JP2003286227A - 芳香族置換アルキルエステルの製造方法 - Google Patents

芳香族置換アルキルエステルの製造方法

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JP2003286227A
JP2003286227A JP2002093789A JP2002093789A JP2003286227A JP 2003286227 A JP2003286227 A JP 2003286227A JP 2002093789 A JP2002093789 A JP 2002093789A JP 2002093789 A JP2002093789 A JP 2002093789A JP 2003286227 A JP2003286227 A JP 2003286227A
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alkyl ester
carboxylic acid
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JP2002093789A
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Norihiro Yamamura
訓浩 山村
Yutaka Yoshida
吉田  裕
Yuichi Sato
裕一 佐藤
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】効率良く芳香族置換アルキルエステルを製造で
きる方法の提供。 【解決手段】触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合
物、脂肪族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エス
テル化工程により芳香族置換アルキルエステルを製造す
る方法であって、酸化的エステル化工程により得られる
反応混合物が芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボ
ン酸を含むこと、及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳
香族カルボン酸を還元する工程を有すること、を特徴と
する芳香族置換アルキルエステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族置換アルキ
ルエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】p−キシリレンジアセテート等の芳香族置
換アルキルエステルは、ポリエステル樹脂等の合成樹脂
の原料、香料、溶剤等の化学薬品又はその原料等に用い
られている。
【0003】芳香族置換アルキルエステルの製造方法と
しては、一般にアルキル置換芳香族化合物、脂肪族カル
ボン酸及び酸素を触媒の存在下で反応させる酸化的エス
テル化反応が知られている。この製造方法においては、
生産効率を高めるため、触媒として種々の酸化的エステ
ル化用触媒が開発されている(例えば、特開昭63−1
74950号、特開昭62−273927号、特開平8
−231466号等)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、酸化的
エステル化工程では副生物として芳香族アルデヒド及び
/又は芳香族カルボン酸が生成する。芳香族アルデヒド
は、その沸点が芳香族置換アルキルエステルの沸点と近
いため、芳香族置換アルキルエステルとの分離が困難で
ある。そして、芳香族アルデヒドが芳香族置換アルキル
エステルに混入すると芳香族置換アルキルエステルの着
色の原因となる。さらに、芳香族アルデヒドの混入は、
芳香族置換アルキルエステルから、ポリエステル樹脂等
の合成樹脂、香料、溶剤等の各種化学薬品などを製造す
る場合に、芳香族アルデヒドのアルデヒド部位の架橋に
よる品質の低下を招くおそれがある。これらのことか
ら、芳香族アルデヒドの除去、低減は、芳香族置換アル
キルエステルの製造において重要である。
【0005】従って、本発明の主な目的は、より効率良
く芳香族置換アルキルエステルを製造できる方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、芳香族アルデ
ヒド及び/又は芳香族カルボン酸を還元する工程を酸化
的エステル化工程に加えることにより、上記目的を達成
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、下記の芳香族置換ア
ルキルエステルの製造方法に係るものである。 項1.触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合物、脂肪
族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エステル化工
程により芳香族置換アルキルエステルを製造する方法で
あって、酸化的エステル化工程により得られる反応混合
物が芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を含
むこと、及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カル
ボン酸を還元する工程を有すること、を特徴とする芳香
族置換アルキルエステルの製造方法。 項2.前記還元工程の後に、芳香族アルコール及び脂肪
族カルボン酸を反応させるエステル化工程を有すること
を特徴とする前記項1記載の製造方法。 項3.前記還元工程の前に、芳香族アルコール及び脂肪
族カルボン酸を反応させるエステル化工程を有すること
を特徴とする前記項1記載の製造方法。 項4.触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合物、脂肪
族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エステル化工
程により芳香族置換アルキルエステルを製造する方法で
あって、酸化的エステル化工程により得られる反応混合
物が芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を含
むこと、及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カル
ボン酸のホルミル基及び/又はカルボキシ基を還元する
工程を有すること、を特徴とする芳香族置換アルキルエ
ステルの製造方法。 項5.触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合物、脂肪
族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エステル化工
程により芳香族置換アルキルエステルを製造する方法で
あって、酸化的エステル化工程により得られる反応混合
