JP2003300164A - 円板状ブレードおよびそれを用いた光部品の製造方法 - Google Patents

円板状ブレードおよびそれを用いた光部品の製造方法

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JP2003300164A JP2002102342A JP2002102342A JP2003300164A JP 2003300164 A JP2003300164 A JP 2003300164A JP 2002102342 A JP2002102342 A JP 2002102342A JP 2002102342 A JP2002102342 A JP 2002102342A JP 2003300164 A JP2003300164 A JP 2003300164A
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disc
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JP2002102342A
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Naoki Tachihata
直樹 立畠
Kazunari Nishihara
和成 西原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高速にかつ仕上げ面粗さが良好な光部品
の反射溝を形成可能なダイヤモンド砥粒を混入した円板
状ブレードとそれを用いた光部品の製造方法を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 ボンド材13として電鋳、メタル、セラ
ミックとし、粒度が♯1000以下のダイヤモンド砥粒
12の先端部14を平坦に成形することによりボンド材
13からのダイヤモンド砥粒12の突出量を均一にし、
かつ切削加工時の被加工物とダイヤモンド砥粒とのすく
い角を負にすることにより切削性を向上し、低ダメージ
で平滑度の高い仕上げ面粗さを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光部品加工用の円板
状ブレードおよびそれを用いた光部品の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】WDMなどの光情報システムではその伝
送経路にさまざまな機能部品が使用されている。代表的
なものとして、伝送経路で特定の波長の光を入出力する
光Add−Dropモジュールや各種フィルタ、伝送途
中の光パワーのモニタ部品などがある。これらの部品は
光ファイバあるいは光導波路に交差するように反射溝を
設け、その溝の側面を反射面として利用したり、あるい
は干渉フィルタを溝内に挿入した構成となつている。溝
の側面と溝の側面に露出する光導波路あるいは光ファイ
バの切断面とは、光の減衰を考慮して使用する光の波長
の1/10〜1/100以下の仕上げ面粗さが望まし
い。
【0003】図3(a)は前述の光部品の斜視図の一例
を、図3(b)はその断面図の一例を示している。1お
よび2は光導波路あるいは光ファイバを示している。3
および4は光導波路あるいは光ファイバ1および2の保
護用基板、5は光導波路あるいは光ファイバ1および2
を形成、埋設用の基板、6は光導波路あるいは光ファイ
バ1および2に交差、分断するように形成した反射溝を
示している。図3は光導波路あるいは光ファイバ1およ
び2に対し垂直に交差するように反射溝6は形成してあ
る。
【0004】図4(a),(b)および図5はそれぞれ
光導波路あるいは光ファイバ1および2と所定の角度θ
1およびθ2をなすように反射溝6を形成した状態を示
している。図4は断面方向からみた場合に光導波路ある
いは光ファイバ1および2とθ1の角度を持つように反
射溝6を形成してあり、図5は平面図の上面からみた場
合にθ2の角度を持つように反射溝6を形成してある。
【0005】例えば図4において、θ1を45度に形成
することにより光導波路あるいは光ファイバ1および2
を左から進行してきた光が反射溝6で反射され、保護用
