JP2003288078A - 騒音低減装置 - Google Patents

騒音低減装置

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JP2003288078A JP2002377409A JP2002377409A JP2003288078A JP 2003288078 A JP2003288078 A JP 2003288078A JP 2002377409 A JP2002377409 A JP 2002377409A JP 2002377409 A JP2002377409 A JP 2002377409A JP 2003288078 A JP2003288078 A JP 2003288078A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベアから物品を排出する物品排出部で発
生する騒音をドーム状の液膜で効果的に低減する。 【解決手段】 使用済の食器12をトレー11に載せて
トレー反転コンベア14,15で搬送する間に、食器排
出部24でトレー11を反転させて食器12だけを水槽
17の食器受け部17aに排出する。複数の水噴射ノズ
ル31から噴射するドーム状の水膜Wを相互に重なるよ
うに配置し、それらの水膜Wで食器排出部24および食
器受け部17aを覆うことで、食器12が他部材と衝突
する際に発生する騒音を遮断する。個々の水膜Wが小さ
くても、それらを重ね合わせることで任意の形状の食器
排出部24および食器受け部17aの全体を覆うことが
できるので、水噴射ノズル31を小型化および簡素化す
ることができ、しかも多層の水膜Wで騒音の遮断効果を
高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品を搬送するコ
ンベアに設けた物品排出部から該物品を排出する際に発
生する騒音を低減するための騒音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】研磨剤を混合した水を高圧高速のジェッ
ト流としてノズルから噴出させてワークを切断あるいは
研削するウオータジェット装置において、前記ノズルの
周囲を円筒状のウオータカーテンで覆うことで、研磨剤
の飛散を抑制するとともに騒音の低減を図るものが、下
記特許文献1により公知である。
【0003】また密閉したチャンバ内でコンベアにより
物品を搬送しながら洗浄および乾燥を行う洗浄装置にお
いて、チャンバ内に物品を搬入するシュートの出口を該
チャンバの下部に設けた液槽に貯留した洗浄液で塞ぐこ
とで、チャンバ内の騒音がシュートを通して外部に漏れ
るのを防止するものが、下記特許文献2により公知であ
る。
【0004】またトンネル内を列車が通過する際の騒音
がトンネル外に漏れるのを防止すべく、トンネルの出入
口にウオータカーテンを配置するものが、下記特許文献
3により公知である。
【0005】
【特許文献1】特開平7−24736号公報
【特許文献2】実開平5−76581号公報
【特許文献3】特開平10−131682号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コンベアに
より搬送される物品を該コンベアから排出する際に、物
品どうしの衝突や物品とコンベアとの衝突により騒音が
発生する問題があるため、物品排出部を遮音機能を有す
るドーム状の液膜で覆って騒音が外部に漏れないように
することが考えられる。しかしながら、コンベアの物品
排出部を単一の液膜で覆おうとすると、その液膜が大型
化してノズルが大型化したりノズルの構造が複雑化した
りする問題があり、しかも液膜が単層であるために騒音
が外部に漏れ易く、単層の液膜が破れると騒音が外部に
漏れてしまうという問題がある。
【0007】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、コンベアから物品を排出する物品排出部で発生する
騒音をドーム状の液膜で効果的に低減することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、物品を搬送す
るコンベアに設けた物品排出部から該物品を排出する際
に発生する騒音を低減するための騒音低減装置であっ
て、ノズルから噴出する液体でドーム状の液膜を構成
し、少なくとも一部で相互に重なるように配置した複数
