JP2003299899A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2003299899A
JP2003299899A JP2002107847A JP2002107847A JP2003299899A JP 2003299899 A JP2003299899 A JP 2003299899A JP 2002107847 A JP2002107847 A JP 2002107847A JP 2002107847 A JP2002107847 A JP 2002107847A JP 2003299899 A JP2003299899 A JP 2003299899A
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washing
detergent
water
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alkaline water
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JP2002107847A
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English (en)
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Takayoshi Iwai
隆賀 岩井
Toru Kubota
亨 久保田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気分解により生成されたアルカリ性水を洗
濯水として効率良く活用し、十分な洗浄力を得るととも
に洗剤の使用量を削減可能とする。 【解決手段】 電気分解にて生成されたアルカリ性水
を、洗濯水として利用可能とした洗濯機において、前記
洗い行程では、アルカリ性水による撹拌運転を所定時間
行なった後、洗濯水の汚れ度を検知して、その検知結果
に基づき洗剤使用の要否を決定する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の電気分解によ
り生成されたアルカリ性水を有効活用して、効率良く洗
濯できるようにした洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用の洗濯機においては、洗剤
を利用した洗い運転を行なうのが一般的であるが、近
年、電気分解装置を備えた洗濯機の開発が進められ、こ
の分解装置にて生成された分解水溶液を、洗濯水として
有効活用しようとするものである。即ち、水道水や電解
質を有する水を電気分解してアルカリ性水と酸性水を生
成し、そしてアルカリ性水を洗い行程で利用し、酸性水
はすすぎ洗いに利用することが提案されている。例え
ば、特開平7−185187号公報によれば、洗濯時に
洗剤とアルカリ性水の相乗作用によって洗浄能力の向上
を図ることができる旨、開示されており、これはアルカ
リ性水による油脂分の鹸化効果や洗濯物の繊維内部への
浸透効果などによるものと考えられる。
【0003】ところが上記アルカリ性水を利用した洗い
運転(撹拌)において、洗剤と併用した洗浄効果を実験
して確認してみると、予測したほどの洗浄効果は認めら
れない。例えば、図9に示す洗浄力比較データのうち、
比較例として例示したところの、アルカリ性水と洗剤併
用の洗浄力(イ)は、従来一般的な水道水(原水)によ
る洗剤溶液による洗浄力(ロ)に対し僅かに優れている
程度で、結果的に水道水利用の場合と洗浄力に大きな差
がないことが分かる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の理由として、こ
れは洗い時間や撹拌条件等が同一であれば、洗剤による
洗浄力が大きく優るとともに即効的にも優れているた
め、アルカリ性水による洗浄力の寄与が小さくなるもの
と考えられる。この対策として、例えば洗剤による洗い
運転の前にアルカリ性水を利用した所謂予洗い行程を設
けて、夫々の洗浄力の有効活用を図ることが考えられる
が、効果は期待できるものの給排水の動作回数が増し、
且つ運転時間も常に長時間を要するとともに、従来と変
わらぬ標準的な洗剤量が投入されて行なわれるなど、省
エネルギーに反し且つ経済的にも不利であるばかりか、
長時間による撹拌にて洗濯物も傷み易く、加えて高濃度
の洗剤溶液を排水することは環境保全の面からも好まし
くない。
【0005】しかも、従来と変わらない洗剤量を使用す
ることは、すすぎ洗いも十分にせねばならないことか
ら、使用水量やすすぎ運転時間など従来と同様の設定に
て行なわねばならず、洗濯運転の全体を通しても効率良
く実行できないなど、実用に供するには多くの問題点や
幾つかの改善点を抱えていた。
【0006】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、アルカリ性水を有効活用した洗浄
力の向上とともに、洗剤の不要化或は少なくとも少量化
が図り得て環境にも優しい実用的な洗濯機を提供するに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機は、第1の手段として、洗濯槽内に
設けられた撹拌体と、アルカリ性水を生成する電気分解
装置と、洗濯水の汚れ度合を検知する汚れ度検知センサ
とを備えるとともに、前記撹拌体を駆動する洗い行程で
は洗濯水としてアルカリ性水を利用可能としたものにお
いて、前記洗い行程では、アルカリ性水による撹拌運転
を所定時間行なった後、前記汚れ度検知センサによる洗
濯水の汚れ度検知結果に基づき、洗剤使用の要否を決定
するようにしたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【0008】斯かる手段によれば、比較的少ない汚れに
対してはアルカリ性水のみによる洗い行程にて十分な洗
浄効果を得るとともに、汚れがひどい場合には洗剤によ
る洗浄作用を加えて必要な洗浄力を確保し得るようにし
た。従って、洗剤は汚れ度検知結果に基づき必要なとき
だけ使用すれば良いので、洗剤のトータル使用量は減少
するとともに、洗い時間が常に長時間設定となったり洗
浄力が不十分となることはなく、洗剤量を減らした上で
経済的な洗濯が行なえ、且つ機外に排出する排水中に含
まれる洗剤成分を少なくすることができて、洗濯排水に
よる環境保全に対しても有効である。しかも、洗剤が不
要若しくは少量使用となるに伴ない、すすぎ洗いの簡略
化や使用水量やすすぎ運転時間等の低減も可能で、全体
を通しても効率の良い洗濯運転が期待できる。
【0009】そして、請求項1記載のものにおいて、汚
れ度検知結果に基づく洗剤使用時には、洗い時間を変更
可能としたことを特徴とする(請求項2の発明)。
【0010】斯かる構成によれば、洗剤投入による洗い
運転時間を適正に補正でき、特には延長可能としておけ
ば、必要時(洗剤投入時)のみ洗い時間を延長すれば良
く、常に長時間設定するに比して迅速に或は洗剤の洗浄
効果を有効に引き出す時間設定にて十分な洗浄効果が確
実に得られる点で有効である。
【0011】また、請求項1記載のものにおいて、汚れ
度検知結果に伴なう洗剤投入量は、原水における標準洗
剤投入量より少量に設定したことを特徴とする(請求項
3の発明)。
【0012】斯かる構成によれば、洗剤使用の要否をチ
ェックする時点では、既にアルカリ性水による洗浄効果
を得ているため、洗剤を投入するとしても従来の原水
(水道水)使用時における洗濯物量に対して設定されて
いる標準的な洗剤投入量に比して、少量の洗剤にて十分
な洗浄力が得られ、上記請求項1の発明にも増して洗剤
の一層の節約が可能である。
【0013】更には、請求項1記載のものにおいて、洗
剤を投入する手段として、自動的に投入可能な洗剤投入