基板3を通じて外部へ取り出すことが可能となる。ある
いは別途光源を用意することで逆に光を反射溝6を介し
て光導波路あるいは光ファイバ1および2へと入射する
ことが可能となる。
【0006】また、図3および図5において反射溝6に
干渉フィルタを挿入することにより特定の波長領域の光
のみを取り出したり、増幅・減衰させることが可能とな
る。
【0007】このような反射溝6の形成方法として従来
は直径30mm、厚さ30μmのセラミック(SiC)
よりなる円板状ブレードを50000rpmの速度で高
速回転させ、研磨砥粒を含んだ冷却液を注ぎながら光導
波路あるいは光ファイバ1および2が形成、埋設された
基板5と保護用基板3を同時に切削し、加工速度0.1
〜0.2mm/minで行っていた。また、特開平7−
270633号公報ではダイヤモンド砥粒を混入・分散
させたブレードを用いる。その一例を図6に示す。図6
(a)は円板状ブレードの斜視図を、図6(b)に円板
状ブレードの表層の拡大断面図を示している。7は円板
状ブレードを示しており、8はダイヤモンド砥粒の先端
部、9はダイヤモンド砥粒、10はダイヤモンド砥粒9
を分散・固定しているボンド材を示している。H5,H
6,H7はそれぞれ個々のダイヤモンド砥粒9のボンド
材10の主面からの突出量を示している。ここでダイヤ
モンド砥粒9の粒径は粒度が#6000以上(平均粒径
2〜2.5μm)であり、ボンド材10はフェノール樹
脂やポリイミド樹脂などの樹脂材料を用いている。ブレ
ード7の直径は32mm、厚さ300μmであり、20
000rpmで回転させ、研磨砥粒を含んだ冷却液を注
ぎながら加工速度0.1〜0.2mm/minで切削し
反射溝6を形成していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来方式による反射溝
6の形成方法における課題として以下を挙げる。
【0009】溝側面の仕上げ面粗さが劣る 形成した溝側面を顕微鏡にて観察すると線傷や割れ、欠
けが見られ仕上げ面粗さが悪い。この反射面に波長1.
5μmの光を入射すると反射による損失は約1dBと比
較的大きな値となる。
【0010】装置コストが高い 厚みが30μmの薄い円板状ブレード7を用いるため5
0000rpmもの高速回転で切削する必要がある。5
0000rpm以上では高周波スピンドルなどの特殊な
駆動系が必要なため装置コストが高くなる。
【0011】加工速度が遅く生産性が低い 円板状ブレード7に砥粒9を混入、分散させないため切
削性が低く加工速度が0.1〜0.2mm/minと遅
い。そのためウエハプロセスにより一括で多数個を形成
する場合、生産性が低くコストが高くなる。
【0012】上記方法の欠点に鑑みて特開平7−270
633号公報では円板状ブレード7に、粒度#6000
のダイヤモンド砥粒9を混入・分散したものを用いるこ
とにより切削性、生産性を改善している。また円板状ブ
レード7の厚みを300μmと厚くすることにより回転
時の振れを抑制し、さらにボンド材10として樹脂材料
を選択することにより触れが生じたときの反射溝6の側
面へのダメージを低減し仕上げ面粗さを改善している。
【0013】しかし、ダイヤモンド砥粒9の粒径が#6
000以上と超微粒であるため、突出量H5〜H7は小
さく、そのため加工速度が0.1〜0.2mm/min
と遅いため生産性は低い。さらにダイヤモンド砥粒9の
突出量H5〜H7が個々でばらついていること、さらに
ダイヤモンド砥粒9の先端8が鋭利なままであるため形
成した反射溝6に線傷が入るのを防ぐのは困難である。
また#6000と超微粒のダイヤモンド砥粒9を用いる
ため選別コストが高く、超微粒のダイヤモンド砥粒9を
ボンド材10に均一に混入・分散させることは困難であ
り円板状ブレード7のコストが必然的に高くなるという
問題点がある。
【0014】ブレードの切削性を高めるためにはダイヤ
モンド砥粒などの混入は必須であり、加工速度を高めブ
レードのコストを低減するためにはできる限り大きな粒
径のダイヤモンド砥粒を用いることが有利である。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