物が芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を含
むこと、及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カル
ボン酸の還元による芳香族アルコール生成工程を有する
こと、を特徴とする芳香族置換アルキルエステルの製造
方法。 項6.触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合物、脂肪
族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エステル化工
程を有すること、酸化的エステル化工程により得られる
反応混合物が芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボ
ン酸を含むこと、及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳
香族カルボン酸を還元する工程を有すること、を特徴と
する芳香族アルコールの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の芳香族置換アルキルエス
テルの製造方法は、触媒の存在下でアルキル置換芳香族
化合物、脂肪族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的
エステル化工程(以下、本明細書において工程Aと称す
ることがある)により芳香族置換アルキルエステルを製
造する方法であって、酸化的エステル化工程(工程A)
により得られる反応混合物が芳香族アルデヒド及び/又
は芳香族カルボン酸を含むこと、及び該芳香族アルデヒ
ド及び/又は芳香族カルボン酸を還元する工程(以下、
本明細書において工程Bと称することがある)を有する
こと、を特徴とするものである。
【0009】さらに、前記還元工程(工程B)の前又は
後に、芳香族アルコール及び脂肪族カルボン酸を反応さ
せるエステル化工程(以下、本明細書において工程Cと
称することがある)を有することを特徴とするものであ
る。
【0010】(1)原料 アルキル置換芳香族化合物は、少なくとも1つのアルキ
ル基が芳香環に直接結合している化合物であれば良い。
【0011】芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン
環等の炭化水素芳香環、ピリジン環、フラン環、チオフ
ェン環等の複素芳香環が例示できる。本発明では、炭化
水素芳香環(特にベンゼン環)が好ましい。
【0012】芳香環に直接結合しているアルキル基は特
に限定されず、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等が挙げ
られる。本発明では、炭素数1〜4のアルキル基が好ま
しく、特にメチル基がより好ましい。
【0013】アルキル置換芳香族化合物は、アルキル基
以外にも、芳香族置換アルキルエステル製造における酸
化的エステル化反応に対して不活性な官能基を有してい
ても良い。例えば、アリール基、水酸基、ハロゲン基、
ニトロ基、アミド基、アルキルオキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルカルボキシル基、アリールカルボキシル
基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ア
ルキルカルボキシアルキル基、アリールカルボキシアル
キル基等が挙げられる。中でも、アルキルカルボキシア
ルキル基(特にアセトキシメチル基)、水酸基、アルキ
ルカルボキシル基(特にアセトキシル基)を有すること
が望ましい。
【0014】本発明では、アルキル置換芳香族化合物と
しては、芳香環に直接結合した置換基の1つ以上がアル
キル基であるアルキル置換芳香族化合物が好ましく、該
アルキル基の炭素数が1〜4である化合物がさらに好ま
しい。特にアルキル基を2つ以上有する化合物、あるい
はアルキル基を1つ以上かつアルキルカルボキシアルキ
ル基、水酸基及びアルキルカルボキシル基からなる群か
ら選択される官能基を1つ以上有する化合物がより一層
好ましい。
【0015】本発明のアルキル置換芳香族化合物として
は、具体的にはトルエン、エチルベンゼン、n−プロピ
ルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n−ブチルベンゼ
ン、sec−ブチルベンゼン、トリメチルベンゼン等の、
アルキルベンゼン;キシレン、エチルトルエン、n−プ
ロピルトルエン、イソプロピルトルエン、n−ブチルト
ルエン、 sec−ブチルトルエン等の、o−,m−,p−
ジアルキルベンゼン;4,4’−ジメチルビフェニル等
のアリール置換アルキルベンゼン;クレゾール等の、o
−,m−,p−ヒドロキシ置換アルキルベンゼン;クロ
ロトルエン等の、o−,m−,p−ハロゲン置換アルキ
ルベンゼン;o−,m−,p−ニトロトルエン等のニト
ロ基置換アルキルベンゼン;メチルアニリン等の、o
−,m−,p−アミノ基置換アルキルベンゼン;メチル
ベンズアミド等の、o−,m−,p−アミド基置換アル
キルベンゼン;メチルアニソール等の、o−,m−,p
−アルキルオキシ置換アルキルベンゼン;フェノキシト
ルエン等の、o−,m−,p−アリールオキシ置換アル
キルベンゼン;酢酸トリル、プロピオン酸トリル、ブタ
ン酸トリル、安息香酸トリル等の、o−,m−,p−カ
ルボキシ置換アルキルベンゼン(カルボン酸トリルエス
テル);メチルアセトフェノン、メチルベンゾフェノン
等の、o−,m−,p−カルボニル置換アルキルベンゼ
ン;メチルベンジルアセテート等の、o−,m−,p−
カルボキシアルキル置換アルキルベンゼンのほか、メチ
ルナフタレン、ジメチルナフタレン等の、アルキルナフ
タレン;ジメチルピリジン等の、アルキルピリジンなど
が挙げられる。これらは1種又は2種以上で用いること
ができる。上記例示のアルキル置換芳香族化合物のう
ち、アルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、アリール
置換アルキルベンゼン、ジメチルナフタレン、及び、カ
ルボキシアルキル置換アルキルベンゼンがより好まし
く、4,4’−ジメチルビフェニル;酢酸トリル;1,
4−、2,6−、2,7−ジメチルナフタレン;o−,
m−,p−キシレン、及び、o−,m−,p−メチルベ
ンジルアセテートが特に好ましい。
【0016】脂肪族カルボン酸は特に限定的でない。本
発明では、特にモノカルボン酸を使用することが望まし
い。具体的には、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の脂
肪族カルボン酸が例示できる。特に酢酸が好ましい。
【0017】(2)芳香族置換アルキルエステル、芳香
族アルコール 本発明において、芳香族置換アルキルエステルは、アル
キル置換芳香族化合物、脂肪族カルボン酸及び酸素を触
媒の存在下で酸化的エステル化反応を行うことによって
