JP2003287218A - 燃焼排ガス焼却炉解体時における汚染物質自動除去装置及び方法 - Google Patents

燃焼排ガス焼却炉解体時における汚染物質自動除去装置及び方法

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JP2003287218A
JP2003287218A JP2003017233A JP2003017233A JP2003287218A JP 2003287218 A JP2003287218 A JP 2003287218A JP 2003017233 A JP2003017233 A JP 2003017233A JP 2003017233 A JP2003017233 A JP 2003017233A JP 2003287218 A JP2003287218 A JP 2003287218A
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incinerator
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JP2003017233A
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English (en)
Inventor
Yasunori Terabe
保典 寺部
Keita Inoue
敬太 井上
Yuji Nakagawa
祐二 中川
Kentaro Saeki
健太郎 佐伯
Taido Aoki
泰道 青木
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、焼却炉解体時におけるクリンカ及
び汚染物質除去方法及び装置を提供する。 【解決手段】 焼却炉内を自動で昇降する手段である昇
降台10が示されている。この昇降台10は、その上表
面の周縁に沿ってガイドレール12を備えており、ガイ
ドレール12上を自動移動装置14が走行する。さら
に、自動移動装置14は、ホース20を介して運搬され
てきた流体物等を噴射する汚染物質自動除去手段として
のジェットガン18を備えている。従って、ジェットガ
ン18は昇降台10により上下方向に位置決めされ、ガ
イドレール12上を走行する自動移動装置14により炉
の内周方向に位置決めされる。ジェットガン18は炉内
側壁に向かって流体物等を噴射することにより炉内側壁
に付着された全クリンカ及び汚染物質を炉内側壁から削
り取り(ハツリ取り)除去することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ごみ焼却炉解体時
における、炉内側壁に付着した汚染物質を自動除去する
ための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却炉解体時には事前に炉内に付着
した汚染物質を除去し、その後解体することが義務付け
られている。従来の焼却炉解体時においては炉内側壁に
付着したクリンカ及び汚染物質を除去する場合、炉内に
下方から上方に向かって足場を組んでいき、作業員が足
場に乗った状態でたがね、ハンマ等を使用する手作業に
より除去していた。この際、作業員が汚染物質を吸引せ
ず健康及び安全性を確保するために、焼却炉外からファ
ンで空気を取り込むエアラインマスクを使用し除去作業
をしていた。
【0003】しかしながら、上記方法では、マスクが装
着された状態で作業しなければならず、作業効率が良好
でなかった。また、焼却炉外からエアラインマスクを繋
ぐチューブが必要であり、炉外から長距離離れた場所で
作業することが困難であった。
【0004】また、特開第2001−108226号に
おいて焼却炉外で操作することによりクリンカ等を除去
するシステムが開示されているが、従来炉内で行ってい
た作業を炉外で行うことを可能にしたものに過ぎず、作
業の煩雑さも解決されていない。さらに、従来炉内で作
業員の手作業により、高圧水を噴霧して汚染物質を除去
することも行われていた。しかし、洗浄後の排水は汚染
物質を含むので、排水を再利用すると排水内の有害成分
が濃縮して人体へ悪影響を及ぼすおそれがあった。よっ
て、作業員の安全性を確保するためには洗浄後の排水を
再度洗浄水として利用することができず、全て下水道へ
と放流していたため、コスト高となるという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、焼却炉解体時
または清掃時において焼却炉内に付着したクリンカ及び
汚染物質を除去する際の除去作業の安全性を確保しつつ