装置を備え、汚れ度検知センサによる汚れ度検知結果に
基づき洗剤投入量を可変制御できるようにしたことを特
徴とする(請求項4の発明)。
【0014】斯かる構成によれば、上記請求項1の効果
に加えて、汚れに応じて予め設定された適正な量の洗剤
を自動的に投入でき、洗剤を使用するとしても誤って過
剰な洗剤量を投入することはなく、十分な洗浄力を確保
しつつ一層洗剤量の節約や環境に対して有利である。
【0015】また、上記目的を達成するために、本発明
の洗濯機は、第2の手段として、洗濯槽内に設けられた
撹拌体と、アルカリ性水を生成する電気分解装置と、前
記撹拌体を駆動する洗い行程では洗濯水としてアルカリ
性水を利用可能としたものにおいて、前記洗い行程で
は、アルカリ性水による撹拌運転を所定時間行なった
後、少量の洗剤投入による撹拌運転を行なうようにした
ことを特徴とする(請求項5の発明)。
【0016】斯かる手段によれば、アルカリ性水による
洗い運転に続いて、標準洗剤量より少量の洗剤投入によ
る洗い運転を行なうようにしたもので、常にアルカリ性
水による洗浄効果と、続いて洗剤利用の洗い運転による
相乗効果が期待でき、しかも少量の洗剤にて十分な洗浄
力を確保でき、経済的にも有利で環境保全にも有効であ
る。
【0017】そして、請求項5記載のものにおいて、洗
剤投入量は、原水における標準洗剤投入量に対して所定
比率の量に設定したことを特徴とする(請求項6の発
明)。
【0018】斯かる構成によれば、所定の洗浄力を得る
べく予め少量とする洗剤量を設定しておくことで、常に
十分な洗浄力を確保して性能の均一化が図れ、洗剤の節
約以外に洗浄力の信頼性を高め得る。
【0019】また、請求項5または6記載のものにおい
て、洗剤投入量は、洗濯物量に基づき決定されることを
特徴とする(請求項7の発明)。
【0020】斯かる構成によれば、洗濯物量に基づき洗
剤投入量が決定されるので、少量の洗剤使用の中で洗濯
物量に応じた適正な洗剤量が決定され、過不足のない洗
剤量のもとに洗い運転が効率良く実行できる。
【0021】また、請求項1または5記載のものにおい
て、洗い行程には、アルカリ性水による間欠的に撹拌運
転する漬け置き洗いを有することを特徴とする(請求項
8の発明)。
【0022】斯かる構成によれば、アルカリ性水による
撹拌と休止(静置)とを繰り返し行なう漬け置き洗いを
設けたので、上記請求項1または5の効果に比して、更
に洗濯物を傷めることなくアルカリ性水のみによる洗浄
力を十分に引き出すことができる点で有効である。
【0023】そして、請求項1または5記載のものにお
いて、洗濯条件として、アルカリ性水の使用可否を予め
選択設定できるようにしたことを特徴とする(請求項9
の発明)。
【0024】斯かる構成によれば、ユーザーの自由裁量
にて所望の洗濯運転ができるもので、例えば短時間に洗
濯を終らせたいとか、洗剤の使用量は最小限に抑えたい
場合等々に応じた洗濯が可能となり、それだけ洗濯機の
使い勝手が向上し実用に好適する。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を脱水兼用洗濯機に適用した第1実施例につき、図1
〜図10を参照して説明する。但し、図10は図3相当
図で変形例を示す。まず、図2は洗濯機1全体の外観斜
視図で、図3は同全体の概略構成を一部破断して示す側
面図で、これら図面に基づき全体構成の概要を説明する
と、矩形箱状の外殻をなす筐体2は、外箱3とトップカ
バー4とで構成されており、このトップカバー4のほぼ
中央部には衣類などの洗濯物を投入する投入口4aを有
し、該投入口4aには回動自在な蓋5が開閉可能に設け
られている。斯かる筐体2の上面たるトップカバー4の
後部には、詳細は後述するが洗剤を自動的に投入可能な
洗剤投入装置6が設けられている。
【0026】そして、上記外箱3の内部には、洗濯槽と
して貯水可能な有底円筒状の水槽7が弾性吊持機構8に
より弾性支持され、この水槽7の内部には垂直な縦軸周
りに回転可能な回転槽9を設けている。この回転槽9に
は、その周壁部のほぼ全域には多数の透孔9aが形成さ
れるとともに、上端開口部にはバランスリング9bを備
え、また内底部には撹拌体10が回転可能に配設されて
いて、やはり洗濯槽としても機能する。
【0027】一方、上記水槽7にあっては、その底部に
形成された排水口(図示せず)に連通接続された排水弁
11を有する排水管路12が形成され、機外に排水可能
とするとともに、上部壁面に開口された溢水口(図示せ
ず)には溢水管路13が連通接続され、その下端は上記
排水弁11より下流側に連通接続され、機外に直接排水
可能な構成としている。そして、上記排水口近傍の排水
弁11の上流側に汚れ度検知センサとしての例えば光セ
ンサ14を設けている。この光センサ14は、例えば発
光素子14aおよび受光素子14bを排水管路12に対
向配置してなり、洗濯水の濁り具合を検知するものであ
る。
【0028】また、水槽7の外底部中央には、駆動モー
タ15が装着されていて、これは例えばダイレクトドラ
イブ式のアウターロータ形であって、図示しないステー
タ側が水槽7に固定され、図示しないクラッチ機構を介
して洗いおよびすすぎ運転ではアウターロータから回転
軸16を介して前記撹拌体10を回転駆動し、一方脱水
運転では中空軸17を介して回転槽9を撹拌体10と共
に回転駆動する構成にある。
【0029】しかるに、前記トップカバー4の前方には
各種の洗濯運転コース等を設定する操作パネル18が設
けられ、その内部にはマイクロコンピュータを主体とし
た回路構成からなる制御装置19が設けられ、前記した
光センサ14ほか、図示しない水位センサ等からの検知
結果を入力するなどして、前記洗剤投入装置6をはじめ
洗濯機1の作動全般を制御する。また、トップカバー4
の内部後方には詳細は後述する電気分解装置20が設け
られ、該分解装置20にて電気分解された水を水槽7内
に供給するための後述する第2の給水管路21が設けら
れ(図3参照)、水槽7の側壁から内部に連通接続され
ている。
【0030】ここで、前記した洗剤投入装置6の構成に
つき説明すると、図4は公知の洗剤投入装置6の一例を
示す拡大断面図で、以下主要部分につき概述する。即
ち、トップカバー4から上部に突出したホッパ22を有
し、これには複数回分の粉末洗剤が貯蔵され、その内方
下部に多数の突起を有する撹拌部材23が横軸周りに回
転可能に軸支され、この撹拌部材23と噛み合うように
コイル線材からなる洗剤送出体24を設けている。従っ
て、この洗剤送出体24が回転すると、撹拌部材23の
突起を順次送り変えて、該撹拌部材23も回転され洗剤
が適度に撹拌される。
【0031】そして、ホッパ22の底部における上記洗
剤送出体24の先端(図示右方)には洗剤出口25が開
口され、該出口25にはキャップ26が電動的に自動開
閉可能に設けられている。また、洗剤送出体24の基端
部側(図示左方)には、従動ギヤ27を有する従動軸2
8が連結固定され、更には上記従動ギヤ27には洗剤送
りモータ29にて回転駆動される駆動ギヤ30が噛合し
ている。尚、ホッパ22の上端開口には開閉蓋22a
が、一端を回動可能に設けられている。
【0032】斯くして、上記構成の洗剤投入装置6によ
れば、洗剤送りモータ29にて洗剤送出体24が回転さ
れると、洗剤は同時にキャップ26が開放回動された洗
剤出口25から順次送り出され、該洗剤は水槽7(回転
槽9)上部に臨む注水ケース31内に落下し(図中矢印
Bで示す)受け止められる。この注水ケース31は、ト
ップカバー4内に設けられた給水弁32と詳細は略すが
矢印A1,A2で示す如く分岐して連通する通水路構成に
あって、上記送り出された1回分の洗剤は矢印A1で示
す通水路から該注水ケース31を介して水槽7内への給
水時に、その通水にて押し流されるようにして投入され
る。尚、矢印A2側の通水路は、注水ケース31内に図
示しないソフター貯留部を経由して流れ、ソフターが貯
