JP2003287746A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003287746A
JP2003287746A JP2002090196A JP2002090196A JP2003287746A JP 2003287746 A JP2003287746 A JP 2003287746A JP 2002090196 A JP2002090196 A JP 2002090196A JP 2002090196 A JP2002090196 A JP 2002090196A JP 2003287746 A JP2003287746 A JP 2003287746A
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liquid crystal
crystal display
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light
phosphor
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Application number
JP2002090196A
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English (en)
Inventor
Kenji Okishiro
賢次 沖代
Ikuo Hiyama
郁夫 檜山
Tetsuya Oshima
徹也 大島
Hitotsugu Oaku
仁嗣 大阿久
Katsumi Kondo
克己 近藤
Masatoshi Shiiki
正敏 椎木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】蛍光体を利用する液晶表示装置において、蛍光
体からの可視光は全方位への散乱光であるために、表示
に利用される光はその一部であり、光利用効率が低い。
そこで、蛍光体からの光利用効率を向上し、消費電力の
増大なしに液晶表示装置の輝度を向上することが課題で
ある。 【解決手段】蛍光体10を利用する液晶表示装置におい
て、蛍光体10と光源1との間に、蛍光体10の励起光
12(主には紫外光)を透過し、蛍光体10から発光さ
れる可視光を反射する、特徴を有する可視反射板11を
配置する。なお、可視反射板11は金属膜より形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置に関わ
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、軽量,薄型,低消費電
力といった特徴を生かし、時計や携帯電話などの小型表
示装置から、ノート型パソコンモニタ、さらにはCRT
(Cathode Ray Tube)に替わるデスクトップ型パソコン
用モニタとして市場を拡大し、その用途は多岐にわた
る。
【0003】従来、これら液晶表示装置では主に静止画
像が表示され、特に高コントラスト化や高精細化が要求
されてきた。さらに最近では、静止画像の表示だけに留
まらず、テレビやDVD再生対応モニタなどへの用途も
拡大されつつあり、動画像に対応できる液晶表示装置の
開発が進められている。
【0004】これにともない、液晶表示装置には、低消
費電力化はもちろんのこと、従来の高コントラスト化、
高精細化に加え、特に高輝度化という特性が要求されて
いる。またテレビ用途などに向けて、30インチ以上の
大型液晶表示装置の開発も求められている。
【0005】従来の液晶表示装置の断面構成を図1に示
す。光源1には三波長蛍光管が用いられ、ここより出射
された光は導光層3及びその背面に配置された反射板2
により液晶層側に導かれる。そして、第1の偏光板4A
を透過し、第1のガラス基板5,液晶層6を透過する。
【0006】液晶層と基板との間には配向膜と呼ばれる
高分子薄膜(図1では省略)が配置され、液晶分子を配
列させるために配向処理が施されている。光の透過制御
は、この配列された液晶分子の配向方向を変化させ、そ
れにより生じる液晶層の光学特性の変化により行われ
る。
【0007】液晶層を透過した光は、3色RGBカラー
フィルタ8に入射する。カラーフィルタ8には、各画素
に対応して、赤色フィルタ8A,緑色フィルタ8B,青
色フィルタ8Cが配置され、その境界には光を遮光する
ためのブラックマトリクス7が配置されている。
【0008】各フィルタは、各色に応じた波長の光のみ
を透過し、それ以外の光を吸収あるいは反射する。緑色
フィルタは550nm程度の光(G)のみ透過し、それ
以外の波長の光を吸収し、熱エネルギーとして消費す
る。同様に、赤色フィルタと青色フィルタは、それぞれ
650nm程度の光(R)と450nm程度の光(B)
のみ透過する。
【0009】カラーフィルタにおいて、可視光400n
mから700nmのうち、約1/3の領域の光しか透過
せず、それ以外の約2/3はフィルタにより消費され光
として活用されない。すなわち、各フィルタでの透過率
は原理的に30%程度が限界である。
【0010】そして、カラーフィルタを透過した光は、
第2のガラス基板9,第2の偏光板4Bを透過し、観測
者側に出射される。
【0011】これら各フィルタから透過したRGB3色
の光の強度を、液晶の配向状態を制御することにより変
化させ、ほぼすべての色を創出しカラー画像を表示す
る。
【0012】しかしながら、カラーフィルタを用いる従
来の液晶表示装置では、上記したようにカラーフィルタ
での光利用効率が低く、このことは今後の高輝度化を要
求される液晶表示装置にとっては非常に大きな課題であ
る。
【0013】また、カラーフィルタを用いる従来の液晶
表示装置において、液晶テレビなどに対応できるよう
に、高輝度化を達成するためには、光源の光量を大きく
することが考えられる。しかし、これは液晶表示装置と
しての消費電力増大を引き起こすことになる。
【0014】このような課題を解決するための手段が、
特開平6−123883号公報や特開平8−36158
号公報などに開示されている。これら発明に関する液晶
表示装置の構成を図2に示す。
【0015】このような液晶表示装置では、液晶表示素
子の表面もしくは背面に蛍光体を配置すること、そし
て、光源として紫外光源を用いることが特徴である。こ
の時、液晶表示装置の構成部材としてカラーフィルタは
必ずしも必要ではない。
【0016】図2では、蛍光体を液晶表示素子の背面
(液晶層に対して光源側)に配置した構成を示してい
る。
【0017】光源1から出射した紫外光は、各画素に対
応して配置される蛍光体10(赤色蛍光体10A,緑色
蛍光体10B,青色蛍光体10C)に照射される。紫外
光はこの蛍光体により各画素において可視光(赤色,緑
色,青色)に変換される。変換された可視光は、偏光板
4A,第1のガラス基板5,液晶層6,第2のガラス基
板9,偏光板4Bを透過し、観測者側に出射される。
【0018】液晶層6では、その配向状態を制御するこ
とにより、蛍光体からのRGB3色の光強度を調整し、
ほぼすべての色を創出しカラー画像を表示する。
【0019】従って、このような液晶表示装置では、光
利用効率のきわめて低いカラーフィルタを必要としない
ため、低消費電力でありながら輝度の高い液晶表示装置
を実現できる可能性がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記蛍
光体を利用する液晶表示装置の構成だけでは輝度の向上
は難しい。それは以下の理由による。
【0021】蛍光体は、紫外光を照射されることによ
り、その紫外光を長波長に変換し、可視光を発光する
が、この可視光は蛍光体を中心とする全方位に発光され
る散乱光である。散乱光のうち前方に導かれる光は、ほ
ぼ1/3程度であり、その他2/3程度の光は、後方も
しくは側方へ導かれ観測者側には出射されない。すなわ
ち、表示用の光として有効に利用されない。
【0022】さらに蛍光体の発光効率(可視光変換効
率)を考慮すれば、その光利用効率はさらに低くなる。
励起波長にもよるが、例えば、蛍光体の発光効率を80
%としても、前方へ導かれる光は入射する紫外光の光量
の約27%(80%×1/3)となる。したがって、カ
ラーフィルタを用いる従来の液晶表示装置に比べ、輝度
が同程度もしくは輝度が低下することになり、その向上
は期待できない。
【0023】この課題を解決するためには、次のような
特徴を有する可視反射板が、蛍光体と光源との間に必要
である。すなわち、光源からの光を透過し、蛍光体から
の光を反射する可視反射板である。特に、蛍光体は一般
に波長が400ナノメートル以下の紫外光により励起さ
れることから、可視反射板としては、紫外光(蛍光体励
起光)を透過し、可視光を反射する特性が必要である。
【0024】このことを解決する一つの手段として、特
開平8−36175号公報に光源からの紫外光を透過
し、可視光を反射する光学フィルタの利用が開示されて
いる。しかし、その光学フィルタの具体的構成や材料な
どは一切明示されていない。
【0025】また、特開平7−92465号公報などで
は、このような光学フィルタとして、誘電体を多層に積
層したダイクロイックミラーやZnS−SiO2多層膜
などが提案されている。しかし、このような多層膜は、
大型基板上での形成が非常に困難であり、また多層形成
という多段階プロセスにより、生産効率の低下,コスト
増大を引き起こし、大きな課題となる。
【0026】本発明の目的は、低消費電力でありなが
ら、高輝度,高精細,高コントラストを同時に達成でき
る表示性能に優れた液晶表示装置を提供することにあ
る。
【0027】具体的には、蛍光体を用いた液晶表示装置
において、光源より発せられる蛍光体励起光を透過し、
かつ蛍光体から発せられる可視光を反射する可視反射板
を利用し、光の利用効率を向上することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】これら目的を達成するた
めに、本発明では以下の手段を用いる。
【0029】対向する一対の基板と、その一対の基板間
に挟持された液晶の層と、液晶の層を挟持する一対の基
板の外側に配置された偏光板と、光源とからなり、画素
毎に液晶の配向方向を制御して表示を行う液晶表示装置
において、偏光板より外側に、各画素に対応して蛍光体
を配置し、金属膜を用いて形成される可視反射板を、蛍
光体と光源との間に配置する。なお、可視反射板と蛍光
体は、互いに接するよう配置されていることが望まし
い。
【0030】そして、可視反射板は、金属薄膜から構成
される。あるいは、金属薄膜と、その金属薄膜を支持す
ることが可能な支持基板とから構成されてもよい。
【0031】この可視反射板を形成する金属薄膜は、単
一の組成からなるものでもよいし、複数の組成からなる
ものでもよい。さらには、組成の異なる少なくとも2層
以上の薄膜からなるものでもよい。
【0032】また、金属薄膜は、各画素に対応する領域
内で、領域のほぼ全域を覆うように形成されるか、ある
いは、部分的に形成される。そして、その表面は、必要
に応じて、凹凸形状を有する。
【0033】可視反射板を構成する支持基板は、その表
面に凸状部を備え、凹凸な表面形状を有し、凸状部の少
なくとも一部に上記のような金属薄膜が形成されている
ことが望ましい。そして、その凸状部は、基板面に垂直
な少なくとも一つの方向における断面が、三角形または
台形または円弧形状であればよい。
【0034】金属薄膜の具体的な組成としては、銀(A
g)と銅(Cu)と金(Au)とアルミニウム(Al)
とロジウム(Rh)とからなる群から選択された一種ま
たは複数の組成を含むことが望ましく、また、その厚み
は70ナノメートル以下とする。高い効果を得るために
は、その膜厚が5ナノメートル以上65ナノメートル以
下であることが望ましい。
