予備重合]以下の操作は、
不活性ガス下、脱酸素、脱水処理された溶媒、モノマー
を使用して実施した。
【0109】先に製造した化学処理モンモリロナイトを
減圧下、200℃、4時間乾燥した。内容積10Lのオ
ートクレーブに化学処理モンモリロナイト200gを導
入し、ヘプタン1160ml、さらにトリエチルアルミ
ニウムのヘプタン溶液(0.6mmol/ml)840
ml(0.5mol)を30分かけて投入し、25℃で
1時間攪拌した。その後、スラリーを静止沈降させ、上
澄み1300mlを抜き出した後に2600mlのヘプ
タンにて2回洗浄し最終的にヘプタン全量が1200m
lになるようにヘプタンを加えた。
【0110】次に、2Lフラスコにジメチルシリレンビ
ス(2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニ
ル)−4H−アズレニル)ハフニウムジクロリド5.9
3g(6mol)とヘプタン516mlを投入しよく攪
拌した後にトリイソブチルアルミニウムのヘプタン溶液
(140mg/ml)を84ml(11.8g)を室温
にて加え、60分間攪拌した。
【0111】続いて、先にオートクレーブ中に調製した
化学処理モンモリロナイトスラリーに上記溶液を導入
し、60分間攪拌した。続いて、更にヘプタンを全容積
が5Lになるまで導入して、30℃に保持した。そこに
プロピレンを100g/hrの定速で、40℃で4時間
導入し、引き続き50℃で2時間維持した。サイホンに
て予備重合触媒スラリーを回収し、上澄み除去後、40
℃にて減圧下乾燥した。この操作により触媒1g当たり
ポリプロピレンが2.0gを含む予備重合触媒が得られ
た。
【0112】[重合]内容積0.4m3の攪拌装置付き
液相重合槽に、液化プロピレン、水素、トリイソブチル
アルミニウムを連続的にフィードした。なお、液化プロ
ピレン、トリイソブチルアルミニウムのフィード量は、
それぞれ、90kg/hr、21.2g/hrであり、
水素は、モル濃度[H2]が30ppmになるようにフ
ィードした。さらに、上記で得られた予備重合ポリプロ
ピレンを除く固体成分として、2.16g/hrとなる
ようにフィードした。また、重合温度が65℃となるよ
うに、重合槽を冷却した。プロピレン重合体(PP1)
の収量は、10.8kg/hrであった。全く同様にこ
の重合操作をさらに2回繰り返し約30kgのプロピレ
ン重合体(PP1)を得た。このプロピレン重合体の分
析値は、アイソタクチックトリアッド分率が99%、Q
値が4.4、Tmが157℃、Tcが114℃、CXS
が0.25wt%、MFRは0.5g/10分、MEは
1.59であった。
【0113】<プロピレン系複合樹脂組成物>前記プロ
ピレン重合体(PP1)70wt%とタルク30wt%
(富士タルク社製、粒径10μm)合計量100部に対
して中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.05
部、酸化防止剤としてテトラキス―[メチレン―3―
(3′,5′―ジ―t―ブチル―4′―ヒドロキシフエ
ニル)プロピオネート]メタンを0.1部、酸化防止剤
としてトリス―(2,4―ジ―t―ブチルフエニル)フ
オスフアイトを0.1部を配合したものを温度170℃
のゲレーションミキサーで溶融分散させ、該溶融分散さ
れた混合物を口径60mmφの単軸押出機で温度230
℃で押し出し、MFRが0.6g/10分、密度が1.
15g/cm3の複合樹脂組成物のペレットを得た。
【0114】<複合樹脂シ−トの成形および評価>前述
の方法により得られた樹脂組成物ペレットを口径40m
mφの押出機から、樹脂温度240℃、幅400mmの
シート状に溶融押し出しした。次いで、前記溶融シート
をポリシング法の冷却ロール(ロール温度:上50℃、
中80℃、下50℃)に導いて冷却固化し、厚みが0.
5mm、幅350mmの複合樹脂シートを作製した。こ
のようにして得られた各複合樹脂シートについて、曲げ
弾性率、最大曲げ強さ、及びデュポン衝撃強度、容器成
形性、容器臭気をそれぞれ測定した。その結果を表1に
示す。
【0115】実施例2 実施例1で用いたプロピレン重合体(PP1)33wt
%とタルク77wt%に、同様に添加剤を配合したもの
に、エチレン重合体(日本ポリケム(株)製、商品名ノ
バテックHD「HB420R」、JISK6922によ
るメルトフロ−レ−ト(190℃、21.18N)0.