留されている場合にすすぎ運転時の給水とともに投入さ
れる。
【0033】しかるに、上記給水弁32は、例えば三方
切替弁構造をなしていて、その入水口32aを水道の蛇
口(図示せず)に連通接続し、出水側の分岐した二方の
うちの一方が、前記注水ケース31を経て水槽7の内方
上部に臨んで配管された第1の給水管路33を構成し、
他方が前記電気分解装置20への入水管路34として連
結されている。
【0034】次に、上記電気分解装置20の基本的構成
を示す図5に基づき説明すると、中空容器状に構成され
た電気分解槽35を有し、該分解槽35は、非電導性で
且つ非透水性部材の例えばポリ塩化ビニル,ポリプロピ
レン,ポリエステル或はABS樹脂にて形成され、上方
を開口した有底角筒状の槽体35aと、その上方開口を
密閉した蓋体35bとから構成されている。この電気分
解槽35のほぼ中央に位置して、中空内部を左右に仕切
るように隔膜36が設けられている。この隔膜36は、
イオンのみが相互に流れ導通性を維持するイオン透水性
を有するもので、周囲が電気分解槽35に密着して設け
られ、本実施例では2つの分室(後述する陰極室39お
よび陽極室40)を分離形成する。
【0035】そして、分離形成された分室の一方に、一
対の板状電極とする第1の電極37が、他方に第2の電
極38が夫々配設固定される。具体的には、上記各電極
37,38は、チタン,イリジウム,白金等の耐食性に
優れた非溶解性の高い材料にて矩形板状に形成され、そ
の板面側を隔膜36を介して対向状態に配設され、その
上端部は蓋体35bを液密に貫通した端子部37a,3
8aを介して、図示しない直流電源ユニットの夫々のプ
ラス(+),マイナス(−)電源に接続されていて、
今、例えば第1の電極37は陰極として、また第2の電
極38は陽極となすべく接続されている。
【0036】しかるに、上記直流電源ユニットは商用電
源を所定電圧に変換して出力するようになっており、こ
のプラス,マイナスの電圧を、一対の陰,陽極の各電極
である前記第1,第2の電極37,38に印加すること
で、電気分解槽35内に注入された原水たる水道水の電
気分解を可能としている。従って、第1の電極37を配
した分室は陰極室39として、また他方の第2の電極3
8を配した分室は陽極室40として構成される。そし
て、これら陰,陽極室39,40に対し夫々入水および
出水可能となすべき、槽体35aの下部に入水口39
a,40aおよび上部に出水口39b,40bを夫々突
設している。
【0037】次いで、上記電気分解装置20を有する洗
濯機1の水槽7への給排水経路を示す配管構成につき、
主に図6を参照して説明する。尚、図6中に示す矢視方
向は、給排水等における水の流れる方向を示す。まず、
水道蛇口に連通接続された前記給水弁32の吐出側は2
分岐され、そのうちの一方は図4に示したように前記第
1の給水管路33を介して注水ケース31を経て水槽7
内に直接給水するもので、前記洗剤投入装置6からの洗
剤投入を可能とする通水路構成となしている。
【0038】また、給水弁32の他方は、前記入水管路
34を介して上記陰,陽極室39,40の各入水口39
a,40aに共に連通接続され、各陰,陽極39,40
内に入水可能としている。これに対し、各出水口39
b,40bには、夫々別な通水路構成をなしていて、陰
極室39の出水口39bには出水管路でもある前記した
第2の給水管路21(図3参照)を介して水槽7内に連
通して設けられ、また陽極室40の出水口40bには、
出水管路41を介して前記溢水管路13および排水管路
12を経て機外に導出され、直接排水可能としている。
【0039】尚、図7は、本実施例における洗濯運転コ
ースの一例を説明するための「標準コース」の行程内容
を示したものであり、図8は光センサ14の検知結果に
基づき洗濯水の汚れ度合に応じた前記洗剤投入装置6に
よる洗剤投入量の設定基準を示し、また図9は従来例を
含む洗浄力の比較データを示した図で、そして図1は、
前記制御装置19にに基づく制御内容を説明するための
フローチャート図で、いずれも詳細は以下の作用効果の
項にて述べる。
【0040】次に、上記構成の作用につき説明する。以
下、図1のフローチャートおよび図7の行程内容に沿っ
て述べるとともに、特にはアルカリ性水を利用した「洗
い」行程について詳述する。まず、回転槽9内に図示し
ない洗濯物を投入し蓋5を閉じ、また水道の蛇口を開栓
するなどの準備をした後、電源を投入してスタートし操
作パネル18を操作して、例えば図7に示す行程を有す
る標準コースを設定し、その他必要に応じ図示しない洗
濯条件等を設定するスイッチ操作を行なう(ステップS
1)。
【0041】次いで、図示しないスタートスイッチを押
圧してオン動作(ステップS2)により洗い行程が開始
され、まず洗濯物量の検知(ステップS3)が行なわれ、
これに基づき必要な洗濯水の水位が設定される(ステッ
プS4)。◎尚、上記洗濯物量の検知手段としては、例
えば駆動モータ15の回転数を検知する回転センサを設
け、一定の通電パターンにて撹拌体10を回転させ、給
水前の洗濯物量に応じて変化する回転数に基づき当該洗
濯物量を算出するようにしている。
【0042】しかして、給水弁32が開放作動し、図
5,6に示す電気分解装置20に通じる入水管路34側
にのみ通水される。水道水は、電気分解槽35の隔膜3
6にて分離された陰,陽極室39,40に対し、その各
入水口39a,40aから供給され、所定水位に至り上
部の出水口39b,40bから溢流するようになる。こ
のとき、陰極の第1の電極37および陽極の第2の電極
38には、図示しない直流電源ユニットから所定のプラ
ス,マイナスの電圧が印加され、隔膜36を介した陰極
室39には電気分解水溶液たるアルカリ性水が生成さ
れ、また陽極室40内には同じく酸性水が生成される。
【0043】このような、電気分解は電気分解槽35へ
の連続通水により継続して行なわれ、アルカリ性水は出
水口39bから第1の給水管路21を経て水槽7および
回転槽9内に供給される(ステップS5)。これに対し、
酸性水は出水口40bから出水管路41を経て水槽7の
溢水管路13に合流して排水管路12を経て機外に排出
される。尚、第1の給水管路21は、水槽7の側方に連
通しているので仮に高濃度のアルカリ性水が供給されて
も洗濯物に集中して注水することがなく、洗濯物が傷む
おそれはない。その後、上記給水動作が進み水槽7内に
規定水位までアルカリ性水の給水が行なわれると、図示
しない水位センサによる水位検知に基づき駆動モータ1
5が駆動し、撹拌体10による撹拌作用にて洗い運転が
実行され、まず第1洗いが開始され(ステップS6)、給
水弁32は閉じて給水動作を停止する。
【0044】この洗い行程における第1洗いでは、特に
アルカリ性水を洗濯水として利用することで、洗濯物の
衣類等に付着している皮脂などの鹸化効果による洗浄力
に基づき洗濯物が洗浄される。この第1洗いを所定時間
経過した時点で、洗濯水の汚れ度合を検知する(ステッ
プS7)。即ち、光センサ14により洗濯水の透過度に
基づく汚れ度合の「大・中・小」が検知判定される。そ
の結果、「汚れ:小」の場合には、洗剤不要と判断され
第1洗いのアルカリ性水のみによる撹拌運転が所定時間
行われた後、後述する洗剤投入に係るステップを飛び越
えて、そのまま連続してステップS11の第2洗いに移
行する(詳細は後述する)。
【0045】一方、「汚れ:大・中」のいずれかに判定
された場合には、洗剤による洗浄力を必要と判断され以
降のステップS8〜ステップS10へと移行し所定量の
洗剤が投入される。従って、このステップ7では、汚れ
度の検知の検知結果に基づき洗剤使用の要否について決
定する機能を有する。この場合、検知結果に基づき例え
ば、図8に示すように洗剤投入量が設定される。即ち、
従来における洗濯物量或は洗濯水位に基づき設定されて
いた標準の洗剤投入量Sに対し、「汚れ:大」では0.
