JP2003300910A - 有機ハロゲン化合物の処理方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物の処理方法

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JP2003300910A
JP2003300910A JP2002109846A JP2002109846A JP2003300910A JP 2003300910 A JP2003300910 A JP 2003300910A JP 2002109846 A JP2002109846 A JP 2002109846A JP 2002109846 A JP2002109846 A JP 2002109846A JP 2003300910 A JP2003300910 A JP 2003300910A
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Kiyoshi Otsuka
大塚  潔
Ichiro Yamanaka
一郎 山中
Hirokazu Minami
南  宏和
Keiji Morimoto
圭司 森本
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染物に付着した有機塩素化合物やその他の
有機ハロゲン化合物を処理するのに適した有機ハロゲン
化合物の処理方法を提供する。 【解決手段】 反応槽において有機ハロゲン化合物もし
くは有機ハロゲン化合物を抽出した溶媒を触媒と水素と
アルカリの存在下で脱ハロゲン化処理することで、有害
な有機ハロゲン化合物の毒性を低減し、脱ハロゲン化処
理の分解生成分であるハロゲンイオンをアルカリとの反
応によって塩として回収することで触媒の活性を維持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ハロゲン化合
物の処理方法に関し、有機塩素化合物等の有機ハロゲン
化合物に汚染された土壌、焼却処理施設の解体物等の汚
染物に含まれる有機塩素化合物等の有機ハロゲン化合
物、地下水などの水中の有機ハロゲン化合物や、埋立浸
出水、産業廃水などの廃水処理プロセスにおける有機ハ
ロゲン化合物、もしくはガス状有機ハロゲン化合物の処
理技術に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、有機ハロゲン化合物の処理法とし
て、たとえばダイオキシン類によって地下水が汚染され
た場合には、曝気活性炭吸着、紫外線による脱塩素処
理、微生物分解などがある。さらに、触媒としてアルミ
ナ、鉄、活性炭などにパラジウムを担持させたものを使
用し、この触媒を浸漬した反応槽内において槽内液を水
素ガスで曝気し、水中の有機ハロゲン化合物を脱ハロゲ
ン化処理するものがある。
【0003】また、通常、ガス状有機ハロゲン化合物を
含む排ガスは活性炭処理をして後に大気へ放出してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な、活性炭吸着においては、活性炭の維持コストが高
く、使用済み活性炭の処理方法を考慮する必要がある。
つまり、活性炭吸着は有機ハロゲン化合物の分解ではな
く除去する技術であるために、PCBsやDXNsを吸
着した活性炭の処理が問題となり、活性炭の再生工程に
おいて活性炭から脱離した有機ハロゲン化合物を処理す
る方法を考慮する必要がある。
【0005】紫外線処理においては、紫外線ランプの寿
命やランプ保護管のスケール除去等の維持管理に手間を
要する。オゾン処理では、オゾン発生機のイニシャルコ
スト、ランニングコストが高くなる傾向がある。
【0006】微生物処理においては、処理対象の有機ハ
ロゲン化合物によるが、通常において数時間から数日の
長い処理時間を要する問題があった。本発明は上記した
課題を解決するものであり、特に汚染物に付着した有機
塩素化合物やその他の有機ハロゲン化合物を処理するの
に適した有機ハロゲン化合物の処理方法を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の本発明の有機ハロゲン化合物の処理
方法は、反応槽において有機ハロゲン化合物もしくは有
機ハロゲン化合物を抽出した溶媒を触媒と水素とアルカ
リの存在下で脱ハロゲン化処理するものである。
【0008】上記した構成により、水素供与体によって
水素を供給する状態で、有機ハロゲン化合物もしくは溶
媒中や水中の有機ハロゲン化合物が触媒作用を受けて還
元剤の水素と反応して脱ハロゲン化処理され、有害な有
機ハロゲン化合物の毒性が低減される。このとき、有機
ハロゲン化合物の濃度が高くて分解生成分のハロゲンイ
オンが高くなると触媒反応が阻害されるが、脱ハロゲン
化処理の分解生成分であるハロゲンイオンをアルカリと
の反応によって塩として回収することで触媒の活性を維
持できる。
