JP2003294922A - 微小光学素子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび光通信モジュール - Google Patents

微小光学素子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび光通信モジュール

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JP2003294922A JP2002098453A JP2002098453A JP2003294922A JP 2003294922 A JP2003294922 A JP 2003294922A JP 2002098453 A JP2002098453 A JP 2002098453A JP 2002098453 A JP2002098453 A JP 2002098453A JP 2003294922 A JP2003294922 A JP 2003294922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の大きさの基板材から取れる微小光学素
子の数を大幅に増やすことができて、微小光学素子の価
格を格段に下げることが可能である。 【解決手段】 光学反射面を有する微小光学素子を所定
の厚さの基板材200から切り出して作製するときに、
前記基板材200に対して異方性エッチングにより溝2
00cを形成し、異方性エッチングにより形成された溝
200cの所定の面が微小光学素子202の反射面20
2bとなるようにし、微小光学素子202の最長辺また
は第二長辺が異方性エッチングの深さ方向となるように
微小光学素子202を切り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小光学素子の作
製方法および微小光学素子および光ピックアップおよび
光通信モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信や光ディスク等の光応用技
術が大きく進展し、これらに利用される光部品も大きな
技術進歩を遂げている。特に、光機器の高機能化と共
に、低価格化が急速に進んでおり、これに使用される光
部品の小型化,一体化による低コスト化が重要な課題と
なっている。
【0003】光部品の中でも、特に反射鏡に代表される
反射光学素子は、反射角の波長に対する依存性が無いた
め、波長多重通信や多波長ピックアップ等の多波長光学
系では特に重要な役割を果たしている。
【0004】最近の小型化,一体化された光通信モジュ
ールや光ピックアップモジュールでは、光ファイバーや
半導体レーザに非常に近接させて上述の光学素子(反射
光学素子)を配置しているため、反射面に必要とされる
大きさは、100〜200μm程度と非常に小さな寸法
になる。しかしながら、反射面がこれだけ小さくなって
も、現実の問題としては、この光学素子をハンドリング
したり接着したりする必要があるため、微小光学素子と
いっても全体の大きさは数100μm〜1mm程度の大
きさが必要となってしまう。
【0005】次に、光学反射面を有する微小光学素子を
作製する従来の方法を図1(a),(b)を用いて説明
する。図1(a)は板状の微小光学素子601の一例を
示す図である。
【0006】図1(a)の微小光学素子601は、光学
反射面として機能する反射面601aと、この微小光学
素子601をハンドリングしたり接着したりする時に微
小光学素子601を保持するための保持部601bとを
有している。
【0007】この微小光学素子601を作製するのに、
従来では、図1(b)に示すように、反射面601aと
して利用可能な表面を持つ板状の基板材600から、基
板材600の表面が反射面601aになる配置で微小光
学素子601を切り出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の微小光学素子601の作製方法では、必要とさ
れる反射面601aが小さくなっても、微小光学素子6
01の大きさ自体は、保持部601b等が必要なために
小さくならず、所定の大きさの基板材600から取れる
微小光学素子601の数を増やすことができなかった。
基板材600から取れる微小光学素子601の取れ数を
増やせなければ、微小光学素子601の一個あたりの価
格も下げることができないので、微小光学素子601の
価格を格段に下げることが難しいという問題がある。
【0009】本発明は、所定の大きさの基板材から取れ
る微小光学素子の数を大幅に増やすことができて、微小
光学素子の価格を格段に下げることが可能な微小光学素
子の作製方法および微小光学素子および光ピックアップ
および光通信モジュールを提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、光学反射面を有する微小光学素子を所定の厚さの基
板材から切り出して作製する微小光学素子の作製方法に
おいて、前記基板材に対して異方性エッチングにより溝
を形成し、異方性エッチングにより形成された溝の所定
の面が微小光学素子の反射面となるようにし、微小光学
素子の最長辺または第二長辺が異方性エッチングの深さ
方向となるように微小光学素子を切り出すことを特徴と
している。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の微小光学素子の作製方法において、前記基板材には
単結晶Siが用いられ、微小光学素子の反射面がSiの
<111>面であることを特徴としている。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の微小光学素子の作製方法において、前記基板材の異
方性エッチングの溝形成開始表面がSiの<110>面
であることを特徴としている。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか一項に記載の微小光学素子の作製
方法において、基板材から微小光学素子を切り出す際
に、切断する2方向のうちの一方の方向をハーフカット
で切断して微小光学素子列を得ることを特徴としてい