【0035】支持基板の具体的材料としては、石英ガラ
ス基板やポリカーボネートのような紫外線を透過する樹
脂基板でなければならない。
【0036】各画素に対応する部分毎に配置される蛍光
体は、1種の組成で構成される、または、少なくとも2
種以上の組成で構成される。そして、励起波長の異なる
少なくとも2種以上で構成されてもよい。
【0037】各画素の面積は、上記した可視反射板の反
射特性に応じて、(式1)または(式2)を満たすこと
が望ましい。
【0038】
【数1】 SB>SGB>SR …(式1)
【0039】
【数2】 SB>SG>SR …(式2) SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色画
素面積 蛍光体の具体的材料としては、3価のユーロピウムイオ
ン(Eu3+)と2価のマンガンイオン(Mn2+)と2価
のユーロピウムイオン(Eu2+)と4価のマンガンイオ
ン(Mn4+)と3価のテルビウムイオン(Tb3+)と3
価のジスプロシウムイオン(Dy3+)とからなる群か
ら、少なくとも1種のイオンを含むものであればよく、
または、硫化亜鉛(ZnS)を含むものでもよい。
【0040】光源としては、蛍光体を高い効率で励起す
る必要があり、400ナノメートル以下の波長を有する
光を発する紫外光源であればよく、特に低圧水銀灯や高
圧水銀灯であることが望ましい。あるいは、選択する蛍
光体によって、450ナノメートル近傍の波長を有する
光を発する青色光源であってもよい。
【0041】次に、コントラスト低下を抑制するため
に、液晶層を挟持する一対の基板のうち、蛍光体が配置
される側の基板は、厚みが0.5mm 以下の薄板基板であ
ること、または、その厚みが画素短辺方向幅の√3/2
倍以下の薄板基板であることが望ましい。
【0042】そして、この薄板基板は、一対の超薄板ガ
ラスと、該超薄板ガラスに挟持された光透過可能な光透
過性樹脂層とから成るものでもよく、この時、超薄板ガ
ラス基板は、その厚みが薄板基板の厚みの1/2未満、
または、厚みが0.2mm 以下であることが望ましい。
【0043】なお、光透過性の樹脂層は、光学部材であ
ること、さらには偏光機能を有することが望ましい。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の最大の特徴は、光源と蛍
光体との間に配置する、金属膜を用いて形成される可視
反射板にある。
【0045】上記したように、蛍光体を利用する液晶表
示装置において、光利用効率を向上するためには、蛍光
体から発光される可視光を反射する可視反射板を必要と
する。そして、この可視反射板は、蛍光体からの可視光
を反射するとともに、蛍光体を励起する光を透過する必
要がある。
【0046】一般の蛍光体を励起する光は、254ナノ
メートルや365ナノメートルなど400ナノメートル
以下の波長を有する紫外光、または近紫外光である。従
って、可視反射板としては、紫外光を透過し、可視光を
反射するものでなければならない。
【0047】従来、このような要求を満たす可視反射板
として多層誘電体を利用する例もある。しかし、多層誘
電体の形成は、多段階のプロセスが必要であり製造コス
トが高く、さらに大画面液晶テレビなどの大型基板への
適応が非常に困難である。
【0048】そこで、本発明者らが検討した結果、金属
膜を用いて形成される可視反射板が、蛍光体を利用する
液晶表示装置に対して有効であることがわかった。これ
は金属膜が以下の特徴を有するためである。 (1)可視光を高い効率で反射することができる。 (2)例えば蒸着法などにより容易に形成でき、大型基
板にも対応できる。 (3)後述するように、組成,膜厚及び構造を選択する
ことで紫外光などの蛍光体励起光を透過することができ
る。
【0049】金属膜は、従来の多層誘電体膜のように、
多層形成しなくとも、上記(1)及び(3)を両立する
ことが可能である。また、特に液晶テレビなどの大画面
を必要とする大型基板に対しても容易に形成できる。こ
のことは、従来の多層誘電体膜を利用するものに比べ、
プロセス簡略化と製造コストの低減につながる。
【0050】本発明者らが検討した、このような金属膜
の一例を以下に説明する。
【0051】図3に、本発明者らが検討した銀膜(Ag
膜)の反射率及び透過率を示す。銀膜は100℃に加熱
して真空蒸着により形成したものであり、その膜厚は5
4ナノメートルである。縦軸は反射率または透過率であ
り、横軸は銀膜へ入射する光の波長である。破線は反射
率を、実線は透過率を表す。
【0052】この銀膜における反射率は、可視光(45
0から700ナノメートル)領域では85%以上であ
り、特に人間の視感度の高い550ナノメートル近傍で
は90%以上である。
【0053】一方、透過率は可視光領域で10%以下と
非常に低いが、400ナノメートル以下で徐々に高くな
り、320ナノメートル近傍では60%以上である。こ
の透過率の高い領域の波長を有する光は、蛍光体を発光
させるための励起光として有効な光である。
【0054】従って、このような銀膜では、蛍光体を励
起する400ナノメートル以下の光を十分に透過し、ま
た、蛍光体から発光される可視光を高い効率で反射する
ことができ、蛍光体を利用する液晶表示装置における可
視反射板として非常に有効である。
【0055】また、詳細は後述するが、一つの画素内
で、金属膜を配置する領域と、配置しない領域を分ける
ことにより、蛍光体からの可視光を反射する領域と、蛍
光体励起光を透過する領域を作ることも可能である。こ
のような場合には、金属膜として可視光を反射できるも
のであれば制約はない。
【0056】本発明における、このような金属膜により
形成される可視反射板を用いた液晶表示装置の断面構成
を図4に示す。なお、図4(b)は図4(a)でのA部
拡大図である。
【0057】本発明では、対向する一対の基板、すなわ
ち第1のガラス基板5と第2のガラス基板9と、それら
一対の基板間に挟持された液晶の層6と、液晶の層を挟
持する一対の基板の外側に配置された偏光板4(4A,
4B)と、光源1とからなり、画素毎に前記液晶の配向
方向を制御して表示を行う液晶表示装置において、偏光
板4(4A,4B)より外側に、各画素に対応して蛍光
体10を配置し、金属膜を用いて形成される可視反射板
11を、蛍光体10と光源1との間に配置する。
【0058】なお、図4では液晶を配向させるための配
向膜や、液晶を駆動するための電極群については省略し
てある。
【0059】図4に示すように、光源1から出射した蛍
光体励起光12は、金属膜からなる可視反射板11を透
過し、蛍光体10に照射される。そして、この励起光1
2により蛍光体10からは蛍光体散乱光13が発光され
る。蛍光体10から発光される蛍光体散乱光13は、全
方位に散乱され、その一部のみ前方向へ進む。一方、蛍
光体10から後方や側方へ発光される可視光は、可視反
射板11により反射され、可視反射光14として、前方
(観測者側)に導かれる。
【0060】そして、蛍光体10からの前方への散乱す
る蛍光体散乱光13と反射により前方へ導かれる可視反
射光14は、偏光板4A,第1のガラス基板5,液晶層
6及び第2のガラス基板9,偏光板4Bを透過し、観測
者側に出射される。
【0061】なお、図4(a)では、蛍光体10が、液
晶層6よりも光源1側に配置された構成であるが、図5
に示すように、液晶層6に対して、光源1と反対側(観
測者側)に配置される構成でもよい。ただし、この場合
においても、可視反射板11は蛍光体10と光源1との
間に配置される。
【0062】この蛍光体10の配置箇所に対して、可視
反射板11は、できるだけ近い位置に配置されている方
がよく、さらには互いに接するように配置されているこ
とが望ましい。
【0063】これは、蛍光体からの光が、反射板に達す
るまでに、他の部材を透過することにより、その強度が
減衰することを抑制するためである。
【0064】本発明では、これら蛍光体10からの後方
や側方へ散乱する光を可視反射板11により反射させる
ことで再利用し、光源の強度を上げる(光源の消費電力
を増大させる)ことなく、液晶表示装置の輝度向上を達
成するものである。
【0065】次に、可視反射板の構成について説明す
る。
【0066】可視反射板は、金属薄膜で構成されるもの
がよく、また、金属薄膜とその金属薄膜を支持可能な支
持基板とから構成されるものでもよい。
【0067】そして、上記金属薄膜は、先に示した銀膜
のように単一の組成から構成される膜でもよいし、また
複数の組成から構成される膜でもよい。さらに、組成の
異なる少なくとも2層以上の薄膜から構成される膜でも
よい。
【0068】可視反射板の具体的な構造の一例を図6か
ら図9に示す。
【0069】図6(a)に示すように、可視反射板を構
成する金属膜11Aは、液晶表示装置の表示領域内でベ
タ状に形成されてもよいし、また各画素に対応するよう
にパターニングされ、各画素に対応する領域内でほぼ全
面を覆うように形成されてもよい。この時、金属膜11
Aは光源からの光を透過し、蛍光体から発光される可視
光を反射するものでなければならない。上記一例に示し
た銀膜は、このような条件を満たしており、画素内でベ
タ状に形成されていてもよい。
【0070】また、図6(b)に示すように、金属膜1
1Aは、各画素に対応する領域内で、部分的に形成され
てもよい。この時、金属膜11Aは、特に光源からの光
を透過する部材である必要はなく、蛍光体から発光され
る可視光を反射するものであればよい。光源からの光
は、金属薄膜の形成されていない領域を透過し、蛍光体
に照射され、蛍光体から発光される可視光は部分的に形
成される金属薄膜により反射される。このような構成に
より、金属材料の選択幅が広がる。
【0071】さらに、図6(c),図6(d)に示すよ
うに、金属膜11Aは、各画素に対応する領域内で、そ
の表面が凹凸形状を有してもよい。このような凹凸形状
を有する表面とすることで、反射した可視光を効率良
く、所定の画素に対応する液晶層へ入射することができ
る。
【0072】なお、本発明における凹凸形状を有する可
視反射板は、図6に示す構造には限らない。
【0073】また、図7と図8に示すように、可視反射
板11は、金属膜11Aとその金属薄膜を支持すること
ができる支持基板11Bとからなるものでもよい。そし
て、支持基板11Bが、その表面に凸状部を備え、凹凸
な表面形状を有し、その凸部の少なくとも一部に金属膜
11Aが形成されている構成でもよい。
【0074】支持基板を用いることで、金属薄膜表面の
凹凸形成を容易にでき、プロセスを簡略化できる。ま
た、支持基板と金属薄膜を一体とすることで、可視反射
板としての耐圧性,耐震性が向上する。
【0075】凸状部の形状は、図7(a),図7
(b),図7(c)にそれぞれ示すように、少なくとも
一つの方向における基板面に垂直な断面が、三角形,台
形でもよく、さらには円弧を有する形状でもよい。この
ような形状とすることで、反射した可視光を効率良く、
所定の画素に対応する液晶層へ入射することができる。
【0076】また、図8に示すように、これら支持基板
11Bの凸状部の一部に金属膜11Aが形成されている場
合には、その金属薄膜は光源からの光を透過する膜でも
よいし、透過しない膜でもよい。透過しない膜を用いる
場合には、金属薄膜の形成されていない領域から光源の
光を通過させればよい。
【0077】図8(a)に示す構造では、円弧部の真下
には金属薄膜が形成されておらず、光源からの光は、こ
こから透過し蛍光体に入射される。そして、蛍光体から
の可視光は、円弧部の両脇に形成された金属薄膜により
反射され、観測者側に導かれる。
【0078】図8(b)では、光源からの光は側方から
透過し、蛍光体に入射される。そして、蛍光体からの可
視光は、各画素の真下に形成される金属薄膜により反射
