JP2003291395A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003291395A
JP2003291395A JP2002103620A JP2002103620A JP2003291395A JP 2003291395 A JP2003291395 A JP 2003291395A JP 2002103620 A JP2002103620 A JP 2002103620A JP 2002103620 A JP2002103620 A JP 2002103620A JP 2003291395 A JP2003291395 A JP 2003291395A
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Atsunori Kitazawa
淳憲 北澤
Shinichi Kamoshita
伸一 鴨志田
Kenjiro Yoshioka
研二郎 吉岡
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】書込パルスがオフした時の電荷吸取り量を一定
にすることにより、静電吸着力を一定にし良好な画像を
得る。 【解決手段】像担持体に当接し電荷注入により電荷を印
加する書込電極3bにより静電潜像を形成する画像形成
装置において、前記像担持体が誘電体層の表面に露出さ
れた独立電極と備え、前記書込電極の像担持体周方向の
当接幅をW、書込電極に印加するパルス幅をf、像担持
体の周速度をVとしたとき、 W>(f×V)/2 の関係を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、書込ヘッドの書込
電極により像担持体上に静電潜像を形成することにより
画像を形成する画像形成装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、静電複写機やプリンタ等の画像形
成装置においては、一般的に帯電装置により感光体の表
面を一様帯電し、この一様帯電された感光体の表面にレ
ーザ光あるいはLEDランプ光等の露光装置の光を露光
することにより、感光体の表面に静電潜像を形成するよ
うにしている。そして、感光体の表面の静電潜像を現像
装置で現像して感光体の表面にトナー像を形成し、この
トナー像を転写装置によって紙等の転写材に転写して画
像を形成している。 【0003】このような従来の一般的な画像形成装置で
は、静電潜像の書込装置である露光装置がレーザ光ある
いはLEDランプ光発生装置等によって構成されている
ため、画像形成装置が大型でかつ複雑な構成になってい
る。 【0004】そこで、静電潜像の書込装置として、レー
ザ光やLEDランプ光を用いずに書込電極により像担持
体の表面に静電潜像を書き込む画像形成装置が特開20
01−287396により提案され、また、本出願人
は、特願2001−227630により特許出願を行っ
ている。 【0005】図1は、前記特願2001−227630
の基本構成を模式的に示す図である。この画像形成装置
1は、導電性材料からなるとともに接地されている基材
2aの外周に絶縁性を有して設けられ、かつ静電潜像が
形成される帯電体層2bを有する像担持体2と、絶縁性
が高くかつ比較的柔らかく弾性のある可撓性の基材3a
に支持されかつこの基材3aの撓みによる弱い弾性復元
力で像担持体2の帯電体層2b上に軽く押圧されて面接
触し、この帯電体層2b上に静電潜像を書き込む書込電
極3bを有する書込ヘッド3と、現像剤担持体である現
像ローラ4aを有する現像装置4と、転写部材である転
写ローラ6aを有する転写装置6とを少なくとも備えて
いる。 【0006】このように構成された画像形成装置1にお
いては、像担持体2の帯電体層2b上を一様電荷状態に
した後、書込電極3bに書込パルスがICドライバ11
を介して印加され、主として、互いに面接触している像
担持体2と書込ヘッド3の書込電極3bとの間の電荷移
動(例えば、電荷注入等)により、静電潜像が一様電荷
状態の帯電体層2b上に書き込まれる。そして、帯電体
層2b上の静電潜像が現像装置4の現像ローラ4aによ
って搬送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転
写電圧が印加された転写ローラ6aにより紙等の転写材
5に転写される。 【0007】ところで、書込電極3bから帯電体層2b
に注入された電荷は、帯電体層2b内でリークしやすい
という問題があり、そこで、図3に示すように、帯電体
層2bを、誘電体層2cとこの誘電体層の表面に露出さ
れた多数の独立電極2d1を有する独立フローティング
電極層2dとから構成することが考えられる。この場
合、像書込時に、書込電極3bから例えばプラスの書込
パルスが独立電極2d1に印加されて像書込が行われ、
そして、独立電極2d1への書込電圧での像書込直後か
ら現像までの間において、所定の電荷を保持することが
でき、現像装置により静電潜像が現像される。 【0008】図13は、書込電極3bに書込パルスを印
加した場合の像担持体2の表面電位(静電潜像電位)の
変化を示している。図(A)〜図(C)に示すように、
像担持体2がY方向に移動するにつれて、表面電位の幅
が長くなると同時に、表面電位のレベルが階段状に上昇
していく。図14は、書込電極3bへの書込パルスをオ
フする直前の表面電位の様子を示している。書込電極3
bへの書込パルスをオフする直前では、図示点線のレベ
