JP2016018147A - ミラー付き光回路及びミラー付き光回路の製造方法 - Google Patents

ミラー付き光回路及びミラー付き光回路の製造方法 Download PDF

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圭一 守田
近藤 信行
Nobuyuki Kondo
信行 近藤
啓光 陣内
Hiromitsu Jinnai
啓光 陣内
小川 育生
Ikuo Ogawa
育生 小川
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Abstract

【課題】低コストで特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路と、ミラー付き光回路の製造方法を提供する。【解決手段】ミラー付き光回路20の製造方法は、ミラー基板32に2以上の反射ミラー31を形成するミラー形成工程と、側面に光の入出射端41aが形成されている2以上の光回路41を光回路基板42の上に形成する光回路形成工程と、2以上の光回路41の入出射端41aから出射された光の各光路上に反射ミラー31がそれぞれ位置するように、ミラー基板32と光回路基板42を貼り合わせてミラー付き光回路基板を作製する貼り合わせ工程と、ミラー付き光回路基板を1対の光回路41及び反射ミラー31ごとに分離する分離工程と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ミラー付き光回路及びミラー付き光回路の製造方法に関する。
近年、光ファイバ伝送の普及に伴い、より安価で高性能な光デバイスが求められている。それに伴い、複数の光機能部品を高密度に集積した光デバイスの開発が進められている。特に、アクセス系に用いられる送受信デバイス、例えばPassive Optical Network(PON)で用いられる送受信デバイスでは、発光素子や受光素子などの光学素子の実装コストの低減が重要になっている。
このような流れの中で、図15に示すような、光回路12及び光学素子16を集積した送受信デバイス10が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1の送受信デバイス10は、平面型の光回路12内に設けた反射ミラー14を用いて基板11の表面に対して垂直方向への光路変換を行うことで、光回路12と光学素子16の光学的結合を行っている。ここで、光回路12は下部クラッド、コア、上部クラッドを備える。光はコア内部を伝搬する。このような構成を採用することで、特許文献1の平面型の光回路12は、レンズを介した光学的結合に比べて高密度な集積を可能にしている。
特許文献1の送受信デバイス10では、光回路12内に反射ミラー14を形成する。そのために、壁面が光軸と垂直な溝17を光回路12に形成する。そして、溝17の壁面に基板11となす角度αが45度の斜面を形成し、斜面の表面に金層膜を積層して反射ミラー14を形成している。
反射ミラー14を設けた光回路12を複数同時に形成することにより、送受信デバイス10の実装コストの低減は可能であるが、それぞれの反射ミラー14に対して最適な条件を設定する必要があるという問題がある。
反射ミラー14用の斜面の形成方法としては、例えば、ドライエッチングを用いる方法がある(例えば、特許文献1参照。)。ドライエッチングを行うと、基板上の位置によりエッチング作用に違いが出る。例えば、一つの反射ミラー14が45度の傾斜の平坦な反射面を形成する条件であっても、他の反射ミラー14では平坦性や形状に差が生じてしまう問題があった。このため、ドライエッチングでは、複数の反射ミラー14の特性を均一にしつつ同時に形成することは非常に困難である。ここで、反射ミラー14の特性が均一であるのは、反射ミラー14の形状や平坦性が均一である場合である。
また、反射ミラー14用の斜面の形成方法としては、例えば、異方性エッチングを用いる方法がある(例えば、特許文献2参照。)。しかし、異方性エッチングを用いる際には電界分布及びプラズマを安定させる必要がある。基板11が存在し、かつ光回路12に取り囲まれた状態では斜面での電解分布及びプラズマを安定させることは困難であるため、チップ単位で処理しなければならず、ウェハー単位では処理することができない問題があった。
また、反射ミラー14用の斜面の形成方法としては、例えば、機械加工を用いる方法がある(例えば、特許文献3及び4参照。)。しかし、機械加工を用いた場合、斜面を形成する位置の位置合わせが困難であるという問題があった。また、チップ単位で処理しなければならず、ウェハー単位では処理することができない問題があった。また反射ミラー14にマイクロプリズムなどのマイクロミラーを用いることも考えられるが、数100μmサイズであるため、反射ミラー14としてのアセンブリは困難である。
このように、反射ミラー14を設けた光回路12を複数同時に形成しようとすると、特性が均一な反射ミラー14を形成することは困難であった。そのため、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することは困難であり、高性能な光デバイスの実装コストの低減は困難であった。
特開平11−326662号公報 特開2012−42515号公報 特開平3−103804号公報 特開2008−216936号公報
本発明は、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るミラー付き光回路の製造方法は、複数の反射ミラーが配列されたミラー基板と、複数の光回路が配列された光回路基板とを別々に作製し、その後で貼り合わせる。
具体的には、本発明に係るミラー付き光回路の製造方法は、ミラー基板に2以上の反射ミラーを形成するミラー形成工程と、側面に光の入出射端が形成されている2以上の光回路を光回路基板の上に形成する光回路形成工程と、前記2以上の光回路の前記入出射端から出射された光の各光路上に前記反射ミラーがそれぞれ位置するように、前記ミラー基板と前記光回路基板を貼り合わせてミラー付き光回路基板を作製する貼り合わせ工程と、前記ミラー付き光回路基板を1対の前記光回路及び前記反射ミラーごとに分離する分離工程と、を有する。