生成した芳香族置換アルキルエステル及び/又は芳香族
アルコールと脂肪族カルボン酸とをエステル化すること
によって生成した芳香族置換アルキルエステルである。
具体的には、脂肪族カルボン酸のカルボキシル基と、ア
ルキル置換芳香族化合物のアルキル基において芳香環に
直接結合した炭素とが結合した形のエステルを含む化合
物である。より具体的には、例えば原料としてトルエン
とプロピオン酸を用いる場合、得られる芳香族置換アル
キルエステルはプロピオン酸ベンジルである。また例え
ば、原料としてp−キシレンと酢酸を用いる場合、得ら
れる芳香族置換アルキルエステルはp−メチルベンジル
アセテートとp−キシリレンジアセテートである。また
例えば、原料としてo−,m−又はp−クレゾールと酢
酸を用いる場合、得られる芳香族置換アルキルエステル
はo−,m−又はp−アセトキシメチルフェノールであ
る。また例えば、原料として2,6−ジメチルナフタレ
ンと酢酸を用いる場合、得られる芳香族置換アルキルエ
ステルは2−アセトキシメチル−6−メチルナフタレン
と2,6−ジ(アセトキシメチル)ナフタレンである。
また例えば、原料として4,4’−ジメチルビフェニル
と酢酸を用いる場合、得られる芳香族置換アルキルエス
テルは4−アセトキシメチル−4’−メチルビフェニル
と4,4’−ジ(アセトキシメチル)ビフェニルであ
る。また例えば、原料としてp−メチルベンジルアルコ
ールと酢酸を用いてエステル化する場合、得られる芳香
族置換アルキルエステルはp−メチルベンジルアセテー
トである。また例えば、原料としてp−アセトキシメチ
ルベンジルアルコールと酢酸を用いてエステル化する場
合、得られる芳香族置換アルキルエステルはp−キシリ
レンジアセテートである。
【0018】芳香族置換アルキルエステルは、ポリエス
テル樹脂等の合成樹脂の原料、香料、溶剤等の化学薬品
又はその原料等として有用である。
【0019】本発明において、芳香族アルコールは、1
以上のヒドロキシメチル基が芳香環に直接結合した化合
物であれば良い。例えば、ベンジルアルコール、ヒドロ
キシベンジルアルコール、o−,m−又はp−メチルベ
ンジルアルコール、o−,m−又はp−アセトキシメチ
ルベンジルアルコール、o−,m−又はp−ホルミルベ
ンジルアルコール、o−,m−又はp−ヒドロキシメチ
ル安息香酸、o−,m−又はp−キシリレングリコール
等のベンジルアルコール類;1−ナフタレンメタノー
ル、2−ナフタレンメタノール、2,6−ジヒドロキシ
メチルナフタレン、2,7−ジヒドロキシメチルナフタ
レン、1,4−ジヒドロキシメチルナフタレン、2−ヒ
ドロキシメチル−6−メチルナフタレン、2−アセトキ
シメチル−6−ヒドロキシメチルナフタレン等のナフタ
レンメタノール類;4,4’−ヒドロキシメチルビフェ
ニル等のビフェニルメタノール類等が挙げられる。
【0020】芳香族アルコールは、ポリエステル樹脂等
の合成樹脂の原料、香料、溶剤等の化学薬品又はその原
料等として有用である。また、芳香族アルコールにエス
テル化処理を施すことにより、芳香族置換アルキルエス
テルを製造することができるため、芳香族置換アルキル
エステルの原料又は中間体としても有用である。
【0021】(3)芳香族アルデヒド、芳香族カルボン
酸 芳香族アルデヒドは、1以上のホルミル基が芳香環に直
接結合した化合物であれば良い。例えば、ヒドロキシベ
ンズアルデヒド;ベンズアルデヒド、o−,m−又はp
−メチルベンズアルデヒド、o−,m−又はp−アセト
キシメチルベンズアルデヒド、o−,m−又はp−ヒド
ロキシメチルベンズアルデヒド、o−,m−又はp−ホ
ルミル安息香酸、o−,m−又はp−フタルアルデヒド
等のベンズアルデヒド類;1−ナフトアルデヒド、2−
ナフトアルデヒド、2,6−ジホルミルナフタレン、
2,7−ジホルミルナフタレン、1,4−ジホルミルナ
フタレン、2−ホルミル−6−メチルナフタレン、2−
アセトキシメチル−6−ホルミルナフタレン等のナフチ
ルアルデヒド類;4,4’−ジホルミルビフェニル等の
ビフェニルアルデヒド類等が挙げられる。
【0022】芳香族カルボン酸は、1以上のカルボキシ
基が芳香環に直接結合した化合物であれば良い。例え
ば、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、o−,m−又はp
−トルイル酸、o−,m−又はp−アセトキシメチル安
息香酸、o−,m−又はp−ヒドロキシメチル安息香
酸、o−,m−又はp−ホルミル安息香酸等の芳香族モ
ノカルボン酸類;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸等の芳香族ジカルボン酸類;1−ナフトエ酸、2−ナ
フトエ酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、2−カルボキシ−6−メチルナフタレン、2−ア
セトキシメチル−6−カルボキシナフタレン等のナフタ
レンカルボン酸類;4,4’−ジカルボキシビフェニル
等のビフェニルカルボン酸類等が挙げられる。
【0023】(4)リサイクル工程 本発明の製造方法では、さらに、アルキル置換芳香族化
合物、脂肪族カルボン酸及び酸素を反応させることによ
り得られた反応混合物中に存在する成分のうち少なくと
も未反応原料及び/又は中間反応生成物を原料として再
利用する工程(リサイクル工程)を有していても良い。
【0024】反応混合物中に存在する成分のうち、少な
くとも未反応原料及び/又は中間反応生成物は再び上記
原料として用いることが可能である。これらの成分をリ
サイクルすることにより生産効率の向上(原料の有効利
用)をより効果的に達成することができる。未反応原料
としては、未反応のアルキル置換芳香族化合物、未反応
の脂肪族カルボン酸等が例示される。また、中間反応生
成物(中間体)としては、未反応のアルキル基を少なく
とも1つ残存する芳香族置換アルキルエステル等が例示
される。
【0025】中間反応生成物とは、アルキル置換芳香族
化合物として例えばアルキル基を2つ以上有する化合物
を用いた場合、アルキル基の一部が反応してエステルと
なり、かつ、未反応のアルキル基が残存している化合物
をいう。
【0026】中間反応生成物として、少なくとも1つの
アルキル基を有する芳香族置換アルキルエステルをリサ
イクルして原料として用いることができる。この場合、
上記のような少なくとも1つのアルキル基を有する芳香
族置換アルキルエステルの原料中における含有比率が、
アルキル置換芳香族化合物:当該芳香族置換アルキルエ
ステル=1:10〜10:1(重量比)、特に1:5〜
5:1であることが望ましい。かかる範囲内に設定する
ことよって、芳香族カルボン酸の生成量を抑制でき、生
産性をより高めることができる。
【0027】(5)触媒 触媒としては特に制限されず、酸化的エステル化用触媒
として使用されているものであれば公知の触媒(化合
物)も使用することができる。また、いわゆる均一系触
媒及び不均一系触媒のいずれも使用することができる。
【0028】具体的には、特開昭63−174950号