【0009】請求項2記載の本発明の有機ハロゲン化合
物の処理方法は、反応塔において有機ハロゲン化合物と
水素を含有するガスを触媒の存在下で脱ハロゲン化処理
するものである。
【0010】上記した構成により、反応塔の触媒層に有
機ハロゲン化合物と水素を含有するガスを通気させるこ
とで、ガス中の有機ハロゲン化合物を脱ハロゲン化す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1において、触媒リアクター1
の触媒層2には貴金属からなる触媒を充填配置してい
る。触媒リアクター1の上部には汚染物を供給する汚染
物供給系3を接続し、汚染物供給系3の途中にアルカリ
を供給するアルカリ供給系4を接続している。アルカリ
供給系4は触媒リアクター1へ直接に接続することも可
能である。
【0012】汚染物は、DXNsに代表される有機塩素
化合物やその他のPCBs、4−Cl−Bipheny
l等を含む有機ハロゲン化合物に汚染された地下水、埋
立浸出水、産業廃水等であり、有機塩素化合物そのもの
場合もある。アルカリはNaOH、KOH、CaO、C
a(OH)2等である。
【0013】触媒層2の触媒は貴金属塩化物を含浸法に
より担体の1〜5w%担持したものであり、担体をなす
アナターゼ型のTiO2にPdを担持したPd/TiO2
であることが好ましく、触媒の他の貴金属としてはR
h、Pt、Ir、Ru等の使用が可能であり、触媒の他
の担体としてEu23、Sm23、CeO2、Gd23
等の希土類の使用も可能である。触媒の担体としてCe
2を使用する場合にはアルカリ金属もしくはアルカリ
土類を添加した複合酸化物であることが好ましい。
【0014】触媒は親油性または親水性の表面特性を有
するように、シラン修飾、アルカリ処理、加水分解処理
等の表面処理を施す。また、触媒の形状はハニカム状、
ペレット状、ビーズ状等である。粉末状の触媒を利用す
る場合には膜などを使用して固液分離する。
【0015】触媒リアクター1の下端には水素供与体で
ある水素ガスを還元剤として供給する水素ガス供給系5
を接続しており、水素ガス注入は散気管方式、インジェ
クター方式、または膜を通して供給する方式がある。水
素供与体の供給は水素ガスを直接に供給するものに限ら
ず、触媒リアクター1において電気分解等によって水素
を発生させることも可能であり、種々の方法がある。
【0016】また、図1中に破線で示すように、触媒リ
アクター1の上部の気相部分に水素ガスを充填し、その
水素ガスを水素ガス循環系6を通して触媒リアクター1
の下部から曝気する方式も可能である。触媒リアクター
1の下流には処理物貯留槽7を設けており、処理物貯留
槽7には分解副生成分を排出する分解副生成分排出系8
と生成分の塩を排出する塩排出系9とを接続している。
【0017】以下、上記した構成における作用を説明す
る。触媒リアクター1では、汚染物供給系3から供給す
る有機ハロゲン化合物、およびアルカリ供給系4から供
給するアルカリを、水素ガス供給系5から供給する水素
ガスで曝気して攪拌し、有機ハロゲン化合物を触媒層2
の触媒の存在下で還元剤である水素との反応によって脱
ハロゲン化処理する。このとき、触媒反応を阻害する分
解生成分のハロゲンイオンをアルカリと反応させて塩を
生成することで触媒活性を維持できる。
【0018】触媒リアクター1から排出する処理物は処
理物貯留槽7に貯留し、沈降した塩を塩排出系9から排
出し、有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン化処理により生
成する分解副生成分を分解副生成分排出系8から排出す
る。
【0019】図2に本発明の他の実施の形態を示す。図
2において、溶媒洗浄槽11は攪拌器12を有してお
り、汚染物を供給する汚染物供給系13と、溶媒を補給
する溶媒補給系14とを接続している。
【0020】汚染物は有機ハロゲン化合物含有固形物で
あり、DXNsに代表される有機塩素化合物やその他の
PCBs、4−Cl−Biphenyl等を含む有機ハ
ロゲン化合物に汚染された土壌、焼却処理施設の解体
物、廃水処理プロセスにおける生物処理の余剰汚泥、凝
集沈殿汚泥等である。溶媒はエタノールが好ましいが他
の低級アルコール、例えばメタノール、イソプロピルア
ルコール、プロパノールあるいは有機ハロゲン化合物を
溶解、あるいは水素供与体ともなりえる溶媒の使用も可
能であり、溶媒の他に洗浄剤として水、界面活性剤を含
むことが可能である。
【0021】溶媒洗浄槽11の下流には分離手段として
沈殿池15を設けており、分離手段には他に膜分離装置
の使用が可能である。沈殿池15の下流には触媒リアク
ター16を設けており、触媒リアクター16の触媒層1
7には貴金属からなる触媒を充填配置している。触媒は
先に説明したものと同様である。
【0022】触媒リアクター16の下端には水素供与体
である水素ガスを還元剤として供給する水素ガス供給系
