JP2003299119A - Yc分離回路および方法 - Google Patents

Yc分離回路および方法

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JP2003299119A
JP2003299119A JP2002100407A JP2002100407A JP2003299119A JP 2003299119 A JP2003299119 A JP 2003299119A JP 2002100407 A JP2002100407 A JP 2002100407A JP 2002100407 A JP2002100407 A JP 2002100407A JP 2003299119 A JP2003299119 A JP 2003299119A
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JP2002100407A
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Junichi Yoshida
潤一 吉田
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 弱電界状態においてクロスカラーやドット妨
害を適切に抑圧ないしは軽減できるYC分離回路を得
る。 【解決手段】 弱電界状態にて受信されたカラーTV信
号を高域通過フィルタに通して直接C信号抽出用信号を
抜き取り所定レベルまで増幅した後に、A/D変換して
2ライン型コムフィルタに入力しC信号を得る。一方、
弱電界状態にて受信されたカラーTV信号は、ディジタ
ルコンポジット信号にA/D変換し、減算器に与える。
この過程で、ディジタルのC信号抽出用信号およびコン
ポジット信号からカラーバースト振幅の2乗値をそれぞ
れ検出し、C信号抽出用信号をコンポジット信号におけ
るC信号の振幅レベルに変換する変換比を算出し、変換
比と生成されたC信号とを乗算して減算器に与え、Y信
号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、輝度信号(Y信
号)と搬送色信号(C信号)が周波数多重されたコンポ
ジット信号であるカラーTV信号からディジタル信号処
理によってY信号とC信号とを分離するYC分離回路お
よび方法に関し、特に弱電界状態の時に用いるのに好適
なYC分離回路および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、テレビジョン受像機などで
は、コンポジット信号からY信号とC信号とを分離する
YC分離回路が用いられている。Y信号とC信号の分離
は、C信号の位相がライン間で逆相であるのに対し、Y
信号の位相がライン間で同相であるという特性を利用し
て行われる。YC分離が不完全で、C信号にY信号が紛
れ込むと、細かい縞模様などの色が付くクロスカラーが
現れ、逆にY信号にC信号が紛れ込むと、色の不連続部
分にドット状のものが動いて見えるドット妨害が現れ
る。このYC分離には、ろ波特性がくし形になるコムフ
ィルタ(Comb Filter)が用いられる。この種のYC分離
回路としては、例えば図6に示すものが知られている。
【0003】図6は、2ライン型コムフィルタによるY
C分離回路の構成例を示すブロック図である。図6に示
すYC分離回路は、コンポジット信号であるカラーTV
信号が入力されるA/D変換器601と、A/D変換器
601の出力を受けてC信号を出力する2ライン型コム
フィルタ602と、A/D変換器601の出力と2ライ
ン型コムフィルタ602の出力とを受けて当該2ライン
型コムフィルタ602を制御する画像相関検出回路60
3と、2ライン型コムフィルタ602の出力を受けてY
信号を出力する減算器604とを備えている。
【0004】2ライン型コムフィルタ602は、A/D
変換器601の出力を受ける1ライン遅延回路621
と、1ライン遅延回路621の出力を受ける遅延補償回
路622と、遅延補償回路622の出力を受ける水平方
向帯域通過フィルタ623と、A/D変換器601の出
力と1ライン遅延回路621の出力とを受ける垂直方向
帯域通過フィルタ624と、垂直方向帯域通過フィルタ
624の出力を受ける遅延補償回路625および水平方
向帯域通過フィルタ626と、遅延補償回路625の出
力と水平方向帯域通過フィルタ623,626の各出力
とを受けて、画像相関検出回路603の出力信号に基づ
きC信号を出力するスイッチ回路627とを備えてい
る。
【0005】画像相関検出回路603に入力される2ラ
イン型コムフィルタ602の出力は、1ライン遅延回路
621の出力である。減算器604には、1ライン遅延
回路621の出力とスイッチ回路627の出力とが入力
されている。
【0006】以上の構成において、A/D変換器601
では、コンポジット信号であるカラーTV信号が、搬送
色信号の色副搬送波周波数の4倍の周波数のクロックで
サンプリングされてディジタル信号に変換される。
【0007】2ライン型コムフィルタ602では、ま
ず、1ライン遅延回路621にて、A/D変換器601
が出力する各ラインのディジタルコンポジット信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。1ライン遅延回路621にて遅延操作されたディ
ジタルコンポジット信号は、3種類のろ波処理を受けて
スイッチ回路627に入力される。遅延補償回路62
2,625は、スイッチ回路627における3系統の入
力タイミングを揃えるために設けられている。
【0008】遅延補償回路622と水平方向帯域通過フ
ィルタ623の経路では、遅延補償回路622にて垂直
方向帯域通過フィルタ624における遅延量と同程度の
遅延操作が行われ、その後、水平方向帯域通過フィルタ
623にて1ラインのディジタルコンポジット信号につ
いて帯域ろ波処理が行われ、すなわちC信号が抽出さ
れ、スイッチ回路627に入力される。
【0009】垂直方向帯域通過フィルタ624と遅延補
償回路625の経路では、垂直方向帯域通過フィルタ6
24にて遅延前後の2ラインにおけるディジタルコンポ
ジット信号について帯域ろ波処理が行われ、すなわちC
信号が抽出され、その後、遅延補償回路625にて水平
方向帯域通過フィルタ623,626における遅延量と
同程度の遅延操作が行われ、スイッチ回路627に入力
される。
【0010】垂直方向帯域通過フィルタ624と水平方
向帯域通過フィルタ626の経路では、垂直方向帯域通
過フィルタ624にて遅延前後の2ラインにおけるディ
ジタルコンポジット信号について帯域ろ波処理が行わ
れ、その後、水平方向帯域通過フィルタ626にて各ラ
インにおいて帯域ろ波処理が行われ、すなわちC信号が
抽出され、スイッチ回路627に入力される。
【0011】画像相関検出回路603では、遅延前後の
2ラインにおけるディジタルコンポジット信号から画像
の相関を検出し、相関結果に基づきスイッチ回路627
を制御し、3つのろ波経路で得られたC信号の1つをス
イッチ回路627から出力させる。例えば、遅延前後の
2ラインのディジタルコンポジット信号において、垂直
方向での相関が強ければ、垂直方向帯域通過フィルタ6
24と遅延補償回路625の経路をスイッチ回路627
に選択させる。水平方向での相関が強ければ、遅延補償
回路622と水平方向帯域通過フィルタ623の経路を
スイッチ回路627に選択させる。その他の場合は、垂
直方向帯域通過フィルタ624と水平方向帯域通過フィ
ルタ626の経路をスイッチ回路627に選択させる。
【0012】減算器604では、1ライン遅延回路62
1にて1ライン遅延されたディジタルコンポジット信号
からスイッチ回路627が出力するC信号が引き算さ
れ、Y信号が出力される。
【0013】図6に示すYC分離回路では、上記のよう
に分離されたC信号には、クロスカラーが少なく、Y信
号には、ドット妨害が少ないという特徴がある。しか
し、受信電界レベルが規格値以下でS/Nが悪く、カラ
ーバーストおよびC信号の振幅が小さい状態の弱電界時
では、図6に示すYC分離回路の構成では、次のような
問題が生ずる。
【0014】すなわち、ディジタル信号処理によってA
CC(Auto Chroma Control)処理を施しても改善される
のは、振幅のみで色の階調特性は改善されず悪いままで
ある。また、ディジタル信号処理によってカラーバース
トから電圧制御型水晶発振器のコントロール信号を生成
するシステムでは、カラーバーストの階調の悪さがコン
