JP2003297267A - 冷陰極発光素子およびその製造方法、画像表示装置 - Google Patents

冷陰極発光素子およびその製造方法、画像表示装置

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JP2003297267A
JP2003297267A JP2002103480A JP2002103480A JP2003297267A JP 2003297267 A JP2003297267 A JP 2003297267A JP 2002103480 A JP2002103480 A JP 2002103480A JP 2002103480 A JP2002103480 A JP 2002103480A JP 2003297267 A JP2003297267 A JP 2003297267A
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cold cathode
light emitting
emitting device
gate electrode
rib
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JP2002103480A
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English (en)
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Kozaburo Shibayama
耕三郎 柴山
Shinsuke Yura
信介 由良
Masaaki Kai
政明 開
Yusaku Saito
雄作 斎藤
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷陰極発光素子におけるゲート電極と冷陰極
電子源間のギャップの精度を向上し、且つ、そのギャッ
プの大きさのバラツキを抑える。 【解決手段】 背面パネル2は、1つ以上のリブ21a
から成るスペーサ21を有し、CNT陰極5から電子を
引き出すための平板型ゲート電極20は、スペーサ21
上に固定されることで、CNT陰極5の上方に設置され
る。それぞれのリブ21aは同一幅であるため、リブ2
1aの焼成工程後の各リブ21aの高さ、即ちスペーサ
21の高さは均一となる。また、ゲート電極20は平板
型であるため、ゲート電極20とCNT陰極5間のギャ
ップの大きさのバラツキは抑えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平板型画像表示装置
(フラットパネルディスプレイ)に関するものであり、
特に、冷陰極を電子源とする発光素子を画面に用いる電
界放出型画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディスプレイ装置に用いられ
る電子源としては熱電子を用いたCRT用の電子源など
がよく知られているが、近年、フラットパネルディスプ
レイの開発が盛んになるにつれ、ヒータを必要としない
冷陰極(Cold Cathode)の電子源の開発が
進んでいる。とりわけ、平面状に配置された電界放出型
陰極、即ち冷陰極からなる電子源を備えた電界放出型画
像表示装置(FED:Field Emission
Display)は、高輝度および広視野角、高遠応
答、低消費電力の実現が可能な大画面の自発光型画像表
示装置として注目されている。その中でも特に注目され
ているのが、半導体プロセスを必要とせず印刷やCVD
(Chemical Vapor Depositio
n)で作成可能なCNT(Carbon Nano−T
ube)を用いた電子源であり、学会や研究会で盛んに
発表されている。
【0003】図9は、FED表示装置に用いられる従来
の冷陰極電子源を用いた発光素子(冷陰極発光素子)の
概略断面図である。この図において、1はガラス製の前
面パネル、2はガラス製の背面パネルであり、3は前面
パネル1と背面パネル2との間に介在する矩形枠状のガ
ラス製のスペーサ(スペーサガラス)である。これら前
面パネル1、背面パネル2およびスペーサガラス3が不
図示の低融点ガラス(フリットガラス)により気密に封
止されることで真空容器を形成している。また、一般的
に、前面パネル1および背面パネル2の厚さは共に2〜
4mm程度である。
【0004】4は前面パネル1の内面に略正方形に塗布
された赤R、緑G、青B等の蛍光体であり、蛍光面を形
成している。その蛍光面全体には、発光効率を高めると
共に蛍光面を電子加速用の陽極、即ち蛍光体陽極として
機能させることを目的としたアルミバックが施されてい
る。それにより、前面パネル内面の蛍光体4は10kV
程度の陽極電位に保てるようになっている。
【0005】前面パネルから約10mm程度隔てて対向
配置された背面パネル2の表面には、冷陰極電子源であ
るCNT陰極5が例えば四角や丸等の所定の形状で形成
されている。CNT陰極5の平均厚さは印刷・焼成後で
10〜20μm程度である。また、6は良く知られた折
り曲げ式の金属ゲート電極(折り曲げ型ゲート電極)で
ある。折り曲げ型ゲート電極6は、CNT陰極5の上方
にCNT陰極5に対向して配置されている。通常、折り
曲げ型ゲート電極6は、CNT陰極5から約1〜2mm
の間隔(ギャップ)を有するように設置されており、幾
分高い電圧を印加することでCNT陰極5から電子を引
き出す作用を有している。折り曲げ型ゲート電極6の厚
さは0.1〜0.3mm程度が一般的である。さらに、
折り曲げ型ゲート電極6には、CNT陰極5から引き出
された電子が通過するためメッシュ穴7が形成されてい
る。
【0006】図10および図11は、図9に示した従来
の冷陰極発光素子の背面パネル2の上面図である。これ
