JP2003289593A - スピーカ装置 - Google Patents

スピーカ装置

Info

Publication number
JP2003289593A
JP2003289593A JP2002091762A JP2002091762A JP2003289593A JP 2003289593 A JP2003289593 A JP 2003289593A JP 2002091762 A JP2002091762 A JP 2002091762A JP 2002091762 A JP2002091762 A JP 2002091762A JP 2003289593 A JP2003289593 A JP 2003289593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
frequency
resonance frequency
helmholtz
acoustic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002091762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3914449B2 (ja
Inventor
Koji Maekawa
孝治 前川
Hiroyuki Doi
寛幸 土肥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Corp
Original Assignee
Tohoku Pioneer Corp
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Pioneer Corp, Pioneer Electronic Corp filed Critical Tohoku Pioneer Corp
Priority to JP2002091762A priority Critical patent/JP3914449B2/ja
Priority to US10/397,851 priority patent/US7379556B2/en
Publication of JP2003289593A publication Critical patent/JP2003289593A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3914449B2 publication Critical patent/JP3914449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/22Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only 
    • H04R1/28Transducer mountings or enclosures modified by provision of mechanical or acoustic impedances, e.g. resonator, damping means
    • H04R1/2807Enclosures comprising vibrating or resonating arrangements
    • H04R1/2838Enclosures comprising vibrating or resonating arrangements of the bandpass type
    • H04R1/2842Enclosures comprising vibrating or resonating arrangements of the bandpass type for loudspeaker transducers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型ながら、所望の低音域の信号を可能な限
り平坦な周波数特性で再生することが可能なスピーカ装
置を提供する。 【解決手段】 スピーカ装置は、音響容積部分と、前記
音響容積部分に取り付けられた音響管と、前記音響容積
部分に取り付けられた駆動用スピーカと、を備え、前記
音響管の共振周波数は、前記音響容積部分と前記音響管
とによるヘルムホルツの共振周波数より0.5〜2.5
オクターブ高い周波数とする。音響容積部分と音響管と
はヘルムホルツの共鳴器を構成し、所定のヘルムホルツ
の共振周波数において共振する。一方、音響管自体も共
振周波数を有する。ここで、音響管自体の共振周波数
を、ヘルムホルツの共振周波数より0.5〜2.5オク
ターブ高い周波数とすることにより、ヘルムホルツの共
振周波数から音響管の共振周波数までの連続的な帯域の
信号を放出するスピーカ装置を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピーカ装置に関
し、特に小型ながら低音再生能力に優れたスピーカ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】低音域の周波数特性を比較的平坦な周波
数特性で再生するための低音再生用スピーカ装置の例が
特開平5−41896号公報、特開平6−38290号
