JP2003286309A - ブタジエンの重合方法 - Google Patents

ブタジエンの重合方法

Info

Publication number
JP2003286309A
JP2003286309A JP2003003425A JP2003003425A JP2003286309A JP 2003286309 A JP2003286309 A JP 2003286309A JP 2003003425 A JP2003003425 A JP 2003003425A JP 2003003425 A JP2003003425 A JP 2003003425A JP 2003286309 A JP2003286309 A JP 2003286309A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
compound
butadiene
component
conjugated diene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003003425A
Other languages
English (en)
Inventor
Takamasa Fujii
孝昌 藤井
Osamu Kimura
修 木村
Satoshi Bandai
智 萬代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2003003425A priority Critical patent/JP2003286309A/ja
Publication of JP2003286309A publication Critical patent/JP2003286309A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブタジエンの重合方法において、従来法より
低融点なポリマーを重合可能にし、また、融点分布の狭
いポリマーを重合可能にし、さらに重合時の凝集塊を抑
制し、ポリマーの色を白色に近づける重合方法を提供す
る 【解決手段】 共役ジエンの存在下、(a)コバルト化
合物、(b)第I〜III族の有機金属化合物または水
素化金属化合物、及び(c)共役ジエンと相溶する溶剤
とを接触させて得られた熟成液(A成分)、並びに、二
硫化炭素、イソチオシアン酸フェニル及びキサントゲン
酸化合物からなる群から選ばれた化合物(B成分)から
なる触媒を用いることを特徴とするブタジエンの重合方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブタジエンの重合方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】シンジオタクチック1,2-構造を主要構造
とするポリブタジエン(以下「SPB」という)は、側
鎖にビニル基を有していることから、他のポリマーやエ
ラストマーとの反応性が高いことが期待される。又、1
50℃程度以上の比較的高い融点を有するものは強靱な
樹脂であることが知られている。そのため、SPBは各
種ゴムの補強用、或いはポリマーアロイの原料として広
範な用途が見込まれている。
【0003】SPBは、コバルト化合物、第I〜III
族族有機金属化合物、及び、二硫化炭素からなる触媒を
用いて、1,3-ブタジエンを重合することにより得られる
ことが知られていた(特公昭47-19892号公報(特許文献
1)、特公昭47-19893号公報(特許文献2))。重合プ
ロセスとしては、非水系溶媒重合、水系懸濁重合プロセ
スなどが知られており、例えば、特公昭62-58613号公報
(特許文献3)には、コバルト化合物と第I〜III族
族有機金属化合物を1,3-ブタジエンと接触させて調製し
た触媒熟成溶液に、二硫化炭素を添加してSPBを製造
することが開示されている。
【0004】さらに、特開平9−20811号公報(特
許文献4)では、熟成液系(A成分)に溶剤の添加によ
るゲル化物対策が述べられているが、ここでの添加溶剤
として、アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸
エステル、ニトリル、スルホキシドが記載されている
が、炭化水素については言及されていない。また、特開
平6−293852号公報(特許文献5)では、重合系
への溶剤の添加について述べられているが、溶剤として
は、高比重のハロゲン化炭化水素、スルホキシド類、硫
酸ジエステル類などのみが記載されている。また、特開
平6−93012号公報(特許文献6)では、熟成液及
び重合系への炭化水素溶剤の添加について述べられてい
るが、その役割、実施例についての記載はない。
【0005】上記水系懸濁重合方法では、得られるポリ
マーのDSC測定による融点分布は幅広く、特に低融点
側の吸熱が存在することが特徴になっている。このこと
より、同融点の融点分布がシャープなポリマーと比較し
耐熱特性が劣る面がある。また、製造面からみると、重
合時に塊成分が生成しやすい。
【0006】
【特許文献1】特公昭47-19892号公報
【特許文献2】特公昭47-19893号公報
【特許文献3】特公昭62-58613号公報
【特許文献4】特開平9−20811号公報
【特許文献5】特開平6−293852号公報
【特許文献6】特開平6−93012号公報
【0007】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、共役ジエン
の存在下、コバルト化合物及び第I 〜III 族の有機金属
化合物または水素化金属化合物を接触させ調整した熟成
液に、二硫化炭素、イソチオシアン酸フェニル及びキサ
