JP2001003893A - 減衰軸受およびそれを用いた多段遠心圧縮機 - Google Patents

減衰軸受およびそれを用いた多段遠心圧縮機

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JP2001003893A JP11176297A JP17629799A JP2001003893A JP 2001003893 A JP2001003893 A JP 2001003893A JP 11176297 A JP11176297 A JP 11176297A JP 17629799 A JP17629799 A JP 17629799A JP 2001003893 A JP2001003893 A JP 2001003893A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多段遠心圧縮機に用いられる減衰軸受の分解お
よび組立を容易にして、多段遠心圧縮機の信頼性を向上
させる。 【解決手段】遠心圧縮機は、回転軸10に複数枚の遠心
羽根車が取付けられており、2個のラジアル軸受とスラ
スト軸受により支承されている。回転軸、遠心羽根車お
よび各軸受はケーシングに収容される。ラジアル軸受は
減衰軸受であり、回転軸に対向する第1の軸受部材であ
るティルティングパッド型軸受8およびインナーホルダ
ー5と、この第1の軸受部材の外周側に配置され第1の
軸受部材との間に第2の潤滑面33を形成する第2の軸
受部材4であるホルダー4を有する。潤滑面33の隙間
は、サイドプレート7を着脱することにより、容易に計
測可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多段遠心圧縮機およ
びそれに用いられる減衰軸受に係り、特に高速小型化を
図った多段遠心圧縮機およびそれに用いられる減衰軸受
に関する。
【0002】
【従来の技術】回転機械を高速化して小型化すること
は、大型の回転機械では常に求められる課題である。回
転機械を高速化すると、回転機械のロータの危険速度を
超えて運転しなければならなくなる。現在では、1次の
危険速度を超えて運転することは普通に行われており、
2次以上の高次の危険速度を超えて運転する必要まで生
じている。このような高速回転を実現するのに好適な軸
受として、ロータを支持する軸受自体をハウジングに対
して弾性支持できる、流体膜ダンパを形成する減衰軸受
が知られている。このような減衰軸受の例が、実開昭55
−68719号公報や、特公昭62−15774号公報に記載されて
いる。
【0003】そして、実開昭55-68719号公報に記載の減
衰軸受は、回転軸を支持する軸受の外周側に可動部材を
設け、この可動部材の内周面と軸受の外周面間に流体膜
を形成し、可動部材を外形側からばねで押す構造になっ
ている。一方、特公昭62-15774号公報には、ロータを回
転支持する軸受の外周側にかご型のばね部材を設け、こ
のばね部材のさらに外周側であって、半径方向2個所以
上に流体膜を形成可能なダンパ部材を配置している。
【0004】また、特開平8-121472号公報には、軸受メ
タルの外周を覆う軸受ハウジングの内周面に凹所を設
け、この凹所に心保持部材を設けてこの心保持材の伸縮
により、軸受ハウジングの内周と軸受メタルの外周との
隙間を所定値にするダンパ軸受が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】回転機械の小型化のた
めには高速化が必須であるが、高速化すると危険速度で
の運転という問題が生じる。危険速度は、ロータの質
量、ロータを支持する系のばねとダンピングから決定さ
れる。そして、速度の低い方から順に1次、2次、……
…と呼ばれている。従来は、1次を超えて運転すること
はあるものの、2次以上の高次の危険速度を超えて運転
することはまれであった。危険速度は、質量、ばね、ダ
ンピングで決まるから、ばねやダンピングを制御して危
険速度を乗り越えることが古くから提案されており、こ
の一方法として ばねとダンピングを2重に構成した減
衰軸受がある。減衰軸受は理論上ばねとダンピングを制
御できるので、理論通りに軸受を構成すれば、危険速度