25g/10分、密度0.957g/cm3 )10部配
合した以外は同様にして、MFRが0.7g/10分、
密度が1.58g/cm3の複合樹脂組成物のペレット
を得た。以下、実施例1と同様にシ−ト成形、および評
価を実施した。その結果を表1に示す。
【0116】実施例3 <重合体(PP2)の製造>実施例1での重合触媒を用
いて、水素は、モル濃度[H2]が40ppmになるよ
うにフィードとすること以外は実施例1と同様の重合を
おこない、プロピレン重合体(PP2)を得た。
【0117】<プロピレン系複合樹脂組成物>実施例1
と同様に、プロピレン重合体(PP2)に添加剤を配合
し、タルク重量を30wt%を配合して、MFRが0.
9g/10分、密度が1.15g/cm3の複合樹脂組
成物のペレットを得た。以下、実施例1と同様にシ−ト
成形、および評価を実施した。その結果を表1に示す。
【0118】実施例4 <重合体(PP3)の製造> [錯体の製造](1)ジクロロ{1,1’−ジメチルシ
リレンビス[2−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフ
チル)−4H−アズレニル]}ハフニウムのラセミ体の
合成:2−ブロム−4−クロロナフタレン(2.50
g、10.30mmol)をジエチルエーテル(50m
L)とヘキサン(7.5 mL)の混合溶媒に溶かし、
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(6.8mL、1
0.4mmol、1.53N)を19℃で滴下した。2
0℃で1時間撹拌し、この溶液に2−エチルアズレン
(1.47g、9.41mmol)を5℃で加え、室温
で1時間撹拌した。途中ジエチルエーテル(5.0m
L)を加えた。静置後、上澄み溶液を取り除き、沈殿物
をヘキサン(20mL)で洗浄した。そこにヘキサン
(25mL)を加え、0℃に冷却しテトラヒドロフラン
(25mL)を加えた。N−メチルイミダゾール(30
μL)とジメチルジクロロシラン(0.51mL、4.
20mmol)を加え、0℃で1.5時間撹拌した。こ
の後、塩化アンモニア飽和水溶液(50mL)を加え、
分液した後有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下
溶媒を留去すると、粗精製物として、ジメチルシリレン
ビス[2−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)
−1、4−ジヒドロアズレン](3.11g)が得られ
た。
【0119】次に、上記で得られた反応生成物(3.0
9g、4.21mmol)をジエチルエーテル(44m
L)に溶かし、−70℃でn−ブチルリチウムのヘキサ
ン溶液(5.5mL、8.41mmol、1.53mo
l/L)を滴下し、徐々に昇温して室温で2時間撹拌し
た。溶媒を留去し、トルエン(11mL)とジエチルエ
ーテル(99mL)を加えた。−70℃に冷却し、四塩
化ハフニウム(1.375g、4.29mmol)を加
え、徐々に昇温し室温で一晩撹拌した。得られたスラリ
ー溶液を3分の1まで濃縮した後セライトを用いて濾過
し、トルエン(15mL)で洗浄し、濾液を濃縮した。
粗生成物をジエチルエーテル(10 mL)で5回洗浄
すると、ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4
H−アズレニル]}ハフニウムのラセミ体(1.20
g、収率27%)が得られた。
【0120】1H−NMR(300MHz,CDCl3
δ1.00(s,6H,SiMe2)、1.00(t,
J=7.8Hz,6H,2−CH3CH2)、2.40−
2.59(m,2H,2−CH3CHH)、2.59−
2.75(m,2H,2−CH3CHH)、5.22
(d,J=4.2Hz,2H,4−H)、5.83−
5.93(m,6H)、6.04−6.08(m,2
H)、6.80(d,J=12Hz,2H)、7.50
−7.60(m,4H,arom)、7.59(d,J
=1.5Hz,2H,arom)、7.73(d,J=
0.6Hz,2H,arom)、7.81−7.84
(m,2H,arom)、8.22−8.25(m,2
H,arom)。
【0121】[イオン交換性層状珪酸塩の化学処理]5
00ml丸底フラスコにバキュームスターラをセット
し、イオン交換水196.5gを投入し、次いで硫酸5
1.25g(525mmol)を投入して攪拌した。さ
らに水酸化リチウム12.45g(520mmol)を
投入後溶解した。更に市販の造粒モンモリロナイト(水
澤化学社製、ベンクレイSL、平均粒径:16.2μ
m)を51.65g添加後攪拌した。その後10min
かけて100℃まで昇温し280min維持する。その
後、1時間かけて50℃まで冷却した。このスラリーを
直径11.5センチメートルのヌッチェと吸引瓶にアス
ピレータを接続した装置にて、減圧ろ過を実施した。ケ
ーキを回収し、純水を1.6l加え再スラリー化し、ろ
過を行った。この操作をさらに3回繰り返した。ろ過
は、いずれも数分かからずに終了した。最終の洗浄液
(ろ液)のpHは、5であった。回収したケーキを窒素
雰囲気下110℃で終夜乾燥した。その結果、41.6
gの化学処理体を得た。
【0122】蛍光X線により組成分析を行ったところ、
主成分であるケイ素に対する構成元素のモル比は、Al
/Si=0.223、Mg/Si=0.048、Fe/
Si=0.028であった。
【0123】[触媒の調製/予備重合]以下の操作は、
不活性ガス下、脱酸素、脱水処理された溶媒、モノマー
を使用して実施した。先に製造した化学処理されたイオ
ン交換性層状珪酸塩造粒体を減圧下、200℃、4時間
乾燥した。
【0124】内容積1000mlのナスフラスコに上記
で得た化学処理モンモリロナイト10gを導入し、ヘプ
タン58ml、さらにトリエチルアルミニウムのヘプタ
ン溶液(0.6mmol/ml)42ml(2.5mm
ol/g担体)を加え、室温で攪拌した。1時間後、ヘ
プタンにて3回洗浄し最終的に上澄み液を除去した。
【0125】次に、ジメチルシリレンビス(2−エチル
−4−(4−クロロ−2−ナフチルジヒドロアズレニ
ル)ハフニウムジクロリドとトリイソブチルアルミニウ
ムのヘプタン溶液の接触溶液120ml(M=280.