るために本発明による請求項1に記載の発明は、ボンド
材にダイヤモンド砥粒を混入した円板状ブレードにおい
て、ボンド材の表面に表出するダイヤモンド砥粒の突出
量を一定とすることを特徴とする。ダイヤモンド砥粒の
突出量を一定にすることで個々の砥粒間の切削加工時の
切り込み深さを同一にすることができるためこの円板状
ブレードを用いることにより仕上げ面粗さを小さくし反
射損失や透過損失を低減できる作用を有する。
【0016】請求項2に記載の発明は、ボンド材より表
出するダイヤモンド砥粒の先端を平坦化した請求項1に
記載の円板状ブレードであり、切削加工時に砥粒と被加
工物とがなすすくい角度を負にすることができるためこ
の円板状ブレードを用いることで仕上げ面粗さを小さく
しかつ加工時に生じるダメージを小さくできるため反射
損失や透過損失を低減する作用を有する。
【0017】請求項3に記載の発明は、ダイヤモンド砥
粒の先端の平坦部の長さを10μm以上とした請求項2
に記載の円板状ブレードであり、請求項1および2と同
等の作用を有する。またガラス系光ファイバでは光を導
波するコア部の直径が10μmであるため、ダイヤモン
ド砥粒の先端の平坦部の長さを10μm以上とすること
で光ファイバのコア部を1個の砥粒で一括で切削加工が
可能となる。そのためダイヤモンド砥粒が均一に分散し
ていることによりコア部に生じる線傷を低減できる作用
も有する。
【0018】請求項4に記載の発明は、ダイヤモンド砥
粒として粒度が#1000以下のものを用いた請求項1
に記載の円板状ブレードであり、請求項1および2と同
等の作用を有する。また粒度が大きいため円板状ブレー
ドの製造も容易であり、製作コストを低減できる作用も
有する。また、ダイヤモンド砥粒の粒径が大きいため、
切削能力が高く加工速度を向上できる作用も有する。
【0019】請求項5に記載の発明は、ボンド材として
電鋳、メタル、またはセラミックを用いた請求項1に記
載の円板状ブレードであり、ボンド材の選定が容易であ
り円板状ブレードの製作コストを低減できる作用を有す
る。また、電鋳ボンドでは砥粒の保持能力が高いため円
板状ブレードの厚みを薄くすることができる作用も有す
る。
【0020】請求項6に記載の発明は、基板上に形成さ
れた光導波路と交叉した反射用溝を形成する光部品の製
造方法において、ボンド材の表面に表出するダイヤモン
ド砥粒の突出量を一定とした円板状ブレードを回転させ
て基板に反射用溝を形成する光部品の製造方法であり、
反射溝側面の仕上げ面粗さが小さく、損失の小さい光部
品を提供できる作用を有する。
【0021】請求項7に記載の発明は、基板の反射用溝
を光導波路に対して傾斜させて形成する請求項6に記載
の光部品の製造方法であり、反射溝にフィルタなどを挿
入する場合フィルタの表面の反射による干渉を低減でき
る作用を有する。
【0022】請求項8に記載の発明は、円板状ブレード
により反射用溝を形成した後、この反射用溝にテープラ
ッピング加工を施す請求項6に記載の光部品の製造方法
であり、さらに仕上げ面粗さを改善できるため、よりい
っそう損失を小さくできる作用を有する。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明による、円板状ブレ
ードおよびそれを用いた光部品の製造方法の実施の形態
を図を用いて説明する。
【0024】図1は本発明による円板状ブレードの一例
を示している。図1(a)は斜視図、図1(b)は表層
の一部を拡大した断面図を示している。11は円板状ブ
レード、12はダイヤモンド砥粒、13はダイヤモンド
砥粒12を分散・固定しているボンド材を示している。
14はダイヤモンド砥粒12の平坦化した先端部であ
り、D1はその平坦化した先端部の長さを示している。
H1〜H3はダイヤモンド砥粒12のボンド材13主面
からの突出量を示している。
【0025】本発明による円板状ブレード11は、ダイ
ヤモンド砥粒12の粒子径を#1000以下(平均粒径
10.5〜12.5μm)の比較的大きな粒径のものを
用いる。大きな粒径のダイヤモンド砥粒12を選択でき
るので分級して選別するコストを安価にすることができ