を超えた運転に好適である。
【0006】上記実開昭55−68719号公報に記載の減衰
軸受では、回転力学に基づいて危険速度を超えた運転を
するために、ばね部材として円筒状のかご形バネ部材を
採用している。しかしながら、かご形バネ部材の端部
で、内径側に設けた第1の軸受部材を支持しているの
で、減衰軸受全体の軸方向長さが長くなるという不具合
がある。また、理論的に求めた軸受構成に実際の軸受が
なっているかを、把握するのが困難である。
【0007】特公昭62−15774号公報に記載の減衰軸受
は、上記従来技術の不具合を解消するために、減衰軸受
全体の軸方向長さを短く、流体膜ダンパの長さを長くし
ている。そして、流体膜ダンパ面積を確保するために、
流体膜ダンパを多層に形成している。この公報に記載の
ものは、確かに流体膜ダンパの総長が長く、流体膜ダン
パの隙間を大きくすることが可能であるという利点を有
する。しかしながら、流体膜ダンパを多層にしているの
で、流体膜ダンパの径が増大するとともに、構造が複雑
になる。その結果、実際の流体膜ダンパ部の隙間の把握
が困難になる。さらに、特開平8-121472号公報に記載の
ものは、心保持部材により軸受の位置を自動的に保持で
きるが、この位置が設計値に相当するかの把握が困難で
あり、軸受の性能を運転前に把握することが困難であ
る。
【0008】本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなさ
れたものであり、その目的は多段遠心圧縮機に用いられ
る減衰軸受を簡単、かつコンパクト化して、遠心圧縮機
の構造を簡単化することにある。本発明の他の目的は、
多段遠心圧縮機に用いられる減衰軸受の分解および組立
を容易にして、多段遠心圧縮機を安価にすることにあ
る。本発明のさらに他の目的は、多段遠心圧縮機に用い
られる減衰軸受のダンパ部隙間管理を容易にして、多段
遠心圧縮機の信頼性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の特徴は、回転軸と、この回転軸に取付
けられた複数枚の遠心羽根車と、回転軸を支承する軸受
と、これら回転軸と遠心羽根車と軸受とを収容するケー
シングとを備えた多段遠心圧縮機において、軸受は、回
転軸に対向して設けられ回転軸との間に第1の潤滑部を
形成する第1の軸受部材と、この第1の軸受部材の外周
側に配置され第1の軸受部材との間に第2の潤滑部を形
成する第2の軸受部材とを有する減衰軸受であり、この
第2の潤滑部における第1の軸受部材と第2の軸受部材
のなす隙間を計測可能にしたものである。
【0010】そして好ましくは、第1の軸受部材はティ
ルティングパッド型軸受であり、第2の軸受部材は籠型
ばねを有する;第2の軸受部材は、円筒状のホルダを有
し、籠型ばねの軸方向両端部にフランジ形成し、このフ
ランジの一方にハウジングおよびホルダを固定し、籠型
ばねの他方のフランジに第1の軸受を固定し、一方のフ
ランジに着脱可能なサイドプレートを設け、このサイド
プレートを脱着することにより第1の軸受部材の外周面
とホルダの内周面間に形成される隙間を測定可能にした
ものである。
【0011】上記目的を達成するための本発明の第2の
特徴は、回転軸を支持し回転軸との間で第1の潤滑部を
形成する第1の軸受部材と、この第1の軸受部材を回転
軸が収容されるハウジングに弾性支持し、第1の軸受部
材とハウジングの間に配置された円筒状の籠型ばね部材
を有するする第2の軸受部材とを備え、前記第1の軸受
部材の外周側に流体膜ダンパが形成される減衰軸受にお
いて、第2の軸受部材は円筒状のホルダを有し、籠型ば
ね部材の軸方向両端部にフランジ形成し、このフランジ
の一方にハウジングおよびホルダを固定し、籠型ばね部
材の他方のフランジに第1の軸受を固定し、前記一方の
フランジに着脱可能なサイドプレートを設け、このサイ
ドプレートを脱着することにより第1の軸受部材の外周
面とホルダの内周面間に形成される隙間を測定可能にし
たものである。
【0012】そして好ましくは、第1の軸受部材の外周
面とホルダの内周面とで形成される第2の潤滑部の軸方
向の中間部分に、周方向に連通する油ダムを設ける;油