トロール信号の不安定を引き起こす。そのため、電圧制
御型水晶発振器にて生成される信号処理用のシステムク
ロックが不安定となるので、そのシステムクロックで復
調される色差信号のS/Nを劣化させる。
【0015】つまり、図6に示すYC分離回路は、カラ
ーバースト振幅がTV方式の規格値に近い場合、つまり
標準状態でのYC分離に好適な構成であるということが
できる。そこで、弱電界状態にて用いるYC分離回路を
別に設け、受信電界レベルに応じて、標準状態でのYC
分離と規格値以下の弱電界状態でのYC分離とを切り換
える方法が考えられている。
【0016】上記の問題を解決するには、A/D変換前
のカラーTV信号を直接ろ波処理してC信号成分を取り
出し、それを充分に増幅した後にA/D変換を行う構成
を採用すればよい。すなわち、弱電界時に用いるYC分
離回路を例えば図7に示すように構成することが考えら
れる。
【0017】図7に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器7
01と、A/D変換器701の出力を受ける2ライン型
コムフィルタ702と、2ライン型コムフィルタ702
の出力を受けてY信号を出力する減算器703と、コン
ポジット信号であるカラーTV信号が入力される高域通
過フィルタ704と、高域通過フィルタ704の出力を
受ける増幅器705と、増幅器705の出力を受けるA
/D変換器706と、A/D変換器706の出力を受け
てC信号を出力する水平方向帯域通過フィルタ707と
を備えている。
【0018】2ライン型コムフィルタ702は、A/D
変換器701の出力を受ける1ライン遅延回路721
と、A/D変換器701の出力と1ライン遅延回路72
1の出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ722
と、垂直方向帯域通過フィルタ722の出力を受ける水
平方向帯域通過フィルタ723とを備えている。減算器
703には、A/D変換器701の出力と水平方向帯域
通過フィルタ723の出力とが入力されている。
【0019】以上の構成において、A/D変換器701
では、弱電界状態にて受信されたコンポジット信号であ
るカラーTV信号が、搬送色信号の色副搬送波周波数の
4倍の周波数のクロックでサンプリングされてディジタ
ル信号に変換される。
【0020】2ライン型コムフィルタ702では、ま
ず、1ライン遅延回路721にて、A/D変換器701
が出力する各ラインのディジタルコンポジット信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。次いで、垂直方向帯域通過フィルタ722にて遅
延前後の2ラインにおけるディジタルコンポジット信号
について帯域ろ波処理が行われ、その後、水平方向帯域
通過フィルタ723にて各ラインにおいて帯域ろ波処理
が行われる、すなわちC信号が抽出される。
【0021】減算器703では、A/D変換器701が
出力するディジタルコンポジット信号から水平方向帯域
通過フィルタ723が出力するC信号が引き算され、Y
信号が出力される。
【0022】一方、弱電界状態にて受信されたコンポジ
ット信号であるカラーTV信号は、アナログ回路で構成
される高域通過フィルタ704に入力され、受信された
カラーTV信号から直接C信号抽出用信号が抽出され
る。抽出されたC信号抽出用信号は、増幅器705にて
十分な振幅まで増幅され、A/D変換器706にてディ
ジタル信号となり、水平方向帯域通過フィルタ707に
て帯域ろ波処理を受ける、すなわちC信号が抽出され
る。なお、高域通過フィルタ704に代えて、搬送色周
波数を中心周波数とする帯域通過フィルタも用いること
ができる。
【0023】ところが、図7に示すYC分離回路では、
受信電界レベルが標準状態から弱電界状態に変わる場合
に、Y信号は2ライン型コムフィルタ702を使用して
生成されるので、ドット妨害は抑圧した状態を維持でき
る。しかし、C信号は単に水平方向帯域通過フィルタ7
07だけで抽出するので、クロスカラーが急に発生す
る。人間は、色に対しては敏感であり、ドット妨害より
もクロスカラーの方が目に付くので、TV画面を観る者
に著しく違和感を与えるという問題が生ずる。
【0024】そこで、図8に示すYC分離回路が採用さ
れている。図8は、弱電界状態の時に用いると決定した
2ライン型コムフィルタによるYC分離回路の構成例を
示すブロック図である。
【0025】図8に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器8
01と、A/D変換器801の出力を受けてY信号を出
力するトラップフィルタ802と、コンポジット信号で
あるカラーTV信号が入力される高域通過フィルタ80
3と、高域通過フィルタ803の出力を受ける増幅器8
04と、増幅器804の出力を受けるA/D変換器80
5と、A/D変換器805の出力を受けてC信号を出力
する2ライン型コムフィルタ806とを備えている。
【0026】2ライン型コムフィルタ806は、A/D
変換器805の出力を受ける1ライン遅延回路861
と、A/D変換器805の出力と1ライン遅延回路86
1の出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ862
と、垂直方向帯域通過フィルタ862の出力を受けてC
信号を出力する水平方向帯域通過フィルタ863とを備
えている。
【0027】以上の構成において、A/D変換器801
では、弱電界状態にて受信されたコンポジット信号であ
るカラーTV信号が、搬送色信号の色副搬送波周波数の
4倍の周波数のクロックでサンプリングされてディジタ
ル信号に変換される。トラップフィルタ802では、A
/D変換器801が出力するディジタルコンポジット信
号からY信号が抽出される。
【0028】一方、弱電界状態にて受信されたコンポジ
ット信号であるカラーTV信号は、アナログ回路で構成
される高域通過フィルタ803に入力され、受信された
カラーTV信号から直接C信号抽出用信号が抽出され
る。抽出されたC信号抽出用信号は、増幅器804にて
十分な振幅まで増幅され、A/D変換器805にてディ
ジタル信号となり、2ライン型コムフィルタ806に入
力される。
【0029】2ライン型コムフィルタ806では、ま
ず、1ライン遅延回路861にて、A/D変換器805
が出力する各ラインのディジタルC信号抽出用信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。次いで、垂直方向帯域通過フィルタ862にて遅
延前後の2ラインにおけるディジタルC信号抽出用信号
について帯域ろ波処理が行われ、その後、水平方向帯域
通過フィルタ863にて各ラインにおいて帯域ろ波処理
が行われる、すなわちC信号が抽出される。
【0030】図8に示したYC分離回路では、C信号が
2ライン型コムフィルタ806を使用して生成されるの
で、クロスカラーは抑圧され、弱電界時に図6に示した
YC分離回路を用いる場合ほどは違和感を与えない。な
お、図7に示したYC分離回路と同様に、高域通過フィ
ルタ803に代えて、搬送色周波数を中心周波数とする
帯域通過フィルタも用いることができる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示し
たYC分離回路では、Y信号は、トラップフィルタ80
2を用いて単にディジタルコンポジット信号からC信号
を除去するだけであるので、トラップフィルタ802の
特性に左右されるという問題がある。
【0032】すなわち、トラップ幅が広い場合は、ドッ
ト妨害は抑圧されるが、その分Y信号成分までも削り取
られるので、Y信号の解像度が劣化する。一方、トラッ
プ幅が狭い場合は、逆にY信号の解像度劣化は少ない
が、ドット妨害が発生するという問題がある。
【0033】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
弱電界状態においてクロスカラーやドット妨害を適切に
抑圧ないしは軽減できるYC分離回路および方法を得る
ことを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明にかかるYC分離回路は、弱電界状態にて
受信されたコンポジット信号から直接C信号抽出用信号
を抜き取るアナログフィルタと、前記アナログフィルタ
にて抜き取られたC信号抽出用信号を増幅する増幅器
と、前記増幅器にて増幅されたC信号抽出用信号をディ
