JP2003297542A - 共振型誘導加熱装置および定着装置 - Google Patents

共振型誘導加熱装置および定着装置

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JP2003297542A
JP2003297542A JP2002099668A JP2002099668A JP2003297542A JP 2003297542 A JP2003297542 A JP 2003297542A JP 2002099668 A JP2002099668 A JP 2002099668A JP 2002099668 A JP2002099668 A JP 2002099668A JP 2003297542 A JP2003297542 A JP 2003297542A
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induction heating
resonance
heating
coil
switching element
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Atsushi Asayama
厚 朝山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多サイズの非加熱材に適する所望の発熱分布
を実現するためには、複数のスイッチング素子や、複数
の制御回路等が必要なため、コスト的に不利である。 【解決手段】 該誘導加熱コイルと共振をおこさせる複
数の共振コンデンサを有する共振型誘導加熱装置におい
て、被加熱体の加熱条件を判断する加熱条件判断手段
と、この加熱条件判断手段の出力により通電すべき誘導
加熱コイルと共振コンデンサを選択する加熱コイル選択
手段と、前記選択された誘導加熱コイルと共振コンデン
サに通電する通電手段とを備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱ローラに内蔵
し軸線方向に配設した複数の誘導加熱コイルと、この誘
導加熱コイルと共振をおこさせる複数の共振コンデンサ
と、前記誘導加熱コイルに交流電力を供給する電力スイ
ッチング素子とを有する共振型誘導加熱装置、この共振
型誘導加熱装置を適用してトナーなどの加熱溶融性粉体
を被加熱体としての用紙に定着させる定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式における複写機/プリンタ
等においては、印字媒体としての用紙(被加熱材)上に
静電的に吸着させたトナーを、図2に示すような定着装
置により用紙に熱と圧力により定着している。その定着
装置の構造は、加熱ローラ501、加圧ローラ502が
向かい合わせに配置されており、二つのローラ間を静電
的にトナーを吸着させた用紙を通過させる。その際、ト
ナーは加熱ローラ501より加熱され、また、加圧ロー
ラ502と加熱ローラ501により加圧されて、用紙上
に固定される。加熱ローラ501には、温度検出用のセ
ンサTH1が取り付けてあり、加熱ローラ表面の温度を
検出し、所望の温度になるように加熱装置を制御してい
る。
【0003】複写機/プリンタ等に使われる加熱ローラ
内の加熱装置としては各種の方法が考案されている。そ
の熱源としてはハロゲンヒータを用いた例、誘導加熱ヒ
ータを用いた例などがある。
【0004】従来の複写機/プリンタ等の電子写真装置
においては、定着装置の高速立ち上げ性(短時間にて装
置温度が所望の値に制御されること)に優れた誘導加熱
方式を用いる提案が増加している。一般的に、誘導加熱
装置では大電力を高速でスイッチングする必要があるた
めに、そのスイッチング損失(スイッチ素子が、ターン
オンするとき又は、ターンオフするときに発生する電力
損失)が大きくなり、スイッチ素子が過昇温になり該ス
イッチ素子の信頼性が低下する。
【0005】この問題を防ぐために、スイッチング損失
の少ない方式である共振型インバータが用いられてい
る。この共振型インバータにおいては、共振コイル(誘
導加熱コイル)と共振コンデンサの共振現象を利用して
ゼロクロススイッチングを実現させている。ゼロクロス
スイッチングするためには、共振コイルに対して適切な
共振コンデンサ容量を選択する必要がある。
【0006】図3はゼロクロススイッチングを実現した
一般的な誘導加熱装置の概略構成図を、図4はその装置
の動作時における各部の電圧、電流波形を示す。図3に
おいて、100は複写機/プリンタの場合には加熱ロー
ラ(加熱対象物)、200は誘導加熱電源である。L1