又は特開昭62−273927号に開示されているパラ
ジウム−ビスマス化合物、パラジウム−鉛化合物;特開
平8−231466号に開示されているパラジウム−金
化合物;特開2001−162163に開示されている
パラジウム−IB族(11族)系組成物等が触媒として
利用できる。
【0029】また、本発明の芳香族置換アルキルエステ
ルの製造方法では、上記Pd及び11族元素が担体上に
担持された金属含有組成物からなる触媒に加え、触媒活
性をより一層向上させるため又は反応時における反応混
合物中へのPd及び周期表11族元素の溶出を防止する
ために、必要に応じ、周期表1族、2族、3族、4族、
8族、9族、10族、11族、12族、13族、14
族、15族及び16族のいずれかに属する元素の少なく
とも1種(以下、第二元素群と記す)を含む化合物を触
媒添加成分としてさらに用いても良い。これらの第二元
素群を含む化合物としては、ビスマス化合物、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等がより好まし
く、酢酸ビスマス、酢酸酸化ビスマス、硝酸ビスマス、
酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸セシウム、硝酸カ
リウム、酢酸バリウム、硝酸バリウム等が特に好まし
い。なお、第二元素群を含む化合物は、水和物となって
いても良い。
【0030】以上のように、本発明の芳香族置換アルキ
ルエステルの製造方法では、触媒としては、Pd及び1
1族元素が担体上に担持された金属含有組成物に加え、
必要に応じて、上記した第二元素群を含む化合物をさら
に用いても良い。なお、第二元素群を含む化合物は、反
応混合物中に化合物の形で添加しても良く、あるいはP
d及び11族元素を担持した担体上にさらに担持されて
いても良い。
【0031】第二元素群を反応混合物中に化合物の形態
で添加する場合は、金属イオン濃度が0.5質量%以下
となるように添加することが好ましい。
【0032】(6)酸化的エステル化工程(工程A) 本発明の芳香族置換アルキルエステルの製造方法では、
前記のような各成分を含む原料を前記触媒の存在下でア
ルキル置換芳香族化合物、脂肪族カルボン酸及び酸素を
反応させる酸化的エステル化反応させることにより芳香
族置換アルキルエステルを生成する。
【0033】アルキル置換芳香族化合物と脂肪族カルボ
ン酸との反応割合は、アルキル置換芳香族化合物が有す
るアルキル基に対する脂肪族カルボン酸のモル比が化学
量論比よりも大きければ良く、通常は等倍モル〜20倍
モルの範囲内とし、等倍モル〜10倍モルの範囲内が好
ましい。かかる範囲内でより効率的に芳香族置換アルキ
ルエステルを製造することができる。
【0034】上記したアルキル置換芳香族化合物と脂肪
族カルボン酸を、前記触媒の存在下で酸化的エステル化
反応させることにより、芳香族置換アルキルエステルを
得ることができる。該酸化反応は、酸素(分子状酸素)
の存在下、液相又は気相で行われる。つまり、本発明に
おいては、酸化反応を液相又は気相で行うことができ
る。酸素ガスは、窒素ガスやヘリウムガス、アルゴンガ
ス、二酸化炭素ガス等の不活性ガスによって希釈されて
いても良い。また、酸素ガスとして空気を用いることも
できる。酸素ガスの反応系への供給方法は、特に限定さ
れるものではない。
【0035】上記酸化的エステル化反応の形態は、連続
式、回分式、半回分式等の何れであっても良く、特に限
定されるものではない。触媒は、反応形態として、例え
ば回分式を採用する場合には、反応装置に原料とともに
一括して仕込めば良い。また、反応形態として、例えば
連続式を採用する場合には、反応装置に予め充填してお
くか、あるいは反応装置に原料と共に連続的に仕込めば
良い。従って、触媒は、固定床、流動床、懸濁床の何れ
の形態で使用しても良い。
【0036】触媒の使用量は、アルキル置換芳香族化合
物と脂肪族カルボン酸の種類又は組み合わせ、触媒の組
成、反応条件等に応じて設定すれば良く、特に限定され
るものではないが、例えば固定床の場合には、単位時間
当たり、単位触媒体積当たりの原料液の供給速度とし
て、0.01〜100h-1程度とすることが好ましく、
また、懸濁床の場合には、反応基質であるアルキル置換
芳香族化合物100重量部に対して、パラジウム金属量
を0.01〜30重量部程度とすることが好ましい。
【0037】反応温度、反応圧力、反応時間等の反応条
件は、アルキル置換芳香族化合物と脂肪族カルボン酸の
種類や組み合わせ、触媒の組成等に応じて設定すれば良
く、特に限定されるものではないが、反応温度は通常、
80℃〜200℃の範囲内が好適である。反応温度が8
0℃未満である場合には、反応速度が遅くなりすぎ、芳
香族置換アルキルエステルを効率的に製造することがで
きなくなるおそれがある。一方、反応温度が200℃を
超える場合には、燃焼を含めた副反応が起こり易くなる
ので、芳香族置換アルキルエステルを効率的に製造する
ことができなくなるおそれがある。また、脂肪族カルボ
ン酸による反応装置の腐食を招来するおそれもある。
【0038】反応圧力は、減圧、常圧(大気圧)又は加
圧のいずれであっても良い。酸化的エステル化反応に酸
素ガス(希釈されていない酸素ガス)を用いる場合に
は、常圧〜4.9×106Pa(ゲージ圧)程度の範囲
内が好適であり、酸化反応に空気を用いる場合には常圧
〜9.8×106Pa(ゲージ圧)程度の範囲内が好適
である。9.8×106Paを超える反応圧力は、反応
設備等の工業的な観点から好ましくない。
【0039】酸化的エステル化反応は、上記反応条件下
において、原料として用いるアルキル置換芳香族化合物
及び/又は脂肪族カルボン酸が液体状である場合には、
特に溶媒を用いる必要はないが、両者を均一に混合する
ことができない場合や、反応が激しい場合には、反応に
対してシクロヘキサン等の不活性な溶媒を用いて希釈す
ることができる。
【0040】生成した芳香族置換アルキルエステルは、
さらに蒸留、抽出、晶出等の既知の方法で精製すること
ができる。これによって、高純度の芳香族置換アルキル
エステルを回収することができる。
【0041】(7)還元工程(工程B) 本発明において、還元工程は、工程A又はCにより得ら
れる反応混合物中に含まれる芳香族アルデヒド及び/又
は芳香族カルボン酸の一部又は全部を還元する。具体的
には、芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸が
有する芳香環を還元する工程及び/又は該芳香環の側鎖
であるホルミル基及び/又はカルボキシ基を還元する工
程が挙げられる。
【0042】芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボ
ン酸の一部又は全部の芳香環が還元されると、脂環式ア
ルデヒドが生成する。芳香族アルデヒドは芳香族置換ア
ルキルエステルと沸点が近いため分離(蒸留)が困難で
あるが、この還元を行うことにより、芳香族アルデヒド
が還元により消費されるため、芳香族置換アルキルエス
テルの高純度化が容易となる。