の液膜で前記物品排出部を覆ったことを特徴とする騒音
低減装置が提案される。
【0009】上記構成によれば、ノズルから噴出する液
体で構成した複数のドーム状の液膜を相互に重なり合う
ように配置し、物品を搬送するコンベアに設けた物品排
出部を前記複数の液膜で覆ったので、物品が物品排出部
から排出される際に発生する騒音を液膜で遮断して騒音
低減を図ることができる。また個々の液膜を切れ目がで
きないように小さくしても、それらを重ね合わせること
で任意の形状の物品排出部の全体を覆うことができるの
で、ノズルを小型化および簡素化することができ、しか
も多層の液膜で騒音の遮断効果を高めることができる。
【0010】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、物品排出部から排出された物
品を受ける物品受け部を前記複数の液膜で覆ったことを
特徴とする騒音低減装置が提案される。
【0011】上記構成によれば、物品排出部から排出さ
れた物品を受ける物品受け部を前記複数の液膜で覆った
ので、物品排出部において発生する騒音だけでなく、物
品受け部において発生する騒音をも液膜で遮断すること
により、更なる騒音の低減が可能になる。
【0012】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項2の構成に加えて、前記物品受け部は水槽の入口
部であり、前記液膜は水膜であることを特徴とする騒音
低減装置が提案される。
【0013】上記構成によれば、水槽の入口部を水膜で
覆ったので、水膜が水槽に流入しても水どうしが混合す
るので支障がないだけでなく、物品が水槽の入口部に落
下したときに発生する飛沫を水膜により抑えることがで
きる。しかも固有音響抵抗が大きい水膜を採用したこと
で、騒音の低減効果が一層高められる。
【0014】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項3の構成に加えて、前記物品は洗浄前の食器であ
ることを特徴とする騒音低減装置が提案される。
【0015】上記構成によれば、物品が洗浄前の食器で
あるので、食器が水膜を通過する際に付着した残飯の一
部が流されるだけでなく、食器内に水を充満させて水槽
に沈み易くすることができる。
【0016】また請求項5に記載された発明によれば、
請求項4の構成に加えて、コンベアは食器をトレーに載
せた状態で搬送し、物品排出部でトレーから分離した食
器を排出することを特徴とする騒音低減装置が提案され
る。
【0017】上記構成によれば、食器を載せたトレーを
物品排出部まで搬送し、そこでトレーから分離した食器
を排出するので、食器の排出時に該食器がトレーに衝突
することで発生する騒音を低減できるだけでなく、トレ
ーに付着した残飯の一部を水膜で流すことができる。
【0018】尚、実施例の食器12は本発明の物品に対
応し、実施例の第1、第2第1トレー反転コンベア1
4,15は本発明のコンベアに対応し、実施例の食器受
け部17aは本発明の物品受け部に対応し、実施例の食
器排出部24は本発明の物品排出部に対応し、実施例の
水膜Wは本発明の液膜に対応し、実施例の水噴射ノズル
31は本発明のノズルに対応する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0020】図1〜図10は本発明の第1実施例を示す
もので、図1は食器洗浄装置の全体平面図、図2は図1
の2−2線拡大矢視図、図3は図2の3−3線断面図、
図4は図2の4−4線断面図、図5は図1の5方向拡大
矢視図、図6は水噴射ノズルの縦断面図、図7は水噴射
ノズルの制御系を示す図、図8は本発明の効果を示すグ
ラフ、図9はコーン角による水膜の直径および高さの変
化を示す表、図10はコーン角による水膜の直径および
高さの変化を示すグラフである。
【0021】図1に示すように、レストランや工場、学
校の食堂で用いられる食器洗浄装置は、合成樹脂製ある
いは金属製のトレー11と、そのトレー11に載せた合
成樹脂製の食器12…とを洗浄するためのもので、直列
に接続された第1トレー搬送コンベア13、第1トレー
反転コンベア14、第2トレー反転コンベア15および
第2トレー搬送コンベア16と、第1、第2トレー反転
コンベア14,15の側部に隣接して配置された水槽1
7と、水槽17に隣接して配置された食器洗浄機18
と、第2トレー搬送コンベア16の下流に配置されたト