公報及び特開2001−16673などに記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのようなポ
ートを有するスピーカ装置(いわゆるバスレフ形式やケ
ルトン形式など)においては、ポートの管共振を積極的
に利用しようとすると、ポートが短く管共振周波数は高
いため、ポート内空気の質量とキャビネット内のコンプ
ライアンスとで起こるヘルムホルツの共振周波数とかな
り離れてしまい、これら2つの共振をつないで実用的な
低音再生帯域を得ようとすることが困難である。
【0004】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、小型ながら、所望の低音域の信号を可能な限り
平坦な周波数特性で再生することが可能なスピーカ装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの観点で
は、スピーカ装置は、音響容積部分と、前記音響容積部
分に取り付けられた音響管と、前記音響容積部分に取り
付けられた駆動用スピーカと、を備え、前記音響管の共
振周波数は、前記音響容積部分と前記音響管とによるヘ
ルムホルツの共振周波数より0.5〜2.5オクターブ
高い周波数とする。
【0006】上記のスピーカ装置は、所定容積の音響容
積部分に対して、音響管と駆動用スピーカとが取り付け
られて構成される。音響容積部分と音響管とはヘルムホ
ルツの共鳴器を構成し、所定のヘルムホルツの共振周波
数において共振する。一方、音響管自体も共振周波数を
有する。ここで、音響管自体の共振周波数を、ヘルムホ
ルツの共振周波数より0.5〜2.5オクターブ高い周
波数とすることにより、ヘルムホルツの共振周波数から
音響管の共振周波数までの連続的な帯域の信号を放出す
るスピーカ装置を得ることができる。音響管の共振周波
数の調整は、例えば音響管自身の長さを調整することに
より行うことができる。
【0007】上記のスピーカ装置において、前記ヘルム
ホルツの共振周波数は所定の低域周波数とすることがで
きる。1つの好適な実施形態では、前記ヘルムホルツの
共振周波数を50Hz〜55Hzの範囲内とし、前記音
響管の共振周波数を160Hz〜180Hzの範囲内と
することができる。これにより、約50Hz〜約200
Hz付近の帯域で音響信号を出力する低音スピーカを構
成することができる。
【0008】上記のスピーカ装置の一態様では、前記駆
動用スピーカとオーディオソースとの間に設けられ、リ
アクタンス及び/又はキャパシタンスを含むフィルタ回
路をさらに備えることができる。この態様によれば、フ
ィルタ回路の特性を適切に設定することにより、ヘルム
ホルツの共振周波数と音響管の共振周波数との間の周波
数特性を平坦化してより好ましい特性のスピーカ装置を
得ることができる。
【0009】その場合、前記フィルタ回路は、前記ヘル
ムホルツの共振周波数と前記音響管の共振周波数の間の
周波数帯域において、前記駆動用スピーカのスピーカ端
子側から見た電気インピーダンスのリアクタンス分と電
気的共振を生じさせ、音圧レベルを上昇させるようにし
てもよい。また、前記フィルタ回路は、前記ヘルムホル
ツの共振周波数と前記音響管の共振周波数の間の周波数
帯域の音圧レベルが所定値より低い領域において、前記
駆動用スピーカのスピーカ端子側から見た電気インピー
ダンスのリアクタンス分と電気的共振を生じさせ、音圧
レベルを上昇させるようにしてもよい。
【0010】さらに、前記フィルタ回路は、前記音響管
の共振周波数より高い周波数の信号を減衰させる特性を
有するようにしてもよい。これにより、音響管の共振周
波数より高い、不要な周波数帯域の信号を減衰させて、
所望の周波数帯域のみを出力するスピーカ装置を得るこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施の形態について説明する。
【0012】[第1実施形態]図1に、本発明の第1実
施形態にかかるスピーカ装置の構成を模式的に示す。図
示のように、本発明のスピーカ装置1は、低域再生用の
スピーカ装置であり、約50Hz〜200Hz付近の周
波数帯域でできる限り平坦な周波数特性が得られるよう
に構成される。
【0013】図示のように、スピーカ装置1は、駆動用
スピーカ2と、音響容積部分3と、音響管4を備える。
このスピーカ装置1では、音響容積部分3と音響管4と
によりヘルムホルツの共鳴器を構成している。これによ
り、スピーカ装置1は、音響容積部分3及び音響管4に
より構成されるヘルムホルツ共鳴器としての共振周波数
と、音響管4自身による共振周波数の2つの周波数で共
振を生じる。図1に示すように、音響管4の断面積を
S、音響容積部分3の音響容積をB、音響管4の長さを
L、音速をCとすると、スピーカ装置1によるヘルムホ
ルツの共振周波数f及び音響管4の共振周波数fは、
それぞれ
【0014】
【数1】
【0015】のように得られる。なお、音響管4の共振
周波数は、音響管4の両端開放の場合と片側開放の場合
とで異なる。
【0016】駆動用スピーカ2には、図示しない電気的
フィルタを介して電気信号が供給される。この電気的フ
ィルタは、低域再生用スピーカとして機能するために、