【0043】一方、芳香族アルデヒド及び/又は芳香族
カルボン酸の一部又は全部の、芳香環と芳香環側鎖のホ
ルミル基及び/又はカルボキシ基が還元されると、脂環
式アルコールが生成する。この還元の場合も、先の還元
と同様に、芳香族アルデヒドが還元により消費されるた
め、芳香族置換アルキルエステルの高純度化が容易とな
る。
【0044】また一方、芳香族アルデヒド及び/又は芳
香族カルボン酸の一部又は全部の、芳香環側鎖のホルミ
ル基及び/又はカルボキシ基が還元されて、ヒドロキシ
メチル基に変換される場合は芳香族アルコールが生成
し、メチル基に変換される場合はアルキル置換芳香族化
合物が生成する。芳香族アルコールが生成する場合は、
芳香族アルコール自体が有用な物質であるのでこれを回
収することが可能である。また、芳香族アルコールをエ
ステル化して芳香族置換アルキルエステルの収量を増加
させることも可能である。さらにまた、芳香族アルデヒ
ドの低減により芳香族置換アルキルエステルの高純度化
が容易になる。アルキル置換芳香族化合物が生成する場
合は、芳香族アルデヒドの低減により芳香族置換アルキ
ルエステルの高純度化が容易になるとともに、アルキル
置換芳香族化合物の酸化的エステル化反応原料として利
用が可能である。
【0045】好ましくは、芳香族アルデヒド及び/又は
芳香族カルボン酸の一部又は全部の、芳香環側鎖のホル
ミル基及び/又はカルボキシ基が還元される場合であ
る。
【0046】より好ましくは、芳香族アルデヒド及び/
又は芳香族カルボン酸が還元されて、芳香族アルコール
が生成する場合である。
【0047】例えば、p−メチルベンズアルデヒド及び
/又はp−トルイル酸はp−メチルベンジルアルコール
へ、p−アセトキシメチルベンズアルデヒド及び/又は
p−アセトキシメチル安息香酸はアセトキシメチルベン
ジルアルコールへ、テレフタルアルデヒド及び/又はテ
レフタル酸はp−キシリレングリコールへと変換され
る。工程Bは、工程Aの後に行えば良く、工程Cの前に
行っても後に行っても良い。
【0048】還元反応は、液相又は気相で行われる。好
ましくは液相である。
【0049】還元反応は、還元剤を使用する反応であれ
ば特に限定されない。還元剤としては、例えば、水素;
LiAlH4などのアルミニウム水素化物、NaBH4などのホウ
素水素化物;亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩など
が挙げられる。好ましくは水素を用いた水素化である。
【0050】還元反応は、回分式、半回分式、連続式の
いずれでも良い。回分式を採用する場合には、触媒を反
応装置に原料となる芳香族アルデヒド及び/又は芳香族
カルボン酸とともに一括して仕込むことができる。ま
た、連続式を採用する場合には、触媒を反応装置に予め
充填しておくか、或いは反応装置に原料となる芳香族ア
ルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸とともに連続的に
仕込むことができる。したがって、触媒は固定床、流動
床、懸濁床のいずれの形態で使用しても良い。水素の供
給方法は特に限定されるものではない。連続的に供給し
ても、逐次的に供給しても、一括で供給しても良い。
【0051】触媒としては、例えば、(i)パラジウム、
白金、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等の貴金属
を、活性炭、アルミナ、珪藻土等の担体に担持してなる
貴金属担持型触媒;(ii)酸化パラジウム、酸化白金、酸
化ルテニウム、酸化ロジウム、酸化イリジウム等の貴金
属酸化物;(iii)パラジウムブラック、白金ブラック、
ルテニウムブラック、ロジウムブラック等の貴金属;(i
v)ラネーニッケル、ラネーコバルト、ラネールテニウム
等のラネー系触媒;(v)卑金属を担体に担持してなる卑
金属担持型触媒などを使用することができる。また、酸
化反応用触媒を用いることも可能である。
【0052】芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボ
ン酸を還元するための反応温度、反応圧力、反応時間等
の反応条件は、芳香族アルデヒド、芳香族カルボン酸、
触媒、還元剤の種類、量等に応じて設定すれば良く、特
に限定されるものではない。また、反応条件によって、
芳香族アルコールの生成量が変わるため、必要に応じて
反応条件を制御することができる。また、酸化的エステ
ル化用触媒を用いることも可能である。この場合、酸化
的エステル化反応後の混合物から触媒を除去又は分離し
た後、新たな酸化的エステル化用触媒、あるいは除去又
は分離した触媒を還元反応に用いることができる。さら
には、酸化的エステル化反応後の反応混合物から触媒を
除去又は分離することなく、酸化的エステル化反応後の
混合物をそのまま還元反応に用いることも可能である。
この場合は、触媒の分離又は除去工程の省略や触媒使用
量の削減ができる。
【0053】還元工程に水素化を採用する場合におい
て、反応温度は、常温〜250℃、好ましくは室温〜1
50℃である。反応圧力は減圧、常圧(大気圧)、加圧
のいずれであっても良いが、常圧(大気圧)〜15MP
a、好ましくは常圧(大気圧)〜5MPaである。反応
温度が250℃を超える場合や、反応圧力が15MPa
を超える場合は、芳香環が還元されたり、芳香環側鎖の
ヒドロキシアルキル基やアルキルカルボキシアルキル基
が水素化分解され、芳香族アルコールや芳香族置換アル
キルエステルなどの有効成分の収量が低下するなどの副
反応が進行するおそれがある。副生物としてアルキル置
換芳香族化合物が得られた場合は、酸化的エステル化反
応の原料に用いることも可能である。反応時間は、反応
方式などに応じて適宜設定すれば良い。例えば、芳香族
アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を含有する混合
物に水素ガスを逐次的に供給するような半回分式の場合
には、1分〜24時間程度であり、好ましくは、5分〜
12時間である。
【0054】また、還元反応は、工程Aで得られた反応
混合物が液状である場合には、溶媒を用いなくても行う
ことが可能であるが、反応混合物を均一に混合できない
場合などは、必要に応じて希釈することもできる。希釈
溶媒としては、例えば酢酸、メタノール、エタノール、
シクロヘキサンなどを使用することができる。
【0055】還元反応物から芳香族アルコールを分離・
精製する必要がある場合は、蒸留、抽出、晶析等の公知
の方法を採用すれば良い。
【0056】(8)エステル化工程(工程C) 本発明は、上記の芳香族置換アルキルエステルの製造に
おいて、工程A又は工程Bにより得られる反応混合物中
の芳香族アルコールと脂肪族カルボン酸とのエステル化
(工程C)を行うことにより、芳香族置換アルキルエス
テルを収率良く製造することができる。
【0057】工程Cは、工程A又は工程Bの後であれば
いつ行っても良い。例えば、工程A、工程B、工程Cの
順に反応させても良いし、工程A、工程C、工程Bの順
