JP2003293483A - 耐火テープおよび該耐火テープを用いた防火区画壁の貫通孔の耐火構造 - Google Patents
耐火テープおよび該耐火テープを用いた防火区画壁の貫通孔の耐火構造Info
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- JP2003293483A JP2003293483A JP2002096556A JP2002096556A JP2003293483A JP 2003293483 A JP2003293483 A JP 2003293483A JP 2002096556 A JP2002096556 A JP 2002096556A JP 2002096556 A JP2002096556 A JP 2002096556A JP 2003293483 A JP2003293483 A JP 2003293483A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 防火区画壁の貫通孔において、可撓性を有
し、取り扱いが容易で、かつ材料全体に伝熱性が優れた
耐火テープを用いた耐火構造を提供すること。 【解決手段】 加熱時に不燃性ガスを発生する発泡剤
と多糖類、多価アルコール類、尿素系樹脂、ポリアミド
系樹脂から選ばれた少なくとも1種の炭化物形成材料を
含有する塗料を含浸した不織布および金属網からなる耐
火テープであり、防火区画壁の貫通孔に貫通材を施工す
るにおいて、上記耐火テープを貫通材の外面に回巻し、
該貫通材に回巻した耐火材料部分を該貫通孔に挿入し、
該耐火材料を含む貫通材と該貫通孔との間の隙間にモル
タルを充填したことを特徴とする。
し、取り扱いが容易で、かつ材料全体に伝熱性が優れた
耐火テープを用いた耐火構造を提供すること。 【解決手段】 加熱時に不燃性ガスを発生する発泡剤
と多糖類、多価アルコール類、尿素系樹脂、ポリアミド
系樹脂から選ばれた少なくとも1種の炭化物形成材料を
含有する塗料を含浸した不織布および金属網からなる耐
火テープであり、防火区画壁の貫通孔に貫通材を施工す
るにおいて、上記耐火テープを貫通材の外面に回巻し、
該貫通材に回巻した耐火材料部分を該貫通孔に挿入し、
該耐火材料を含む貫通材と該貫通孔との間の隙間にモル
タルを充填したことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築分野における
耐火テープおよび耐火テープを用いた防火区画壁の貫通
孔の耐火構造に関するものである。
耐火テープおよび耐火テープを用いた防火区画壁の貫通
孔の耐火構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築分野における防火区画壁の貫
通孔に耐火処理を施す場合、金属で覆われた耐火部材を
施工していた。金属製のため可撓性が無く、取り付けに
手間がかかるだけでなく、耐火部材が硬いので施工時に
危険が伴う。また、耐火部材はかなり高価である。
通孔に耐火処理を施す場合、金属で覆われた耐火部材を
施工していた。金属製のため可撓性が無く、取り付けに
手間がかかるだけでなく、耐火部材が硬いので施工時に
危険が伴う。また、耐火部材はかなり高価である。
【0003】近年、炭化物形成材料を含有する塗料を不
織布に含浸した耐火テープが検討されているが、加熱時
の伝熱性が悪く、また熱の伝わり方が不均一なために発
泡効率が悪いことが問題となっている。
織布に含浸した耐火テープが検討されているが、加熱時
の伝熱性が悪く、また熱の伝わり方が不均一なために発
泡効率が悪いことが問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、防火区画壁
の貫通孔において、可撓性を有し、取り扱いが容易で、
かつ材料全体に伝熱性が優れた耐火テープを用いた耐火
構造を提供することを目的としている。
の貫通孔において、可撓性を有し、取り扱いが容易で、
かつ材料全体に伝熱性が優れた耐火テープを用いた耐火
構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱時に不燃
性ガスを発生する発泡剤と多糖類、多価アルコール類、
尿素系樹脂、ポリアミド系樹脂から選ばれた少なくとも
1種の炭化物形成材料を含有する塗料を含浸した不織布
および金属網からなることを特徴とする。
性ガスを発生する発泡剤と多糖類、多価アルコール類、
尿素系樹脂、ポリアミド系樹脂から選ばれた少なくとも
1種の炭化物形成材料を含有する塗料を含浸した不織布
および金属網からなることを特徴とする。
【0006】また、本発明は、防火区画壁の貫通孔に貫