本発明に係るミラー付き光回路の製造方法は、ミラー形成工程及び光回路形成工程においてミラー基板と光回路基板を別々に作製し、貼り合わせ工程及び分離工程を行うことで複数のミラー付き光回路を同時に製造する。ここで、本発明に係るミラー付き光回路の製造方法は、ミラー基板と光回路基板を別々に作製するため、予め設定した位置に、特性が均一な複数のミラーを同時に形成することができる。また、貼り合わせ工程においてミラー基板と光回路基板を貼り合わせる際に反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。したがって、本発明に係るミラー付き光回路の製造方法は、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することができる。
本発明に係るミラー付き光回路の製造方法では、前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記光回路基板と貼り合わせる際に前記光回路と重なる領域に、前記ミラー基板を貫通する貫通孔を形成し、当該貫通孔の壁面を削ることで前記反射ミラーを形成し、前記貼り合わせ工程において、前記光回路が前記貫通孔に収納されるように、前記光回路基板の上面と前記ミラー基板の下面を貼り合わせてもよい。
本発明によれば、ミラー基板と光回路基板とを貼り合わせる際に嵌め合わせることで、反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。
本発明に係るミラー付き光回路の製造方法では、前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記反射ミラーを形成する位置に凸部を形成し、当該凸部の側面を削ることで前記反射ミラーを形成し、前記光回路形成工程において、前記光回路基板のうちの前記ミラー基板と貼り合わせる際に前記ミラー基板の前記凸部と重なる領域に、前記光回路基板を貫通する貫通孔を形成し、前記貼り合わせ工程において、前記ミラー基板の前記凸部が前記光回路基板の前記貫通孔に収納されるように、前記光回路基板の下面と前記ミラー基板の上面を貼り合わせてもよい。
本発明によれば、ミラー基板と光回路基板とを貼り合わせる際に嵌め合わせることで、反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。
本発明に係るミラー付き光回路の製造方法では、前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記反射ミラーを形成する位置に凸部を形成し、当該凸部の側面を削ることで前記反射ミラーを形成し、前記貼り合わせ工程において、前記凸部の前記反射ミラーの形成されている前記側面と前記光回路の前記入出射端とが対向するように、前記光回路基板の上面と前記ミラー基板の上面を貼り合わせてもよい。
本発明によれば、ミラー基板と光回路基板とを貼り合わせる際に嵌め合わせることで、反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。
具体的には、本発明に係るミラー付き光回路は、光回路基板の上の一部に配置され、側面に光の入出射端が形成されている光回路と、前記光回路基板の上のうちの前記光回路の配置されていない位置に配置され、前記光回路基板の前記入出射端と対向する位置に傾斜面を有するミラー基板と、前記ミラー基板の前記傾斜面のうちの前記入出射端からの光の光路上に配置され、前記入出射端からの光を前記光回路基板の上方へ向けて反射する反射ミラーと、を備え、前記光回路基板と前記ミラー基板との接触面が貼り合わされている。
本発明に係るミラー付き光回路は、反射ミラーの形成されたミラー基板と光回路の形成された光回路基板とを別々に作製し、光回路基板とミラー基板を貼り合わせられている。ここで、本発明に係るミラー付き光回路は、ミラー基板と光回路基板を別々に作製するため、予め設定した位置に、特性が均一な複数のミラーを同時に形成することができる。また、ミラー基板と光回路基板を貼り合わせる際に反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。したがって、本発明に係るミラー付き光回路は、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することができる。
具体的には、本発明に係るミラー付き光回路は、光回路基板の上に配置され、側面に光の入出射端が形成されている光回路と、凸状であり、前記凸状の底部が前記光回路基板の下に配置され、前記凸状の凸部が前記光回路基板の前記入出射端と対向する位置に配置され、当該凸部のうちの前記入出射端から出射された光の光路に位置する側面に傾斜面を有するミラー基板と、前記ミラー基板の前記傾斜面の前記光路上に配置され、前記光路上の光を前記光回路基板の上方へ向けて反射する反射ミラーと、を備え、前記光回路基板と前記ミラー基板との接触面が貼り合わされている。
本発明に係るミラー付き光回路は、反射ミラーの形成されたミラー基板と光回路の形成された光回路基板とを別々に作製し、光回路基板とミラー基板を貼り合わせられている。ここで、本発明に係るミラー付き光回路は、ミラー基板と光回路基板を別々に作製するため、予め設定した位置に、特性が均一な複数のミラーを同時に形成することができる。また、ミラー基板と光回路基板を貼り合わせる際に反射ミラーと光回路のアライメントを行うことができる。したがって、本発明に係るミラー付き光回路は、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することができる。