ルにあった表面電位が、オフした瞬間、書込電極3bの
像担持体周方向の当接幅Wに対応する部分が図示実線の
レベルに低下し、書込電極3bの像担持体周方向の当接
幅Wに相当する電荷吸取り量Nが書込電極3bに吸い取
られて除電される。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】図15は、本発明の課
題を説明するための図である。書込電極3bの像担持体
周方向の当接幅Wが、書込パルスのパルス長(パルス幅
×像担持体周速度)/2以下の場合、書込電極3bがオ
フする位置P2で、書込パルスがオフする直前の当接部
の電位は曲線Zで示すように急降下しており、そのため
静電吸着力が不安定になり、書込パルスをオフした時に
電荷吸取り量(除電量)Nが不安定になり、除電しきれ
ずに潜像コントラストの乱れ、いわゆる尾びきが発生す
るという問題を有している。 【0010】この問題は、図3で説明した、誘電体層2
cの表面に露出された多数の独立電極2d1を有する像
担持体において特に顕著となる。この場合には、像担持
体表面に固い独立電極2d1と軟らかい誘電体層2cが
あるため、長期の使用により像担持体表面に凹凸が生
じ、書込電極3bと独立電極2d1の当接の確保が困難
になるからであり、そのため静電吸着力を一定に保持す
ることが課題となっている。 【0011】本発明は、上記の問題および課題を解決す
るものであって、書込パルスがオフした時の電荷吸取り
量を一定にすることにより、静電吸着力を一定にするこ
とができ、良好な画像を得ることができる画像形成装置
を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像形成装置は、像担持体に当接し電荷注
入により電荷を印加する書込電極により静電潜像を形成
する画像形成装置において、前記像担持体が誘電体層の
表面に露出された独立電極と備え、前記書込電極の像担
持体周方向の当接幅をW、書込電極に印加するパルス幅
をf、像担持体の周速度をVとしたとき、 W>(f×V)/2 の関係を満足することを特徴とする。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。図2は、本発明の画像形成
装置の1実施形態を示し、図(A)は基本構成を模式的
に示す図、図(B)は図(A)の具体的構成を示す斜視
図、図3は、図2の像担持体を部分的にかつ模式的に示
す拡大図である。 【0014】図2に示すように、画像形成装置1は、ア
ルミニウム等の導電性材料からなるとともに接地されて
いる基材2aの外周に絶縁性を有して設けられ、かつ静
電潜像が形成される帯電体層2bを有する像担持体2
と、FPC(Flexible Print Circuit )あるいはPE
T(ポリエチレンテレフタレート)等の絶縁性が高くか
つ比較的柔らかく弾性のある可撓性の基材3aに支持さ
れかつこの基材3aの撓みによる弱い弾性復元力で像担
持体2の帯電体層2b上に軽く押圧されて面接触し、こ
の帯電体層2b上に静電潜像を書き込む書込電極3bを
有する書込ヘッド3と、現像剤担持体である現像ローラ
(現像剤担持体)4aを有する現像装置4と、転写部材
である転写ローラ6aを有する転写装置6とを少なくと
も備えている。 【0015】帯電体層2bは、絶縁層である誘電体層2
cとこの誘電体層2cの表面に設けられた像書込部であ
る独立フローティング電極層2dとから構成されてい
る。図3に示すように、この独立フローティング電極層
2dは誘電体層2cの表面に露出するように配設された
多数の独立電極2d1から構成されている。これらの独
立電極2d1は互いに電気的に独立しかつ誘電体層2c
の表面から露出した海島構造に形成されている。なお、
図2には誘電体層2cと独立フローティング電極層2d
とが区画されて示されているが、これは説明の便宜上区
画しているだけであって、図3に明瞭に示すように、誘
電体層2cと独立フローティング電極層2dとは明確に
区画されるものではなく、誘電体層2cの表層における
多数の独立電極2d1が存在する部分が独立フローティ
ング電極層2dである。 【0016】そして、像書込時に、ICドライバ11を
介して印加される例えばプラスの電圧が書込電極3bか
ら書込電圧V1として独立フローティング電極層2dに
印加されて、この独立フローティング電極層2dの像書
込部にプラスの電荷が帯電することで、独立フローティ
ング電極層2dに像書込が行われる。 【0017】誘電体の樹脂材料としては、ポリカーボネ
ート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスチレ
ン、スチレン共重合体、ABS樹脂、ACS樹脂、AE
S樹脂、ASA樹脂、塩素化ポリエーテル、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリ塩化ビニル、アクリル変性ポリ塩化ビニル、
エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、アルキド
樹脂、PTFE樹脂、PFA樹脂、FEP樹脂、PCT
FE樹脂、ETFE樹脂、ECTFE樹脂、PVDF樹
脂、PVF樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル−スチレ
ン共重合体、石油樹脂、PBT、PET、不飽和ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエー
テル、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン樹脂、キ
シレン樹脂、ポリビニルアセタール、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂等の
いずれか単体、もしくは2種以上の材料を用いるが、同
じような電気特性を有する材料であればこの限りではな
い。 【0018】溶剤としては、CH2Cl2、芳香族、エス
テル類、ケトン類、エーテル類、メタノール、エタノー
ル、フェノール類、炭化水素、水等を用いる。 【0019】導電性微粒子Ebの材料としては、Mo、
W、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Zr、
Nb、Ru、Rh、Ta、Ra、Os、Ir等の金属、
または、Al23(酸化アルミニウム)、TiO2(酸
化チタン)、SnO2(酸化スズ)等の金属酸化物にホ
ウ素等をドーピングしたもの、または、カーボンブラッ
ク、カーボンナノチューブ、フラーレン、ヨウ素ドーピ
ングポリアセチレン等の導電性高分子を用いる。 【0020】このように構成された画像形成装置1にお
いては、像担持体2の帯電体層2b上を一様電荷状態に
した後、書込電極3bに書込電圧が書込電極3bのIC
ドライバ11を介して印加され、主として、互いに面接
触している像担持体2と書込ヘッド3の書込電極3bと
の間の電荷移動(例えば、電荷注入等)により、静電潜
像が一様電荷状態の独立フローティング電極層2d上に
書き込まれる。そして、独立フローティング電極層2d
上の静電潜像が現像装置4の現像ローラ4aによって搬
送される現像剤で現像され、その現像剤像が、転写電圧
が印加された転写ローラ6aにより紙等の転写材5に転
写される。 【0021】図4は、図1の画像形成装置1における画
像形成の基本プロセスを示す図である。本発明の画像形
成装置1における画像形成の基本プロセスとして、(1)
一様除電−接触帯電書込−正規現像、(2) 一様除電−接
触帯電書込−反転現像、(3)一様帯電−接触除電書込−
正規現像、および(4) 一様除電−接触除電書込−反転現
像の4つの画像形成プロセスがある。以下、これらの画
像形成プロセスについて説明する。 (1) 一様除電−接触帯電書込−正規現像 この画像形成プロセスの一例として、図(A)に示すよ
うに、像担持体2として独立フローティング電極層2d
が用いられているとともに、像担持体一様電荷制御装置
7として除電ローラ7bが用いられている。この除電ロ
ーラ7bにより独立フローティング電極層2dの電荷が
除電されて誘電体2b上が、電荷が取り除かれた0Vに
近い一様電荷状態にされる。書込ヘッド3の書込電極3
bは独立フローティング電極層2dに接触して独立フロ
ーティング電極層2dの画像部を(+)帯電することで
この独立フローティング電極層2dに静電潜像を書き込
むようになっている。現像装置4の現像ローラ4aに
は、従来と同様に例えば(−)の直流のバイアス電圧が
印加される。なお、現像ローラ4aには(−)の直流に
交流が重畳されたバイアス電圧を印加することもでき
る。また、除電ローラ7bには、交流のバイアス電圧が
印加される。 (2) 一様除電−接触帯電書込−反転現像 この画像形成プロセスの一例として、図(B)に示すプ
ロセスがある。この画像形成プロセスは、図(A)に示
す例と同様に像担持体2として独立フローティング電極
層2dが用いられているとともに、像担持体一様電荷制
御装置7として除電ローラ7bが用いられている。ま
た、書込ヘッド3の書込電極3bは誘電体2bに接触し
てこの誘電体2bの非画像部を(−)帯電するようにな
っている。この例の画像形成プロセスの他の構成は、前
述の図(A)に示す例と同じである。 【0022】この例の画像形成プロセスにおいては、除
電ローラ7bが独立フローティング電極層2dに接触さ
れており、この除電ローラ7bにより独立フローティン
グ電極層2dの電荷が除電されて独立フローティング電
極層2d上が、電荷が取り除かれた0Vに近い一様電荷
状態にされる。その後の画像形成動作は、前述の図
(A)に示す例と同じである。 (3) 一様帯電−接触除電書込−正規現像 この画像形成プロセスの一例として、図(C)に示すプ
ロセスがある。この画像形成プロセスは像担持体2とし
て独立フローティング電極層2dが用いられているとと
もに、像担持体一様電荷制御装置7として帯電用コロナ
放電器7dが用いられている。図示しないが、この帯電
用コロナ放電器7dには、従来と同様に(−)の直流の
バイアス電圧または(−)の直流に交流を重畳されたバ
イアス電圧が印加される。また、書込ヘッド3の書込電
極3bは独立フローティング電極層2dに接触して独立
フローティング電極層2dの非画像部の(−)電荷を除
電するようになっている。更に、現像ローラ4aには
(+)の直流のバイアス電圧が印加されていて、現像ロ
ーラ4aは(+)に帯電された現像剤8を独立フローテ
ィング電極層2dの方へ搬送するようになっている。 【0023】この例の画像形成プロセスにおいては、帯
電用コロナ放電器7dにより独立フローティング電極層
2d上が(−)帯電されて所定電圧の一様電荷状態にさ
れた後、書込ヘッド3の書込電極3bにより独立フロー
ティング電極層2d上の非画像部の(−)電荷が除電さ
れてこの独立フローティング電極層2d上に静電潜像が
書き込まれる。そして、現像装置4の現像ローラ4aに
よって搬送される(+)帯電された現像剤8が独立フロ
ーティング電極層2dの(−)帯電された画像部に付着