は加熱ローラ100に誘導電流を誘起するための誘導加
熱コイル、TH1は加熱ローラ100の温度を検出する
温度センサである。
【0007】上記誘導加熱電源200は、交流電源1か
らの交流出力をダイオードD1〜D4で構成された整流
回路2、この整流回路2の出力端子に接続されたノイズ
フィルタNF1間に接続されたコンデンサC1、誘導加
熱コイルL1と並列に接続されたコンデンサC2、誘導
加熱コイルL1と直列に接続された電力スイッチング素
子Q1(IGBTなどが用いられる)、この電力スイッ
チング素子Q1と並列に接続されたダイオードD5、温
度センサTH1の検出出力を入力する温度検出回路7、
この温度検出回路7の出力信号を入力して電力スイッチ
ング素子Q1に対する制御信号を出力する共振制御回路
IC1とで構成されている。また、共振制御回路IC1
は三角波発生回路3、この三角波発生回路3の出力信号
と温度検出回路7の出力信号とを比較する比較回路4と
で構成されている。
【0008】以下、上記構成の誘導加熱装置の動作を説
明する。
【0009】誘導加熱電源200に加熱指令信号が送ら
れることで該誘導加熱電源の出力端子5、5に周波数2
0KHz〜100KHz程度の高周波交流電力が発生す
る。この交流電力が誘導加熱コイルL1に印加され、誘
導加熱コイルL1は交流磁界を発生する。
【0010】この時、誘導加熱コイルL1に印加する交
流電力は、加熱ローラ100により変化するが、通常2
00〜300Wから数KW程度である。上記誘導加熱コ
イルL1に印加された交流電力により発生した交流磁界
が加熱ローラ100の中に渦電流を発生させる。その渦
電流により加熱ローラ100内にジュール熱が発生する
事で該加熱ローラが発熱する。この電磁誘導作用により
加熱ローラが発熱し該加熱ローラの温度が上昇してい
く。
【0011】ここで、加熱ローラの温度を測定する測温
素子TH1と温度検出回路7により随時加熱ローラの温
度上昇は監視され、加熱ローラの検出温度は共振制御回
路1C1にフィードバックされる。前記誘導加熱電源1
では設定目標温度と検出温度を比較し設定目標温度に検
出温度が近づくと印加高周波電力を低下させるような比
例制御等や通称PID制御と言われる制御方式を用いて
加熱ローラ100の温度を一定に保つ。
【0012】この時の各部の動作状態を図4を用いて説
明する。時刻T1にて、電力スイッチング素子Q1がオ
ンすると、この電力スイッチング素子Q1のドレイン電
流が増加していく。時刻T2にてト゛レイン電流はIoに
達し該時刻T2にて電力スイッチング素子Q1がオフす
ると、誘導加熱コイルL1から電力スイッチング素子Q
1に流れていた電流はコンデンサC2に転流してL1、
C2により共振現象がおきる。この時、電力スイッチン
グ素子Q1のト゛レイン−ソース間電圧はL1,C2の共
振動作により、図示のように正弦波の一部のような電圧
波形になる。
【0013】時刻T2にて電力スイッチング素子Q1が
オフする際には、電力スイッチング素子Q1のドレイン
電圧はゼロボルトから、ゆっくりと上昇し、ト゛レイン電
流との時間的重なりが発生しない。そのため、ト゛レイン
電圧、ト゛レイン電流との積はゼロになり、電力スイッチ
ング素子Q1のスイッチオフ損失は原理的に発生しな
い。
【0014】誘導加熱コイルL1、コンデンサC2の共
振動作により、その後、時刻T3にて共振電流が反転し
て、ドレイン電圧が下降をはじめ、時刻T4にて電力ス
イッチング素子Q1のドレイン電圧がゼロになると、電
力スイッチング素子Q1のト゛レインは、フライホイール
ダイオードD5にてゼロボルトにクランプされる。フラ
イホイールダイオードD5に電流が流れている間、つま
り、時刻T4〜T5の間にて再び電力スイッチング素子
Q1をオンすれば、ト゛レイン電圧ゼロにてスイッチオン
することになるので、スイッチオン損失は原理的にゼロ
となる。
【0015】このように、誘導加熱コイルL1,コンデ
ンサC2よりなる共振回路を用いることで、電力スイッ
チング素子Q1のスイッチング損失を小さく(原理的に
はゼロ)することができる。また、上記共振スイッチン
グを行う場合、共振周波数は、誘導加熱コイルL1,コ
ンデンサC2にて決定されるので、電力スイッチング素
子Q1のスイッチングにおいて、電力スイッチング素子
のQ1オフ時間は、ほぼ一定値となるので、誘導加熱コ
イルL1へ入力する電力の制御には、電力スイッチング
素子Q1のオン時間を制御することで、実現している。
【0016】次に、共振スイッチングにおけるゼロクロ
ススイッチングについて説明する。LC共振回路にて
は、電源電圧をVin、電力スイッチング素子Q1のオ