レー洗浄機19とを備える。
【0022】使用後の汚れた食器12…を載せた長方形
のトレー11は、その長手方向を進行方向に向けてスラ
ットコンベアよりなる第1トレー搬送コンベア13によ
り搬送され、直方体状のハウジング21の入口側の端面
に形成した開口21a(図3および図4参照)を通って
第1、第2トレー反転コンベア14,15に受け渡され
る。第1、第2トレー反転コンベア14,15の接続部
においてトレー11が傾斜姿勢に反転して食器12…だ
けが水槽17内に落下し、その食器12…は水槽17か
ら食器洗浄機18に供給されて洗浄される。一方、第2
トレー反転コンベア15において水平姿勢に復帰したト
レー11は、直方体状のハウジング21の出口側の端面
に形成した開口(図示せず)を通り、第2トレー搬送コ
ンベア16でトレー洗浄機19に供給されて洗浄され
る。
【0023】上流側に位置する第1トレー反転コンベア
14は、平行に配置された3本の搬送ベルト22a,2
2b,22cを有するベルトコンベアよりなり、下流側
に位置する第2トレー反転コンベア15は同じく平行に
配置された3本の搬送ベルト23a,23b,23cを
有するベルトコンベアよりなる。第1トレー搬送コンベ
ア13および第1トレー反転コンベア14は、第2トレ
ー反転コンベア15および第2トレー搬送コンベア16
に対して、距離α(図2および図3参照)だけ高い位置
に配置されている。
【0024】第1トレー反転コンベア14の3本の搬送
ベルト22a,22b,22cのうち、水槽17から最
も遠い側の搬送ベルト22aの下流端は他の2本の搬送
ベルト22b,22cよりも下流側に長く延びており、
また第2トレー反転コンベア15の3本の搬送ベルト2
3a,23b,23cのうち、水槽17に近い側の2本
の搬送ベルト23b,23cの上流端は他の搬送ベルト
23aよりも上流側に長く延びている。従って、第1ト
レー反転コンベア14および第2トレー反転コンベア1
5が接続する部分に設けられた食器排出部24を示す図
3において、高い位置にある第1トレー反転コンベア1
4の1本の搬送ベルト22aと、低い位置にある第2ト
レー反転コンベア15の2本の搬送ベルト23b,23
cとが断面で示される。
【0025】食器排出部24と水槽17とを連通させる
開口21b(図3参照)がハウジング21の壁面に形成
されており、この開口21bに第1トレー反転コンベア
14の搬送ベルト22aと第2トレー反転コンベア15
の搬送ベルト23b,23cとが臨んでいる。高い位置
にある第1トレー反転コンベア14の搬送ベルト22a
と、低い位置にある第2トレー反転コンベア15の搬送
ベルト23cとに挟まれるように、水槽17側に向けて
傾斜する第1スライドプレート25が配置され、また第
2トレー反転コンベア15の搬送ベルト23cと水槽1
7との間に、水槽17側に向けて傾斜する第2スライド
プレート26が配置される。そして第1スライドプレー
ト25および第2スライドプレート26の間に、トレー
11の縁部を係止する複数個(実施例では2個)のスト
ッパ27,27が設けられる。
【0026】食器排出部24の下方に上面が開放した水
受け28が設けられており、その底部に排水配管29が
接続される。第1トレー反転コンベア14の搬送ベルト
22aの下流端から第2トレー反転コンベア15の搬送
ベルト23aの下流端に向けてガイド部材30が設けら
れており、このガイド部材30はトレー11の搬送方向
に向けて下向きに傾斜している。
【0027】ハウジング21の開口21bに上縁に、4
個の水噴射ノズル31…が取付角度を独立して調整自在
に設けられる。図6から明らかなように、各々の水噴射
ノズル31は上端が閉塞した有底円筒状のスリーブ32
と、スリーブ32の内面に固定されたステー33と、ス
テー33に固定されてスリーブ32の下端開口部に向け
て延びる支持ロッド34と、支持ロッド34の下端にナ
ット35で着脱自在、かつ位置調整自在に固定されたコ
ーン状のノズル部材36とを備えており、実施例ではノ
ズル部材36のコーン角は30°に設定され、スリーブ
32の下端開口部とノズル部材36の上面との間に形成
される環状のノズル孔36aの幅は2mmに設定され
る。
【0028】図7から明らかなように、水槽17の水は
濾過器37を通過した後に給水ポンプ38で加圧されア
キュムレータ39に蓄圧され、アキュムレータ39はそ