18を接続している。水素ガス注入は先に説明したもの
と同様である。また、図2中に破線で示すように、触媒
リアクター16の上部の気相部分に水素ガスを充填し、
その水素ガスを水素ガス循環系16aを通して触媒リア
クター16の下部から曝気する方式も可能である。
【0023】溶媒洗浄槽11と沈殿槽15と触媒リアク
ター16と処理溶媒貯留槽19の間にはそれぞれ送液路
20a,20b,20cを設けており、処理溶媒貯留槽
19と溶媒洗浄槽11との間には溶媒返送系21を設け
ている。触媒リアクター16の前段の送液路20bには
アルカリ供給系22を接続しており、アルカリ供給系2
2は触媒リアクター16に直接に接続することも可能で
ある。アルカリは先に説明したものと同様である。
【0024】沈殿池15の沈殿物排出系23は付着溶媒
洗浄槽24に連通しており、循環系25が沈殿物排出系
23から分岐して汚染物供給系13に連通している。付
着溶媒洗浄槽24には洗浄のための洗浄溶媒を供給する
洗浄溶媒供給系26を接続しており、洗浄溶媒供給系2
6は処理溶媒貯留槽19に連通している。また、付着溶
媒洗浄槽24の槽底部には処理固形物を排出する固形物
排出系27を接続し、上部には送液路20bに連通する
洗浄後溶媒供給系28を接続している。
【0025】処理溶媒貯留槽19には処理溶媒ないしは
分解副生成分を排出する分解副生成分排出系29と生成
分の塩を排出する塩排出系30とを接続している。以
下、上記した構成における作用を説明する。溶媒は溶媒
洗浄槽11、沈殿池15、触媒リアクター16、処理溶
媒貯留槽19を循環し、必要に応じて溶媒補給系14か
ら補給する。この状態で有機ハロゲン化合物に汚染され
たスラリー状の汚染物を汚染物供給系13から溶媒洗浄
槽11へ供給し、攪拌器12で攪拌しながら汚染物を洗
浄することにより、汚染物に含まれた有機ハロゲン化合
物を抽出して溶媒中へ移行させる。
【0026】洗浄した汚染物および溶媒は送液路20a
を通して沈殿池15へ供給し、汚染物と有機ハロゲン化
合物を含む溶媒とに分離する。分離した汚染物は循環系
25を通して溶媒洗浄槽11へ循環させて繰り返し洗浄
し、その一部は沈殿物排出系23を通して付着溶媒洗浄
槽24へ排出する。
【0027】一方、有機ハロゲン化合物を含む溶媒はア
ルカリ供給系22から供給するアルカリとともに、触媒
リアクター16に導入する。触媒リアクター16では水
素ガス供給系18から供給する水素ガスによる曝気によ
って溶媒を攪拌し、水中ないしは溶媒中の有機ハロゲン
化合物を触媒層17の触媒の存在下で還元剤である水素
との反応によって脱ハロゲン化処理する。沈殿池15を
利用する場合に、触媒リアクター16にはSS等の粒子
状の汚染物粒子が溶媒とともに流入する。この汚染物粒
子に付着した有機ハロゲン化合物は触媒との接触が困難
であるためにその脱ハロゲン化処理が阻害されるが、溶
媒のエタノールが汚染物粒子から有機ハロゲン化合物を
溶出させることで触媒との接触が可能となるので、槽内
における有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン化処理効率が
高まる。さらに、触媒反応を阻害する分解生成分のハロ
ゲンイオンをアルカリと反応させて塩を生成することで
触媒活性を維持できる。
【0028】触媒リアクター16で処理した処理溶媒は
処理溶媒貯留槽19に導いて後に、溶媒返送系21を通
して溶媒洗浄槽11へ返送し、一部を洗浄溶媒供給系2
6を通して付着溶媒洗浄槽24へ供給する。処理溶媒貯
留槽19では余剰分の処理溶媒ないしは分解副生成分を
分解副生成分排出系29から排出し、沈降した塩を塩排
出系30から排出する。
【0029】沈殿池15から排出する固形物には有機ハ
ロゲン化合物を抽出した溶媒が付着している。このた
め、触媒リアクター16で有機ハロゲン化合物を分解済
みの処理溶媒を洗浄溶媒として処理溶媒貯留槽19から
付着溶媒洗浄槽24に供給し、付着溶媒洗浄槽24にお
いて固形物に付着した使用済み溶媒を洗浄溶媒で洗浄す
る。付着溶媒洗浄槽24から排出する洗浄後溶媒は洗浄
後溶媒供給系28を通して送液路20bに供給し、触媒
リアクター16で前述した操作で処理する。
【0030】上述した各実施の形態において、反応は連
続処理して行っても良く、バッチ処理して行っても良
い。また、例えば前処理として、UV処理、UV/窒素
処理、UV/水素処理、UV/オゾン処理、UV/H2
2処理、UV/光触媒処理等を組み合わせることで反
応を効率化できる。
【0031】ところで、有機ハロゲン化合物である液状
PCB処理技術においては窒素ガスパージ下でNa金属
を用いて脱ハロゲン処理する方法がある。この方法にお
いては反応後の余剰Na金属を除去するために水を加え
るので、窒素排ガスには生成ガスとして水素ガスの他に
若干残存するPCBsや微量のDXNsが含まれる。
【0032】このため、ガス状PCBsおよび水素ガス
を含む排ガスをPd/TiO2触媒を充填した触媒層を