不要な高域成分を減衰させるものである(以下、このフ
ィルタを「高域減衰フィルタ」とも呼ぶ)。
【0017】図2に、スピーカ装置1の音圧周波数特性
及び電気インピーダンス特性を示す。特性50は音圧周
波数特性であり、横軸の値は周波数を示し、縦軸(左
側)の値は音圧レベルを示す。一方、特性60は上述し
た高域減衰フィルタの電気インピーダンス特性であり、
横軸の値は周波数を示し、縦軸(右側)の値はインピー
ダンス値を示す。なお、インピーダンス値は、グラフ上
の縦軸の下方へ向かって値が増加するように示してあ
る。
【0018】図2において、低い周波数から高い周波数
に向かって音圧周波数特性50の約50〜55Hz付近
の山50aは、ヘルムホルツの共振によるものであり、
具体的には音響容積Bのコンプライアンスと音響管4内
の空気質量との共振周波数である。この例では、50〜
55Hzで起きている。駆動用スピーカ4により音響容
積B内の空気を振動させると、ヘルムホルツの共振周波
数で音響管4の開口端から最も高い音圧で放音がなされ
る。
【0019】一方、音圧周波数特性50の160Hz〜
180Hz付近にある山50bは音響管4自身の共振に
よるものであり、具体的には先に述べた両端開放時の共
振周波数と片端開放時の共振周波数の間の周波数で起き
たものである。図1に示すように、音響管4の右側には
音響容積Bが存在するため、音響管4の共振周波数は、
両端開放時と片端解放時の間に起きることになる。
【0020】このように、ヘルムホルツの共振周波数
(例えば50Hz)に対して、その0.5〜2.5オク
ターブ上の範囲内に音響管の共振周波数が位置するよう
にスピーカ装置1を構成することにより、所望の低音域
(例えば50Hz〜200Hz)において音圧レベルが
連続する周波数特性を得ることができる。
【0021】以上のようなスピーカ装置1の動作を、図
3を参照して周波数別に説明する。
【0022】図3(a)は、ヘルムホルツの共振周波数
以下での音響管内の状態を示す。音響管4内の空気は駆
動用スピーカ2の振動板とほぼ同位相で動くが、駆動用
スピーカ2の支持系のコンプライアンスで制御されるた
め音圧は低くなる。図1における約40Hzと50Hz
の間には、スピーカ振動系の重さに音響管4内の空気の
重さを加えた質量と、駆動用スピーカ2のコンプライア
ンスによる共振が生じており、インピーダンス特性60
には山60aができている(図1ではインピーダンス値
は下方に向かって高くなるように示されている)。
【0023】図3(b)はヘルムホルツの共振周波数で
の音響管内の状態を示す。音響管4内の空気は音響容積
Bのコンプライアンスをバネにして振動板と逆位相でド
ライブされる。図1における音圧周波数特性50におい
て、50Hzと60Hzとの間にヘルムホルツの共振の
山50aが生じている。
【0024】図3(c)はヘルムホルツの共振周波数以
上での音響管内の状態を示す。音響管4内の空気の質量
を音響容積Bのコンプライアンスにより駆動できなくな
るため、音圧レベルは低い値となる。この場合、音響管
4内の空気はあまり動けず、駆動用スピーカ2の振動系
の重さと、駆動用スピーカ2のコンプライアンスに音響
容積Bのコンプライアンスを加えた共振となり、インピ
ーダンス特性60には100Hと150Hzの間に山6
0cができる。
【0025】図3(d)〜(f)は、音響管4自身の共
振周波数160Hz〜180Hz付近における状態を示
し、図3(d)は音響管4の片端開放の場合の共振の第
1調波、図3(e)は片端開放の場合の共振の第3調
波、図3(f)は両端開放の場合の共振の第1調波を示
す。これらにより、160Hz〜180Hz付近に、音
響管4自身による共振が生じ、音圧周波数特性50に山
50bが生じている。
【0026】以上のように、音響容積部分3及び音響管
4によるヘルムホルツの共振(50〜60Hz付近にピ
ークを有する)と、音響管4自身による共振(160〜
180Hz付近にピークを有する)により、所望の低音
域50〜200Hz付近において音圧レベルが高い周波
数特性を得ることができ、スピーカ装置1を低域用スピ
ーカとして利用することができる。なお、図1に示す音
圧周波数特性において、200Hz以上の帯域は前述の
高域減衰フィルタにより減衰させることができる。
【0027】[第2実施形態]次に、本発明の第2実施
形態によるスピーカ装置について説明する。第1実施形
態によるスピーカ装置を50Hz〜200Hzの低音再
生用スピーカとして使用することができるが、図1の音
圧周波数特性に示すように、100Hz付近を中心とし
て音圧レベルを上昇させると、より平坦な周波数特性を
有する低音再生用スピーカを得ることができる。
【0028】図1に示すインピーダンス特性60を見る
と分かるように、100Hz付近のインピーダンス特性
の山60cにおいては電気インピーダンス値はかなり高
くなっており、その分音圧レベルが低くなっている。前
述のように、スピーカ装置を低音専用スピーカとして用
いるためには高域減衰フィルタを駆動用スピーカ2に接
続することが必要となるので、このフィルタの素子値を
調整して、100Hz付近の電気インピーダンスを減少
させるようにフィルタを構成することができる。これに