ジタル信号に変換する第1A/D変換器と、前記第1A
/D変換器が出力するディジタルC信号抽出用信号から
C信号を生成する2ライン型コムフィルタと、前記コン
ポジット信号をディジタル信号に変換する第2A/D変
換器と、前記第1A/D変換器が出力するディジタルC
信号抽出用信号におけるカラーバースト振幅と前記第2
A/D変換器が出力するディジタルコンポジット信号に
おけるカラーバースト振幅とに基づき前記ディジタルC
信号抽出用信号を前記ディジタルコンポジット信号にお
けるC信号の振幅レベルに変換する変換比を算出する変
換比算出回路と、前記変換比算出回路の出力と前記2ラ
イン型コムフィルタの出力とを乗算する乗算器と、前記
第2A/D変換器が出力するディジタルコンポジット信
号から前記乗算器の乗算結果を引き算してY信号を出力
する減算器とを備えたことを特徴とする。
【0035】この発明によれば、カラーバーストやC信
号自体が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状態
にてコンポジット信号が受信された場合には、高域通過
フィルタや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに
て、その弱電界状態にて受信されたコンポジット信号か
ら直接C信号抽出用信号が抜き取られ、増幅器にて、所
定レベルまで増幅され、第1A/D変換器にてディジタ
ルC信号抽出用信号に変換されて2ライン型コムフィル
タに入力し、C信号が生成される。一方、弱電界状態に
て受信されたコンポジット信号は、第2A/D変換器に
てディジタルコンポジット信号に変換され、減算器の一
方の入力となる。この過程で、変換比算出回路にて、前
記第1A/D変換器が出力するディジタルC信号抽出用
信号におけるカラーバースト振幅と前記第2A/D変換
器が出力するディジタルコンポジット信号におけるカラ
ーバースト振幅とに基づき前記ディジタルC信号抽出用
信号を前記ディジタルコンポジット信号におけるC信号
の振幅レベルに変換する変換比が算出され、乗算器に
て、前記変換比と2ライン型コムフィルタにて生成され
たC信号とが乗算される。したがって、減算器にて、前
記ディジタルコンポジット信号から前記乗算結果を引き
算すれば、ドット妨害の少ないY信号が得られる。ま
た、C信号は、2ライン型コムフィルタにて生成される
ので、クロスカラーも抑圧される。
【0036】つぎの発明にかかるYC分離回路は、弱電
界状態にて受信されたコンポジット信号から直接C信号
抽出用信号を抜き取るアナログフィルタと、前記アナロ
グフィルタにて抜き取られたC信号抽出用信号を増幅す
る増幅器と、前記増幅器にて増幅されたC信号抽出用信
号をディジタル信号に変換する第1A/D変換器と、前
記第1A/D変換器が出力するディジタルC信号抽出用
信号からC信号を生成する第1の2ライン型コムフィル
タと、前記コンポジット信号をディジタル信号に変換す
る第2A/D変換器と、前記第2A/D変換器が出力す
るディジタルコンポジット信号からC信号を生成する第
2の2ライン型コムフィルタと、前記第2の2ライン型
コムフィルタにおいて1ライン遅延されたディジタルコ
ンポジット信号から前記第2の2ライン型コムフィルタ
の出力を引き算してY信号を出力する減算器とを備えた
ことを特徴とする。
【0037】この発明によれば、カラーバーストやC信
号自体が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状態
にてコンポジット信号が受信された場合には、高域通過
フィルタや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに
て、弱電界状態にて受信されたコンポジット信号から直
接C信号抽出用信号が抜き取られ、増幅器にて、所定レ
ベルまで増幅され、第1A/D変換器にてディジタルC
信号抽出用信号に変換されて第1の2ライン型コムフィ
ルタに入力し、C信号が生成される。また、弱電界状態
にて受信されたコンポジット信号は、第2A/D変換器
にてディジタルコンポジット信号に変換されて第2の2
ライン型コムフィルタに入力し、C信号が生成される。
したがって、減算器にて、前記第2の2ライン型コムフ
ィルタにおいて1ライン遅延されたディジタルコンポジ
ット信号から前記第2の2ライン型コムフィルタの出力
(C信号)を引き算すれば、ドット妨害の少ないY信号
が得られる。また、C信号も、2ライン型コムフィルタ
にて生成されるので、クロスカラーも抑圧される。この
とき、双方とも2ライン型コムフィルタを用いて生成さ
れるので、Y信号とC信号の垂直方向の位相ずれも小さ
くなる。
【0038】つぎの発明にかかるYC分離方法は、受信
レベルが弱電界状態であるとき、受信されたコンポジッ
ト信号をアナログフィルタに通して直接C信号抽出用信
号を抜き取り所定レベルまで増幅する第1工程と、前記
増幅されたC信号抽出用信号をディジタル信号に変換す
る第2工程と、前記第2工程にて得られたディジタルC
信号抽出用信号を2ライン型コムフィルタに通しC信号
を生成するC信号生成工程と、前記コンポジット信号を
ディジタル信号に変換する第3工程と、前記第2工程に
て得られたディジタルC信号抽出用信号からカラーバー
スト振幅の2乗値を検出する第4工程と、前記第3工程
にて得られたディジタルコンポジット信号からカラーバ
ースト振幅の2乗値を検出する第5工程と、前記第4工
程および前記第5工程にてそれぞれ検出された2乗値に
基づき前記ディジタルC信号抽出用信号を前記ディジタ
ルコンポジット信号におけるC信号の振幅レベルに変換
する変換比を算出する第6工程と、前記第6工程にて得
られた変換比と前記2ライン型コムフィルタの出力とを
乗算する第7工程と、前記ディジタルコンポジット信号
から前記第7工程にて得られた乗算結果を引き算してY
信号を生成するY信号生成工程とを備えたことを特徴と
する。
【0039】この発明によれば、カラーバーストやC信
号自体が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状態
にてコンポジット信号が受信された場合には、第1工程
にてその受信されたコンポジット信号を高域通過フィル
タや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに通して
直接C信号抽出用信号が抜き取られ所定レベルまで増幅
される。増幅後、第2工程にて、ディジタルC信号抽出
用信号に変換され、C信号生成工程にて、そのディジタ
ルC信号抽出用信号が2ライン型コムフィルタに通され
てC信号が生成される。この過程で、第4工程では、前
記第2工程にて得られたディジタルC信号抽出用信号か
らカラーバースト振幅の2乗値が検出される。一方、弱
電界状態にて受信されたコンポジット信号は、第3工程
にてディジタルコンポジット信号に変換され、第5工程
にて、そのディジタルコンポジット信号からカラーバー
スト振幅の2乗値が検出される。そして、第6工程に
て、前記第4工程および前記第5工程にてそれぞれ検出
された2乗値に基づき前記ディジタルC信号抽出用信号
を前記ディジタルコンポジット信号におけるC信号の振
幅レベルに変換する変換比が算出され、第7工程にて、
その得られた変換比と前記2ライン型コムフィルタの出
力(C信号)とが乗算される。したがって、Y信号生成
工程では、前記ディジタルコンポジット信号から前記乗
算結果を引き算するので、ドット妨害の少ないY信号が
得られる。また、C信号は、2ライン型コムフィルタに
て生成されるので、クロスカラーも抑圧される。
【0040】つぎの発明にかかるYC分離方法は、受信
レベルが弱電界状態であるとき、受信されたコンポジッ
ト信号をアナログフィルタに通して直接C信号抽出用信
号を抜き取り所定レベルまで増幅する第1工程と、前記
増幅されたC信号抽出用信号をディジタル信号に変換し
て2ライン型コムフィルタに通しC信号を生成するC信
号生成工程と、前記コンポジット信号をディジタル信号
に変換して2ライン型コムフィルタに通し、当該2ライ
ン型コムフィルタにおいて1ライン遅延されたディジタ
ルコンポジット信号から当該2ライン型コムフィルタの
出力を引き算してY信号を生成するY信号生成工程とを
備えたことを特徴とする。
【0041】この発明によれば、カラーバーストやC信
号自体が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状態
にてコンポジット信号が受信された場合には、第1工程