れぞれ流量制御弁40…を介して4個の水噴射ノズル3
1…に接続される。電子制御ユニット41は、各々の水
噴射ノズル31…の近傍に配置した音響センサ42…か
らの信号に基づいて、アキュムレータ39の作動と、4
個の流量制御弁40…の作動とを制御する。4個の水噴
射ノズル31…を共通の給水ポンプ38に対して並列に
接続したので、給水ポンプ38の数を最小限に抑えるこ
とができるだけでなく、各々の水噴射ノズル31…に供
給される水の圧力を均一化することができる。
【0029】しかして、水噴射ノズル31のスリーブ3
2の上端に給水ポンプ38あるいはアキュムレータ39
から水を供給すると、その水はノズル部材36に案内さ
れて環状のノズル孔36aから噴出し、ドーム状の水膜
Wを構成する。
【0030】図3および図5から明らかなように、4個
の水噴射ノズル31…により作られる4個の水膜W…は
相互に重なり合っており、食器排出部24と水槽17の
食器受け部17aとを覆うように配置される。
【0031】次に、上記構成を備えた本発明の実施例の
作用について説明する。
【0032】使用済の汚れた食器12…を載せたトレー
11は第1トレー搬送コンベア13で搬送され、ハウジ
ング21の開口21aを通過して第1トレー反転コンベ
ア14に移載される。第1トレー反転コンベア14の3
本の搬送ベルト22a,22b,22cに支持されて移
動するトレー11が食器排出部24に達すると、前記3
本の搬送ベルト22a,22b,22cのうちの水槽1
7側の2本の搬送ベルト22b,22cが途中で途切れ
るため、トレー11の水槽17側の側縁が、一段低い位
置に配置された第2トレー反転コンベア15の3本の搬
送ベルト23a,23b,23cのうちの水槽17側の
1本の搬送ベルト23c上に落下し、トレー11は急激
に反転する。
【0033】このようにトレー11が急激に反転する
と、その衝撃でトレー11に載せた食器12…が投げ出
され、第2スライドプレート26上を滑って水槽17の
食器受け部17aに落下する。一方、反転したトレー1
1はストッパ27,27に係止され、慣性で水槽17の
食器受け部17aに飛び出すことが防止される。反転し
たトレー11はそのままの姿勢で、第1トレー反転コン
ベア14の搬送ベルト22aと第2トレー反転コンベア
15の搬送ベルト23cとによって第1スライドプレー
ト25上を搬送され、やがて第1トレー反転コンベア1
4の搬送ベルト22aに支持されたトレー11の側縁が
傾斜したガイド部材30に受け渡されることで、トレー
11は次第に水平姿勢に復帰する。そしてハウジング2
1の出口側の開口を通過したトレー11は第2トレー搬
送コンベア16でトレー洗浄機19に供給される。
【0034】さて、トレー11が反転して食器12…が
投げ出されるとき、食器12…どうし、食器12…とト
レー11、食器12…と第2スライドプレート26、食
器と水槽17内の水、トレー11と第2トレー反転コン
ベア15の搬送ベルト23c、トレー11とストッパ2
7,27が衝突することで大きな騒音が発生する。しか
しながら、4個の水噴射ノズル31…が発生する水膜W
…で前記騒音の発生部、つまり食器排出部24および食
器受け部17aを覆うことにより、その騒音が外部に漏
れるのを防止して騒音の低減を図ることができる具体的
には、電子制御ユニット41が、4個の音響センサ42
…で検出した音圧レベルに応じて対応する流量制御弁4
0…の開度を制御することにより、音圧レベルの高い部
分に厚く直径の大きい水膜W…を形成する。また音圧レ
ベルが全体的に高い場合には、アキュムレータ39に蓄
圧した水を放出して更に厚く直径の大きい水膜W…を形
成する。このように、4個の水膜W…の厚さおよび直径
を個々に制御することにより、水の消費量を削減しなが
ら騒音を効果的に低減することができる。
【0035】特に、4個の水膜W…が相互に重なり合う
ように配置されているため、1個の大きな水膜を形成す
る場合に比べて水噴射ノズル31…の小型化および構造
の簡素化が可能になるだけでなく、騒音が多層の水膜W
…を通過する際に大きな減衰を得ることができ、しかも
複数の水膜W…全体の形状を任意に設定することができ
る。また個々の水膜W…が小さくて済むため、水膜W…
に切れ目ができ難くなって騒音の漏れが効果的に抑制さ
れる。更に、食器12…が水槽17に落下する際に発生
する水飛沫を水膜W…によって抑えることができる。
【0036】また4個の水噴射ノズル31…の取付角度