持つ反応塔(カラム)に通気して脱ハロゲン処理するこ
とで排ガスを無害化できる。
【0033】以下に本発明者らが行った実験について説
明する。 (実験1)反応槽に、エタノール:40mlに4−クロ
ロビフェニール:50mMを溶解した溶液を貯留し、触
媒としてTiO2にPdを1Wt%担持させたPd/T
iO2(TiO2は触媒学会参照触媒TIO4)を10m
g投入し、水素ガスを1atm、20ml/minで供
給し、反応温度30℃の条件で反応させた。
【0034】図3に1NのNaOH:2mlを投入する
ものと、投入しないものとの比較を示す。図3に示すよ
うに、NaOHの存在によって転換率、TONとも約1
0倍の反応が促進された。 (実験2)このアルカリの添加濃度には最適値があり、
先と同条件下でNaOHの添加濃度を違えた結果を図4
に示す。図4の条件下では1NのNaOHが最適であ
る。 (実験3)反応槽に、エタノール:40mlに4−クロ
ロビフェニール:50mMを溶解した溶液を貯留し、触
媒として各種担体にPdを1Wt%担持させたものを1
0mg投入し、1.5NのNaOH:2mlを投入し、
水素ガスを1atm、20ml/minで供給し、反応
温度30℃の条件で10分間反応させた。
【0035】図5に示すように、Pdの担体としてはT
iO2が転換率およびTONにおいて優れており、他に
ZrO2が良く、またPdO/CeO2が良い。 (実験4)反応槽に、エタノール:40mlに2,4−
ジクロロフェノキシ酢酸:2mMを溶解した溶液を貯留
し、実験a〜eにおいては触媒としてTiO2にPdを
1Wt%担持させたものを5mg投入し、実験fにおい
ては触媒としてSiO2にPdを1Wt%担持させたも
のを5mg投入し、水素ガスを1atm、20ml/m
inで供給し、反応温度30℃の条件で10分間反応さ
せ、この操作をPdの各平均粒径毎に行った。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示すように、Pdの平均粒径が2〜
5nm程度のPd粒子が担持されたTiO2触媒が高活
性を示す。平均粒径3nmのPd粒子が担持されたPd
/SiO2触媒(実験f)とPd/TiO2触媒(実験
c)を比較すると明らかにPd/TiO2触媒が高活性
であり、顕著な担体効果を発揮する。
【0038】以上のことから、2〜5nmのPd粒子を
担持した酸化チタンが高活性な触媒であると結論でき
る。酸化セリウム担体についても、担持量依存性から類
推して2〜5nmのPd粒子が担持されていることが重
要である。 (実験5)反応槽に、含水率(X%)のエタノール:4
0mlに4−クロロビフェニール:50mMを溶解した
溶液を貯留し、触媒としてTiO2にPdを1Wt%担
持させたPd/TiO2(TiO2は触媒学会参照触媒T
IO4)を10mg投入し、1NのNaOH:2mlを
投入し、水素ガスを1atm、20ml/minで供給
し、反応温度30℃の条件で反応させた。
【0039】図6に示すように、含水率10%以下で反
応効率が高くなる。 (実験6)反応槽に、エタノール:40mlに4−クロ
ロビフェニール:50mMを溶解した溶液を貯留し、触
媒としてTiO2にPdを1Wt%担持させたPd/T
iO2(TiO2は触媒学会参照触媒TIO4)を10m
g投入し、1NのNaOH:2mlを投入し、水素ガス
Xml/minを含む空気と水素の混合ガス20ml/
minを供給し、反応温度30℃の条件で反応させた。
【0040】図7に示すように、水素分圧が高い方が触
媒反応効率が高い。 (実験7)反応槽に、エタノール:40mlに4−クロ
ロビフェニール:XmMを溶解した溶液を貯留し、触媒
としてTiO2にPdを1Wt%担持させたPd/Ti
2(TiO2は触媒学会参照触媒TIO4)を10mg
投入し、1NのNaOH:2mlを投入し、水素ガスを
1atm、20ml/minで供給し、反応温度30℃
の条件で10分間反応させた。
【0041】図8に示すように、初期基質濃度が上がる
に伴って転換率は下がるが、TONは上がる。 (実験8)反応槽に、エタノール:40mlに4−クロ
ロビフェニール:50mMを溶解した溶液を貯留し、触
媒としてTiO2にPdを1Wt%担持させたPd/T
iO2(TiO2は触媒学会参照触媒TIO4)をXmg
投入し、1NのNaOH:2mlを投入し、水素ガスを
1atm、20ml/minで供給し、反応温度30℃
の条件で2時間反応させた。
【0042】図9に示すように、触媒量が増加するのに
伴って転換率は上がり、TONが下がる。実験において
十分な転換率を得るための必要触媒量は10mgであ
る。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、有機ハロ
ゲン化合物もしくは水中や溶媒中の有機ハロゲン化合物
を触媒作用によって還元剤の水素と反応させて脱ハロゲ
ン化処理して有害な有機ハロゲン化合物の毒性を低減で