通材を施工するにおいて、上記耐火テープを貫通材の外
面に回巻し、該貫通材に回巻した耐火テープ部分を該貫
通孔に挿入し、該耐火テープを含む貫通材と該貫通孔と
の間の隙間にモルタルを充填したことを特徴とする。
通材を施工するにおいて、上記耐火テープを貫通材の外
面に回巻し、該貫通材に回巻した耐火テープ部分を該貫
通孔に挿入し、該耐火テープを含む貫通材と該貫通孔と
の間の隙間にモルタルを充填したことを特徴とする。
【0007】また、本発明は、防火区画壁の貫通孔にさ
や管を施工し、該さや管に貫通材を施工するにおいて、
上記耐火テープを該さや管の外面に回巻し、該さや管に
回巻した耐火テープ部分を該貫通孔に挿入し、該耐火テ
ープを含むさや管と該貫通孔との間の隙間にモルタルを
充填したことを特徴とする。さや管としては、熱可塑性
樹脂製、好ましくはポリオレフィン系樹脂製のコルゲー
ト管が使用される。
や管を施工し、該さや管に貫通材を施工するにおいて、
上記耐火テープを該さや管の外面に回巻し、該さや管に
回巻した耐火テープ部分を該貫通孔に挿入し、該耐火テ
ープを含むさや管と該貫通孔との間の隙間にモルタルを
充填したことを特徴とする。さや管としては、熱可塑性
樹脂製、好ましくはポリオレフィン系樹脂製のコルゲー
ト管が使用される。
【0008】上記耐火テープは、加熱時に炭化発泡層を
形成する塗料を不織布および金属網に含浸させており、
可撓性を有するので、巻き回しの施工、保管が容易であ
り、取り扱い性が向上する。また、上記耐火テープを貫
通材やさや管に回巻したとき、金属網と不織布が交互に
層を形成するので、加熱時における伝熱性が向上し、熱
が均一に伝わるので発泡効率も向上する。
形成する塗料を不織布および金属網に含浸させており、
可撓性を有するので、巻き回しの施工、保管が容易であ
り、取り扱い性が向上する。また、上記耐火テープを貫
通材やさや管に回巻したとき、金属網と不織布が交互に
層を形成するので、加熱時における伝熱性が向上し、熱
が均一に伝わるので発泡効率も向上する。
【0009】この不織布は加工性等から厚みが2〜5m
mの範囲が好ましく、金属網は同様の理由から線径が
0.1〜0.3mm、網目が5〜30メッシュの範囲が
好ましい。また、塗料の含浸量は、一般的に1000〜
1500g/m2 (固形分)の範囲である。
mの範囲が好ましく、金属網は同様の理由から線径が
0.1〜0.3mm、網目が5〜30メッシュの範囲が
好ましい。また、塗料の含浸量は、一般的に1000〜
1500g/m2 (固形分)の範囲である。
【0010】この塗料の固形分は、発泡剤10〜80重
量%、炭化物形成材料10〜70重量%、好ましくは発
泡剤15〜70重量%、炭化物形成材料15〜50重量
%、かつ発泡剤と炭化物形成材料との合計が50〜90
重量%、残部バインダーである。
量%、炭化物形成材料10〜70重量%、好ましくは発
泡剤15〜70重量%、炭化物形成材料15〜50重量
%、かつ発泡剤と炭化物形成材料との合計が50〜90
重量%、残部バインダーである。
【0011】発泡剤が10重量%に満たないと耐火性能
が低下し、80重量%を超えると耐火材料の強度が低下
するので好ましくない。炭化物形成材料が10重量%に
満たないと、また、70重量%を超えると耐火性能が低
下するので好ましくない。
が低下し、80重量%を超えると耐火材料の強度が低下
するので好ましくない。炭化物形成材料が10重量%に
満たないと、また、70重量%を超えると耐火性能が低
下するので好ましくない。
【0012】発泡剤と炭化物形成材料との合計が50重
量%に満たないと、炭化発泡層が形成しにくくなり、9
0重量%を超えると、残部バインダーが少なく耐火テー
プの強度が低下するので好ましくない。
量%に満たないと、炭化発泡層が形成しにくくなり、9
0重量%を超えると、残部バインダーが少なく耐火テー
プの強度が低下するので好ましくない。
【0013】本発明の耐火構造は、防火区画壁の貫通孔
に施工した場合、火災時に貫通材やさや管に回巻した耐
火テープが炭化発泡層を形成し、隙間を発泡により遮蔽
するので、熱や炎を遮断することができる。この回巻し
た耐火テープの断面積は、貫通材やさや管、例えばケー
ブル等の太さによって異なるが、一般的に上記の貫通材
やさや管の総断面積に対して、80〜150%の範囲が
好ましい。
に施工した場合、火災時に貫通材やさや管に回巻した耐
火テープが炭化発泡層を形成し、隙間を発泡により遮蔽
するので、熱や炎を遮断することができる。この回巻し
た耐火テープの断面積は、貫通材やさや管、例えばケー
ブル等の太さによって異なるが、一般的に上記の貫通材
