JP2003293977A - 立軸ポンプの外部軸受空冷装置及び立軸ポンプ装置 - Google Patents
立軸ポンプの外部軸受空冷装置及び立軸ポンプ装置Info
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Abstract
とができる立軸ポンプの外部軸受空冷装置及び立軸ポン
プ装置を提供すること。 【解決手段】 立軸ポンプの外部軸受10を覆う軸受ケ
ース19外周に空冷用のフィン23を設けるとともに、
外部軸受10の上部のポンプ軸31に軸流ファン1を装
着する。ポンプ軸31の回転に伴って軸流ファン1を回
転して空気を軸流ファン1からフィン23側に向けて吹
き付けることでフィン23の間に空気を通して外部軸受
10全体を空冷する。フィン23の軸流ファン1に対向
する側の端部を軸流ファン1から出る旋回流れの流れ方
向に向かって傾斜させるともにフィン23の反対側の端
部を軸流ファン1の回転軸方向を向くように形成する。
Description
軸受を冷却するのに好適な立軸ポンプの外部軸受空冷装
置及び立軸ポンプ装置に関するものである。
的に、ポンプ胴体(ケーシング)の外部に設置される外
部軸受と、ポンプ胴体内部に設置される水中軸受とによ
り支えられている。外部軸受はポンプ胴体を構成する吐
出曲胴の上部に位置して、金属製の軸受ケース内に転が
り軸受又は滑り軸受を内蔵して構成されている。
(ラジアル方向)の力の他に、ポンプに働く軸方向(ス
ラスト方向)の推力もある。そこでもしそれらの荷重が
大きく、軸受ケースを含めての外部軸受全体の温度上昇
が、許容温度上昇値(=起動後40℃)以上になると予想
される場合には、冷却した潤滑油を外部から強制的に注
入する一方で内部で熱せられた潤滑油を抜き出す強制潤
滑方式が採られる。
軸ポンプにおいては、潤滑油を内蔵して潤滑する油浴式
が採られている。即ち一般の上下水道用、洪水対策用、
灌漑用等に用いられる多くの立型ポンプにおいては、外
部軸受内部の発生熱量がそれほど多くないので、発生し
た熱を外部軸受の軸受ケース外周から熱伝導や放射伝熱
によって空気中へ発散させる油浴式を用いることで十分
に温度上昇を抑えることができた。
い軸受荷重も増大している上に、高速化に伴って、湯浴
式では外部軸受内部の潤滑油の温度が、許容温度上昇値
に収まらない場合が出てくるようになってきた。
量の熱を発生しない場合、湯浴式を用いた上で外部軸受
から空気中への熱伝達量を増加させて効果的に冷却でき
る手段が望まれるようになった。
みてなされたものでありその目的は、立軸ポンプの外部
軸受を効果的に冷却することができる立軸ポンプの外部
軸受空冷装置及び立軸ポンプ装置を提供することにあ
る。
め本発明は、立軸ポンプのポンプ軸をポンプ胴体外部で
支える外部軸受を覆う軸受ケース外周に空冷用のフィン
を設けるとともに、この外部軸受の上部のポンプ軸に軸
流ファンを装着し、ポンプ軸の回転に伴って前記軸流フ
ァンを回転して空気を軸流ファンからフィン側に向けて
吹き付けることでフィンの間に空気を通して外部軸受全
体を空冷する立軸ポンプの外部軸受空冷装置であって、
前記フィンの前記軸流ファンに対向する側の端部を軸流
ファンから出る空気の旋回流れの流れ方向に向かって傾
斜させ、一方フィンの反対側の端部を軸流ファンの回転
軸方向を向くように形成したことを特徴とする。即ち立
軸ポンプの外部軸受の直上部には回転するポンプ軸が外
部に露出しているため、この部分のポンプ軸に軸流ファ
ンを装着してポンプ軸の回転動力の一部を用いて軸流フ
ァンを回転して外部軸受の軸受ケース外周のフィンに空
気を供給して空冷するように構成した。軸受ケース全体
を均等に冷却する目的のため、軸流ファンの軸中心をポ
ンプ軸の軸中心とし、吹き付けた空気が軸受ケース外周
を均等に流れるようにしている。
ンプ胴体外部で支える外部軸受を覆う軸受ケース外周に
空冷用のフィンを設けるとともに、この外部軸受の上部
のポンプ軸に軸流ファンを装着し、ポンプ軸の回転に伴
って前記軸流ファンを回転して空気をフィン側から軸流
ファンに吸い込ませることでフィンの間に空気を通して
外部軸受全体を空冷する立軸ポンプの外部軸受空冷装置
であって、軸流ファンから出ていく空気が軸流ファンの
回転軸方向を向くように前記フィンの前記軸流ファンに
対向する側の端部を傾斜させ、一方フィンの反対側の端
部を前記回転軸方向を向くように形成したことを特徴と
する。
プ軸に回転自在に装着し、この軸流ファンを前記ポンプ
軸から変速装置に取り出した動力によって回転すること
を特徴とする。これによって軸流ファンの回転速度を所
望の速度にすることができる。
空冷装置を備えたことを特徴とする立軸ポンプ装置であ
る。
を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態