して静電潜像が正規現像される。 (4) 一様帯電−接触除電書込−反転現像 この画像形成プロセスの一例として、図(D)に示すプ
ロセスがある。この画像形成プロセスは、像担持体2と
して独立フローティング電極層2dが用いられていると
ともに、像担持体一様電荷制御装置7として帯電用コロ
ナ放電器7dが用いられている。図示しないが、この帯
電用コロナ放電器7dには、従来と同様に(+)の直流
のバイアス電圧または(+)の直流に交流を重畳された
バイアス電圧が印加される。 【0024】この例の画像形成プロセスにおいては、帯
電用コロナ放電器7dにより独立フローティング電極層
2d上が(+)帯電されて所定電圧の一様電荷状態にさ
れた後、書込ヘッド3の書込電極3bにより独立フロー
ティング電極層2d上の画像部の(+)電荷が除電され
てこの独立フローティング電極層2d上に静電潜像が書
き込まれる。そして、現像装置4の現像ローラ4aによ
って搬送される(+)帯電された現像剤8が誘電体2b
の(+)帯電されない画像部に付着して静電潜像が反転
現像される。 【0025】図5は、書込装置3の書込電極3bの帯電
または除電による静電潜像の書込の原理を説明し、図
(a)は書込電極3bと像担持体2との接触部の拡大
図、図(b)はこの接触部の電気的等価回路図、図
(c)ないし図(f)は各パラメータと像担持体2の表
面電位との関係を示す図である。図6は、像担持体に対
する帯電または除電を説明し、図(a)は電荷注入によ
る像担持体に対する帯電または除電の説明図、図(b)
は放電による像担持体に対する帯電または除電の説明
図、図(c)はパッシェンの法則を説明する図である。 【0026】図5(a)に示すように像担持体2は、ア
ルミニウム等の導電性材料からなり、接地されている基
材2aと、この基材2aの外周に形成された絶縁性を有
する帯電体層2bとからなっている。書込装置3のFP
C等からなる基材3aに支持されている書込電極3bが
前述のように帯電体層2bに所定の小さな押圧力で接触
しているとともに、像担持体2が所定の速度Vで移動
(回転)している。この小さな押圧力は、幅300mm
で押圧力10N以下、すなわち線圧0.03N/mm以
下が書込電極3bと像担持体2との接触を安定化し、電
荷注入または放電を安定化する上で好ましく、摩耗の観
点から接触を安定の保つ状態を維持しつつ極力線圧を下
げることが望ましい。 【0027】書込電極3bには、所定の高電圧V0また
は所定の低電圧V1が基材3aを介して選択的に切り替
えられて印加されるようになっている(前述のように±
の電荷があるため、高電圧は絶対値が高い電圧をいい、
また、低電圧は高電圧と同じ極性として絶対値が低い電
圧または0Vをいう。本明細書における本発明の説明で
は、この低電圧はすべて接地電圧であるとしているの
で、以下の説明では、高電圧V0を所定電圧V0といい、
低電圧V1を接地電圧V1という。接地電圧V1は0Vで
あることは言うまでもない)。 【0028】すなわち、書込電極3bと像担持体2との
接触部(ニップ部)において、図6(b)に示す電気的
な等価回路が構成されている。図5(b)において、R
は書込電極3b及び独立電極(両者の接触抵抗を含む)
の抵抗を示し、Cは帯電体層2bの容量を示している。
書込電極3bの抵抗Rは、A側の(−)の所定電圧V 0
またはB側の接地電圧V1に選択的に切換接続されるよ
うになっている。 【0029】等価回路において、書込電極3bをA側に
接続してこの書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印
加したときの書込電極3bの抵抗Rと像担持体2の表面
電位との関係は、図5(c)に実線で示すように書込電
極3bの抵抗Rが小さい領域では像担持体2の表面電位
が一定の所定電圧V0となり、書込電極3bの抵抗Rが
所定値より大きい領域であると、像担持体2の表面電位
の絶対値が低下する。一方、書込電極3bをB側に接続
してこの書込電極3bを接地したときの書込電極3bの
抵抗Rと像担持体2の表面電位との関係は、図5(c)
に点線で示すように書込電極3bの抵抗Rが小さい領域
では像担持体2の表面電位が一定のほぼ接地電圧V1
なり、書込電極3bの抵抗Rが所定値より大きい領域で
あると、像担持体2の表面電位の絶対値が上昇する。 【0030】そして、書込電極3bの抵抗Rが小さく像
担持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の
接地電圧V1である領域では、図6(a)に示すように
像担持体2に接触する書込電極3bと像担持体2の帯電
体層2bとの間で、電圧の低い方から高い方へ直接
(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注
入により像担持体2が帯電または除電される。また、書
込電極3bの抵抗Rが大きく像担持体2の表面電位が変
化し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電
または除電が次第に小さくなってくるとともに、書込電
極3bの抵抗Rが大きくなることで図6(b)に示すよ
うに基材3aの後述する導電パターンと像担持体2との
間で放電が生じてくるようになる。 【0031】この基材3aの導電パターンと像担持体2
の基材2aとの間で生じる放電は基材3aと像担持体2
との間の電圧(所定電圧V0)の絶対値が放電開始電圧
thより大きくなったときに生じるが、基材3aおよび
像担持体2間のギャップとこの放電開始電圧Vthとの関