作業効率を向上させる手段が必要である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、本発
明は、焼却炉内を昇降する昇降手段と、前記昇降手段の
水平表面と平行に焼却炉内側壁の付着物に略沿って移動
し且つ該付着物方向に噴流を放出する汚染物質除去手段
とを備えた焼却炉解体時に焼却炉内側壁に付着した汚染
物質を除去するための装置を提供する。
【0007】本装置によれば、焼却炉内に付着した汚染
物質等を無人で除去することができる。すなわち、粒状
物、流体物及びその混合物を汚染物質に噴射して除去さ
せる汚染物質除去手段を、焼却炉内において昇降及び内
周方向に移動させることができる。具体的には、焼却炉
の上下方向に対しては炉内を昇降する昇降手段で除去す
べき汚染物質が存在する目標地点まで運搬し該除去手段
を用いて除去することができ、炉の内周方向に対しては
該除去手段を昇降手段の水平表面と平行に移動させるこ
とにより除去することができる。従って、本装置によれ
ば作業員が焼却炉内に入って作業する必要がなく、また
噴射手段を用いて汚染物質を除去するため迅速且つ完全
に除去することができる。
【0008】請求項2によれば、本発明は請求項1に記
載の装置であって、前記昇降手段は、焼却炉内側壁の付
着物に略沿うような形状を有するガイドレールを備え、
さらに前記汚染物質除去手段は、前記ガイドレール上を
走行する請求項1に記載の装置を提供する。
【0009】本装置によれば、焼却炉内を昇降する台等
の昇降手段に炉内に付着しクリンカ及び汚染物質に合う
ようなガイドレールを設け、このレールに沿って汚染物
質除去手段を走行させるため付着物と汚染物質除去手段
との距離(スタンドオフ距離)を一定範囲内に維持する
ことができ効率的且つ十分に除去作業を行うことができ
る。さらに焼却炉内側壁への付着が多い部分について汚
染物質除去手段が付着物に接触し除去作業を停止させる
ことを防止できる。
【0010】請求項3によれば、本発明は、請求項1に
記載の装置であって、前記汚染物質除去手段は、該手段
と焼却炉内側壁の付着物との間の距離を一定に保持する
手段を備えた装置を提供する。
【0011】本装置によれば、汚染物質除去手段に該手
段と焼却炉内側壁との間の距離を一定距離に保持するセ
ンサ等の手段が設けられている。従って、汚染物除去手
段が付着物に衝突せず且つ付着物に対して常に適正な距
離で噴射することができ、より効率的且つ十分に除去作
業を行うことができる。
【0012】請求項4によれば、本発明は請求項1〜3
のいずれか1項に記載の装置であって、前記噴流による
反動を互いに相殺する手段を有する装置を提供する。ま
た、請求項5によれば、本発明は請求項4に記載の装置
であって、前記噴流による反動を互いに相殺する手段
は、前記噴流により汚染物質除去手段に作用する反力を
互いに相殺するように前記昇降手段に配置された少なく
とも一対の前記汚染物質除去手段を有することからなる
ことを特徴とする汚染物質自動除去装置を提供する。
【0013】焼却炉内側壁の汚染物資に向かって汚染物
質除去手段から噴流が放出される際、該除去手段は噴流
と逆の方向に大きな反力が作用する。この力がガイドレ
ール等を介して昇降手段に作用すると昇降手段が傾斜し
たり又は倒れたりし、適切に汚染物質に噴射することが
できない。また、このような事態を回避するために昇降
手段を十分に固定するには大規模、大荷重の昇降手段を
準備する必要があり、小さな焼却炉に適合しない又はコ
ストが増大する等の弊害を招く。従って本装置によれ
ば、上記反力が作用する方向と逆方向に反力が作用する
位置にもう一つ汚染物質除去手段を設置し、互いに他の
除去手段から作用される噴流の反力が相殺される対を構
成することにより上記弊害を回避させている。さらに、
請求項6によれば、本発明は、前記汚染物質除去手段
は、水を用いた噴流を放出して前記汚染物質を除去する
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載
の汚染物質自動除去装置を提供する。さらに、請求項7
によれば、本発明は、前記汚染物質除去手段は、水を用
いた噴流を放出して前記汚染物質を除去する装置と、前
記汚染物質除去後の排水を前記噴流に再利用する装置と
を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1
項に記載の汚染物質自動除去装置を提供する。さらに、
請求項8によれば、本発明は、焼却炉内で昇降手段を昇
降させる昇降工程と、前記昇降手段の水平表面と平行に
焼却炉内側壁の付着物に略沿って汚染物質除去手段を移
動させる移動工程と、該汚染物質除去手段から該付着物
方向に噴流を放出する放出工程と、該噴流によって焼却
炉内側壁に付着した汚染物質を除去する除去工程とを有
することを特徴とする汚染物質自動除去方法を提供す
る。さらに、請求項9によれば、本発明は、前記放出工
程は水を用いた噴流を放出することを特徴とする請求項
8に記載の汚染物質自動除去方法を提供する。さらに、
請求項10によれば、本発明は、前記放出工程は水を用
いた噴流を放出し、さらに、前記噴流放出後に生ずる排
水を前記噴流に再利用する工程を有することを特徴とす
る、請求項8または9に記載の汚染物質自動除去方法を
提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本明細書に添付する図面を
参照しつつ本発明の好ましい実施の形態について説明す
る。
【0015】図1を参照すれば、焼却炉内を自動で昇降
する手段である昇降台10が示されている。この昇降台
10は、図示しない炉の下部に延びた昇降する支柱で支
持されていても良く又は炉の天井部から下部に延びた昇
降台10を囲むレール上を走行しても良い。また、10
は、その上表面の周縁に沿ってガイドレール12を備え
ており、ガイドレール12上を自動移動装置14が走行
する。さらに、自動移動装置14は、ホース20を介し
て運搬されてきた流体物等を噴射する汚染物質自動除去
手段としてのジェットガン18を備えている。従って、
ジェットガン18は昇降台10により上下方向に位置決
めされ、ガイドレール12上を走行する自動移動装置1
4により炉の内周方向に位置決めされる。従って、ジェ
ットガン18は炉内側壁の総ての地点をも標的にするこ
とができ、その結果該ジェットガンが炉内側壁に向かっ
て流体物等を噴射することにより炉内側壁に付着された
全クリンカ及び汚染物質を炉内側壁から削り取り(ハツ
リ取り)除去することができる。
【0016】また、ジェットガン18から噴射される噴
流には、金属片、セラミックス片及び水を噴射するアブ
レッシブジェット、水を噴射するウォータージェット、
水及び砂を噴射するウェットブラスト、砂を噴射するサ
ンドブラストを使用することが考えられる。これらは、
それぞれ特性を有し、それぞれの特性に応じた適用先が
ある。すなわち、炉内側壁に装着された耐火物を解体・
除去する場合は、噴射の力が強いアブレッシブジェッ
ト、ウォータージェットで行うべきであり、これらの使
用は耐火物を削ると同時に耐火物の表面清掃及び水管表
面の灰落としをも可能であるという利点を有する。ま
た、アブレッシブジェット、ウォータージェットは、水
により灰を湿潤状態にするため、灰が飛散しないという
利点もある。一方、アブレッシブジェット、ウォーター
ジェットに比してウェットブラスト、サンドブラスト
は、噴射力が弱いため耐火物を削ることが困難である。
しかしながら、耐火物の表面清掃や水管表面の灰落とし
は可能であり、この作業に用いた場合に作業後に排水が
ほとんど又は全く出ないという利点がある。従って、上
記噴流の特性を考慮して、焼却炉内側壁への付着状況、
排水場所の確保等の焼却炉外部の環境に応じて適宜選択
し、又は組合せをすることが好ましい。ここで、洗浄に
必要な水は廃棄物焼却炉設備の規模によっても異なる
が、一例を挙げると、1日あたりのごみ処理能力が10
〜100トン程度のごみ焼却施設においてアブレッシブ
ジェットやウォータージェットを行うときは毎分250
−300リットル程度、1日に換算して120―150
立方メートル程度の大量の洗浄水が必要となる。また、
この大量に使用された洗浄水は、汚染物質の洗浄後には
排水となるから、下水道等への放流水も増大することと
なる。よって、アブレッシブジェットやウォータージェ
ットを行うときは、洗浄後に排出された排水を再利用し
て噴流として用いることが望ましい。具体的には、汚染
物質を除去した排水を、アブレッシブジェット水やウォ
ータージェット水として再利用する場合には、除染排水
を一旦貯留ピットに貯留し、貯留水上澄みをポンプによ
り循環して再び上記ジェット水として再利用することが
できる。貯留ピットとしてはごみ焼却炉のごみピットを
利用する。また、ごみピットが利用できない場合には他
の場所へ貯留するか、排水槽を仮設してもよい。従来、
排水を再利用すると排水内の有害成分、例えばダイオキ
シンや重金属等が濃縮して人体へ悪影響を及ぼすおそれ
があったため、排水の再利用は実現できなかった。しか
し、本実施の形態にかかる汚染物質除去装置は炉内を無
人で操作できるため、人体へ悪影響を及ぼすことなく、
安全に排水を再利用することができる。そして、排水を