で反応させても良い。芳香族置換アルキルエステルの収
率向上を図る場合には、工程A、工程B、工程Cの順に
反応させることが好ましい。
【0058】工程A、工程B、工程Cの順に反応させる
場合には、工程Aによって生成する反応混合物中の芳香
族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸の一部又は全
部が工程Bにより芳香族アルコールへと変換される。工
程Bの後に得られる反応混合物中の芳香族アルコールの
一部又は全部を工程Cの原料とすることにより、芳香族
置換アルキルエステルの収量を向上させることができ
る。
【0059】一方、工程A、工程C、工程Bの順に反応
させる場合には、工程Aにより得られる反応混合物中の
芳香族アルコールの一部又は全部が工程Cにより芳香族
置換アルキルエステルに変換される。工程Cにより得ら
れる反応混合物を還元することで芳香族アルデヒド及び
/又は芳香族カルボン酸が芳香族アルコールに変換され
る。したがって、芳香族置換アルキルエステルと芳香族
アルコールを生成することができる。芳香族置換アルキ
ルエステルの収量をさらに向上させることを目的とする
場合には、さらに続いて工程Cを行うことも可能であ
る。
【0060】得られた芳香族アルキル置換エステルを分
離又は精製する必要があるときは、蒸留、抽出、晶析等
の公知の方法を採用することができる。
【0061】工程Cによる芳香族アルコールの転化率
は、原料となる芳香族アルコールの合計に対して10モ
ル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、
50モル%以上がより一層好ましい。
【0062】工程A又は工程Bにより得られる反応混合
物には、脂肪族カルボン酸が含まれているため、反応混
合物は酸性である。また、工程Cによる芳香族置換アル
キルエステルの製造は、酸性条件下では平衡反応であ
る。
【0063】工程Cにおいて、平衡を生成物側へ移動さ
せて芳香族アルコールから、効率よく芳香族置換アルキ
ルエステルを生成させることが好ましい。例えば反応混
合物を単に加熱して反応させる方法や、反応混合物に脂
肪族カルボン酸を追加し反応させる方法や、反応生成物
である水及び/又は芳香族置換アルキルエステルを系外
へ除去する方法が挙げられる。
【0064】工程Bにより芳香族アルコールを生成させ
た場合、反応混合物中には、平衡組成よりも多くの芳香
族アルコールが含まれるため、エステル化工程で、単に
加熱して反応させるだけでも、芳香族置換アルキルエス
テルの収量は向上する。しかし、より効率よく平衡を生
成物側へ移動させるには、脂肪族カルボン酸を追加した
り、反応蒸留を行うことが好ましく、より好ましくは反
応蒸留を行うことである。
【0065】反応蒸留には、通常、蒸留塔が使用され
る。特に、反応系から水を留出させることができればよ
く、蒸留塔の形式は限定的ではない。例えば、反応混合
物から発生した蒸気をそのまま系外へ抜き出す単蒸留の
装置を用いてもよいし、蒸留塔内に気相部と液相部が存
在し、気液接触ができるようになっており、蒸留塔内の
水が該気相部へ連続的に分離・除去されうる構造を有す
る多段式の蒸留塔を用いてもよい。効率よく水を除去す
るためには、多段式の蒸留塔が好ましく使用される。
【0066】エステル化反応を行いながら、水を蒸留塔
塔頂から抜き出す、或いは水を塔頂から抜き出すと同時
に芳香族置換アルキルエステルを蒸留塔塔底から抜き出
す反応蒸留を行うことで、平衡が生成物側へ移動し、エ
ステル化をより効率よく進行させることができる。
【0067】水を反応系外へ抜き出すとは、生成物とし
て得られる芳香族置換アルキルエステルを含んだ反応混
合物と、抜き出した水が分離されることを意味する。
【0068】エステル化反応の反応原料である芳香族ア
ルコール及び脂肪族カルボン酸、並びに反応生成物であ
る芳香族置換アルキルエステル及び水のうち、留分とし
て水のみを反応系から抜き出すことがエステル化反応を
促進するためには最も効率が良い。しかしながら、水の
沸点と、芳香族アルコールや脂肪族カルボン酸の沸点と
が近く、分離が困難であったり、用役費がかかりすぎる
場合には、水とともに芳香族アルコールや脂肪族カルボ
ン酸を抜き出しても良い。その場合、原料成分である芳
香族アルコール及び脂肪族カルボン酸の抜き出し量が過
剰になると、エステル化反応の効率が悪くなることがあ
る。
【0069】反応蒸留における芳香族アルコールと脂肪
族カルボン酸との割合は、蒸留塔内に存在する両者の量
に大きく依存する。好ましくは芳香族アルコールが有す
る水酸基に対する脂肪族カルボン酸のモル比が、等倍モ
ル〜3000倍モルの範囲内とし、等倍モル〜2000
倍モルの範囲内が好ましい。かかる範囲内でより効率的
に芳香族置換アルキルエステルを製造することができ
る。
【0070】蒸留塔内の芳香族アルコールと脂肪族カル
ボン酸とをエステル化させるための、反応温度、反応圧
力、反応時間等の反応条件は、芳香族アルコールと脂肪
族カルボン酸の種類、量、組み合わせ、水の量、蒸留方
式等に応じて設定すれば良く、特に限定されるものでは
ない。また、反応条件によって、目的物である芳香族置
換アルキルエステルの生成量が変わるため、必要に応じ
て反応条件を制御することができる。
【0071】塔底温度は反応圧力や原料組成に応じて変
化するが、極端に低いと反応速度が遅くなり、極端に高
いと副反応が促進される恐れがある。通常は50℃〜3
00℃、好ましくは70℃〜250℃の範囲内である。
また蒸留塔内の反応混合物の滞留時間は、エステル化反
応を行うに十分な時間であれば良く、一般的には5分〜
10時間の範囲内であり、好ましくは10分〜5時間の
範囲内である。
【0072】蒸留方式は、回分式、半回分式、連続式の
いずれもが採用できる。回分式蒸留の場合、例えば、酸
化的エステル化反応により生成した反応混合物を該蒸留
塔の蒸発缶に仕込んだ後、該混合物を反応温度(蒸留温
度)に加温し、水を含む留分を該蒸留塔の塔頂から留去
しながら反応蒸留によってエステル化反応を進行させる
ことができる。
【0073】また、半回分式蒸留の場合、例えば、工程
A又は工程Bにより生成した反応混合物を蒸留塔の蒸発
缶に仕込み、水を含む留分を該蒸留塔の塔頂から留去し
ながら反応蒸留によるエステル化を行う際に、反応途中
で蒸発缶に脂肪族カルボン酸を追加したり、連続的に蒸
発缶に脂肪族カルボン酸を供給することで、エステル化
をより効率よく進行させても良い。
【0074】また、連続式蒸留の場合、例えば、工程A
又は工程Bにより生成した反応混合物を該蒸留塔の中段
部(塔底と塔頂とを除いた中間部分の段)に連続的に供
給しながら該混合物を反応蒸留し、水を含む留分を該蒸
留塔の塔頂から連続的に留去する一方、芳香族置換アル
キルエステルを含む缶出液を該蒸留塔の塔底から連続的
に抜き出す。工程A又は工程Bにより生成した反応混合
物を連続式蒸留塔に供給する方法は、特に限定されるも
のではなく、中段であればどの段に供給しても良い。ま
た、反応混合物は、液状、ガス状または液とガスが混合