ダムに連通し、半径方向外方に延びた複数の給油孔を設
ける;第1の軸受部材は、ティルティングパッド軸受、
真円軸受、2円弧軸受、転がり軸受のいずれかであるも
のである。
【0013】上記目的を達成するための本発明の第3の
特徴は、回転軸と、この回転軸に取付けられた複数枚の
遠心羽根車と、回転軸を支承し回転軸の両軸端部近傍に
配置された軸受と、これら回転軸と遠心羽根車と軸受と
を収容するケーシングとを備えた多段遠心圧縮機におい
て、各軸受は、回転軸に対向して設けられ回転軸との間
に第1の潤滑部を形成する第1の軸受部材と、この第1
の軸受部材の外周側に配置され第1の軸受部材との間に
第2の潤滑部を形成する第2の軸受部材とを有する減衰
軸受であり、この第2の潤滑部における第1の軸受部材
と第2の軸受部材のなす隙間を調整可能に形成したもの
である。
【0014】そして好ましくは、第2の軸受部材の周方
向取付け位置を変化させることにより第2の潤滑部の隙
間を調整する;第2の軸受部材は、籠状に形成されたば
ね部材と、ばね部材の内径側に配置され第1の軸受部材
との間で軸受作用をするホルダーとを有し、ばね部材と
ホルダーを一端側でケーシングに固定する;ばね部材と
ホルダーの固定側側部に、第1の軸受部材および第2の
軸受部材を覆うサイドプレートを着脱自在に設けるもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を、図面を用
いて説明する。 図1は、減衰軸受の詳細断面図であ
り、図3は図1のA−A断面図、図4はこの減衰軸受の
構成要素である籠形ばね部材の鳥瞰図である。また、図
2は、この減衰軸受を備えた一軸多段遠心圧縮機の縦断
面図である。
【0016】図2に示したように、多段遠心圧縮機の一
つである一軸多段遠心圧縮機では、回転軸10に複数枚
の遠心または斜流羽根車24が取付けられている。各羽
根車の下流側には、各羽根車を出た流れを整流するとと
もに、圧力回復させる羽根付きディフューザ23が形成
されている。ディフューザを出た作動ガスは、リターン
ベンドを有するリターン流路25で整流され、次段羽根
車の吸込み側へ流入する。これにより、初段羽根車の上
流側に設けられた吸込み口21から吸込まれた作動ガス
は、各羽根車24で運動エネルギーを与えられ、ディフ
ューザ23で圧力エネルギーに変換されて昇圧し、最終
段の羽根車の下流側に設けられた吐出口2から需要元へ
と送られる。
【0017】羽根車24と回転軸10を含むロータは、
その端部近傍2個所でラジアル軸受12により回転支持
される。また、ロータに形成されたスラストカラー26
に対向して設けられたスラスト軸受13により、作動ガ
スの流動に伴い発生するスラスト力を支持している。各
ラジアル軸受12より機内側には、作動ガスの機外への
漏出及び大気の機内側への流入を防止するために、シー
ル装置11が配置されている。ラジアル軸受12とスラ
スト軸受13の静止部、ディフューザを形成するインナ
ーケーシング27等は、ケーシング28内に収容されて
いる。
【0018】代表的な一軸多段遠心圧縮機では、回転軸
10の直径が80〜140mmであり、この回転軸10
を定格回転速度1500rpmで運転する。圧縮される
作動ガスは、エチレンガス、二酸化炭素ガス等であり、
主として化学プラントで使用される。そのため、作動ガ
スの中には有毒のものや可燃性のもの等、圧縮機からの
漏れを防止する必要がある場合が多い。また、軸受等の
潤滑部に供給される潤滑油へ圧縮機から作動ガスが漏れ
るのをも防止する必要がある。この理由からシール装置
11にはドライガスシール等が用いられる。
【0019】ところで、一軸多段遠心圧縮機は、1本の
回転軸に多数の羽根車を取付けているので、コンパクト
に構成できる利点を有しているが、羽根車の数が増えれ
ば増えるだけ、回転軸の軸方向長さが増大する。また、
コンパクトにするために、回転軸を高速で回転させるこ
とが望ましい。回転軸の軸方向長さが長くなるとロータ
の危険速度は低下する。一方、高速で回転させれば、危
険速度の近傍もしくは危険速度を超えた回転速度でロー
タを運転させる必要が生じる。そこで、ロータとこれを
支持する軸受とを質量、ばね、減衰系と考えて、ばね定