より、100Hz付近のリアクタンス分と電気的共振を
起こさせて100Hz付近の音圧レベルを上昇させれば
よい。なお、そのフィルタは同時に不要な高域を減衰さ
せるように構成する。
【0029】図4にそのようなフィルタを適用した、第
2実施形態によるスピーカ装置10の概略構成を示す。
第2実施形態のスピーカ装置10は、駆動用スピーカ2
に対して前述のフィルタを電気回路として挿入している
他は図1に示す第1実施形態のスピーカ装置1と同様の
構成を有する。図4(a)は駆動用スピーカ2に接続さ
れた電気回路にインダクターLを挿入した例であり、図
4(b)は駆動用スピーカ2に接続された電気回路にイ
ンダクターLとキャパシタCを挿入した例である。
【0030】図4(b)に示す構成で、インダクターL
=6mH、キャパシタC=330μFとした場合のスピ
ーカ装置10の音圧周波数特性55及びインピーダンス
特性65を示す。図4(b)示すようにインダクターL
及びキャパシタCによる共振回路を挿入したことによ
り、100Hz付近におけるインピーダンス値が減少し
ており、その分音圧周波数特性における谷が無くなって
いる。その結果、50Hz〜200Hzの帯域で、より
平坦な周波数特性が得られている。
【0031】次に、図4(b)に示す構成のスピーカ装
置10におけるインダクターL及びキャパシタCの値に
ついて、等価回路を利用して検討する。以下の検討は、
図5に例示するインピーダンス特性及び音圧周波数特性
を与えるものであり、50Hz〜200Hzの低音域内
に電気的な2つの共振を作っている。1つは図5に示す
インピーダンス特性65の低域側の山65bであり、こ
れに対応して図5に示す音圧周波数特性55に谷55b
ができている。また、もう1つは同特性65の高域側の
谷65aであり、これに対応して音圧周波数特性55に
は山55aができている。
【0032】図6(a)にスピーカ装置10の等価回路
を示す。なお、等価回路上の各量は図6(a)に示すよ
うに定義されているものとする。まず、図6(a)にお
ける機械回路を電気回路に変換する。図2に示すインピ
ーダンス特性の山60c付近での機械回路の部分は、音
響管内の空気の振動は低減し、振動系の質量によるコン
デンサCと、駆動用スピーカ2のコンプライアンスに音
響容量Bのコンプライアンスを加えた合計のコンプライ
アンスによるインダクタンスL0との共振が起きる。ス
ピーカ装置の低域での電気インピーダンスZeを機械イ
ンピーダンスZmを用いて表すと、
【0033】
【数2】
【0034】となる。図1におけるインピーダンス特性
60の山60c付近では、機械抵抗は省略し、
【0035】
【数3】
【0036】となる。このZeから、ωm0=1/ωC
のときに機械的な共振が起き、機械インピーダンスは最
小となり、電気インピーダンスは最大となる。駆動用ス
ピーカのボイスコイルの直流抵抗を省略した電気インピ
ーダンスZeの式、
【0037】
【数4】
【0038】から、機械的な共振角周波数は、
【0039】
【数5】
【0040】となる。電気インピーダンスとしては、共
振点でインピーダンスが最大となる図6(b)に示す並
列回路となる。図1のインピーダンス特性60の山60
cがこれに対応する。しかし、音響管内の空気の振動は
小さいので、音響管の開口の音圧は低い。図6(b)の
等価電気回路に高域減衰を兼ねたフィルタ用電気素子を
入れると、図6(c)に示すようになる。
【0041】ヘルムホルツの共振周波数と音響管の共振
周波数との音圧を上げるために、駆動用スピーカ側の等
価素子でできるリアクタンスと電気素子との電気回路で
共振を起こさせる。共振周波数のみを求めるために抵抗
を省略すると、図6(d)の等価回路が得られる。これ
に基づいて、電気回路の共振周波数を求めるため、電気
インピーダンスを求める。電気インピーダンスZeは、
【0042】
【数6】
【0043】で与えられる。共振(直列)はインピーダ
ンスが最小になる点であるので、上式の分子の{ }内
がゼロとなることが条件になる。即ち、
【0044】
【数7】
【0045】であり、共振周波数fは、
【0046】
【数8】
【0047】となる。これが図5に示すインピーダンス
特性65の120Hz付近の谷65aに対応する。
【0048】また、もう一方の共振(並列)はインピー
ダンスが最大になる点であるので、Zeの式の分母がゼ
ロになる点であり、
【0049】
【数9】
【0050】が条件となる。よって、共振周波数は、
【0051】
【数10】
【0052】で求められる。これが図5に示すインピー
ダンス特性65の70Hz付近の山65bに対応する。
【0053】[スピーカの適用例]以上のように、本発
明のスピーカ装置は、通常のバスレフ形式に比べて細く
長めの音響管と小さめの音響容積で構成できるため、小
型ながら所望の低音域において平坦な周波数特性を有
し、低域再生用スピーカとして使用することができる。
【0054】この点、図1及び図4においては説明の便
宜上、音響管4を直線的に図示しているが、実際の構造
上は音響管4の部分を例えばU字又はS字形状などに湾
曲させて、音響出力方向の省スペース化を図ることがで
きる。この様子を図7に示す。図7(a)に示すバスレ
フ形式のスピーカは、ポートは短いものの、大きな音響