やさや管の総断面積に対して、80〜150%の範囲が
好ましい。
【0014】この耐火テープに使用される金属網の材質
は、アルミ、ステンレス、銅、真鍮、チタン、鉄、ニッ
ケル等を用いることができる。また、不織布は、合成樹
脂繊維、天然繊維、無機質繊維から形成された不織布を
用いることができる。
は、アルミ、ステンレス、銅、真鍮、チタン、鉄、ニッ
ケル等を用いることができる。また、不織布は、合成樹
脂繊維、天然繊維、無機質繊維から形成された不織布を
用いることができる。
【0015】また、加熱時に不燃性ガスを発生する発泡
剤としては、リン酸水素アンモニウム、メラミン系、尿
素系、ユリア樹脂等の熱分解によりアンモニア等の不燃
性ガスを発生するものが挙げられ、炭化物形成材料とし
ては、デンプン、デキストリン等の多糖類、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、尿素
系樹脂、ポリアミド系樹脂などの炭素を多く含む炭水化
物を挙げることができる。これらの発泡剤と炭化物形成
材料を少なくとも各1種類以上とバインダーを組み合わ
せて塗料を作成する。バインダーは、塗膜を形成するた
めに用いられ、具体的には、酢酸ビニル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の水系や溶剤系のもの
が使用される。
剤としては、リン酸水素アンモニウム、メラミン系、尿
素系、ユリア樹脂等の熱分解によりアンモニア等の不燃
性ガスを発生するものが挙げられ、炭化物形成材料とし
ては、デンプン、デキストリン等の多糖類、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール等の多価アルコール類、尿素
系樹脂、ポリアミド系樹脂などの炭素を多く含む炭水化
物を挙げることができる。これらの発泡剤と炭化物形成
材料を少なくとも各1種類以上とバインダーを組み合わ
せて塗料を作成する。バインダーは、塗膜を形成するた
めに用いられ、具体的には、酢酸ビニル系樹脂、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の水系や溶剤系のもの
が使用される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0017】本発明の耐火構造に用いられる耐火テープ
の作成。耐火テープAは、線径0.3mm、網目5メッ
シュの銅製網(メテックス社製、「コパーゴーズ」)を
基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリトール3
0重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウム53重
量部を、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(大日本インキ
化学工業社製、「ボンコート2830」)を34重量部
(固形分50%)に配合した塗料(固形分65%)を1
500g/m2 塗布し、厚み3mmのポリエステル樹脂
製不織布(東洋紡績社製、「4451NB」)と貼り合
わせ、さらに、上記塗料を300g/m2 塗布・含浸し
た。その後乾燥させ、最終的に固形分で1170g/m
2 塗布・含浸した。これを巾25mmにスリットした。
耐火テープBは、線径0.3mm、網目20メッシュの
ステンレス製網(太陽金網社製、「ワイヤークロス」)
を基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリトール
30重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウム53
重量部を、アクリル系樹脂エマルジョン(大日本インキ
化学工業社製、「ボンコートAN−865」)を34重
量部(固形分48%)に配合した塗料(固形分65%)
を1500g/m2 塗布し、厚み5mmのポリエステル
樹脂製不織布(東洋紡績社製、「4841NB」)と貼
り合わせ、さらに、上記塗料を800g/m2 塗布・含
浸した。その後乾燥させ、最終的に固形分で1495g
/m2 塗布・含浸した。これを巾25mmにスリットし
た。
の作成。耐火テープAは、線径0.3mm、網目5メッ
シュの銅製網(メテックス社製、「コパーゴーズ」)を
基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリトール3
0重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウム53重
量部を、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(大日本インキ
化学工業社製、「ボンコート2830」)を34重量部
(固形分50%)に配合した塗料(固形分65%)を1
500g/m2 塗布し、厚み3mmのポリエステル樹脂
製不織布(東洋紡績社製、「4451NB」)と貼り合
わせ、さらに、上記塗料を300g/m2 塗布・含浸し
た。その後乾燥させ、最終的に固形分で1170g/m
2 塗布・含浸した。これを巾25mmにスリットした。
耐火テープBは、線径0.3mm、網目20メッシュの
ステンレス製網(太陽金網社製、「ワイヤークロス」)
を基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリトール
30重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウム53
重量部を、アクリル系樹脂エマルジョン(大日本インキ
化学工業社製、「ボンコートAN−865」)を34重
量部(固形分48%)に配合した塗料(固形分65%)
を1500g/m2 塗布し、厚み5mmのポリエステル
樹脂製不織布(東洋紡績社製、「4841NB」)と貼
り合わせ、さらに、上記塗料を800g/m2 塗布・含
浸した。その後乾燥させ、最終的に固形分で1495g
/m2 塗布・含浸した。これを巾25mmにスリットし
た。
【0018】本発明の耐火構造に関し、建築基準法施行
令第129条の2の5第1項第7号ハの規定に準拠し、
以下の方法で試験を行った。
令第129条の2の5第1項第7号ハの規定に準拠し、
以下の方法で試験を行った。
【0019】簡易燃焼炉の作成
厚さ50mmのケイ酸カルシウム板(ドラーフタイト工
業社製、「タイカライト」)で500mm×500mm
×500mmの簡易燃焼炉を組み立て、側面の対面する
2面の中心に直径135mmの穴を開けた。またこの2
面とは別の対面する2面の上部に150mm×30mm
の通気孔を設けた。
業社製、「タイカライト」)で500mm×500mm
×500mmの簡易燃焼炉を組み立て、側面の対面する
2面の中心に直径135mmの穴を開けた。またこの2
面とは別の対面する2面の上部に150mm×30mm
の通気孔を設けた。
【0020】燃焼試験
簡易燃焼炉内の壁や試料に触れないように、温度測定用
の熱電対を2本設置した。簡易燃焼炉内の穴に実施例の
試験板を挿入し、ロックウールで固定した。試料を挿入
した対面の穴にプロパンバーナー(新富士バーナー社製
「スーパーライナーRE−7」)を挿入して、バーナー
の炎が直接試料や熱電対に当たらないように60分間加
熱した。炉内温度については、下記(式1)の値になる
ようにバーナーの炎と通気孔の大きさを調整した。通気
孔の調整は、ケイ酸カルシウム板の小片とロックウール
で行った。 (式1) T=345log10(8t+1)+20 (ただし、T:平均炉内温度(℃)、t:加熱時間
(分)) 炉内温度は、試験開始後0分で20℃、1分で349
℃、10分で678℃、30分で842℃、60分で9
45℃であった。評価は、10秒以上継続する火炎の噴
出の有無、10秒以上継続する発煙の有無、火炎が通る
ような亀裂、隙間の有無の3項目で行った。
の熱電対を2本設置した。簡易燃焼炉内の穴に実施例の
試験板を挿入し、ロックウールで固定した。試料を挿入
した対面の穴にプロパンバーナー(新富士バーナー社製
「スーパーライナーRE−7」)を挿入して、バーナー
の炎が直接試料や熱電対に当たらないように60分間加
熱した。炉内温度については、下記(式1)の値になる
ようにバーナーの炎と通気孔の大きさを調整した。通気
孔の調整は、ケイ酸カルシウム板の小片とロックウール
で行った。 (式1) T=345log10(8t+1)+20 (ただし、T:平均炉内温度(℃)、t:加熱時間
(分)) 炉内温度は、試験開始後0分で20℃、1分で349
℃、10分で678℃、30分で842℃、60分で9
45℃であった。評価は、10秒以上継続する火炎の噴
出の有無、10秒以上継続する発煙の有無、火炎が通る
ような亀裂、隙間の有無の3項目で行った。
【0021】
【実施例】実施例1
厚さ50mmのケイ酸カルシウム板を直径130mmに
カットして2枚重ね、この中心に直径60mmの穴を開
け、試験板を作成した。電力ケーブルVVR−3C(断
面積38mm2 ×長さ300mm)5本をすべて束ねる
ように上記耐火テープAを3周巻き付けたものを上記試
験板の中心になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋
めて乾燥させ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行っ
た。上記試験を5回行った結果、5回とも10秒以上継
続する火炎の噴出、10秒以上継続する発煙はなく、火
炎が通るような亀裂、隙間も生じなかった。
カットして2枚重ね、この中心に直径60mmの穴を開
け、試験板を作成した。電力ケーブルVVR−3C(断
面積38mm2 ×長さ300mm)5本をすべて束ねる
ように上記耐火テープAを3周巻き付けたものを上記試
験板の中心になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋
めて乾燥させ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行っ
た。上記試験を5回行った結果、5回とも10秒以上継
続する火炎の噴出、10秒以上継続する発煙はなく、火
炎が通るような亀裂、隙間も生じなかった。
【0022】実施例2
厚さ50mmのケイ酸カルシウム板を直径130mmに
カットして2枚重ね、この中心に直径80mmの穴を開
け、試験板を作成した。上記耐火テープBを3周巻き付
けた外径42mm×長さ300mmのポリエチレン製さ
や管に電力ケーブルVVR−3C(断面積38mm2 ×
長さ300mm)を5本通したものを上記試験板の中心
になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋めて乾燥さ
せ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行った。上記試
験を5回行った結果、5回とも10秒以上継続する火炎
の噴出、10秒以上継続する発煙はなく、火炎が通るよ
うな亀裂、隙間も生じなかった。
カットして2枚重ね、この中心に直径80mmの穴を開
け、試験板を作成した。上記耐火テープBを3周巻き付
けた外径42mm×長さ300mmのポリエチレン製さ
や管に電力ケーブルVVR−3C(断面積38mm2 ×
長さ300mm)を5本通したものを上記試験板の中心
になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋めて乾燥さ
せ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行った。上記試
験を5回行った結果、5回とも10秒以上継続する火炎
の噴出、10秒以上継続する発煙はなく、火炎が通るよ
うな亀裂、隙間も生じなかった。
【0023】比較例1
厚さ50mmのケイ酸カルシウム板を直径130mmに
カットして2枚重ね、この中心に直径80mmの穴を開
け、試験板を作成した。耐火テープは、厚み3mmのポ
リエステル樹脂製不織布(東洋紡績社製、「4451N
B」)を基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリ
トール30重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウ
ム53重量部を、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(大日
本インキ化学工業社製、「ボンコート2830」)を3
4重量部(固形分50%)に配合した塗料(固形分65
%)を2300g/m2 含浸し、乾燥させ、最終的に固
形分で1495g/m2 含浸させ、巾25mmにスリッ
トしたものを用い、電力ケーブルVVR−3C(断面積
38mm2 ×長さ300mm)5本をすべて束ねるよう
に上記耐火テープを3周巻き付けたものを上記試験板の
中心になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋めて乾
燥させ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行った。上
記試験を5回行った結果、このうちの2回については1
0秒以上継続する火炎の噴出、10秒以上継続する発煙
がみられたり、火炎が通るような亀裂、隙間が生じた。
また、各回のばらつきにより発泡、閉塞が不十分なもの
もみられた。
カットして2枚重ね、この中心に直径80mmの穴を開
け、試験板を作成した。耐火テープは、厚み3mmのポ
リエステル樹脂製不織布(東洋紡績社製、「4451N
B」)を基材に、炭化物形成材料としてペンタエリスリ
トール30重量部、発泡剤としてリン酸水素アンモニウ
ム53重量部を、酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(大日
本インキ化学工業社製、「ボンコート2830」)を3