係はパッシェンの法則により図6(c)に示すようにな
る。すなわち、ギャップが約30μm位であるとき放電
開始電圧Vthが最も小さく、ギャップが約30μmより
小さくても大きくても放電開始電圧Vthが大きくなり、
放電が発生し難くなる。この放電によっても像担持体2
の表面が帯電または除電されるようになる。しかし、書
込電極3の抵抗Rがこの領域であるときには、電荷注入
による像担持体2の帯電または除電が大きいとともに放
電による像担持体2の帯電または除電が小さく、像担持
体2の帯電または除電は電荷注入による帯電または除電
が支配的となっている。この電荷注入による帯電または
除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3bに印
加される所定電圧V0または接地電圧V1となる。電荷注
入による帯電の場合、書込電極3bに供給される所定電
圧V0は書込電極3bと像担持体2の基材2aとの間で
放電が発生する放電開始電圧Vth以下に設定するのが望
ましい。 【0032】書込電極3bの抵抗Rが更に大きい領域で
あると、電荷注入による像担持体2の帯電または除電が
小さく、放電による像担持体2の帯電または除電が電荷
注入による帯電または除電より大きくなり、像担持体2
の帯電または除電は次第に放電による帯電または除電が
支配的となってくる。すなわち、書込電極3bの抵抗R
が大きくなると、像担持体2の表面は主に放電によって
帯電または除電され、電荷注入による像担持体2はほと
んど帯電または除電されなくなる。この放電による帯電
または除電では、像担持体2の表面電位は、書込電極3
bに印加される所定電圧V0または接地電圧V1から放電
開始電圧Vthを差し引いた電圧となる。なお、所定電圧
0が(+)の電圧でも同じである。 【0033】したがって、電極の3bの抵抗Rを、像担
持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧
があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V
1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3b
に印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でス
イッチング制御することにより、電荷注入による像担持
体2の帯電または除電を行うことができるようになる。 【0034】また、書込電極3bをA側に接続してこの
書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印加したときの
像担持体2の容量Cと像担持体2の表面電位との関係
は、図5(d)に実線で示すように誘電体2bの容量C
が小さい領域では像担持体2の表面電位が一定の所定電
圧V0となり、誘電体2bの容量Cが所定値より大きい
領域では、像担持体2の表面電位の絶対値が低下する。
一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電極3b
を接地したときの像担持体2の容量Cと像担持体2の表
面電位との関係は、図5(d)に点線で示すように像担
持体2の容量Cが小さい領域では像担持体2の表面電位
が一定のほぼ接地電圧V1となり、像担持体2の容量C
が所定値より大きい領域では、像担持体2の表面電位の
絶対値が上昇する。 【0035】そして、像担持体2の容量Cが小さく像担
持体2の表面電位が一定の所定電圧V0または一定の接
地電圧V1である領域では、像担持体2に接触する書込
電極3bと像担持体2の帯電体層2bとの間で直接
(−)の電荷の電荷注入が行われる。すなわち、電荷注
入により像担持体2が帯電または除電される。また、像
担持体2の容量Cが大きく像担持体2の表面電位が変化
し始める領域では、電荷注入による像担持体2の帯電ま
たは除電が次第に小さくなってくるとともに、像担持体
2の容量Cが大きくなることで図6(b)に示すように
基材3aと像担持体2との間で放電が生じてくるように
なる。この放電によっても像担持体2の表面が帯電また
は除電されるようになる。しかし、像担持体容量Cがこ
の領域であるときには、電荷注入による像担持体2の帯
電または除電が大きいとともに放電による像担持体2の
帯電または除電が小さく、像担持体2の帯電または除電
は電荷注入による帯電または除電が支配的となってい
る。この電荷注入による帯電または除電では、像担持体
2の表面電位は、書込電極3bに印加される所定電圧V
0または接地電圧V1となる。 【0036】像担持体2の容量Cが更に大きい領域であ
ると、書込電極3bと像担持体2の帯電体層2bとので
間でこの電荷注入はほとんど行われない。すなわち、電
荷注入によっては像担持体2は帯電または除電されなく
なる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同
様である。 【0037】したがって、像担持体2の容量Cを、像担
持体2の表面電位が一定の所定電圧|V0|(±の電圧
があるため、絶対値で表す)あるいは一定の接地電圧V
1となる小さい領域に設定するとともに、書込電極3b
に印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間でス
イッチング制御することにより、電荷注入による像担持
体2の帯電または除電を行うことができるようになる。 【0038】更に、書込電極3bをA側に接続してこの
書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印加したときの
像担持体2の速度(周速度)vと像担持体2の表面電位
との関係は、図5(e)に実線で示すように像担持体2
の速度vが比較的小さい領域では、像担持体2の表面電
位は速度vが大きくなるにしたがって上昇し、像担持体
2の速度vが所定値より大きくなると、像担持体2の表
面電位の絶対値は一定の電圧となる。像担持体2の表面
電位が像担持体2の速度vの増大に応じて大きくなるの
は、書込電極3bと像担持体2との間の摩擦による像担
持体2への電荷注入の容易化によるものであると考えら
れる。この摩擦による電荷注入の容易化は像担持体2の
速度vがある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定と
なる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込電
極3bを接地したときの誘電体2bの速度vと誘電体2
bの表面電位との関係は、図5(e)に点線で示すよう
に誘電体2bの速度vに関係なく一定の接地電圧V1
なる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも同
様である。 【0039】更に、書込電極3bをA側に接続してこの
書込電極3bに(−)の所定電圧V0を印加したときの
書込電極3bの像担持体2への押圧力(以下、単に書込
電極3bの圧力という)と像担持体2の表面電位との関
係は、図5(f)に実線で示すように書込電極3bの圧
力がきわめて小さい領域では、像担持体2の表面電位は
書込電極3bの圧力が大きくなるにしたがって比較的急
上昇し、書込電極3bの圧力が所定値より大きくなる
と、像担持体2の表面電位の絶対値は一定の電圧とな
る。像担持体2の表面電位が書込電極3bの圧力の増大
に応じて急上昇するのは、書込電極3bと像担持体2と
の接触が書込電極3bの圧力の増大にしたがってより確
実になることによるものであると考えられる。この書込
電極3bと像担持体2との接触の確実性は、書込電極3
bの圧力がある程度大きくなると変化しなく、ほぼ一定
となる。一方、書込電極3bをB側に接続してこの書込
電極3bを接地したときの書込電極3bの圧力と像担持
体2の表面電位との関係は、図5(f)に点線で示すよ
うに書込電極3bの圧力に関係なく一定の接地電圧V1
となる。なお、所定電圧V0が(+)の電圧の場合でも
同様である。 【0040】このようにして、書込電極3bの抵抗Rお
よび像担持体2の容量Cを像担持体2の表面電位が一定
の所定電圧となるように設定するとともに、像担持体2
の速度vおよび書込電極3bの圧力を像担持体2の表面
電位が一定の所定電圧となるように制御し、書込電極3
bに印加する電圧を所定電圧V0と接地電圧V1との間で
スイッチング制御することにより、電荷注入による像担
持体2の帯電または除電を確実にかつ簡単に行うことが
できるようになる。 【0041】なお、前述の例では書込電極3bに印加す
る所定電圧V0が直流電圧であるが、直流電圧に交流電
圧を重畳することもできる。交流電圧を重畳する場合
は、直流成分を像担持体2に印加する電圧とし、また、
交流成分の振幅を放電開始電圧Vthの2倍以上に設定す
るとともに、交流成分の周波数を像担持体2の回転にお
ける周波数の500〜1000倍程度が好ましい(例え
ば、像担持体2の径が30φでかつ像担持体2の周速度
が180mm/secであるとすると、像担持体2の回
転における周波数が2Hzであるから、交流成分の周波
数は1000〜2000Hzとなる)。 【0042】このように直流電圧に交流電圧を重畳させ
ることにより、書込電極3bの放電による帯電または除
電がより安定するとともに、交流電圧により書込電極3
bが振動することで、書込電極3bに付着する異物を除
去でき、この書込電極3bの汚れが防止されるようにな
る。 【0043】図7は、書込電極3bに所定電圧V0およ
び接地電圧V1を切替接続するためのスイッチング回路
を示す図である。例えば4列に配置された書込電極3b
は、それぞれ、対応する高電圧スイッチ(High Voltage
Switch;H.V.S.W.)15に接続されており、これらの
高電圧スイッチ15は、それぞれ、対応する電極3bを
所定電圧V0と接地電圧V1とに切替接続するようになっ
ている。各高電圧スイッチ15には、それぞれシフトレ
ジスタ(S.R.)16からの画像書込制御信号が入力さ
れ、またこのシフトレジスタ16には、バッファ17に
蓄えられている画像信号およびクロック18からのクロ
ック信号がそれぞれ入力される。そして、シフトレジス
タ16からの画像書込制御信号はアンド回路19により
エンコーダ20からの書込タイミング信号に基づいて各
高電圧スイッチ15に入力されるようになる。各高電圧
スイッチ15およびアンド回路19により各書込電極3
bへの供給電圧を切替制御する前述のドライバ11が構
成されている。 【0044】図8は、各電極3bの各高電圧スイッチ1
5をそれぞれ所定電圧V0または接地電圧V1に選択的に
切替制御したときの状態を示し、(a)は各電極の電圧
状態を示す図、(b)は(a)の電圧状態で正規現像し
たときの現像剤像を示す図、(c)は(a)の電圧状態
で反転現像したときの現像剤像を示す図である。 【0045】図8において、例えばn−2番目、n−1
番目、n番目、n+1番目、n+2番目の各電極3b
が、それぞれの高電圧スイッチ15が切替制御されて
(a)に示す電圧状態になっているとする。そこで、こ
のような電圧状態の各電極で像担持体2に静電潜像の書
込を行うとともに、正規現像によりこの静電潜像を現像
すると、現像剤8が像担持体2の所定電圧V0部上に付
着し、(b)にハッチングで示すような現像剤像が得ら
れる。また、同様にして静電潜像の書込を行い、反転現
像によりこの静電潜像を現像すると、現像剤8が像担持
体2の接地電圧V1部上に付着し、(c)にハッチング
で示すような現像剤像が得られる。 【0046】このように構成された書込ヘッド3を用い
た画像形成装置1によれば、書込電極3bを基材3aの
小さな弾性復元力による軽い押圧力で像担持体2に接触
させているので、書込電極3bを像担持体2に安定して
接触させることができるようになる。したがって、像担
持体2に対する書込電極3bによる帯電をより安定して
高精度に行うことができる。これにより、静電潜像の書
込をより安定して行うことができるので、良好な画像を
確実にかつ高精度に得ることができる。 【0047】また、書込電極3bを軽い押圧力で像担持
体2に接触させているだけであるので、書込電極3bに
よる像担持体2の損傷を防止でき、像担持体2の耐久性
を向上させることができる。更に、書込装置3として書
込電極3bを用いているだけであり、従来のような大型
のレーザ光発生装置やLEDランプ光発生装置等を設け
ないので、装置をより一層小型化することができるとと
もに、部品点数をより一層削減できて一層シンプルで安
価な画像形成装置を得ることができる。また、書込電極
3bによりオゾンの発生をより一層抑制することができ
るようになる。 【0048】図9は、図3の書込ヘッドの具体例を模式
的に示す平面図である。各ドライバ11は基材3a上に
形成されかつ断面矩形状の薄い平板状の例えば銅箔から
なる導電パターン9により電気的に接続されているとと
もに、同様に各ドライバ11と複数の書込電極3bとが
基材3a上に形成された導電パターン9により電気的に
接続されている。これらの導電パターン9は、例えばエ
ッチング等の従来の薄膜パターン形成方法で形成するこ
とができる。そして、図において上方の導電パターン9
からラインデータ、書込タイミング信号および高圧電源
が各々のドライバ11に供給されるようになっている。 【0049】図10ないし図12は、書込電極3bの配
列パターンの例を示し、それぞれ図(A)は平面図、図
(B)は断面図である。 【0050】図10に示す例は、複数の長方形の書込電
極3bが像担持体2の軸方向に一列に配置し、複数の書
込電極3bのうち、所定数(図示例では8個)の書込電
極3bがそれぞれそれらの書込電極3bを所定電圧また
は接地電圧に切り替え制御するための1つのドライバ1
1に接続されて1組にまとめられており、この組の複数
組が像担持体2の軸方向に一列に配列されている。 【0051】しかし、このように単純な長方形の書込電
極3bを単に像担持体2の軸方向に一列に配列した場
合、隣接する書込電極3bの間に隙間が生じる。このた
め、この隙間に対向する像担持体2の表面は帯電されな
い非帯電部あるいは除電されない非除電部となってしま
う。そこで、図11に示す例においては、書込電極3b
が三角形に形成されるとともに、隣接する三角形の書込
電極3bの向きが反対となるように交互に配列されてい
る。これにより、前述の非帯電部あるいは除電部は形成
されることがなく、像担持体2全面への帯電可能とな
る。なお、書込電極3bの形状は、三角形以外に、例え
ば台形、平行四辺形、隣接する書込電極3bの対向辺に
凹凸を設けた形状等、隣接する書込電極3bの一部が互
いに像担持体2の軸方向と直交する方向にオーバーラッ
プするものであればどのような形状にすることもでき
る。 【0052】また、図12に示す例の書込電極3bの配
列パターンでは、複数の書込電極3bを像担持体2の軸
方向と直交する方向に2列にかつ千鳥状に配列してい
る。その場合、1列目および2列目の互いに隣接する各
書込電極3bの一部同士が像担持体2の軸方向と直交す
る方向にオーバーラップするように配置している。この
例の書込電極3bの配列パターンでも、潜像担持体2の
表面に前述のような非帯電部あるいは除電部は形成され
ることがなく、潜像担持体2の全面が帯電可能となる。 【0053】次に、本発明の特徴について説明する。図
13は、書込電極に書込パルスを印加した場合の像担持
体の表面電位の変化を示す図、図14は、書込電極への
書込パルスをオフする直前の表面電位の様子を示す図、
図15は、本発明の課題を説明するための図、図16
は、本発明の1実施形態を説明するための図である。な
お、以下の説明においては各図面間で同一の構成につい
ては同一番号を付して説明を省略する場合がある。 【0054】図13(A)〜図13(C)に示すよう
に、像担持体2がY方向に移動するにつれて、表面電位
の幅が長くなると同時に、表面電位のレベルが階段状に
上昇していく。また、図14に示すように、書込電極3
bへの書込パルスをオフする直前では、図示点線のレベ
ルにあった表面電位が、オフした瞬間、書込電極3bの
像担持体周方向の当接幅Wに対応する部分が図示実線の
レベルに低下し、書込電極3bの像担持体周方向の当接
幅Wに相当する電荷吸取り量Nが書込電極3bに吸い取
られて除電される。 【0055】図15は、本発明の課題を説明するための
図である。書込電極3bの像担持体周方向の当接幅W
が、書込パルスのパルス長(パルス幅×像担持体周速
度)/2以下の場合、書込電極3bがオフする位置P2
で、書込パルスがオフする直前の当接部の電位は曲線Z