にてその受信されたコンポジット信号を高域通過フィル
タや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに通して
直接C信号抽出用信号が抜き取られ所定レベルまで増幅
される。増幅後、C信号生成工程にて、ディジタルC信
号抽出用信号に変換され、2ライン型コムフィルタに通
されてC信号が生成される。また、Y信号生成工程で
は、前記コンポジット信号をディジタル信号に変換して
2ライン型コムフィルタに通し、当該2ライン型コムフ
ィルタにおいて1ライン遅延されたディジタルコンポジ
ット信号から当該2ライン型コムフィルタの出力を引き
算することによってY信号が生成される。したがって、
ドット妨害の少ないY信号が得られる。また、C信号
も、2ライン型コムフィルタにて生成されるので、クロ
スカラーも抑圧される。このとき、双方とも2ライン型
コムフィルタを用いて生成されるので、Y信号とC信号
の垂直方向の位相ずれも小さくなる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかるYC分離回路および方法の好適な実施の形
態を詳細に説明する。
【0043】実施の形態1.図1は、この発明の実施の
形態1であるYC分離回路(弱電界状態の時に用いるの
に好適な2ライン型コムフィルタによるYC分離回路)
の構成を示すブロック図である。
【0044】図1に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器1
01と、A/D変換器101の出力を一方の入力として
受けてY信号を出力する減算器102と、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力される高域通過フィル
タ103と、高域通過フィルタ103の出力を受ける増
幅器104と、増幅器104の出力を受けるA/D変換
器105と、A/D変換器105の出力を受けてC信号
を出力する2ライン型コムフィルタ106とを備えてい
る。なお、高域通過フィルタ103に代えて、搬送色周
波数を中心周波数とする帯域通過フィルタも用いること
ができる。
【0045】さらに、図1に示すYC分離回路は、A/
D変換器101の出力を受けるバースト振幅2乗検出回
路107と、A/D変換器105の出力を受けるバース
ト振幅2乗検出回路108と、バースト振幅2乗検出回
路107の出力とバースト振幅2乗検出回路108の出
力とを受けるバースト振幅比算出回路109と、バース
ト振幅比算出回路109の出力と2ライン型コムフィル
タ106の出力とを乗算してその乗算結果を減算器10
2の他方の入力に与える乗算器110とを備えている。
【0046】2ライン型コムフィルタ106は、A/D
変換器105の出力を受ける1ライン遅延回路161
と、A/D変換器105の出力と1ライン遅延回路16
1の出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ162
と、垂直方向帯域通過フィルタ162の出力を受けてC
信号を出力する水平方向帯域通過フィルタ163とを備
えている。
【0047】次に、図1を参照して、実施の形態1によ
るYC分離回路の動作を説明する。図1において、C信
号は、次のようにして生成される。すなわち、弱電界状
態にて受信されたコンポジット信号であるカラーTV信
号は、アナログ回路で構成される高域通過フィルタ10
3に入力され、受信されたカラーTV信号から直接C信
号抽出用信号が抽出される。抽出されたC信号抽出用信
号は、増幅器104にて十分な振幅まで増幅され、A/
D変換器105にて搬送色信号の色副搬送波周波数の4
倍の周波数のクロックでサンプリングされてディジタル
信号に変換され、2ライン型コムフィルタ106に入力
される。
【0048】2ライン型コムフィルタ106では、ま
ず、1ライン遅延回路161にて、A/D変換器105
が出力する各ラインのディジタルC信号抽出用信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて出力される。
次いで、垂直方向帯域通過フィルタ162にて2ライン
におけるディジタルC信号抽出用信号について帯域ろ波
処理が行われ、その後、水平方向帯域通過フィルタ16
3にて各ラインにおいて帯域ろ波処理が行われる、すな
わちC信号が抽出される。
【0049】また、Y信号は、次のようにして生成され
る。すなわち、A/D変換器101では、弱電界状態に
て受信されたコンポジット信号であるカラーTV信号
が、搬送色信号の色副搬送波周波数の4倍の周波数のク
ロックでサンプリングされてディジタル信号に変換され
る。
【0050】バースト振幅2乗検出回路107では、A
/D変換器101が出力するディジタルコンポジット信
号におけるカラーバースト振幅の2乗値が検出される。
バースト振幅2乗検出回路108では、A/D変換器1
05が出力するディジタルC信号抽出用信号におけるカ
ラーバースト振幅の2乗値が検出される。
【0051】A/D変換器101,105は、色信号の
復調のし易さから上記のようにそれぞれ搬送色信号の色
副搬送波周波数の4倍の周波数のクロックを用いている
ので、クロックがカラーバーストのピーク値やゼロクロ
ス点をサンプリングしていなくとも、隣り合うサンプリ
ング点の標本値の2乗を加算すれば、カラーバースト振
幅の2乗値が次のようにして検出できる。
【0052】すなわち、バースト振幅2乗検出回路10
7,108では、標本値をBとし、カラーバーストのピ
ーク値やゼロクロス点からのサンプリング位相ずれをθ
とすると、隣り合うサンプリング点の標本値は、Bco
sθ、Bsinθと表せるので、(Bcosθ)2
(Bsinθ)2=B2なる演算を実行してカラーバース
ト振幅の2乗値を検出している。
【0053】バースト振幅比算出回路109では、バー
スト振幅2乗検出回路107,108で得られた2つの
2乗値(B1)2,(B2)2から振幅値B1,B2の比
(B1/B2)が求められる。バースト振幅比算出回路
109は、例えば、2つのアドレス(B1)2,(B
2)2を持ち、テーブル値が(B1/B2)であるRO
Mテーブルで構成することができる。ここで求められた
比は、2ライン型コムフィルタ106にて抽出されたC
信号をA/D変換器101が出力するディジタルコンポ
ジット信号におけるC信号のレベルに変換する変換比を
与える。
【0054】したがって、バースト振幅比算出回路10
9にて得られた変換比と2ライン型コムフィルタ106
にて抽出されたC信号とを乗算器110において乗算す
れば、乗算器110の乗算出力には、A/D101が出
力するディジタルコンポジット信号におけるC信号と等
価な信号が得られる。
【0055】その結果、減算器102にて、A/D変換
器101が出力するディジタルコンポジット信号から乗
算器110の乗算出力を減算すれば、減算器102の出
力には、ドット妨害の少ないY信号が得られる。
【0056】このように、実施の形態1によれば、直接
カラーTV信号からC信号抽出用信号を取り出し増幅し
てからA/D変換し、2ライン型コムフィルタに通して
C信号を生成する一方、2ライン型コムフィルタに与え
るディジタルC信号抽出用信号とカラーTV信号をA/
D変換したディジタルコンポジット信号とのレベル比を
求め、2ライン型コムフィルタにて生成されたC信号を
ディジタルコンポジット信号におけるC信号に変換し、
それをディジタルコンポジット信号から引き算してY信
号とするようにした。
【0057】したがって、弱電界状態にて受信されたカ
ラーTV信号の色の階調特性が大幅に改善され、カラー
バーストから生成する信号処理用システムクロックが安
定的に得られる。また、クロスカラーおよびドット妨害
の双方を効果的に抑圧することができる。
【0058】ここで、実施の形態1では、図6に示した
YC分離回路と図1に示したYC分離回路とを受信電界
レベルに応じて切り替えて使用することを想定してい
る。すなわち、カラーバースト振幅およびC信号振幅が
TV方式の規格値に近い場合、つまり標準状態では図6
に示したYC分離回路を用い、カラーバースト振幅およ
びC信号振幅が小さくなるような弱電界状態では図1に
示したYC分離回路を用いるようにする。但し、独立し
た2つのYC分離回路として構成するのは、回路規模の
増大などを招来し妥当でないので、図1に示したYC分
離回路は、図6に示したYC分離回路を最大限流用して
構成するようにしている。
【0059】実施の形態2.図2は、この発明の実施の