本発明によれば、特性が均一な反射ミラーを備えたミラー付き光回路を低コストで製造することができる。
実施形態1に係るミラー付き光回路の一例を示す。 実施形態1に係るミラー形成工程において作製するミラー基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はA−A’断面図を示し、(c)は30zで示した部分の拡大図を示す。 実施形態1に係るミラー形成工程において形成する貫通孔33の形成工程を説明するイメージ図の一例であり、(a)はストップ層32sを形成した状態を示し、(b)はレジスト32rを塗布した状態を示し、(c)はエッチング初期の状態を示し、(d)はエッチング中期の状態を示し、(e)はエッチング終了後の状態を示し、(f)はレジストを除去後の状態を示し、(g)はストップ層32sを除去した後の状態を示し、(a)〜(g)の断面図は上面図でのA12−A12’の位置での断面図を示す。 実施形態1に係るミラー形成工程において形成する貫通孔33の形成工程を説明するイメージ図の他の例であり、(a)はストップ層32sを形成した状態を示し、(b)はレジスト32rを塗布した状態を示し、(c)は1回目のエッチング初期の状態を示し、(d)は1回目のエッチング終了後の状態を示し、(e)は1回目のエッチング終了後にレジストを塗布した状態を示し、(f)2回目のエッチングの終了後にレジストを除去した状態を示し、(g)はストップ層32sを除去した後の状態を示し、(a)〜(g)の断面図は上面図でのA13−A13’の位置での断面図を示す。 実施形態1に係る光回路形成工程において作製する光回路基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はB−B’断面図を示し、(c)は40zで示した部分の拡大図を示す。 実施形態1に係る貼り合わせ工程において作製するミラー付き光回路基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はC−C’断面図を示し、(c)は50zで示した部分の拡大図を示す。 光デバイスの保持部を用いたアライメントの一例を示す。 反射ミラーを透明な樹脂で保護し、さらに光回路の入出射端とミラーを保護する樹脂との空隙を樹脂で充填した場合の一例を示す。 実施形態2に係るミラー付き光回路の一例を示す。 実施形態2に係るミラー形成工程において作製するミラー基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はA−A’断面図を示し、(c)は80zで示した部分の拡大図を示す。 実施形態2に係るミラー形成工程において作製するミラー基板の形成工程の一例であり、(a)は異方性エッチングによるV型溝形成を示し、(b)はレジストによるミラー形成面の保護を示し、(c)はエッチング部分を示し、(d)は反射ミラー形成を示す。 実施形態2に係る光回路形成工程において作製する光回路基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はB−B’断面図を示し、(c)は90zで示した部分の拡大図を示す。 実施形態2に係る光回路形成工程において形成するミラー収納部43の形成工程を説明する図の一例であり、(a)は、光回路41の上面にレジスト41rを塗布した状態を示し、(b)は、光回路41及び光回路基板42をエッチングしてミラー収納部43を形成した状態の一例であり、(c)は、レジスト41rを除去後の状態の一例を示す。 実施形態2に係る貼り合わせ工程において作製するミラー付き光回路基板の一例であり、(a)は上面図を示し、(b)はC−C’断面図を示し、(c)は100zで示した部分の拡大図を示す。 本発明に関連する送受信機の一例を示す。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(実施形態1)
図1に、本実施形態に係るミラー付き光回路の一例を示す。本実施形態に係るミラー付き光回路20は、光回路基板42と、光回路41と、ミラー基板32と、反射ミラー31とを備える。本実施形態では、光回路41が光回路基板42の上に配置される。光回路基板42の上には光回路41が配置されない部分もあるため、光回路41が配置される部分は、凸状となる。ミラー基板32は、光回路基板42の上のうちの光回路41の配置されていない位置に配置される。光回路基板42の上面とミラー基板32の下面は貼り合わされている。
光回路41は、光回路基板42の上に下部クラッド層、コア層、上部クラッド層が順に配置される。コア層は、下部クラッド層及び上部クラッド層よりも屈折率が高く、光を導波する。
ミラー基板32は、光回路基板41の入出射端41aと対向する位置に傾斜面を有する。反射ミラー31を配置する傾斜面は、反射ミラー31の形状に合わせた形状が良く、平面に限らず、凹面であってもよい。
反射ミラー31は、ミラー基板32の傾斜面のうちの入出射端41aからの光153の光路上に配置される。反射ミラー31は、入出射端41aからの光153を光回路基板42の上方、つまり光回路基板42から遠ざかる方向へ向けて反射する。
次に、本実施形態に係るミラー付き光回路20の製造方法を説明する。本実施形態に係るミラー付き光回路20の製造方法は、ミラー形成工程及び光回路形成工程と、貼り合わせ工程と、分離工程と、を順に有する。ミラー形成工程と光回路形成工程はどちらを先に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
図2に、ミラー形成工程において形成するミラー基板32の一例を示す。ミラー基板32は、例えば、シリコン単結晶基板、GaAs単結晶基板及びInP単結晶基板等の半導体単結晶基板、ガラス、セラミック、プラスチック並びに金属のうちのいずれでも用いることができる。本実施形態では、ミラー基板32としてシリコン単結晶基板を用いる場合について説明する。