再利用することで、噴流に用いる洗浄水、具体的には水
道水や工業用水の補給水量を節減できるとともに、下水
道等への放流水を大幅に低減できる。
【0017】図2を参照すれば、図1の昇降台10の変
形例として昇降台20が示されている。解体時における
焼却炉内側壁にはクリンカ等が大きく付着している場合
がある。従って、昇降台20は、図1に示すような昇降
台10よりも小さくし、クリンカに衝突しないようにし
ている。また、クリンカ等の付着が小さい箇所について
はクリンカ等とジェットガン(図示せず)との距離が大
きいためウォータジェット等の解体力が強いジェットガ
ンを使用することが好ましい。
【0018】図3を参照すれば、図1のガイドレール1
2の変形例としてガイドレール32が示されている。焼
却炉解体時におけるクリンカ等の付着形状は、焼却炉そ
れぞれに個々に変化するものであり、ガイドレールも該
付着形状に適合するように設置されることが好ましい。
本例では、数種類の楕円形状のガイドレールのパーツを
事前に準備し、これらをクリンカ等の形状に適合するよ
うに組み合わせて1本のガイドレール32を構成する。
従って、本例によれば数種類のガイドレールのパーツを
準すれば種々のクリンカ等の形状と略同一形状のガイド
レールを構築することが可能となり、その結果、図5に
示すスタンドオフ距離を略一定に保持することができ
る。
【0019】図4を参照すれば、4つの自動移動装置4
4を有する汚染物質除去装置を示している。図示する通
り本装置では矩形の昇降台40の上表面の周辺縁周縁に
4つのガイドレール42が設置されている。自動移動装
置44はそれぞれ各ガイドレール42に沿って走行す
る。またそれぞれの自動移動装置44a、44b、44
c、44dは、互いに対向する2対の装置を形成する。
ジェットガン48が作動している際、それぞれの装置は
噴流方向と逆方向に反力が作用するため、例えば装置4
4a、44cについて反力は他の反力と逆方向に作用す
る。従って、反力は昇降台40全体に作用する力として
は互いに相殺される。装置44b、44cについても同
様である。また、各対装置44a、44cと、44b、
44dとは、矢印で示すように互いに他の装置と逆方向
に走行する。従って、装置の走行方向に対して各装置の
重力も釣り合うこととなる。
【0020】さらに、隣接するガイドレール上を走行す
る自動移動装置44(例えば44aと44b)について
は矢印に示すように互いに同方向(離れる方向)に走行
する。従って、4つの自動移動装置44が移動すること
によりジェットガンの噴射で生じる昇降台40の上表面
上の回転モーメントもそれぞれ相殺される。従って、汚
染物質除去装置のジェットガンでクリンカ及び汚染物質
除去作業を行う際に作用する力とモーメントは相殺さ
れ、昇降台40の傾斜等を防止することができる。
【0021】図6〜9を参照すれば、図5に示すスタン
ドオフ距離を一定に距離に保持するために自動調節する
装置及び方法について示している。
【0022】図6、7に示す通りこの装置において、昇
降台上で自動移動装置を走行させるガイドレール62
は、図3に示すようなガイドレールパーツの組合せによ
りクリンカ等の形状と略同一に形成されている。これに
よりスタンドオフ距離を一定の範囲内に保持することが
できる。
【0023】次に、上記一定範囲内に保持されたスタン
ドオフ距離をさらに微調節し、クリンカ等の付着量の如
何にかかわらず常に一定距離に保持する方法について説
明する。
【0024】ジェットガン68は自動移動装置に対して
炉内側壁方向(図6矢印参照)に前後する手段を設ける
(図示せず)。また、ジェットガン68の先端にはジェ
ットガンとクリンカ等との距離を検知する距離確認用セ
ンサが設置されている(図示せず)。このセンサで測定
し自動移動装置64上をジェットガンを移動させること
によりスタンドオフ距離を常に一定に保持させる。尚、
上記距離確認用センサは、電磁波、赤外線、レーザ、音
波等を用いた非接触式センサである。
【0025】図8を参照すれば、スタンドオフ距離を一
定に保持する制御のフローチャートが示されている。ま
ずジェットガン68の噴射が開始されるとセンサによる
スタンドオフ距離の測定が開始される(参照番号8
1)。さらにジェットガンを備える自動移動装置64が
ガイドレール62上を周方向に移動する(参照番号8
2)。自動移動装置64の周方向への移動中、スタンド
オフ距離すなわちセンサにより測定された距離が目標値
と等しい場合には、継続して移動し続ける。しかしなが
ら、測定されたスタンドオフ距離が目標値と異なった場
合(参照番号83)には、自動移動装置の周方向への移