ントゲン酸化合物からなる群から選ばれた化合物を接触
させるブタジエンの重合方法において、従来法より融点
分布の狭いポリマーを重合可能にし、さらに重合時の凝
集塊を抑制する重合方法を提供するものである。
【0008】
【課題解決のための手段】本発明は、共役ジエンの存在
下、(a)コバルト化合物、(b)第I〜III族の有
機金属化合物または水素化金属化合物、(A成分)、並
びに、二硫化炭素、イソチオシアン酸フェニル及びキサ
ントゲン酸化合物からなる群から選ばれた化合物(B成
分)、及び共役ジエンと相溶する不活性炭化水素溶剤
(C成分)を共役ジエンの体積に対して0.01〜10倍量用
いることを特徴とするブタジエンの重合方法に関する。
【0009】また、本発明は、該ブタジエンの重合方法
が、水系懸濁重合方法であることを特徴とする上記のブ
タジエンの重合方法に関する。
【0010】また、本発明は、該ブタジエンの重合方法
によって得られるポリブタジエンが、シンジオタクチッ
ク1,2-構造を主要構造とするポリブタジエンであること
を特徴とする上記のブタジエンの重合方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる熟成液(A成
分)は、共役ジエンの存在下、(a)コバルト化合物、
(b)第I〜III族の有機金属化合物または水素化金
属化合物とを接触させて調製することができる。
【0012】上記の共役ジエンとしては、1,3-ブタジエ
ンを単独で使用することができるが、1,3-ブタジエンを
主体とし且つ他の不飽和モノマー、例えば、イソプレ
ン、クロロプレン、ミルセン等の共役ジエン等から選ば
れる少なくとも1 種のモノマーを含んでいてもよい。し
かし、該他の不飽和モノマーの含有量は、モノマーの全
量に基づいて一般には30モル%まで、特に70モル%まで
にとどめることが望ましい。
【0013】上記の (a)成分のコバルト化合物として
は、コバルトの塩や錯体が好ましく用いられる。特に好
ましいものは、塩化コバルト、臭化コバルト、硝酸コバ
ルト、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸
コバルト、マロン酸コバルト等のコバルト塩や、コバル
トのビスアセチルアセトネートやトリスアセチルアセト
ネート、アセト酢酸エチルエステルコバルト、ハロゲン
化コバルトのトリアリールフォスフィン錯体やトリアル
キルフォスフィン錯体、もしくはピリジン錯体やピコリ
ン錯体等の有機塩基錯体、もしくはエチルアルコール錯
体等が挙げられる。
【0014】(b) 成分の周期律表の第I〜III族の有
機金属化合物としては、通常有機リチウムや有機マグネ
シウム、有機アルミニウム等が用いられる。これらの化
合物の内で好ましいのは、トリアルキルアルミニウムや
ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミ
ニウムブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロラ
イド、アルキルアルミニウムセスキブロマイド等であ
る。中でも、トリエチルアルミニウム、トリブチルアル
ミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリアリキ
ルアルミニウムが特に好ましい。
【0015】また、第I〜III族の水素化金属化合物
としては、コバルト化合物を還元する化合物が好適に使
用される。水素化金属化合物の具体例としては、リチウ
ムアルミニウムハイドライド、ナトリウムボロンハイド
ライド、リチウムボロンハイドライドなどが挙げられ
る。
【0016】熟成液の調製方法としては、共役ジエンの
存在下、(a)成分、及び(b)成分を接触させるが好
ましい。
【0017】熟成温度は -60〜50℃の範囲が好ましい。
【0018】(a)成分のコバルト化合物の使用量は、共
役ジエン1モルに対し、通常、コバルト原子が0.01〜0.
00001 モル、好ましくは 0.00002〜0.005 モルの範囲に
なるようにすることが好ましい。
【0019】(a)成分のコバルト化合物と (b)成分の第
I〜III族の有機金属化合物または水素化金属化合物
の割合は、通常、 0.1〜500 (モル/モル)、好ましく
は 0.5〜100 (モル/モル)の範囲が好ましい。
【0020】本発明の(B)成分は、二硫化炭素、フェ
ニルイソチオシアン酸及びキサントゲンからなる群から
選ばれる化合物(以下「二硫化炭素等」という)であ
る。中でも、二硫化炭素が好適に使用できる。二硫化炭
素等の添加量は、コバルト原子1モル原子に対し、通常
0.1〜5000モル、好ましくは 0.5〜1000モルの範囲内で
が好ましい。
【0021】本発明の(C)成分は、共役ジエンと相溶
する不活性炭化水素系溶剤である。不活性の定義は共役
ジエンと共重合しない、または、共重合する効率が極め
て悪いことである。具体的には、トルエン、シクロへキ
サン、ヘキサン、ヘプタン、ブテン等が挙げられる。中
でも、トルエン、シクロへキサン、ブテンなどが好適に
用いられる。
【0022】本発明の(C)は、熟成時の共役ジエン
(液体)の体積に対し、好ましくは0.01〜10倍の体積で
あることが望ましい。さらに好ましくは、0.05〜2倍が
効果的である。
【0023】本発明の重合方法しては、水系懸濁重合方
法、非水系溶媒重合方法、バルク重合方法などが挙げら
れる。本発明においては、重合系中に融点調節剤を添加
してもよい。融点調節剤としては、アルコール、アルデ
ヒド、ケトン、エステル、ニトリル、スルホキシド、ア
ミド、燐酸エステルなどが挙げられる。これらの化合物
は官能基を1つだけ有していてもよいし2つ以上有して
いてもよい。