ミラー形成工程では、まず、後述する分離工程でミラー付き光回路基板50より作製するミラー付き光回路20の数と同じ数の貫通孔33を形成する。貫通孔33の数は2以上であるが、任意である。ここで、貫通孔33を形成する場所は、貼り合わせ工程においてミラー基板32及び光回路基板42を貼り合せる際に、光回路41と重なる領域である。
図3を用いて、ミラー形成工程のうちの貫通孔33の形成について説明する。先ず、図3(a)のように、ミラー基板32の下面にストップ層32sを形成する。ストップ層32sは、例えば2酸化シリコンである。次に、図3(b)のように、ミラー基板32の上面にレジスト32rを塗布し、貫通孔33及び反射ミラー31を配置する部分の上面に位置するレジスト32rを除去する。
次に、ミラー基板32のエッチングを行う。エッチングは、例えば水酸化カリウム(KOH)などを用いる異方性エッチングである。図3(b)のようにレジスト32rを除去した後、異方性エッチングを行う。エッチングの初期には、図3(c)に示すように、レジスト32rで保護されていないミラー基板32の表面の任意の位置に無数の4角錐状の窪みが形成される。図3(c)では、理解が容易になるよう、レジスト32rを除去した部分の中心付近のミラー基板32に、4角錐状の窪みが1つだけ形成された場合を示すが、これに限らず、無数の窪みが形成されていてもよい。
エッチングの進行とともに、ミラー基板32の無数の4角錐状の窪みは統合されて1つの窪みとなる。図3(d)に、エッチングが進み、ミラー基板32の表面に形成された無数の4角錐状の窪みが統合されて1つの大きな窪みとなった場合を示す。さらにエッチングが進行すると、ミラー基板32の窪みのうち、レジスト32rに近い箇所の窪みはレジスト32rの影響によりエッチングがストップするが、窪みの中心付近はエッチングされ続ける。エッチング終了時には、図3(e)のように、表出したミラー基板32の結晶面がレジスト32rに接することとなる。
異方性エッチングを用いることで、ミラー基板32の結晶面を表出させ、貫通孔33の形成と同時に、反射ミラー31を形成するミラー基板32の傾斜面の形成を行うことができる。さらに、異方性エッチングにより、特性が均一な反射ミラー31を作製することができる。ここで、反射ミラー31の特性が均一であるのは、反射ミラー31の形状や平坦性が均一である場合である。
反射ミラー31を凹面ミラーにする場合には、傾斜面の形成の際に、例えばミラー基板32の裏面から電圧を印加する。印加電圧の大きさと印加時間により凹面ミラーの形状は調整可能である。
エッチングにより形成されたミラー基板32の4角錐部分の一部が、反射ミラー31を形成するミラー基板32の傾斜面となる。反射ミラー31を形成するミラー基板32の傾斜面は、ミラー基板32及び光回路基板42を貼り合せる工程において、光回路41の入出射端41aと対向する位置に配置される壁面である。エッチング後には、図3(e)のように、ミラー基板32を貫通し、ストップ層32sにまで達する穴が形成される。
次に、図3(f)のように、レジスト32rを除去する。次に、図3(g)のように、ストップ層32sをエッチングで除去する。エッチングは、例えばドライエッチングである。ストップ層32sの除去により、貫通孔33の形成が終了する。貫通孔33の形成の結果、残った部分がミラー基板32の凸部となる。
ミラー基板32のうち、傾斜面と下面が交わる部分32f1が鋭角である場合には、ミラー基板32が欠けるのを防止するために面取りを行ってもよい。ここで、部分32f1とは、反射ミラー31を形成するミラー基板32の傾斜面とミラー基板32の下面が交わる部分のうち、ミラー基板32側である。面取りに際しては、例えば、面取りを行う部分以外をレジストで保護してエッチングを行う。その後、必要に応じて、ミラー基板32の酸化膜の除去や酸化膜面を研磨してもよい。
ここで、図3では、ミラー基板32の上面から、ミラー基板32を貫通するまで異方性エッチングを行ったが、本実施形態はこれに限定されない。反射ミラー31を形成するミラー基板32の傾斜面が小さくても良い場合や、貫通孔33の形成と同時にミラー基板32の一部が欠けるのを防ぐ形状とする場合には、ミラー基板32が貫通する前に異方性エッチングを止めることが好ましい。この場合の具体例を、図4を参照しながら説明する。
先ず、図4(a)のように、ミラー基板32の下面にストップ層32sを形成する。次に、図4(b)のように、ミラー基板32の上面にレジスト32rを塗布し、エッチングする部分の上面に位置するレジスト32rを除去する。レジスト32rを除去する範囲は、ミラー基板32をエッチングする深さに合わせて調整する。異方性エッチングを用いた場合、ミラー基板32の結晶軸に沿ってエッチングが進むため、レジスト32rを除去する範囲を狭くすることで、ミラー基板32が貫通する前に異方性エッチングを止めることができる。
次に、図4(c)のように、ミラー基板32をエッチングする。エッチングは、例えば異方性エッチングである。このとき、エッチングの初期には、図4(c)に示すように、レジストで保護されていないミラー基板32の表面の任意の位置に無数の4角錐状の窪みが形成される。図4(c)では、理解が容易になるように、レジスト32rを除去した部分の中心付近のミラー基板32に、4角錐状の窪みが1つだけ形成された場合を示すが、これに限らず、無数の窪みが形成されていてもよい。
エッチングの進行とともに、ミラー基板32の無数の4角錐状の窪みは統合されて1つの窪みとなる。図4(d)に、エッチングが進み、ミラー基板32の表面に形成された無数の4角錐状の窪みが統合されて1つの大きな窪みとなった場合を示す。図4(d)では、レジスト32rの大きさを図3(d)よりも大きくしているので、エッチングで形成する4角錐部分が、ストップ層32sと接しない。