る。
【0014】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の微小光学素子の作製方法において、ハーフカットす
る方向を微小光学素子の反射面が見込める方向とし、こ
れにより得られた反射面が見込める微小光学素子列の状
態で反射膜を成膜することを特徴としている。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれか一項に記載の微小光学素子の作製
方法において、該微小光学素子の反射面には、金属反射
膜を成膜することを特徴としている。
【0016】また、請求項7記載の発明は、請求項5記
載の微小光学素子の作製方法において、該微小光学素子
の反射面には、前記反射膜として誘電体多層膜を成膜す
ることを特徴としている。
【0017】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の微小光学素子の作製方法において、該微小光学素子
の反射面には、反射面に対して略垂直の方向から、誘電
体多層膜を形成することを特徴としている。
【0018】また、請求項9記載の発明は、請求項4ま
たは請求項5記載の微小光学素子の作製方法において、
得られた微小光学素子列を可撓性を有する所定の部材に
貼付け、所定の部材を撓ませることで微小光学素子列か
ら個別の微小光学素子を分割することを特徴としてい
る。
【0019】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の微小光学素子の作製方法において、前記可撓性を
有する所定の部材は、粘着テープであることを特徴とし
ている。
【0020】また、請求項11記載の発明は、請求項9
記載の微小光学素子の作製方法において、微小光学素子
列から個別の微小光学素子を分割することによって、微
小光学素子の外周部に突起を有する構造を作製すること
を特徴としている。
【0021】また、請求項12記載の発明は、請求項4
または請求項5記載の微小光学素子の作製方法におい
て、得られた微小光学素子列の微小光学素子間の接続部
分をダイシングにより切断することで、個別の微小光学
素子に分割することを特徴としている。
【0022】また、請求項13記載の発明は、請求項1
乃至請求項12のいずれか一項に記載の微小光学素子の
作製方法により作製された微小光学素子である。
【0023】また、請求項14記載の発明は、請求項1
3記載の微小光学素子において、該微小光学素子の反射
面には、金属反射膜が形成されていることを特徴として
いる。
【0024】また、請求項15記載の発明は、請求項1
3記載の微小光学素子において、該微小光学素子の反射
面には、誘電体多層膜が形成されていることを特徴とし
ている。
【0025】また、請求項16記載の発明は、請求項1
3乃至請求項15のいずれか一項に記載の微小光学素子
において、該微小光学素子は、外周部に突起を有してい
ることを特徴としている。
【0026】また、請求項17記載の発明は、請求項1
3乃至請求項15のいずれか一項に記載の微小光学素子
において、該微小光学素子は、素子表面とは平行でない
反射面を有していることを特徴としている。
【0027】また、請求項18記載の発明は、請求項1
7記載の微小光学素子において、該微小光学素子は、同
一平面上に無い複数の反射面を有していることを特徴と
している。
【0028】また、請求項19記載の発明は、請求項1
3乃至請求項18のいずれか一項に記載の微小光学素子
を用いることを特徴とする光ピックアップである。
【0029】また、請求項20記載の発明は、請求項1
3乃至請求項18のいずれか一項に記載の微小光学素子
を用いることを特徴とする光通信モジュールである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0031】光学部品で使用される反射面は、通常、1
/10波長程度の面精度が必要とされる。これだけの面
精度を実現するためには、従来は研磨により基板表面を
平坦化する方法しかなかった。しかしながら、このよう
な光学部品に利用される高精度研磨加工は、基板表面に
しか行なうことができないため、基板材から微小光学素
子を切り出すには、図1(a),(b)に示したよう
に、微小光学素子の反射面が基板材の表面になるような
配置でしか切り出せず、微小光学素子の切り出し工程に
配置上の制約があった。
【0032】これに対し、近年では、マイクロマシン技
術と呼ばれる微細加工技術の進歩により、エッチングで
形成した面でも1/10波長程度の面精度が実現できる
ようになってきた。このエッチングによる反射面を微小
光学素子の反射面に利用すれば、従来のように基板材の
表面を微小光学素子の反射面にしなければならないとい
う配置上の制約をなくすことが可能となる。
【0033】すなわち、従来と同様の所定の大きさの基
板材から板状の微小光学素子を切り出す場合、微小光学
素子の最長辺が基板材の厚さ方向になるように切り出せ
ば、最も多くの数の微小光学素子を切り出すことが可能
となる。ここで、微小光学素子の最長辺とは、直方体状
の微小光学素子における最も長い辺のことである。以
下、同様に、直方体状の微小光学素子における二番目に
長い辺を第二長辺、最も短い辺を最短辺と呼ぶものとす
る。板状の微小光学素子では、最長辺,第二長辺に比べ
て最短辺が非常に小さくなる。
【0034】このように、微小光学素子の最長辺が基板
材の厚さ方向になるように切り出すときには、基板材の
厚みは、微小光学素子の最長辺の長さ以上必要となる
が、微小光学素子の最長辺の長さは高々数100μm〜
1mm程度であるため、基板材の価格は差程上昇しな
い。一方、基板材から切り出せる微小光学素子の取れ数
は、従来の数倍となるため、一個あたりの価格を著しく
低下させることが可能となる。なお、微小光学素子の第
二長辺を基板材の厚さ方向になるようにしても良く、こ
の場合にも、相応の効果を得ることができる。
【0035】このように、本発明の微小光学素子の作製
方法は、基本的には、微小光学素子の最長辺または第二
長辺が基板材の厚さ方向になるように切り出すことを特
徴としている。