され、観測者側に導かれる。
【0079】また、図9に示すように、蛍光体10と可
視反射板が直接接する構成であってもよい。上記したよ
うに、直接接する構成により、蛍光体からの光が他の部
材を透過し、その強度を減衰させることなく、効率良く
反射することができる。
【0080】図9(a)ように表面に凹凸を有する形状
や、図9(b)のように断面が円弧を有する形状では、
1画素あたりに光照射される蛍光体の表面積が実質的に
広くなるために、蛍光体からの発光効率が向上し、結果
として液晶表示装置の輝度向上が可能となる。
【0081】さらに図9(c)では、円弧形状を有する
金属薄膜に沿って蛍光体を配置する。この構成では、蛍
光体からの光を、入射角を制御して、所定の画素に入射
することができる。これにより、コントラスト向上が期
待できる。
【0082】次に金属薄膜の具体的な材料について説明
する。
【0083】図6(b)や図8(a),図8(b)に示
すように、部分的に金属薄膜が形成されている構造の場
合には、金属薄膜の組成としては可視光を高い効率で反
射するものが望まれ、特に銀(Ag)やアルミニウム
(Al),ロジウム(Rh),金(Au),銅(Cu)
などがよい。また、これらのうち複数の組成を含んでも
よい。
【0084】図10に各金属膜における反射率を示す
(理科年表2002年度版参照)。これからわかるよう
に、特に銀(Ag)やアルミニウム(Al)は可視領域
において、90%以上の反射率を有するので輝度向上に
は有効である。
【0085】また、図6(a),図6(c),図6
(d)や図7,図9に示す構造のように、画素に対応す
る全領域において金属薄膜を形成する場合には、その金
属薄膜は光源からの光を透過する必要がある。
【0086】光源からの光としては、蛍光体を励起でき
る波長を有する光でなければならず、特に400ナノメ
ートル以下の光が有効である。すなわち、金属薄膜とし
ては400ナノメートル以下の光を透過し、可視光を反
射する特性を有することが必要である。このような金属
材料としては銀(Ag),銅(Cu)や金(Au)が適
当であり、特に銀(Ag)が可視反射板の材料として有
効であることが本発明者らの検討によりわかった。上記
したように、銀薄膜では、図3に示すように、可視光を
高い効率で反射し、紫外光を高い効率で透過する特性を
有する。
【0087】また、上記金属薄膜の反射率や透過率は、
その金属薄膜の膜厚によって変化する。基本的には膜厚
が厚いほど可視領域の光の反射率は高くなり、400ナ
ノメートル以下の光の透過率は低下する。逆に、薄い膜
ほど可視領域の光の反射率は低下し、400ナノメート
ル以下の光の透過率は高くなる。
【0088】すなわち、可視光領域の反射率と400ナ
ノメートル以下の紫外光の透過率はトレードオフの関係
にあり、本発明を効果的に実施するためには、金属薄膜
の膜厚を選択する必要がある。
【0089】そこで、本発明者らは、銀膜における透過
率と反射率の波長依存性を、膜厚を変化させて評価し
た。その結果を図11と図12に示す。図11は、銀膜
の各膜厚における透過率の波長依存性を示したものであ
る。図12は、銀膜の各膜厚における反射率の波長依存
性を示したものである。
【0090】上記したように、銀膜の膜厚が薄いほど可
視光の反射率は低くなり、400ナノメートル以下の光
の透過率は高くなる。膜厚が130ナノメートルの銀膜
においては可視光領域のほぼ全領域において95%以上
の高反射率を達成しており、透過率は320ナノメート
ル近傍にピークを有し、その透過率は17%程度であ
る。
【0091】一方、膜厚が30ナノメートルの銀膜では
可視光領域において、50%から70%の反射率であ
り、反射率は低下するが、400ナノメートル以下の光
の透過率は高くなり、320ナノメートル近傍では80
%程度の透過率を有する。
【0092】すなわち、可視光領域の反射率と400ナ
ノメートル以下の紫外光の透過率はトレードオフの関係
にあり、従って、本発明を効果的に実施するためには、
金属薄膜の膜厚を選択することが重要となる。
【0093】そこで、本発明者らは、上記銀膜膜厚の異
なる可視反射板を用いた液晶表示装置の輝度について検
討した。
【0094】検討結果を図13に示す。なお、各構成に
おける検討の詳細は、以下の各実施例において説明す
る。横軸に銀膜の膜厚を、縦軸に液晶表示装置の相対輝
度を示した。ここで、縦軸は、可視反射板を用いない構
成での輝度を1としたときの相対輝度である。
【0095】図13からわかるように、膜厚が30ナノ
メートル近傍で輝度がほぼ最大になるような上に凸の曲
線を描く。
【0096】銀膜が薄い領域(0<t<35nm)で
は、膜厚が厚くなるにともない、相対輝度は高くなる。
これは、紫外光の透過率低下に比べ、可視光反射率の上
昇する割合が大きいためである。
【0097】一方、銀膜の膜厚が35nm以上では徐々
に相対輝度が低下する。これは、400ナノメートル以
下の透過率、すなわち蛍光体を発光させるのに必要な励
起光の透過率低下に比べ、反射率がそれほど大きくなら
ないためである。
【0098】さらに70ナノメートルより厚い場合に
は、励起光の透過率が極度に小さくなるために、可視反
射板を備えない場合(銀膜膜厚が0nmに相当)よりも
液晶表示装置の輝度は低くなる。
【0099】このことから、本発明の効果を得るために
は、金属薄膜は、その膜厚が70ナノメートル以下であ
ることが望ましい。
【0100】さらに、人間の視覚が、2%の輝度変化率
を効果として認識できること(ウェーバー比)を考えれ
ば、金属薄膜の膜厚は少なくとも5ナノメートル以上6
5ナノメートル以下であることが望ましい。
【0101】また、可視反射板が金属薄膜と、それを支
持するための支持基板から構成される場合には、その支
持基板は蛍光体を励起する光を透過する必要がある。具
体的材料としては、石英ガラスや、ポリカーボネートな
ど紫外線を透過する樹脂が望ましい。
【0102】次に蛍光体材料について述べる。
【0103】蛍光体は各画素に対応する部分毎に配置さ
れ、その蛍光体は、1種の組成で構成されてもよい。ま
た、蛍光体の発光色は直接液晶表示装置としての色純度
に影響するため、高色純度を達成するために少なくとも
2種以上の組成で構成されていてもよい。
【0104】さらに、蛍光体は材料により、高い発光効
率を与える励起光の波長が異なり、254nm近傍の光
で高効率発光するものもあれば、365nm近傍,31
0nm近傍の光で高効率に発光するものもある。従っ
て、これら励起波長の異なる少なくとも2種以上で構成
される蛍光体を用いてもよい。
【0105】ここで、各色に対応する画素の面積につい
て検討する。通常画素の面積は、色に関係無くほぼ同じ
大きさで設計される。赤色画素,緑色画素,青色画素
で、その面積は変わらない。しかしながら、上記可視反
射板を、液晶表示装置の部材として導入する場合には、
各色における画素面積について検討する必要がある。
【0106】例えば、可視反射板の金属薄膜として、金
(Au)膜を用いることを考える。金膜は図10に示す
ような反射率特性を示し、赤色光(650nm近傍)と
緑色光(550nm近傍)については、ほぼ85%以上
の反射率を示すが、青色光(450nm近傍)では40
%とその反射率は大きく低下する。すなわち、各色の蛍
光体からの可視光が同程度の強度で発せられても、各光
における反射率の違いから、表示色(観測者側で表示さ
れる色)は黄色味がかったものとなる。
【0107】これを解決するためには、青色光の強度を
増加させる必要がある。そこで、本発明では、青色画素
の面積を拡大することにより、青色光の光強度を増大さ
せる。すなわち、(式1)を満たす構成とすることで可
能である。
【0108】
【数1】 SB>SGB>SR …(式1) SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色画
素面積 これにより、各光の強度をほぼ同程度に調整でき、白表
示が可能となる。
【0109】またこの手段は、上記した銀薄膜を用いる
場合にも有効である。例えば、33ナノメートルで形成
される銀薄膜の場合、図12に示すような反射率特性を
示し、赤色光(650nm近傍)では70%程度の反射
率を示すが、緑色光(550nm近傍)では、60%程
度、青色光(450nm近傍)では45%とその反射率
は大きく低下する。すなわち、各色の蛍光体からの可視
光が同程度の強度で発せられても、各光における反射率
の違いから、赤味がかった表示色となる。
【0110】これを解決するためには、緑色光,青色光
の強度を増加させる必要がある。そこで本発明では、緑
色画素及び青色画素の面積を拡大することにより、それ
ぞれの光強度を増大させる。すなわち、(式2)を満た
す構成とする。
【0111】
【数2】 SB>SG>SR …(式2) SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色画
素面積 これにより、各光の強度をほぼ同程度に調整でき、白表
示が可能となる。
【0112】ここで、具体的な蛍光体材料について説明
する。
【0113】蛍光体は一般に絶縁体である母体と発光中
心とからなる。発光中心は通常、原子やイオンであり、
これら発光中心で生じるエネルギー準位間の電子遷移に
より蛍光体は発光する。従って、蛍光体からの発光色
は、発光中心の種類に大きく依存する。
【0114】赤色を発光する蛍光体は、その発光中心と
して、主に3価ユーロピウムイオン(Eu3+)や2価マ
ンガンイオン(Mn2+)などを含む。
【0115】Eu3+(3価ユーロピウムイオン)は、そ
の電子遷移により610nmから630nmの赤色領域
に強い発光を示し、赤色の発光を生じる。
【0116】また、Mn2+(2価マンガンイオン)で
は、母体材料により主に緑色から橙色の発色を生じる
が、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2を母体材料と
した場合には赤色の発光を生じる。
【0117】緑色を発光する蛍光体は、その発光中心と
して、主にTb3+(3価テルビウムイオン)などを含
む。Tb3+(3価テルビウムイオン)は、その電子遷移
により緑色の発光を生じる。
【0118】青色を発光する蛍光体は、その発光中心と
して、主にEu2+(2価ユーロピウムイオン)を含む。
Eu2+(2価ユーロピウムイオン)は、その電子遷移に
より紫外から青緑色の発光を生じるが、母体材料により
青色を発色する。
【0119】また、上記のように発光中心での電子遷移
を利用する蛍光体のほかに、半導体中の電子と正孔が再
結合する際に生じる発光を利用する蛍光体もある。例え
ば、半導体であるZnS(硫化亜鉛)を含む蛍光体であ
る。
【0120】上記蛍光体材料の具体的な材料を、各発光
色及び各励起波長ごとに表1にまとめた。なお、ここで
は赤色蛍光体,緑色蛍光体,青色蛍光体は、600から
700ナノメートルの領域、500から600ナノメート
ルの領域、400から500ナノメートルの領域にそれ
ぞれ主な発光スペクトルを有する蛍光体として分類して
いる。ただし、本発明を実施するにおいては、表1に示
す化合物に限定されるものではない。
【0121】
【表1】
【0122】また、特に可視反射板として、銀膜を用い
る場合には、銀膜が320ナノメートル近傍の光を透過
しやすいことから、この領域の波長により効率よく励起
される蛍光体が有効である。
【0123】表2に、320ナノメートル近傍の波長を
有する光により、効率よく発光する蛍光体材料をまとめ
た。
【0124】
【表2】
【0125】これら蛍光体においては、幅広い励起波長
を有し、320ナノメートル近傍の光でも高効率で発光
する。ただし、本発明を実施するにおいては、表2に示
す化合物に限定されるものではない。
【0126】ここで、本発明における液晶表示装置の光