る。円板状ブレード11の主面にはダイヤモンド砥粒1
2が均一に分散されている。
【0026】まず初めに円板状ブレード11にドレス処
理を行いボンド材13に埋没しているダイヤモンド砥粒
12の一部をボンド材13の表層より突出させる。この
とき、ダイヤモンド砥粒12の先端は図6(b)に示す
従来例のように鋭利なままであり、ボンド材13の表層
からの突出量H1〜H3はばらついている。次に円板状
ブレード11の主面を両面研削することにより、ドレス
処理で露出したダイヤモンド砥粒12の先端部14を形
成し平坦化させる。
【0027】このときダイヤモンド砥粒12には非常に
大きなせん断応力がかかるため、ボンド材13として電
鋳、メタル、セラミックなどを選択する。電鋳、メタ
ル、セラミックはダイヤモンド砥粒12との固着力が強
いため、ダイヤモンド砥粒12が脱落せずに先端部14
を平坦に成形することが可能となる。特に電鋳、メタル
はダイヤモンド砥粒12との固着力が強いため、ボンド
材13の表層からの突出量H1〜H3を長くできる利点
もある。
【0028】さらにボンド材13とダイヤモンド砥粒1
2の表面をニッケルなどで被覆することによりさらに固
着力を強くすることができる。また、ボンド材13とし
て電鋳を選択することにより円板状ブレード11の厚み
を100μm以下と薄くすることも可能である。これ
は、メタルとセラミックの場合と電鋳とでは円板状ブレ
ード11の製法が異なるためである。電鋳では台金表面
に多数のダイヤモンド砥粒12を分散・固着させた後、
ダイヤモンド砥粒12どうしの空隙をめっきによりメタ
ルで充填する。そのため厚さが30μmの円板状ブレー
ド11の製作も可能である。
【0029】ダイヤモンド砥粒12の先端部14を平坦
化するときの研削量の目安としてダイヤモンド砥粒12
の平坦化する先端部14の長さD1が10μm以上にな
るように設定する。この値は、ガラス系光ファイバのコ
ア部の直径とほぼ等しい。また、ダイヤモンド砥粒12
の先端を平坦に成形することでボンド材13からのダイ
ヤモンド砥粒12の突出量H1〜H3を等しく揃えるこ
とが可能となる。
【0030】このようにダイヤモンド砥粒12の突出量
を均一に揃えること、またダイヤモンド砥粒12の先端
部14を平坦化し、その先端部14の長さD1を使用す
るガラス系光ファイバのコア部よりも長く設定すること
で1つのダイヤモンド砥粒12でガラス系光ファイバの
コア部全体を同時に一括で切削加工することが可能であ
るため、従来の円板状ブレードで生じる線傷を著しく低
減することができる。
【0031】ダイヤモンド砥粒12の先端部14を平坦
化することは上述の線傷の低減のほかに加工時に生じる
ダメージを低減し平滑度の高い仕上げ面を得る効果もあ
る。
【0032】図2は本発明による円板状ブレード11を
用いた場合の切削加工の模式図を示している。12はダ
イヤモンド砥粒、13はダイヤモンド砥粒12を分散・
固定しているボンド材、15は被加工物、θ3はダイヤ
モンド砥粒12と被加工物15との切削加工時のすくい
角を示している。
【0033】また、図7は従来の円板状ブレードを用い
た場合の切削加工の模式図を示している。9はダイヤモ
ンド砥粒、10はダイヤモンド砥粒9を分散・固定して
いるボンド材、15は被加工物、16は切削加工により
被加工物15の表層に生じるマイクロクラック、17は
切削加工により被加工物15の表層に生じる加工ダメー
ジ、θ4はダイヤモンド砥粒9と被加工物15との切削
加工時のすくい角を示している。
【0034】図7の従来の円板状ブレードではダイヤモ
ンド砥粒9の先端は成形されていないため鋭利であり、
被加工物15とダイヤモンド砥粒9の先端がなすすくい
角θ4は正の値をとる。この場合、切削加工時の振動や
ダイヤモンド砥粒9の先端の磨耗などにより被加工物1
5に与えるダメージは大きく、加工後の被加工物15の
表層にはマイクロクラック16やマイクロクラック16
と切削加工時の応力が残留する加工ダメージが生じるこ
とになる。光が通過する際にこの加工ダメージ17で散
乱や屈折が生じることによりパワーが大きく減衰するこ
とになる。
【0035】従来の円板状ブレードに対し、本発明によ