で示すように急降下しており、そのため静電吸着力が不
安定になり、書込パルスをオフした時に電荷吸取り量
(除電量)Nが不安定になり、除電しきれずに潜像コン
トラストの乱れ、いわゆる尾びきが発生するという問題
を有している。 【0056】この問題は、図3で説明した、誘電体層2
cの表面に露出された多数の独立電極2d1を有する像
担持体において特に顕著となる。この場合には、像担持
体表面に固い独立電極2d1と軟らかい誘電体層2cが
あるため、長期の使用により像担持体表面に凹凸が生
じ、書込電極3bと独立電極2d1の当接の確保が困難
になるからであり、そのため静電吸着力を一定に保持す
ることが課題となっている。 【0057】本発明は、上記の問題および課題を解決す
るものであって、図16に示すように、書込電極3bに
印加するパルス幅をf(時間)、像担持体の周速度をV
としたとき、書込電極3bの像担持体周方向の当接幅W
を、 W>(f×V)/2 すなわち、書込パルスのパルス長の半分より長くする。 【0058】このように構成すると、図16に示すよう
に、書込電極3bに書込パルスをオンした位置P1とオ
フした位置P2とに重なり部Dが生じ、書込パルスのオ
フ直前でピーク電圧Vpが一定となる領域があるため、
書込パルスがオフした時の電荷吸取り量Nが常に一定と
なる。その結果、静電吸着力を一定にすることができ、
良好な画像を得ることができる。 【0059】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、像担持体に当接し電荷注入により電荷を印加
する書込電極により静電潜像を形成する画像形成装置に
おいて、前記像担持体が誘電体層の表面に露出された独
立電極と備え、前記書込電極の像担持体周方向の当接幅
をW、書込電極に印加するパルス幅をf、像担持体の周
速度をVとしたとき、W>(f×V)/2の関係を満足
するように構成するので、書込パルスがオフした時の電
荷吸取り量を一定にすることにより、書込パルスがオフ
した時の電荷吸取り量を一定にすることにより、静電吸
着力を一定にすることができ、良好な画像を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】特願2001−227630の基本構成を模式
的に示す図である。 【図2】本発明に係わる画像形成装置の例を示し、図
(A)は全体構成図、図(B)は図(A)の像担持体お
よび帯電書込装置の一部斜視図である。 【図3】図2の像担持体を部分的にかつ模式的に示す拡
大図である。 【図4】本発明の画像形成装置における画像形成の基本
プロセスを示す図である。 【図5】書込装置の書込電極の帯電または除電による静
電潜像の書込の原理を説明し、(a)は書込電極と像担
持体との接触部の拡大図、(b)はこの接触部の電気的
等価回路図、(c)ないし(f)は各パラメータと像担
持体の表面電位との関係を示す図である。 【図6】像担持体に対する帯電または除電を説明し、
(a)は電荷注入による像担持体に対する帯電または除
電の説明図、(b)は放電による像担持体に対する帯電
または除電の説明図、(c)はパッシェンの法則を説明
する図である。 【図7】書込電極に所定電圧V0および接地電圧V1を切
替接続するためのスイッチング回路を示す図である。 【図8】各電極の各高電圧スイッチをそれぞれ所定電圧
V0または接地電圧V1に選択的に切替制御したときの
状態を示し、(a)は各電極の電圧状態を示す図、
(b)は(a)の電圧状態で正規現像したときの現像剤
像を示す図、(c)は(a)の電圧状態で反転現像した
ときの現像剤像を示す図である。 【図9】図2の書込ヘッドの具体例を模式的に示す平面
図である。 【図10】書込電極の配列パターンの例を示し、図
(A)は平面図、図(B)は断面図である。 【図11】書込電極の配列パターンの他の例を示す図で
ある。 【図12】書込電極の配列パターンの他の例を示す図で
ある。 【図13】書込電極に書込パルスを印加した場合の像担
持体の表面電位の変化を示す図である。 【図14】書込電極への書込パルスをオフする直前の表
面電位の様子を示す図である。 【図15】本発明の課題を説明するための図である。 【図16】本発明の1実施形態を説明するための図であ
る。 【符号の説明】 2…像担持体 2a…基材 2b…帯電体層 2c…誘電体層 2d…独立フローティング電極層 2d1…独立電極 2e…導電性微粒子分散樹脂層 3…書込ヘッド 3a…基材 3b…書込電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 研二郎 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C162 AE21 AE31 AE47 AF25 AF72 2H029 AA06 AB03 AD04

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】像担持体に当接し電荷注入により電荷を印
    加する書込電極により静電潜像を形成する画像形成装置
    において、前記像担持体が誘電体層の表面に露出された
    独立電極と備え、前記書込電極の像担持体周方向の当接
    幅をW、書込電極に印加するパルス幅をf、像担持体の
    周速度をVとしたとき、 W>(f×V)/2 の関係を満足することを特徴とする画像形成装置。
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