形態2であるYC分離回路(弱電界状態の時に用いるの
に好適な3ライン型コムフィルタによるYC分離回路)
の構成を示すブロック図である。
【0060】図2に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器2
01と、A/D変換器201の出力を受ける2ライン型
コムフィルタ202と、2ライン型コムフィルタ202
の出力を受けてY信号を出力する減算器203と、コン
ポジット信号であるカラーTV信号が入力される高域通
過フィルタ204と、高域通過フィルタ204の出力を
受ける増幅器205と、増幅器205の出力を受けるA
/D変換器206と、A/D変換器206の出力を受け
てC信号を出力する2ライン型コムフィルタ207とを
備えている。なお、高域通過フィルタ204に代えて、
搬送色周波数を中心周波数とする帯域通過フィルタも用
いることができる。
【0061】2ライン型コムフィルタ202は、A/D
変換器201の出力を受ける1ライン遅延回路221
と、A/D変換器201の出力と1ライン遅延回路22
1の出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ222
と、垂直方向帯域通過フィルタ222の出力を受ける水
平方向帯域通過フィルタ223とを備えている。1ライ
ン遅延回路221の出力が減算器203の一方の入力端
に与えられ、水平方向帯域通過フィルタ223の出力が
減算器203の他方の入力端に与えられている。
【0062】2ライン型コムフィルタ207は、A/D
変換器206の出力を受ける1ライン遅延回路271
と、A/D変換器206の出力と1ライン遅延回路27
1の出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ272
と、垂直方向帯域通過フィルタ272の出力を受けてC
信号を出力する水平方向帯域通過フィルタ273とを備
えている。
【0063】次に、図2を参照して、実施の形態2によ
るYC分離回路の動作を説明する。図2おいて、Y信号
は、次のようにして生成される。すなわち、A/D変換
器201では、弱電界状態にて受信されたコンポジット
信号であるカラーTV信号が、搬送色信号の色副搬送波
周波数の4倍の周波数のクロックでサンプリングされて
ディジタル信号に変換され、2ライン型コムフィルタ2
02に入力される。
【0064】2ライン型コムフィルタ202では、ま
ず、1ライン遅延回路221にて、A/D変換器201
が出力する各ラインのディジタルコンポジット信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。次いで、垂直方向帯域通過フィルタ222にて2
ラインにおけるディジタルコンポジット信号について帯
域ろ波処理が行われ、その後、水平方向帯域通過フィル
タ223にて各ラインにおいて帯域ろ波処理が行われ、
すなわちC信号が抽出される。
【0065】減算器203では、1ライン遅延回路22
1が出力するディジタルコンポジット信号から水平方向
帯域通過フィルタ223が出力するC信号が引き算さ
れ、Y信号が出力される。
【0066】また、C信号は、次のようにして生成され
る。すなわち、弱電界状態にて受信されたコンポジット
信号であるカラーTV信号は、アナログ回路で構成され
る高域通過フィルタ204に入力され、受信されたカラ
ーTV信号から直接C信号抽出用信号が抽出される。抽
出されたC信号抽出用信号は、増幅器205にて十分な
振幅まで増幅され、A/D変換器206にて搬送色信号
の色副搬送波周波数の4倍の周波数のクロックでサンプ
リングされてディジタル信号に変換され、2ライン型コ
ムフィルタ207に入力される。
【0067】2ライン型コムフィルタ207では、ま
ず、1ライン遅延回路271にて、A/D変換器206
が出力する各ラインのディジタルC信号抽出用信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて出力される。
次いで、垂直方向帯域通過フィルタ272にて2ライン
におけるディジタルC信号抽出用信号について帯域ろ波
処理が行われ、その後、水平方向帯域通過フィルタ27
3にて各ラインにおいて帯域ろ波処理が行われる、すな
わちC信号が抽出される。
【0068】このように、実施の形態2によれば、直接
カラーTV信号からC信号抽出用信号を取り出し増幅し
てからA/D変換し、2ライン型コムフィルタに通して
C信号を生成する一方、カラーTV信号をA/D変換し
たディジタルコンポジット信号を2ライン型コムフィル
タに通してC信号を抽出し、それをディジタルコンポジ
ット信号から引き算してY信号を得るようにした。
【0069】したがって、弱電界状態にて受信されたカ
ラーTV信号の色の階調特性が大幅に改善され、カラー
バーストから生成する信号処理用システムクロックが安
定的に得られる。また、クロスカラーおよびドット妨害
の双方を効果的に抑圧することができる。さらに、分離
したY信号とC信号との間で、垂直方向の位相ずれを小
さくすることができる。
【0070】実施の形態3.図3は、この発明の実施の
形態3であるYC分離回路の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態3では、実施の形態2(図2)で示
したYC分離回路と併用するのに好適な3ライン型コム
フィルタによるYC分離回路の構成例が示されている。
すなわち、カラーバースト振幅およびC信号振幅がTV
方式の規格値に近い場合、つまり標準状態ではこの実施
の形態3(図3)に示したYC分離回路を用い、カラー
バースト振幅およびC信号振幅が小さくなるような弱電
界状態では実施の形態2(図2)に示したYC分離回路
を用いるようにする。但し、独立した2つのYC分離回
路として構成するのは、回路規模の増大などを招来し妥
当でないので、図2に示したYC分離回路は、この実施
の形態3(図3)に示したYC分離回路を最大限流用し
て構成する。
【0071】図3に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器3
01と、A/D変換器301の出力を受けてC信号を出
力する3ライン型コムフィルタ302と、A/D変換器
301の出力と3ライン型コムフィルタ302の出力と
を受けて当該3ライン型コムフィルタ302を制御する
画像相関検出回路303と、3ライン型コムフィルタ3
02の出力を受けてY信号を出力する減算器304とを
備えている。
【0072】3ライン型コムフィルタ302は、A/D
変換器301の出力を受ける1ライン遅延回路321
と、1ライン遅延回路321の出力を受ける1ライン遅
延回路322と、1ライン遅延回路321の出力を受け
る遅延補償回路323と、遅延補償回路323の出力を
受ける水平方向帯域通過フィルタ324と、A/D変換
器301の出力と1ライン遅延回路321,322の各
出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ325と、垂
直方向帯域通過フィルタ325の出力を受ける遅延補償
回路326および水平方向帯域通過フィルタ327と、
遅延補償回路326の出力と水平方向帯域通過フィルタ
324,327の各出力とを受けて、画像相関検出回路
303の出力信号に基づきC信号を出力するスイッチ回
路328とを備えている。
【0073】画像相関検出回路303に入力される3ラ
イン型コムフィルタ302の出力は、1ライン遅延回路
321,322の各出力である。減算器304には、1
ライン遅延回路321の出力とスイッチ回路328の出
力とが入力されている。
【0074】次に、図3を参照して、実施の形態3によ
るYC分離回路の動作を説明する。図3において、A/
D変換器301では、コンポジット信号であるカラーT
V信号が、搬送色信号の色副搬送波周波数の4倍の周波
数のクロックでサンプリングされてディジタル信号に変
換される。
【0075】3ライン型コムフィルタ302では、ま
ず、1ライン遅延回路321にて、A/D変換器301
が出力する各ラインのディジタルコンポジット信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。また、1ライン遅延回路322にて、1ライン遅
延回路321にて遅延操作された各ラインのディジタル
コンポジット信号が、さらに1水平走査期間の時間だけ
遅延操作されて順々に出力される。
【0076】1ライン遅延回路321にて遅延操作され
たディジタルコンポジット信号は、3種類のろ波処理を