を適用した立軸ポンプ(立軸ポンプ装置)50の全体概
略構成図である。また図2は前記立軸ポンプ50に設置
した外部軸受10の周辺部分を拡大して示す概略断面図
である。
曲胴41と吊下げ管43と案内翼胴45と吸込ベル47
とを有してなるポンプ胴体(ケーシング)40の内部
に、軸31−1と軸31−2を中間軸継手31−3によ
って緊密に且つ同軸芯に固定してなるポンプ軸(主軸)
31を通し、ポンプ軸31の下部に羽根車33を固定
し、一方ポンプ軸31の上部に原動機或いは変速装置3
5を取り付けて構成されている。ここでポンプ軸31は
ポンプ胴体40内の水中軸受37,37と、ポンプ胴体
40外部(吐出曲胴41の上部)の外部軸受10とによ
って支えられている。そして原動機或いは変速装置35
によりポンプ軸31を介して羽根車33に動力を伝えて
回転駆動すると、吸込ベル47から水が吸い込まれて揚
水され、その水はポンプ胴体40内を通って上部へ流
れ、吐出曲胴41から図示しない吐出配管へと流れ出
る。
に、ラジアル軸受16とスラスト軸受17とを内蔵して
おり、これら軸受16,17によってポンプ軸31は支
えられている。一方これら軸受16,17の周囲は、軸
受ケース19によって囲まれ、その内部には潤滑及び冷
却用の潤滑油が注入されている。軸受ケース19の上部
には軸受カバー18が取り付けられている。
ンプ軸方向に延びる板状のフィン23が所定の間隔毎に
複数枚取り付けられている。フィン23は軸受ケース1
9と同一体として鋳造或いは溶接して形成されている。
ポンプ軸31の部分には、軸流ファン1が直接固定され
ている。また軸流ファン1と前記軸受ケース19の外周
にはそれぞれ筒状の上部カバー21と下部カバー25と
が設置され、両カバー21,25によって一つの筒が構
成されている。上部カバー21の上部は空気流入口22
となっており、下部カバー25の下部は空気流出口26
となっている。
枚)の羽根1−1を羽根ボス1−2に取り付けて構成さ
れている。羽根ボス1−2はポンプ軸31に固定され
る。なお軸流ファン1は、羽根1−1の部分を樹脂等に
より作って鋼板製の羽根ボス1−2に組み込んで製作し
たり、軸流ファン1(1−1及び1−2)全体を金属に
より一体鋳造して製作したり、或いは樹脂を一体成形し
て製作したりしてもよい。
周側から見た周方向展開図である。同図に示すように軸
流ファン1の羽根1−1はその全体が直線状に傾いてお
り、その取付角αは、α=10〜40度である。またフ
ィン23の軸流ファン1に対向する側の端部は屈曲して
いるが、それ以外の部分は直線状に軸流ファン1の回転
軸方向を向くように形成されている。フィン23の端部
の傾斜角度βは、β=5〜20度である。つまり、軸流
ファン1から流出する空気の流れは旋回流れになってお
り、軸流ファン1の回転軸に対して所定角度傾斜した方
向に向けて流出するので、この旋回流れの方向をフィン
23内部で軸方向に転換させるため、フィン23の軸流
ファン1に対向する側の端部を軸流ファン1の回転によ
って流れ出る空気の流れ方向に向かって傾斜させ、一方
フィン23の反対側の端部を軸流ファン1の回転軸方向
を向くように形成している。
をD(mm)(図2参照)とすると、各フィン23間の
ピッチPがP=(0.05〜0.3)×Dの間隔で形成
され、その翼弦長LがL=(0.2〜0.5)×Dで形
成されている。また羽根1−1の外周と上部カバー21
間の隙間は、(0.01〜0.03)×Dとしている。
31を回転すると、これと同時に軸流ファン1が回転
し、軸流ファン1を囲む上部カバー21の上部の空気流
入口22から空気が吸い込まれ(矢印A)、吸い込まれ
た空気は軸受ケース19と下部カバー25の間を通過し
(矢印B)、その際熱交換によってフィン23が冷却さ
れることで軸受ケース19が冷却され、下部カバー25
の下部の空気流出口26から大気中に放出される(矢印
C)。
の流れを上部から下部方向としたが、逆に下部から上部
方向としても良い。空気の流れを下部から上部へ流す場
合は、図4に示すように、前置静翼付きファンのよう
に、空気を下部から軸方向に流入させた後、軸流ファン
1の回転していく方向の逆方向にフィン23を傾斜させ
る。即ち軸流ファン1を回転して空気をフィン23側か
ら軸流ファン1に吸い込ませることでフィン23の間に
空気を通して外部軸受10全体を空冷する場合は、軸流
ファン1から出ていく空気が軸流ファン1の回転軸方向
を向くようにフィン23の軸流ファン1に対向する側の
端部を傾斜させ、一方フィン23の反対側の端部を軸流
ファン1の回転軸方向を向くように形成した。このよう
にフィン23の形状を構成すれば、軸流ファン1から流
れ出る空気が軸流ファン1の回転軸方向を向くので、効