【0036】すなわち、本発明の微小光学素子の作製方
法は、光学反射面を有する板状の微小光学素子を所定の
厚さの基板材から切り出して作製するときに、基板材に
対して異方性エッチングにより溝を形成し、異方性エッ
チングにより形成された溝の所定の面が微小光学素子の
反射面となるようにし、微小光学素子の最長辺または第
二長辺が異方性エッチングの深さ方向となるように微小
光学素子を切り出すことを特徴としている。
【0037】これにより、所定の大きさの基板材から取
れる微小光学素子の数を大幅に増やすことが可能とな
り、微小光学素子の価格を格段に低下させることができ
る。
【0038】また、基板材に異方性エッチングを行なう
場合、例えば、単結晶Siの<111>面は、KOH等
のアルカリ系エッチング液を用いてエッチングを行った
時に、他の面方位よりも極端にエッチング速度が遅くな
るので、選択的に<111>面の結晶面を得ることが可
能である。単結晶Siの<111>面は、非常に平坦性
が高く、反射面に利用するには特に適している。
【0039】そのため、上述した本発明の微小光学素子
の作製方法において、基板材には単結晶Siを用い、微
小光学素子の反射面をSiの<111>面とするのが好
ましい。これにより、異方性エッチングによって高い面
精度の反射面を容易に得ることができて、高性能な微小
光学素子が得られ、しかも加工費を抑えたままで、所定
の大きさの基板材から切り出せる微小光学素子の数を大
幅に増やすことが可能となり、微小光学素子の価格を格
段に低下させることができる。
【0040】また、板状の微小光学素子をできるだけ多
く切り出すためには、微小光学素子の厚さは薄い方が良
い。そのためには、微小光学素子の反射面が基板材表面
(異方性エッチングの溝形成開始表面(エッチング開始
面))と垂直な位置関係になることが好ましい。例え
ば、単結晶Siの<110>面を基板材表面(異方性エ
ッチングの溝形成開始表面(エッチング開始面))にと
ると、<111>面は基板材表面に対して垂直となり、
上記の配置を実現できる。そこで、上述したように微小
光学素子の反射面を単結晶Siの<111>面とする場
合には、基板材表面(異方性エッチングの溝形成開始表
面(エッチング開始面))を単結晶Siの<110>面
とするのが良い。これにより、微小光学素子の反射面と
なる単結晶Siの<111>面が基板材表面(異方性エ
ッチングの溝形成開始表面(エッチング開始面))に対
して垂直となり、所定の大きさの基板材から取れる微小
光学素子の数をより大幅に増やすことが可能となり、微
小光学素子の価格を格段に低下させることができる。
【0041】ところで、本発明の微小光学素子の作製方
法により基板材から微小光学素子を切り出す場合、ダイ
シングにより板状の小片からなる微小光学素子に切断,
分割するが、微小光学素子が非常に小さいため、次のよ
うな問題が生じてしまうこともある。
【0042】すなわち、通常、ダイシングにて基板材を
切断する場合、基板材をダイシングテープと呼ばれる粘
着性のテープに貼り付けて固定し、細かく切断を行う。
ここで、上述した本発明の作製方法で作製される微小光
学素子は、最長辺または第二長辺が基板材の厚さ方向に
なっているため、基板材を固定するダイシングテープへ
の粘着面積は、最短辺×(第二長辺または最長辺)とな
り非常に小さくなる。このため、切断中の摩擦力等によ
りダイシングテープから個別に微小光学素子が引き剥が
されてしまい、切断後の微小光学素子がバラバラになっ
てしまうという問題が起こりうる。本願の発明者の実験
によると、特に微小光学素子の最短辺が0.5mm以下
になると、この問題が顕著となる。なお、この問題はも
ちろんダイシングテープの粘着力を高くできれば、原理
的には解決できるものであるが、現実の問題としてその
ような強力な粘着力を持つダイシングテープは市販され
ておらず、入手が困難である。従って、ダイシングテー
プの粘着力を現状よりも上げられない以上、微小光学素
子のダイシングテープへの粘着面積を増やさなければな
らない。
【0043】これを実現するためには、切断時に複数の
微小光学素子が一体となっており、切断後に個々の微小
光学素子に容易に分離できる構造であれば良い。このよ
うな弱い結合状態を得るためには、切断時(ダイシング
時)に基板材の底面まで完全には切断せず、基板材の底
面付近を厚さ方向に残して切断するいわゆるハーフカッ
トを行なえば良い。ここでいうハーフカットとは、基板
材の厚さに対しておよそ50〜90%程度の深さで切断
することをいう。ハーフカットにより残された基板材の
接続部分は、わずかな力で容易に破壊することができる
ので、切断後(ダイシング後)の個別の微小光学素子へ
の分離も容易である。
【0044】そこで、本発明の微小光学素子の作製方法
においては、基板材から微小光学素子を切り出す際に、
切断する2方向のうちの一方の方向をハーフカットで切
断して微小光学素子列を得るようにしている。
【0045】これにより、ダイシング時に微小光学素子
がバラバラになることもなく、所定の大きさの基板材か
ら取れる微小光学素子の数を大幅に増やすことが可能と
なる。
【0046】なお、このとき、切断後には複数の微小光
学素子が一体となった微小光学素子列が得られるが、ハ
ーフカットを行なう方向により、2種類の場合が考えら
れる。
【0047】すなわち、図2(a)に示すように、ダイ
シング時に反射面が見込める方向をフルカットにし、も
う一方をハーフカットにすれば、微小光学素子が反射面
を向けて縦一列に並んでつながった状態での微小光学素
子列が切り出される。しかし、この場合には、各微小光
学素子は最短辺方向につながっており、ハーフカットで
残された部分の面積も大きいので、個別の微小光学素子
への分割を行ないにくい。また、各微小光学素子の反射
面は、隣接する微小光学素子の影に隠れてしまい、反射
面に対して垂直の方向から反射面上に成膜を行なった
り、反射面を観察したりすることができない。
【0048】これに対し、図2(b)に示すように、ダ
イシング時に反射面が見込める方向をハーフカットに
し、もう一方をフルカットにすれば、微小光学素子が反
射面を向けて横一列に並んでつながった状態の微小光学