受けてスイッチ回路328に入力される。また、1ライ
ン遅延回路322にて遅延操作されたディジタルコンポ
ジット信号は、2種類のろ波処理を受けてスイッチ回路
328に入力される。
【0077】遅延補償回路323と水平方向帯域通過フ
ィルタ324の経路では、1ライン遅延回路321にて
遅延操作されたディジタルコンポジット信号について、
遅延補償回路323にて垂直方向帯域通過フィルタ32
5における遅延量と同程度の遅延操作が行われ、その
後、水平方向帯域通過フィルタ324にて1ラインのデ
ィジタルコンポジット信号について帯域ろ波処理が行わ
れ、すなわちC信号が抽出され、スイッチ回路328に
入力される。
【0078】垂直方向帯域通過フィルタ325と遅延補
償回路326の経路では、垂直方向帯域通過フィルタ3
25にて遅延前後の3ラインにおけるディジタルコンポ
ジット信号について帯域ろ波処理が行われ、すなわちC
信号が抽出され、その後、遅延補償回路326にて水平
方向帯域通過フィルタ324,327における遅延量と
同程度の遅延操作が行われ、スイッチ回路328に入力
される。
【0079】垂直方向帯域通過フィルタ325と水平方
向帯域通過フィルタ327の経路では、垂直方向帯域通
過フィルタ325にて遅延前後の3ラインにおけるディ
ジタルコンポジット信号について帯域ろ波処理が行わ
れ、その後、水平方向帯域通過フィルタ327にて各ラ
インにおいて帯域ろ波処理が行われ、すなわちC信号が
抽出され、スイッチ回路328に入力される。
【0080】画像相関検出回路303では、遅延前後の
3ラインにおけるディジタルコンポジット信号から画像
の相関を検出し、相関結果に基づきスイッチ回路328
を制御し、3つのろ波経路で得られたC信号の1つをス
イッチ回路328から出力させる。例えば、遅延前後の
3ラインのディジタルコンポジット信号において、垂直
方向での相関が強ければ、垂直方向帯域通過フィルタ3
25と遅延補償回路326の経路をスイッチ回路328
に選択させる。水平方向での相関が強ければ、遅延補償
回路323と水平方向帯域通過フィルタ324の経路を
スイッチ回路328に選択させる。その他の場合は、垂
直方向帯域通過フィルタ325と水平方向帯域通過フィ
ルタ327の経路をスイッチ回路328に選択させる。
【0081】減算器304では、1ライン遅延回路32
1にて1ライン遅延されたディジタルコンポジット信号
からスイッチ回路328が出力するC信号が引き算さ
れ、Y信号が出力される。
【0082】したがって、実施の形態3によれば、受信
電界レベルが標準状態である場合において、C信号に
は、クロスカラーが少なく、Y信号には、ドット妨害が
少なくなるように、C信号とY信号とが分離される。
【0083】実施の形態4.図4は、この発明の実施の
形態4であるYC分離回路の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態4では、弱電界状態の時に用いるこ
とができる3ライン型コムフィルタによるYC分離回路
の構成例(その1)が示されている。
【0084】図4に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器4
01と、A/D変換器401の出力を受ける3ライン型
コムフィルタ402と、A/D変換器401の出力と3
ライン型コムフィルタ402の出力とを受けて当該3ラ
イン型コムフィルタ402を制御する画像相関検出回路
403と、3ライン型コムフィルタ402の出力を受け
てY信号を出力する減算器404と、コンポジット信号
であるカラーTV信号が入力される高域通過フィルタ4
05と、高域通過フィルタ405の出力を受ける増幅器
406と、増幅器406の出力を受けるA/D変換器4
07と、A/D変換器407の出力を受けてC信号を出
力する水平方向帯域通過フィルタ408とを備えてい
る。
【0085】3ライン型コムフィルタ402は、A/D
変換器401の出力を受ける1ライン遅延回路421
と、1ライン遅延回路421の出力を受ける1ライン遅
延回路422と、1ライン遅延回路421の出力を受け
る遅延補償回路423と、遅延補償回路423の出力を
受ける水平方向帯域通過フィルタ424と、A/D変換
器401の出力と1ライン遅延回路421,422の各
出力とを受ける垂直方向帯域通過フィルタ425と、垂
直方向帯域通過フィルタ425の出力を受ける遅延補償
回路426および水平方向帯域通過フィルタ427と、
画像相関検出回路403の出力信号に基づき遅延補償回
路426の出力と水平方向帯域通過フィルタ424,4
27の各出力との中の1つを選択して出力するスイッチ
回路428とを備えている。
【0086】画像相関検出回路403に入力される3ラ
イン型コムフィルタ402の出力は、1ライン遅延回路
421,422の各出力である。減算器404には、1
ライン遅延回路421の出力とスイッチ回路428の出
力とが入力されている。
【0087】次に、図4を参照して、実施の形態4によ
るYC分離回路の動作を説明する。図4において、A/
D変換器401では、弱電界状態にて受信されたコンポ
ジット信号であるカラーTV信号が、搬送色信号の色副
搬送波周波数の4倍の周波数のクロックでサンプリング
されてディジタル信号に変換される。
【0088】3ライン型コムフィルタ402では、ま
ず、1ライン遅延回路421にて、A/D変換器401
が出力する各ラインのディジタルコンポジット信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。また、1ライン遅延回路422にて、1ライン遅
延回路421にて遅延操作された各ラインのディジタル
コンポジット信号が、さらに1水平走査期間の時間だけ
遅延操作されて順々に出力される。
【0089】1ライン遅延回路421にて遅延操作され
たディジタルコンポジット信号は、3種類のろ波処理を
受けてスイッチ回路428に入力される。また、1ライ
ン遅延回路422にて遅延操作されたディジタルコンポ
ジット信号は、2種類のろ波処理を受けてスイッチ回路
428に入力される。
【0090】遅延補償回路423と水平方向帯域通過フ
ィルタ424の経路では、1ライン遅延回路421にて
遅延操作されたディジタルコンポジット信号について、
遅延補償回路423にて垂直方向帯域通過フィルタ42
5における遅延量と同程度の遅延操作が行われ、その
後、水平方向帯域通過フィルタ424にて1ラインのデ
ィジタルコンポジット信号について帯域ろ波処理が行わ
れ、すなわちC信号が抽出され、スイッチ回路428に
入力される。
【0091】垂直方向帯域通過フィルタ425と遅延補
償回路426の経路では、垂直方向帯域通過フィルタ4
25にて遅延前後の3ラインにおけるディジタルコンポ
ジット信号について帯域ろ波処理が行われ、すなわちC
信号が抽出され、その後、遅延補償回路426にて水平
方向帯域通過フィルタ424,427における遅延量と
同程度の遅延操作が行われ、スイッチ回路428に入力
される。
【0092】垂直方向帯域通過フィルタ425と水平方
向帯域通過フィルタ427の経路では、垂直方向帯域通
過フィルタ425にて遅延前後の3ラインにおけるディ
ジタルコンポジット信号について帯域ろ波処理が行わ
れ、その後、水平方向帯域通過フィルタ427にて各ラ
インにおいて帯域ろ波処理が行われ、すなわちC信号が
抽出され、スイッチ回路428に入力される。
【0093】画像相関検出回路403では、遅延前後の
3ラインにおけるディジタルコンポジット信号から画像
の相関を検出し、相関結果に基づきスイッチ回路428
を制御し、3つのろ波経路で得られたC信号の1つをス
イッチ回路428から出力させる。例えば、遅延前後の
3ラインのディジタルコンポジット信号において、垂直
方向での相関が強ければ、垂直方向帯域通過フィルタ4
25と遅延補償回路426の経路をスイッチ回路428
に選択させる。水平方向での相関が強ければ、遅延補償
回路423と水平方向帯域通過フィルタ424の経路を
スイッチ回路428に選択させる。その他の場合は、垂
直方向帯域通過フィルタ425と水平方向帯域通過フィ
ルタ427の経路をスイッチ回路428に選択させる。
【0094】減算器404では、1ライン遅延回路42
1にて1ライン遅延されたディジタルコンポジット信号
からスイッチ回路428が出力するC信号が引き算さ
れ、Y信号が出力される。
【0095】一方、弱電界状態にて受信されたコンポジ
ット信号であるカラーTV信号は、アナログ回路で構成
される高域通過フィルタ405に入力され、受信された