率的な空気の流れが実現できる。即ち軸流ファン1から
流れ出る空気に周方向を向く成分があると、空気の排気
量がその分少なくなって効率的でない。
軸受10の周辺部分を拡大して示す概略断面図である。
同図において前記図2に示す実施形態と同一部分には同
一符号を付してその詳細な説明は省略する。同図におい
て前記実施形態と相違する点は、軸流ファン1をポンプ
軸31に固定せず、ポンプ軸31に対して回動自在に装
着し、この軸流ファン1をポンプ軸31から変速装置6
に取り出した動力によって回転するように構成した点で
ある。
ンプ軸31の部分にVベルト車6−1を固定し、軸流フ
ァン1の中央下部の筒状部分の外周に溝6−3を設け、
一方軸受ケース19の上面に中間軸6−4を立設してそ
の上部に2つの径の異なる溝6−5,6−6を有するV
ベルト車6−7を回動自在に装着し、Vベルト車6−1
と溝6−6間、及び溝6−3と溝6−5間にそれぞれV
ベルト6−8,6−9を巻き掛けることで変速装置6が
構成されている。
ベルト6−8,6−9によって変速されてポンプ軸31
の軸芯と同芯で回転自在にポンプ軸31に取り付けられ
た軸流ファン1に伝えられ、これが回転して外部軸受1
0を空冷する。このとき軸流ファン1はポンプ軸31と
の間で相対的なすべり運動を行うが、このためポンプ軸
31の外周に軸受材からなるブッシング6−10を取り
付けて軸流ファン1に滑り運動させている。ブッシング
6−10を用いる場合、無潤滑軸受材料を用いれば、使
用開始後のメンテナンスが容易になる。
用いた変速装置であるが、その他に、平ベルトや歯車や
チェーン等を用いた他の各種変速装置であっても良い。
また上記図5に示す実施形態では中間軸6−4を軸受ケ
ース19に取り付けたが、軸受カバー18に取り付けて
も良い。また上記図5に示す実施形態では軸流ファン1
をポンプ軸31にブッシング6−10を用いて回動自在
に装着したが、ブッシング6−10の代わりに転がり軸
受を用いて軸流ファン1をポンプ軸31に回動自在に取
り付けてもよい。
ば、立軸ポンプの外部軸受の軸受ケース外周に所定形状
のフィンを設けるとともに、外部軸受の上部に軸流ファ
ンを装着するという簡単な構造だけで外部軸受を効果的
に空冷することができ、外部軸受けの温度上昇を許容上
昇値以下に収め、潤滑油を劣化させることなく長時間運
転させることが可能になるという優れた効果を有する。
の全体概略構成図である。
部分を拡大して示す概略断面図である。
向展開図(空気を上部から下部方向へ流す場合)であ
る。
を外周側から見た周方向展開図(空気を下部から上部方
向へ流す場合)である。
周辺部分を拡大して示す概略断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 立軸ポンプのポンプ軸をポンプ胴体外部
で支える外部軸受を覆う軸受ケース外周に空冷用のフィ
ンを設けるとともに、この外部軸受の上部のポンプ軸に
軸流ファンを装着し、ポンプ軸の回転に伴って前記軸流
ファンを回転して空気を軸流ファンからフィン側に向け
て吹き付けることでフィンの間に空気を通して外部軸受
全体を空冷する立軸ポンプの外部軸受空冷装置であっ
て、 前記フィンの前記軸流ファンに対向する側の端部を軸流
ファンから出る空気の旋回流れの流れ方向に向かって傾
斜させ、一方フィンの反対側の端部を軸流ファンの回転
軸方向を向くように形成したことを特徴とする立軸ポン
プの外部軸受空冷装置。 - 【請求項2】 立軸ポンプのポンプ軸をポンプ胴体外部
で支える外部軸受を覆う軸受ケース外周に空冷用のフィ
ンを設けるとともに、この外部軸受の上部のポンプ軸に
軸流ファンを装着し、ポンプ軸の回転に伴って前記軸流
ファンを回転して空気をフィン側から軸流ファンに吸い
込ませることでフィンの間に空気を通して外部軸受全体
を空冷する立軸ポンプの外部軸受空冷装置であって、 軸流ファンから出ていく空気が軸流ファンの回転軸方向
を向くように前記フィンの前記軸流ファンに対向する側
の端部を傾斜させ、一方フィンの反対側の端部を前記回
転軸方向を向くように形成したことを特徴とする立軸ポ
ンプの外部軸受空冷装置。 - 【請求項3】 前記軸流ファンを前記ポンプ軸に回転自
在に装着し、この軸流ファンを前記ポンプ軸から変速装
置に取り出した動力によって回転することを特徴とする
請求項1又は2記載の立軸ポンプの外部軸受空冷装置。 - 【請求項4】 請求項1又は2又は3記載の立軸ポンプ
の外部軸受空冷装置を備えたことを特徴とする立軸ポン
プ装置。
Priority Applications (1)
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2002
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