フ直前のドレイン電流をIo、電力スイッチング素子Q
1のドレイン電圧をVoとし、フライホイールダイオー
ドD5が無いとすると、以下のような動作をすることが
知られている。フライホイールダイオードD5が存在す
るときには、負電圧部分がゼロボルトにクランプされる
と考えれば良い。
【0017】LC共振回路における、共振周波数ω、共
振インピーダンスZは、以下のようになる。
【0018】共振インピーダンスZ=√(L/C) 共振周波数ω=1/{√(L*C)} また、ドレイン共振電圧V0は、 V0=Vin+√(Vin^2+Io^2*Z^2) *SINω(t−θ) (1)式 但しtanθ=Vin/(Io*Z) 上式より、共振の特徴として以下のことが言える。
【0019】(a)共振電圧は、入力電圧Vinを中心
にして振幅する。
【0020】(b)共振振幅電圧は電力スイッチング素
子Q1のオフ直前のドレイン電流Ioが一定ならば、共
振インピーダンスZが大きいほど大きくなる。
【0021】(c)共振振幅電圧は共振インピーダンス
Zが一定ならば、電力スイッチング素子Q1のオフ直前
のドレイン電流Ioが大きいほど大きくなる。
【0022】(d)誘導加熱コイルへ入力する電力を大
きくするには、電力スイッチング素子Q1オフ直前のド
レイン電流Ioを大きくする必要がある。
【0023】また、複写機/プリンタなど電子写真装置
の定着装置における加熱ローラにおいては、用紙サイズ
等の加熱条件に応じて適切な温度分布を実現する必要が
ある。たとえば、定着装置幅(加熱ローラの有効長)に
対して小サイズ用紙(ハガキ等)に定着する場合には、
定着装置の中央部分の発熱を大きくして端部の発熱を小
さくする。さもないと小サイズ用紙に熱を奪われる加熱
ローラ中央部の温度を所望の値に制御すると、用紙に熱
を奪われる事のない加熱ローラの端部は昇温過大になっ
てしまう。
【0024】一方、定着装置幅に対して同等サイズ用紙
に定着する場合には、定着装置の中央部分の発熱と端部
の発熱を同等にする必要がある。加熱ローラ端部の発熱
量が中央部に対して少ないと定着装置の端部のみ十分な
温度に達しないことにより用紙の端部が定着不良になっ
てしまう。このように、用紙サイズにより定着ローラの
発熱分布を制御することは、様々なサイズ、種類の用紙
を扱うためには必須である。
【0025】加熱ローラに対する所望の発熱分布を実現
するために、図5に示すように、定着装置中央部と端部
に独立な誘導加熱コイルL1,L2,L3を設けて、そ
れぞれ独立に温度制御を行う方法が考えられており、所
望の特性を得ることができる。この図5において、TH
1は加熱ローラ100の中央部の温度を検出する温度セ
ンサ、TH11は加熱ローラ100の端部の温度を検出
する温度センサ、17は温度センサTH1の検出出力を
入力して温度を測定する測定回路、171は温度センサ
TH11の検出出力を入力して温度を測定する測定回
路、Q1は誘導加熱コイルL1と直列に接続された電力
スイッチング素子、Q11は誘導加熱コイルL2、L3
と直列に接続された電力スイッチング素子、IC1,I
C11は電力スイッチング素子Q1,Q11にオン/オ
フ信号を出力する共振制御回路であり、他の図3と同一
部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】従来の共振型誘導加熱
装置は、電力スイッチング素子のオン/オフによるスイ
ッチング損失を少なくするために、ゼロクロススイッチ
ングを実現している。しかし、ゼロクロススイッチング
するためには、共振コイルに対して適切な共振コンデン
サ容量を選択する必要があり、複数の電力スイッチング
素子や、複数の共振制御回路等が必要なため、コスト的
に不利であるという課題があった。
【0027】本発明は上記のような従来の課題を解消す
るためになされたもので、加熱条件に応じて適切な加熱
分布を加熱ローラに実現できる低コストな共振型誘導加
熱装置、この装置の加熱ローラを用いた定着装置を提供
することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を有
することを特徴とする共振型誘導加熱装置および定着装
置である。
【0029】(1)加熱ローラに内蔵し軸線方向に配設
した複数の誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルと共
振をおこさせる複数の共振コンデンサと、前記誘導加熱
コイルに交流電力を供給する電力スイッチング素子とを
有する共振型誘導加熱装置において、被加熱体の加熱条
件を判断する加熱条件判断手段と、この加熱条件判断手