2μmol、Al/Hf=10)を準備し室温にて加
え、60分攪拌した。続いて、先に調製したモンモリロ
ナイトスラリーに上記溶液を導入し、60分攪拌した。
【0126】続いて、窒素で十分置換を行った内容積
1.0リットルの攪拌式オートクレーブに先に調製した
モンモリロナイトスラリーとジメチルシリレンビス(2
−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチルジヒドロア
ズレニル)ハフニウムジクロリドの混合溶液を導入し、
更にヘプタンを全容積が500mlになるまで導入し
て、30℃に保持した。
【0127】そこにプロピレンを5g/hrの定速で、
40℃で4時間導入し、引き続き50℃で2時間維持し
た。サイホンにて予備重合触媒スラリーを回収し、40
℃にて減圧下乾燥した。この操作により触媒1g当たり
ポリプロピレンが4.6gを含む予備重合触媒が得られ
た。
【0128】[重合]内容積200リットルのオートク
レーブ内をプロピレンで十分置換した後に、十分に脱水
した液化プロピレン4500gを導入し30℃に保持し
た。これに、トリイソブチルアルミニウム・ノルマルヘ
プタン溶液(50g/l)470mlを加えた。水素を
1.5NL、エチレン0.675kg、実施例1で合成
した固体触媒成分を0.5gをアルゴンで圧入して重合
を開始させ75℃まで40minかけて昇温し75℃で
3時間反応させた。またこの間水素を0.10g/hr
の定速で導入した。その後、エタノール100mlを圧
入して反応を停止し、残ガスをパ−ジしたところ13.
3kgのポリマーが得られた。
【0129】全く同様にこの重合操作までをさらに3回
繰り返し約30kgのプロピレン重合体(PP3)を得
た。
【0130】このポリマーの分析値は、アイソタクチッ
クトリアッド分率が99.4%、MFRが3.1g/1
0分、GPCによる重量平均分子量が315500、Q
値が3.20、融点Tmが149.2℃、エチレン含有
量が1.22重量%、CXSが0.50重量%、MEが
1.44であった。 <プロピレン系複合樹脂組成物>実施例1と同様に、プ
ロピレン重合体(PP3)に添加剤を配合し、タルク重
量を30wt%を配合して、MFRが3.9g/10
分、密度が1.15g/cm3の複合樹脂組成物のペレ
ットを得た。以下、実施例1と同様にシ−ト成形、およ
び評価を実施した。その結果を表1に示す。
【0131】比較例1 実施例1で用いたプロピレン重合体の代わりに、チ−グ
ラ−系Mg担時触媒によって重合されたプロピレン単独
重合体(日本ポリケム(株)製、商品名;ノバテックP
P「EA9」、メルトフロ−レ−ト0.5g/10分)
を(PP4)として用いた以外は実施例1と同様にし
て、MFRが0.8g/10分、密度が1.15g/c
3の複合ペレットを得た。以下、実施例1と同様にシ
−ト成形、および評価を実施した。その結果を表1に示
す。
【0132】比較例2 実施例2で用いたプロピレン重合体の代わりに、チ−グ
ラ−系Mg担時触媒によって重合されたプロピレン単独
重合体(日本ポリケム(株)製、商品名;ノバテックP
P「EA9」、メルトフロ−レ−ト0.5g/10分)
を(PP4)として用いた以外は実施例2と同様にし
て、MFRが0.8g/10分、密度が1.58g/c
3の複合樹脂組成物のペレットを得た。以下、実施例
1と同様にシ−ト成形、および評価を実施した。その結
果を表1に示す。
【0133】比較例3 <重合体(PP5)の製造> [触媒の調製/予備重合]内容積0.5lの撹拌翼のつ
いたガラス製反応器に、WITCO社製MAOON S
iO2 2.4g(20.7mmol−Al)を添加
し、n−ヘプタン50mlを導入し、あらかじめトルエ
ンに希釈した(r)−ジメチルシリレンビス(2−メチ
ル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド
溶液20.0ml(0.0637mmol)を加え、続
いてトリイソブチルアルミニウム(TIBA)・n−ヘ
プタン溶液4.14ml(3.03mmol)を加え
た。室温にて2時間反応した後、プロピレンをフローさ
せ、予備重合を実施した。
【0134】[重合]内容積200Lの撹拌式オートク
レーブ内をプロピレンで充分置換した後、n−ヘプタン
で希釈したトリエチルアルミニウムを3g、液化プロピ
レン45kgを添加して、内温を30℃に維持した。次