を調整することで、4個の水膜W…の方向や重なり具合
を調整し、食器排出部24および食器受け部17aを確
実に覆うことができる。またノズル部材36をコーン角
が異なるものに交換すれば、水膜Wの径を任意に変更す
ることができ、ノズル部材36の位置を調整して環状の
ノズル孔36aの幅を変更すれば、水膜Wの厚さを任意
に変更することができる。
【0037】また水膜W…によってトレー11が洗われ
るため、トレー11に付着した残飯の一部を水槽17に
流して後段のトレー洗浄機19における洗浄効果を高め
ることができるだけでなく、水膜W…によって食器12
…内に水が溜まることにより、水槽17に落下した食器
12…を速やかに沈めて付着した残飯を効果的に除去
し、後段の食器洗浄機18における洗浄効果を高めるこ
とができる。しかも水膜W…の媒体である水は水槽に貯
留された水と同じものであるため、それらが混合しても
何ら支障はない。
【0038】図8のグラフは、食器排出部24および食
器受け部17aにおいて発生する騒音を比較するもの
で、鎖線は第1トレー反転コンベア14および第2トレ
ー反転コンベア15を運転していないときの暗騒音(食
器洗浄装置以外の原因による周囲の騒音)、破線は水膜
W…を使用しない場合の騒音、実線は水膜W…を使用し
た場合の騒音である。このグラフから明らかなように、
水膜W…を使用することにより、騒音のレベルが大幅に
低下することが分かる。その理由は、水の固有音響抵抗
は1.5×106 [Nc/m3 ]であって、空気の固有
音響抵抗である427[Nc/m3 ]よりも遥かに大き
いためと考えられる。
【0039】図9および図10には、ノズル孔36aの
幅を2mmに固定してノズル部材36のコーン角を変化
させた場合の、水膜Wの下端の直径および高さの変化が
示される。基本的には水膜Wの高さを増加させると、そ
れに応じて水膜Wの直径も増加するが、直径が限界を越
えると水膜Wの下部がすだれ状に裂けて遮音効果が損な
われるため、図9および図10に示す水膜Wの直径およ
び高さは水膜Wが裂けない限界の値である。水膜Wの高
さが増加すると水の落下距離が増加するため、水膜Wの
下部の流速が増加して水膜Wの厚さが減少してしまい、
遮音性が低下するだけでなく水膜Wがすだれ状に裂け易
くなる。つまり、水膜Wの高さを減少させれば水膜Wが
厚くなって遮音性が向上するが、水膜Wの内部容積が小
さくなって食器12…等の騒音源がはみ出し易くなり、
逆に水膜Wの高さを増加させれば水膜Wが薄くなって遮
音性が低下するが、水膜Wの内部容積が大きくなって食
器12…等の騒音源がはみ出し難くなる。
【0040】以上のことから、ノズル部材36のコーン
角が15°未満の領域では水膜Wの高さが150mm以
下になるため、水膜Wが厚くなって遮音性は向上するが
水膜Wの内部容積は小さくなる。従って、高さが150
mm以下の水膜Wで騒音源を覆うことができる場合には
使用可能である。
【0041】またノズル部材36のコーン角が15°以
上35°以下の領域では、水膜Wの厚さおよび水膜Wの
内部容積が共に適切に確保される。上記領域内での具体
的なコーン角は、騒音源の寸法および騒音の大きさに応
じて選択すれば良い。
【0042】またノズル部材36のコーン角が35°を
越える領域では、水膜Wがすだれ状に裂け易くなるた
め、遮音効果が低下する可能性がある。
【0043】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0044】例えば、複数の水膜W…の配置は実施例に
限定されず、図11に示す第2実施例の如く、複数の水
噴射ノズル31…からの水膜W…の全体を覆うように他
の水噴射ノズル31の水膜Wを配置することができるま
た複数の水膜W…の配置は実施例に限定されず、図12
に示す第3実施例の如く、共通の水噴射ノズル31から
大小二つの水膜W,Wを同軸に形成し、二重の水膜W,
Wによって遮音性を大幅に高めることができるまた本発
明の液膜の媒体は水に限定されず、ノズルの数も4個に
限定されるものではない。
【0045】また本発明の物体は食器12…に限定され
ず、必ずしもトレー11に載せて搬送する必要はない。
【0046】また物品を搬送するコンベアの形式やコン
ベアから物品を排出する手法は任意である。
【0047】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、ノズルから噴出する液体で構成した複数のド