数及び減衰係数を制御して、危険速度を回避または危険
速度での運転を速やかに終えるようにする方法が提案さ
れている。その一例が、減衰軸受である。
【0020】減衰軸受では、ロータを通常の軸受で支持
し、その通常の軸受をさらに油膜を介して支持してい
る。この詳細を図1および図3により説明する。図1
は、軸受部の詳細縦断面図であり、図3は図1のA−A
断面矢視図である。回転軸10は、その外径側を複数
枚、ここでは5枚のティルティングパッド型軸受8で支
持されている。ティルティングパッド型軸受8のパッド
8aの内周側と回転軸10間には、潤滑油が供給されて
いる。ティルティングパッド型軸受8の外周側には、こ
のティルティングパッド型軸受のパッド8aを回転軸と
の間に適正な隙間をもって保持するための円筒形のイン
ナーホルダー7が配置されている。
【0021】インナーホルダー7のさらに外周側には、
ホルダー4が配置されている。このホルダー4とインナ
ーホルダー7間にはわずかに隙間33が形成されてお
り、流体膜ダンパを形成する。この隙間(潤滑面)33に
は、ホルダー4の外方から潤滑油が供給される。そのた
め、ホルダー4の軸方向中間部には潤滑油供給用の貫通
穴9d及び周方向に連続する溝9gが形成されている。
ホルダー4の一端側には、図4に詳細を示す籠型ばね3
がボルト35で固定されている。
【0022】籠型ばね4は、図4で上面(図1の左側)
のフランジ部4bと、図4で下面(図1の右側)のフラン
ジ部4cと、これらを接続する柱状部3aとを有してお
り、これらを一体に形成している。柱状部3aの断面積
および本数を増減することにより、籠型ばね3のばね定
数を所定値に設定し、減衰軸受として作用させることを
可能にする。たとえば、柱状部の本数を16本から32
本に変えると、ばね定数を25kN/mmから100k
N/mmに変化させることが可能である。
【0023】籠型ばね3のさらに外周側にはインナーハ
ウジング2が、このインナーハウジング2のさらに外周
側にはハウジング1が配置されている。そして、ハウジ
ング1は、ケーシング28に取付けられている。籠型ば
ね3の両フランジ側には、サイドプレート6がボルト3
6でインナーハウジング2に、サイドプレート7が籠型
ばね3のフランジ3c及びホルダー4を介在させてボル
ト34でインナーハウジング2に取付けられている。
【0024】インナーハウジング2とハウジング1間に
は潤滑油を保持する潤滑油溜り9bが周方向に形成され
ており、この潤滑油溜り9bに溜まった潤滑油を潤滑面
33に導くために、インナーハウジングの軸方向中間部
複数箇所に、径方向に貫通する穴9cが形成されてい
る。ハウジング1に形成した潤滑油路9aから導かれた
潤滑油は、潤滑油溜り9bに溜まった後、貫通穴9cを
経て籠型ばね3の柱状部3a間の隙間からホルダー4に
形成された貫通穴9dに導かれ、潤滑面33に供給され
る。潤滑面を潤滑した潤滑油は、さらにティルティング
パッド型軸受8部に導かれ、サイドプレートの周方向複
数箇所に設けられた排油路9fから排油される。なお、
サイドプレートの内周側には周方向に連続する溝9eが
形成されており、ティルティングパッド型軸受8を潤滑
した潤滑油を一旦この溝9eに集めている。潤滑油は、
この溝9eに連通した排油路9fから機外へ排油され
る。
【0025】このように構成した本実施例による減衰軸
受では、潤滑面33の隙間調整を以下のように行う。サ
イドプレート7を除くすべての軸受部品を組み立てた
後、潤滑面33の隙間を直接測定する。測定方法として
は隙間ケージを使う方法、潤滑面33の一部に変位セン
サーを埋め込む方法、光学センサーで隙間を測る方法等
がある。
【0026】これらはいずれの方法を用いてもよい。周
方向の数箇所の隙間を測定し、それらが許容値内であれ
ば、サイドプレート7をボルト34で止める。もし、測
定結果が所定範囲内にないときは、たとえばホルダー4
の周方向位置を変化させる。ホルダー4の内周側は真円
からわずかに楕円状にしているので、適度な隙間になる
周方向位置が求められる。なお、ホルダーを真円にし
て、インナーホルダー4の外周側を楕円状にしてもよ
い。また、双方を楕円状にしてもよい。潤滑面の隙間が