6倍、同「中」では0.4倍、そして「小」では洗剤不
要(無し)に設定されている。尚、標準洗剤量とは、通
常利用の水道水を原水として洗濯物量に応じて設定され
た一般的な1回分の洗剤投入量であり、また洗剤投入量
は、汚れ検知を単に「大または小」の2段階の判定にし
て、「大」の場合につき所定の洗剤投入量が設定される
こととしても良いなど、必要に応じ適宜設定すれば良
い。
【0046】このようにして、ステップS8にて洗剤投
入量が決定された後、ステップS9にて第1洗いが終了
する。これは、洗い行程中の第1洗い区分にあってはア
ルカリ性水のみ(洗剤無し)による撹拌運転が行なわ
れ、以降はステップS7の汚れ度合に基づく後述する第
2洗い(ステップS11)が開始されることから、その
間に撹拌運転が停止或は継続に係らず上記第1洗いの洗
浄区分は終了することになる。
【0047】しかして、ステップS10における洗剤投
入は、図4に示す洗剤送りモータ29が洗剤投入量に見
合う時間駆動されることで、洗剤は洗剤送出体24によ
り送り出され、キャップ26が開放作動した洗剤出口2
5から注水ケース31上に落下する。このとき、給水弁
32が再び僅少時間通電され開放作動して第1の給水管
路33側のみに通水することで、上記注水ケース31上
の洗剤は水と共に押し流され、水槽7内に投入される。
(但し、洗剤投入装置6が直接水槽7内に投入する構成
とすれば、第1の給水管路33や、これを利用した給水
動作は不要とすることが可能。) 斯くして、ステップS11では第2洗いが開始され、こ
の場合、アルカリ性水と洗剤の併用による撹拌動作が行
なわれる。ところで、前記したようにステップS7にて
「汚れ:小」と判定された場合には、当該ステップS1
0にて洗剤投入が無しの状態での洗い、即ち第1洗いと
同様のアルカリ性水のみによる撹拌運転が継続実行され
ることになる。このような第2洗いが、所定時間行なわ
れ駆動モータ15が停止し終了すると(ステップS1
2)、排水弁11が開放作動して水槽7内の洗濯水は排
水管路12から機外に排出され(ステップS13)、図
7に示す洗い行程を終える。
【0048】次いで、ステップS14〜20までのすす
ぎおよび脱水行程では、通常に行なわれている運転内容
につき概略的に述べる。まず、図7に云う中間脱水行程
のステップS14に進み、ここでは駆動モータ15の駆
動により回転槽9が撹拌体10と共に高速回転し、洗濯
物が含む汚れた洗濯水を抽出すべく遠心脱水する。そし
て、第1すすぎ行程に移行し、ここではステップS15
に示すシャワーすすぎ(給水しながら回転槽9を低速回
転させてすすぐ態様)が所定時間行なわれる。この場
合、本実施例では給水弁32および第1の給水管路33
から、直接水槽7内に給水され、且つ排水弁11は開放
状態に保持される。しかる後、ステップS16に移行
し、洗濯物の通常の遠心脱水が行われ第1すすぎ行程を
終了する。但し、この第1すすぎ行程は、洗剤を用いた
洗い運転の場合には特に洗剤成分を除去するに有効であ
るが、先のステップS7にて洗剤不要と判断された洗い
運転のコースにあっては、当該行程は省略して後述する
第2すすぎ行程の1回のみのすすぎを行なうようにする
ことも時間短縮が図れるなど有効である。
【0049】次いで、第2すすぎ行程に移行し、ステッ
プS17では第1の給水管路33から給水され、所定水
位にて駆動モータ15を駆動し撹拌体10による撹拌運
転が行なわれ、所謂ためすすぎが実行される(ステップ
S18)。このためすすぎが所定時間行われると、排水
弁11が開放作動し排水され、以って第2すすぎ行程が
終了する(ステップS19)。そして、ステップS20
に移行し最終脱水が所定時間行なわれ、一連の洗濯運転
たる標準コースの運転が終了する。
【0050】このように、上記実施例によれば次の効果
を有する。洗い行程において、電気分解装置20にて生
成されたアルカリ性水を洗濯水として利用することを基
本的条件とし、そのアルカリ性水による洗い運転(第1
洗い)を所定時間行なった後、洗濯物の汚れ具合たる洗
濯水の汚れ度合を検知し、その検知結果に基づき以降の
洗い運転(第2洗い)に対する洗剤使用の要否を決定す
るようにした。即ち、汚れが少なければそのままアルカ
リ性水にて洗い運転を続行し、汚れが大きい場合に限り
洗剤による洗浄作用を得るようにした。
【0051】従って、比較的少ない汚れに対してはアル
カリ性水のみによる撹拌運転にて十分な洗浄効果を得、
そして汚れがひどい場合には洗剤による洗浄作用を加え
て必要な洗浄力を確保し得る。しかも、洗剤を必要とす
る場合にあっても、その洗剤投入量は、従来の一般的な
標準量より減らすことができる。これは、アルカリ性水
による洗浄力を有することと、洗い行程の当初において
既に所定時間の撹拌運転が行なわれて所謂アルカリ洗浄
効果が出てきているためで、従来の例えば水道水を利用
し当初から洗剤を投入する(標準量)場合の洗い運転に
比して、洗剤量を減らすことができる。
【0052】因みに、図9は複数例の実験に基づく洗浄
力比較データを示したもので、洗濯物や水量等の負荷や
撹拌動作等の同一条件のもとに実施され、そのうちの比
較例が従来例に相当するもので、その中でも比較例の
(イ)が洗い行程の当初から標準量の洗剤を投入してア
ルカリ性水利用の相乗効果を期した例で、やはり洗浄力
は最も優れている。但し、最も一般的な比較例の(ロ)
である当初から標準量の洗剤を投入し水道水(原水)を
利用した例の洗浄力とは、それほど大きな差異はない。
このことは、先の従来技術の項で述べたように洗剤の洗
浄力が優りアルカリ性水の洗浄力が有効に活用されてい
ないことにある。
【0053】これに対し、本実施例に相当する実施例X
は、図7および図1に基づき説明したうちの、アルカリ
性水による洗浄後の汚れ度合が大きくて洗剤投入が必要
と判断された例で、図8にて例示したように実施例Xの
(イ)は洗剤投入量は標準量の60%、実施例Yの
(イ)は同40%とした例である。しかるに、実施例X
(イ),実施例Y(イ)ともに比較例に示す従来の洗浄
力と略同等の性能を得ており、且つこれら両者間の差は
大きくはないが、この洗浄力の差は汚れ度合に応じて洗
剤量の異なる配分を使い分けることで必要な洗浄力を確
保できる。しかも、同実施例X,Yと同一の洗い行程の
もとに、各々の(ロ)に示す水道水(原水)を利用した
例では、いずれも洗浄力が大幅に減少し実用に供するに
は不十分な結果となり、この実験からも本実施例におけ
るアルカリ性水の有効活用が確認できた。
【0054】このことから、本実施例によれば汚れに応
じたアルカリ性水の有効活用が図れ、必要な洗浄力を得
るために常に長時間を要することもなく、且つ洗剤は不
要としたり、或は使用するにしても従来の標準洗剤量に
比して大幅に減量節約することができるので、経済的に
有利であるとともに、機外の下水等に排出する排水中の
洗剤成分を削減して環境に与える負荷を低減できる。加
えて、洗剤の不要または少量化に伴ない、すすぎを簡略
化できて使用水量の節約や、すすぎ運転時間の短縮化も
可能であるなど、効率良く洗濯運転が実行できる。
【0055】尚、上記し且つ図面に示した実施例に限ら
ず、例えば上記実施例では電気分解槽35に対し水道水
を連続通水させてアルカリ性水を生成し、水槽7内に供
給貯留し、これを洗濯水として使用するようにしたが、
更にこの水槽7内に供給されたアルカリ性水を再び電気
分解槽35に戻し、繰り返し電気分解させるようにして