次に、図4(d)に示したレジスト32rを除去し、再度、ミラー基板32の上面にレジスト32rを塗布する。その後、図4(e)のように、塗布したレジスト32rのうち、4角錐の半分を覆うレジスト32rを残し、もう半分を除去する。ここで、残すレジスト32rのうち4角錐の内側にある面は、4角錐の最深部と、4角錐の底面を構成する対向する直線の中央のそれぞれを含む面である。次に、図4(f)のように、ストップ層32sまでミラー基板32をエッチングする。エッチングは、例えばドライエッチングである。最後に、図4(g)のように、ストップ層32sをエッチングにより除去する。
図4のようにして貫通孔33を作製することで、ミラー基板32の傾斜面と下面の接続部分は、ミラー基板32の下面と垂直な面を介して接続される部分32f2となる。そのため、部分32f2が欠けるのを防ぐことができる。
ここでは、ストップ層32sを形成した後に貫通孔33を形成する場合について説明した。しかし、ミラー基板32を貫通するまで異方性エッチングを行わない場合には、ミラー基板32の下面へのストップ層32sの形成は任意である。ストップ層32sの形成を行わない場合には、貫通孔33を形成した後に行うストップ層32sの除去工程を省略することができる。
ミラー形成工程では、貫通孔33の形成の後に、各貫通孔33の傾斜面に反射膜を積層して反射ミラー31を形成する。反射膜は、例えば金等の金属膜である。以上のミラー形成工程を行うことで、図2に示す均一な反射ミラー31を備えたミラー基板32を作製することができる。
ミラー基板32と光回路基板42を貼り合せるため、貫通孔33の幅wmhhは後述する光回路41の幅wch以上であり、貫通孔33の幅wmhvは後述する光回路41の幅wcv以上である。貫通孔33の幅wmhhと光回路41の幅wchは略等しいことが好ましく、貫通孔33の幅wmhvは光回路41の幅wcvと略等しいことが好ましい。これにより、光回路41と反射ミラー31の位置調整を容易に行うことができる。
図5に、光回路形成工程において形成する光回路基板42の一例を示す。光回路基板42は、例えば、シリコン単結晶基板、GaAs単結晶基板及びInP単結晶基板等の半導体単結晶基板、ガラス、セラミック、プラスチック並びに金属のうちのいずれでも用いることができる。本実施形態では、光回路基板42としてシリコン単結晶基板を用いる場合について説明する。
光回路形成工程では、まず、光回路基板42の上に、後述する分離工程でミラー付き光回路基板50より作製するミラー付き光回路20の数と同じ数の光回路41を形成する。光回路41の数は2以上であるが、任意である。光回路41の形成では、例えば、下部クラッドを形成し、下部クラッドの上にコアを形成し、コアの上に上部クラッドを形成する。
光回路形成工程では、次に、光回路41以外の領域にミラー収納部43を形成する。例えば、ドライエッチング又はウェットエッチングを用いて光回路41以外の領域を掘り込む。ミラー収納部43の形成とともに、光回路41の入出射端41aが形成される。入出射端41aを平滑な面にするために、さらに、ダイシングを行ってもよい。
ここで、ミラー収納部43を形成する場所は、貼り合わせ工程においてミラー基板32及び光回路基板42を貼り合せる際に、ミラー基板32と重なる領域である。ミラー基板32と光回路基板42を貼り合せるため、ミラー収納部43の幅wchhはミラー基板32の凸部の幅wmh以上である。ミラー収納部43の幅wchhはミラー基板32の凸部の幅wmhと略等しいことが好ましい。これにより、光回路41と反射ミラー31の位置調整を容易に行うことができる。以上の光回路形成工程を行うことで、図5に示す光回路基板42を形成することができる。
ミラー収納部43の中にミラー基板32を収納するため、ミラー収納部43の深さhcgは、ミラー基板32の高さh以上である。ミラー収納部43の深さhcgとミラー基板32の高さhは等しいことが好ましい。これにより、深さhcgとミラー基板32の高さhを予め設定しておくことで、入出射端41aから出射された光153の光路上に位置するように、反射ミラー31の垂直方向への位置合わせが容易になる。
また、本実施形態では、ミラー形成工程及び光回路形成工程が別工程である。そのため、ミラー基板32及び光回路基板42の材質は自由に選択することができる。そのため、価格、取り扱いの容易さ、窪みや貫通孔などの形成の容易さなどを勘案して、ミラー基板32及び光回路基板42の材質を、ガラス基板、プラスチック基板及びセラミック基板とするか選択できる。ミラー位置を優先する場合には、ミラー基板32として異方性エッチングが利用できる材質を選択すればよく、例えば、材質がシリコンでは均一な高さに反射ミラー31を作製することができる。
貼り合わせ工程では、ミラー基板32及び光回路基板42を貼り合せて図6に示すミラー付き光回路基板50を形成する。本実施形態では、反射ミラー31がミラー収納部43の中でありかつ入出射端41aから出射された光153の光路上に位置するように、光回路基板42の上面とミラー基板32の下面を貼り合わせる。
このとき、図2に示したミラー基板32の貫通孔33と、図5に示した光回路基板42の光回路41との位置が一致するように、基板面方向の位置合わせを行う。ミラー基板32と光回路基板42を貼り合せた際に、光回路41の入出射端41aから出射する光の光路と、ミラー基板32が有する反射ミラー31の位置が一致する形状で光回路41及び反射ミラー31を作製する。そのため、パッシブアライメントによる光回路41と貫通孔33の嵌め合わせ及び位置合わせを行うことができる。
ここで、ミラー基板32と光回路基板42に、例えば、外形が標準化されている200mmシリコンウェーハのような同じサイズの基板を用いれば、貼り合わせ工程における貼り合わせの際に位置合わせ及び重ね合わせが容易となる。これは、基板のサイズが同じであることに加え、貫通孔33と光回路41の位置合わせ、すなわち各反射ミラー31と光回路41の光軸合わせに用いることができるからである。さらに、位置合わせ及び重ね合わせを容易とするために、アライメントマークをミラー基板32及び光回路基板42に配置してもよい。