源について説明する。上記のように蛍光体は光源からの
光により励起され発光するため、本発明において光源の
選択も重要である。
【0127】主な蛍光体は一般に400ナノメートル以
下の光を発する紫外光源により励起され、発光する。具
体的には表1に示すように、254ナノメートルや36
5ナノメートルの波長を有する紫外光により発光する。
従って、光源としては、400ナノメートル以下の光を発
する紫外光源であればよい。
【0128】また、表2に示す蛍光体を用い、さら銀薄
膜により形成される可視反射板からなる液晶表示装置の
場合には、300ナノメートルから350ナノメートル
の光を発する光源を用いると非常に効率がよい。水銀灯
は、この波長領域で発光する光を有しているために、こ
のような構成に対して有効な光源である。具体的には低
圧水銀灯や高圧水銀灯である。
【0129】低圧水銀灯は、水銀の共鳴線である185
nmと254nmの光を放射するとともに、310nm
近傍の光もかなり大きな強度で放射する特性を有する。
310nm近傍の光は、銀薄膜を高い透過率で透過可能で
あり、表2に示す蛍光体を励起することも可能である。
【0130】また、高圧水銀灯は、300nm近傍と3
65nm近傍に高強度の光を有する。これら波長の光
は、銀薄膜を高い透過率で透過可能であり、また、36
5nmで励起される多種の蛍光体材料を利用できること
は大きな利点である。
【0131】また、蛍光体として、表1に示すように4
50ナノメートルの波長を有する光により効率よく励起
発光する材料を用いる場合には、光源として、450ナ
ノメートル近傍の波長を有する光を発する青色光源が有
効である。この時、青色画素に対応する部分には蛍光体
を配置せず、光源からの光をそのまま表示用の光として
利用する。これにより、青色蛍光体の発光効率による光
利用率の低下を抑制できるために、輝度を向上すること
が可能である。
【0132】ここで、本発明のように、液晶表示装置に
蛍光体を利用する場合には、その蛍光体10は、液晶層
6に対して、必ず一対の偏光板4A,4Bより外側に配
置する必要がある。これは次の理由による。
【0133】液晶表示装置は、液晶層6を挟む一対の偏
光板4A,4Bの間で直線偏光を制御し表示を行う。す
なわち、偏光板4Aにより直線偏光に変換された光は、
液晶層6を通過する間に、偏光状態を制御され、偏光板
4Bの透過軸方向と一致する光のみを透過する。液晶層
では、液晶の配向状態により、偏光状態を制御してい
る。
【0134】一方、蛍光体からの光は散乱光であり、一
対の偏光板の内側に配置された場合には、その間で制御
されている偏光光が乱されることになり、液晶表示装置
としての表示が不可能となる。従って、蛍光体10は偏
光光が制御される領域の外側、つまり偏光板4の外側に
必ず配置しなければならない。
【0135】しかし、このことはコントラスト低下とい
う大きな課題を生じる。以下、コントラスト低下の理由
を、図14を用いて説明する。図14(a)は、一つの
画素に対応する液晶表示装置の断面図であり、図14
(b)は電極の平面構造である。また、図14(b)の
A−A′による断面図が図14(a)に相当する。な
お、この図ではIPS方式の電極構造を示しているが、
特にIPS方式に限るものではない。
【0136】従来のカラーフィルタを用いる液晶表示装
置においては、図1に示すように、着色層であるカラー
フィルタは液晶層に接しているのに対し、本構成では図
14に示すように、液晶層6と着色層である蛍光体10
との間に必ず基板5が介在するために、基板厚みtの分
だけこれらの距離は離れる。
【0137】この時、蛍光体10からの光及び可視反射
板11からの反射光は、完全な平行光(基板に対して完
全な垂直)でないために、それら光は対応する画素に入
射されず、隣接する画素に入射される可能性がある。こ
の可能性は、液晶層と蛍光体の距離が離れる(基板厚み
tが大きくなる)にともない大きくなる。つまり、基板
の厚みtが増すほど、光クロストーク(光の混色)を生
じ、その結果としてコントラストが低下する。
【0138】このような現象を抑制するために、一つの
画素サイズ(画素ピッチP)を大きくすることが考えら
れる。しかし、このことは精細度を低くすることに相当
し、根本的な解決とはならない。
【0139】そこで本発明では、基板厚みt(液晶層と
蛍光体との距離)を小さくすることを検討した。基板厚
みtを小さくすることにより、コントラストの向上と高
精細化を両立できる可能性がある。
【0140】図14(a)の構成では、蛍光体からの光
及び可視反射板からの反射光が、光の進行方向に対して
角度2θ1 の広がりを持って、偏光板4Aと厚みがtの
基板5に入射し、液晶層6に達する。
【0141】ここで、1画素の短辺方向幅をW(=P/
3,P:画素ピッチ)とし、1/2画素のクロストーク
を許容すると、基板の厚みtは(式3)の条件を満たす
必要がある。ただし、ここで言う基板厚みtは、偏光子
の厚みも含む。
【0142】
【数3】
【0143】例えば、蛍光体からの光が、60度の広が
り(θ1=30°)をもって、基板に入射するとする。通
常、蛍光体からの光は全方位への散乱光であるが、図9
(c)に示すような構造とすることで、基板への入射角を
制御することは可能である。この時、(式3)は次の
(式4)のように表せる。
【0144】
【数4】
【0145】液晶表示装置として、今後主流となると考
えられる30インチXGA(768×1024)の液晶
テレビを考えた場合、精細度はほぼ42ppi であり、W
は198μm(画素ピッチP=595μm)である。こ
の時、(式4)より基板厚みtは0.17mm 以下である
必要がある。
【0146】さらに、蛍光体からの光をコリメート化
し、30度の広がり(θ1=15°)をもって、基板に入
射するとする。この時、(式3)は(式5)のように表
せる。
【0147】
【数5】 t1.87×W …(式5) 液晶表示装置として、上記同様30インチXGA(76
8×1024)の液晶テレビを考えた場合、Wが198
μmであることから、(式5)より基板厚みtは0.3
7mm 以下であることが望ましい。
【0148】また、液晶表示装置として、40インチX
GA(768×1024)を考えた場合には、Wは26
5μm(画素ピッチP=794μm、32ppi 相当)で
あり、基板厚みtは0.50mm 以下であることが望まし
い。
【0149】さらに、このような厚みの薄板基板は、一
対の超薄板ガラスと、これら超薄板ガラスに挟持された
光透過性の樹脂層とから成るハイブリッド基板であって
もよい。このような基板は、厚みが非常に薄いことに加
え、同様の厚みを有するガラス基板に比べ、強度的に非
常に優れ扱いやすく、また軽量である。
【0150】また、上記ハイブリッド基板を形成する光
透過性の樹脂層が偏光などの光学機能を有する材料であ
ってもよい。このような機能を付加した薄板基板によ
り、液晶表示装置としての軽量化及び製造プロセスの簡
略化が可能となる。
【0151】そして、薄板基板を構成する超薄板ガラス
は、上記光学部材を介在する構成を考えれば、少なくと
も薄板基板の半分未満の厚さである必要がある。例え
ば、薄板基板の厚みが0.5mm である場合には、少なく
とも0.25mm 未満であればよい。現状では、厚みが5
0μm程度の薄板ガラス基板もある。
【0152】上式(式3)からもわかるように、薄板基
板あるいはこれを構成する超薄板ガラスの厚みは、画素
ピッチ(精細度)に直接影響し、例えばその厚みが従来
の基板の半分であれば、液晶表示装置は従来の約2倍の
高精細度を実現することが可能となる。
【0153】なお、この点のみ考えれば、蛍光体を液晶
層に対して光源の反対側、すなわち観測者側に配置する
のがよい。この構成では、蛍光体からの散乱光を、特に
コリメート化する必要がないためである。
【0154】ただし、この場合には蛍光体を励起するた
めの励起光が、一対の偏光板,基板,液晶層を透過する
必要があり、この過程で強度が減衰してしまう。したが
って、光利用率を考えれば、蛍光体を光源側(背面)に
配置するのがよい。
【0155】次に本構成における液晶表示モードについ
て述べる。本発明における輝度向上効果を得るために
は、特に表示モードは限定されない。ただし、生産効率
の向上を考えれば、後述するように一対の基板の片側に
のみ電極群を形成する液晶表示モードが適当である。
【0156】一対の基板が、対向する面にそれぞれ電極
群が形成されており、画素内に形成される液晶を駆動す
るための画素電極と共通電極が、それぞれ異なる基板上
に形成される構成でもよい。
【0157】このような電極構造を有する具体的な液晶
表示モードとしては、TN(TwistedNematic)方式やV
A(Vertical Alignment)方式などがある。
【0158】また、一対の基板のうち、一方の基板にの
み電極群が形成されているものでもよい。さらには、こ
れら電極群は画素内に形成される液晶を駆動するための
共通電極及び画素電極のうち、少なくとも一方が、櫛歯
状に形成された構成であってもよい。
【0159】このような電極構造を有する具体的な液晶
表示モードとしては、IPS(InPlane Switching)方式
やFFS(Fringe Field Switching)方式などがある。
【0160】これらの方式では、TN方式など一対の両
基板に電極を形成する液晶表示装置に比べ以下の利点を
有する。すなわち、一対の基板のうち、一方の基板にの
み電極群が形成される構成では、高輝度,高精細,高コ
ントラストなどの表示性能向上に加えて、生産効率の向
上が可能である。これは、電極群を形成する基板の対向
基板が素ガラスでよいため、製造プロセス上、通常の厚
みを有するガラス基板に比べ取り扱いの困難な薄板基板
を対向基板として用い、その上に電極群を形成する必要
がないからである。従って、一方の基板のみに電極を形
成する方式では薄型基板の取り扱いが容易で歩留まり向
上が望める。
【0161】また、さらに生産効率向上を考えれば、電
極群を形成する基板はできるだけ厚みを有する方が取り
扱いやすい。これは、電極を基板上に形成するために
は、現像・露光など様々な装置内を移動し、そのプロセ
スは多岐にわたるためである。
【0162】上記した光クロストークの問題から、液晶
層を挟む一対の基板のうち、蛍光体に近い側の基板には
厚みの制限があり、もう一方の基板に対しては厚みの制
限がない。従って、電極群を形成する基板としては、厚
み制限のない基板が望ましい。この時、厚み制限のある
基板には、電極群を形成する必要はない。
【0163】すなわち、蛍光体が、液晶層を挟持する一
対の基板を挟んで、光源と逆の側に配置されている液晶
表示装置において、電極群の形成される基板は、液晶層
より光源側に配置されることが望ましい。また、蛍光体
が液晶層を挟持する一対の基板を挟んで、光源側に配置
されている液晶表示装置において、電極群の形成される
基板は、液晶層より観測者側に配置されることが望まし
い。
【0164】また、蛍光体の背面配置構造では、生産効
率向上を考慮すると上記したように、TFTなどの電極
群を形成する基板が観測者側に配置される。この時、外
光がマトリクス状に形成された各配線により反射され、
この反射光によりコントラストが低下するという問題を
生じる。
【0165】これは、電極が金属で形成され、その反射
率が高いためである。特にIPS方式などでは画素内の
画素電極や共通電極さえも金属で形成されているため
に、コントラスト低下の問題は重要である。
【0166】そこで本発明では、画素内に配置されてい
る画素電極及び共通電極のうち、少なくとも一方の電極
が透明導電膜で形成する。これにより、外光からの反射
を低く抑えることができる。
【0167】また、別の手段としては、外光を反射する
金属電極(配線,画素内の電極)とこれらを形成する基