もよい。
【0056】(変形例)例えば、図10に示すように水
槽7の下部と陰極室39との間を直接循環管路42にて
連通接続するとともに、その途中に陰極室39側に送水
するポンプ装置43を設けたものである。斯かる構成に
よれば、アルカリ性水を循環しながら電気分解できるの
で、該アルカリ性水の濃度を調整して最適な洗浄力を得
ることができ、或は給水時に原水を同時に、または単独
に水槽7内に供給して、これを循環しつつ電気分解を行
なうことも可能で、斯かる場合には水槽7への給水(洗
濯水)を効率良く行なうことが期待できるなど、他に種
々の活用展開が可能である。
【0057】その他、上記実施例において陽極室40に
生成される酸性水を、すすぎ行程で利用できるように配
管構成し制御することも可能で、この場合には洗濯物の
殺菌効果や、洗濯機1の排水系統に繁殖し易い微生物の
生育を抑えて臭気や黴の発生を抑えることが期待でき
る。更には、電気分解装置20の構成も種々考えられ、
例えば複数対の電極ユニット化による容量の拡大や、陽
極室40は連続通水とせずアルカリ剤を添加して酸の中
和を図り貯水構造にすることも可能であり、或は上記第
1,第2の電極37,38に対し、洗い時とすすぎ時と
で極性変換した電圧を印加するようにすれば、配管構成
を複雑化することなくアルカリ性水および酸性水を夫々
適した用途に利用でき、しかも各電極の損耗を一様化し
て寿命向上も図り得ることが考えられる。
【0058】更には、すすぎなど水道水の所謂電気分解
されない原水を水槽7内に供給するのに、上記実施例で
は第1の給水管路33を利用するようにしたが、或は電
気分解装置20に対し電圧を印加しない状態で通水する
ことで、原水を該水槽7内に供給するようすれば第1の
給水管路33は必ずしも必要ではない。上記第1実施例
に対し、図11〜図20は本発明の第2〜第6実施例を
示したもので、上記第1実施例と同一部分には同一符号
を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説
明する。
【0059】(第2の実施の形態)まず、図11〜図1
3は、本発明の第2実施例を示したもので、図11は図
1相当図で、図12は図7に相当する要部の行程内容を
示し、図13は図8相当図である。このものは、上記第
1実施例では洗い行程において、1回の汚れ検知を行な
ったのに対し、複数回(実施例では3回)の汚れ検知を
可能とした点で相違し、他は共通とするものである。即
ち、図12に示す行程内容にあっては第2洗い区分の内
容が異なり、また図11に示す制御内容にあってはステ
ップS21ないしステップS28が補充された点で異な
るものである。
【0060】以下、上記異なる点につき各図面を参照し
て説明すると、スタートからステップS11の第2洗い
が開始されるまでは実質的に共通につき説明は省略し、
その第2洗いの所定時間後、次ステップS21にて2回
目の汚れ検知が実行される(検知手段はステップS7と
同じ)。この場合の汚れ検知は、ステップS7にて「洗
剤不要」の判定のもとに第2洗い(ステップS11)が
開始されている場合でも、その後の撹拌運転の進行に伴
ない汚れが出てきたり、或は先の「洗剤不要」の判定の
再確認するためにも有効である。
【0061】そして、この2回目の汚れ検知における予
め設定された判断基準に基づき、「汚れ:大・中」では
「洗剤追加必要」と判定され次ステップS22に移行
し、一方同「小」では「洗剤追加不要」との判定のもと
に以降の洗剤の追加投入や3回目の汚れ検知を行なうス
テップを飛び越えて、ステップS12に移行し第2洗い
を終了する。即ち、この検知時点では洗い行程の第2洗
いまで進行しているので、この時点で「汚れ:小」の判
定は信頼性が高いことから、この場合には3回目の汚れ
検知は飛ばしてステップS12に移行するものである。
【0062】しかして、以下「洗剤追加必要」と判定さ
れた場合につき述べるに、図13に示すように予め設定
された洗剤追加量が汚れに応じて決定される(ステップ
S22)。図示するように、先のステップS7における
所謂1回目の洗剤投入量は、上記第1実施例(図8)と
同一基準に設定されているのに対し、追加される洗剤投
入量は洗い運転が更に進行していることで、残りの汚れ
を洗浄することにあることから1回目より更に少量に設
定され、図13に開示した追加洗剤投入量は、標準洗剤
量Sに対して「中」では0.3倍、同「大」で0.5倍
と、いずれも夫々少なく設定されている。
【0063】斯くして、洗剤投入量が決定されステップ
S23にて追加洗剤が投入されるとともに、「洗剤追加
必要」の判定を受けて図示しない制御装置は、洗い行程
の具体的には第2洗い時間の変更を可能とし、例えば延
長時間を設定する(ステップS24)。この延長された
撹拌運転の所定時間後、ステップS25にて3回目の汚
れ検知が行なわれ、ここでは先のステップS21と実質
的に同じ手段にて判定制御がなされる。即ち、「汚れ:
小」であれば洗剤の追加不要のもとにステップS12
(第2洗い終了)に移行し、一方「汚れ:大または中」
の場合には、追加洗剤が必要と判定され図13に示す汚
れに応じた追加洗剤投入量が決定され(ステップS2
6)、続いて投入され(ステップS27)、そして再度
洗い時間の延長(ステップS28)がなされて所定時間
後、次のステップS12に移行し第2洗いが終了する。
以降、ステップS12ないしステップS20までは第1
実施例と共通につき説明は省略する。
【0064】このように、本実施例では延べ3回の汚れ
検知が行なわれ、その都度洗剤使用の要否が決定される
もので、洗剤不要で投入無しとするアルカリ性水のみに
よる洗い運転から、最大延べ3回の洗剤が投入される洗
い運転までが、洗濯物の汚れ具合に応じて実行され、特
に本実施例では追加洗剤の投入が必要な場合には、その
都度十分な撹拌運転時間を得るべく時間延長を可能とし
た。
【0065】従って、斯かる手段によれば、上記第1実
施例の効果に増して、汚れの少ないものから多いものま
で、複数段階にわたり適正な量の洗剤投入がなされ、且
つ過剰な洗剤使用を抑えて節約が図れるとともに常に十
分な洗浄力を確実に得ることができる。また、本実施例
では洗剤の追加投入に合わせて洗い時間を延長可能とし
たので、各洗剤投入後の洗い時間を確保でき、そのとき
の洗剤投入による洗浄力を十分に引き出すことができ
る。但し、この洗い時間の延長は必要に応じて行えばよ
く、例えば汚れ検知は2回のみとした場合には、洗剤も
最大2回の投入で済むこととなり、この場合、当初設定
の洗い行程の時間の中で対応可能であることから、延長
時間は必ずしも設定する必要はない。
【0066】(第3の実施の形態)次に、図14および
図15は、本発明の第3実施例を示したもので、図14
は図1相当図で、図15は図7に相当した要部の行程図
で特には第2実施例で開示した図12相当図である。こ
のものは、アルカリ性水を用いた標準コースとして、洗
い行程の中に「漬け置き洗い」区分を設けてなるもの
で、これ以外は実質的に第1実施例と共通である。勿
論、この「漬け置き洗い」コースを洗濯条件として随時
選択設定できるようにしてもよい。以下、具体的に説明
すると、本実施例の標準コースの洗い行程では、図15
に示すように第1洗いの前半に「漬け置き洗い」区分を
設けたもので、例えば、この間では30秒の撹拌運転と
4分30秒の休止(静置)とによる繰り返しを所定時間
