JP5876753B2 - 遠心圧縮装置 - Google Patents
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Description
図2と図3において、第1遠心圧縮機2Aは、ガスを圧縮するための回転部100と、回転部100を収容し支持するための静止部200と、を備えている。
前記回転部100は、前記増速機4によって回転駆動される第1ピニオンロータ110と、この第1ピニオンロータ110の先端部に取り付けられたインペラ130と、を備えている。第1ピニオンロータ110の先端部には、先端に行くにつれて先細りするテーパフィット部111が形成されており、このテーパフィット部111の部位に、ハブ131と複数のブレード132からなるインペラ130が固定されている。また、第1ピニオンロータ110の前記テーパフィット部111に連なる部位には、後述する軸シール700に対応する回転側ラビリンス通路形成部として、反インペラ130側、すなわち、インペラ130とは反対側に行くにつれて縮径する多段のラビリンス通路形成用フランジ部112が形成されている。
前記静止部200は、前記第1ピニオンロータ110が挿通された状態で前記インペラ130を収容し、該インペラ130にガスを導き、圧縮されたガスを需要側へ送出するためのハウジング300と、このハウジング300の反インペラ側の外側に位置し、第1ピニオンロータ110を回転可能に支持する軸受400と、第1ピニオンロータ110の下方に位置し、前記軸受400の下半部402を支持する下カバー部材500と、第1ピニオンロータ110の上方に位置し、前記軸受400の上半部401を支持する上カバー部材600と、を備えている。
前記静止部200に備えられる前記ハウジング300は、ハウジング本体310とこれに固定されたスクロールケーシング320とを備えており、これにより、インペラ130を収容するとともに、インペラ130に向けてガスを吸い込む吸込口301と、インペラ130の外周側において軸心線J1を中心とする周方向に形成され、インペラ130からの圧縮ガスを外部へ導くスクロール室302とを有している。以下、軸心線J1を中心とする周方向を単に「周方向」という。このハウジング300の環状をなす前記ハウジング本体310は、第1遠心圧縮機2Aの軸心線J1を中心とする半径方向に延びる環状部311と、この環状部311の外縁部全周から前記軸心線J1に平行に延びる側部312とを備えている。なお、軸心線J1は、前記第2遠心圧縮機2Bの軸心線でもある。以下、軸心線J1を中心とする半径方向を単に「半径方向」という。環状部311は、環状外縁部313と、軸シールアダプタ340と、を備える。環状外縁部313、側部312および下カバー部材500は、鋳造により一繋がりの部材として形成される。環状外縁部313のインペラ130側の面には、環状凹部313aが形成されている。
軸シールアダプタ340は、フランジ部341と、環状凹部342と、を備える。フランジ部341は、軸心線J1を中心として環状であり、外周部におけるインペラ130側の部位から半径方向外方へ突出する。環状凹部342は、軸心線J1に平行な方向において、軸シールアダプタ340のインペラ130に対向する面とは反対側の面340aに設けられる。以下、軸心線J1方向または軸心線J1に平行な方向を単に「軸方向」という。軸シールアダプタ340では、その前記フランジ部341が環状外縁部313の前記環状凹部313aに嵌り合う。軸シールアダプタ340は、その溝部343に回り止めピン303を装着することで、環状外縁部313に対する周方向における位置が固定される。軸シールアダプタ340には、後述するように、軸シール700が取り付けられている。
前記ハウジング300は、さらに、インペラ130の出口側から前記スクロール室302に通じる通路空間として設けられるディフューザ330を備えている。ディフューザ330は、前記環状部312の環状外縁部313に取り付けられている。これにより、軸シールアダプタ340は、フランジ部341の先端部分がディフューザ330と環状外縁部313との間に挟まれることにより、環状外縁部313に取り付けられている。
前記静止部200に備えられる前記軸受400は、ハウジング300の反インペラ130側に位置し、ピニオンロータ110を回転可能に支持するすべり軸受である。本実施形態では上下二分割型のもので、軸受上半部401と軸受下半部402とから構成されている。