板との間にのみ光吸収膜を形成することによっても反射
率を低く抑えることができる。さらには、金属電極とこ
れらを形成する基板との間にのみ屈折率の異なる膜を形
成し、外光を屈折させ、金属電極に光が当たらなくする
ことにより反射率を低く抑えることも可能である。これ
ら手段を用いることにより、外光反射によるコントラス
ト低下を抑制することができる。
【0168】以上の構成では、液晶表示装置の高輝度,
高精細,高コントラスト化について検討したが、その構
成は特に静止画対応と動画対応に区別されない。しかし
ながら、動画への対応を考えると液晶表示装置は、以下
の固有な課題を生じる。
【0169】従来の液晶表示装置では、その光源は画像
の表示期間中は常時点灯している、いわゆるホールド型
表示である。このホールド型表示では、原理的に動画ぼ
やけを生じることが指摘されており、高速で動くような
画像を鮮明に表示することは困難である。
【0170】一方、従来のCRTでは、高速で動くよう
な画像をも鮮明に表示することができるが、これは電子
銃をビームスキャンすることによりインパルス型の表示
を行うためである。
【0171】従って、液晶表示装置における、このよう
な動画ぼやけを改善するためには、インパルス型駆動、
すなわち、光源を1フレーム期間内で間欠的に点灯する
ことが望ましい。
【0172】また、本構成のように蛍光体を利用する場
合には、以上の間欠点灯光源に加えて、蛍光体の残光時
間が1フレーム期間に相当する時間以下であることが望
ましい。すなわち、光源からの励起光が蛍光体に照射さ
れなくなった時点から、次の表示フレームが始まるまで
の時間内に、蛍光体からの発光が消灯する、または発光
強度が1/e以下に減衰する必要がある。
【0173】逆に、残光時間が長い蛍光体を利用する場
合には、光源を1フレーム期間内で点灯させても、間欠
時間は、蛍光体の残光時間により決定され、蛍光体の残
光時間が長い場合には、ホールド型表示と結果的に同じ
となってしまい、動画表示には対応できない。
【0174】従って、1フレーム期間以下の残光特性を
有する蛍光体を選択することで、鮮明な動画像を表示す
ることが可能となり、液晶テレビなどに対応可能な液晶
表示装置を得ることができる。
【0175】以下、各実施例において、詳細な構成と、
輝度向上効果について述べる。
【0176】(実施例1)本実施例における液晶表示装
置の断面構成を図15に示す。また、図16に電極平面
図を示す。これら図中では液晶表示装置の1画素に対応
する部分のみ示しており、図16のA−A′における断
面が図15である。液晶表示素子は、表示部が対角40
インチサイズXGA(32ppi 相当)のIPS方式の液
晶テレビである。なお、図15及び図16では、画素内
の構造をわかりやすくするために、画素内が櫛歯状の電
極により4分割された図面としたが、本実施例において
は、12分割の画素である。
【0177】まず、厚さ0.5mm の第1のガラス基板5
上に走査配線16と共通配線15を形成する。次に窒化
シリコンSiNxなどの絶縁膜17Aが形成され、その
上に信号配線18,画素電極19が形成される。これら
電極材料には、クロムモリブデンCrMoを用いてい
る。また、信号配線や走査配線の材料には電気抵抗の低
いものであれば特に問題はなく、アルミニウムや銅など
でもよい。これら電極の上にさらに窒化シリコンSiN
xなどの絶縁膜17Bを形成する。
【0178】次にこれら絶縁膜の上に、低容量絶縁膜2
0が形成され、その後、共通電極21が信号配線18と
走査配線16に重畳するように形成される。共通電極2
1はスルーホール22を通して、下層に形成されている
共通配線15に接続される。
【0179】マトリクス状に形成された走査配線16と
信号配線18の交点付近にスイッチング素子であるTF
Tが配置され、これらマトリクス状に形成される各配線
に囲まれた領域に対応して画素が形成されている。画素
電極19は、このTFTを介して信号配線18に接続さ
れている。TFTとしてはアモルファスシリコンにより
形成されたものでもよいし、また、ポリシリコンにより
形成されたものでもよい。本実施例ではTFTとしてア
モルファスシリコンTFTによる層構成を記述したが、
ポリシリコンTFTにおいては配線及び絶縁膜の層配置
などが多少異なる。しかし、その違いは本発明の効果に
対しては特に問題とはならない。なお、ここではTFT
が形成された第1のガラス基板5をTFT基板と呼ぶこ
とにする。
【0180】一方、厚みが0.5mm である薄板ガラス基
板である第2のガラス基板9には、特に電極群を形成す
る必要なない。なお、この基板9を対向基板と呼ぶこと
にする。
【0181】このようにして作製するTFT基板と、対
向基板の表面に、液晶分子を配向させるためのポリイミ
ド配向膜24を形成する。一般にポリイミド膜は、その
前駆体であるポリアミック酸を基板表面に印刷機などで
塗布し、これらを高温で焼成することにより形成され
る。ここで形成されたポリイミド配向膜24の表面をラ
ビング処理することにより配向処理を施す。
【0182】次に、これらTFT基板と対向基板のう
ち、一方の基板の表示領域周縁部にシール材を塗布し、
もう一方の対向基板を重ね合わせる。なお、シール材
は、後に液晶素子内に液晶を注入するための封入口が形
成されるように塗布する。シール材に紫外線を照射しな
がら加圧し、両基板を接着固定する。シール材としては
熱硬化型の材料を用い、加熱しながら加圧し、両基板を
接着固定してもよい。
【0183】基板間には直径4マイクロメートルの高分
子ビーズが分散され、基板間の間隔を保持できるように
なっている。その後、封入口から真空封入法により液晶
を液晶表示素子内に注入し、封入口を紫外線硬化樹脂な
どで封止する。
【0184】組合せた基板の裏面に第1の偏光板4Aと
第2の偏光板4Bをノーマリークローズ特性(低電圧で
黒表示,高電圧で白表示)となるようにクロスニコル配
置で貼りつけ、液晶パネルとする。
【0185】一方、支持基板(図中省略)上には、10
0℃下での真空蒸着により銀薄膜を形成する。この銀薄
膜と支持基板からなる基板が可視反射板11となる。銀
膜の厚みは33ナノメートルである。なお、本実施例に
おける可視反射板の構造は、蛍光体からの散乱光をでき
るだけ効率よく所定の画素に入射すること、すなわち集
光能力を考慮して、図9(c)の構造とする。
【0186】さらに、各画素に対応して、蛍光体を形成
する。本実施例では、赤色蛍光体に6MgO・As
25:Mn4+,緑色蛍光体にY2SiO6:Ce,T
3+,青色蛍光体にBa0.87Mg2Al1627:Eu
0.13 2+を用いる。
【0187】そして、この蛍光体の形成される基板を、
上記液晶パネルの第1の偏光板4A側に貼りつけて液晶
表示素子を組立てる。この液晶表示素子に、光源1,反
射板2,導光層3からなるバックライトユニットを組合
せることにより液晶表示装置を組立てた。光源1には、
300ナノメートルから320ナノメートルの紫外光を
有する水銀灯を用いる。
【0188】次に、光利用効率を図15と表3を用いて
説明する。表3は各部材での光利用率及び各部材透過後
の光強度の変化をまとめたものである。ここで、光源か
らの光強度を1とする。
【0189】光源1より出射する紫外光は反射板2,導
光層3によりほぼ全て液晶層方向に導かれる。そして、
この紫外光は、まず銀薄膜の形成されている可視反射板
11に入射する。本実施例で形成される銀薄膜(33ナ
ノメートル厚)は、図11に示す透過率特性を有するこ
とから、光源からの光は、ほぼ80%の光利用率(透過
率(310ナノメートル近傍))で可視反射板を透過す
る。
【0190】可視反射板11を透過した光は、蛍光体に
照射され、蛍光体は可視光を発光する。蛍光体による紫
外光−可視光変換効率はほぼ80%であり、そのうち約
1/3(26%)の光は前面方位へ散乱され、約1/3
は後方(可視反射板方向)へ散乱される。残り1/3は
側方に散乱される。
【0191】可視反射板11により、後方へ散乱される
光を反射し再利用する。本実施例における銀薄膜は、図
12に示す反射率特性を有することから、蛍光体からの
可視光はそれぞれ69%(赤色光),60%(緑色
光),47%(青色光)の反射率で反射する。従って、
前方に散乱される光も加え、表中での可視反射板効果
は、それぞれ169%(100+69%:赤色光),1
60%(100+60%:緑色光),147%(100
+47%:青色光)となる。
【0192】次に、これら可視光はそれぞれ第1の偏光
板4Aを透過し、ほぼ45%程度の強度となり、直線偏
光に変換される。そして、これら直線偏光は第1のガラ
ス基板5を透過する。第1のガラス基板5上には液晶を
駆動するための画素電極19及びこれらに電圧を供給す
る配線やスイッチング素子などが形成されており、これ
ら電極群には非透過な金属材料が用いられているために
光が透過できる面積は一部である。なお、本実施例では
液晶の表示モードとしてIPS方式を用いており、40
インチXGA(32ppi 相当)から、光の透過できる面
積の比率(開口率)はほぼ65%である。
【0193】TFT基板を透過した直線偏光はさらに液
晶層に入射される。液晶層では、液晶を駆動するための
電界によりすべての液晶分子が理想的に回転するわけで
はなく、また、透過率の波長依存性を有することから、
各光の光利用率(透過率)は赤色光で71%、緑色光で
75%、青色光では63%である。
【0194】各直線偏光はこの液晶層を透過する間にそ
の複屈折性により楕円偏光に変換され、基板9を透過
し、その後第2の偏光板4Bより偏光板の透過軸方向に
一致する光のみ出射される。第2の偏光板4Bでは、偏
光板自身での光吸収があるため、その光利用率(透過
率)は90%となる。
【0195】表3において、出射光量は入射光量に各部
材の光利用率をすべて掛けた値である。そして、各色の
出射量の平均値が光利用率平均値となる。同じ光量の光
源を用いた場合には、光利用率の高い方が、輝度は高
い。
【0196】本構成では、光利用率は6.20% であ
り、後述する(比較例1)での可視反射板を利用しない
従来の構成に比べて、約1.59 倍の輝度を得ることが
できる。また、0.5mm厚の基板を利用しているため
に、本実施例における精細度(32ppi )では十分にコ
ントラスト比を確保できる。
【0197】以上の構成により、高輝度,高コントラス
トな液晶表示装置を得ることが可能である。
【0198】
【表3】
【0199】(比較例1)本比較例における液晶表示装
置の断面構成を図17に示す。液晶表示素子は、表示部
が対角40インチサイズXGA(32ppi 相当)のIP
S方式の液晶テレビである。本比較例では、実施例1と
比較して、銀薄膜からなる可視反射板を利用していない
点のみ異なる。なお、図17では、画素内の構造をわか
りやすくするために、画素内が櫛歯状の電極により4分
割された図面としたが、本実施例においては、12分割
の画素である。
【0200】表4に各部材の光利用率及び液晶表示装置
の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は3.9
1% である。
【0201】
【表4】
【0202】(実施例2)本実施例における液晶表示素
子は、表示部が対角30インチサイズXGA(42ppi 相
当)のIPS方式の液晶テレビである。断面構成は、基
板の厚みが異なるのみで、図15と同様である。なお、
図15では、画素内の構造をわかりやすくするために、
画素内が櫛歯状の電極により4分割された図面とした
が、本実施例においては、10分割の画素である。
【0203】まず、厚さ0.5mm の第1のガラス基板5
上に走査配線16と共通配線15を形成する。次に窒化
シリコンSiNxなどの絶縁膜17Aが形成され、その
上に信号配線18,画素電極19が形成される。これら