行なうようにしたものである。この場合、「漬け置き洗
い」は第1洗いの全区分に充当して設定することも可能
である。
【0067】しかして、図14のフローチャートに基づ
き、第1実施例と特に異なる点を中心に説明すると、ス
テップS5のアルカリ性水が供給されるまでは第1実施
例と同じで、次ステップS29に至り第1洗いが開始さ
れる。この第1洗い区分では、上記し且つ図15に示す
ように前半に「漬け置き洗い」が実行されるようになっ
ており、具体的にはアルカリ性水による短時間オンたる
撹拌運転(ステップS30)と、比較的長い時間のオフ
たる撹拌休止(静置)(ステップS31)とが、設定さ
れた所定時間に達したか否かの判定(ステップS32)
を受けながら繰り返し実行される。この場合、設定時間
は例えば撹拌運転時間をカウント積算して、予め設定さ
れた所定時間と対比して判定制御される。
【0068】そして、「漬け置き洗い」が終了した時点
で第1実施例と同じ手段にて汚れ検知(ステップS7)
が行なわれ、「汚れ:小」の場合には「洗剤不要」で洗
剤の投入はなく第1洗いのアルカリ性水のみによる撹拌
運転が行なわれ、所定時間後、そのまま連続してステッ
プS11の第2洗いの開始に移行し、一方、当該ステッ
プS7にて「汚れ:大または中」の判定に伴い「洗剤必
要」と判断された場合には、汚れに応じた洗剤量の決定
(ステップS8)がなされた後、アルカリ性水による第
1洗いが終了する(ステップS33)。そして、この
「漬け置き洗い」を含む第1洗い終了後に、ステップS
10にて洗剤が投入され、アルカリ性水と洗剤併用の第
2洗い(ステップS11)が開始される。尚、この第2
洗いが所定時間後終了するステップS12以降、最終脱
水のステップS20までは第1実施例と共通につき説明
は省略する。
【0069】このような本実施例によれば、アルカリ性
水による第1洗いに短時間の撹拌と長時間の静置とを繰
り返し行なう「漬け置き洗い」を設けたので、アルカリ
性水のみによる洗浄力を洗濯物を傷めることなく十分に
引き出すことができる。従って、上記アルカリ性水の有
効活用により洗剤を使用しない洗濯が可能となるばかり
か、使用するとしても最小限の洗剤量にて十分な洗浄力
が期待できるもので、環境保全の点からも好ましい。
【0070】(第4の実施の形態)次に、図16および
図17は、本発明の第4実施例を示したもので、図16
は図1相当図で、図17は操作パネル44の拡大図であ
る。まず、図17に基づき説明すると、操作パネル44
の一般的な構成として、一時停止を兼ねたスタートスイ
ッチ45、各種の運転コース選択スイッチ46や、時間
や回数等の条件設定用スイッチ47とそのLED表示部
48等々を設けている他、上記LED表示部48は、洗
剤量ランプ表示部49が点灯したときには洗剤量が表示
されるようにしている。
【0071】しかるに、本実施例では上記に加えてアル
カリ洗浄選択スイッチ50を設けており、これは例えば
前記運転コース選択スイッチ46にて選択された運転コ
ースにおける洗い行程において、洗濯水としてアルカリ
性水の使用可否を予め選択設定できるようにしたもの
で、該スイッチ50を押圧操作するごとに、そのランプ
表示部51の有り(可)または無し(否)の点灯表示と
併せて切り替え設定できるようにしている。従って、ユ
ーザー自身が洗濯するに際し洗濯条件としてアルカリ性
水の使用可否を予め選択設定できるようにしたものであ
る。
【0072】以下、上記構成の作用について図16に示
すフローチャートを参照して説明するに、このものは運
転に先立ちアルカリ性水の使用有無を予め選択設定でき
ること、および延べ2回の汚れ検知を行ない洗剤使用の
要否をチェックできるようにしたもので、このため上記
第1実施例のステップS1に代わり本実施例のステップ
S34では、洗濯条件設定にてアルカリ洗浄の「有り・
無し」を予め選択設定できる点で異なる。即ち、図17
においてアルカリ洗浄選択スイッチ50を操作して、例
えば表示部51にて「有り」を点灯表示して設定する。
以下、同設定に基づきアルカリ洗浄するコース設定のも
とに説明する。
【0073】しかして、第1実施例と同様のスタートス
イッチ45のオン動作(ステップS2)から水位設定
(ステップS4)を経た後、ステップS35に至り予め
アルカリ洗浄が設定してあるので、「設定有り」の判定
に基づき次ステップS5にて図示しない電気分解手段に
て得たアルカリ性水が水槽内に供給される。そして、ス
テップS6の第1洗い開始から途中に1回目の汚れ検知
(ステップS7)による洗剤使用の要否判定など経てス
テップS11の第2洗い開始までは第1実施例と共通で
ある。ただ、本実施例ではステップS8にて洗剤量の決
定とともに、前記洗剤量ランプ表示部49が点灯しLE
D表示部48に洗剤量が表示される。
【0074】斯くして第2洗いが開始されて所定時間
後、ステップ21に移行し2回目の汚れ検知が実行さ
れ、追加洗剤の有り無しがチェック判定され、「追加洗
剤必要」の場合には汚れに応じた追加洗剤量が決定され
るとともに上記同様にLED表示部48に洗剤量が表示
され(ステップS22)、そして投入され(ステップS2
3)、所定時間後ステップS12に移行し第2洗いが終
了する。一方、先のステップ21の汚れ検知にて「追加
洗剤不要」と判定された場合は、洗剤の追加投入はなく
所定時間後、直ちに上記ステップS12(第2洗い終
了)に移行する。以降、ステップS13(排水)からス
テップS20(最終脱水)まで第1実施例と共通につき
説明は省略する。
【0075】上記に対し、洗濯条件を設定するステップ
S34にてアルカリ洗浄「無し」を選択設定された場合
につき述べると、ステップS35にて「設定無し」の判
定のもとに、ステップS36に進み洗濯水として水道水
を直接、若しくは電気分解しない水道水(原水)を図示
しない水槽内に供給するとともに、洗濯物量或は洗濯水
量に対応した図示しない洗剤投入装置から標準洗剤量が
投入される(ステップS37)。そして、前記したステ
ップS11の第2洗いが開始されるなど、以降は上記し
た通りである。
【0076】このように本実施例によれば、洗い行程の
洗濯条件としてアルカリ性水を利用した洗浄手段を、ユ
ーザーの判断にて予め選択設定できるようにしたもので
ある。従って、ユーザーの自由裁量にて所望の洗濯運転
ができるもので、例えば短時間に洗濯を終らせたいと
か、必ず洗剤使用の洗濯を行ないたい場合などには、ア
ルカリ洗浄選択スイッチ47を「無し」に設定しておけ
ば、水道水による標準洗剤量にて洗い運転が必ず行なわ
れるし、一方、汚れが少ないことが判然としていたり、
若干の時間を要しても洗剤の使用は最小限に抑えたい場
合などは、予めアルカリ洗浄を行なうべく操作設定して
おけば良いなど、ユーザーの意向に沿った使い勝手が頗
る向上した実用的な洗濯機1を供し得る。
【0077】(第5の実施の形態)次に図18は、本発
明の第5実施例を示す図1相当図である。このものは、
上記第1実施例では、洗剤の投入手段として自動的に洗
剤を投入する洗剤投入装置6を採用したのに対し、特に
は手動操作により洗剤を投入する手段を適用した点で異
なるものである。以下、図18のフローチャートに基づ
き、第1実施例と特に異なる点を中心に説明すると、ス
テップS6のアルカリ性水による第1洗いが開始され、
ステップS7にて1回目の汚れ検知が行なわれ、この検
知結果に基づき汚れが多くて洗剤が必要と判定された場