所定値にならないときは当然、インナーホルダーやホル
ダーを追加工等し、この隙間を確保するようにする。
【0027】本実施例によれば、組立てた状態の軸受面
の隙間を軸端側から測定することができるので、減衰軸
受の潤滑面の隙間調整が容易になり、減衰軸受の性能把
握が容易になる。また、構造が極めて簡単でコンパクト
であるから、製造工数が低減し、信頼性も向上する。さ
らに、籠型ばねと潤滑面33を構成する部品だけを単独
に分解または組立るだけで、減衰軸受のダンパ隙間の調
整が可能となる。したがって、軸受部だけを予め調整で
きるので、作業性が向上する。
【0028】上記実施例においては、回転軸10を支持
する軸受をティルティングパッド型軸受としたが、本発
明はこれに限るものではなく、真円軸受や1円弧軸受、
2円弧軸受、転がり軸受等であってもよい。いずれの軸
受を用いても、上記実施例同様に、軸受を保持するイン
ナーホルダー5の外周面とホルダー4の内周面間に形成
される潤滑面33の隙間を軸方向の一端側から測定でき
るようにすればよい。
【0029】減衰軸受を使用することにより、従来は不
可能であった高速の領域においても圧縮機を運転するこ
とができる。その結果、圧縮機を高速化および小型化す
ることができる。この様子を図5に示す。従来の軸受で
は一次の危険速度で50μm、二次の危険速度で150
μm程度のロータの振動振幅が、それぞれ10μm、2
0μm以下に低下し、高速回転を容易に実現できた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、遠心
圧縮機及びそれに用いる減衰軸受において、第1の軸受
部材と第2の軸受部材の隙間を調整可能または測定可能
にしたので、軸受の性能把握が容易になる。また、本発
明によれば、減衰軸受の構造が簡単でコンパクトであ
り、安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る減衰軸受の一実施例の縦断面図。
【図2】本発明に係る流体機械の一実施例の縦断面図。
【図3】図1のA−A断面矢視図。
【図4】籠型ばねの斜視図。
【図5】本発明の効果を説明する図。
【符号の説明】
1…ハウジング、2…インナーハウジング、3…籠型ば
ね、4…ホルダー、5…インナーホルダー、6…サイド
プレート、7…サイドプレート、8…ティルティングパ
ッド型軸受、9a〜9g…潤滑油経路、10…回転軸、
11…多段形遠心圧縮機シール部、12…多段形遠心圧
縮機(ラジアル)軸受部、13…多段形遠心圧縮機スラ
スト軸受部、33…潤滑面(隙間)、34、35、36…
ボルト(固定手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 博美 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 (72)発明者 桑野 哲也 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 (72)発明者 武田 和夫 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦事業所内 Fターム(参考) 3H022 AA02 BA06 CA12 CA13 CA15 CA19 CA21 CA43 DA08 DA11 DA20 3J011 AA03 AA04 AA20 BA02 BA14 CA04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と、この回転軸に取付けられた複数
    枚の遠心羽根車と、前記回転軸を支承する軸受と、これ
    ら回転軸と遠心羽根車と軸受とを収容するケーシングと
    を備えた多段遠心圧縮機において、 前記軸受は、回転軸に対向して設けられ回転軸との間に
    第1の潤滑部を形成する第1の軸受部材と、この第1の
    軸受部材の外周側に配置され第1の軸受部材との間に第
    2の潤滑部を形成する第2の軸受部材とを有する減衰軸
    受であり、この第2の潤滑部における第1の軸受部材と
    第2の軸受部材のなす隙間を計測可能にしたことを特徴