容積を必要とする。これに対し、本願のスピーカは、図
7(b)に示すように、細めで長めの音響管をU字又は
S字形状などに湾曲させて、小さな音響容積と接続す
る。これにより、バスレフ形式のもよりも全体として小
さなサイズで、同じヘルムホルツの共振周波数を得るこ
とができる。
【0055】よって、このような低音再生用スピーカ
は、用途として例えば車載用スピーカ、家庭用スピー
カ、テレビジョン用スピーカ、壁掛け用スピーカ、パソ
コン用スピーカなどに好適に適用することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型ながら所望の低音域の信号を可能な限り平坦な周波
数特性で再生することが可能なスピーカ装置を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるスピーカ装置の
構成を模式的に示す図である。
【図2】第1実施形態にかかるスピーカ装置のインピー
ダンス特性及び音圧周波数特性例を示すグラフである。
【図3】第1実施形態にかかるスピーカ装置の動作を説
明するための図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるスピーカ装置の
構成を模式的に示す図である。
【図5】第2実施形態にかかるスピーカ装置のインピー
ダンス特性及び音圧周波数特性例を示すグラフである。
【図6】第2実施形態における実施例の等価回路を示
す。
【図7】従来のバスレフ形式のスピーカと本発明のスピ
ーカとの構造を比較する図である。
【符号の説明】
1、10 スピーカ装置 2 駆動用スピーカ 3 音響容積部分 4 音響管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土肥 寛幸 山形県天童市大字久野本字日光1105番地 東北パイオニア株式会社 Fターム(参考) 5D017 AD12 5D018 AD17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響容積部分と、 前記音響容積部分に取り付けられた音響管と、 前記音響容積部分に取り付けられた駆動用スピーカと、
    を備え、 前記音響管の共振周波数は、前記音響容積部分と前記音
    響管とによるヘルムホルツの共振周波数より0.5〜
    2.5オクターブ高い周波数であることを特徴とするス
    ピーカ装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘルムホルツの共振周波数は所定の
    低域周波数であることを特徴とする請求項1に記載のス
    ピーカ装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘルムホルツの共振周波数は50H
    z〜55Hzの範囲内であり、前記音響管の共振周波数
    は160Hz〜180Hzの範囲内であることを特徴と
    する請求項1に記載のスピーカ装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動用スピーカとオーディオソース
    との間に設けられ、リアクタンス及び/又はキャパシタ
    ンスを含むフィルタ回路をさらに備えることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ回路は、前記ヘルムホルツ
    の共振周波数と前記音響管の共振周波数の間の周波数帯
    域において、前記駆動用スピーカのスピーカ端子側から
    見た電気インピーダンスのリアクタンス分と電気的共振
    を生じさせ、音圧レベルを上昇させることを特徴とする
    請求項4に記載のスピーカ装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ回路は、前記ヘルムホルツ
    の共振周波数と前記音響管の共振周波数の間の周波数帯
    域の音圧レベルが所定値より低い領域において、前記駆
    動用スピーカのスピーカ端子側から見た電気インピーダ
    ンスのリアクタンス分と電気的共振を生じさせ、音圧レ
    ベルを上昇させることを特徴とする請求項4に記載のス
    ピーカ装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ回路は、前記音響管の共振
    周波数より高い周波数の信号を減衰させる特性を有する
    ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか一項に記載
    のスピーカ装置。
JP2002091762A 2002-03-28 2002-03-28 スピーカ装置 Expired - Fee Related JP3914449B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002091762A JP3914449B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 スピーカ装置