ーム状の液膜を相互に重なり合うように配置し、物品を
搬送するコンベアに設けた物品排出部を前記複数の液膜
で覆ったので、物品が物品排出部から排出される際に発
生する騒音を液膜で遮断して騒音低減を図ることができ
る。また個々の液膜を切れ目ができないように小さくし
ても、それらを重ね合わせることで任意の形状の物品排
出部の全体を覆うことができるので、ノズルを小型化お
よび簡素化することができ、しかも多層の液膜で騒音の
遮断効果を高めることができる。
【0048】また請求項2に記載された発明によれば、
物品排出部から排出された物品を受ける物品受け部を前
記複数の液膜で覆ったので、物品排出部において発生す
る騒音だけでなく、物品受け部において発生する騒音を
も液膜で遮断することにより、更なる騒音の低減が可能
になる。
【0049】また請求項3に記載された発明によれば、
水槽の入口部を水膜で覆ったので、水膜が水槽に流入し
ても水どうしが混合するので支障がないだけでなく、物
品が水槽の入口部に落下したときに発生する飛沫を水膜
により抑えることができる。しかも固有音響抵抗が大き
い水膜を採用したことで、騒音の低減効果が一層高めら
れる。
【0050】また請求項4に記載された発明によれば、
物品が洗浄前の食器であるので、食器が水膜を通過する
際に付着した残飯の一部が流されるだけでなく、食器内
に水を充満させて水槽に沈み易くすることができる。
【0051】また請求項5に記載された発明によれば、
食器を載せたトレーを物品排出部まで搬送し、そこでト
レーから分離した食器を排出するので、食器の排出時に
該食器がトレーに衝突することで発生する騒音を低減で
きるだけでなく、トレーに付着した残飯の一部を水膜で
流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】食器洗浄装置の全体平面図
【図2】図1の2−2線拡大矢視図
【図3】図2の3−3線断面図
【図4】図2の4−4線断面図
【図5】図1の5方向拡大矢視図
【図6】水噴射ノズルの縦断面図
【図7】水噴射ノズルの制御系を示す図
【図8】本発明の効果を示すグラフ
【図9】コーン角による水膜の直径および高さの変化を
示す表
【図10】コーン角による水膜の直径および高さの変化
を示すグラフ
【図11】本発明の第2実施例に係る水膜の配置を示す
【図12】本発明の第3実施例に係る水膜の配置を示す
【符号の説明】
11 トレー 12 食器(物品) 14 第1トレー反転コンベア(コンベア) 15 第2トレー反転コンベア(コンベア) 17 水槽 17a 食器受け部(物品受け部) 24 食器排出部(物品排出部) 31 水噴射ノズル(ノズル) W 水膜(液膜)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品(12)を搬送するコンベア(1
    4,15)に設けた物品排出部(24)から該物品(1
    2)を排出する際に発生する騒音を低減するための騒音
    低減装置であって、 ノズル(31)から噴出する液体でドーム状の液膜
    (W)を構成し、少なくとも一部で相互に重なるように
    配置した複数の液膜(W)で前記物品排出部(24)を
    覆ったことを特徴とする騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 物品排出部(24)から排出された物品
    (12)を受ける物品受け部(17a)を前記複数の液
    膜(W)で覆ったことを特徴とする、請求項1に記載の
    騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 前記物品受け部(17a)は水槽(1
    7)の入口部であり、前記液膜(W)は水膜であること
    を特徴とする、請求項2に記載の騒音低減装置。
  4. 【請求項4】 前記物品(12)は洗浄前の食器である
    ことを特徴とする、請求項3に記載の騒音低減装置。
  5. 【請求項5】 コンベア(14,15)は食器をトレー
    (11)に載せた状態で搬送し、物品排出部(24)で
    トレー(11)から分離した食器を排出することを特徴
    とする、請求項4に記載の騒音低減装置。
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