合、次ステップS8にて洗剤量が決定され、ステップS
9にて第1洗いが終了するまで共通である。また、上記
ステップS7の汚れ検知にて汚れが少なくて洗剤不要と
判定された場合には、後述する洗剤の投入ステップを越
えて所定時間後にステップS11の第2洗い開始へと移
行する点も第1実施例と共通である。
【0078】しかるに、第1実施例にあっては上記第1
洗いが終了(ステップS9)すると、所定量の洗剤が自
動的に投入されるのであるが、本実施例では次ステップ
S38に移行し洗い運転(撹拌)は一時停止状態とな
り、同時に図示しない操作パネルには上記ステップS8
で決定された洗剤量がパネル表示(例えば、図17で開
示した上記第4実施例と同様の手段によりLED表示部
48に表示)されるとともに、ブザー報知によりユーザ
ーに知らしめる。即ち、ここではユーザーに洗剤の投入
を促す待機状態にあり、また洗剤量の表示には、例えば
一般に採用されている付属部品たる洗剤専用のカップ容
器(図示せず)に基づく表示がなされるようにしてい
る。
【0079】そして、ユーザーがパネル表示された量の
洗剤を投入(ステップS39)した後、ステップS2と
実質的に同じとするスタートスイッチオン(ステップS
40)の再操作にて第2洗いが開始される(ステップS
11)。この図示しないスタートスイッチは、先の第4
実施例(図17)で開示したものと同様に、ユーザーが
押圧操作するごとに運転中の洗濯機を任意に一時停止さ
せたり、或は再スタートさせたりできるスイッチ機能を
有している。
【0080】この第2洗いが所定時間行なわれた時点
で、ステップS41にて2回目の汚れ検知が実行され洗
濯水の汚れ度合が検知される。この検知手段は、先の1
回目の汚れ検知(ステップS7)と同様であるが、判定
目的が異なる。即ち、ここでは汚れ度合に応じて、時間
延長(第2洗い)の有無が決定される。従って、汚れが
少なくて「小」と判定された場合には、時間延長は無く
てステップS12に移行し、予め設定された時間の第2
洗いが終了する。
【0081】一方、汚れが「大・中」と判定されたとき
には、延長時間有り(延長必要)との決定を受けて次ス
テップS24で、その汚れ度合「大または中」に応じて
第2洗い時間の変更がなされ、この場合、延長時間が設
定され第2洗いの撹拌運転が継続して実施される。尚、
上記第2洗いが終了し次ステップS13による排水以
降、最終脱水のステップS20に至り全運転が終了する
までは、第1実施例と共通につき説明は省略する。
【0082】このような本実施例によれば、アルカリ性
水による洗浄効果をチェックした後、1回目の汚れ検知
(ステップS7)にて洗剤使用の有無が決定され、アル
カリ性水の有効活用を図った後、汚れが多いものに限り
洗剤を投入して十分な洗浄効果を得るとともに、少なく
とも洗剤のトータル使用量が削減できるなど第1実施例
と同様の効果を有する。加えて、本実施例では、2回目
の汚れ検知(ステップS41)を行ない、その汚れ度合
に応じて、特に汚れが多いときには洗剤投入による第2
洗いの運転時間を延長可能としたので、汚れに応じた洗
浄力を確保するとともに、運転時間は必要時のみ延長可
能としているので、当初より長時間設定しておいた場合
のような不合理はなく、常に適正な運転時間にて洗濯物
を傷めることなく確実に洗浄できる。
【0083】尚、本実施例では2回の汚れ検知を行なう
とともに、そのうち2回目の汚れ検知(ステップS4
1)にて時間延長を有無を決定したが、これを1回目の
汚れ検知(ステップS7)にて機能するように盛り込む
ことも可能であり、また洗剤の投入手段についても上記
した如く洗剤専用のカップ容器を用いる以外、例えば、
手動操作による洗剤投入装置で投入量を適宜設定できる
構成とか、或は手動操作による洗剤投入動作に応答して
信号を発して自動的に運転が再開される構成など、実施
に際して種々変更可能である。
【0084】(第6の実施の形態)そして、図19およ
び図20は、本発明の第6実施例を示したもので、図1
9は図1相当図、図20は一般的な原水(水道水)使用
による標準洗剤量と、本実施例におけるアルカリ性水の
有効活用に伴なう必要な洗剤量とを対比した一例を示し
たものである。しかして、本実施例では上記第1実施例
に対して自動的な洗剤投入手段や汚れ検知手段を備えて
いない構成の洗濯機にあって、例えば洗剤投入手段とし
て図示しないが、操作パネルの洗剤貯留部に手動操作に
て所定量の洗剤を貯留せしめ、投入時点では上記貯留部
に給水弁から通水することにより、水槽へ水とともに投
入する構成としている。従って、このものはアルカリ性
水による第1洗い(ステップS9)を行なった後、続い
て少量の洗剤を投入した第2洗い(ステップS11)が
行なわれるようにしたものである。
【0085】以下、図19のフローチャートに基づき、
第1実施例と特に異なる点を中心に説明すると、ステッ
プS1ないしステップS4の水位設定までは共通にあっ
て、次のステップS42に至り図示しない操作パネル上
に必要な洗剤量が表示される(例えば、前記第4実施例
の図17にて開示したと同様の手段にてLED表示部4
8に表示される)。即ち、本実施例では第1実施例と同
様の洗濯物量検知(ステップS3)に基づき、洗いに必
要な水位設定(ステップS4)とともに必要な洗剤量が
決定され、特にはその洗剤量がパネル表示されることに
ある。
【0086】そして、次のステップS43では、ユーザ
ーが上記洗剤量の表示に基づき予め所定量の洗剤を洗剤
貯留部に供給する。次いで、ステップS5およびステッ
プS6にわたりアルカリ性水が所定水位まで供給され
て、第1洗いが開始される。このアルカリ性水のみによ
る第1洗いが所定時間行なわれ終了すると(ステップS
9)、ステップS44に移行し、ここでは前記した洗剤
貯留部への通水が一時的に行なわれ、洗剤は通水により
押し流されるようにして投入される。斯くして、洗剤が
投入されると(通水停止)、洗剤を使用した第2洗いが
開始され、以後最終脱水のステップS20まで第1実施
例と同じステップを経て終了する。
【0087】このような本実施例によれば、アルカリ性
水による第1洗いを実行した後、洗濯物量に基づき設定
された洗剤量が決定される。この洗剤量は、通常の原水
による標準洗剤量に比して少量に設定されており、即ち
アルカリ性水による洗浄効果を得た後に投入するので、
従来の標準洗剤量より少ない量で十分な洗浄力が得られ
るからである。因みに、図20は、市販のコンパクト合
成洗剤において、洗濯物量に基づき略同等の洗浄力を得
るべく設定された標準洗剤量と、本実施例における洗剤
量とを開示したもので、これから少なくともいずれも略
70%以下の少量の洗剤にて有効な洗浄効果が得られる
ことを示している。尚、図中に示すカップ表示は、洗剤
専用の1カップが約27gの洗剤量とした場合の表示で
あり、且つ上記したように操作パネル(例えば前記LE
D表示部48)には該カップ表示をすることで、ユーザ
ーによる洗剤投入を簡便に行なうに有効としている。
【0088】このように、アルカリ性水のみによる洗浄
作用に続いて、予め実験等にて設定された少量の洗剤量
を投入して洗い運転を実行できるようにしたもので、ア
ルカリ性水の有効活用を図り、且つ少ない洗剤による相
乗効果も得て十分な洗浄力を得るとともに、経済的にも
環境的にも有効としたものである。しかも、予め所望の
洗浄力を得るべく洗剤投入量を設定しておき、これをパ
ネル表示することで、洗浄力の均一化が図れ洗浄性能に