動を一時停止又は減速させる(参照番号84)。クリン
カ等の付着量が急激に変化した場合に、下述するジェッ
トガンの調節が間に合わなくなることを防止するためで
ある。この一時停止又は減速の後、現実のスタンドオフ
距離が目標値に到達するまで調節装置が焼却炉内側壁方
向にジェットガン68を移動させる(参照番号85)。
スタンドオフ距離が目標値に等しくなると自動移動装置
は再びガイドレール上を周方向に移動し始め、センサに
よるスタンドオフ距離の測定し続ける。すなわち上記制
御を繰り返す。
【0026】このように制御することによって、ジェッ
トガン68とクリンカ等との間のスタンドオフ距離は常
に一定距離に保持されることとなる。
【0027】さらに、図9を参照すれば自動移動装置9
4の周方向への移動速度を一定に保持させながらスタン
ドオフ距離を一定に保持させる制御方法が示されてい
る。上述する自動移動装置64では、センサがジェット
ガン68の先端に設置されていたが、図9に示す自動移
動装置94ではジェットガン99よりも自動移動装置の
進行方向寄り(矢印参照)に距離確認用センサを設置す
る。このセンサはセンサとクリンカ等との間の距離を測
定することとする。この測定値が目標値(目標スタンド
オフ距離から図9に示す距離dを減じた値)と異なる場
合に、その時点からt秒後にジェットガン98が目標値
になるように焼却炉内側壁方向に移動させる制御を行
う。ここで、時間tとは任意の時点でセンサが存在した
地点までジェットガン98が到達する時間である。すな
わち、t=D/V(D:センサとジェットガン94との
距離、V:自動移動装置94の移動速度)である。従っ
て、本制御方法によれば図8に示す制御方法と相違し、
自動移動装置の周方向への移動を停止又は減速させる必
要なく、常に一定速度で移動させることができる。特
に、本方法はクリンカ等の付着状況が頻繁に変化する場
合に、図8に示すようにジェットガンの周方向への移動
を一時停止又は減速させる(参照番号84)工程を必要
とせず迅速なクリンカ等除去作業を行うことができ、有
効である。
【0028】従って、図6〜9及び上記実施形態によれ
ば、クリンカ等の形状に適合するようにガイドレールを
設置する方法と、ジェットガンを調節装置を用いて微調
節する方法とを組み合わせることにより、クリンカ等の
無人除去作業を効率的かつ完全に行うことが可能とな
る。
【0029】以上、添付図面を参照しつつ本発明の実施
の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく特許請求の範囲に記載の発明の概念と
精神とを逸脱しない範囲で多数の変形例と改良例とが存
在することは当業者にとって明白であろう。
【0030】
【発明の効果】本発明は、焼却炉解体時に行う焼却炉内
側壁に付着しているクリンカ及び汚染物質の除去作業を
無人で行うことができ、除去作業の安全性を完全に確保
することができるという効果を奏する。
【0031】さらに本発明は、焼却炉内側壁に付着した
クリンカ等の付着状況の変化に適切に対応してクリンカ
等の除去作業を迅速且つ確実に行うことができるという
効果を有する。さらに本発明は、水を用いて前記汚染物
質を湿潤状態にする噴流を放出して、前記汚染物質を除
去するとともに、前記汚染物質洗浄後の排水を噴流に再
利用することで、噴流に用いる洗浄水を節減できるとと
もに、下水道等への放流水を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚染物質を除去するための装置の実施
形態の1つを示した斜視図である。
【図2】焼却炉内側壁に付着したクリンカ等が大量であ
った場合の本発明の汚染物質を除去するための装置の他
の実施形態を示した斜視図である。
【図3】本発明の汚染物質を除去するための装置におけ
る複数の部材からなるガイドレールを示した平面図であ
る。
【図4】複数の自動移動装置を設けた本発明の汚染物質
を除去するための装置を示した斜視図である。
【図5】ジェットガンとクリンカ等との間のスタンドオ
フ距離を示した略図である。
【図6】ジェットガンとクリンカ等との間のスタンドオ
フ距離を自動制御する本発明の汚染物質を除去するため
の装置を示した斜視図である。
【図7】図6に示す汚染物質を除去するための装置のジ
ェットガンの先端の軌跡を示した略図である。
【図8】図6に示す汚染物質を除去するための装置にお
いてスタンドオフ距離を一定に保持する制御を示した系
統図である。
【図9】図6に示す汚染物質を除去するための装置の自
動移動装置の速度を一定に保持するための方法を示した
略図である。