いで先に合成した固体触媒(予備重合ポリマーを除いた
重量として)1.1gを加えた。その後、65℃に昇温
して重合を開始させ3時間その温度を維持した。ここで
エタノール100mlを添加して反応を停止させた。残
ガスをパージし、ポリマーの乾燥をした。その結果7.
0kgのポリマーが得られた。全く同様にこの重合操作
までをさらに4回繰り返し約28kgのプロピレン重合
体(PP5)を得た。
【0135】<プロピレン系複合樹脂組成物>実施例1
と同様に、プロピレン重合体(PP5)に添加剤を配合
し、タルク重量を30wt%を配合して、MFRが0.
6g/10分、密度が1.15g/cm3の複合樹脂組
成物のペレットを得た。
【0136】<複合樹脂シ−トの成形および評価>実施
例1と同様にシ−ト成形、および評価を実施した。その
結果を表1に示す。
【0137】
【表1】
【0138】
【表2】
【0139】
【発明の効果】本発明のプロピレン系重合体と無機フィ
ラ−からなるプロピレン系複合樹脂組成物はシ−ト成形
におけるメヤニ発生が少なく、剛性、耐熱性、耐油性等
に優れており、かつ熱成形においても容器成形性や成形
サイクル、臭気に優れていることから各種容器、カッ
プ、トレーなどの熱成形製品に好適である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA20 AB26 AH05 BA01 BC01 BC04 4J002 BB111 BB121 DA026 DA036 DE076 DE086 DE106 DE116 DE136 DE226 DE236 DG056 DH046 DJ006 DJ016 DJ046 DJ056 FD016 GG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の条件(1)〜(4)を満たすプロピ
    レン系重合体と無機フィラ−とからなるシ−ト成形用プ
    ロピレン系複合樹脂組成物。 (1)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13
    C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率
    (PPP[mm])が97%以上であること。 (2)Q値が3.0以上であること。 (3)23℃におけるキシレン可溶分量(CXS、重量
    %)と、230℃、荷重21.18Nで測定したメルト
    フローレイト(MFR)とが、下記式(1)を満たすこ
    と。 CXS<0.5×[E]+0.2×log(MFR)+0.5 式(1) (ここで[E]はコモノマー含量(重量%)を表す) (4)DSCから求めた融解ピーク温度(Tm、℃)、
    結晶化ピーク温度(Tc、℃)が下記式(2)を満たす
    こと。 Tm−Tc<−2.72[E]+48 式(2) (ここで[E]はコモノマー含量(重量%)を表す)
  2. 【請求項2】プロピレン系重合体が、230℃、荷重2
    1.18Nで測定したメルトフローレイト(MFR)
    と、メモリーエフェクト(ME)とが、下記式(3)を
    満たす請求項1に記載のシ−ト成形用プロピレン系複合
    樹脂組成物。ME≧−0.26×log(MFR)+
    1.40 式(3)
  3. 【請求項3】プロピレン系重合体が、プロピレン単独重
    合体である請求項1又は2に記載のシ−ト成形用プロピ
    レン系複合樹脂組成物。
  4. 【請求項4】プロピレン系重合体20〜95重量%と、
    無機フィラ−80〜5重量%とからなる請求項1〜3の
    いずれかに記載のシ−ト成形用プロピレン系複合樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】230℃、荷重21.18Nで測定したメ
    ルトフローレイト(MFR)が0.1〜20g/10分
    である請求項1〜3のいずれかに記載のシ−ト成形用プ
    ロピレン系複合樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のプロピレ
    ン系複合樹脂組成物を成形してなるプロピレン系複合樹
    脂シート。
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