US10/397,851 US7379556B2 (en) 2002-03-28 2003-03-27 Speaker device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002091762A JP3914449B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 スピーカ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003289593A true JP2003289593A (ja) 2003-10-10
JP3914449B2 JP3914449B2 (ja) 2007-05-16

Family

ID=29236767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002091762A Expired - Fee Related JP3914449B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 スピーカ装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7379556B2 (ja)
JP (1) JP3914449B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229605A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Pioneer Electronic Corp スピーカを有する機器、表示装置
JP2008270855A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Sony Corp スピーカ装置および音響管の長さ設定方法
JP2009509377A (ja) * 2005-09-20 2009-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 音声変換システム
JP2011508915A (ja) * 2007-11-09 2011-03-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 警告装置及び方法
JP2015521007A (ja) * 2012-05-22 2015-07-23 シュアー アクイジッション ホールディングス インコーポレイテッドShure Acquisition Holdings,Inc. イヤホン組付体
KR20190133983A (ko) * 2018-05-24 2019-12-04 김정현 한국 범종 울림통 구조의 스피커 울림통

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7426280B2 (en) * 2001-01-02 2008-09-16 Bose Corporation Electroacoustic waveguide transducing
KR100620378B1 (ko) * 2004-12-02 2006-09-08 삼성전자주식회사 스피커장치
US8098867B2 (en) 2006-11-30 2012-01-17 Motorola Mobility, Inc. Attachable external acoustic chamber for a mobile device
US8180075B2 (en) * 2007-04-26 2012-05-15 Motorola Mobility, Inc. Arrangement for variable bass reflex cavities
KR100962734B1 (ko) 2009-12-14 2010-06-09 진민성 다중 공진주파수를 가지는 공명기 및 이를 이용한 음향장치
US20130076511A1 (en) * 2011-09-28 2013-03-28 Utc Fire & Security Corporation Resonator design for detectors and sounders
US10063958B2 (en) 2014-11-07 2018-08-28 Microsoft Technology Licensing, Llc Earpiece attachment devices
US20160134958A1 (en) * 2014-11-07 2016-05-12 Microsoft Technology Licensing, Llc Sound transmission systems and devices having earpieces

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5031500A (en) * 1988-06-21 1991-07-16 Yamaha Corporation Keyboard instrument
JPH0541896A (ja) 1991-08-05 1993-02-19 Onkyo Corp 低音再生スピーカ装置
JPH0638290A (ja) 1992-07-16 1994-02-10 Sharp Corp スピーカ装置