る円板状ブレード11ではダイヤモンド砥粒12の先端
部14が成形され平坦化している。さらにダイヤモンド
砥粒12と被加工物15とが切削加工時になすすくい角
θ3は負の値となる。そのため切削加工時の振動などに
よる被加工物15の厚み方向に対するダメードが小さ
く、またダイヤモンド砥粒12の磨耗も小さい。そのた
め被加工物15にかかる切削加工時の応力は被加工物1
5の主面に平行なせん断応力となるため被加工物15の
厚み方向のダメージは極小となり平滑度の高い仕上げ面
が得られる。
【0036】図3(a)は本発明による円板状ブレード
を用いて製造した光部品の一例の斜視図を、図3(b)
はその断面図を示している。ここで、1および2は光導
波路あるいは光ファイバ、3および4は光導波路あるい
は光ファイバ1および2の保護用基板、5は光導波路あ
るいは光ファイバ1および2の形成用、あるいは埋設用
の基板、6は本発明の円板状ブレードを用いて形成した
反射溝を示している。
【0037】1および2が光ファイバの場合、埋設用の
基板5の主面と保護用基板3および4のどちらか一方あ
るいは両方にV溝を形成することにより位置ずれがなく
光ファイバ1および2を埋設、固定することが可能とな
る。またこのV溝を光ファイバ1および2の外形に合わ
せた丸溝にしても同様の効果が得られる。埋設用の基板
5の材料は、ガラス材料や樹脂材料を用いる。樹脂材料
であれば光ファイバ1および2を埋設するための溝をプ
レス成形などで安価に製作することが可能である。信頼
性を考慮すると線膨張係数を合わせるため、埋設用の基
板5の材料は埋設する光ファイバ1および2の材料に合
わせることが望ましい。
【0038】図4(a),(b)および図5も本発明に
よる円板状ブレードを用いて製造した光部品の一例を示
している。基本構成は図3と同じであるため詳細説明は
省略する。図4(a),(b)および図5に示す光部品
は、光導波路あるいは光ファイバ1および2に所定の角
度θ1、θ2で交差するように反射溝6を形成した例で
ある。
【0039】図4(a)は斜視図、図4(b)は断面図
を示している。反射溝6は断面方向に対し光導波路ある
いは光ファイバ1および2とθ1の角度で交差するよう
に形成されている。例えばθ1を45度で形成すると光
導波路あるいは光ファイバ1から入射した光は反射溝6
の側面で反射し、反射溝6の側面に露出している光導波
路あるいは光ファイバ1の直上へ保護用基板3を透過し
て外部へ取り出すことができる。この位置に例えばフォ
トダイオードなどを設置することにより光伝送経路での
光のパワーをモニタリングすることができる。あるいは
同位置にLED、LDなどの光源を設置することにより
反射用溝6を介して光導波路あるいは光ファイバ1に光
を入射することができる。
【0040】図5は平面図の上面からみて光導波路ある
いは光ファイバ1および2に対しθ2の角度で交差する
よう反射溝6を形成した一例である。幾何学的には図4
および図5は等価である。図4と同様にθ2を45度に
形成することにより光部品の側面から光を入出力させる
ことが可能である。このとき交差角度を選定することに
より全反射のみならず一部反射、一部透過の面とするこ
ともできる。一例として反射溝6にフィルタを挿入する
ことにより特定の波長帯のみを透過させたり、増幅ある
いは減衰させることも可能である。この場合、挿入する
フィルタの表裏面からの反射による干渉を防止するた
め、交差角度θ2は0〜10度程度に設定する。
【0041】図3〜図5の反射溝6の形成方法として
は、あらかじめ埋設用あるいは形成用の基板5に反射溝
6を形成し、光導波路あるいは光ファイバ1および2を
それぞれ埋設あるいは形成し、保護用基板3および4を
被覆する。または、埋設用あるいは形成用の基板5に1
本の光ファイバあるいは光導波路を埋設あるいは形成
し、1枚の保護用基板を被覆し、光ファイバあるいは光
導波路と保護用基板、埋設あるいは形成用の基板5とを
同時に一括で反射溝6を切削加工して形成する方法があ
る。また、反射溝6を形成した後側面に沿わせるように
テープ状の研磨布により研磨することでさらに反射面の
仕上げ面粗さを向上することができる。
【0042】本発明の円板状ブレード11を用いた加工