    とする減衰軸を用いた多段遠心圧縮機。
  2. 【請求項2】前記第1の軸受部材はティルティングパッ
    ド型軸受であり、前記第2の軸受部材は籠型ばねを有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の多段遠心圧縮機。
  3. 【請求項3】前記第2の軸受部材は、円筒状のホルダを
    有し、前記籠型ばねの軸方向両端部にフランジ形成し、
    このフランジの一方にハウジングおよび前記ホルダを固
    定し、前記籠型ばねの他方のフランジに前記第1の軸受
    を固定し、前記一方のフランジに着脱可能なサイドプレ
    ートを設け、このサイドプレートを脱着することにより
    前記第1の軸受部材の外周面と前記ホルダの内周面間に
    形成される隙間を測定可能にしたことを特徴とする請求
    項2に記載の多段遠心圧縮機。
  4. 【請求項4】回転軸を支持し第1の潤滑部を形成する第
    1の軸受部材と、この第1の軸受部材を回転軸が収容さ
    れるハウジングに弾性支持し、前記第1の軸受部材とハ
    ウジングの間に配置された円筒状の籠型ばね部材を有す
    るする第2の軸受部材とを備え、前記第1の軸受部材の
    外周側に流体膜ダンパが形成される減衰軸受において、 前記第2の軸受部材は円筒状のホルダを有し、前記籠型
    ばね部材の軸方向両端部にフランジ形成し、このフラン
    ジの一方にハウジングおよび前記ホルダを固定し、前記
    籠型ばね部材の他方のフランジに前記第1の軸受を固定
    し、前記一方のフランジに着脱可能なサイドプレートを
    設け、このサイドプレートを脱着することにより前記第
    1の軸受部材の外周面と前記ホルダの内周面間に形成さ
    れる隙間を測定可能にしたことを特徴とする減衰軸受。
  5. 【請求項5】前記第1の軸受部材の外周面と前記ホルダ
    の内周面とで形成される第2の潤滑部の軸方向の中間部
    分に、周方向に連通する油ダムを設けたことを特徴とす
    る請求項4記載の減衰軸受。
  6. 【請求項6】前記油ダムに連通し、半径方向外方に延び
    た複数の給油孔を設けたことを特徴とする請求項5に記
    載の減衰軸受。
  7. 【請求項7】前記第1の軸受部材は、ティルティングパ
    ッド軸受、真円軸受、2円弧軸受、転がり軸受のいずれ
    かである請求項4または5に記載の減衰軸受。
  8. 【請求項8】回転軸と、この回転軸に取付けられた複数
    枚の遠心羽根車と、前記回転軸を支承し回転軸の両軸端
    部近傍に配置された軸受と、これら回転軸と遠心羽根車
    と軸受とを収容するケーシングとを備えた多段遠心圧縮
    機において、 前記各軸受は、回転軸に対向して設けられ回転軸との間
    に第1の潤滑部を形成する第1の軸受部材と、この第1
    の軸受部材の外周側に配置され第1の軸受部材との間に
    第2の潤滑部を形成する第2の軸受部材とを有する減衰
    軸受であり、この第2の潤滑部における第1の軸受部材
    と第2の軸受部材のなす隙間を調整可能に形成したこと
    を特徴とする減衰軸受を用いた多段遠心圧縮機。
  9. 【請求項9】前記第2の軸受部材の周方向取付け位置を
    変化させることにより前記第2の潤滑部の隙間を調整す
    ることを特徴とする請求項8に記載の減衰軸受を用いた
    多段遠心圧縮機。
  10. 【請求項10】前記第2の軸受部材は、籠状に形成され
    たばね部材と、ばね部材の内径側に配置され第1の軸受
    部材との間で軸受作用をするホルダーとを有し、ばね部
    材とホルダーを一端側で前記ケーシングに固定したこと
    を特徴とする請求項9に記載の減衰軸受を用いた多段遠
    心圧縮機。
  11. 【請求項11】前記ばね部材とホルダーの固定側側部
    に、前記第1の軸受部材および第2の軸受部材を覆うサ
    イドプレートを着脱自在に設けたことを特徴とする請求
    項9に記載の多段遠心圧縮機。
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