おける信頼性を高め得る。尚、本実施例では洗濯物量
(所謂負荷量)に基づき洗剤量を設定したものである
が、これは一旦適正な洗濯水位を決定した後、該水位の
段階に応じた所謂水量に合わせた洗剤量の設定としても
良い。
【0089】その他、本発明は上記し且つ図面に示した
各実施例に限定されることなく、例えば脱水兼用洗濯機
に代えてドラム式洗濯機や、単に洗濯槽に撹拌体を備え
た洗濯機に広く適用できることはもとより、上記各実施
例を適宜組み合わせて実施することも可能で、実施に際
しては本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して
実施できるものである。
【0090】
【発明の効果】以上述べたことから明らかなように、本
発明の洗濯機は、アルカリ性水を生成する電気分解装置
を備え、撹拌体を駆動する洗い行程ではアルカリ性水を
洗濯水として利用可能としたものにおいて、この洗い行
程では、アルカリ性水による撹拌運転を所定時間行なっ
た後、洗濯水の汚れ度を検知して、その検知結果に基づ
き洗剤投入の要否を決定するようにした。しかして、比
較的少ない汚れに対してはアルカリ性水のみによる洗い
行程にて十分な洗浄効果を得るとともに、汚れがひどい
場合には洗剤による洗浄作用を加えて必要な洗浄力を確
保し得る。この結果、洗剤は必要なときだけ使用すれば
良いので、洗剤の使用量は減少するとともに、使用する
としてもアルカリ性水の洗浄力を有効利用しているので
1回に使用する洗剤投入量は、従来の一般的な標準量よ
り減らすことが可能となる。
【0091】従って、洗い時間が常に長時間となったり
洗浄力が不十分となることなく、洗剤量を減らした洗濯
が経済的に有利に行なえるとともに、機外に排出する排
水中に含まれる洗剤成分を少なくすることができて、洗
濯排水による環境保全に対しても有効である。しかも、
洗剤が不要若しくは少量使用となるに伴ない、すすぎ洗
いの簡略化や使用水量の節約、およびすすぎ運転時間の
短縮も可能であるなど、洗濯運転全体を通しても効率良
く実行できる実用に好適した洗濯機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す制御内容を説明する
ためのフローチャート図
【図2】洗濯機全体の外観斜視図
【図3】洗濯機全体の概略構成を一部破断して示す側面
【図4】洗剤投入装置を一部破断して示す拡大図
【図5】電気分解装置の概略構成を示す拡大斜視図
【図6】全体の給排水系統の配管構成を模式的に示す説
明図
【図7】標準コースの運転内容を説明するための行程図
【図8】洗剤投入量の設定基準を示す図
【図9】洗浄力の実験結果による比較データを示す図
【図10】変形例を示す図3相当図
【図11】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図12】一部拡大して示す図7相当図
【図13】図8相当図
【図14】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図15】一部拡大して示す図7相当図
【図16】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図17】操作パネルの拡大図
【図18】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図19】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図20】洗濯物量に基づき設定された洗剤量データを
示す図
【符号の説明】
1は洗濯機、2は筐体、3は外箱、4はトップカバー、
6は洗剤投入装置、7は水槽(洗濯槽)、9は回転槽
(洗濯槽)、10は撹拌体、14は光センサ(汚れ度検
知センサ)、18,44は操作パネル、19は制御装
置、20は電気分解装置、21は第2の給水管路、32
は給水弁、33は第1の給水管路、34は入水管路、3
5は電気分解槽、36は隔膜、39は陰極室、40は陽
極室、41は出水管路、42は循環管路、45はスター
トスイッチ、および50はアルカリ洗浄選択スイッチを
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B155 AA01 AA12 AA21 BB08 BB14 CA05 CB06 GB01 GB03 GB05 GB10 MA01 MA05 MA06 MA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯槽内に設けられた撹拌体と、アルカ
    リ性水を生成する電気分解装置と、洗濯水の汚れ度合を
    検知する汚れ度検知センサとを備えるとともに、前記撹
    拌体を駆動する洗い行程では洗濯水としてアルカリ性水
    を利用可能としたものにおいて、 前記洗い行程では、アルカリ性水による撹拌運転を所定
    時間行なった後、前記汚れ度検知センサによる洗濯水の
    汚れ度検知結果に基づき、洗剤使用の要否を決定するよ
    うにしたことを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】 汚れ度検知結果に基づく洗剤使用時に
    は、洗い時間を変更可能としたことを特徴とする請求項
    1記載の洗濯機。
  3. 【請求項3】 汚れ度検知結果に伴なう洗剤投入量は、
    原水における標準洗剤投入量より少量に設定したことを
    特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  4. 【請求項4】 洗剤を投入する手段として、自動的に投
    入可能な洗剤投入装置を備え、汚れ度検知センサによる
    汚れ度検知結果に基づき洗剤投入量を可変制御できるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  5. 【請求項5】 洗濯槽内に設けられた撹拌体と、アルカ
    リ性水を生成する電気分解装置と、前記撹拌体を駆動す
    る洗い行程では洗濯水としてアルカリ性水を利用可能と
    したものにおいて、 前記洗い行程では、アルカリ性水による撹拌運転を所定
    時間行なった後、少量の洗剤投入による撹拌運転を行な
    うようにしたことを特徴とする洗濯機。
  6. 【請求項6】 洗剤投入量は、原水における標準洗剤投
    入量に対して所定比率の量に設定したことを特徴とする
    請求項5記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 洗剤投入量は、洗濯物量に基づき決定さ
    れることを特徴とする請求項5または6記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 洗い行程には、アルカリ性水による間欠
    的に撹拌運転する漬け置き洗いを有することを特徴とす
    る請求項1または5記載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 洗濯条件として、アルカリ性水の使用可
    否を予め選択設定できるようにしたことを特徴とする請
    求項1または5記載の洗濯機。
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