き、脱ハロゲン化処理の分解生成分であるハロゲンイオ
ンをアルカリとの反応によって塩として回収することで
触媒の活性を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における有機ハロゲン化合
物の処理装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施の形態における有機ハロゲン
化合物の処理装置を示すブロック図である。
【図3】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONとNaOHの存在との関係を示すグラフ図であ
る。
【図4】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONとNaOHの濃度の関係を示すグラフ図であ
る。
【図5】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
る担体毎の4-Chlorobiphenylの転換率およびTONを示
すグラフ図である。
【図6】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONと含水率の関係を示すグラフ図である。
【図7】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONと水素分圧の関係を示すグラフ図である。
【図8】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONと4-Chlorobiphenylの初期濃度の関係を示
すグラフ図である。
【図9】本発明の有機ハロゲン化合物の処理方法におけ
るPd/TiO2触媒による4-Chlorobiphenylの転換率
およびTONと触媒量の関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 触媒リアクター 2 触媒層 3 有機ハロゲン化合物供給系 4 アルカリ供給系 5 水素ガス供給系 6 水素ガス循環系 7 処理物貯留槽 8 分解副生成分排出系 9 塩排出系 11 溶媒洗浄槽 12 攪拌器 13 汚染物供給系 14 溶媒補給系 15 沈殿池 16 触媒リアクター 16a 水素ガス循環系 17 触媒層 18 水素ガス供給系 19 処理溶媒貯留槽 20a,20b,20c 送液路 21 溶媒返送系 22 アルカリ供給系 23 沈殿物排出系 24 付着溶媒洗浄槽 25 循環系 26 洗浄溶媒供給系 27 固形物排出系 28 洗浄後溶媒供給系 29 分解副生成分排出系 30 塩排出系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 潔 埼玉県戸田市南町4−16−701 (72)発明者 山中 一郎 東京都大田区西蒲田2−5−3−102 (72)発明者 南 宏和 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号 株式会社クボタ内 (72)発明者 森本 圭司 兵庫県尼崎市浜1−1−1 株式会社クボ タ阪神事務所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BB01 BC01 BD13 4D056 AB17 AC06 BA03 BA13 CA05 CA14 CA17 CA37 4G069 AA03 BA02A BA02B BA04A BA04B BA48A BB02A BB02B BB04A BC38A BC44A BC70A BC71A BC72A BC72B BC74A BC75A CA05 CA19 4H006 AA05 AC13 AD31 BA09 BA25 BA56 BA95 BB10 BC14 BD84 BE10 BE11 BE20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応槽において有機ハロゲン化合物もし
    くは有機ハロゲン化合物を抽出した溶媒を触媒と水素と
    アルカリの存在下で脱ハロゲン化処理することを特徴と
    する有機ハロゲン化合物の処理方法。
  2. 【請求項2】 反応塔において有機ハロゲン化合物と水
    素を含有するガスを触媒の存在下で脱ハロゲン化処理す
    ることを特徴とする有機ハロゲン化合物の処理方法。
  3. 【請求項3】 紫外線照射下で脱ハロゲン化処理するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の有機ハロゲン化合
    物の処理方法。
JP2002109846A 2002-04-12 2002-04-12 有機ハロゲン化合物の処理方法 Pending JP2003300910A (ja)

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