【0024】水系懸濁重合においては、水に塩化カルシ
ウム等の無機塩やポリビニルアルコール等の分散剤、及
び必要に応じて界面活性剤を溶解もしくは分散させたも
の等、通常、懸濁重合で使用されるものを用いることが
できる。分散剤の割合は、水100重量部に対して、0.01
〜 1重量部の範囲が好ましい。また、水の割合は、1,3-
ブタジエン 1モルに対し1〜30モルの範囲が好ましい。
また、比重 1.1(20℃)以上の高比重の不活性有機溶媒
を添加して重合してもよい。比重 1.1(20℃)以上の高
比重の不活性有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、
四塩化炭素、クロロホルム、ブロモホルム、トリクレン
等のハロゲン化脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、ブロ
モベンゼン、クロロトルエン、ジクロロベンゼン、ジブ
ロモベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサフルオロ
ベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素や、クロロフェ
ノール、ブロモフェノール、ペンタクロロフェノール、
ペンタブロモフェノール等のハロゲン化フェノール、ジ
メチルスルホキシド等のスルホキシド類、ジメチル硫酸
やジエチル硫酸等の硫酸ジエステル類等が好ましく用い
られる。これらの中では、SPBの融点を下げる作用が
殆どないという点で塩化メチレンなどのハロゲン化炭化
水素が特に好ましい。
【0025】重合媒質には、あらかじめ、共役ジエンを
懸濁させておくことができる。重合媒質中に懸濁する共
役ジエンは、触媒熟成液の調製に用いたものと同じもの
であっても異なるものであってもよい。
【0026】次いで、重合槽の重合媒質中に、(A)、
及び(B)成分を、水性媒質中に加えて重合を開始す
る。
【0027】(C)成分の添加方法は、重合開始前の
熟成液(A)成分中にあらかじめ添加する方法、重合
前の水質溶剤中にあらかじめ添加する方法、重合中の
水質溶剤に添加する方法があり、どの方法でも、単独で
も組み合わせても良い。好ましくは、を含む方法であ
り、効果がみられやすい。
【0028】重合温度は0〜 100℃の範囲が好ましく、1
0〜50℃の範囲が特に好ましい。重合時間は10分〜12時
間の範囲が好ましく、30分〜 6時間が特に好ましい。ま
た、重合圧は、常圧又は10気圧(ゲージ圧)程度までの
加圧下に行われる。
【0029】所定時間重合を行った後、重合槽内部を必
要に応じて放圧し、内容物を濾過して、分散媒と、生成
したポリブタジエンの粒子とに分ける。ポリブタジエン
の粒子の方は必要に応じて乾燥工程等の後処理工程に送
る。
【0030】本発明によって、シンジオタクチック1,2-
構造を主要構造とするポリブタジエン(SPB)が好適
に得られる。融点範囲は、好ましくは、100〜190℃であ
る。特に、従来法に比べて、融点分布が狭く、低融点物
が少ないSPBが好適に得られる。
【0031】また、シンジオ含量は、好ましくは、70〜
98mol%のSPBが好適に得られる。
【0032】また、結晶化度は、20〜60%のSPBが好
適に得られる。
【0033】また、引張り試験降伏応力は、5〜40MP
aのSPBが好適に得られる。
【0034】また、重合中生成する塊成分(塊状物質割
合)が減少し、好ましくは、0.5wt%以下のものが
好適に得られる。
【0035】
【発明の効果】本発明の方法により、従来法より融点分
布の狭いポリマーを重合可能にし、さらに重合時生成す
る塊成分を削減させる。
【0036】
【測定方法】 (融点)共役ジエン重合体の融点(T
m)はDSCチャートから求め、吸熱ピークに対応する
温度を融点とした。DSCはセイコー電子工業株式会社
製SSC 5200を使用し、試料量10mg、10℃/分で250℃ま
で昇温し(1st−heatinng)5分間保持した後、つづ
いて5℃/分で30℃まで降温し、5分間保持した。次に、
10℃/分の条件で250℃まで昇温した(2nd−heatin
g)。測定は窒素雰囲気下で行った。融点として、2n
d−heatingのピーク値を使用した。
【0037】(シンジオ含有量)実験例及び比較例で得
られたポリブタジエン組成物中の各々の1,2−ポリブ
タジエン成分中のシンジオタクチック1,2−構造の含
有率は下記のようにして測定した。先ず、融点の異なる
1,2−ポリブタジエン成分の各々について、その
−NMRを測定し、ピーク面積から1,2−構造の含有
量を求めた。また、13C−NMRにより、1,2−構
造のほとんどがシンジオタクチック構造であることを確
認した。このグラフをプロットし、検量線とした。
−NMRおよび13C−NMRの測定には日本電子株式
会社製FX−200型を使用し、かつ溶媒にはo−ジク
ロロベンゼンを用い、TMS基準で測定した。
【0038】(引張り試験降伏応力)JIS K625
1のダンベル状3号形でカットしたサンプルを標線2.00
cmとし、引張速度500mm±50mm/minで引張試験を行っ
た。
【0039】(結晶化度)サンプルを200℃の温度下、5
分間の予熱後、10MPaの圧力で2分間保った後急冷し、
厚さ1mmのシートに成形した。成形したサンプルを密
度勾配管により密度を測定した。結晶化度は以下の計算
式を用いて算出した。 1/d = χ/d + (1−χ)/d d:試料の密度 d :結晶化度100%の1,2-PBの密度(0.963を用い
た) d :結晶化度0%の1,2-PBの密度(0.889を用いた) χ:試料の結晶化度
【0040】
【実施例】(実施例1〜3) (1)熟成液の調整 窒素置換した1Lオートクレーブ(熟成槽)にブタジエ
ン240ml(7.2モル)を注入する。コバルトオク
トエートを0.9ミリモル及びトリエチルアルミニウム
2.7ミリモルを添加して、20分間攪拌した。 (2)重合 窒素置換した1.5Lのオートクレーブ(重合槽)にイ
オン交換水400ml、不活性炭化水素系溶剤を所定
量、ポリビニルアルコール0.4g、アセトン所定量、
二硫化炭素2.4ミリモル添加した。その後、攪拌しな
がら10℃に温度設定した。(1)で調整した熟成液をオ
ートクレーブ中に120ml添加した後、重合液の温度
を20℃に調整した。その後、重合液の温度を20℃に保つ
ように熟成液を連続的に添加した。熟成液の添加終了
後、30分攪拌した。重合後、未反応モノマーを開放し、
ペーパーフィルターで濾過後、乾燥してSPBを得た。
SPBの収率、融点を測定した。条件及び結果を表2に
示した。
【0041】(実施例4〜5) (1)熟成液の調整 窒素置換した1Lオートクレーブ(熟成槽)に不活性炭
化水素系溶剤を所定量、ブタジエン240ml(7.2
モル)を注入する。コバルトオクトエートを0.9ミリ
モル及びトリエチルアルミニウム2.7ミリモルを添加
して、20分間攪拌した。 (2)重合 窒素置換した1.5Lのオートクレーブ(重合槽)にイ
オン交換水400ml、ポリビニルアルコール0.4
g、アセトン所定量、二硫化炭素2.4ミリモル添加し
た。その後、攪拌しながら10℃に温度設定した。(1)
で調整した熟成液をオートクレーブ中に120ml添加
した後、重合液の温度を20℃に調整した。その後、重合
液の温度を20℃に保つように熟成液を連続的に添加し
た。熟成液の添加終了後、30分攪拌した。重合後、未反
応モノマーを開放し、ペーパーフィルターで濾過後、乾
燥してSPBを得た。SPBの収率、融点を測定した。
条件及び結果を表2に示した。
【0042】(比較例1〜3)不活性炭化水素系溶剤を
添加しない以外は、実施例と同様の操作を行った。条件
及び結果を表1に示した(これを従来法とする)。
【0043】本発明方法で重合したSPB(実施例1〜
5)は従来法(比較例1〜3)の同融点を有するSPB
と比較し融点分布が狭く、低融点物が少なくなった(図
1)。また、同融点で比較すると、本発明法により得ら
れたSPBはシンジオ含有量が大きくなり、引張り試験
における降伏応力も大きくなった。さらに、重合中生成
する塊成分が減少した。この効果は、不活性炭化水素系
溶剤を重合開始前に熟成液に添加した系の方が、より顕
著だった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】従来法より融点分布の狭いポリマーを重
合可能にし、さらに重合時の凝集塊を抑制する重合方法
を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例5のSPBのDSCチャ
ートである。
【図2】図2は本発明の比較例3のSPBのDSCチャ
ートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 AA05 DA03 JA07 JB22 JB27 4J100 AS02P CA01 CA04 CA12 CA16 FA08 FA21 FA30 4J128 AA01 AB00 AC47 BA00B BA01B BB00B BB01B BC01B BC04B BC14B BC15B BC16B BC19B CA07B CA48C CB81C EA01 EB13 EC01 EC02 FA03 GA12 GA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共役ジエンの存在下、(a)コバルト化合
    物、(b)第I〜III族の有機金属化合物または水素
    化金属化合物、(A成分)、並びに、二硫化炭素、イソ
    チオシアン酸フェニル及びキサントゲン酸化合物からな
    る群から選ばれた化合物(B成分)、及び共役ジエンと
    相溶する不活性炭化水素溶剤(C成分)を共役ジエンの
    体積に対して0.01〜10倍量用いることを特徴とするブタ
    ジエンの重合方法。
  2. 【請求項2】該ブタジエンの重合方法が、水系懸濁重合
    方法であることを特徴とする上記のブタジエンの重合方
    法であることを特徴とする請求項1に記載のブタジエン
    の重合方法。
  3. 【請求項3】該ブタジエンの重合方法によって得られる
    ポリブタジエンが、シンジオタクチック1,2-構造を主要
    構造とするポリブタジエンであることを特徴とする請求
    項1、2に記載のブタジエンの重合方法。
JP2003003425A 2002-01-24 2003-01-09 ブタジエンの重合方法 Pending JP2003286309A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003003425A JP2003286309A (ja) 2002-01-24 2003-01-09 ブタジエンの重合方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002015173 2002-01-24
JP2002-15173 2002-01-24
JP2003003425A JP2003286309A (ja) 2002-01-24 2003-01-09 ブタジエンの重合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003286309A true JP2003286309A (ja) 2003-10-10

Family

ID=29253142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003003425A Pending JP2003286309A (ja) 2002-01-24 2003-01-09 ブタジエンの重合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003286309A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227367A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 旭化成ケミカルズ株式会社 ブタジエン含有組成物及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014227367A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 旭化成ケミカルズ株式会社 ブタジエン含有組成物及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1189983B1 (en) Low molecular weight high-cis polybutadienes
EP2075266B1 (en) Bulk polymerization process for producing polydienes
US7825201B2 (en) Process for producing polydienes
JP4924026B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴムの製造方法及びビニル・シス−ポリブタジエンゴム
JP5508016B2 (ja) 分岐重合体、並びにその合成方法及び使用方法
JP3232113B2 (ja) トランス−1,4−ポリブタジエンの合成
JPS6364444B2 (ja)
JP2008266651A (ja) ポリジエンを製造するためのバルク重合法
JPH042601B2 (ja)
JPH07188316A (ja) 高活性触媒を用いたポリブタジエンの製造方法
DE102008018281B4 (de) Verfahren zum bilden von konjugiertem dienpolymer
JP3630502B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP5714179B2 (ja) 高シスポリジエンの調製方法
JP2003286309A (ja) ブタジエンの重合方法
JP6790367B2 (ja) ビニル・シス−ポリブタジエンゴム及びその製造方法
JP3538879B2 (ja) 新規なポリブタジエン組成物の製造方法
JP3966175B2 (ja) ブタジエンの重合方法
JP2005247899A (ja) ゴム組成物
WO2020227531A1 (en) Modified high-cis polybutadiene polymer, related methods and rubber compositions
EP0336874B1 (en) Inverse phase polymerization
JP2006143764A (ja) ブタジエンの重合方法
JP2002524587A (ja) 高シス−1,4−ポリブタジエン製造法におけるゲルの減少
JPH0564163B2 (ja)
JP3546507B2 (ja) ポリブタジエンの製造方法
JP2006124619A (ja) ブタジエンの重合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050204

A977 Report on retrieval

Effective date: 20061226

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070123

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070319

A521 Written amendment

Effective date: 20070425

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070704