した状態で供給しても良い。蒸留塔の中段部へ反応混合
物を供給する場合、塔内の滞留時間の長い棚段塔を用い
ることが好ましい。
【0075】また、水の留去を容易にするために、水と
共沸する化合物を反応混合物に添加して反応蒸留を行っ
てもよい。共沸剤としては、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族化合物、シクロヘキサン、ヘプタン
のような脂肪族炭化水素、2−ブタノン、3−メチル−
2−ブタノンのようなケトン類、四塩化炭素、クロロホ
ルムのようなハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
【0076】原料のアルキル置換芳香族化合物が水と共
沸する場合には、水の留去が効率的に進み、かつ別途共
沸剤を添加した場合のような共沸剤の分離工程が必要な
く、好ましい。
【0077】さらに、水の留出を容易にするため、蒸留
塔の下部から不活性な気体(窒素ガス等)を導入するこ
ともできる。
【0078】また、反応蒸留を効率的に進行させるため
に触媒を添加することもできる。触媒は公知のエステル
化用触媒であれば特に限定されない。例えば、酸触媒と
しては、硫酸、リン酸、ヘテロポリ酸、p−トルエンス
ルホン酸、酢酸、酸性イオン交換樹脂、ゼオライト、粘
土等が挙げられる。
【0079】反応蒸留による芳香族アルコールから芳香
族置換アルキルエステルへの転化率は、蒸留塔内の反応
条件に依存する。転化率は、全芳香族アルコールの合計
に対して10%モル以上が好ましく、30モル%以上が
より好ましく、50モル%以上がより一層好ましく、7
0モル%以上が最も好ましい。
【0080】反応蒸留によるエステル化終了後、未反応
の原料の回収、中間反応生成物の回収、製品としての芳
香族置換アルキルエステルの精製は、蒸留、抽出等の公
知の方法で行うことができる。
【0081】これらの操作を蒸留で行うときは、反応蒸
留によるエステル化を回分式蒸留や半回分式蒸留で実施
した場合には、引き続き未反応の原料の回収、中間反応
生成物の回収、製品としての芳香族置換アルキルエステ
ルの精製等を行っても良い。同一の蒸留塔で、連続的に
エステル化と、原料回収や製品精製を行うことができれ
ば、工業的には非常に好ましい。
【0082】
【発明の効果】本発明では、工程A又は工程Cにより得
られる反応混合物中の芳香族アルデヒド及び/又は芳香
族カルボン酸の一部又は全部を還元することにより、芳
香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸が目的物で
ある芳香族置換アルキルエステルに混入することを防止
又は低減することができる。芳香族アルデヒド及び/又
は芳香族カルボン酸を還元して芳香族アルコールに変換
した場合は、さらに、芳香族アルコールをエステル化す
ることにより、芳香族置換アルキルエステルを生成し、
芳香族置換アルキルエステルの収率を向上させることが
できる。
【0083】また、芳香族アルコールは、ポリエステル
樹脂等の合成樹脂の原料として利用可能であるが、本発
明において芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン
酸の一部又は全部を還元することにより、有用な芳香族
アルコールの収率を向上させることができる。
【0084】また、還元することにより芳香族アルコー
ル及び/又は芳香族置換アルキルエステルへの着色低減
や、ポリエステル樹脂等の合成樹脂、香料、溶剤等への
各種化学品などを製造する際の品質低下を抑制すること
ができる。
【0085】
【実施例】以下に実施例及び参考例を示し、本発明の特
徴をより一層明確にする。但し、本発明の範囲は実施例
の範囲に限定されるものではない。
【0086】実施例1 (触媒の調製)テトラクロロ金(III)酸4水和物84g
を水20Lに溶解し、60℃に加温して金水溶液を調製
した。この水溶液のpHを水酸化ナトリウム水溶液によ
りpH8.5に調整した後、これにテトラアンミンパラ
ジウムジクロライド24.8gを添加し、溶解させた。
次いで、この水溶液にラウリン酸ナトリウム30gを添
加し、溶解させ、金・パラジウム水溶液を得た。別途
に、水10Lに酸化チタン(サンゴバン・ノルプロ社
製)粉体500gを添加し、60℃に加温し、その温度
を維持したままで1規定の水酸化ナトリウム水溶液を用
いてpH8.0とした懸濁液を調製した。得られた懸濁
液に前記の金・パラジウム水溶液を加え、60℃で1時
間撹拌することにより、酸化チタン表面にパラジウム沈
殿物及び金沈殿物を固定化し、パラジウム−金固定化物
を得た。
【0087】次いで、上記固定化物をろ過し、水洗した
後、120℃で6時間乾燥させた。次いで、上記固定化
物を空気中400℃で3時間焼成することにより酸化チ
タン上にパラジウム及び金が固定化された担持体を得
た。この担持体におけるパラジウム及び金の担持量は、
それぞれ1.81質量%及び6.44質量%であった。
【0088】(工程A)還流冷却器と反応液中へのガス
供給管とを備えた30L回転撹拌式オートクレーブにア
ルキル置換芳香族化合物としてp−キシレン2.0k
g、脂肪族カルボン酸として酢酸4.54kg、触媒と
して前記担持体98g及び酢酸酸化ビスマス2.0gを
加え、密封した。その後、系内を窒素置換し、窒素で
2.94MPa(ゲージ圧)に加圧した後、173rp
mで撹拌、調圧しながら140℃に加熱した。所定温度
に達した後、内圧2.94MPa(ゲージ圧)になるよ
うに窒素圧を調整した。次いで、ガス供給管を通して空
気を内圧2.94MPaを維持したままで毎時0.59
Nm3の速度で液中に流通させながら供給し、3時間反
応させた。
【0089】反応後、反応液をガスクロマトグラフィー
及び液クロマトグラフィーで分析した結果、反応液中に
酢酸3.84kg、p−キシレン0.326kg、p−
メチルベンジルアセテート(芳香族置換アルキルエステ
ル)1.09kg、p−キシリレンジアセテート(芳香
族置換アルキルエステル)0.556kg、p−トルイ
ルアルデヒド(芳香族アルデヒド)0.096kg、p
−アセトキシメチルベンズアルデヒド(芳香族アルデヒ
ド)0.143kg、p−メチルベンジルアルコール
(芳香族アルコール)0.039kg、p−アセトキシ
メチルベンジルアルコール(芳香族アルコール)0.0
60kg及び水0.317kgが含まれていた。
【0090】(工程B)この反応液を濾過して触媒を除
去し、ろ液1.02kg及び活性炭担持パラジウム7.
5gを3口フラスコに入れた。反応液中にはp−トルイ
ルアルデヒド0.014kg、p−アセトキシメチルベ
ンズアルデヒド0.021kg、p−メチルベンジルア
ルコール0.006kg、p−アセトキシメチルベンジ
ルアルコール0.009kgが含まれていた。0.1M
Paの水素雰囲気下、撹拌しながら室温で3.5時間反
応させた。得られた反応液をガスクロマトグラフィーで
分析した結果、p−メチルベンジルアルコール0.01
9kg、p−アセトキシメチルベンジルアルコール0.