カラーTV信号から直接C信号抽出用信号が抽出され
る。抽出されたC信号抽出用信号は、増幅器406にて
十分な振幅まで増幅され、A/D変換器407にて搬送
色信号の色副搬送波周波数の4倍の周波数のクロックで
サンプリングされてディジタル信号に変換され、水平方
向帯域通過フィルタ408に入力される。水平方向帯域
通過フィルタ408では、A/D変換器407が出力す
るディジタルC信号抽出用信号からC信号が抽出され
る。
【0096】この実施の形態4によれば、ドット妨害が
少なく、受信電界が弱電界状態でも3ライン型コムフィ
ルタにおける3種類のろ波経路を適応的に選択できる利
点がある。但し、C信号のクロスカラーが抑圧できず、
分離したY信号とC信号との間で、垂直方向の位相ずれ
が発生するという難点がある。
【0097】実施の形態5.図5は、この発明の実施の
形態5であるYC分離回路の構成を示すブロック図であ
る。この実施の形態5では、弱電界状態の時に用いるこ
とができる3ライン型コムフィルタによるYC分離回路
(その2)が示されている。
【0098】図5に示すYC分離回路は、コンポジット
信号であるカラーTV信号が入力されるA/D変換器5
01と、A/D変換器501の出力を受けてY信号を出
力するトラップフィルタ502と、コンポジット信号で
あるカラーTV信号が入力される高域通過フィルタ50
3と、高域通過フィルタ503の出力を受ける増幅器5
04と、増幅器504の出力を受けるA/D変換器50
5と、A/D変換器505の出力を受けてC信号を出力
する3ライン型コムフィルタ506とを備えている。
【0099】3ライン型コムフィルタ506は、A/D
変換器505の出力を受ける1ライン遅延回路561
と、1ライン遅延回路561の出力を受ける1ライン遅
延回路562と、A/D変換器505の出力と1ライン
遅延回路561,562の各出力とを受ける垂直方向帯
域通過フィルタ563と、垂直方向帯域通過フィルタ5
63の出力を受ける水平方向帯域通過フィルタ564と
を備えている。
【0100】次に、図5を参照して、実施の形態5によ
るYC分離回路の動作を説明する。図5において、A/
D変換器501では、弱電界状態にて受信されたコンポ
ジット信号であるカラーTV信号が、搬送色信号の色副
搬送波周波数の4倍の周波数のクロックでサンプリング
されてディジタル信号に変換される。トラップフィルタ
502では、A/D変換器501が出力するディジタル
コンポジット信号からY信号が抽出される。
【0101】一方、弱電界状態にて受信されたコンポジ
ット信号であるカラーTV信号は、アナログ回路で構成
される高域通過フィルタ803に入力され、受信された
カラーTV信号から直接C信号抽出用信号が抽出され
る。抽出されたC信号抽出用信号は、増幅器504にて
十分な振幅まで増幅され、A/D変換器505にてディ
ジタル信号となり、3ライン型コムフィルタ506に入
力される。
【0102】3ライン型コムフィルタ506では、ま
ず、1ライン遅延回路561にて、A/D変換器505
が出力する各ラインのディジタルC信号抽出用信号が、
1水平走査期間の時間だけ遅延操作されて順々に出力さ
れる。また、1ライン遅延回路562にて、1ライン遅
延回路561にて遅延操作された各ラインのディジタル
C信号抽出用信号が、さらに1水平走査期間の時間だけ
遅延操作されて順々に出力される。
【0103】次いで、垂直方向帯域通過フィルタ563
にて遅延前後の3ラインにおけるディジタルC信号抽出
用信号について帯域ろ波処理が行われ、その後、水平方
向帯域通過フィルタ563にて各ラインにおいて帯域ろ
波処理が行われる、すなわちC信号が抽出される。
【0104】この実施の形態5によれば、C信号のクロ
スカラーを抑圧することができる。但し、Y信号は、ト
ラップフィルタの特性に応じて、解像度が劣化したり、
ドット妨害が発生したりする難点がある。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、カラーバーストやC信号振幅が小さくなるような受
信レベルの低い弱電界状態にてコンポジット信号が受信
された場合には、高域通過フィルタや帯域通過フィルタ
などのアナログフィルタにて、その弱電界状態にて受信
されたコンポジット信号から直接C信号抽出用信号が抜
き取られ、増幅器にて、所定レベルまで増幅され、第1
A/D変換器にてディジタルC信号抽出用信号に変換さ
れて2ライン型コムフィルタに入力し、C信号が生成さ
れる。一方、弱電界状態にて受信されたコンポジット信
号は、第2A/D変換器にてディジタルコンポジット信
号に変換され、減算器の一方の入力となる。この過程
で、変換比算出回路にて、前記第1A/D変換器が出力
するディジタルC信号抽出用信号におけるカラーバース
ト振幅と前記第2A/D変換器が出力するディジタルコ
ンポジット信号におけるカラーバースト振幅とに基づき
前記ディジタルC信号抽出用信号を前記ディジタルコン
ポジット信号におけるC信号の振幅レベルに変換する変
換比が算出され、乗算器にて、前記変換比と2ライン型
コムフィルタにて生成されたC信号とが乗算される。し
たがって、減算器にて、前記ディジタルコンポジット信
号から前記乗算結果を引き算すれば、ドット妨害の少な
いY信号が得られる。また、C信号は、2ライン型コム
フィルタにて生成されるので、クロスカラーも抑圧され
る。
【0106】つぎの発明によれば、カラーバーストやC
信号振幅が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状
態にてコンポジット信号が受信された場合には、高域通
過フィルタや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタ
にて、弱電界状態にて受信されたコンポジット信号から
直接C信号抽出用信号が抜き取られ、増幅器にて、所定
レベルまで増幅され、第1A/D変換器にてディジタル
C信号抽出用信号に変換されて第1の2ライン型コムフ
ィルタに入力し、C信号が生成される。また、弱電界状
態にて受信されたコンポジット信号は、第2A/D変換
器にてディジタルコンポジット信号に変換されて第2の
2ライン型コムフィルタに入力し、C信号が生成され
る。したがって、減算器にて、前記第2の2ライン型コ
ムフィルタにおいて1ライン遅延されたディジタルコン
ポジット信号から前記第2の2ライン型コムフィルタの
出力(C信号)を引き算すれば、ドット妨害の少ないY
信号が得られる。また、C信号も、2ライン型コムフィ
ルタにて生成されるので、クロスカラーも抑圧される。
このとき、双方とも2ライン型コムフィルタを用いて生
成されるので、Y信号とC信号の垂直方向の位相ずれも
小さくなる。
【0107】つぎの発明によれば、カラーバーストやC
信号振幅が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状
態にてコンポジット信号が受信された場合には、第1工
程にてその受信されたコンポジット信号を高域通過フィ
ルタや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに通し
て直接C信号抽出用信号が抜き取られ所定レベルまで増
幅される。増幅後、第2工程にて、ディジタルC信号抽
出用信号に変換され、C信号生成工程にて、そのディジ
タルC信号抽出用信号が2ライン型コムフィルタに通さ
れてC信号が生成される。この過程で、第4工程では、
前記第2工程にて得られたディジタルC信号抽出用信号
からカラーバースト振幅の2乗値が検出される。一方、
弱電界状態にて受信されたコンポジット信号は、第3工
程にてディジタルコンポジット信号に変換され、第5工
程にて、そのディジタルコンポジット信号からカラーバ
ースト振幅の2乗値が検出される。そして、第6工程に
て、前記第4工程および前記第5工程にてそれぞれ検出
された2乗値に基づき前記ディジタルC信号抽出用信号
を前記ディジタルコンポジット信号におけるC信号の振
幅レベルに変換する変換比が算出され、第7工程にて、
その得られた変換比と前記2ライン型コムフィルタの出
力(C信号)とが乗算される。したがって、Y信号生成
工程では、前記ディジタルコンポジット信号から前記乗
算結果を引き算するので、ドット妨害の少ないY信号が
得られる。また、C信号は、2ライン型コムフィルタに
て生成されるので、クロスカラーも抑圧される。
【0108】つぎの発明によれば、カラーバーストやC
信号振幅が小さくなるような受信レベルの低い弱電界状
態にてコンポジット信号が受信された場合には、第1工
程にてその受信されたコンポジット信号を高域通過フィ
ルタや帯域通過フィルタなどのアナログフィルタに通し
て直接C信号抽出用信号が抜き取られ所定レベルまで増
幅される。増幅後、C信号生成工程にて、ディジタルC
信号抽出用信号に変換され、2ライン型コムフィルタに
通されてC信号が生成される。また、Y信号生成工程で
は、前記コンポジット信号をディジタル信号に変換して
2ライン型コムフィルタに通し、当該2ライン型コムフ
ィルタにおいて1ライン遅延されたディジタルコンポジ
ット信号から当該2ライン型コムフィルタの出力を引き
算することによってY信号が生成される。したがって、
ドット妨害の少ないY信号が得られる。また、C信号
も、2ライン型コムフィルタにて生成されるので、クロ
スカラーも抑圧される。このとき、双方とも2ライン型
コムフィルタを用いて生成されるので、Y信号とC信号
の垂直方向の位相ずれも小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1であるYC分離回路
(弱電界状態の時に用いるのに好適な2ライン型コムフ
ィルタによるYC分離回路)の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】 この発明の実施の形態2であるYC分離回路
(弱電界状態の時に用いるのに好適な3ライン型コムフ
ィルタによるYC分離回路)の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態3であるYC分離回路
(カラーバースト振幅がTV方式の規格値に近い場合、
つまり標準状態の時に用いるのに好適な3ライン型コム
フィルタによるYC分離回路)の構成を示すブロック図
である。
【図4】 この発明の実施の形態4であるYC分離回路
(弱電界状態の時に用いることができる3ライン型コム
フィルタによるYC分離回路)の構成を示すブロック図
である。
【図5】 この発明の実施の形態5であるYC分離回路
(弱電界状態の時に用いることができる3ライン型コム
フィルタによるYC分離回路)の構成を示すブロック図
である。
【図6】 カラーバースト振幅がTV方式の規格値に近
い場合、つまり標準状態の時に用いるのに好適な2ライ
ン型コムフィルタによるYC分離回路の構成例を示すブ
ロック図である。
【図7】 弱電界状態の時に用いるために検討された2
ライン型コムフィルタによるYC分離回路の構成例を示
すブロック図である。
【図8】 弱電界状態の時に用いると決定した2ライン
型コムフィルタによるYC分離回路の構成例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
101,105,201,206,301 A/D変換
器、102,203,304 減算器、103,204
高域通過フィルタ、104,205 増幅器、10
6,202,207 2ライン型コムフィルタ、10
7,108 バースト振幅2乗検出回路、109 バー
スト振幅比算出回路、110 乗算器、161,22
1,271,321,322 1ライン遅延回路、16
2,222,272,325 垂直方向帯域通過フィル
タ、163,223,273,324,327 水平方
向帯域通過フィルタ、302,402,506 3ライ
ン型コムフィルタ、303,403 画像相関検出回
路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弱電界状態にて受信されたコンポジット
    信号から直接C信号抽出用信号を抜き取るアナログフィ
    ルタと、 前記アナログフィルタにて抜き取られたC信号抽出用信
    号を増幅する増幅器と、 前記増幅器にて増幅されたC信号抽出用信号をディジタ
    ル信号に変換する第1A/D変換器と、 前記第1A/D変換器が出力するディジタルC信号抽出
    用信号からC信号を生成する2ライン型コムフィルタ
    と、 前記コンポジット信号をディジタル信号に変換する第2
    A/D変換器と、 前記第1A/D変換器が出力するディジタルC信号抽出
    用信号におけるカラーバースト振幅と前記第2A/D変
    換器が出力するディジタルコンポジット信号におけるカ
    ラーバースト振幅とに基づき前記ディジタルC信号抽出
    用信号を前記ディジタルコンポジット信号におけるC信
    号の振幅レベルに変換する変換比を算出する変換比算出
    回路と、 前記変換比算出回路の出力と前記2ライン型コムフィル
    タの出力とを乗算する乗算器と、 前記第2A/D変換器が出力するディジタルコンポジッ
    ト信号から前記乗算器の乗算結果を引き算してY信号を
    出力する減算器と、 を備えたことを特徴とするYC分離回路。
  2. 【請求項2】 弱電界状態にて受信されたコンポジット
    信号から直接C信号抽出用信号を抜き取るアナログフィ
    ルタと、 前記アナログフィルタにて抜き取られたC信号抽出用信
    号を増幅する増幅器と、 前記増幅器にて増幅されたC信号抽出用信号をディジタ
    ル信号に変換する第1A/D変換器と、 前記第1A/D変換器が出力するディジタルC信号抽出
    用信号からC信号を生成する第1の2ライン型コムフィ
    ルタと、 前記コンポジット信号をディジタル信号に変換する第2
    A/D変換器と、 前記第2A/D変換器が出力するディジタルコンポジッ
    ト信号からC信号を生成する第2の2ライン型コムフィ
    ルタと、 前記第2の2ライン型コムフィルタにおいて1ライン遅
    延されたディジタルコンポジット信号から前記第2の2
    ライン型コムフィルタの出力を引き算してY信号を出力
    する減算器と、 を備えたことを特徴とするYC分離回路。
  3. 【請求項3】 受信レベルが弱電界状態であるとき、 受信されたコンポジット信号をアナログフィルタに通し
    て直接C信号抽出用信号を抜き取り所定レベルまで増幅
    する第1工程と、 前記増幅されたC信号抽出用信号をディジタル信号に変
    換する第2工程と、 前記第2工程にて得られたディジタルC信号抽出用信号
    を2ライン型コムフィルタに通しC信号を生成するC信
    号生成工程と、 前記コンポジット信号をディジタル信号に変換する第3
    工程と、 前記第2工程にて得られたディジタルC信号抽出用信号
    からカラーバースト振幅の2乗値を検出する第4工程
    と、 前記第3工程にて得られたディジタルコンポジット信号
    からカラーバースト振幅の2乗値を検出する第5工程
    と、 前記第4工程および前記第5工程にてそれぞれ検出され
    た2乗値に基づき前記ディジタルC信号抽出用信号を前
    記ディジタルコンポジット信号におけるC信号の振幅レ
    ベルに変換する変換比を算出する第6工程と、 前記第6工程にて得られた変換比と前記2ライン型コム
    フィルタの出力とを乗算する第7工程と、 前記ディジタルコンポジット信号から前記第7工程にて
    得られた乗算結果を引き算してY信号を生成するY信号
    生成工程と、 を備えたことを特徴とするYC分離方法。
  4. 【請求項4】 受信レベルが弱電界状態であるとき、 受信されたコンポジット信号をアナログフィルタに通し
    て直接C信号抽出用信号を抜き取り所定レベルまで増幅
    する第1工程と、 前記増幅されたC信号抽出用信号をディジタル信号に変
    換して2ライン型コムフィルタに通しC信号を生成する
    C信号生成工程と、 前記コンポジット信号をディジタル信号に変換して2ラ
    イン型コムフィルタに通し、当該2ライン型コムフィル
    タにおいて1ライン遅延されたディジタルコンポジット
    信号から当該2ライン型コムフィルタの出力を引き算し
    てY信号を生成するY信号生成工程と、 を備えたことを特徴とするYC分離方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7330219B2 (en) 2004-07-07 2008-02-12 Oki Electric Industry Co., Ltd. YC separator circuit

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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