電極材料には、クロムモリブデンCrMoを用いてい
る。また、信号配線や走査配線の材料には電気抵抗の低
いものであれば特に問題はなく、アルミニウムや銅など
でもよい。これら電極の上にさらに絶縁膜17Bを形成
する。
【0204】次にこれら絶縁膜の上に、低容量絶縁膜2
0が形成され、その後、共通電極21が信号配線18と
走査配線16に重畳するように形成される。共通電極2
1はスルーホール22を通して、下層に形成されている
共通配線15に接続される。
【0205】マトリクス状に形成された走査配線16と
信号配線18の交点付近にスイッチング素子であるTF
Tが配置され、これらマトリクス状に形成される各配線
に囲まれた領域に対応して画素が形成されている。画素
電極19は、このTFTを介して信号配線18に接続さ
れている。TFTとしてはアモルファスシリコンにより
形成されたものでもよいし、また、ポリシリコンにより
形成されたものでもよい。本実施例ではTFTとしてア
モルファスシリコンTFTによる層構成を記述したが、
ポリシリコンTFTにおいては配線及び絶縁膜の層配置
などが多少異なる。しかし、その違いは本発明の効果に
対しては特に問題とはならない。なお、ここではTFT
が形成された第1のガラス基板5をTFT基板と呼ぶこ
とにする。
【0206】一方、厚みが0.5mm である薄板ガラス基
板である第2のガラス基板9には、特に電極群を形成す
る必要なない。なお、この基板9を対向基板と呼ぶこと
にする。
【0207】このようにして作製するTFT基板と、対
向基板の表面に、液晶分子を配向させるためのポリイミ
ド配向膜24を形成する。一般にポリイミド膜は、その
前駆体であるポリアミック酸を基板表面に印刷機などで
塗布し、これらを高温で焼成することにより形成され
る。ここで形成されたポリイミド配向膜24の表面をラ
ビング処理することにより配向処理を施す。
【0208】次に、これらTFT基板と対向基板のう
ち、一方の基板の表示領域周縁部にシール材を塗布し、
もう一方の対向基板を重ね合わせる。なお、シール材
は、後に液晶素子内に液晶を注入するための封入口が形
成されるように塗布する。シール材に紫外線を照射しな
がら加圧し、両基板を接着固定する。シール材としては
熱硬化型の材料を用い、加熱しながら加圧し、両基板を
接着固定してもよい。
【0209】基板間には直径4マイクロメートルの高分
子ビーズが分散され、基板間の間隔を保持できるように
なっている。その後、封入口から真空封入法により液晶
を液晶表示素子内に注入し、封入口を紫外線硬化樹脂な
どで封止する。
【0210】次に、蛍光体10を配置する側の基板5を
研磨することにより、その厚みを薄くする。本構成にお
ける精細度では、実施例1と同様の基板厚み(0.5mm
)では、光クロストークによるコントラスト低下を生
じてしまう。上記したように、本構成の精細度(42pp
i )において、光クロストークによるコントラスト低下
を抑制するためには0.3mm 以下が望ましい。本実施例
では、基板5の厚みを0.3mm とする。
【0211】組合せた基板の裏面に第1の偏光板4Aと
第2の偏光板4Bをノーマリークローズ特性(低電圧で
黒表示、高電圧で白表示)となるようにクロスニコル配
置で貼りつけ、液晶パネルとする。
【0212】以下、可視反射板の形成及び組立工程は実
施例1と同様である。
【0213】次に、光利用効率を図15と表5を用いて
説明する。表5は各部材での光利用率及び各部材透過後
の光強度の変化をまとめたものである。ここで、光源か
らの光強度を1とする。
【0214】光源1より出射する紫外光は反射板2,導
光層3によりほぼ全て液晶層方向に導かれる。そして、
この紫外光は、まず銀薄膜の形成されている可視反射板
11に入射する。本実施例で形成される銀薄膜(33ナ
ノメートル厚)は、図11に示す透過率特性を有するこ
とから、光源からの光は、ほぼ80%の光利用率(透過
率(310ナノメートル近傍))で可視反射板を透過す
る。
【0215】可視反射板11を透過した光は、蛍光体に
照射され、蛍光体は可視光を発光する。蛍光体による紫
外光−可視光変換効率はほぼ80%であり、そのうち約
1/3(26%)の光は前面方位へ散乱され、約1/3
は後方(可視反射板方向)へ散乱される。残り1/3は
側方に散乱される。
【0216】可視反射板11により、後方へ散乱される
光を反射し再利用する。本実施例における銀薄膜は、図
12に示す反射率特性を有することから、蛍光体からの
可視光はそれぞれ69%(赤色光),60%(緑色
光),47%(青色光)の反射率で反射する。従って、
前方に散乱される光も加え、表中での可視反射板効果
は、それぞれ169%(100+69%:赤色光),1
60%(100+60%:緑色光),147%(100
+47%:青色光)となる。
【0217】次に、これら可視光はそれぞれ第1の偏光
板4Aを透過し、ほぼ45%程度の強度となり、直線偏
光に変換される。そして、これら直線偏光は第1のガラ
ス基板5を透過する。第1のガラス基板5上には液晶を
駆動するための画素電極19及びこれらに電圧を供給す
る配線やスイッチング素子などが形成されており、これ
ら電極群には非透過な金属材料が用いられているために
光が透過できる面積は一部である。なお、本実施例では
液晶の表示モードとしてIPS方式を用いており、30
インチXGA(42ppi 相当)から、光の透過できる面
積の比率(開口率)はほぼ60%である。
【0218】TFT基板を透過した直線偏光はさらに液
晶層に入射される。液晶層では、液晶を駆動するための
電界によりすべての液晶分子が理想的に回転するわけで
はなく、また、透過率の波長依存性を有することから、
各光の光利用率(透過率)は赤色光で71%、緑色光で
75%、青色光では63%である。
【0219】各直線偏光はこの液晶層を透過する間にそ
の複屈折性により楕円偏光に変換され、基板9を透過
し、その後第2の偏光板4Bより偏光板の透過軸方向に
一致する光のみ出射される。第2の偏光板4Bでは、偏
光板自身での光吸収があるため、その光利用率(透過
率)は90%である。
【0220】表5において、出射光量は入射光量に各部
材の光利用率をすべて掛けた値である。そして、各色の
出射量の平均値が光利用率平均値となる。同じ光量の光
源を用いた場合には、光利用率の高い方が、輝度は高
い。
【0221】本構成では、光利用率は5.73% であ
り、後述する(比較例2)での可視反射板を利用しない
従来の構成に比べて、約1.27 倍の輝度を得ることが
できる。また、研磨することにより0.3mm 厚の基板を
利用しているために、本実施例における精細度(42pp
i )では十分にコントラスト比を確保できる。
【0222】以上の構成により、高輝度,高コントラス
トな液晶表示装置を得ることが可能である。
【0223】
【表5】
【0224】(比較例2)本比較例における液晶表示素
子は、表示部が対角30インチサイズXGA(42ppi 相
当)のIPS方式の液晶テレビである。本比較例では、
実施例2と比較して、銀薄膜からなる可視反射板を利用
していない点のみ異なる。
【0225】表6に各部材の光利用率及び液晶表示装置
の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は4.5
1% である。
【0226】
【表6】
【0227】(実施例3)本実施例は、実施例2に比較
して、可視反射板を形成する銀薄膜の膜厚のみ異なり、
それ以外は同様である。実施例2では銀薄膜の膜厚は3
3ナノメートルであるが、本実施例では膜厚は54ナノ
メートルである。
【0228】表7に各部材の光利用率及び液晶表示装置
の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は5.2
4% であり、(比較例2)での可視反射板を利用しな
い従来の構成に比べて、約1.16 倍の輝度を得ること
ができる。また、研磨することにより0.3mm 厚の基板
を利用しているために、本実施例における精細度(42
ppi )では十分にコントラスト比を確保できる。
【0229】以上の構成により、高輝度,高コントラス
トな液晶表示装置を得ることが可能である。
【0230】
【表7】
【0231】(比較例3)本比較例は、実施例2に比較
して、可視反射板を形成する銀薄膜の膜厚のみ異なり、
それ以外は同様である。実施例2では銀薄膜の膜厚は3
3ナノメートルであるが、本実施例では膜厚は134ナ
ノメートルである。
【0232】表8に各部材の光利用率及び液晶表示装置
の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は1.5
1% であり、(比較例2)での可視反射板を利用しな
い従来の構成に比べて、輝度は低下する。これは、可視
反射板において、可視光の反射率は高いものの、蛍光体
を励起する紫外光の透過率が極度に低下することによ
る。
【0233】
【表8】
【0234】(実施例4)本実施例の液晶表示装置にお
ける断面構成図を図18に示す。本実施例では、実施例
2において、ガラス基板5及び偏光板4Aに替えて、ハ
イブリッド基板27を用いる点以外は同様である。な
お、図18では、画素内の構造をわかりやすくするため
に、画素内が櫛歯状の電極により4分割された図面とし
たが、本実施例においては、10分割の画素である。
【0235】ハイブリッド基板27は、一対の超薄板基
板26A,26Bとこれら基板に挟持される偏光子4A
からなる。超薄板基板及び偏光子の厚みは、それぞれ5
0μm,0.2mm である。すなわちハイブリッド基板の
厚みは0.3mm となる。
【0236】光利用率は実施例2と同様であり、5.7
3% を達成できる。また、ハイブリッド基板27を用
いることにより、液晶表示装置の軽量化が可能となると
同時に、実施例2と同様に、42ppi という精細度にお
いて、高コントラストを達成できる。
【0237】(実施例5)本実施例の液晶表示装置にお
ける断面構成を図19に示す。本実施例は、実施例4に
比較して、TFTを含む電極群が、ハイブリッド基板2
7の対向基板9g側に形成される点のみ異なる。なお、
図19では、画素内の構造をわかりやすくするために、
画素内が櫛歯状の電極により4分割された図面とした
が、本実施例においては、10分割の画素である。
【0238】基板5の厚みは、上記するように光クロス
トークの問題から生じる制約を受けない。従って、電極
群形成のような多岐プロセスを容易に通ることが可能で
あり、生産効率を向上できる可能性がある。
【0239】なお、本実施例における光利用効率は実施
例4と同様であり、5.73% を達成できる。
【0240】(実施例6)本実施例における液晶表示装
置の断面構成を図20に示す。なお、図20では、画素
内の構造をわかりやすくするために、画素内が櫛歯状の
電極により4分割された図面としたが、本実施例におい
ては、10分割の画素である。
【0241】本実施例では、実施例2に比較して、蛍光
体の配置が液晶層より観測者側に配置される点が異な
る。これにより、研磨して薄くする基板が異なる。すな
わち、蛍光体の配置される側の基板9を研磨することに
より、その厚みを0.3mm とする。
【0242】表9に各部材の光利用率及び液晶表示装置
の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は1.8
1% であり、後述する(比較例4)での可視反射板を
利用しない従来の構成に比べて、輝度は1.27 倍向上
する。
【0243】
【表9】
【0244】(比較例4)本比較例は、実施例6に比較
して、可視反射板である銀薄膜を利用しない点のみ異な
る。
【0245】表10に各部材の光利用率及び液晶表示装
置の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は1.