段の出力により通電すべき誘導加熱コイルと共振コンデ
ンサを選択する加熱コイル選択手段と、前記選択された
誘導加熱コイルと共振コンデンサに通電する通電手段と
を備えたことを特徴とする共振型誘導加熱装置 (2)(1)記載の共振型誘導加熱装置において、加熱
条件判断手段は、被加熱体のサイズ、種類又は加熱枚数
の情報を用いて判断することを特徴とする共振型誘導加
熱装置。
【0030】(3)(1)記載の共振型誘導加熱装置に
おいて、加熱条件判断手段は、加熱ローラの発熱分布を
決定することを特徴とする共振型誘導加熱装置。 (4)被加熱体上に形成されたトナー画像を、(1)か
ら(3)のうちのいずれか1項記載の共振型誘導加熱装
置の加熱ローラを適用して該被加熱体に加熱定着するこ
とを特徴とする定着装置。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を添
付図面について説明する。
【0032】(実施例)図1は本発明の第1の実施例に
よる共振型誘導加熱装置の概略構成図を示すもので、図
1においてL1、L2、L3は、磁性体からなる加熱ロ
ーラ100に誘導電流を誘起する誘導加熱コイルであ
り、L1は、加熱ローラの中央部に配置されており、L
2、L3は加熱ローラ100の端部に配置されている。
【0033】C2は誘導加熱コイルL1との共振要素と
してのコンデンサ、C3は誘導加熱コイルL2、L3と
の共振要素としてのコンデンサである。SW1は加熱条
件に応じてオン/オフされるスイッチで、このスイッチ
SW1がオフの場合には、L1、C2、電力スイッチン
グ素子Q1による共振電流により加熱ローラ中央部に誘
導電流を発生させ前述のように渦電流によるジュール熱
を用いて加熱ローラ中央部を発熱させることができる。
【0034】スイッチSW1がオンの場合には、L2、
L3、C3が、L1、C2と並列に接続される構成とな
る。同様に、L1、L2、L3、C2、C3、電力スイ
ッチング素子Q1による共振電流により加熱ローラ中央
部に加えて、加熱ローラ端部にも誘導電流を発生させ前
述のように渦電流によるジュール熱をもちいて加熱ロー
ラ中央部と端部を発熱させることができる。
【0035】ダイオードD1〜D4、コンデンサC1は
交流電力を整流し脈流に変換する整流回路であり、その
脈流を電力スイッチング素子Q1のスイッチングに応じ
て前記誘導加熱コイルL1に通電する。スイッチSW1
が導通状態においては、上記L1に加えて誘導加熱コイ
ルL2、L3にも通電されることは言うまでもない。
【0036】前記電力スイッチング素子Q1にはそのス
イッチング状態を制御する共振制御回路IC1が制御端
子に接続され、前記電力スイッチング素子Q1がオフし
たときの前記誘導加熱コイルからのフライホイール電流
を整流するフライホイールダイオードD5が逆並列接続
された電力変換回路であり、前記誘導加熱コイルに加熱
電力を供給するための電源回路を構成している。
【0037】ここで、スイッチSW1は、コピー/プリ
ント等のジョブ毎に(用紙サイズの切り替え毎に)切り
替えれば充分であるためスイッチング速度の遅い素子
(リレーも可)でも使える。7は測温素子TH1の検出
信号を入力して加熱ローラ100の中央部の温度を測定
する測定回路、8は用紙サイズ等の加熱条件入力を受け
る加熱条件判断回路、9は共振条件切り替え回路であ
る。
【0038】次に動作について説明する。
【0039】加熱条件(紙サイズ、紙種、枚数等)より
共振条件を加熱ローラ中央部のみの発熱、加熱ローラ端
部を含めた全体の発熱のどちらにすべきかを加熱条件判
断回路8により判断して、共振条件切り替え回路9、ス
イッチSW1を用いて、誘導加熱コイルL2、L3、C
3をL1、C2と並列接続したりしなかったりする。
【0040】そして、加熱条件判断回路8により、加熱
装置端部での発熱を必要とするか、加熱装置中央部のみ
での発熱が適切であるかを判断して、中央部での発熱の
みが適切な場合には、スイッチSW1をオープンにし
て、誘導加熱コイルL2、L3、C3に通電させないよ
うにすることで、加熱ローラ端部での発熱をやめる。ま
た、加熱装置端部での発熱を必要とする場合には、スイ
ッチSW1をクローズにして誘導加熱コイルL2、L
3、C3に通電させるようにすることで、加熱ローラ中
央部に加えて加熱ローラ端部での発熱を実現させる。な
お、他の図3と同一部分には同一符号を付して重複説明
を省略する。
【0041】いま、誘導加熱コイルL1、L2、L3を
並列に接続すると、電力スイッチング素子Q1のオフ直
前のドレイン電流Ioは大きくなり、共振インピーダン
スZが小さくなり、共振周波数は大きくなる。
【0042】詳細に説明すると、(1)式を計算すれば
よいが、仮にL1=L2=L3とすると、 電力スイッチング素子Q1オフ直前のドレイン電流Io
は、約3倍 共振インピーダンスZは、√(1/3)倍 共振周波数ωは、√3倍 になり、結果として共振電圧p−p値√(Vin^2+
Io^2*Z^2)は、 √(Vin^2+9*Io^2*1/3*Z^2)=√
(Vin^2+3*Io^2*Z^2) となり大きくなる。
【0043】上記計算より明らかなように(仮にL1=
L2=L3とすると)、共振周波数が約1.7倍にな
り、共振電圧も大きくなるので、電力スイッチング素子
Q1は高耐電圧且つ、ハイスピードな素子が必要にな
る。もちろん、ゼロクロススイッチングを行うために、
電力スイッチング素子Q1のスイッチング周波数や該電
力スイッチング素子のオフ時間(前述のようにL1,L
2,L3により合成されたL、Cにより決定される)を
適切に変更する必要があることは言うまでもない。
【0044】そこで、誘導加熱コイルL1、L2、L3
を並列に接続する時には、共振コンデンサC2,C3も
並列接続させて適切な共振コンデンサ容量を合成するこ
とで、共振周波数ω、共振電圧p−p値√(Vin^2
+Io^2*Z^2)を適切な値にすることが望まし
い。上記のように、L1=L2=L3の場合には、C3
=2*C2を選択すれば、このとき 共振周波数ω=1/{√(L*C)} =1/{√(1/3*L1*3*C2)} =1/{√(L1*C2)} 共振インピーダンスZ=√(L/C) =√{1/3*L1/(3*C2)} =1/3*√(L/C) 共振電圧p−p値√(Vin^2+Io^2*Z^2) =√(Vin^2+9*Io^2*1/9*Z^2) =√(Vin^2+*Io^2*Z^2) となり、L1、C2のみを接続した場合(加熱ローラの
中央部のみを発熱させる場合)と同一周波数、同一共振
電圧p−p値となり都合がよい。
【0045】加熱装置制御の特徴として、加熱動作を開
始する前に選択された用紙の種類、サイズ等により実現
したい発熱分布を決定できる。この事は、今後設定すべ
き発熱分布にあわせて最適な誘導加熱コイルを選択し
て、最適な共振コンデンサ条件を予め決定できることを
意味している。
【0046】例えば、複写機においては、ユーザにより
コピー枚数や用紙が設定されたのちにコピースタートキ
ーが押される。ハガキなど紙幅の狭い用紙が選択された
場合にはあらかじめ、加熱装置中央部分の誘導加熱コイ
ルのみを選択接続して、そのコイルに最適な共振コンデ
ンサを接続させれば良い。
【0047】また、A3サイズ用紙や、A4横向き用紙
が選択された場合にはあらかじめ、加熱装置中央部分の
誘導加熱コイルと端部の誘導加熱コイルの両方を選択接
続して、その並列接続されたコイルに最適な共振コンデ
ンサを接続させれば良い。
【0048】上記例では、3つの誘導加熱コイルL1,
L2,L3と2つの共振コンデンサC2,C3を用いた
例であるが誘導加熱コイルを4つ以上用いて、より細か
く加熱ローラの発熱分布を制御する場合についても同様
に考えれば良い。
【0049】上記実施例による共振型誘導加熱装置の加
熱ローラ100を、図2に示す定着装置の加熱ローラ5
01として用いることにより、常に適切な定着処理を可
能とする定着装置を得ることができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルと共振をお
こさせる複数の共振コンデンサと、前記誘導加熱コイル
に交流電力を供給する電力スイッチング素子とを有する
共振型誘導加熱装置において、被加熱体にトナーを定着
させる条件を判断する加熱条件判断手段と、この加熱条
件判断手段の出力により通電すべき誘導加熱コイルと共
振コンデンサを選択する加熱コイル選択手段と、前記選
択された誘導加熱コイルと共振コンデンサに通電する通
電手段とを備えるように構成したので、加熱条件に応じ
て通電させる誘導加熱コイルを決定する際に共振コンデ
ンサ容量を同時に適切に可変にすることで、共振周波
数、共振電圧p−p値を適切に選択できる。この結果、
電力スイッチング素子のスピード、耐電圧を大きくする
必要がなくなるとともに、温度センサ及び温度測定回路
並びに電力スイッチング素子をオン/オフ制御する共振
制御回路を共通化でき、コストダウンが可能となる。ま
た、誘導加熱コイル選択用のスイッチは、スイッチング
速度の遅い素子(リレーも可)でも良いので、比較的安
価に、且つ低損失にて実現できるという効果がある。
【0051】本発明によれば、加熱条件判断手段は、被
加熱体サイズ、種類又は加熱枚数の情報を用いて判断す
るように構成したので、常に適切な加熱処理を行うこと
ができるという効果がある。
【0052】本発明によれば、加熱条件判断手段は、加
熱ローラの軸線方向における発熱分布を決定するように
構成したので、加熱ローラの軸線方向について常に適切
な発熱分布を得ることができるという効果がある。
【0053】本発明によれば、被加熱体上に形成された
トナー画像を、上記本発明の共振型誘導加熱装置を適用
して該被加熱体に加熱定着するように構成したので、常
に適切な定着処理を行うことができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例による共振型誘導加熱
装置の概略構成図である。
【図2】 誘導加熱方式を適用する定着装置の構造図で
ある。
【図3】 誘導加熱装置の基本概略構成図である。
【図4】 図3の誘導加熱装置の動作時における各部の
電圧・電流波形図である。
【図5】 従来のゼロクロススイッチングを実現した一
般的な誘導加熱装置の概略構成図である。
【符号の説明】
L1 、L2、L3 誘導加熱コイル C2、C3 コイル共振コンデンサ Q1 電力スイッチング素子 SW1 誘導加熱コイルL1 、L2、L3への通電ス
イッチ 7 測定回路 IC1 共振制御回路 TH1 温度検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA03 AA47 BA25 BA26 BA27 BB18 BE06 CA07 CA16 CA17 CA19 CA30 CA45 CA48 3K059 AA02 AD07 AD15 AD35 5H007 AA01 AA12 BB04 BB11 CA02 CB04 CB07 CB09 CC07 DA03 DB01 DC08 EA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱ローラに内蔵し軸線方向に配設した
    複数の誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルと共振を
    おこさせる複数の共振コンデンサと、前記誘導加熱コイ
    ルに交流電力を供給する電力スイッチング素子とを有す
    る共振型誘導加熱装置において、被加熱体の加熱条件を
    判断する加熱条件判断手段と、この加熱条件判断手段の
    出力により通電すべき誘導加熱コイルと共振コンデンサ
    を選択する加熱コイル選択手段と、前記選択された誘導
    加熱コイルと共振コンデンサに通電する通電手段とを備
    えたことを特徴とする共振型誘導加熱装置
  2. 【請求項2】 請求項1記載の共振型誘導加熱装置にお
    いて、加熱条件判断手段は、被加熱体のサイズ、種類又
    は加熱枚数の情報を用いて判断することを特徴とする共
    振型誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の共振型誘導加熱装置にお
    いて、加熱条件判断手段は、加熱ローラの発熱分布を決
    定することを特徴とする共振型誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 被加熱体上に形成されたトナー画像を、
    請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の共振
    型誘導加熱装置を適用して該被加熱体に加熱定着するこ
    とを特徴とする定着装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006091885A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Toshiba Corp 加熱装置および定着装置ならびに定着装置の温度制御方法
US7496303B2 (en) 2006-02-27 2009-02-24 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Fixing device, image forming apparatus having the same and image forming method
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CN110401995A (zh) * 2018-04-25 2019-11-01 深圳市鑫汇科股份有限公司 一种电磁加热设备

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