素子列として切り出すことができる。この場合には、各
微小光学素子は第二長辺方向につながっており、ハーフ
カットで残された部分の面積が小さいので、個別の微小
光学素子への分割を行ないやすい。また、微小光学素子
の反射面が直接見える状態で並んでいるので、反射面に
対して垂直の方向から反射面上に成膜を行なったり、反
射面を観察したりすることが可能となる。
【0049】そして、この状態の微小光学素子列を、反
射面をそろえて並べ、反射面に反射膜を成膜すれば、上
述したような基板材表面(例えば、Siの<110>
面)に対して垂直な反射面(例えば、Siの<111>
面)にも反射膜を成膜することができる。
【0050】従って、上記のハーフカットにより微小光
学素子列を得る際に、図2(b)に示すように、ハーフ
カットする方向は微小光学素子の反射面が見込める方向
とし、これにより得られた反射面が見込める微小光学素
子列の状態で反射膜を成膜するのが良い。これにより、
基板材の表面に対して垂直な反射面をもつ微小光学素子
にも反射膜を均一性良く成膜することができる。
【0051】また、図2(b)のようにハーフカットさ
れた微小光学素子列を個別の微小光学素子に分割する場
合、微小光学素子間の接続部分にわずかな応力をかけれ
ば容易に分割することができる。ここで、この微小光学
素子を大量に生産する場合には、この分割工程を一括し
て行なうことができればより生産性を向上させることが
できる。そのためには、微小光学素子列を粘着テープに
貼り付けて固定し、これを屈曲させるなどして接続部分
に応力をかければ良い。好ましくは、分離後に微小光学
素子を粘着テープから容易に剥離できるように、上記の
粘着テープには、紫外線硬化テープや熱発泡性の剥離テ
ープなどを用いると良い。
【0052】換言すれば、得られた微小光学素子列を可
撓性を有する所定の部材(例えば、粘着テープ等)に貼
付け、所定の部材を撓ませる(屈曲させる)ことで、微
小光学素子列から個別の微小光学素子を分割するように
すると良い。これにより、微小光学素子列を個別の微小
光学素子に一括して容易に低コストで分割することがで
きる。また、この場合、微小光学素子列から個別の微小
光学素子を分割することによって、微小光学素子の外周
部に突起を有する構造を作製することができる。
【0053】なお、上述した本発明の実施形態では、個
別の微小光学素子への微小光学素子列の分割を破断によ
り行っているが、用途によってはこの際に生じるわずか
な欠けを嫌う場合もある。
【0054】この場合には、ダイシングにより、微小光
学素子列の接続部分を素子列方向に機械的に切断すれば
よい。換言すれば、微小光学素子列の微小光学素子間の
接続部分をダイシングにより切断することで、個別の微
小光学素子に分割することもできる。この際、微小光学
素子列を平行で等間隔に固定すれば、ダイシングによる
切断が容易になる。
【0055】このように、得られた微小光学素子列の微
小光学素子間の接続部分をダイシングにより切断するこ
とによっても、個別の微小光学素子に分割することがで
き、ダイシングにより切断する場合には、微小光学素子
の欠けを確実に防ぐことができる。
【0056】また、上述した本発明の微小光学素子の作
製方法により作製された微小光学素子は、従来に比べて
所定の大きさの基板材から取れる微小光学素子の数が大
幅に増加可能なため、非常に低コストのものとなる。
【0057】また、本発明の作製方法によって作製され
る微小光学素子は、基板材から切り出される前には、反
射面が基板材表面に対して所定の角度をもって形成され
ている。例えば、基板材表面(上記例では、Siの<1
10>面)に対して反射面(上記例では、Siの<11
1>面)が垂直となって形成されている。このような反
射面に対して反射膜を形成する場合、基板の反射形成面
(即ち、反射面)に対して斜め方向から反射膜を成膜す
ることが考えられる。このとき、反射形成面が反射膜の
成膜方向に対して斜めになることにより、反射膜の成膜
厚さに不均一な分布が生じ、これによって反射率に影響
が出ることが懸念される。しかしながら、Au、Al等
の金属で反射膜を形成すれば、反射率に膜厚依存性がな
いため、反射形成面が反射膜の成膜方向に対して斜めに
なって反射膜の膜厚に不均一な分布が生じても、均一な
反射率を得ることができる。
【0058】このように、本発明の微小光学素子の作製
方法により作製される微小光学素子において、該微小光
学素子の反射面にAu,Al等の金属反射膜を形成する
ときには、反射形成面(反射面)が反射膜の成膜方向に
対して斜めになる場合にも、均一な反射率の反射面を形
成することができる(すなわち、製造工程での歩留りを
落とすことなく、反射膜が形成可能となる)。
【0059】ここで、Au、Al等の金属反射膜の反射
率は、90〜95%程度であるが、用途によっては、反
射膜として98%以上の反射率が必要になる場合もあ
る。このような場合には、反射膜として誘電体多層膜が
使用されるが、反射膜として誘電体多層膜を使用すると
きには、前述のように基板反射形成面(反射面)に対し
て斜め方向から反射膜を成膜すると、成膜厚さに不均一
な分布が生じ、これによって反射率にも不均一な分布が
生じてしまう。従って、誘電体多層膜の成膜は、基板反
射形成面(反射面)に対して、略垂直方向から行う必要
がある。この場合に、基板材表面に対して反射面が垂直
となっていなくても、反射面に対して成膜することが可
能である。具体的には、基板材表面に対してθの角度を
持つ基板反射形成面(反射面)に対しては、基板反射形
成面(反射面)において1/cosθ倍の厚さ(高さ)
で誘電体多層膜を成膜すれば、得られる微小光学素子に
おいて反射面に所定の厚さで均一に誘電体多層膜を成膜
することが可能となる。
【0060】このようにして、微小光学素子の反射面に
誘電体多層膜を形成することによって、金属膜では実現
できないほど反射率の高い反射面を形成することができ
る。
【0061】また、上述した本発明の微小光学素子の作
製方法において、ハーフカットされた微小光学素子列を
個別の微小光学素子に分割した際に、微小光学素子の一
部(外周部)には突起が形成されるが、この突起がある
ことにより、微小光学素子の実装時の接着面積(実装面
積)が増加し、接着強度を高めることができる。このよ
うに、上述した本発明の作製方法により作製された微小
光学素子においては、外周部に突起を有していることに
より、実装時の接着強度が高い微小光学素子を提供する
ことができる。
【0062】また、本発明の微小光学素子の作製方法に
よれば、基板材表面を微小光学素子の反射面にしなけれ
ばならないという配置上の制約をなくすことが可能にな
るばかりでなく、板状の微小光学素子の素子表面に対し
て任意の角度を持つ反射面を形成することができる。な
お、ここでいう素子表面とは、板状の微小光学素子の外
周部を取り巻く面のことをいう。すなわち、本発明の微
小光学素子の作製方法により作製される微小光学素子で
は、微小光学素子の素子表面とは平行でない反射面を有
する構成をとりうる。このように、従来の加工法では極
めて困難であった板状の微小光学素子の素子表面に対し
て、傾斜した反射面を持つ微小光学素子を容易に得るこ
ともできる。
【0063】さらに、本発明の微小光学素子の作製方法
によれば、基板材表面を微小光学素子の反射面にしなけ
ればならないという配置上の制約を無くすことが可能に
なるばかりでなく、板状の微小光学素子の素子表面に対
して任意の角度を持つ複数の反射面を形成することがで
きる。すなわち、従来の加工法では、研磨という工程
上、1面のみしか反射面が形成できなかったが、エッチ
ング加工によれば、従来極めて困難であった近接した複
数の反射面を形成することも可能となる。すなわち、本
発明の微小光学素子の作製方法により作製された微小光
学素子では、同一平面上に無い複数の反射面を有してい
る構成をとりうる。このように、本発明では、従来の加
工法では極めて困難であった板状の微小光学素子の素子
表面に対して、傾斜した複数の反射面を持つ微小光学素
子を実現することもできる。
【0064】また、上述した本発明の微小光学素子の作
製方法により作製された微小光学素子を用いて、例えば
図3に示すような光ピックアップを構成することができ
る。なお、図3において、符号701,702は、それ
ぞれ、ステム,サブマウントであり、符号LD1,LD
2は、それぞれ、半導体レーザであり、符号X1,X2
は、それぞれ、半導体レーザLD1,LD2から出射さ
れるレーザ光の光軸を表わし、また、符号703は本発
明の微小光学素子の作製方法により作製された微小光学
素子である。上述した本発明の微小光学素子の作製方法
により作製された微小光学素子は、低コストのものであ
るので、これにより、光ピックアップの低コスト化が可
能となる。
【0065】また、上述した本発明の微小光学素子の作
製方法により作製された微小光学素子を用いて、例えば
図4に示すような光通信モジュールを構成することもで
きる。図4の例の光通信モジュール801は、光送信モ
ジュールとして構成され、駆動制御回路805と、レー
ザ装置(例えば多波長レーザ装置)804とを備えてお
り、本発明の微小光学素子の作製方法により作製された
微小光学素子は、レーザ装置804内に組み込まれて用
いられている。なお、図4において、符号803は光フ
ァイバケーブルである。上述した本発明の微小光学素子
の作製方法により作製された微小光学素子は低コストの
ものであるので、これにより、光通信モジュールの低コ
スト化も可能となる。
【0066】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0067】実施例1 図5(a)乃至(d),図6(e)乃至(g)は、本発
明の実施例1の微小光学素子の作製工程を説明するため
の図である。図5(a)には、微小光学素子の材料とな
る基板材200が示されている。この基板材200に
は、材質として単結晶Siが用いられ、基板材表面20
0aは面方位が<110>面となっている。また、この
例では、基板材200の面200bは、<111>面と
なっている。また、この実施例1では、基板材200の
厚さ方向が微小光学素子の最長辺となるようにしてい
る。
【0068】図5(a)に示すような基板材200を用
意した後、次に、図5(b)に示すように、この基板材
200に対して<111>面に合わせてスリット状に異
方性エッチングを行い、基板材表面200aに対して垂
直な溝200cを形成する。この溝200cの内側面
(以下、溝側面と称す)は、Siの<111>面(Si
の異方性エッチングがし易い面)となっており、非常に
平坦な面となっている。なお、この実施例1では、この
<111>面を微小光学素子の反射面とするようにして
いる。
【0069】そして、反射面202b(図5(d)を参
照)となるべき溝側面に、斜め上方から(図の手前上方
から奥側下方に向けて)、金属膜(アルミニウム(A
l))を蒸着し、反射膜を形成する。
【0070】次に、図5(c)に示すように、基板材2
00を2つの方向P,Qにダイシングにより切断する。
ここで、切断する2方向のうちの一方の方向Pをハーフ
カットにし、もう一方の方向Qをフルカットにしてい
る。すなわち、実施例1では、図中の横方向Qをフルカ
ットとし、反射面が見込める方向である縦方向Pをハー
フカットにしている。
【0071】このとき、微小光学素子の最長辺が異方性
エッチングの深さとなるように基板材200を切り出
す。図5(d)には、ダイシングにより切断された微小
光学素子列201が示されている。このように、反射面
が見込める方向をハーフカットにし、他方の方向をフル
カットすることにより、図5(d)に示すような複数の
微小光学素子202が素子下部でつながった形状の微小
光学素子列201を得ることができる。
【0072】次に、この微小光学素子列201を個別の
微小光学素子202に分離する。図6(e)〜(g)に
は、この工程が示されている。この分離工程では、ま
ず、図6(e)に示すように、粘着テープ203に、図
5(d)で得られた微小光学素子列201を整列させて
貼り付ける。そして、これを図6(f)に示すように屈
曲させることにより、ハーフカットで切り残した接続部
分202aを破断する。これによって、図6(g)に示
すような微小光学素子202を得ることができる。な
お、このとき、図6(g)に示すように、得られた微小
光学素子202には、側面下部に突起202cが形成さ
れる。
【0073】実施例2 図7(a),(b),図8(c),(d)は、本発明の
実施例2の微小光学素子の作製工程を説明するための図
である。図7(a)には、微小光学素子列201が示さ
れており、その作製方法は実施例1の図5(a)〜
(d)に示した方法とほぼ同じなので、ここでは説明を
省略する。ただし、実施例1との違いは、微小光学素子
列201の作製時点で、実施例1では反射面202bに
Alを蒸着していたが、実施例2の図7(a)の微小光
学素子列201では、微小光学素子列201の作製時点
で、反射面202bにはまだ何も成膜されていないこと
にある。
【0074】このように、図7(a)に示すような微小
光学素子列201を作製した後、次に、この微小光学素
子列201を、反射面202bが上となるように、図7
(b)に示すように、成膜用台座(図示せず)上に整列
して並べ、反射面202b上に誘電体多層膜を、反射面
202bに対して略垂直な方向から(図の上方から)成
膜する。
【0075】次に、図8(c)に示すように、微小光学
素子列201をこの状態のままで粘着テープ203に貼
り付け、ダイシングにより接続部分202aを切断す
る。このときの切断方向は、図中の点線Sで示すよう
に、微小光学素子列201の整列方向とする。この場
合、微小光学素子列201を平行,等間隔に並べておけ
ば、ダイシング加工も容易となる。以上の工程により、
図8(d)に示すような微小光学素子202を得ること
ができる。
【0076】この実施例2の作製方法を用いれば、図6
(g)に見られたような微小光学素子202の側面下部
の突起202cが欠けたりする事態が生じるのを確実に
防ぐことができる。
【0077】実施例3 図9は、本発明の実施例3の微小光学素子を示す図であ
る。この実施例3の微小光学素子302も、図5(a)
〜(d),図6(e)〜(g)に示した実施例1の工程
と同様な工程で作製することができる。ただし、実施例
3では、微小光学素子列を切出す工程(図5(c)に対
応する工程)において、微小光学素子列を切り出す方向
(フルカットを行なう方向)が、Si<111>面に対
して所定の角度(図9の例では30度)をもって切り出
されており、ダイシングにより形成される素子表面30
2aとエッチングにより形成される反射面302bと
が、所定の角度(図9の例では30度)をなす配置とな
っている。
【0078】ダイシング後の工程は、また、実施例1に
示した工程(図6(e)〜(g)の工程)と同じ工程と
なり、各微小光学素子列を一括して個別の微小光学素子
302に分割する。このように作製された微小光学素子
302において、素子表面302aを実装面として使え
ば、実装面302aに対して傾き(この例では30度)
を持った反射面302bをもつ微小光学素子302を容
易に提供できる。
【0079】実施例4 図10は、本発明の実施例4の微小光学素子を示す図で
ある。この実施例4の微小光学素子402も、図5
(a)〜(d),図6(e)〜(g)に示した実施例1
の工程と同様な工程で作製することができる。ただし、
実施例4では、図5(b)に対応する工程におけるエッ
チングを行なう際に、一つの微小光学素子402に二つ
の反射面402bが形成されるようなエッチングマスク
を形成している。これにより、実施例4の微小光学素子
402は、素子表面402aと平行でない二つの反射面
402bを持っている。
【0080】エッチング後の工程は、実施例1に示した
工程(図5(c),(d),図6(e)〜(g)の工
程)と同じ工程となり、ダイシング後、各微小光学素子
列は一括して個別の微小光学素子402に分割される。
実施例4の微小光学素子402のように、近接した複数
の反射面402bを形成できるのは、反射面402bを
エッチングで作製する本発明の最大の特徴である。
【0081】実施例5 図11は、本発明の実施例5の微小光学素子を示す図で
ある。この実施例5の微小光学素子502も、図5
(a)〜(d),図6(e)〜(g)に示した実施例1
の工程と同様な工程で作製することができる。ただし、
実施例5では、基板材500の材質に単結晶Siを用
い、且つ基板材表面500aの面方位を<100>面と
している。これにより、エッチング後に得られる<11
1>面(反射面)502bは、基板材表面500aに対
して54.7度の角度を持つ傾斜面となる。
【0082】また、実施例5では、基板材500の厚さ
方向を微小光学素子502の第二長辺となるようにして
おり、手前に見える面502bが<111>面の方向と
なるようにしている。基板材500の面方位以外は、実
施例1に示した工程(図5(b)〜(d),図6(e)
〜(g)の工程)と同じ工程により作製し、各微小光学
素子列をエッチング及びダイシング後、一括して個別の
微小光学素子502に分割する。これにより、素子表面
502aに対して所定の傾き(この例では35.3度)
を持った反射面502bをもつ微小光学素子502を容
易に得ることができる。
【0083】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、上述した実施例に記載の形状,その他の要素との組
合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるも
のではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそ
こなわない範囲で変更することが可能であり、その応用
形態に応じて適切に定めることができる。
【0084】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項12記載の発明によれば、光学反射面を有する微小
光学素子を所定の厚さの基板材から切り出して作製する
微小光学素子の作製方法において、前記基板材に対して
異方性エッチングにより溝を形成し、異方性エッチング
により形成された溝の所定の面が微小光学素子の反射面
となるようにし、微小光学素子の最長辺または第二長辺
が異方性エッチングの深さ方向となるように微小光学素
子を切り出すので、所定の大きさの基板材から取れる微
小光学素子の数を大幅に増やすことが可能となり、微小
光学素子の価格を格段に低下させることができる。
【0085】特に、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の微小光学素子の作製方法において、前記基板
材には単結晶Siが用いられ、微小光学素子の反射面が
Siの<111>面であるので、異方性エッチングによ
って高い面精度の反射面を容易に得ることができる。
【0086】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項2記載の微小光学素子の作製方法において、前記基板
材の異方性エッチングの溝形成開始表面がSiの<11
0>面であるので、Siの<111>面が基板材の表面
に対して垂直となり、微小光学素子の厚さを薄くでき、
これによって、所定の大きさの基板材から取れる微小光
学素子の数をより大幅に増やすことが可能となる。
【0087】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の微小光学素子
の作製方法において、基板材から微小光学素子を切り出
す際に、切断する2方向のうちの一方の方向をハーフカ
ットで切断して微小光学素子列を得るので、ダイシング
時に微小光学素子がバラバラになることなく、所定の大
きさの基板材から取れる微小光学素子の数を大幅に増や
すことができる。
【0088】また、請求項5,請求項7,請求項8記載
の発明によれば、請求項4記載の微小光学素子の作製方
法において、ハーフカットする方向を微小光学素子の反
射面が見込める方向とし、これにより得られた反射面が
見込める微小光学素子列の状態で反射膜を成膜するの
で、基板材表面に対して垂直な反射面をもつ微小光学素
子にも反射膜を均一性良く成膜することができる。
【0089】また、請求項9乃至請求項11記載の発明
によれば、請求項4または請求項5記載の微小光学素子
の作製方法において、得られた微小光学素子列を可撓性
を有する所定の部材に貼付け、所定の部材を撓ませるこ
とで微小光学素子列から個別の微小光学素子を分割する
ので、微小光学素子列を個別の微小光学素子に容易に分
割することができる。
【0090】また、請求項12記載の発明によれば、請
求項4または請求項5記載の微小光学素子の作製方法に
おいて、得られた微小光学素子列の微小光学素子間の接
続部分をダイシングにより切断することで、個別の微小
光学素子に分割するので、微小光学素子の欠けを防ぐこ
とができる。
【0091】また、請求項13乃至請求項8記載の発明
によれば、請求項1乃至請求項12記載のいずれか一項
に記載の微小光学素子の作製方法により作製された微小
光学素子であるので、非常に低価格な微小光学素子を提
供できる。
【0092】特に、請求項15記載の発明によれば、請
求項8記載の微小光学素子において、該微小光学素子の
反射面には、誘電体多層膜が形成されているので、金属
膜では実現できないほど反射率の高い反射面を形成する
ことができる。
【0093】また、請求項16記載の発明によれば、請
求項8乃至請求項10のいずれか一項に記載の微小光学
素子において、該微小光学素子は、外周部に突起を有し
ているので、実装時の接着強度が高い微小光学素子を提
供することができる。
【0094】また、請求項17記載の発明によれば、請
求項13乃至請求項15のいずれか一項に記載の微小光
学素子において、該微小光学素子は、素子表面とは平行
でない反射面を有しているので、従来の加工法では極め
て困難であった板状の微小光学素子の素子表面に対して
傾斜した反射面を持つ微小光学素子を提供することがで
きる。
【0095】また、請求項18記載の発明によれば、従
来の加工法では極めて困難であった板状の微小光学素子
の素子表面に対して傾斜した複数の反射面を持つ微小光
学素子を提供することができる。
【0096】また、請求項19記載の発明によれば、請
求項13乃至請求項18のいずれか一項に記載の微小光
学素子を用いた光ピックアップであるので、光ピックア
ップの低コスト化が可能となる。
【0097】また、請求項20記載の発明によれば、請
求項13乃至請求項18のいずれか一項に記載の微小光
学素子を用いた光通信モジュールであるので、光通信モ
ジュールの低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の微小光学素子の作製方法を説明するため
の図である。
【図2】基板材から微小光学素子を切り出す仕方を説明
するための図である。
【図3】本発明に係る光ピックアップの一例を示す図で
ある。
【図4】本発明に係る光通信モジュールの一例を示す図
である。
【図5】本発明の実施例1の微小光学素子の作製工程を
説明するための図である。
【図6】本発明の実施例1の微小光学素子の作製工程を
説明するための図である。
【図7】本発明の実施例2の微小光学素子の作製工程を
説明するための図である。
【図8】本発明の実施例2の微小光学素子の作製工程を
説明するための図である。
【図9】本発明の実施例3の微小光学素子を示す図であ
る。
【図10】本発明の実施例4の微小光学素子を示す図で
ある。
【図11】本発明の実施例5の微小光学素子を示す図で
ある。
【符号の説明】
200 基板材 200a 基板材表面 200c 溝 201 微小光学素子列 202 微小光学素子 202a 接続部 202b 反射面 202c 突起 203 粘着テープ 302 微小光学素子 302a 素子表面 302b 反射面 402 微小光学素子 402a 素子表面 402b 反射面 500 基板材 502 微小光学素子 502a 素子表面 502b 反射面 600 基板材 601 微小光学素子 601a 反射面 601b 保持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 CA15 CA17 DA02 DA12 DA19 DC08 DE00 5D119 AA01 AA40 BA01 FA05 FA08 FA30 JA57 JA64 NA05 5D789 AA01 AA40 BA01 FA05 FA08 FA30 JA57 JA64 NA05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学反射面を有する微小光学素子を所定
    の厚さの基板材から切り出して作製する微小光学素子の
    作製方法において、前記基板材に対して異方性エッチン
    グにより溝を形成し、異方性エッチングにより形成され
    た溝の所定の面が微小光学素子の反射面となるように
    し、微小光学素子の最長辺または第二長辺が異方性エッ
    チングの深さ方向となるように微小光学素子を切り出す
    ことを特徴とする微小光学素子の作製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微小光学素子の作製方法
    において、前記基板材には単結晶Siが用いられ、微小
    光学素子の反射面がSiの<111>面であることを特
    徴とする微小光学素子の作製方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の微小光学素子の作製方法
    において、前記基板材の異方性エッチングの溝形成開始
    表面がSiの<110>面であることを特徴とする微小
    光学素子の作製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の微小光学素子の作製方法において、基板材から微
    小光学素子を切り出す際に、切断する2方向のうちの一
    方の方向をハーフカットで切断して微小光学素子列を得
    ることを特徴とする微小光学素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の微小光学素子の作製方法
    において、ハーフカットする方向を微小光学素子の反射
    面が見込める方向とし、これにより得られた反射面が見
    込める微小光学素子列の状態で反射膜を成膜することを
    特徴とする微小光学素子の作製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の微小光学素子の作製方法において、該微小光学素
    子の反射面には、金属反射膜を成膜することを特徴とす
    る微小光学素子の作製方法。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の微小光学素子の作製方法
    において、該微小光学素子の反射面には、前記反射膜と
    して誘電体多層膜を成膜することを特徴とする微小光学
    素子の作製方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の微小光学素子の作製方法
    において、該微小光学素子の反射面には、反射面に対し
    て略垂直の方向から、誘電体多層膜を形成することを特
    徴とする微小光学素子の作製方法。
  9. 【請求項9】 請求項4または請求項5記載の微小光学
    素子の作製方法において、得られた微小光学素子列を可
    撓性を有する所定の部材に貼付け、所定の部材を撓ませ
    ることで微小光学素子列から個別の微小光学素子を分割
    することを特徴とする微小光学素子の作製方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の微小光学素子の作製方
    法において、前記可撓性を有する所定の部材は、粘着テ
    ープであることを特徴とする微小光学素子の作製方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の微小光学素子の作製方
    法において、微小光学素子列から個別の微小光学素子を
    分割することによって、微小光学素子の外周部に突起を
    有する構造を作製することを特徴とする微小光学素子の
    作製方法。
  12. 【請求項12】 請求項4または請求項5記載の微小光
    学素子の作製方法において、得られた微小光学素子列の
    微小光学素子間の接続部分をダイシングにより切断する
    ことで、個別の微小光学素子に分割することを特徴とす
    る微小光学素子の作製方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか一
    項に記載の微小光学素子の作製方法により作製された微
    小光学素子。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の微小光学素子におい
    て、該微小光学素子の反射面には、金属反射膜が形成さ
    れていることを特徴とする微小光学素子。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の微小光学素子におい
    て、該微小光学素子の反射面には、誘電体多層膜が形成
    されていることを特徴とする微小光学素子。
  16. 【請求項16】 請求項13乃至請求項15のいずれか
    一項に記載の微小光学素子において、該微小光学素子
    は、外周部に突起を有していることを特徴とする微小光
    学素子。
  17. 【請求項17】 請求項13乃至請求項15のいずれか
    一項に記載の微小光学素子において、該微小光学素子
    は、素子表面とは平行でない反射面を有していることを
    特徴とする微小光学素子。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の微小光学素子におい
    て、該微小光学素子は、同一平面上に無い複数の反射面
    を有していることを特徴とする微小光学素子。
  19. 【請求項19】 請求項13乃至請求項18のいずれか
    一項に記載の微小光学素子を用いることを特徴とする光
    ピックアップ。
  20. 【請求項20】 請求項13乃至請求項18のいずれか
    一項に記載の微小光学素子を用いることを特徴とする光
    通信モジュール。
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