結果を示す。直径52mm、厚み80μm、電鋳ボンド
の円板状ブレード11を30000rpmで回転し、研
磨材を混入しない純水を冷却液として加工速度60mm
/minで加工した。その結果、反射溝6の側面の仕上
げ面粗さはRaで約10nm、反射による損失は0.3
dBと良好な値を得ることができた。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明はボンド材を電鋳、
メタル、セラミックで、粒度を♯1000以下の比較的
大きなダイヤモンド砥粒の先端部を平坦に成形した円板
状ブレードであり、ダイヤモンド砥粒のボンド材からの
突出量を均一にでき、さらに切削加工時のダイヤモンド
砥粒と被加工物とがなすすくい角を負にすることができ
る。この円板状ブレードを光部品の反射溝の切削加工に
用いることにより高速に反射溝の加工が可能となり、さ
らに残留するダメージの小さい良好な反射面を得ること
ができる。また、本発明の円板状ブレードは切削能力が
高いため、冷却液に研磨材を混入する必要はなく環境に
やさしい加工方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態における本発明の
円板状ブレードの斜視図 (b)同一部拡大断面図
【図2】本発明による円板状ブレードによる切削加工の
模式図
【図3】(a)同実施の形態における光部品の構造の斜
視図 (b)同断面図
【図4】(a)同実施の形態における光部品の構造の斜
視図 (b)同断面図
【図5】実施の形態における光部品の構造の一例を示す
【図6】(a)従来の円板状ブレードの斜視図 (b)同一部拡大断面図
【図7】従来の円板状ブレードによる切削加工の模式図
【符号の説明】
1,2 光導波路あるいは光ファイバ 3,4 保護用基板 5 埋設用あるいは形成用の基板 6 反射溝 11 本発明による円板状ブレード 12 ダイヤモンド砥粒 13 ボンド材 14 ダイヤモンド砥粒の先端部 15 被加工物 16 マイクロクラック 17 加工ダメージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24D 3/14 B24D 3/14 Fターム(参考) 3C049 AA03 AA09 CA01 CB01 CB03 3C063 AA02 AB03 BA37 BB02 BC02 BC05 BG07 EE01 EE23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボンド材にダイヤモンド砥粒を混入した
    円板状ブレードにおいて、ボンド材の表面に表出するダ
    イヤモンド砥粒の突出量を一定とした円板状ブレード。
  2. 【請求項2】 ボンド材より表出するダイヤモンド砥粒
    の先端を平坦化した請求項1に記載の円板状ブレード。
  3. 【請求項3】 ダイヤモンド砥粒の先端の平坦部の長さ
    を10μm以上とした請求項2に記載の円板状ブレー
    ド。
  4. 【請求項4】 ダイヤモンド砥粒として粒度1000以
    下のものを用いた請求項1に記載の円板状ブレード。
  5. 【請求項5】 ボンド材として電鋳、メタル、またはセ
    ラミックを用いた請求項1に記載の円板状ブレード。
  6. 【請求項6】 基板上に形成された光導波路と交叉した
    反射用溝を形成する光部品の製造方法において、ボンド
    材の表面に表出するダイヤモンド砥粒の突出量を一定と
    した円板状ブレードを回転させて基板に反射用溝を形成
    する光部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 基板の反射用溝を光導波路に対して傾斜
    させて形成する請求項6に記載の光部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 円板状ブレードにより反射用溝を形成し
    た後、この反射用溝にテープラッピング加工を施す請求
    項6に記載の光部品の製造方法。
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