US5917923A (en) * 1995-05-18 1999-06-29 Bose Corporation Satellitic compact electroacoustical transducing
US5875255A (en) * 1997-08-28 1999-02-23 Campbell; Paul G. High power electroacoustic speaker system having wide band frequency response
JP3141834B2 (ja) * 1997-12-26 2001-03-07 株式会社村田製作所 スピーカ
JP3742963B2 (ja) 1999-07-02 2006-02-08 株式会社ケンウッド スピーカ装置、および音響再生方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229605A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Pioneer Electronic Corp スピーカを有する機器、表示装置
JP2009509377A (ja) * 2005-09-20 2009-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 音声変換システム
JP2008270855A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Sony Corp スピーカ装置および音響管の長さ設定方法
JP2011508915A (ja) * 2007-11-09 2011-03-17 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 警告装置及び方法
JP2015521007A (ja) * 2012-05-22 2015-07-23 シュアー アクイジッション ホールディングス インコーポレイテッドShure Acquisition Holdings,Inc. イヤホン組付体
KR20190133983A (ko) * 2018-05-24 2019-12-04 김정현 한국 범종 울림통 구조의 스피커 울림통
KR102066028B1 (ko) 2018-05-24 2020-01-14 김정현 한국 범종 울림통 구조의 스피커 울림통

Also Published As

Publication number Publication date
JP3914449B2 (ja) 2007-05-16
US7379556B2 (en) 2008-05-27
US20040028246A1 (en) 2004-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2506068B2 (ja) ポ−ト付スピ−カ・システム
US5261006A (en) Loudspeaker system comprising a helmholtz resonator coupled to an acoustic tube
JP3914449B2 (ja) スピーカ装置
US5696357A (en) Bass-reflex loudspeaker
JP3410206B2 (ja) スピーカ装置
US5170436A (en) Acoustic speaker system
US4410064A (en) Bass response speaker housing and method of tuning same
EP0530575A1 (en) Horn loudspeaker
EP0553499A2 (en) Frequency-dependent amplitude modification devices for accoustic sources
EP0535297B1 (en) Spacer for coaxial loudspeakers
JP6400157B1 (ja) 密閉型イヤホン
US6650760B1 (en) Loudspeaker
JP2003299168A (ja) スピーカシステム
JP3271971B2 (ja) テレビジョン受像機のスピーカ装置
JPH0290893A (ja) スピーカシステム
CN2532651Y (zh) 一种新型扬声器
CN210579076U (zh) 一种音频设备及其后腔结构
CN217037435U (zh) 一种调音结构及耳机
JP2776542B2 (ja) スピーカシステム
JPH04301998A (ja) スピ−カボックス
JPH09130886A (ja) スピーカ装置
JPH1066193A (ja) スピーカおよびそれを用いたスピーカ装置
JPH01254097A (ja) 音響装置
JP2010509827A (ja) ラウドスピーカシステム
JPH03208498A (ja) 音響拡大装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130209

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees