JP2003292787A - 樹脂組成物の製造方法及び樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物の製造方法及び樹脂組成物

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JP2003292787A JP2002083596A JP2002083596A JP2003292787A JP 2003292787 A JP2003292787 A JP 2003292787A JP 2002083596 A JP2002083596 A JP 2002083596A JP 2002083596 A JP2002083596 A JP 2002083596A JP 2003292787 A JP2003292787 A JP 2003292787A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 力学的物性、寸法安定性、耐熱性等に優れ、
特に燃焼時の形状保持効果による優れた難燃性を有し、
特に薄厚のシート、フィルムの製造に適した樹脂組成物
を簡便に得ることができる樹脂組成物の製造方法を提供
する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂中又は熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂との混合物中に、広角X線回折測定法により測
定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であ
り、かつ、一部又は全部の積層体が5層以下である層状
珪酸塩が分散している樹脂組成物を製造する方法であっ
て、少なくとも、前記熱硬化性樹脂又は前記熱硬化性樹
脂と熱可塑性樹脂との混合物100重量部に対して前記
層状珪酸塩0.01〜100重量部及び有機溶媒30〜
1000重量部を混合して樹脂ワニス組成物を作製する
工程と、前記樹脂ワニス組成物から前記有機溶媒を留去
する工程とを有する樹脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、力学的物性、寸法
安定性、耐熱性等に優れ、特に燃焼時の形状保持効果に
よる優れた難燃性を有し、特に薄厚のシート、フィルム
の製造に適した樹脂組成物を簡便に得ることができる樹
脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に薄厚の成形体を製造するには、熱
可塑性樹脂の場合、カレンダー法、Tダイ法やインフレ
ーション法に代表される溶融成形が広く行われており、
熱硬化性樹脂の場合、溶液キャスト法が広く用いられて
いる。薄厚の熱硬化性樹脂シート、フィルムは、例え
ば、ポリイミド等によるフレキシブルプリント基板や、
電子機器に用いられる多層プリント基板等に用いられ
る。上記多層プリント基板は複数層の絶縁基板により構
成されており、この絶縁基板として、熱又は光硬化性樹
脂シート、熱硬化性樹脂プリプレグ、熱硬化性樹脂をガ
ラスクロスに含浸させた熱硬化性樹脂プリプレグ等が用
いられる。
【0003】近年、薄厚の成形体、いわゆるシート、フ
ィルム一般についてダウンサイジングや安価さが特に要
求されている。多層プリント基板の分野でも、シート、
プリプレグについて、強度、耐熱性及び難燃性等の性能
を向上させて基板の高い信頼性を確保したうえで、基板
の高密度化や薄型化に伴う薄厚化が要求されているとい
う問題があった。
【0004】一方、樹脂の力学的物性を向上させるため
には、一般に無機化合物を樹脂に添加することが行われ
ており、例えば、樹脂の剛性を向上させるためにタルク
や炭酸カルシウム等が樹脂に添加される。無機化合物を
樹脂に添加することにより力学的物性が向上するのは、
樹脂分子が無機化合物の表面に拘束されるためであると
考えられ、樹脂の力学的物性を充分に向上させるために
は無機化合物と樹脂分子との界面積を大きくとる必要が
ある。一般的な無機化合物は、数十〜数百μmの大きさ
で、通常樹脂100重量部に対して100重量部以上添
加される必要がある。しかしながら、無機化合物を大量
に添加すると、樹脂本来の靱性や耐衝撃性が低下する、
いわゆるトレードオフの状態になったり、軽量性が失わ
れたり、成形性が低下するという問題があった。
【0005】近年、少量の添加で樹脂との大きな界面積
が得られる無機化合物として、層状珪酸塩が注目されて
おり、これを樹脂中に剥離分散させることで極めて大き
な界面積が得られる。熱可塑性樹脂では、高分子,42
(7月号),589(1993)において、ナイロン中
に層状珪酸塩を4.2重量%添加して剥離分散させたこ
とにより引っ張り弾性率が1.9倍向上したことが報告
されている。
【0006】熱硬化性樹脂では、特許第3014674
号において、有機化した層状珪酸塩とビスフェノールA
型のエポキシ樹脂とを80℃にて混合した後、更に硬化
剤のアミノジフェニルスルフォンと混合し、得られた混
合物を200℃にて圧縮成形することでエポキシ樹脂中
に層状珪酸塩を剥離分散する方法が開示されている。し
かしながら、上記方法では複雑な工程を必要とするう
え、圧縮成形では、薄厚の成形体等を製造することが困
難であるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、力学的物性、寸法安定性、耐熱性等に優れ、特に
燃焼時の形状保持効果による優れた難燃性を有し、特に
薄厚のシート、フィルムの製造に適した樹脂組成物を簡
便に得ることができる樹脂組成物の製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱硬化性樹脂
中又は熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物中に、広
角X線回折測定法により測定した(001)面の平均層
間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は全部の積層
体が5層以下である層状珪酸塩が分散している樹脂組成
物を製造する方法であって、少なくとも、前記熱硬化性
樹脂又は前記熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物1
00重量部に対して前記層状珪酸塩0.01〜100重
量部及び有機溶媒30〜1000重量部を混合して樹脂
ワニス組成物を作製する工程と、前記樹脂ワニス組成物
から前記有機溶媒を留去する工程とを有する樹脂組成物
の製造方法である。以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明の樹脂組成物の製造方法は、少なく
とも、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
の混合物100重量部に対して層状珪酸塩0.01〜1
00重量部及び有機溶媒30〜1000重量部を混合し
て樹脂ワニス組成物を作製する工程を有するものであ
る。上記熱硬化性樹脂とは、常温では液状、半固形状又
は固形状等であって常温下又は加熱下で流動性を示す比
較的低分子量の物質が、硬化剤、触媒又は熱の作用によ
って硬化反応や架橋反応等の化学反応を起こして分子量
を増大させながら網目状の三次元構造を形成してなる不
溶不融性の樹脂を意味する。
【0010】上記熱硬化性樹脂としては特に限定され
ず、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ユリア樹
脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、
フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイ
ミドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリウレタン樹脂、アニリン樹脂等が挙げら
れる。なかでも、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ユリア
樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン樹
脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマ
レイミドトリアジン樹脂等が好適である。これらの熱硬
化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用
されてもよい。
【0011】上記エポキシ樹脂とは、少なくとも1個の
オキシラン環(エポキシ基)を有する有機化合物をい
う。上記エポキシ樹脂中のエポキシ基の数としては、1
分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当た
り2個以上であることがより好ましい。ここで、1分子
当たりのエポキシ基の数は、エポキシ樹脂中のエポキシ
基の総数をエポキシ樹脂中の分子の総数で除算すること
により求められる。
【0012】上記エポキシ樹脂としては特に限定され
ず、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、例え
ば、以下に示したエポキシ樹脂(1)〜エポキシ樹脂
(11)等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0013】上記エポキシ樹脂(1)は、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹
脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹
脂;トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等
の芳香族エポキシ樹脂及びこれらの水添化物や臭素化物
である。
【0014】上記エポキシ樹脂(2)は、3,4−エポ
キシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチ
ルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチ
ルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4 −
エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−
エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサ
ノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシク
ロペンチル)エーテル等の脂環族エポキシ樹脂である。
かかるエポキシ樹脂(2)のうち市販されているものと
しては、例えば、商品名「EHPE−3150」(軟化
温度71℃、ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
【0015】上記エポキシ樹脂(3)は、1,4−ブタ
ンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサン
ジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリ
シジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジル
エーテル、炭素数が2〜9(好ましくは2〜4)のアル
キレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリ
テトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオ
ールのポリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂
である。
【0016】上記エポキシ樹脂(4)は、フタル酸ジグ
リシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル
エステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステ
ル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、サリチル酸の
グリシジルエーテル−グリシジルエステル、ダイマー酸
グリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ
樹脂及びこれらの水添化物である。
【0017】上記エポキシ樹脂(5)は、トリグリシジ
ルイソシアヌレート、環状アルキレン尿素のN,N’−
ジグリシジル誘導体、p−アミノフェノールのN,N,
O−トリグリシジル誘導体、m−アミノフェノールの
N,N,O−トリグリシジル誘導体等のグリシジルアミ
ン型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物である。
【0018】上記エポキシ樹脂(6)は、グリシジル
(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーと
の共重合体である。なお、本明細書において、(メタ)
アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
【0019】上記エポキシ樹脂(7)は、エポキシ化ポ
リブタジエン等の共役ジエン化合物を主体とする重合体
又はその部分水添物の重合体における不飽和炭素の二重
結合をエポキシ化したものである。
【0020】上記エポキシ樹脂(8)は、エポキシ化S
BS等のような、ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブ
ロック又はその部分水添物の重合体ブロックとを同一分
子内にもつブロック共重合体における、共役ジエン化合
物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したものであ
る。
【0021】上記エポキシ樹脂(9)は、1分子当たり
1個以上、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するポ
リエステル樹脂である。
【0022】上記エポキシ樹脂(10)は、上記エポキ
シ樹脂(1)〜(9)の構造中にウレタン結合やポリカ
プロラクトン結合を導入した、ウレタン変成エポキシ樹
脂やポリカプロラクトン変成エポキシ樹脂である。
【0023】上記エポキシ樹脂(11)は、上記エポキ
シ樹脂(1)〜(10)にNBR、CTBN、ポリブタ
ジエン、アクリルゴム等のゴム成分を含有させたゴム変
成エポキシ樹脂である。
【0024】なかでも、下記一般式(1)で表されるエ
ポキシ樹脂、下記一般式(2)で表されるエポキシ樹
脂、及び、下記一般式(3)で表されるエポキシ樹脂か
らなる群より選択される少なくとも1種類のエポキシ樹
脂を25重量%以上含有しているエポキシ樹脂混合物を
用いると、これらのエポキシ樹脂は末端のオキシラン環
間の距離が比較的大きいため、架橋密度が過度に高くな
らず、靱性に優れたものとなる。好ましくは35重量%
以上である。
【0025】
【化4】
【0026】式中、nは2以上の整数を表す。
【0027】
【化5】
【0028】式中、mは2以上の整数を表す。
【0029】
【化6】
【0030】式中、p、qは1以上の整数を表す。な
お、上記一般式(1)及び一般式(2)中、n、mの好
ましい上限は400であり、より好ましい下限は3、上
限は300である。また、上記一般式(3)中、p+q
の好ましい上限は400であり、より好ましい下限は
3、上限は300である。
【0031】上記エポキシ樹脂の硬化反応に用いる硬化
剤としては特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂用
の硬化剤を用いることができ、例えば、アミン化合物、
アミン化合物から合成されるポリアミノアミド化合物等
の化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、ヒ
ドラジド化合物、メラミン化合物、酸無水物、フェノー
ル化合物、熱潜在性カチオン重合触媒、光潜在性カチオ
ン重合開始剤、ジシアンアミド及びその誘導体等が挙げ
られる。これらの硬化剤は、単独で用いられてもよく、
2種以上が併用されてもよい。
【0032】上記アミン化合物としては特に限定され
ず、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピ
レントリアミン等の鎖状脂肪族アミン及びその誘導体;
メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−
アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ジアミノ
ジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス
(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ(5,5)ウンデカン等の環状脂肪族アミン及
びその誘導体;m−キシレンジアミン、α−(m/pア
ミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルフォン、α,α−ビス(4−アミノフェニル)−p−
ジイソプロピルベンゼン等の芳香族アミン及びその誘導
体等が挙げられる。
【0033】上記アミン化合物から合成される化合物と
しては特に限定されず、例えば、上記アミン化合物と、
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカ二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロイソ
フタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロイ
ソフタル酸等のカルボン酸化合物とから合成されるポリ
アミノアミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物
と、ジアミノジフェニルメタンビスマレイミド等のマレ
イミド化合物とから合成されるポリアミノイミド化合物
及びその誘導体;上記アミン化合物とケトン化合物とか
ら合成されるケチミン化合物及びその誘導体;上記アミ
ン化合物と、エポキシ化合物、尿素、チオ尿素、アルデ
ヒド化合物、フェノール化合物、アクリル化合物等の化
合物とから合成されるポリアミノ化合物及びその誘導体
等が挙げられる。
【0034】上記3級アミン化合物としては特に限定さ
れず、例えば、N,N−ジメチルピペラジン、ピリジ
ン、ピコリン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチ
ルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビス
シクロ(5,4,0)ウンデセン−1及びその誘導体等
が挙げられる。
【0035】上記イミダゾール化合物としては特に限定
されず、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾー
ル、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール及びその誘導体等が挙げられる。
【0036】上記ヒドラジド化合物としては特に限定さ
れず、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチ
ル)−5−イソプロピルヒダントイン、7,11−オク
タデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、エイコ
サン二酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド及びそ
の誘導体等が挙げられる。
【0037】上記メラミン化合物としては特に限定され
ず、例えば、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,
5−トリアジン及びその誘導体等が挙げられる。
【0038】上記酸無水物としては特に限定されず、例
えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメ
リット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水
物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテー
ト、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メ
チルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、ト
リアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、5−
(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル
−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、
トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン
酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸
無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物
及びその誘導体等が挙げられる。
【0039】上記フェノール化合物としては特に限定さ
れず、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾール
ノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフ
ェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール
及びその誘導体等が挙げられる。
【0040】上記熱潜在性カチオン重合触媒としては特
に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化
リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、ベンジル
スルホニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピ
リジニウム塩、ベンジルホスホニウム塩等のイオン性熱
潜在性カチオン重合触媒;N−ベンジルフタルイミド、
芳香族スルホン酸エステル等の非イオン性熱潜在性カチ
オン重合触媒が挙げられる。
【0041】上記光潜在性カチオン重合開始剤としては
特に限定されず、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ
化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、芳香族
ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩及び芳香族スルホ
ニウム塩等のオニウム塩類、並びに、鉄−アレン錯体、
チタノセン錯体及びアリールシラノール−アルミニウム
錯体等の有機金属錯体類等のイオン性光潜在性カチオン
重合開始剤;ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導
体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、
ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスホナート
等の非イオン性光潜在性カチオン重合開始剤が挙げられ
る。
【0042】上記熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル
樹脂としては特に限定されず、例えば、上記ポリフェニ
レンエーテル樹脂をグリシジル基、イソシアネート基、
アミノ基等の熱硬化性を有する官能基で変性した樹脂等
が挙げられる。これらの熱硬化型変性ポリフェニレンエ
ーテル樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併
用されてもよい。
【0043】上記熱硬化性ポリイミド樹脂としては、分
子主鎖中にイミド結合を有する樹脂であれば特に限定さ
れず、具体的には、例えば、芳香族ジアミンと芳香族テ
トラカルボン酸との縮合重合体、芳香族ジアミンとビス
マレイミドとの付加重合体であるビスマレイミド樹脂、
アミノ安息香酸ヒドラジドとビスマレイミドとの付加重
合体であるポリアミノビスマレイミド樹脂、ジシアネー
ト化合物とビスマレイミド樹脂とからなるビスマレイミ
ドトリアジン樹脂等が挙げられる。なかでもビスマレイ
ミドトリアジン樹脂が好適に用いられる。これらの熱硬
化性ポリイミド樹脂は、単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0044】上記ユリア樹脂としては、尿素とホルムア
ルデヒドとの付加縮合反応で得られる熱硬化性樹脂であ
れば特に限定されない。上記ユリア樹脂の硬化反応に用
いられる硬化剤としては特に限定されず、例えば、無機
酸、有機酸、酸性硫酸ナトリウムのような酸性塩からな
る顕在性硬化剤;カルボン酸エステル、酸無水物、塩化
アンモニウム、リン酸アンモニウム等の塩類のような潜
在性硬化剤が挙げられる。なかでも、貯蔵寿命等から潜
在性硬化剤が好ましい。
【0045】上記アリル樹脂としては、ジアリルフタレ
ートモノマーの重合及び硬化反応によって得られるもの
であれば特に限定されない。上記ジアリルフタレートモ
ノマーとしては、例えば、オルソ体、イソ体、テレ体が
挙げられる。硬化反応の触媒としては特に限定されない
が、例えば、t−ブチルパーベンゾエートとジ−t−ブ
チルパーオキシドとの併用が好適である。
【0046】上記ケイ素樹脂としては、分子鎖中にケイ
素−ケイ素結合、ケイ素−炭素結合、シロキサン結合又
はケイ素−窒素結合を含むものであれば特に限定され
ず、具体的には、例えば、ポリシロキサン、ポリカルボ
シラン、ポリシラザン等が挙げられる。
【0047】上記ベンゾオキサジン樹脂としては、ベン
ゾオキサジンモノマーのオキサジン環の開環重合によっ
て得られるものであれば特に限定されない。上記ベンゾ
オキサジンモノマーとしては特に限定されず、例えば、
オキサジン環の窒素にフェニル基、メチル基、シクロヘ
キシル基等の官能基が結合したもの等が挙げられる。
【0048】上記熱可塑性樹脂としては特に限定され
ず、例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂、官能基変性
されたポリフェニレンエーテル樹脂;ポリフェニレンエ
ーテル樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテ
ル樹脂と、ポリスチレン樹脂等のポリフェニレンエーテ
ル樹脂又は官能基変性されたポリフェニレンエーテル樹
脂と相溶し得る熱可塑性樹脂との混合物;脂環式炭化水
素樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテ
ルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルサルフォン樹
脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポ
リビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ
(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリオキシメチレン
樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂、官能基変性されたポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリフェニレンエーテル樹脂又は官能基変性された
ポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂との混
合物、脂環式炭化水素樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、
ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフ
ォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリエステルイミ
ド樹脂等が好適に用いられる。これらの熱可塑性樹脂
は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
【0049】上記ポリフェニレンエーテル樹脂とは、下
記式(4)に示した繰り返し単位からなるポリフェニレ
ンエーテル単独重合体又はポリフェニレンエーテル共重
合体である。
【0050】
【化7】
【0051】上記式(4)中、R1、R2、R3及びR
4は、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール
基又はアルコキシル基を表す。これらのアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基及びアルコキシル基は、それぞ
れ官能基で置換されていてもよい。
【0052】上記ポリフェニレンエーテル単独重合体と
しては特に限定されず、例えば、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル
−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6
−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−エチル−6− イソプロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。
【0053】上記ポリフェニレンエーテル共重合体とし
ては特に限定されず、例えば、上記ポリフェニレンエー
テル単独重合体の繰り返し単位中に2,3,6−トリメ
チルフェノール等のアルキル三置換フェノール等を一部
含有する共重合体や、これらのポリフェニレンエーテル
共重合体に更にスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン等のスチレン系モノマーの1種又は2種以上が
グラフト共重合された共重合体等が挙げられる。これら
のポリフェニレンエーテル樹脂は、それぞれ単独で用い
られてもよく、組成、成分、分子量等の異なるものが2
種以上併用されてもよい。
【0054】上記官能基変性されたポリフェニレンエー
テル樹脂としては特に限定されず、例えば、上記ポリフ
ェニレンエーテル樹脂が無水マレイン酸基、グリシジル
基、アミノ基、アリル基等の官能基の1種又は2種以上
で変性されたもの等が挙げられる。これらの官能基変性
されたポリフェニレンエーテル樹脂は、単独で用いられ
てもよく、2種以上が併用されてもよい。上記官能基変
性されたポリフェニレンエーテル樹脂を熱可塑性樹脂と
して用いると、架橋反応することにより樹脂組成物の力
学的物性、耐熱性、寸法安定性等をより向上させること
ができる。
【0055】上記ポリフェニレンエーテル樹脂又は官能
基変性されたポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレ
ン樹脂との混合物としては特に限定されず、例えば、上
記ポリフェニレンエーテル樹脂又は上記官能基変性され
たポリフェニレンエーテル樹脂と、スチレン単独重合
体;スチレンとα−メチルスチレン、エチルスチレン、
t−ブチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系モ
ノマーの1種又は2種以上との共重合体;スチレン系エ
ラストマー等のポリスチレン樹脂との混合物等が挙げら
れる。上記ポリスチレン樹脂は、単独で用いられてもよ
く、2種以上が併用されてもよい。また、これらのポリ
フェニレンエーテル樹脂又は官能基変性されたポリフェ
ニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂との混合物は、
単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよ
い。
【0056】上記脂環式炭化水素樹脂としては、高分子
鎖中に環状の炭化水素基を有する炭化水素樹脂であれば
特に限定されず、例えば、環状オレフィン、すなわちノ
ルボルネン系モノマーの単独重合体又は共重合体等が挙
げられる。これらの脂環式炭化水素樹脂は、単独で用い
られてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0057】上記環状オレフィンとしては特に限定され
ず、例えば、ノルボルネン、メタノオクタヒドロナフタ
レン、ジメタノオクタヒドロナフタレン、ジメタノドデ
カヒドロアントラセン、ジメタノデカヒドロアントラセ
ン、トリメタノドデカヒドロアントラセン、ジシクロペ
ンタジエン、2,3−ジヒドロシクロペンタジエン、メ
タノオクタヒドロベンゾインデン、ジメタノオクタヒド
ロベンゾインデン、メタノデカヒドロベンゾインデン、
ジメタノデカヒドロベンゾインデン、メタノオクタヒド
ロフルオレン、ジメタノオクタヒドロフルオレンやこれ
らの置換体等が挙げられる。これらの環状オレフィン
は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
【0058】上記ノルボルネン等の置換体における置換
基としては特に限定されず、例えば、アルキル基、アル
キリデン基、アリール基、シアノ基、アルコキシカルボ
ニル基、ピリジル基、ハロゲン原子等の公知の炭化水素
基や極性基が挙げられる。これらの置換基は、単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0059】上記ノルボルネン等の置換体としては特に
限定されず、例えば、5−メチル−2−ノルボルネン、
5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2
−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−
エチリデン−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニ
ル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネ
ン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボ
ルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェニ
ル−5−メチル−2−ノルボルネン等が挙げられる。こ
れらのノルボルネン等の置換体は、単独で用いられても
よく、2種以上が併用されてもよい。
【0060】上記脂環式炭化水素樹脂のうち市販されて
いるものとしては、例えば、ジェイエスアール(JS
R)社製の商品名「アートン」シリーズや日本ゼオン社
製の商品名「ゼオノア」シリーズ等が挙げられる。
【0061】上記熱可塑性ポリイミド樹脂としては特に
限定されず、例えば、分子主鎖中にイミド結合とエーテ
ル結合とを有するポリエーテルイミド樹脂、分子主鎖中
にイミド結合とアミド結合とを有するポリアミドイミド
樹脂、分子主鎖中にイミド結合とエステル結合とを有す
るポリエステルイミド樹脂等が挙げられる。これらの熱
可塑性ポリイミド樹脂は、単独で用いられてもよく、2
種以上が併用されてもよい。
【0062】上記ポリエーテルエーテルケトン樹脂とし
ては特に限定されず、例えば、ジハロゲノベンゾフェノ
ンとヒドロキノンとを重縮合して得られるもの等が挙げ
られる。
【0063】上記樹脂ワニス組成物を作製する工程にお
いて、上記熱硬化性樹脂又は上記熱硬化性樹脂と上記熱
可塑性樹脂との混合物に対して層状珪酸塩が混合され
る。なお、本明細書において、層状珪酸塩とは、層間に
交換性金属カチオンを有する層状の珪酸塩鉱物を意味
し、天然物であってもよく、合成物であってもよい。上
記層状珪酸塩としては特に限定されず、例えば、モンモ
リロナイト、ヘクトライト、サポナイト、バイデライ
ト、スティブンサイト及びノントロナイト等のスメクタ
イト系粘土鉱物、膨潤性マイカ、バーミキュライト、ハ
ロイサイト等が挙げられる。なかでも、モンモリロナイ
ト、ヘクトライト、膨潤性マイカからなる群より選択さ
れる少なくとも1種が好適に用いられる。これらの層状
珪酸塩は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用さ
れてもよい。
【0064】上記層状珪酸塩の結晶形状としては特に限
定されないが、平均長さの好ましい下限は0.01μ
m、上限は3μm、厚さの好ましい下限は0.001μ
m、上限は1μ m、アスペクト比の好ましい下限は2
0、上限は500であり、平均長さのより好ましい下限
は0.05μm、上限は2μm、厚さのより好ましい下
限は0.01μm、上限は0.5μm、アスペクト比の
より好ましい下限は50、上限は200である。
【0065】上記層状珪酸塩は、下記式(5)で定義さ
れる形状異方性効果が大きいことが好ましい。形状異方
性効果の大きい層状珪酸塩を用いることにより、樹脂組
成物から得られる樹脂は優れた力学的物性を有するもの
となる。
【0066】
【数1】
【0067】上記層状珪酸塩の層間に存在する交換性金
属カチオンとは、層状珪酸塩の薄片状結晶表面に存在す
るナトリウムやカルシウム等の金属イオンを意味し、こ
れらの金属イオンは、カチオン性物質とのカチオン交換
性を有するため、カチオン性を有する種々の物質を上記
層状珪酸塩の結晶層間に挿入(インターカレート)する
ことができる。
【0068】上記層状珪酸塩のカチオン交換容量として
は特に限定されないが、好ましい下限は50ミリ等量/
100g、上限は200ミリ等量/100gである。5
0ミリ等量/100g未満であると、カチオン交換によ
り層状珪酸塩の結晶層間にインターカレートされるカチ
オン性物質の量が少なくなるために、結晶層間が充分に
非極性化(疎水化)されないことがある。200ミリ等
量/100gを超えると、層状珪酸塩の結晶層間の結合
力が強固になりすぎて、結晶薄片が剥離し難くなること
がある。
【0069】上記層状珪酸塩としては、化学処理される
ことにより熱硬化性樹脂中又は熱硬化性樹脂と熱可塑性
樹脂との混合物中への分散性を向上されたものが好まし
い。かかる層状珪酸塩を、以下、有機化層状珪酸塩とも
いう。上記化学処理としては、例えば、以下に示す化学
修飾(1)法〜化学修飾(6)法によって実施すること
ができる。これらの化学修飾法は、単独で用いられても
よく、2種以上が併用されてもよい。
【0070】上記化学修飾(1)法は、カチオン性界面
活性剤によるカチオン交換法ともいい、具体的には、ポ
リフェニレンエーテル樹脂等の低極性樹脂を用いて本発
明の樹脂組成物を得る際に予め層状珪酸塩の層間をカチ
オン性界面活性剤でカチオン交換し、疎水化しておく方
法である。予め層状珪酸塩の層間を疎水化しておくこと
により、層状珪酸塩と低極性樹脂との親和性が高まり、
層状珪酸塩を低極性樹脂中により均一に微分散させるこ
とができる。
【0071】上記カチオン性界面活性剤としては特に限
定されず、例えば、4級アンモニウム塩、4級ホスホニ
ウム塩等が挙げられる。なかでも、層状珪酸塩の結晶層
間を充分に疎水化できることから、炭素数6以上のアル
キルアンモニウムイオンを含有する、炭素数6以上のア
ルキル鎖を有する4級アンモニウム塩が好適に用いられ
る。
【0072】上記4級アンモニウム塩としては特に限定
されず、例えば、トリメチルアルキルアンモニウム塩、
トリエチルアルキルアンモニウム塩、トリブチルアルキ
ルアンモニウム塩、トリヘキシルアルキルアンモニウム
塩、トリオクチルアルキルアンモニウム塩、ジメチルジ
アルキルアンモニウム塩、ジブチルジアルキルアンモニ
ウム塩、メチルベンジルジアルキルアンモニウム塩、ジ
ベンジルジアルキルアンモニウム塩、トリアルキルメチ
ルアンモニウム塩、トリアルキルエチルアンモニウム
塩、トリアルキルブチルアンモニウム塩、芳香環を有す
る4級アンモニウム塩、トリメチルフェニルアンモニウ
ム等の芳香族アミン由来の4級アンモニウム塩、ポリエ
チレングリコール鎖を2つ有するジアルキル4級アンモ
ニウム塩、ポリプロピレングリコール鎖を2つ有するジ
アルキル4級アンモニウム塩、ポリエチレングリコール
鎖を1つ有するトリアルキル4級アンモニウム塩、ポリ
プロピレングリコール鎖を1つ有するトリアルキル4級
アンモニウム塩等が挙げられる。なかでも、ラウリルト
リメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモ
ニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ジステ
アリルジメチルアンモニウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルア
ンモニウム塩、ジステアリルジベンジルアンモニウム
塩、N−ポリオキシエチレン−N−ラウリル−N,N−
ジメチルアンモニウム塩等が好適である。これらの4級
アンモニウム塩は、単独で用いられてもよく、2種以上
が併用されてもよい。
【0073】上記4級ホスホニウム塩としては特に限定
されず、例えば、ドデシルトリフェニルホスホニウム
塩、メチルトリフェニルホスホニウム塩、ラウリルトリ
メチルホスホニウム塩、ステアリルトリメチルホスホニ
ウム塩、トリオクチルホスホニウム塩、ジステアリルジ
メチルホスホニウム塩、ジステアリルジベンジルホスホ
ニウム塩等が挙げられる。これらの4級ホスホニウム塩
は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
【0074】上記化学修飾(2)法は、化学修飾(1)
法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在
する水酸基を、水酸基と化学結合し得る官能基又は水酸
基との化学的親和性の大きい官能基を分子末端に1個以
上有する化合物で化学処理する方法である。
【0075】上記水酸基と化学結合し得る官能基又は水
酸基との化学的親和性の大きい官能基としては特に限定
されず、例えば、アルコキシ基、グリシジル基、カルボ
キシル基(二塩基性酸無水物も包含する)、水酸基、イ
ソシアネート基、アルデヒド基等が挙げられる。上記水
酸基と化学結合し得る官能基を有する化合物又は水酸基
との化学的親和性の大きい官能基を有する化合物として
は特に限定されず、例えば、上記官能基を有する、シラ
ン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カル
ボン酸類、アルコール類等が挙げられる。これらの化合
物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されて
もよい。
【0076】上記シラン化合物としては特に限定され
ず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキ
シシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。こ
れらのシラン化合物は、単独で用いられてもよく、2種
以上が併用されてもよい。
【0077】上記化学修飾(3)法は、化学修飾(1)
法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面に存在
する水酸基を、水酸基と化学結合し得る官能基又は水酸
基と化学的親和性の大きい官能基と、反応性官能基を分
子末端に1個以上有する化合物とで化学処理する方法で
ある。
【0078】上記化学修飾(4)法は、化学修飾(1)
法で化学処理された有機化層状珪酸塩の結晶表面を、ア
ニオン性界面活性を有する化合物で化学処理する方法で
ある。
【0079】上記アニオン性界面活性を有する化合物と
しては、イオン相互作用により層状珪酸塩を化学処理で
きるものであれば特に限定されず、例えば、ラウリル酸
ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナト
リウム、高級アルコール硫酸エステル塩、第2級高級ア
ルコール硫酸エステル塩、不飽和アルコール硫酸エステ
ル塩等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いら
れてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0080】上記化学修飾(5)法は、上記アニオン性
界面活性を有する化合物のうち、分子鎖中のアニオン部
位以外に反応性官能基を1個以上有する化合物で化学処
理する方法である。
【0081】上記化学修飾(6)法は、化学修飾(1)
法〜化学修飾(5)法のいずれかの方法で化学処理され
た有機化層状珪酸塩に、更に、例えば、無水マレイン酸
変性ポリフェニレンエーテル樹脂のような層状珪酸塩と
反応可能な官能基を有する樹脂を、熱硬化性樹脂又は熱
硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物として用いる方法
である。
【0082】上記樹脂ワニス組成物を作製する工程にお
いて、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂と
の混合物100重量部に対する層状珪酸塩の配合量は
0.1〜100重量部である。0.1重量部未満である
と、樹脂組成物における難燃性や力学的物性の改善効果
が小さくなり、100重量部を超えると、樹脂組成物の
溶液粘度が高くなりすぎて、塗工が困難となるばかり
か、乾燥して得られた樹脂の密度が高くなり、機械的強
度も低下することから実用性に乏しくなる。配合量の好
ましい下限は1重量部、上限は50重量部である。1重
量部未満であると、樹脂組成物における力学的物性や難
燃性の改善効果が顕著でなくなることがある。配合量の
より好ましい下限は5重量部、上限は20重量部であ
る。5〜20重量部であると、樹脂組成物における力学
的物性、工程適性において問題となる領域はなく、充分
な難燃性が得られる。
【0083】上記樹脂ワニス組成物を作製する工程にお
いて、上記熱硬化性樹脂又は上記熱硬化性樹脂と上記熱
可塑性樹脂との混合物に対して有機溶媒を混合して樹脂
ワニス組成物を作製する。上記有機溶媒としては特に限
定されず、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、四塩化
炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテ
ル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、酢酸、アセ
トン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、
ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、クロロベン
ゼン、アニソール、ジフェニルエーテル、ピリジン、ニ
トロベンゼン等が挙げられる。なかでも、層状珪酸塩を
分散するには極性有機溶媒が好ましく、より好ましくは
非プロトン性の極性有機溶媒である。非プロトン性の極
性有機溶媒とは、強い水素結合の形成に適した水素を持
たない極性有機溶媒を意味し、具体的には、アセトン、
メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジメチルスルホ
キシド、n,n−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチル
ホスホルアミド等が挙げられる。これら有機溶媒は、単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0084】上記有機溶媒の配合量としては、上記樹
脂、層状珪酸塩の配合量及び有機溶媒の種類により最適
量は異なるが、一般に樹脂濃度、層状珪酸塩濃度共に低
い方が好ましく、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂との混合物100重量部及び層状珪酸塩0.0
1〜100重量部に対して30〜1000重量部が混合
される。30重量部未満であると、樹脂組成物の溶液粘
度が高すぎて、キャストが困難である。1000重量部
を超えると、溶液キャスト時の塗工不良が生じたり、厚
膜化が困難となったりすることがある。上記有機溶媒の
配合量の好ましい下限は100重量部、より好ましい下
限は150重量部以上であり、層状珪酸塩よりも多く配
合されることが好ましい。
【0085】本発明の製造方法から得られる樹脂組成物
が、その特性を改質することを目的に添加剤を含有する
場合には、上記樹脂ワニス組成物を作製する工程におい
てこれらの添加剤を配合することができる。上記添加剤
としては特に限定されず、本発明の課題達成を阻害しな
い範囲で必要に応じて、例えば、熱可塑性エラストマー
類、架橋ゴム、オリゴマー類、造核剤、酸化防止剤(老
化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑
剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、防曇剤等を配合す
ることができる。これらはそれぞれ単独で用いられても
よく、2種以上が併用されてもよい。
【0086】上記熱可塑性エラストマー類としては特に
限定されず、例えば、スチレン系エラストマー、オレフ
ィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエ
ステル系エラストマー等が挙げられる。樹脂との相溶性
を高めるために、これらの熱可塑性エラストマーを官能
基変性したものであってもよい。これらの熱可塑性エラ
ストマー類は、単独で用いられてもよく、2種以上が併
用されてもよい。
【0087】上記架橋ゴムとしては特に限定されず、例
えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリ
ブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴ
ム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコー
ンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。樹脂との相溶性
を高めるために、これらの架橋ゴムを官能基変性したも
のであることが好ましい。上記官能基変性した架橋ゴム
としては特に限定されず、例えば、エポキシ変性ブタジ
エンゴムやエポキシ変性ニトリルゴム等が挙げられる。
これらの架橋ゴム類は単独で用いられてもよく、2種以
上が併用されてもよい。
【0088】上記オリゴマー類としては特に限定され
ず、例えば、無水マレイン酸変性ポリエチレンオリゴマ
ー等が挙げられる。これらのオリゴマー類は、単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0089】上記樹脂ワニス組成物を作製する方法とし
ては、層状珪酸塩と有機溶媒とをあらかじめ混合してお
き、得られた混合物と樹脂又は樹脂溶液とを混合する方
法が好ましい。上記混合には、流星式撹拌装置、ホモジ
ナイザー、メカノケミカル撹拌機等を用いることが好ま
しい。
【0090】本発明の樹脂組成物の製造方法は、少なく
とも、上記樹脂ワニス組成物から上記有機溶媒を留去す
る工程を有するものである。上記留去の方法としては特
に限定されず、樹脂ワニス組成物の組成に応じて選択さ
れる。
【0091】本発明の樹脂組成物の製造方法によれば、
上記熱硬化性樹脂中又は上記熱硬化性樹脂と上記熱可塑
性樹脂との混合物中に、広角X線回折測定法により測定
した(001)面の平均層間距離が3nm以上であり、
かつ、一部又は全部の積層体が5層以下である層状珪酸
塩が分散している樹脂組成物を製造することができる。
上記平均層間距離が3nm以上であり、かつ、一部又は
全部の積層体が5層以下であるように層状珪酸塩を分散
することにより、熱硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂との混合物と、層状珪酸塩との界面面積は充分
に大きく、かつ、層状珪酸塩の薄片状結晶間の距離は適
度なものとなり、力学物性、難燃性の改善効果が得られ
る。かかる本発明の樹脂組成物の製造方法により製造さ
れた樹脂組成物もまた本発明の1つである。
【0092】上記平均層間距離の好ましい上限は5nm
である。5nmを超えると、層状珪酸塩の結晶薄片が層
毎に分離して相互作用が無視できるほど弱まるので、本
発明の樹脂組成物における燃焼時の被膜形成が遅くな
り、難燃性の向上が充分に得られないことがある。な
お、本明細書において、層状珪酸塩の平均層間距離と
は、層状珪酸塩の薄片状結晶を層とみなした場合におけ
る層間の距離の平均を意味し、X線回折ピーク及び透過
型電子顕微鏡撮影、すなわち、広角X線回折測定法によ
り算出することができるものである。
【0093】上記一部又は全部の積層体が5層以下であ
るように層状珪酸塩を分散するとは、具体的には、層状
珪酸塩の薄片状結晶間の相互作用が弱められて薄片状結
晶の積層体の一部又は全部が分散していることを意味す
る。好ましくは、層状珪酸塩の積層体の10%以上が5
層以下にして分散されており、層状珪酸塩の積層体の2
0%以上が5層以下にして分散されていることがより好
ましい。なお、5層以下の積層体として分散している層
状珪酸塩の割合は、樹脂組成物を透過型電子顕微鏡によ
り5万〜10万倍に拡大して観察し、一定面積中におい
て観察できる層状珪酸塩の積層体の全層数X及び5層以
下の積層体として分散している積層体の層数Yを計測す
ることにより、下記式(6)から算出することができ
る。
【0094】
【数2】
【0095】また、層状珪酸塩の積層体における積層数
としては、層状珪酸塩の分散による効果を得るためには
5層以下であることが好ましく、より好ましくは3層以
下であり、更に好ましくは1層である。
【0096】本発明の樹脂組成物は、樹脂と層状珪酸塩
との界面面積が充分に大きいことにより、樹脂と層状珪
酸塩の表面との相互作用が大きくなり、溶融粘度が高ま
り成形性が向上することに加え、常温から高温までの広
い温度領域で弾性率等の力学的物性が向上し、樹脂のガ
ラス転移点又は融点以上の高温でも力学的物性を保持す
ることができ、高温時の線膨張率も低く抑えることがで
きる。かかる理由は明らかではないが、ガラス転移点又
は融点以上の領域においても、微分散状態の層状珪酸塩
が一種の疑似架橋点として作用しているためにこれら物
性が発現すると考えられる。一方、層状珪酸塩の薄片状
結晶間の距離が適度なものとなると、燃焼時に、層状珪
酸塩の薄片状結晶が移動して難燃被膜となり得る焼結体
を形成しやすくなる。この焼結体は、燃焼時の早い段階
で形成されるので、外界からの酸素の供給を遮断するの
みならず、燃焼により発生する可燃性ガスをも遮断する
ことができ、本発明の樹脂組成物は優れた難燃性を発現
する。
【0097】更に、樹脂中では無機物に比べて気体分子
の方がはるかに拡散しやすく、樹脂中を拡散する際に気
体分子は無機物を迂回しながら拡散するので、ガスバリ
ア性が向上する。同様にして気体分子以外に対するバリ
ア性も向上し、耐溶剤性、吸湿性、吸水性等が向上す
る。これにより、例えば、多層プリント配線板での銅回
路からの銅のマイグレーションを抑制することができ
る。更に、樹脂中の微量添加物が表面にブリードアウト
してメッキ不良等の不具合が発生することを抑制するこ
ともできる。
【0098】本発明の製造方法によれば、50kW/m
2の輻射加熱条件で30分間加熱することにより燃焼さ
せた燃焼残渣を速度0.1cm/sで圧縮した際の降伏
点応力が4.9kPa以上である樹脂組成物を得ること
ができる。かかる樹脂組成物もまた本発明の1つであ
る。上記降伏点応力が4.9kPa以上であることによ
り、微小な力で燃焼残渣の崩壊が起こることがなく、充
分な難燃性を得ることができる。すなわち、難燃性を充
分なものとするためには、燃焼終了時まで焼結体がその
形状を保持し、難燃被膜としての機能を充分に発現する
必要がある。上記降伏点応力は15.0kPa以上であ
ることが好ましい。なお、上記燃焼試験は、ASTM
E 1354に準拠することにより行うことができる。
【0099】本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂又は
熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との混合物と、層状珪酸塩
とを含有することにより、優れた力学的物性や透明性、
耐湿性等を有し、分子鎖の拘束によるガラス転移点温度
や耐熱変形温度の上昇に基づく耐熱性の向上や熱線膨張
率の低減、結晶形成における層状珪酸塩の造核効果や耐
湿性の向上等に伴う膨潤抑制効果等に基づく寸法安定性
の向上等が図られている。また、本発明の樹脂組成物で
は、燃焼時に層状珪酸塩による焼結体が形成されるので
燃焼残渣の形状が保持され、延焼を防止することがで
き、優れた難燃性を発現する。更に、金属水酸化物等の
ノンハロゲン難燃剤と組み合わせることで、環境にも配
慮しつつ、高い力学的物性等と高い難燃性とを両立する
ことができる。また、本発明の樹脂組成物が上述の特定
の構造を有するエポキシ樹脂を一定量以上含有する場合
には、層状珪酸塩の高度な分散による諸物性の向上に加
えて、硬化後の一定の柔軟性や靱性をも示すことができ
る。
【0100】本発明の樹脂組成物は、層状珪酸塩が通常
の無機充填剤のように多量に配合しなくとも優れた力学
的物性等を付与することから薄い成形体に加工でき、多
層プリント基板の高密度化、薄型化に対応して本発明の
樹脂組成物を薄厚化することにより得られる絶縁基板用
材料は、優れた難燃性、力学的物性、高温物性、耐熱性
及び寸法安定性等の諸性能を発現できる。
【0101】本発明の樹脂組成物の製造方法を用いるこ
とにより、溶液キャスト法等を利用して、薄厚の成形
体、いわゆるシート、フィルム等の任意の形状に成形し
た樹脂組成物を容易に得ることができ、多層プリント基
板の高密度化や薄型化に対応した絶縁基板用材料を提供
することができる。
【0102】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0103】(実施例1)ビスフェノールF型エポキシ
樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロン830L
VP)57.7重量部、BTレジン(三菱瓦斯化学社
製、BT2100B)15.7重量部及びネオペンチル
グリコールジグリシジルエーテル15.7重量部からな
るエポキシ樹脂組成物89.1重量部、カップリング剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(日本ユニカー社製、A−187)2.1重量部、硬化
触媒としてアセチルアセトン鉄(日本化学産業社製)
1.1重量部、層状珪酸塩としてジステアリルジメチル
4級アンモニウム塩で有機化処理が施された膨潤性フッ
素マイカ(コープケミカル社製、ソマシフMAE−10
0)7.7重量部、及び、有機溶媒としてメチルエチル
ケトン(和光純薬社製、特級)200重量部を加え、撹
拌機にて1時間撹拌した後、更に流星式撹拌機にて混合
した。その後、脱泡し、樹脂/層状珪酸塩溶液を得た。
次いで、得られた樹脂/層状珪酸塩溶液を鋳型に入れた
状態で溶媒を自然乾燥により留去した後、110℃で3
時間加熱し、更に160℃で3時間加熱して硬化させ、
厚さ2mm及び100μmの板状成形体である絶縁基板
用材料を作製した。
【0104】(実施例2)ビスフェノールF型エポキシ
樹脂(大日本インキ化学工業社製、エピクロン830L
VP)57.7重量部、BTレジン(三菱瓦斯化学社
製、BT2100B)15.7重量部及びネオペンチル
グリコールジグリシジルエーテル15.7重量部からな
るエポキシ樹脂組成物89.1重量部、カップリング剤
としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(日本ユニカー社製、A−187)2.1重量部、硬化
触媒としてアセチルアセトン鉄(日本化学産業社製)
1.1重量部、層状珪酸塩としてジステアリルジメチル
4級アンモニウム塩で有機化処理が施された膨潤性フッ
素マイカ(コープケミカル社製、ソマシフMAE−10
0)7.7重量部、難燃剤として水酸マグネシウム(協
和化学工業社製、キスマ5J)70重量部、及び、有機
溶媒としてメチルエチルケトン(和光純薬社製、特級)
200重量部をビーカーに加え、撹拌機にて1時間撹拌
した後、脱泡し、樹脂/層状珪酸塩溶液を得た。次い
で、得られた樹脂/層状珪酸塩溶液を鋳型に入れた状態
で溶媒を自然乾燥により留去した後、110℃で3時間
加熱し、更に160℃で3時間加熱して硬化させ、厚さ
2mm及び100μmの板状成形体である絶縁基板用材
料を作製した。
【0105】(実施例3)小型押出機(日本製鋼所社
製、TEX30)中に、固形エポキシ樹脂(ジャパンエ
ポキシレジン社製、エピコート1007)90重量部、
層状珪酸塩としてジステアリルジメチル4級アンモニウ
ム塩で有機化処理が施された天然モンモリロナイト(豊
順洋行社製、New S−Ben D)10重量部、及
び、難燃剤として水酸化マグネシウム(協和化学工業社
製、キスマ5J)100重量部を加え、100℃で溶融
混練してストランド状に押出し、押出されたストランド
をペレタイザーによりペレット化した。
【0106】このペレット100重量部をメチルエチル
ケトン/ジメチルホルムアミド(DMF;和光純薬社
製、特級)混合溶媒(1:1;重量比)150重量部に
溶解し、硬化剤としてジシアンジアミド(ビィ・ティ・
アイ・ジャパン社製、CG−1200)を固形エポキシ
分90重量部に対して3重量部、硬化触媒(四国化成社
製、キュアゾール2E4MZ)を固形エポキシ分90重
量部に対して3重量部この溶液に加え充分に撹拌した
後、脱泡して、樹脂/層状珪酸塩溶液を得た。次いで、
得られた樹脂/層状珪酸塩溶液を鋳型に入れた状態で溶
媒を自然乾燥により留去した後、110℃で3時間加熱
し、更に160℃で3時間加熱して硬化させ、厚さ2m
m及び100μmの板状成形体である絶縁基板用材料を
作製した。
【0107】(実施例4)小型押出機(日本製鋼所社
製、TEX30)中に、固形エポキシ樹脂(ジャパンエ
ポキシレジン社製、エピコート1007)90重量部、
層状珪酸塩としてジステアリルジメチル4級アンモニウ
ム塩で有機化処理が施された天然モンモリロナイト(豊
順洋行社製、New S−Ben D)10重量部、合
成シリカ(三菱マテリアル社製、エルシル(球状品))
70重量部、及び、難燃剤として水酸化マグネシウム
(協和化学工業社製、キスマ5J)70重量部を加え、
100℃で溶融混練してストランド状に押出し、押出さ
れたストランドをペレタイザーによりペレット化した。
【0108】このペレット100重量部をメチルエチル
ケトン/DMF混合溶媒(1:1;重量比)200重量
部に溶解し、硬化剤としてジシアンジアミド(ビィ・テ
ィ・アイ・ジャパン社製、CG−1200)を固形エポ
キシ分90重量部に対して3重量部、硬化触媒(四国化
成社製、キュアゾール2E4MZ)を固形エポキシ分9
0重量部に対して3重量部この溶液に加え充分に撹拌し
た後、脱泡して、樹脂/層状珪酸塩溶液を作製した。次
いで、得られた樹脂/層状珪酸塩溶液を鋳型に入れた状
態で溶媒を自然乾燥により除去した後、110℃で3時
間加熱し、更に160℃で3時間加熱して硬化させ、厚
さ2mm及び100μmの板状成形体である絶縁基板用
材料を作製した。
【0109】(実施例5)小型押出機(日本製鋼所社
製、TEX30)中に、熱可塑性樹脂としてポリフェニ
レンエーテル樹脂(旭化成社製、ザイロンX9102)
40重量部、ゴム成分としてエポキシ変性ブタジエンゴ
ム(ナガセケムテックス社製、デナレックスR−45E
PT)10重量部、層状珪酸塩としてジステアリルジメ
チル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された膨潤性
フッ素マイカ(コープケミカル社製、ソマシフMAE−
100)10重量部、及び、難燃剤として水酸化マグネ
シウム(協和化学工業社製、キスマ5J)50重量部を
加え、280℃で溶融混練してストランド状に押出し、
押出されたストランドをペレタイザーによりペレット化
した。
【0110】このペレット100重量部をトルエン20
0重量部に溶解し、この溶液に液状ビスフェノールA型
エポキシ樹脂(ダウケミカル日本社製、D.E.R.3
31L)をポリフェニレンエーテル樹脂100重量部に
対して150重量部になるように加え、更に、硬化剤と
してジシアンジアミド(ビィ・ティ・アイ・ジャパン社
製、CG−1200)を固形エポキシ分100重量部に
対して3重量部、硬化触媒(四国化成社製、キュアゾー
ル2E4MZ)を固形エポキシ分100重量部に対して
3重量部、有機溶媒としてDMF200重量部を、この
溶液に加え充分に撹拌した後、脱泡して、樹脂/層状珪
酸塩溶液を作製した。次いで、得られた樹脂/層状珪酸
塩溶液を鋳型に入れた状態で溶媒を自然乾燥により留去
した後、110℃で3時間加熱し、更に160℃で3時
間加熱して硬化させ、厚さ2mm及び100μmの板状
成形体である絶縁基板用材料を作製した。
【0111】(実施例6)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂(ダウケミカル日本社製、D.E.R.331L)
45重量部及び固形エポキシ樹脂(東都化成社製、YP
55)45重量部からなるエポキシ樹脂組成物90重量
部、ジシアンジアミド(アデカ社製、アデカハードナー
EH−3636AS)3.15重量部、変性イミダゾー
ル(アデカ社製、アデカハードナーEH−3366S)
1.35重量部、層状珪酸塩としてトリオクチルメチル
アンモニウム塩で有機化処理が施された合成ヘクトライ
ト(コープケミカル社製、ルーセンタイトSTN)10
重量部、及び、有機溶媒としてDMF(和光純薬社製、
特級)400重量部をビーカーに加え、撹拌機にて1時
間撹拌した後、脱泡し、樹脂/層状珪酸塩溶液を得た。
次いで、得られた樹脂/層状珪酸塩溶液をポリエチレン
テレフタレートのシート上に塗布した状態で溶媒を自然
乾燥により留去した後、110℃で3時間加熱し、更に
170℃で30分間加熱して硬化させ、厚さ2mm及び
100μmの板状成形体である絶縁基板用材料を作製し
た。
【0112】(実施例7)有機溶媒をメチルエチルケト
ン(和光純薬社製、特級)に変更した以外は実施例6と
同様にして、厚さ2mm及び100μmの板状成形体で
ある絶縁基板用材料を作製した。
【0113】(実施例8)層状珪酸塩をジステアリルジ
メチル4級アンモニウム塩で有機化処理が施された天然
モンモリロナイト(豊順洋行社製、New S−Ben
D)に、有機溶媒をテトラヒドロフラン(THF;和
光純薬社製、特級)に変更した以外は実施例6と同様に
して、厚さ2mm及び100μmの板状成形体である絶
縁基板用材料を作製した。
【0114】(実施例9)フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂(大日本インキ化学工業社製、N−770)7
2重量部及びトリアジン構造含有フェノールノボラック
樹脂(大日本インキ化学工業社製、EXB−9820)
28重量部からなるエポキシ樹脂組成物100重量部、
層状珪酸塩としてトリオクチルメチルアンモニウム塩で
有機化処理が施された合成ヘクトライト(コープケミカ
ル社製、ルーセンタイトSTN)11重量部、及び、有
機溶媒としてDMF(和光純薬社製、特級)430重量
部をビーカーに加え、撹拌機にて1時間撹拌した後、脱
泡し、樹脂/層状珪酸塩溶液を得た。次いで、得られた
樹脂/層状珪酸塩溶液をポリエチレンテレフタレートの
シート上に塗布した状態で溶媒を自然乾燥により留去し
た後、110℃で3時間加熱し、更に170℃で1時間
加熱して硬化させ、厚さ2mm及び100μmの板状成
形体である絶縁基板用材料を作製した。
【0115】(実施例10)有機溶媒をメチルエチルケ
トン(和光純薬社製、特級)に変更した以外は実施例9
と同様にして、厚さ2mm及び100μmの板状成形体
である絶縁基板用材料を作製した。
【0116】(比較例1)膨潤性フッ素マイカ(コープ
ケミカル社製、ソマシフMAE−100)7.7重量部
の代わりに、平均粒子径50μmの炭酸カルシウム7.
7重量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚
さ2mm及び100μmの板状成形体である絶縁基板用
材料を作製した。
【0117】<評価>実施例1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10及び比較例1で作製した絶縁基板用材
料の性能を以下の項目について評価した。結果は表1及
び表2に示した。
【0118】(1)層状珪酸塩の平均層間距離 X線回折測定装置(リガク社製、RINT1100)を
用いて、厚さ2mmの板状成形体中の層状珪酸塩の積層
面の回折より得られる回折ピークの2θを測定し、下記
式(7)のブラックの回折式により、層状珪酸塩の(0
01)面間隔dを算出し、得られたdを平均層間距離
(nm)とした。 λ=2dsinθ (7) 上記式(7)中、λは1.54であり、θは回折角を表
す。
【0119】(2)5層以下の積層体として分散してい
る層状珪酸塩の割合 厚さ100μmの板状成形体を透過型電子顕微鏡により
10万倍で観察し、一定面積中において観察できる層状
珪酸塩の積層体の全層数X及び5層以下で分散している
層状珪酸塩の層数Yを計測し、下記式(6)により5層
以下の積層体として分散している層状珪酸塩の割合
(%)を算出した。
【0120】
【数3】
【0121】(3)燃焼時の形状保持性、最大発熱速度
及び燃焼残渣の被膜強度 ASTM E 1354「建築材料の燃焼性試験方法」
に準拠して、100mm×100mmに裁断した厚さ2
mmの板状成形体にコーンカロリーメーターによって5
0kW/m2の熱線を照射して燃焼させた。このときの
燃焼前後の板状成形体の形状の変化を目視で観察し、最
大発熱速度(kW/m2)を測定した。また、燃焼残渣
について、強度測定装置を用いて速度0.1cm/sで
圧縮し、被膜強度(kPa)を測定した。燃焼時の形状
保持性は、燃焼前後の板状成形体の形状変化について、
下記判定基準により評価した。 ○:形状変化は微少であった。 ×:形状変化が激しかった。
【0122】(4)常温破断伸度 引張試験装置(オリエンテック社製テンシロンUCT−
500)を用いて、23℃、湿度50%の条件で、幅1
0mm×長さ100mmに裁断した厚さ100μmの板
状成形体をチャック間距離50mm、引張速度1mm/
分で引張試験を行ったときの常温破断伸度(%)を測定
した。
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【0125】表1及び表2より、実施例1、2、3、
4、5、6、7、8、9及び10で作製した板状成形体
は、いずれも含有する層状珪酸塩の平均層間距離が3n
m以上であり、かつ、5層以下の積層体として分散して
いる層状珪酸塩の割合が10%以上であり、燃焼時の形
状保持性に優れていた。また、難燃被膜となる焼結体を
形成しやすかったことから、最大発熱速度が遅く、燃焼
残渣の被膜強度も4.9kPa以上であった。これに対
し、層状珪酸塩の代わりに炭酸カルシウムを用いて作製
した比較例1の板状成形体は、炭酸カルシウムが層状に
分散しておらず、燃焼時の形状保持性が悪く、最大発熱
速度がかなり速く、燃焼残渣の被膜強度が極端に低かっ
た。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、力学的物性、寸法安定
性、耐熱性等に優れ、特に燃焼時の形状保持効果による
優れた難燃性を有し、特に薄厚のシート、フィルムの製
造に適した樹脂組成物を簡便に得ることができる樹脂組
成物の製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AA011 AA021 BC021 BF051 CC031 CC161 CC171 CD001 CF211 CH071 CH091 CM021 CM041 CN031 CP031 DJ006 DJ056 FA016 GQ01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂中又は熱硬化性樹脂と熱可
    塑性樹脂との混合物中に、広角X線回折測定法により測
    定した(001)面の平均層間距離が3nm以上であ
    り、かつ、一部又は全部の積層体が5層以下である層状
    珪酸塩が分散している樹脂組成物を製造する方法であっ
    て、少なくとも、前記熱硬化性樹脂又は前記熱硬化性樹
    脂と熱可塑性樹脂との混合物100重量部に対して前記
    層状珪酸塩0.01〜100重量部及び有機溶媒30〜
    1000重量部を混合して樹脂ワニス組成物を作製する
    工程と、前記樹脂ワニス組成物から前記有機溶媒を留去
    する工程とを有することを特徴とする樹脂組成物の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒は、非プロトン性の極性溶媒で
    あることを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、熱硬化
    型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミ
    ド樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾ
    オキサジン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル
    樹脂、及び、ビスマレイミドトリアジン樹脂からなる群
    より選択される少なくとも1種であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂は、少なくともエポキシ樹
    脂混合物を含有するものであって、前記エポキシ樹脂混
    合物は、下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂、下
    記一般式(2)で表されるエポキシ樹脂、及び、下記一
    般式(3)で表されるエポキシ樹脂からなる群より選択
    される少なくとも1種類のエポキシ樹脂を25重量%以
    上含有していることを特徴とする請求項1、2又は3記
    載の樹脂組成物の製造方法。 【化1】 式中、nは2以上の整数を表す。 【化2】 式中、mは2以上の整数を表す。 【化3】 式中、p、qは1以上の整数を表す。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂は、ポリフェニレンエーテ
    ル樹脂、官能基が変性されたポリフェニレンエーテル樹
    脂、ポリフェニレンエーテル樹脂又は官能基が変性され
    たポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン樹脂との
    混合物、脂環式炭化水素樹脂、熱可塑性ポリイミド樹
    脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサ
    ルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリエステル
    イミド樹脂からなる群より選択される少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の樹
    脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 層状珪酸塩は、モンモリロナイト、ヘク
    トライト及び膨潤性マイカからなる群より選択される少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5記載の樹脂組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 層状珪酸塩は、炭素数6以上のアルキル
    アンモニウムイオンを含有するものであることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5又は6記載の樹脂組成物
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5、6又は7記
    載の樹脂組成物の製造方法により製造されるものである
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6又は7記
    載の樹脂組成物の製造方法により製造される樹脂組成物
    であって、50kW/m2の輻射加熱条件で30分間加
    熱することにより燃焼させた燃焼残渣を速度0.1cm
    /sで圧縮した際の降伏点応力が4.9kPa以上であ
    ることを特徴とする樹脂組成物。
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