らの図において、図9と同一の要素には同一符号を付し
ており、ここでの詳細な説明は省略する。図10は、背
面パネル2におけるCNT陰極5の配置を示しており、
簡単のため折り曲げ型ゲート電極6は省略している。こ
の図のように、CNT陰極5は陰極配線層8を介して所
定の個数ずつ接続され、それぞれ冷陰極電子源列である
CNT陰極列10を構成している。また図10におい
て、CNT陰極列10の上に配置される折り曲げ型ゲー
ト電極6を図示すると図11のようになる。
【0007】また、実際の冷陰極発光素子には、容器の
内部を真空に引くための穴や排気管、外部へ信号を取り
出すための電極などが背面パネル2に設けられ、さら
に、内部ガスを吸着するためのゲッタがスペーサガラス
3等に設けられているが、本発明との関連が薄いので、
説明の簡単のため図示は省略している。
【0008】このような構成の発光素子が縦横にマトリ
クス状に所定個ずつ配列されることで、FED表示装置
の大画面が構成される。このとき、隣接する発光素子間
の境界における間隙が大きいと、画面表示全体を見たと
きにその境界部分(継目、シーム)が目立つことが問題
となる。従って、隣接する発光素子間の間隔はできるだ
け小さいことが望ましい。そのため、スペーサガラス3
をできるだけ薄くしたり、不図示の外部電極や排気管を
背面パネル側に設けることにより、隣接する発光素子間
の間隔を小さくしている。
【0009】以上の構成によれば、CNT陰極5と折り
曲げ型ゲート電極6との間に適当な電圧を印加すること
により、CNT陰極5より電子が電界放出(フィールド
エミッション)され、メッシュ開口部7を介してエミッ
ション電流が取り出される。一般に、このときゲート電
極6には点灯位置を制御するためのパルス電圧が印加さ
れる。その電圧値は、パルス電圧を発生する駆動用IC
として市販の安価なものを使用するためにも100V〜
200V以下程度であることが望ましい。
【0010】そしてゲート電極6から取り出されたエミ
ッション電流の電子は陽極である蛍光体4に印加された
約10kV程度の高電圧により加速され、蛍光体4を励
起して発光させる。それにより、個々の発光素子は所定
の色を発光する。その結果、FED表示装置の画面全体
にカラー画像が表示されることとなる。またこのとき、
個々の発光素子においてエミッション電流の電子が蛍光
体4に当たったときガスが発生するが、このガスは不図
示のゲッタにより吸着されることで冷陰極発光素子の内
部は高真空に保たれる。それによりエミッション電流の
低下を防止することができ、それに起因する画質の劣化
は抑えられている。
【0011】また図12は、本願発明者の起案に係る未
公開の技術である1枚の金属板をハーフエッチングする
ことにより形成した折り曲げ無しのゲート電極(以下の
説明においては「ハーフエッチ型ゲート電極」と称す
る)を用いた冷陰極発光素子の側断面図であり、図13
はその背面パネルの上面図である。これらの図におい
て、図9と同様の要素については同一符号を付してあ
る。また16はハーフエッチ型ゲート電極、17はハー
フエッチ型ゲート電極16のCNT陰極5を覆う部分に
ハーフエッチングにより形成された空隙部をそれぞれ示
している。
【0012】ハーフエッチ型ゲート電極16は、1枚の
薄い金属板からハーフエッチングによりCNT陰極5を
覆う部分に空隙部17を形成し、さらに空隙部17の所
定の領域にメッシュ開口部7を設けることで形成され
る。即ち、ハーフエッチングにより規定される空隙部1
7の高さによって、CNT陰極5とゲート電極16aと
のギャップが決定される。
【0013】上記した折り曲げ型ゲート電極6は比較的
外力に対して弱いために、CNT陰極5との間に精度良
く所定の間隔を設けて背面パネル2に固定することは困
難である。例えば、背面パネル2に設置する際に治具を
用いて押さえる際に加わる力や、背面パネル2との間の
熱応力によって、曲がりや反りが発生しやすいためであ
る。そのため、折り曲げ型ゲート電極6は、CNT陰極
5から約1〜2mm程度離して設置せざるを得ない。
【0014】一方、ハーフエッチ型ゲート電極16もま
た薄い金属板であるが、その形状から外力に対して比較
的強く、曲がりや反りが発生しにくい。そのため、CN
T陰極5とのギャツプを空隙部17において0.05〜
0.1mmと、折り曲げ式ゲート電極6の場合より1桁
程度短縮して設置することが可能である。これにより、
ハーフエッチ型ゲート電極16に印加する印加電圧も従
来の折り曲げ型ゲート電極6の数分の一以下の低い電圧
で済み、即ち、低い駆動電圧で動作する発光素子を提供
することができる。その結果、より安価な駆動用ICの
使用が可能となる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、ゲー
ト電極として折り曲げ型ゲート電極6は薄い金属板によ
り形成され、その形状から外力に対して弱いために、C
NT陰極5から約1〜2mm程度離して設置せざるを得
ない。そのため、ゲート電極6とCNT陰極5間のギャ
ップを短縮して、ゲート電極6への印加電圧(駆動電
圧)の低下を図ることは困難であった。
【0016】それに対し、ハーフエッチ型ゲート電極1
6を用いた場合は、CNT陰極5とのギャツプを0.0
5〜0.1mmと、折り曲げ式ゲート電極6の場合より
1桁程度短縮して設置することが可能であり、駆動電圧
の低圧化を図れる。しかし、ハーフエッチ型ゲート電極
を形成する際のハーフエッチングにおけるエッチング深
さを高精度に制御することは困難であり、その深さ
(0.05〜0.1mm程度)に対して無視できない±
10μm程度の大きさのバラツキが生じる。別の言い方
をすれば、メッシュ開口部7が形成される空隙部17部
分のゲート電極の厚さにバラツキが生じる。そのため、
冷陰極電子源毎あるいは冷陰極発光素子毎の特性にばら