【符号の説明】
10…昇降台 12…ガイドレール 14…自動移動装置 16…焼却炉内側壁 18…ジェットガン 20…ホース
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 5/00 B08B 9/02 C F23J 1/06 ZAB 9/04 A (72)発明者 佐伯 健太郎 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 青木 泰道 横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重 工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 3B116 AA34 AA38 AB08 BB22 BB90 CD22 3B201 AA34 AA38 AB08 BB22 BB90 CD22 3K061 PB15 QC05 QC22

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉内を昇降する昇降手段と、 前記昇降手段の水平表面と平行に焼却炉内側壁の付着物
    に略沿って移動し且つ該付着物方向に噴流を放出する汚
    染物質除去手段とを備えた焼却炉内側壁に付着した汚染
    物質を除去することを特徴とする汚染物質自動除去装
    置。
  2. 【請求項2】 前記昇降手段は、焼却炉内側壁の付着物
    に略沿うような形状を有するガイドレールを備え、 さらに前記汚染物質除去手段は、前記ガイドレール上を
    走行する請求項1に記載の汚染物質自動除去装置。
  3. 【請求項3】 前記汚染物質除去手段は、該手段と焼却
    炉内側壁の付着物との間の距離を一定に保持する手段を
    備えた請求項1に記載の汚染物質自動除去装置。
  4. 【請求項4】 前記汚染物質除去手段は、前記噴流によ
    る反動を互いに相殺する手段を有する請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の汚染物質自動除去装置。
  5. 【請求項5】 前記噴流による反動を互いに相殺する手
    段は、前記噴流により汚染物質除去手段に作用する反力
    を互いに相殺するように前記昇降手段に配置された少な
    くとも一対の前記汚染物質除去手段を有することからな
    ることを特徴とする請求項4に記載の汚染物質自動除去
    装置。
  6. 【請求項6】 前記汚染物質除去手段は、水を用いた噴
    流を放出して前記汚染物質を除去する手段を有すること
    を特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の汚
    染物質自動除去装置。
  7. 【請求項7】 前記汚染物質除去手段は、水を用いた噴
    流を放出して前記汚染物質を除去する手段と、前記汚染
    物質除去後の排水を前記噴流に再利用する手段とを有す
    ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の汚染物質自動除去装置。
  8. 【請求項8】 焼却炉内で昇降手段を昇降させる昇降工
    程と、前記昇降手段の水平表面と平行に焼却炉内側壁の
    付着物に略沿って汚染物質除去手段を移動させる移動工
    程と、該汚染物質除去手段から該付着物方向に噴流を放
    出する放出工程と、該噴流によって焼却炉内側壁に付着
    した汚染物質を除去する除去工程とを有することを特徴
    とする汚染物質自動除去方法。
  9. 【請求項9】 前記放出工程は水を用いた噴流を放出す
    ることを特徴とする請求項8に記載の汚染物質自動除去
    方法。
  10. 【請求項10】 前記放出工程は水を用いた噴流を放出
    する放出工程であり、さらに、前記噴流放出後に生ずる
    排水を前記噴流に再利用する再利用工程を有することを
    特徴とする、請求項8または9に記載の汚染物質自動除
    去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009545426A (ja) * 2006-08-04 2009-12-24 ハッテ、ポール、ロバート 井戸洗浄装置
JP2010184176A (ja) * 2009-02-10 2010-08-26 Osaka Gas Co Ltd 管内着氷除去ノズル
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