43% である。
【0246】
【表10】
【0247】(実施例7)本実施例における液晶表示装
置の断面構成を図21に示す。本実施例における液晶表
示装置は、実施例2に比較して、各画素面積が異なる。
すなわち、SB>SG>SR となるよう構成される。ここ
で、SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青
色画素面積である。
【0248】図12からわかるように、33ナノメート
ルの銀薄膜の反射率特性は、可視光の長波長側で大き
く、低波長側で小さい。この時、RGBの画素面積が同
じ場合には、観測者側に出射する光の色には、赤色と緑
色が強く反映され、赤色から黄色味を帯びた表示色とな
る。
【0249】蛍光体からの光強度をαとすれば、前方位
に散乱する1/3αの光に加え、反射板により再利用さ
れる光を加えれば、観測者側に出射される光の光量は、
青色光は、
【0250】
【数6】
【0251】、緑色光は、
【0252】
【数7】
【0253】、赤色光は、
【0254】
【数8】
【0255】となる。従って、本構成の場合、画素28
の面積比率を、
【0256】
【数9】
【0257】とすればよく、最も単純には各画素の幅の
比率を
【0258】
【数10】
【0259】とすればよい。
【0260】画素サイズを変えることにより、強度を補
正することで、色付きのない白表示を可能とする。
【0261】(実施例8)本実施例における液晶表示装
置は、実施例2に比較して、大きく異なる点は以下の2
点である。
【0262】(1)可視反射板の金属薄膜として金(A
u)を用いる (2)SB>SG及びSB>SR を満たす (SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色
画素面積) 青色画素の面積が緑色画素及び赤色画素の面積のほぼ4
/3倍になるように設計している。具体的には、
【0263】
【数11】
【0264】とする。
【0265】金(Au)薄膜を反射板として用いる場合
には、各可視光に対する反射率が大きく異なる。緑色や
赤色の光に対してはほぼ90%の効率で反射するのに対
して、青色の光は40%しか反射されない。従って、観
測者側には、蛍光体からの光強度をαとすれば、前方位
に散乱する1/3αの光に加え、反射板により再利用さ
れる光を加えれば、青色光は
【0266】
【数12】
【0267】、一方赤色及び緑色光はそれぞれ、
【0268】
【数13】
【0269】となり、およそ4/3倍光強度が大きい。
このような表示は黄色がかった色となる。
【0270】従って、この強度さを画素サイズにより補
正することで、白表示を可能とする。
【0271】(実施例9)本実施例における液晶表示装
置の断面構成を図22に示す。また、図23に電極平面
図を示す。これら図中では液晶表示装置の1画素に対応
する部分のみ示しており、図23のA−A′における断
面が図22である。液晶表示素子は、表示部が対角40
インチサイズXGA(32ppi 相当)のTN方式の液晶
テレビである。
【0272】まず、厚さ0.5mm の第1のガラス基板5
上に走査配線16を形成する。次に窒化シリコンSiN
xなどの絶縁膜(図中では省略)が形成され、その上に
信号配線18,ソース電極(図中では省略)が形成され
る。これら電極材料には、クロムモリブデンCrMoを
用いている。また、信号配線や走査配線の材料には電気
抵抗の低いものであれば特に問題はなく、アルミニウム
や銅などでもよい。なお、マトリクス状に形成された走
査配線16と信号配線18の交点付近にスイッチング素
子であるTFT23が配置され、これらマトリクス状に
形成される各配線に囲まれた領域に対応して画素が形成
されている。TFTとしてはアモルファスシリコンによ
り形成されたものでもよいし、また、ポリシリコンによ
り形成されたものでもよい。本実施例ではTFTとして
アモルファスシリコンによる層構成を記述したが、ポリ
シリコンにおいては配線及び絶縁膜の層配置などが多少
異なる。しかし、その違いは本発明の効果に対しては特
に問題とはならない。
【0273】その後、さらに絶縁膜17を介して、各画
素内にITO(Indium Tin Oxide)により画素電極19
を形成する。画素電極19はTFT23を介して、信号
配線18に接続されている。なお、ここではTFTが形
成された第1のガラス基板5をTFT基板と呼ぶことに
する。
【0274】一方、厚みが0.5mm である薄板基板であ
る第2のガラス基板9には、各画素部にITOにより共
通電極21を形成する。共通電極の形成された基板を対
向基板と呼ぶことにする。
【0275】このようにして作製するTFT基板と、対
向基板の表面に、液晶分子を配向させるためのポリイミ
ド配向膜24を形成する。一般にポリイミド膜は、その
前駆体であるポリアミック酸を基板表面に印刷機などで
塗布し、これらを高温で焼成することにより形成され
る。ここで形成されたポリイミド配向膜24の表面をラ
ビング処理することにより配向処理を施す。
【0276】次に、これらTFT基板と対向基板のう
ち、一方の基板の表示領域周縁部にシール材を塗布し、
もう一方の対向基板を重ね合わせる。なお、シール材
は、後に液晶素子内に液晶を注入するための封入口が形
成されるように塗布する。シール材に紫外線を照射しな
がら加圧し、両基板を接着固定する。シール材としては
熱硬化型の材料を用い、加熱しながら加圧し、両基板を
接着固定してもよい。
【0277】基板間には直径5.5 マイクロメートルの
高分子ビーズが分散され、基板間の間隔を保持できるよ
うになっている。その後、封入口から真空封入法により
液晶を液晶表示素子内に注入し、封入口を紫外線硬化樹
脂などで封止する。
【0278】組合せた基板の裏面に第1の偏光板4Aと
第2の偏光板4Bをノーマリーオープン特性(低電圧で
白表示、高電圧で黒表示)となるようにクロスニコル配
置で貼りつける。
【0279】一方、支持基板(図中省略)上には、10
0℃下での真空蒸着により銀薄膜を形成する。この銀薄
膜が可視反射板11となる。銀膜の厚みは33ナノメー
トルである。なお、本実施例における可視反射板の構造
は、蛍光体からの散乱光をできるだけ効率よく所定の画
素に入射すること、すなわち集光能力を考慮して、図9
(c)の構造とする。
【0280】さらに、各画素に対応して、蛍光体を形成
する。本実施例では、赤色蛍光体に6MgO・As
25:Mn4+,緑色蛍光体にY2SiO6:Ce,T
3+,青色蛍光体にBa0.87Mg2Al1627:Eu
0.13 2+を用いる。
【0281】そして、この蛍光体の形成される基板を、
上記液晶パネルの第1の偏光板4A側に貼りつけて液晶
表示素子を組立てる。この液晶表示素子に、光源1,反
射板2,導光層3からなるバックライトユニットを組合
せることにより液晶表示装置を組立てた。光源1には、
300ナノメートルから320ナノメートルの紫外光を
有する水銀灯を用いる。
【0282】次に、光利用効率を図22と表11を用い
て説明する。表11は各部材での光利用率及び各部材透
過後の光強度の変化をまとめたものである。ここで、光
源からの光強度を1とする。
【0283】光源1より出射する紫外光は反射板2,導
光層3によりほぼ全て液晶層方向に導かれる。そして、
この紫外光は、まず銀薄膜の形成されている可視反射板
11に入射する。本実施例で形成される銀薄膜(33ナ
ノメートル厚)は、図11に示す透過率特性を有するこ
とから、光源からの光は、ほぼ80%の光利用率(透過
率(310ナノメートル近傍))で可視反射板を透過す
る。
【0284】可視反射板11を透過した光は、蛍光体に
照射され、蛍光体は可視光を発光する。蛍光体による紫
外光−可視光変換効率はほぼ80%であり、そのうち約
1/3(26%)の光は前面方位へ散乱され、約1/3
は後方(可視反射板方向)へ散乱される。残り1/3は
側方に散乱される。
【0285】可視反射板11により、後方へ散乱される
光を反射し再利用する。本実施例における銀薄膜は、図
12に示す反射率特性を有することから、蛍光体からの
可視光はそれぞれ69%(赤色光),60%(緑色
光),47%(青色光)の反射率で反射する。従って、
前方に散乱される光も加え、表中での可視反射板効果
は、それぞれ169%(100+69%:赤色光),1
60%(100+60%:緑色光),147%(100
+47%:青色光)となる。
【0286】次に、これら可視光はそれぞれ第1の偏光
板4Aを透過し、ほぼ45%程度の強度となり、直線偏
光に変換される。そして、これら直線偏光は第1のガラ
ス基板5を透過する。第1のガラス基板5上には液晶を
駆動するための画素電極19及びこれらに電圧を供給す
る配線やスイッチング素子などが形成されており、これ
ら電極群には非透過な金属材料が用いられているために
光が透過できる面積は一部である。なお、本実施例では
液晶の表示モードとしてTN方式を用いており、40イ
ンチXGA(32ppi相当)から、光の透過できる面積
の比率(開口率)はほぼ85%である。
【0287】TFT基板を透過した直線偏光はさらに液
晶層に入射される。液晶層では、液晶を駆動するための
電界によりすべての液晶分子が理想的に回転するわけで
はなく、また、透過率の波長依存性を有することから、
各光の光利用率(透過率)は赤色光で86%、緑色光で
90%、青色光では86%である。
【0288】各直線偏光はこの液晶層を透過する間にそ
の旋光性により方向の異なる直線偏光に変換され、基板
9を透過し、その後第2の偏光板4Bより偏光板の透過
軸方向に一致する光のみ出射される。第2の偏光板4B
では、偏光板自身での光吸収があるため、その光利用率
(透過率)は90%となる。
【0289】表11において、出射光量は入射光量に各
部材の光利用率をすべて掛けた値である。そして、各色
の出射量の平均値が光利用率平均値となる。同じ光量の
光源を用いた場合には、光利用率の高い方が、輝度は高
い。
【0290】本構成では、光利用率は9.92% であ
り、後述する(比較例5)での可視反射板を利用しない
従来の構成に比べて、約1.27 倍の輝度を得ることが
できる。また、0.5mm厚の基板を利用しているため
に、本実施例における精細度(32ppi )では十分にコ
ントラスト比を確保できる。
【0291】以上の構成により、高輝度,高コントラス
トな液晶表示装置を得ることが可能である。
【0292】
【表11】
【0293】(比較例5)本比較例における液晶表示装
置の断面構成を図24に示す。液晶表示素子は、表示部
が対角40インチサイズXGA(32ppi 相当)のTN
方式の液晶テレビである。本比較例では、実施例10と
比較して、銀薄膜からなる可視反射板を利用していない
点のみ異なる。
【0294】表12に各部材の光利用率及び液晶表示装
置の光利用率をまとめた。本構成では、光利用率は7.