ミラー基板32と光回路基板42の貼り合わせは、接着剤を用いて固定することができる。接着剤は、例えば熱硬化型、紫外線硬化型、2液混合型の接着剤である。接着剤は、ミラー基板32と光回路基板42の接触する面のうち、ミラー基板32側にのみ塗ってもよいし、光回路基板42側にのみ塗ってもよいし、両側に塗ってもよい。なお、余分な接着剤の這い上がりを防止するため、接着面に余分な接着剤を収容する溝を形成してもよい。
分離工程では、図6に示したミラー付き光回路基板50を、ミラー付き光回路20を構成する1対の光回路41及び反射ミラー31ごとに分離する。具体的には、分離線51に沿って分離を行う。分離には、例えば劈開又は切削を用いる。分離後の1対の光回路41及び反射ミラー31が、図1に示すミラー付き光回路20となる。本実施形態に係るミラー付き光回路の製造方法は、ミラー形成工程及び光回路形成工程と、貼り合わせ工程と、分離工程によって、複数のミラー付き光回路20を同時に製造することができる。
以上説明したように、本実施形態では、反射ミラー31と光回路41を別々の基板で作製するため、反射ミラー31の高さhmsと光回路41の高さhcsを任意に選択することができる。このため、基板面と垂直方向への反射ミラー31と光回路41の位置合わせを容易に行うことができるので、基板面と垂直な方向における入出射端41aと反射ミラー31とのアライメントが容易になる。したがって、特性が均一で、歩留まりの高い、複数のミラー付き光回路を同時に製造することができる。
本実施形態では、光回路基板42と光回路41からなる凸部の高さであって、ミラー収納部43の深さhcgと反射ミラー31が形成される部分のミラー基板32の凸部の高さhはほぼ等しい。これにより、貼り合わせの際のアライメントを容易にすることができる。なお、ミラー基板32に貫通孔となる領域が多い場合、ミラー基板32の厚さが薄いと、機械的強度が十分確保できない場合がある。そのため、ミラー基板32の厚さはミラー基板32のサイズが大きいほど厚くすることが好ましい。
本実施形態では、ミラー収納部43の深さhcgとミラー基板32の高さhが等しい例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ミラー収納部43の深さhcgは、ミラー基板32の高さhよりも深くしてもよい。この場合、反射ミラー31と光学素子16との間に空隙ができる。そのため、後述するミラー付き光回路20の上に光学素子16を配置する際に、反射ミラー31と光学素子16との接触を防ぐことができる。
また、本実施形態ではミラー収納部43の深さhcgが光回路41の高さhccよりも大きい場合を示したが、ミラー収納部43の深さhcgは光回路41の高さhcc以上であればよい。例えば、図7に示すように、ミラー収納部43の深さhcgと光回路41の高さhccとが同じであってもよい。
また、本実施形態では、ミラー収納部43の幅wchhとミラー基板32の凸部の幅wmhが略等しい例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ミラー収納部43の幅wchhはミラー基板32の凸部の幅wmhよりも大きくてもよい。この場合、光回路41の入出射端41aと反射ミラー31との距離が延びることになり、反射ミラー31で反射した光の位置が光軸方向にずれることになる。そこで、図7に示すように、光デバイス16の位置を光軸方向に移動可能な光デバイスの保持部151を用いる。光デバイスの保持部151を用いることで、反射ミラー31からの光が光デバイス16に入力するように、光デバイス16の位置を保持部151内で移動させることができる。そのため、光デバイス16の位置ずれの調整が可能になる。
さらに、反射ミラー31の破損を防止するために、ミラー形成工程では、図8に示すように、反射ミラー31を透明な樹脂34で保護してもよい。例えば、ミラー基板32の凸部の幅wmhの範囲を樹脂34で充填する。これにより、反射ミラー31が保護されるため、光回路基板42とミラー基板32を重ね合わせる際に、反射ミラー31がミラー収納部43の側壁面と接触しても、反射ミラー31の破損を防止することができる。
また、ミラー収納部43の幅wchhがミラー基板32の凸部の幅wmhよりも大きい場合には、ミラー収納部43とミラー基板32との間に空隙が生じる。この空隙を、図8のように、樹脂34と屈折率の同じ樹脂35で充填してもよい。これにより、光回路41からの出射光の樹脂34の表面での反射による光損失を抑制することができる。充填材として用いる樹脂34及び樹脂35は光回路41と同じ屈折率であることが望ましく、例えばアクリレート系UV硬化樹脂が好ましい。
反射ミラー31を樹脂34、35で保護する場合には、貼り合わせ工程において光回路基板42とミラー基板32を重ね合わせた後、樹脂34、35を充填すればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、平面型光回路が作製された基板と反射ミラーが作製された基板とを別々に作製し、両者を用いてパッシブアライメントによる貼り合わせを行うことで、特性が均一で、歩留まりの高い、複数のミラー付き光回路を同時に製造することができる。
(実施形態2)
図9に、本実施形態に係るミラー付き光回路の一例を示す。実施形態1ではミラー基板32に貫通孔を形成したが、実施形態2では光回路基板42に貫通孔を形成する。本実施形態では、ミラー基板32の反射ミラー31が配置される部分が凸状となっている。光回路基板42は、凸状になっているミラー基板32の底部の上に配置される。光回路41は、光回路基板42の上に配置され、側面に光の入出射端41aが形成されている。光回路基板42の下面とミラー基板32の上面は貼り合わされている。
本実施形態では、凸状になっているミラー基板32の凸部は、光回路基板42の入出射端41aと対向する位置に配置される。ミラー基板32の凸部の側面のうち、入出射端41aから出射された光153の光路に位置する側面に、反射ミラー31が配置される傾斜面を有する。反射ミラー31は、ミラー基板32の傾斜面のうちの光153の光路上に配置され、光153を光回路基板42の上方、つまり光回路基板42から遠ざかる方向へ向けて反射する。
本実施形態に係るミラー付き光回路の製造方法は、ミラー基板32の上に光回路基板42を重ね合わせるため、ミラー形成工程、光回路形成工程及び貼り合わせ工程が実施形態1と異なる。
図10に、ミラー形成工程において形成するミラー基板32の一例を示す。ミラー形成工程では、まず、後述する分離工程でミラー付き光回路基板100より作製するミラー付き光回路70の数と同じ数の凸部を形成する。凸部の数は2以上であるが、任意である。ミラー付き光回路基板100を形成する際に、ミラー基板32の凸部は光回路基板42を貫通するが、ミラー基板32の底部は貫通しない。そのため、実施形態1ではミラー基板32の厚みhが凸部の高さhmgと等しかったのに対し、本実施形態ではミラー基板32の厚みhは凸部の高さhmgよりも大きい。
ミラー形成工程の手順について図11を用いて説明する。図11(a)〜(d)は、ミラー形成工程で形成するミラー基板32の断面図である。先ず、異方性エッチングによりミラー基板32の上面に図11(a)のようなV字型の溝を形成する。これにより、反射ミラー31が配置される傾斜面を形成する。図11(a)のV字型の溝は、ミラー基板32の上面から見ると、図3(c)及び図4(c)のような4角錐状である。
次に、図11(a)のミラー基板32の上面にレジスト32rを塗布する。次に、反射ミラー31を形成する部分のレジスト32rを除去する。次に、反射ミラー31を形成する。反射ミラー31の形成では、例えば、金、アルミ又は高反射多層膜を堆積させる。次に、レジスト32rを除去する。レジスト32rの除去とともに、レジスト32rの上面に堆積させた金等の膜も除去される。次に、反射ミラー31及び反射ミラー31が形成されたミラー基板32の傾斜面をレジスト32rで保護する。図11(b)が、反射ミラー31をレジスト32rで保護した状態である。
次に、図11(c)のように、レジスト32rで保護されていないミラー基板32をエッチングする。エッチングは、例えばドライエッチングである。エッチングする部分を図11(c)に32eで示した。エッチングにより、ミラー基板32に凸部が形成される。図11(c)がエッチング後の状態である。次に、レジスト32rを除去する。図11(d)がレジスト除去後の状態である。
ここで、図11のように、反射ミラー31を形成した後に、部分32eをエッチングするのではなく、部分32eをエッチングした後に反射ミラー31を形成する方法も考えられる。しかし、部分32eのエッチング後に反射ミラー31を形成すると、金等が反射ミラー31を形成する部分以外にも堆積されるし、レジスト32rで反射ミラー31を形成しない部分を保護すると、レジスト塗布及びパターン化が難しいという問題がある。そのため、図11のように、反射ミラー31を形成した後に部分32eをエッチングすることが好ましい。
図12に、光回路形成工程において形成する光回路基板42の一例を示す。光回路形成工程では、光回路基板42を貫通する貫通孔をミラー収納部43として形成する。形成するミラー収納部43の数は、後述する分離工程でミラー付き光回路基板100より作製するミラー付き光回路70の数と同じ数である。ミラー収納部43の数は2以上であるが、任意である。
図13を用いて、ミラー収納部43の形成について説明する。先ず、図13(a)のように、光回路41の上面にレジスト41rを塗布した後、ミラー収納部43を配置する部分の上面に位置するレジスト41rを除去する。
次に、図13(b)のように、光回路41及び光回路基板42をエッチングしてミラー収納部43を形成する。エッチングには、例えばBOSCH法等のドライエッチングを用いる。ここで、ミラー収納部43の形成にウェットエッチングを用いると、光回路41の上面及び光回路基板42の下面の両方からエッチングされる。そのため、ミラー収納部43の形成前に、例えばレジストを塗布し光回路基板42の下面を保護する必要があり、工程が増える。ミラー収納部43の形成にドライエッチングを用いると、光回路基板42の下面に保護層を形成する必要がなく、光回路基板42の製造工程を短縮することができる。また、ミラー収納部43の形成にドライエッチングを用いると、ウェットエッチングよりも加工精度が高くすることができる。
次に、図13(c)のように、レジスト41rを除去する。光回路基板42のうち、ミラー収納部43の形成後に残った部分が、光回路基板42の凸部となる。
ここで、ミラー収納部43を形成する場所は、貼り合わせ工程においてミラー基板32及び光回路基板42を貼り合せる際に、ミラー基板32の凸部と重なる領域である。ミラー基板32と光回路基板42を貼り合せるため、ミラー収納部43の幅wchhはミラー基板32の凸部の幅wmh以上であり、ミラー収納部43の幅wchvもミラー基板32の凸部の幅wmv以上である。
ミラー収納部43の中にミラー基板32を収納するため、ミラー収納部43の深さ、すなわち光回路基板42の高さhは、ミラー基板32の凸部の高さhmg以上である。光回路基板42の高さhをミラー基板32の凸部の高さhmgよりも大きくして、ミラー基板32をミラー収納部43の底面に配置すると、光回路41の表面よりも、ミラー基板32は窪むこととなる。そのため、図9のように、ミラー付き光回路70の上に光学素子16を配置する際に、反射ミラー31と光学素子16との接触を防ぐことができる。
本実施形態では、ミラー基板32の凸部の高さhmgと光回路基板42の高さhはほぼ等しい。これにより、貼り合わせの際のアライメントを容易にすることができる。ここで、光回路41上に光学素子16を搭載する場合には、反射ミラー31と光学素子16の接触を防止するため、h>hmgとしてもよい。また、ミラー基板32上に光学素子16を搭載する場合にスペーサーを利用する場合はスペーサーの厚みだけh<hmgとしてもよい。その他は、実施形態1に係る光回路形成工程と同様である。なお、光回路基板42の厚さは、光回路41の下層クラッド、コア、上層クラッド堆積後に光回路基板42に反り等の変形が生じない厚さであることが好ましい。例えば、厚さが600〜1000mmのシリコン基板を光回路基板42として用いることが好ましい。