4重量部(固形分50%)に配合した塗料(固形分65
%)を2300g/m2 含浸し、乾燥させ、最終的に固
形分で1495g/m2 含浸させ、巾25mmにスリッ
トしたものを用い、電力ケーブルVVR−3C(断面積
38mm2 ×長さ300mm)5本をすべて束ねるよう
に上記耐火テープを3周巻き付けたものを上記試験板の
中心になるように穴に通し、周囲をモルタルで埋めて乾
燥させ、簡易燃焼炉にセットして燃焼試験を行った。上
記試験を5回行った結果、このうちの2回については1
0秒以上継続する火炎の噴出、10秒以上継続する発煙
がみられたり、火炎が通るような亀裂、隙間が生じた。
また、各回のばらつきにより発泡、閉塞が不十分なもの
もみられた。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、防火区画壁の貫通孔に
おいて、可撓性を有し、取り扱いが容易で、かつ材料全
体に伝熱性が優れた耐火テープを用いた耐火構造を提供
することができる。
おいて、可撓性を有し、取り扱いが容易で、かつ材料全
体に伝熱性が優れた耐火テープを用いた耐火構造を提供
することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】加熱時に不燃性ガスを発生する発泡剤と多
糖類、多価アルコール類、尿素系樹脂、ポリアミド系樹
脂から選ばれた少なくとも1種の炭化物形成材料を含有
する塗料を含浸した不織布および金属網からなる耐火テ
ープ。 - 【請求項2】 防火区画壁の貫通孔に貫通材を施工する
において、上記耐火テープを貫通材の外面に回巻し、該
貫通材に回巻した耐火テープ部分を該貫通孔に挿入し、
該耐火テープを含む貫通材と該貫通孔との間の隙間にモ
ルタルを充填したことを特徴とする防火区画壁の貫通孔
の耐火構造。 - 【請求項3】 防火区画壁の貫通孔にさや管を施工し、
該さや管に貫通材を挿通させるにおいて、前記耐火テー
プを該さや管の外面に回巻し、該さや管に回巻した耐火
テープ部分を該貫通孔に挿入し、該耐火テープを含むさ
や管と該貫通孔との間の隙間にモルタルを充填したこと
を特徴とする防火区画壁の貫通孔の耐火構造。 - 【請求項4】 不織布の厚みが2〜10mm、金属網の
線径が0.1〜0.5mm、網目が3〜50メッシュで
あり、塗料を500〜2000g/m2 (固形分)の範
囲で該不織布および金属網に含浸したことを特徴とする
請求項1に記載の耐火テープ。 - 【請求項5】 上記塗料の固形分は、発泡剤10〜80
重量%、炭化物形成材料10〜70重量%、かつ発泡剤
と炭化物形成材料との合計が50〜90重量%、残部バ
インダーであることを特徴とする請求項1に記載の耐火
テープ。 - 【請求項6】 上記貫通材に回巻した耐火テープの断面
積は、貫通材の総断面積に対して、50〜200%であ
ることを特徴とする請求項2に記載の防火区画壁の貫通
孔の耐火構造。 - 【請求項7】 上記さや管に回巻した耐火材料の断面積
は、上記熱可塑性樹脂製さや管の断面積に対して、50
〜200%であることを特徴とする請求項3に記載の防
火区画壁の貫通孔の耐火構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002096556A JP2003293483A (ja) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | 耐火テープおよび該耐火テープを用いた防火区画壁の貫通孔の耐火構造 |
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JP2006113023A (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Denso Corp | 回転角検出装置 |
JP2006176987A (ja) * | 2004-12-21 | 2006-07-06 | Inaba Denki Sangyo Co Ltd | 熱膨張性防火装着具、及び、それを用いた防火構造 |
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CN105500798A (zh) * | 2015-12-29 | 2016-04-20 | 太仓弘杉环保科技有限公司 | 一种增强型多层结构的复合型硅酸镁保温板 |
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2002
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