028kgが含まれていた。p−トルイルアルデヒド及
びp−アセトキシメチルベンズアルデヒドは検出限界以
下であった。
【0091】(工程C)工程Bにより得られた反応液か
ら触媒を除去した後、トの字管を備えたフラスコに仕込
み、単蒸留を行った。軽沸点成分である、水、酢酸、p
−キシレン等を留出させた後、塔頂圧力67hPa、塔
頂温度131〜138℃の留分をp−メチルベンジルア
セテート留分として取得した。さらに、塔頂圧力6.7
hPaで塔頂温度176〜183℃の留分をp−キシリ
レンジアセテート留分として取得した。各留分をガスク
ロマトグラフィーで分析した結果、p−メチルベンジル
アセテート留分の組成は、p−メチルベンジルベンジル
アセテート88質量%、p−メチルベンジルアルコール
12質量%であり、アルデヒド成分は含まれていなかっ
た。p−キシリレンジアセテート留分の組成は、p−キ
シリレンジアセテート80質量%、p−アセトキシメチ
ルベンジルアルコール20質量%であり、アルデヒド成
分は含まれていなかった。
【0092】(単位色数の測定)蒸留によって得られた
p−メチルベンジルアセテート及びp−キシリレンジア
セテートのハーゼン単位色数を測定した。単位色数測定
の結果、p−メチルベンジルアセテートは10であっ
た。p−キシリレンジアセテートについては溶融させて
ハーゼン単位色数を測定したところ20であった。
【0093】参考例1 実施例1の酸化的エステル化反応後の反応液を、還元処
理をすることなく、実施例1と同様に単蒸留を行った。
得られたp−メチルベンジルアセテート留分の組成は、
p−メチルベンジルベンジルアセテート90質量%、p
−メチルベンジルアルコール3質量%、p−トルアルデ
ヒド7質量%であった。また、得られたp−キシリレン
ジアセテート留分の組成は、p−キシリレンジアセテー
ト75質量%、p−アセトキシメチルベンジルアルコー
ル8質量%、p−アセトキシメチルベンズアルデヒド1
7重量%であった。このように、還元処理を行わない場
合、芳香族置換アルキルエステル留分に芳香族アルデヒ
ドが多量に混入することが示された。
【0094】また、実施例1と同様に単位色数を測定し
た。得られたp−メチルベンジルアセテートのハーゼン
単位色数は180であった。p−キシリレンジアセテー
トを溶融させてハーゼン単位色数を測定したところ20
0であった。
【0095】工程Bを行うことにより、芳香族アルデヒ
ドが混入しない芳香族置換アルキルエステルを得ること
ができた。また、工程Bを行うことにより、芳香族アル
デヒドの混入が原因である芳香族置換アルキルエステル
の着色を抑制することができた。
【0096】実施例2 実施例1の酸化的エステル化反応後の反応液から触媒を
除去することなく、そのまま還元反応を行った。反応液
1.04kgをオートクレーブに仕込み、0.98MP
aの水素分圧、0.29MPaの窒素雰囲気下、60℃
で2時間反応させた。反応前の液中には、p−トルイル
アルデヒド14.3g、p−アセトキシメチルベンズア
ルデヒド21.2g、p−メチルベンジルアルコール
5.8g、p−アセトキシメチルベンジルアルコール
8.8gが含まれていた。反応後、反応液をガスクロマ
トグラフィー及び液クロマトグラフィーで分析した結
果、p−トルイルアルデヒド4.8g、p−アセトキシ
メチルベンズアルデヒド6.4g、p−トチルベンジル
アルコール14.5g、p−アセトキシメチルベンジル
アルコール22.4gが含まれていた。
【0097】実施例3 (工程C)実施例1において、酸化的エステル化反応
後、還元処理して得られた反応液を、住友/スルザーラ
ボパッキングを充填した多段式蒸留塔(内径32mm、
充填物高さ900mm)を用いて、回分式蒸留を行っ
た。塔底に、反応液2.65kgを仕込んだ。仕込んだ
反応液中には、酢酸1.41kg、p−キシレン0.1
78kg、水0.122kg、p−メチルベンジルアセ
テート0.408kg、p−キシリレンジアセテート
0.212kg、p−メチルベンジルアルコール0.0
49kg、p−アセトキシメチルベンジルアルコール
0.072kgが含まれていた。塔頂圧力0.08MP
a、還流比5で蒸留を行い、2時間かけて塔頂から水、
p−キシレン及び酢酸の混合物を抜き出した。塔頂から
留出した水は0.136kg、p−キシレンは0.17
8kg、酢酸は0.103kgであった。塔底液の温度
は蒸留開始時で97℃、蒸留終了時で125℃であっ
た。
【0098】蒸留終了時の塔底液をガスクロマトグラフ
ィー及び液クロマトグラフィーで分析したところ、p−
メチルベンジルアセテート0.474kg、p−キシリ
レンジアセテート0.301kgが含まれており、p−
メチルベンジルアルコール及びp−アセトキシメチルベ
ンジルアルコールは検出限界以下であった。
【0099】工程Bを行わない参考例1の結果と比較す
ると、p−メチルベンジルアセテート及びp−キシリレ
ンジアセテートの収量が向上している。また、実施例1
の結果と比較すると、多段式蒸留塔を用いた反応蒸留に
より芳香族アルコールが芳香族置換アルキルエステルへ
変換されていることが示唆されている。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 裕一 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC41 AC45 AC46 AC48 AD11 BA05 BA11 BA13 BA22 BA25 BB17 BC10 BC11 BC18 BD20 BD33 BD52 BD70 BE20 BE30 BJ50 KA06 KC12 KD10 4H039 CA60 CA62 CA65 CB20 CC30

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下でアルキル置換芳香族化合
    物、脂肪族カルボン酸及び酸素を反応させる酸化的エス
    テル化工程により芳香族置換アルキルエステルを製造す
    る方法であって、 酸化的エステル化工程により得られる反応混合物が芳香
    族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を含むこと、
    及び該芳香族アルデヒド及び/又は芳香族カルボン酸を
    還元する工程を有すること、を特徴とする芳香族置換ア
    ルキルエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】前記還元工程の後に、芳香族アルコール及
    び脂肪族カルボン酸を反応させるエステル化工程を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
JP2002093789A 2002-03-29 2002-03-29 芳香族置換アルキルエステルの製造方法 Pending JP2003286227A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016064952A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 デンカ株式会社 ペンタクロロジシランの製造方法並びに該方法により製造されるペンタクロロジシラン
JP2016064953A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 デンカ株式会社 ヘキサクロロジシランの製造方法

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JP2016064952A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 デンカ株式会社 ペンタクロロジシランの製造方法並びに該方法により製造されるペンタクロロジシラン
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