図14に、貼り合わせ工程において形成するミラー付き光回路基板100の一例を示す。本実施形態では、反射ミラー31がミラー収納部43の中でありかつ入出射端41aから出射された光153の光路上に位置するように、光回路基板42の下面とミラー基板32の上面を貼り合わせる。
このとき、図10に示したミラー基板32の凸部と、図12に示した光回路基板42のミラー収納部43としての貫通孔との位置が一致するように、両基板の位置合わせを行う。このため、本実施形態では、ミラー収納部43としての貫通孔にミラー基板32の凸部を嵌め合わせる際に、各反射ミラー31が入出射端41aからの光153の光路上に配置されるように、貼り合わせを行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、平面型光回路が作製された基板と反射ミラーが作製された基板とを別々に作製し、両者を用いてパッシブアライメントによる貼り合わせを行うことで、特性が均一で、歩留まりの高い、複数のミラー付き光回路を同時に製造することができる。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
10:送受信デバイス
11:基板
12:光回路
14:ミラー
16:光学素子
17:溝
20:ミラー付き光回路
30z:拡大部分
31:反射ミラー
32:ミラー基板
32r:レジスト
32e:エッチングする部分
32f1:ミラー基板32の一部
32f2:ミラー基板32の一部
32s:ストップ層
33:貫通孔
34:樹脂
35:樹脂
40z:拡大部分
41:光回路
41a:入出射端
41r:レジスト
42:光回路基板
43:ミラー収納部
50:ミラー付き光回路基板
50z:拡大部分
51:分離線
70:ミラー付き光回路
80z:拡大部分
90z:拡大部分
100:ミラー付き光回路基板
100z:拡大部分
151:保持具
153:光路

Claims (6)

  1. ミラー基板に2以上の反射ミラーを形成するミラー形成工程と、
    側面に光の入出射端が形成されている2以上の光回路を光回路基板の上に形成する光回路形成工程と、
    前記2以上の光回路の前記入出射端から出射された光の各光路上に前記反射ミラーがそれぞれ位置するように、前記ミラー基板と前記光回路基板を貼り合わせてミラー付き光回路基板を作製する貼り合わせ工程と、
    前記ミラー付き光回路基板を1対の前記光回路及び前記反射ミラーごとに分離する分離工程と、
    を有するミラー付き光回路の製造方法。
  2. 前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記光回路基板と貼り合わせる際に前記光回路と重なる領域に、前記ミラー基板を貫通する貫通孔を形成し、当該貫通孔の壁面を削ることで前記反射ミラーを形成し、
    前記貼り合わせ工程において、前記光回路が前記貫通孔に収納されるように、前記光回路基板の上面と前記ミラー基板の下面を貼り合わせる、
    請求項1に記載のミラー付き光回路の製造方法。
  3. 前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記反射ミラーを形成する位置に凸部を形成し、当該凸部の側面を削ることで前記反射ミラーを形成し、
    前記光回路形成工程において、前記光回路基板のうちの前記ミラー基板と貼り合わせる際に前記ミラー基板の前記凸部と重なる領域に、前記光回路基板を貫通する貫通孔を形成し、
    前記貼り合わせ工程において、前記ミラー基板の前記凸部が前記光回路基板の前記貫通孔に収納されるように、前記光回路基板の下面と前記ミラー基板の上面を貼り合わせる、
    請求項1に記載のミラー付き光回路の製造方法。
  4. 前記ミラー形成工程において、前記ミラー基板のうちの前記反射ミラーを形成する位置に凸部を形成し、当該凸部の側面を削ることで前記反射ミラーを形成し、
    前記貼り合わせ工程において、前記凸部の前記反射ミラーの形成されている前記側面と前記光回路の前記入出射端とが対向するように、前記光回路基板の上面と前記ミラー基板の上面を貼り合わせる、
    請求項1に記載のミラー付き光回路の製造方法。
  5. 光回路基板の上の一部に配置され、側面に光の入出射端が形成されている光回路と、
    前記光回路基板の上のうちの前記光回路の配置されていない位置に配置され、前記光回路基板の前記入出射端と対向する位置に傾斜面を有するミラー基板と、
    前記ミラー基板の前記傾斜面のうちの前記入出射端からの光の光路上に配置され、前記入出射端からの光を前記光回路基板の上方へ向けて反射する反射ミラーと、
    を備え、
    前記光回路基板と前記ミラー基板との接触面が貼り合わされているミラー付き光回路。
  6. 光回路基板の上に配置され、側面に光の入出射端が形成されている光回路と、
    凸状であり、前記凸状の底部が前記光回路基板の下に配置され、前記凸状の凸部が前記光回路基板の前記入出射端と対向する位置に配置され、当該凸部のうちの前記入出射端から出射された光の光路に位置する側面に傾斜面を有するミラー基板と、
    前記ミラー基板の前記傾斜面の前記光路上に配置され、前記光路上の光を前記光回路基板の上方へ向けて反射する反射ミラーと、
    を備え、
    前記光回路基板と前記ミラー基板との接触面が貼り合わされているミラー付き光回路。
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WO2024029011A1 (ja) * 2022-08-03 2024-02-08 日本電信電話株式会社 光変調器

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