前記静止部200に備えられる前記カバー部材500,600について説明する。下カバー部材500は、ピニオンロータ110の下方に配置されており、この下カバー部材500に前記軸受下半部402が固定されている。また、上カバー部材600は、ピニオンロータ110の上方に配置されており、この上カバー部材600に前記軸受上半部401が固定されている。上カバー部材600は、下カバー部材500に図示しないボルトにて固定されている。
前記静止部200に備えられる前記軸シール700は、固定側ラビリンス通路形成部として設けられており、前記ピニオンロータ110に回転側ラビリンス通路形成部として設けられている前記の多段のラビリンス通路形成用フランジ部112と協働して、圧縮ガスがハウジング外部へ漏れ出るのを抑制する働きをなすものである。この軸シール700は、軸心線J1を中心とする環状をなしており、分割可能であって、本実施形態では、上下二分割型のもので、軸シール上半部710と軸シール下半部720とから構成されている。
オイルバッフル800は、軸心線J1を中心とする環状をなしており、分割可能であって、本実施形態では、半円環状のオイルバッフル上半部801と半円環状のオイルバッフル下半部802とから構成されている。
次に、第1遠心圧縮機2Aの組立順序について、前記の図2,図3を参照しながら説明する。第2及び第3遠心圧縮機2B,2Cの組み立ての流れは、第1遠心圧縮機2Aと同様である。
2A,2B,2C…遠心圧縮機 3…電動機 4…増速機(動力伝達機構)
100…回転部
110…第1ピニオンロータ 112…ラビリンス通路形成用フランジ部
120…リング部材 130…インペラ
200…静止部
300…ハウジング
310…ハウジング本体
311…環状部 312…側部 313…環状外縁部 313a…環状凹部
320…スクロールケーシング 330…ディフューザ
340…軸シールアダプタ
341…フランジ部 342…環状凹部(軸シール当接部) 343…溝部
400…軸受 401…軸受上半部 402…軸受下半部
500…下カバー部材 600…上カバー部材
700…軸シール 701…溝
710…軸シール上半部 711…突起部 712…溝部 713…ボルト
720…軸シール下半部 721…突起部 722…溝部 723…ボルト
800…オイルバッフル
801…オイルバッフル上半部 802…オイルバッフル下半部
Claims (4)
- 遠心圧縮機と、電動機と、前記電動機の動力を前記遠心圧縮機に伝える動力伝達機構とを備え、
前記遠心圧縮機が、ガスを圧縮するための回転部と、前記回転部を収容し支持するための静止部とを備え、
前記回転部が、前記動力伝達機構によって軸心線を中心として回転駆動されるピニオンロータと、前記ピニオンロータの端部に取り付けられるインペラとを備え、
前記静止部が、
前記ピニオンロータが挿通された状態で前記インペラを収容し、該インペラにガスを導き、圧縮されたガスを需要側へ送出するためのハウジングと、
前記ピニオンロータを回転可能に支持する軸受と、
前記ピニオンロータの下方に位置し、前記軸受の下半部を支持する下カバー部材と、
前記ピニオンロータの上方に位置し、前記軸受の上半部を支持する上カバー部材と、
前記ハウジングの前記軸心線を中心とする環状部の内側に固定され、前記インペラによる圧縮ガスがハウジング外部へ漏れ出るのを抑制する環状の軸シールと、を備え、
前記軸シールが、前記軸心線を中心とする半径方向外方に突出する突起部を備え、
前記環状部が、その内周部に、軸心線を中心とする環状をなし、かつ、前記インペラに対向する面とは反対側の面に軸シール当接部が形成された軸シールアダプタを備え、
前記軸シールは、その前記突起部が前記軸シールアダプタの前記軸シール当接部に軸方向に当接した状態で前記軸シールアダプタに取り付けられていることを特徴とする遠心圧縮装置。 - 前記静止部が、軸方向において前記軸シールと前記軸受との間に位置し、前記上カバー部材及び前記下カバー部材に取り付けられ、軸受潤滑油が前記ハウジング内に侵入することを防ぐ環状のオイルバッフルを備えることを特徴とする請求項1記載の遠心圧縮装置。
- 前記軸シールアダプタに形成された前記軸シール当接部が、インペラ側に向かって窪む環状凹部であることを特徴とする請求項1又は2記載の遠心圧縮装置。
- 前記軸シールの内周部が、前記軸心線を中心とする環状の複数の溝、を備え、前記インペラ側の溝から順に径が小さくなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遠心圧縮装置。
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