82% である。
【0295】
【表12】
【0296】
【発明の効果】本発明により、低消費電力で、高輝度,
高精細,高コントラストな液晶表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のカラーフィルタを用いた液晶表示装置の
断面概略図。
【図2】従来の蛍光体を用いた液晶表示装置の断面概略
図。
【図3】銀膜における透過率と反射率特性。
【図4】本発明における液晶表示装置の断面概略図。
【図5】本発明における液晶表示装置の断面概略図。
【図6】本発明における可視反射板の構造を説明するた
めの図。
【図7】本発明における可視反射板の構造を説明するた
めの図。
【図8】本発明における可視反射板の構造を説明するた
めの図。
【図9】本発明における可視反射板の構造を説明するた
めの図。
【図10】各金属膜における反射率特性。
【図11】各膜厚における銀膜の透過率特性。
【図12】各膜厚における銀膜の反射率特性。
【図13】金属膜厚と相対輝度の関係を説明するための
図。
【図14】基板厚みと画素ピッチの関係を説明するため
の図。
【図15】実施例1における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図16】実施例1における液晶表示装置の画素内電極
構造を説明するための図。
【図17】比較例1における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図18】実施例4における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図19】実施例5における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図20】実施例6における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図21】実施例8における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【図22】実施例10における液晶表示装置の断面を説
明するための図。
【図23】実施例10における液晶表示装置の画素内電
極構造を説明するための図。
【図24】比較例5における液晶表示装置の断面を説明
するための図。
【符号の説明】
1…光源、2…反射板、3…導光層、4(4A,4B)
…偏光板、5…第1のガラス基板、6…液晶層、7…ブ
ラックマトリクス、8…カラーフィルタ(8A:赤色カ
ラーフィルタ、8B…緑色カラーフィルタ、8C…青色
カラーフィルタ)、9…第2のガラス基板、10…蛍光
体(10A…赤色蛍光体、10B…緑色蛍光体、10C
…青色蛍光体)、11…可視反射板(11A…金属膜、
11B…支持基板)、12…蛍光体励起光、13…蛍光
体散乱光、14…可視反射光、15…共通配線、16…
走査配線、17(17A,17B)…絶縁膜、18…信
号配線、19…画素電極、20…低容量絶縁膜、21…
共通電極、22…スルーホール、23…薄膜トランジス
タ(TFT)、24…配向膜、25…電界、26(26
A,26B)…超薄板基板、27…ハイブリッド基板、
28…画素領域(28A…赤色画素領域、28B…緑色
画素領域、28C…青色画素領域)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 520 G02F 1/1335 520 1/1343 1/1343 (72)発明者 大島 徹也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 大阿久 仁嗣 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 近藤 克己 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 椎木 正敏 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2H090 HA01 HB07X HD06 JA02 JB02 JB03 LA05 LA09 LA17 2H091 FA08X FA08Z FA14Z FA43Z LA12 LA15 LA17 LA18 2H092 GA14 HA05 JA24 JB07 KA04 NA01 NA26 NA29 PA01 PA02 PA12 PA13 2H093 NC42 ND04 ND39 ND53 ND54 NE01 NE02 NE04 NE10

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向する一対の基板と、該一対の基板間に
    挟持された液晶の層と、該液晶の層を挟持する一対の基
    板の外側に配置された偏光板と、光源とからなり、画素
    毎に前記液晶の配向方向を制御して表示を行う液晶表示
    装置において、 前記偏光板より外側に、前記各画素に対応して蛍光体を
    配置し、金属膜を用いて形成される可視反射板を、前記
    蛍光体と前記光源との間に配置することを特徴とする液
    晶表示装置。
  2. 【請求項2】前記可視反射板と前記蛍光体は、互いに接
    するよう配置されていることを特徴とする請求項1に記
    載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】前記可視反射板は、金属薄膜から構成され
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】前記可視反射板は、金属薄膜と、その金属
    薄膜を支持することが可能な支持基板とから構成される
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】前記金属薄膜は、単一の組成からなること
    を特徴とする請求項3又は請求項4に記載の液晶表示装
    置。
  6. 【請求項6】前記金属薄膜は、複数の組成からなること
    を特徴とする請求項3又は請求項4に記載の液晶表示装
    置。
  7. 【請求項7】前記金属薄膜は、組成の異なる少なくとも
    2層以上の薄膜からなることを特徴とする請求項3又は
    請求項4に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】前記金属薄膜は、前記各画素に対応する領
    域内で、該領域のほぼ全域を覆うように形成されている
    ことを特徴とする請求項3から請求項7のうちいずれか
    一項に記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】前記金属薄膜は、前記各画素に対応する領
    域内で、部分的に形成されていることを特徴とする請求
    項3から請求項7のうちいずれか一項に記載の液晶表示
    装置。
  10. 【請求項10】前記金属薄膜は、前記各画素に対応する
    領域内で、その表面が凹凸形状を有することを特徴とす
    る請求項3から請求項9のうちいずれか一項に記載の液
    晶表示装置。
  11. 【請求項11】前記支持基板は、その表面に凸状部を備
    え、凹凸な表面形状を有し、該凸状部の少なくとも一部
    に前記金属薄膜が形成されていることを特徴とする請求
    項4から請求項7又は請求項9から請求項10のうちい
    ずれか一項に記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】前記凸状部は、前記基板面に垂直な少な
    くとも一つの方向における断面が、三角形または台形ま
    たは円弧形状であることを特徴とする請求項11に記載
    の液晶表示装置。
  13. 【請求項13】前記金属薄膜は、銀(Ag)と銅(C
    u)と金(Au)とアルミニウム(Al)とロジウム(R
    h)とからなる群から選択された一種または複数の組成
    を含むことを特徴とする請求項3から請求項12のうち
    いずれか一項に記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】前記金属薄膜は、その膜厚が70ナノメ
    ートル以下であることを特徴とする請求項3から請求項
    13のうちいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  15. 【請求項15】前記金属薄膜は、その膜厚が5ナノメー
    トル以上65ナノメートル以下であることを特徴とする
    請求項3から請求項14のうちいずれか一項に記載の液
    晶表示装置。
  16. 【請求項16】前記支持基板は、石英ガラス基板である
    ことを特徴とする請求項4から請求項15のうちいずれ
    か一項に記載の液晶表示装置。
  17. 【請求項17】前記支持基板は、紫外線を透過する樹脂
    基板であることを特徴とする請求項4から請求項15の
    うちいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  18. 【請求項18】前記樹脂基板は、ポリカーボネートから
    なることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装
    置。
  19. 【請求項19】前記各画素に対応する部分毎に配置され
    る蛍光体は、1種の組成で構成されることを特徴とする
    請求項1から請求項18のうちいずれか一項に記載の液
    晶表示装置。
  20. 【請求項20】前記画素に対応する部分毎に配置される
    蛍光体は、少なくとも2種以上の組成で構成されること
    を特徴とする請求項1から請求項18のうちいずれか一
    項に記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】前記各画素に対応する部分毎に配置され
    る蛍光体は、励起波長の異なる少なくとも2種以上で構
    成されることを特徴とする請求項1から請求項20のう
    ちいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  22. 【請求項22】前記各画素の面積は、(式1)を満たす
    ことを特徴とする請求項1から請求項21のうちいずれ
    か一項に記載の液晶表示装置。 【数1】 SB>SGB>SR …(式1) SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色画
    素面積
  23. 【請求項23】前記各画素の面積は、(式2)を満たす
    ことを特徴とする請求項1から請求項22のうちいずれ
    か一項に記載の液晶表示装置。 【数2】 SB>SG>SR …(式2) SR:赤色画素面積、SG:緑色画素面積、SB:青色画
    素面積
  24. 【請求項24】前記蛍光体は、3価のユーロピウムイオ
    ン(Eu3+)と2価のマンガンイオン(Mn2+)と2価
    のユーロピウムイオン(Eu2+)と4価のマンガンイオ
    ン(Mn4+)と3価のテルビウムイオン(Tb3+)と3
    価のジスプロシウムイオン(Dy3+)とからなる群か
    ら、少なくとも1種のイオンを含むことを特徴とする請
    求項1から請求項23のうちいずれか一項に記載の液晶
    表示装置。
  25. 【請求項25】前記蛍光体は、硫化亜鉛(ZnS)を含
    むことを特徴とする請求項1から請求項23のうちいず
    れか一項に記載の液晶表示装置。
  26. 【請求項26】前記光源は、400ナノメートル以下の
    波長を有する光を発する紫外光源であることを特徴とす
    る請求項1から請求項25のうちいずれか一項に記載の
    液晶表示装置。
  27. 【請求項27】前記紫外光源は、低圧水銀灯であること
    を特徴とする請求項1から請求項25のうちいずれか一
    項に記載の液晶表示装置。
  28. 【請求項28】前記紫外光源は、高圧水銀灯であること
    を特徴とする請求項1から請求項25のうちいずれか一
    項に記載の液晶表示装置。
  29. 【請求項29】前記光源は、450ナノメートル近傍の
    波長を有する光を発する青色光源であることを特徴とす
    る請求項1から請求項25のうちいずれか一項に記載の
    液晶表示装置。
  30. 【請求項30】前記液晶層を挟持する一対の基板のう
    ち、蛍光体が配置される側の基板は、厚みが0.5mm 以
    下の薄板基板であることを特徴とする請求項1から請求
    項29のうちいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】前記液晶層を挟持する一対の基板のう
    ち、蛍光体が配置される側の基板は、厚みが画素短辺方
    向幅の√3/2倍以下の薄板基板であることを特徴とす
    る請求項1から請求項29のうちいずれか一項に記載の
    液晶表示装置。
  32. 【請求項32】前記薄板基板は、一対の超薄板ガラス
    と、該超薄板ガラスに挟持された光透過可能な光透過性
    樹脂層とから成ることを特徴とする請求項30又は請求
    項31に記載の液晶表示装置。
  33. 【請求項33】前記超薄板ガラス基板は、厚みが前記薄
    板基板の厚みの1/2未満であることを特徴とする請求
    項32に記載の液晶表示装置。
  34. 【請求項34】前記超薄板ガラス基板は、厚みが0.2m
    m 以下であることを特徴とする請求項32に記載の液晶
    表示装置。
  35. 【請求項35】前記光透過性の樹脂層は、光学部材であ
    ることを特徴とする請求項32から請求項34のうちい
    ずれか一項に記載の液晶表示装置。
  36. 【請求項36】前記光透過性の樹脂層は、偏光機能を有
    することを特徴とする請求項32から請求項34のうち
    いずれか一項に記載の液晶表示装置。
  37. 【請求項37】前記蛍光体は、前記液晶層を挟む一対の
    基板に対して、前記光源と逆の側に配置されていること
    を特徴とする請求項1から請求項36のうちいずれか一
    項に記載の液晶表示装置。
  38. 【請求項38】前記蛍光体材料は、前記液晶層を挟む一
    対の基板と、前記光源との間に配置されていることを特
    徴とする請求項1から請求項36のうちいずれか一項に
    記載の液晶表示装置。
  39. 【請求項39】前記一対の基板は、対向する面にそれぞ
    れ電極群が形成されていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項38のうちいずれか一項に記載の液晶表示装
    置。
  40. 【請求項40】前記電極群は、画素内に形成される液晶
    を駆動するための画素電極と共通電極が、それぞれ異な
    る基板上に形成される構成を有することを特徴とする請
    求項39に記載の液晶表示装置。
  41. 【請求項41】前記一対の基板のうち、一方の基板にの
    み電極群が形成されていることを特徴とする請求項1か
    ら請求項38のうちいずれか一項に記載の液晶表示装
    置。
  42. 【請求項42】前記一対の基板のうち、一方の基板にの
    み電極群が形成され、前記光源は、前記電極群の形成さ
    れる基板側に配置されることを特徴とする請求項41に
    記載の液晶表示装置。
  43. 【請求項43】前記一対の基板のうち、一方の基板にの
    み電極群が形成され、前記光源は、前記電極群の形成さ
    れない基板側に配置されることを特徴とする請求項41
    に記載の液晶表示装置。
  44. 【請求項44】前記電極群は、画素内に形成される液晶
    を駆動するための共通電極及び画素電極のうち、少なく
    とも一方が、櫛歯状に形成された構成であることを特徴
    とする請求項41から請求項43のうちいずれか一項に
    記載の液晶表示装置。
  45. 【請求項45】前記画素電極及び共通電極のうち、少な
    くとも一方の電極は、透明導電膜で形成されていること
    を特徴とする請求項44に記載の液晶表示装置。
  46. 【請求項46】前記光源は、1フレーム期間内に間欠的
    に点灯することを特徴とする請求項1から請求項45の
    うちいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  47. 【請求項47】前記蛍光体は、その残光時間が1フレー
    ム期間に相当する時間以下であることを特徴とする請求
    項46に記載の液晶表示装置。
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