つきが生じることとなり、その結果、FED表示装置の
表示画質の劣化を招いてしまう。
【0017】本発明は以上のような課題を解決するため
になされたものであり、ゲート電極と冷陰極電子源間の
ギャップを短縮でき、且つ、そのギャップの大きさのバ
ラツキの少ない冷陰極発光素子を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の冷陰極
発光素子は、前面パネルと背面パネルとを第1のスペー
サを介して封止した容器を備え、前記前面パネルは、前
記容器の内面に蛍光体陽極を有し、前記背面パネルは、
前記容器の内面に、前記蛍光体陽極を発光させる電子源
となる冷陰極電子源、前記冷陰極電子源を挟む位置に形
成された複数個の第2のスペーサ、及び、前記第2のス
ペーサの上に固定されることで前記冷陰極電子源の上方
に設置された前記冷陰極電子源から電子を引き出すため
のゲート電極を有し、前記第2のスペーサのそれぞれ
は、同一幅の少なくとも1つ以上のリブから成ることを
特徴とする。
【0019】請求項2に記載の冷陰極発光素子は、請求
項1に記載の冷陰極発光素子であって、前記ゲート電極
が、平板型のゲート電極であることを特徴とする。
【0020】請求項3に記載の冷陰極発光素子は、請求
項1または請求項2に記載の冷陰極発光素子であって、
前記リブの幅は、焼成前で100μm以下であることを
特徴とする。
【0021】請求項4に記載の冷陰極発光素子は、請求
項1から請求項3のいずれかに記載の冷陰極発光素子で
あって、前記冷陰極電子源はCNT(Carbon N
ano−Tube)を用いた電子源であることを特徴と
する。
【0022】請求項5に記載の冷陰極発光素子は、請求
項1から請求項4のいずれかに記載の冷陰極発光素子で
あって、前記リブの材料は、酸化鉛や酸化ビスマスから
成る低融点ガラスであることを特徴とする。
【0023】請求項6に記載の画像表示装置は、請求項
1から請求項5のいずれかに記載の冷陰極発光素子によ
り構成される画面を備えることを特徴とする。
【0024】請求項7に記載の冷陰極発光素子の製造方
法は、蛍光体陽極を有する前面パネルと、前記蛍光体陽
極を発光させる電子源となる冷陰極電子源、前記冷陰極
電子源を挟む位置に形成された複数個のスペーサ、及
び、前記スペーサの上に固定されることで前記冷陰極電
子源の上方に設置された前記冷陰極電子源から電子を引
き出すためのゲート電極を有する背面パネルとを備える
冷陰極発光素子の製造方法であって、(a)前記背面パ
ネルの所定の位置に、前記スペーサを形成する工程と、
(b)前記スペーサを焼成する工程と、(c)前記背面
パネル上における前記スペーサの間に、前記冷陰極電子
源を形成する工程と、(d)前記ゲート電極を、前記ス
ペーサの上に固定する工程とを備え、前記工程(a)に
おいて形成される前記スペーサは、同一の幅および厚さ
を有する少なくとも1つ以上のリブから成ることを特徴
とする。
【0025】請求項8に記載の冷陰極発光素子の製造方
法は、請求項7に記載の冷陰極発光素子の製造方法であ
って、前記ゲート電極が、平板型のゲート電極であるこ
とを特徴とする。
【0026】請求項9に記載の冷陰極発光素子の製造方
法は、請求項7または請求項8に記載の冷陰極発光素子
の製造方法であって、前記工程(a)において形成する
前記リブの幅は、100μm以下であることを特徴とす
る。
【0027】請求項10に記載の冷陰極発光素子の製造
方法は、請求項7から請求項9のいずれか記載の冷陰極
発光素子の製造方法であって、前記工程(a)は、
(e)前記背面パネル上に前記リブの材料を、印刷法に
より均一な厚さに全面ベタ印刷する工程と、(f)印刷
された前記リブの材料の上に、それぞれ同一幅にパター
ンニングしたドライフィルムを形成する工程と、(g)
サンドブラスト法により前記ドライフィルムをマスクと
して前記リブの材料を除去することで前記リブの材料を
パターンニングする形成する工程とを含むことを特徴と
する。
【0028】請求項11に記載の冷陰極発光素子の製造
方法は、請求項7または請求項9に記載の冷陰極発光素
子の製造方法であって、前記工程(a)は、(h) 前
記背面パネル上に前記リブの材料を、印刷法によりそれ
ぞれ同一幅のパターンをもって均一な厚さに印刷する工
程を含むことを特徴とする。
【0029】請求項12に記載の冷陰極発光素子の製造
方法は、請求項7から請求項11のいずれかに記載の冷
陰極発光素子の製造方法であって、前記冷陰極電子源は
CNT(Carbon Nano−Tube)を用いた
電子源であることを特徴とする。
【0030】請求項13に記載の冷陰極発光素子の製造
方法は、請求項7から請求項11のいずれかに記載の冷
陰極発光素子の製造方法であって、前記リブの材料は、
酸化鉛や酸化ビスマスから成る低融点ガラスであること
を特徴とする。
【0031】
【発明の実施の形態】<実施の形態1>図1は、本発明
の実施の形態1に係る冷陰極発光素子の断面図であり、
図2はその背面パネルの上面図である。なお、これら図
において図9および図10に示したものと同様の要素に
ついては同一符号を付してあるので、それらのここでの
詳細な説明は省略する。図9と同様に、前面パネル1と
背面パネル2とは、第1のスペーサであるスペーサガラ
ス3を介して不図示の低融点ガラスにより気密に封止さ
れ、真空容器を形成している。前面パネル1の内面には
赤R、緑G、青B等の蛍光体陽極4が形成され、前面パ
ネル1に対向配置された背面パネル2の表面には、冷陰
極電子源であるCNT陰極5が形成されている。
【0032】また、20は本実施の形態に係るゲート電
極であり、CNT陰極5を覆う部分にメッシュ開口部7
が形成された折り曲げ無しの厚さ30μm程度の薄い金
属平板から成る(以下、このゲート電極20を「平板型
ゲート電極」と称する)。
【0033】さらに21は、CNT陰極5を挟む位置に
形成された第2のスペーサであり、平板型ゲート電極2
0は第2のスペーサ21の上に置かれ低融点ガラス等を
用いて固定されることで、CNT陰極5の上方に設置さ
れている(以下、この第2のスペーサ21を「ゲート支
持スペーサ」と称する)。ゲート支持スペーサ21のそ
れぞれは、全て同じ幅を有する1個以上のリブ21aに
より構成されている。また、図2に示すように、ゲート
支持スペーサ21は各CNT陰極列10を挟むように形
成される。なお、図2においては説明の便宜上、平板型
ゲート電極20は破線で示している。
【0034】図1から分かるように、本実施の形態にお
いては平板型ゲート電極20とCNT陰極5との間隔
(ギャップ)はゲート支持スペーサ21の高さに依存す
ることになる。よって、それぞれのゲート支持スペーサ
21の高さ、即ちリブ21aの高さを精度良く形成する
ことができれば、平板型ゲート電極20とCNT陰極5
間のギャップを精度良く規定することができる。以下、
本実施の形態におけるゲート支持スペーサ21の高さ、
即ちリブ21aの高さを精度良く形成するための手法に
ついて説明する。
【0035】まず、その形状を精度良く形成することの
できるリブ21aの材料としては、酸化鉛や酸化ビスマ
スから成る低融点ガラスを用いて樹脂類と混ぜ合わせた
もの等が考えられる。一般に、そのようなリブ材料を用
いてリブを形成する際、最後にリブ材料を焼き固めるた
めに焼成工程を施す必要がある。この焼成工程において
はリブ材料に含まれる有機物などが焼失されるため、寸
法が約70%ほどに縮小する。ここで重要なことは、焼
成工程前に同一の高さで形成したリブであっても、その
幅が異なると同一の高さを保てなくなるということであ
る。図3は、リブの幅と焼成工程における形状変化との
関係を説明するための図である。例えばリブ幅が広い場
合、図3(a)に示すように焼成後のリブ21aの端部
がせり上がるように収縮する傾向が現れる。一方、リブ
幅が細い場合は図3(b)に示すように、そのせり上が
りは少ない。このように、リブ21aの幅によって焼成
工程における変形の仕方が異なるために、焼成工程後の
リブ21aの高さはそのリブの幅に依存することにな
る。言い換えれば、幅の異なるリブ同士の高さを焼成工
程後も等しく保つことは極めて困難である。
【0036】そこで、本実施の形態においては、それぞ
れのゲート支持スペーサ21を構成するリブ21aを、
焼成工程前において全て同じ幅に形成しておく。それに
より、焼成工程が施された後における全てのリブ21a
の高さ、即ちゲート支持スペーサ21の高さを容易に均
一にすることができる。また、その結果として図1およ
び図2に示したように、焼成工程を経て形成された冷陰
極発光素子においても、それぞれのゲート支持スペーサ
21は同一幅のリブ21aをもって構成されることとな
る。
【0037】そのために本実施の形態においては、最も
狭いゲート支持スペーサ21の幅を各リブ21aの幅に
採用する。即ち、図1および図2における全てのリブ2
1aの幅は、最も狭い幅である左右両端に位置するゲー
ト支持スペーサ21の幅とする。つまり、同図に示すよ
うに、左右両端以外の幅の広いゲート支持スペーサ21
のそれぞれは、左右両端のゲート支持スペーサ21と同
じ幅を有するリブ21aを2本集合させて構成される。
【0038】次に、本実施の形態に係る平板型ゲート電
極20について説明する。平板型ゲート電極20は、1
枚の薄い金属板からエッチングにより不要な部分を除去
してその骨格を作り、その後、CNT陰極5を覆う部分
となる所定の領域にメッシュ開口部7を形成することに
より形成される。上記したハーフエッチ型ゲート電極の
ようにハーフエッチング加工は必要としないので、メッ
シュ開口部7が形成される空隙部17部分の厚さにばら
つきが生じることは無い。つまり、平板型ゲート電極2
0の厚さは均一である。
【0039】図4は、背面パネル2への取り付け前の平
板型ゲート電極20を示す図である。23は、平板型ゲ
ート電極20を形成した金属板の一部であり、背面パネ
ル2への固定の後に除去される取っ手部である。この図
のように、1枚の金属板から並行して複数個の平板型ゲ
ート電極20が形成される。また、図5は個々の平板型
ゲート電極20の形状を示す図である。図5において、
(a)は上面図、(b)は(a)におけるA−B線に沿
った断面図、(c)は(a)におけるC−D線に沿った
断面図である。
【0040】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、それぞれのゲート支持スペーサ21を、全て同じ幅
を有する1個以上のリブ21aをもって構成するので、
焼成工程が施された後における全てのゲート支持スペー
サ21の高さを容易に均一にすることができる。そのた
め、平板型ゲート電極20とCNT陰極5との間のギャ
ップを精度良く規定することができる。さらに、ゲート
支持スペーサ21の上に固定されるゲート電極として、
厚さが均一な平板型ゲート電極20が用いられるため、
平板型ゲート電極20とCNT陰極5との間のギャップ
のバラツキは抑えられる。
【0041】その結果、平板型ゲート電極20とCNT
陰極5との間のギャップは、30μm程度にまで短縮す
ることが可能となり、さらにそのバラツキは±2〜3μ
mに抑えることができた。即ち、低い駆動電圧で動作す
る発光素子を提供することができ、より安価な駆動用I
Cの使用が可能となる。また、平板型ゲート電極20と
CNT陰極5との間のギャップのバラツキが抑えられる
ことで、冷陰極電子源毎あるいは冷陰極発光素子毎の特
性にバラツキも抑えられ、FED表示装置の表示画質の
向上に寄与できる。
【0042】なお、本実施の形態においては、幅の広い
ゲート支持スペーサ21を形成するリブ21aの本数を
2本として説明したが、これに限定されるものではな
く、それぞれのゲート支持スペーサ21が同じ幅の1本
以上のリブ21aによって形成されていればよい。例え
ば、さらに幅の広いゲート支持スペーサ21が必要な場
合等、1つのゲート支持スペーサ21を3本以上のリブ
21aによって形成してもよい。逆に、幅の広いゲート
支持スペーサ21が必要なければ、ゲート支持スペーサ
21の全てが1本のリブ21aによって形成されるもの
であってもよい。
【0043】また、上記説明ではリブ21aを形成する
ためのリブ材の例として、酸化鉛や酸化ビスマスから成
る低融点ガラスを用いて樹脂類と混ぜ合わせたものを挙
げたが、これと同等の性能を有する他のリブ材であって
もよく、本発明に適用するリブ材をこれに限定されるも
のではない。
【0044】さらに、本実施の形態においては、冷陰極
電子源の例としてCNT陰極を示したが、本発明の適用
をこれに限定するものではなく、他の冷陰極電子源を用
いる冷陰極発光素子においても適用可能であることは明
らかである。なお、CNT陰極は、仕事関数が小さく電
子を比較的容易に放出できるため、冷陰極発光素子の駆
動電圧の低圧化を図れ、冷陰極発光素子のコスト削減に
寄与できる。
【0045】<実施の形態2>本発明者は、リブ21a
の幅が焼成工程前の時点で100μmを超えると、その
焼成時にリブ21aの両端部のせり上りが大きくなる傾
向にあることを見出した。そこで、本実施の形態におい
ては、リブ21aの幅を焼成前で100μm以下とす
る。そうすることにより、各リブ21aの両端部のせり
上がりは小さくなり、せり上がりの高さのバラツキに起
因するリブ21aの高さバラツキをさらに抑えることが
できるため、リブ21aの高さ、即ちゲート支持スペー
サ21の高さの均一度はより向上される。つまり、平板
型ゲート電極20とCNT陰極5との間のギャップの大
きさのバラツキをより抑えることができる。さらに、平
板型ゲート電極20をリブ21aの上に固定する際に、
せり上がりに起因するゲート電極20とリブ21aの隙
間が小さいために、固定のためのフリットガラスの充填
が容易になるという利点もある。なお、リブ21aの焼
成前の高さは、高さの均一度の観点から30〜50μm
が好ましい。即ち、アスペクト比にして0.3以上が好
ましい。また、焼成後のリブ21aのアスペクト比は、
ほぼ維持される。
【0046】図6は、実施の形態2に係る冷陰極発光素
子の一例を示す断面図であり、図7はその背面パネルの
上面図である。実施の形態1においては、最も狭いゲー
ト支持スペーサ21の幅を各リブ21aの幅に採用した
が、本実施の形態においては、最も狭いゲート支持スペ
ーサ21の幅に関わらず、リブ21aの幅を焼成前で1
00μm以下とする。そのため、図6および図7のよう
に、左右両端の最も狭いゲート支持スペーサ21も複数
個のリブ21aによって形成される場合もある。なお、
これらの図は単なる一例を示したものであり、各ゲート
支持スペーサ21を形成するリブ21aの本数は、これ
らの図示したものに限定するものでない。
【0047】ここで、図6および図7のように、1つの
背面パネル2上にゲート支持スペーサ21として幅の狭
いものと広いものと2種類を形成する場合を考える。こ
のとき例えば、幅の狭いゲート支持スペーサ21を0.
7mm幅、幅の広いゲート支持スペーサ21を3.1m
m幅、各リブ21aの幅を100μm、リブ21a同士
の間隔を200μmとすると、狭い方のゲート支持スペ
ーサ21には3本、広い方のリブには11本ものリブ2
1aを形成することとなり、実施の形態1の場合よりも
リブ21aのパターンが細密になるために製造工程が複
雑になる点を注意する必要がある。
【0048】<実施の形態3>図8は、実施の形態3に
係る冷陰極発光素子におけるリブ21aの形成工程を示
す図である。以下、この図に基づいて、本実施の形態に
おけるリブ21aの形成工程を説明する。
【0049】まず、背面パネル2上にリブ21aの材料
であるリブ材21bを印刷法により所定の均一な厚さに
全面ベタ印刷する(図8(a))。次に、リブ材21b
の上に、ドライフィルム26を同じく全面にラミネート
する(図8(b))。そして、ドライフィルム26を露
光・現像して形成するリブ21aに応じた所定のマスク
パターンにパターンニングする(図8(c))。上述し
たように、本発明においてはリブ21aの幅は全て同一
にすることが重要であるので、このときパターンニング
したドライフィルム26の幅はそれぞれ同一に形成す
る。また、このとき、実施の形態2において説明したよ
うに、焼成前のリブ21aの幅を100μm以下にすれ
ば、焼成後の各リブ21aの両端部のせり上がりを小さ
くでき、せり上がりの高さのバラツキに起因するリブ2
1aの高さバラツキを抑えることができる。
【0050】その後、そのパターンニングされた同一幅
のドライフィルム26をマスクとして、サンドブラスト
により不要なリブ材26bを除去する。その結果、所定
のパターンを有するそれぞれ同一幅且つ同一の厚さのリ
ブ21aが形成される(図8(d))。そして、リブ2
1a上のドライフィルム26をモノエタノールアミン等
のアルカリ液により剥離除去し(図8(e))、最後に
焼成工程によりリブ21aを焼き固める。このとき、リ
ブ21aの幅および厚さは全て同一に形成されているた
め、その焼成工程によりリブ21aの収縮が生じても、
焼成後におけるそれぞれのリブ21aの高さのばらつき
は抑えられる。
【0051】以上の工程により、背面パネル2上にリブ
21a(ゲート支持スペーサ21)が形成されると、ゲ
ート支持スペーサ21の間に、CNT陰極5および陰極
配線層8から成るCNT陰極列10を形成し、ゲート支
持スペーサ21の上に平板型ゲート電極20をフリット
ガラス等で固定する。それにより、図1、図2に示した
ような、上面にCNT陰極列10、ゲート支持スペーサ
21、平板型ゲート電極20を有する背面パネル2が形
成される。
【0052】本実施の形態によれば、リブ21aにより
構成されるそれぞれのゲート支持スペーサ21の高さの
ばらつきは抑えられる。そのため、平板型ゲート電極2
0とCNT陰極5との間のギャップを精度良く規定する
ことができる。
【0053】<実施の形態4>上記した実施の形態3に
おいては、印刷法により一旦全面ベタ印刷したリブ材2
1bを、サンドブラスト法を用いてパターンニングする
ことにより、所定のパターンのリブ21aを形成した。
【0054】本実施の形態においては、リブ材21bを
全面ベタ印刷することなく、直接所定のパターンをもっ
て印刷することにより、リブ21aを形成する。この場
合、リブ材21bの印刷の版・マスクとして、実施の形
態3でドライフィルム26のパターンニングに用いるも
のと同様のパターンを有するものを使用してスクリーン
印刷すればよい。つまり、本実施の形態においては、印
刷法により背面パネル2上に印刷されたリブ材21b
は、その時点で図8(e)に示すように同一の幅および
厚さのリブ21aとしての形状を有することとなる。よ
って、実施の形態3と比較して、少ない工程数によりリ
ブ21aを形成することができる。つまり、冷陰極発光
素子の製造工程の簡略化に寄与できる。
【0055】ところで、リブ21aを所定の厚さをもっ
て形成するためにスクリーン印刷を重ねて行う場合、各
印刷毎の位置ずれによるリブ21a高さへの影響は、印
刷するリブ21aの幅が細くなる程大きく、広くなるほ
ど小さくなる。言い換えれば、印刷ごとの位置連れが生
じた場合、印刷するリブ21aのそれぞれ幅に応じた高
さの差が生じ、即ち、リブ21aの高さにバラツキが生
じることとなる。しかし、上述したように、本発明にお
いてはリブ21aの幅は全て同一に形成するので、この
バラツキは必然的に抑えられている。
【0056】なお、本発明の適応は、以上示した実施の
形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱し
ない範囲で実施されるものであればよいことは言うまで
もない。
【0057】
【発明の効果】請求項1に記載の冷陰極発光素子によれ
ば、ゲート電極が上に固定される第2のスペーサのそれ
ぞれは、同一幅の少なくとも1つ以上のリブから成るの
で、第2のスペーサの焼成工程が施された後における第
2のスペーサを形成する全てのリブの高さ、即ち第2の
スペーサの高さは均一となる。よって、ゲート電極と冷
陰極電子源との間のギャップを精度良く規定することが
できる。その結果、ゲート電極と冷陰極電子源との間の
ギャップを短縮することが可能となり、さらにそのギャ
ップのバラツキも抑えられる。即ち、低い駆動電圧で動
作する冷陰極発光素子を提供することができ、より安価
な駆動用ICの使用が可能となる。また、ゲート電極と
冷陰極電子源との間のギャップのバラツキが抑えられる
ことで、冷陰極電子源毎あるいは冷陰極発光素子毎の特
性にバラツキも抑えられ、FED表示装置の表示画質の
向上に寄与できる。
【0058】請求項2に記載の冷陰極発光素子によれ
ば、請求項1に記載の冷陰極発光素子において、ゲート
電極が、平板型のゲート電極であるので、ゲート電極と
冷陰極電子源との間のギャップのバラツキはさらに抑え
られる。よって、冷陰極電子源毎あるいは冷陰極発光素
子毎の特性にバラツキが抑えられ、FED表示装置の表
示画質の向上に寄与できる。
【0059】請求項3に記載の冷陰極発光素子によれ
ば、請求項1または請求項2に記載の冷陰極発光素子に
おいて、リブの幅は、焼成前で100μm以下であるの
で、第2のスペーサの焼成工程の際に、各リブの両端部
のせり上がりは小さくなり、せり上がりの高さのバラツ
キに起因するリブの高さバラツキを抑えることができる
ため、リブの高さ、即ち第2のスペーサの高さの均一度
は向上される。つまり、ゲート電極と冷陰極電子源との
間のギャップの大きさのバラツキをより抑えることがで
きる。さらに、ゲート電極をリブの上に固定する際に、
せり上がりに起因するゲート電極とリブの隙間が小さい
ため、固定のためのフリットガラス等の充填が容易にな
るという利点もある。
【0060】請求項4に記載の冷陰極発光素子によれ
ば、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷陰極発
光素子において、冷陰極電子源は仕事関数が小さく電子
を比較的容易に放出できるCNTを用いた電子源である
ので、冷陰極発光素子の駆動電圧の低圧化を図れ、冷陰
極発光素子のコスト削減に寄与できる。
【0061】請求項5に記載の冷陰極発光素子によれ
ば、請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷陰極発
光素子において、リブの材料は、酸化鉛や酸化ビスマス
から成る低融点ガラスであるので、リブの形状を精度良
く形成できる。
【0062】請求項6に記載の画像表示装置は、請求項
1から請求項5のいずれかに記載の冷陰極発光素子によ
り構成される画面を備えるので、低い駆動電圧で動作さ
せることができるため、より安価な駆動用ICの使用が
可能となり、装置の低価格化に寄与できる。また、冷陰
極電子源毎あるいは冷陰極発光素子毎の特性にバラツキ
も抑えられ、表示画像の画質が向上される。
【0063】請求項7に記載の冷陰極発光素子の製造方
法によれば、工程(a)において形成されるスペーサ
は、同一の幅および厚さを有する少なくとも1つ以上の
リブから成るので、前記工程(b)の焼成工程が施され
た後におけるスペーサを形成する全てのリブの高さ、即
ちスペーサの高さは均一となる。よって、ゲート電極と
冷陰極電子源との間のギャップを精度良く規定すること
ができる。その結果、ゲート電極と冷陰極電子源との間
のギャップを短縮することが可能となり、さらにそのギ
ャップのバラツキも抑えられる。即ち、低い駆動電圧で
動作する冷陰極発光素子を提供することができ、より安
価な駆動用ICの使用が可能となる。また、ゲート電極
と冷陰極電子源との間のギャップのバラツキが抑えられ
ることで、冷陰極電子源毎あるいは冷陰極発光素子毎の
特性にバラツキも抑えられ、FED表示装置の表示画質
の向上に寄与できる。
【0064】請求項8に記載の冷陰極発光素子の製造方
法によれば、請求項7に記載の冷陰極発光素子の製造方
法において、ゲート電極が、平板型のゲート電極である
ので、ゲート電極と冷陰極電子源との間のギャップのバ
ラツキはさらに抑えられる。よって、冷陰極電子源毎あ
るいは冷陰極発光素子毎の特性にバラツキが抑えられ、
FED表示装置の表示画質の向上に寄与できる。
【0065】請求項9に記載の冷陰極発光素子の製造方
法によれば、請求項7または請求項8に記載の冷陰極発
光素子の製造方法において、工程(a)において形成す
るリブの幅は、100μm以下であるので、第2のスペ
ーサの焼成工程の際に、各リブの両端部のせり上がりは
小さくなり、せり上がりの高さのバラツキに起因するリ
ブの高さバラツキを抑えることができるため、リブの高
さ、即ち第2のスペーサの高さの均一度は向上される。
つまり、ゲート電極と冷陰極電子源との間のギャップの
大きさのバラツキをより抑えることができる。さらに、
ゲート電極をリブの上に固定する際に、せり上がりに起
因するゲート電極とリブの隙間が小さいため、固定のた
めのフリットガラス等の充填が容易になるという利点も
ある。
【0066】請求項10に記載の冷陰極発光素子の製造
方法によれば、請求項7から請求項9のいずれか記載の
冷陰極発光素子の製造方法において、工程(a)は、
(e)背面パネル上にリブの材料を、印刷法により均一
な厚さに全面ベタ印刷する工程と、(f)印刷されたリ
ブの材料の上に、それぞれ同一幅にパターンニングした
ドライフィルムを形成する工程と、(g)サンドブラス
ト法によりドライフィルムをマスクとしてリブの材料を
除去することでリブの材料をパターンニングする形成す
る工程とを含むので、各リブは、同一の幅および厚さを
もって形成される。そのため、工程(b)の焼成工程が
施された後におけるスペーサを形成する全てのリブの高
さ、即ちスペーサの高さは均一となる。よって、ゲート
電極と冷陰極電子源との間のギャップを精度良く規定す
ることができる。
【0067】請求項11に記載の冷陰極発光素子の製造
方法によれば、請求項7または請求項9に記載の冷陰極
発光素子の製造方法において、工程(a)は、(h)背
面パネル上にリブの材料を、印刷法によりそれぞれ同一
幅のパターンをもって均一な厚さに印刷する工程を含む
ので、各リブは、同一の幅および厚さをもって形成され
る。そのため、工程(b)の焼成工程が施された後にお
けるスペーサを形成する全てのリブの高さ、即ちスペー
サの高さは均一となる。よって、ゲート電極と冷陰極電
子源との間のギャップを精度良く規定することができ
る。さらに、少ない工程数によりリブを形成することが
でき、冷陰極発光素子の製造工程の簡略化に寄与でき
る。
【0068】請求項12に記載の冷陰極発光素子の製造
方法によれば、請求項7から請求項11のいずれかに記
載の冷陰極発光素子の製造方法において、冷陰極電子源
は仕事関数が小さく電子を比較的容易に放出できるCN
Tを用いた電子源であるので、冷陰極発光素子の駆動電
圧の低圧化を図れ、冷陰極発光素子のコスト削減に寄与
できる。
【0069】請求項13に記載の冷陰極発光素子の製造
方法によれば、請求項7から請求項11のいずれかに記
載の冷陰極発光素子の製造方法において、リブの材料
は、酸化鉛や酸化ビスマスから成る低融点ガラスである
ので、リブの形状を精度良く形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1に係る冷陰極発光素子の断面図
である。
【図2】 実施の形態1に係る冷陰極発光素子の背面パ
ネルの上面図である。
【図3】 実施の形態1における効果を説明するための
図である。
【図4】 実施の形態1に係る冷陰極発光素子の背面パ
ネルへの取り付け前の平板型ゲート電極を示す図であ
る。
【図5】 実施の形態1に係る冷陰極発光素子の個々の
平板型ゲート電極の形状を示す図である。
【図6】 実施の形態2に係る冷陰極発光素子の一例を
示す断面図である。
【図7】 実施の形態2に係る冷陰極発光素子の背面パ
ネルの一例を示す上面図である。
【図8】 実施の形態3に係る冷陰極発光素子における
リブの形成工程を示す図である。
【図9】 従来の冷陰極発光素子の概略断面図である。
【図10】 従来の冷陰極発光素子の背面パネルの上面
図である。
【図11】 従来の冷陰極発光素子の背面パネルの上面
図である。
【図12】 ハーフエッチ型ゲート電極を用いた冷陰極
発光素子の側断面図である。
【図13】 ハーフエッチ型ゲート電極を用いた冷陰極
発光素子の背面パネルの上面図である。
【符号の説明】
1 前面パネル、2 背面パネル、3 スペーサガラ
ス、4 蛍光体、5 CNT陰極、6 折り曲げ型ゲー
ト電極、7 メッシュ開口部、8 陰極配線層、10
CNT陰極列、20 平板型ゲート電極、21 ゲート
支持スペーサ、21a リブ、21b リブ材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 開 政明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 斎藤 雄作 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA01 AA05 BB07 5C036 EE01 EE14 EE19 EF01 EF06 EF09 EG12 EG15 EH02 EH04 5C127 AA01 BA09 BA15 BB07 CC08 DD53 EE17 EE20 5C135 AA13 AB07 AC16 AC19 HH02 HH04 HH08 HH20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面パネルと背面パネルとを第1のスペ
    ーサを介して封止した容器を備え、 前記前面パネルは、前記容器の内面に蛍光体陽極を有
    し、 前記背面パネルは、前記容器の内面に、前記蛍光体陽極
    を発光させる電子源となる冷陰極電子源、前記冷陰極電
    子源を挟む位置に形成された複数個の第2のスペーサ、
    及び、前記第2のスペーサの上に固定されることで前記
    冷陰極電子源の上方に設置された前記冷陰極電子源から
    電子を引き出すためのゲート電極を有し、 前記第2のスペーサのそれぞれは、同一幅の少なくとも
    1つ以上のリブから成る、ことを特徴とする冷陰極発光
    素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の冷陰極発光素子であっ
    て、 前記ゲート電極が、平板型のゲート電極である、ことを
    特徴とする冷陰極発光素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の冷陰極
    発光素子であって、 前記リブの幅は、焼成前で100μm以下である、こと
    を特徴とする冷陰極発光素子。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の冷陰極発光素子であって、 前記冷陰極電子源はCNT(Carbon Nano−
    Tube)を用いた電子源である、ことを特徴とする冷
    陰極発光素子。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    の冷陰極発光素子であって、 前記リブの材料は、酸化鉛や酸化ビスマスから成る低融
    点ガラスである、ことを特徴とする冷陰極発光素子。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の冷陰極発光素子により構成される画面を備える、こと
    を特徴とする画像表示装置。
  7. 【請求項7】 蛍光体陽極を有する前面パネルと、前記
    蛍光体陽極を発光させる電子源となる冷陰極電子源、前
    記冷陰極電子源を挟む位置に形成された複数個のスペー
    サ、及び、前記スペーサの上に固定されることで前記冷
    陰極電子源の上方に設置された前記冷陰極電子源から電
    子を引き出すためのゲート電極を有する背面パネルとを
    備える冷陰極発光素子の製造方法であって、 (a)前記背面パネルの所定の位置に、前記スペーサを
    形成する工程と、 (b)前記スペーサを焼成する工程と、 (c)前記背面パネル上における前記スペーサの間に、
    前記冷陰極電子源を形成する工程と、 (d)前記ゲート電極を、前記スペーサの上に固定する
    工程とを備え、 前記工程(a)において形成される前記スペーサは、同
    一の幅および厚さを有する少なくとも1つ以上のリブか
    ら成る、ことを特徴とする冷陰極発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の冷陰極発光素子の製造
    方法であって、 前記ゲート電極が、平板型のゲート電極である、ことを
    特徴とする冷陰極発光素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載の冷陰極
    発光素子の製造方法であって、 前記工程(a)において形成する前記リブの幅は、10
    0μm以下である、ことを特徴とする冷陰極発光素子の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項7から請求項9のいずれか記載
    の冷陰極発光素子の製造方法であって、 前記工程(a)は、 (e)前記背面パネル上に前記リブの材料を、印刷法に
    より均一な厚さに全面ベタ印刷する工程と、 (f)印刷された前記リブの材料の上に、それぞれ同一
    幅にパターンニングしたドライフィルムを形成する工程
    と、 (g)サンドブラスト法により前記ドライフィルムをマ
    スクとして前記リブの材料を除去することで前記リブの
    材料をパターンニングする形成する工程とを含む、こと
    を特徴とする冷陰極発光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項7または請求項9に記載の冷陰
    極発光素子の製造方法であって、 前記工程(a)は、 (h) 前記背面パネル上に前記リブの材料を、印刷法
    によりそれぞれ同一幅のパターンをもって均一な厚さに
    印刷する工程を含む、ことを特徴とする冷陰極発光素子
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項7から請求項11のいずれかに
    記載の冷陰極発光素子の製造方法であって、 前記冷陰極電子源はCNT(Carbon Nano−
    Tube)を用いた電子源である、ことを特徴とする冷
    陰極発光素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項7から請求項11のいずれかに
    記載の冷陰極発光素子の製造方法であって、 前記リブの材料は、酸化鉛や酸化ビスマスから成る低融
    点ガラスである、ことを特徴とする冷陰極発光素子の製
    造方法。
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