JP2003285863A - 燃料容器材料 - Google Patents

燃料容器材料

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JP2003285863A
JP2003285863A JP2002090597A JP2002090597A JP2003285863A JP 2003285863 A JP2003285863 A JP 2003285863A JP 2002090597 A JP2002090597 A JP 2002090597A JP 2002090597 A JP2002090597 A JP 2002090597A JP 2003285863 A JP2003285863 A JP 2003285863A
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fuel
talc
container
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fuel container
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JP2002090597A
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Takeshi Tsukaguchi
剛 塚口
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Mahle Filter Systems Japan Corp
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Tennex Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車等の燃料容器において、アルコール類
を含んだ燃料においても十分なバリア性を持たせると共
に安全性(機械的強度等)を高くし、年々強化され得る
燃料規制やエバポ規制に適応させる。 【解決手段】 MFRが0.1g/10min.〜60
g/10min.の範囲内であるポリプロピレン樹脂等
のポリオレフィン系樹脂をベース材料とし、その充填剤
として比較的平均粒径の小さい(0.1μm〜1.0μ
m)タルクを用いる。前記タルクは、ベース材料に対し
て5wt%〜45wt%の割合で充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
燃料容器に用いられるアルコール類を含有した燃料に対
しバリア性を有する燃料容器材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車等において環境汚染問
題等を考慮した燃料規制が行われており、大気汚染防止
およびガソリン消費量節約の観点からガソリンのオクタ
ン価改良のため、例えばMTBE(メチル・ターシャリ
ー・ブチル・エーテル)等の添加剤を含んだガソリンが
広く使用されている。また、自動車等に用いられる燃料
容器(およびキャニスタ等)においては、安全性(例え
ば、自動車事故が起こった際の機械的強度)が要求され
ると共に、エバポ規制により液体燃料または気体燃料に
対するバリア性(燃料の耐透過性)が要求されてきた。
【0003】前記のようなバリア性を有する燃料容器と
しては、例えば下記表1に示すように、ベース材料とし
てポリアミド樹脂(例えば、66ナイロン樹脂)やポリ
プロピレン樹脂等のポリオレフィン系の樹脂を用い、機
械的強度を高める充填剤としてオレフィン系アイオノマ
ーやガラス繊維等を用いたもの(表1中の容器1〜4)
が広く一般的に知られている。これら燃料容器は、射出
成形やブロー成形によって形成される。
【0004】
【表1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年においては、世界
的な環境汚染の深刻化により、前記燃料規制等の強化が
要望され、自動車等の燃料として例えばアルコール類を
添加したガソリン(例えば、エチルアルコールを10%
以上添加したガソリン)を使用することが検討されてい
る。しかし、前記の表1に示すような容器から成る燃料
容器では、アルコール類を含んだガソリンに対するバリ
ア性が低いため、容器の壁を通して燃料の気体や液体が
大気中に揮発しやすく、燃料容器全体からのガソリンの
透過量が増大するという欠点があった。
【0006】本発明は前記課題に基づいてなされたもの
であり、機械的強度を持たせると共に、アルコール類を
含んだ燃料に対し優れたバリア性を確保し、ガソリンの
透過量を抑制することが可能な燃料容器材料を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題の解
決を図るために、アルコール類を含んだ燃料(液体また
は気体燃料;例えば、アルコール類を含んだガソリン)
を貯蔵するための燃料容器(例えば、自動車用燃料容
器)材料において、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピ
レン樹脂)をベース材料とし、その充填剤として粒径が
0.1μm〜1.0μmのタルクを用いたことを特徴と
する。また、前記タルクは、5wt%〜45wt%の範
囲内で用いたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る燃料容器材料を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】本実施の形態の燃料容器材料は、MFRが
0.1g/10min.〜60g/10min.の範囲
内であるポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂
をベース材料とし、このベース材料に比較的平均粒径の
小さい(0.1μm〜1.0μm)タルクを5wt%〜
45wt%の割合で充填し混練したペレットから成る。
【0010】この燃料容器材料によれば、射出成型やブ
ロー成型においても良好に燃料容器を成形できると共
に、機械的強度を持たせることができる。また、ポリオ
レフィン系樹脂がアルコール類に対する耐透過性を有す
ると共に、タルクの平均粒径が小さくなるに連れて前記
耐透過性が向上することから、アルコール類を添加した
ガソリンに対しても十分なバリア性を有する燃料容器が
得られ、容器の壁を通して燃料の気体や液体が大気中に
揮発することが防止される。従って、燃料容器全体から
のガソリンの透過量を抑制することができる。これによ
り、燃料規制やエバポ規制に十分対応することができ
る。
【0011】本発明において、燃料容器とは、自動車,
オートバイ,船舶,発電機、および工業用,農業用機器
に搭載された燃料容器、若しくはこれらの燃料容器に燃
料を補給するための携帯用容器、更にはこれら稼動のた
めに用いる燃料保管のための容器あるいは気化器のフロ
ート室等の燃料貯蔵室に生じる蒸発燃料の吸脱着を行う
カーボンキャニスタの容器等を意味する。
【0012】(実施例)次に、本実施の形態における燃
料容器材料の第1,第2実施例を説明する。まず、下記
表2に示すように、ポリプロピレン樹脂,ポリアミド樹
脂を燃料容器材料のベース材料として用い、その充填剤
としてそれぞれ粒径の異なる合成雲母,タルク,マイ
カ,ガラス繊維を用い、それらベース材料と充填剤とを
混練(必要に応じて硬化剤等を添加して混練)して得ら
れた種々のペレットを射出成形(またはブロー成形)す
ることにより、略円盤状(後述するカップ法に基づいた
形状)の試料S1〜S6を作製した。
【0013】
【表2】
【0014】前記のように作製した各試料S1〜S6に
おいて、図1の説明図に示すカップ法(JIS−Z・0
208;詳細を後述する)により、アルコール類(エチ
ルアルコール)を含んだガソリンに対する透過速度(g
・mm/m2/day)を調べ、その結果を下記表3に
示した。
【0015】図1において、符号1はアルミニウムから
成る有底筒状の容器を示すものであり、その容器1の開
口部にはシール部材3用の溝2aが形成された縁部2が
設けられる。この容器1内に被測定対象となる溶液(本
実施例でエチルアルコール)4を充填してから、容器1
の開口部(および縁部2)を覆うように試料(試料S1
〜S6)5を載置し、金属リング6a,ボルト6bで締
結することにより封止(シール部材3を介して封止)す
る。そして、前記のように封止された容器1を所定温度
に保った恒温槽7内に設置し、所定時間(本実施例では
24時間)毎に前記容器1の質量変化を測定することに
より、前記試料5における透過速度を調べることができ
る。
【0016】
【表3】
【0017】前記表3に示す結果から、充填剤の平均粒
径が比較的小さい試料S2,S3においては、他の試料
S1,S4〜S6と比較して透過速度が遅く、バリア性
が高いことを読み取れる。このように試料S2,S3の
透過速度が遅い理由として、平均粒径が極めて微細な充
填剤を使用したことにより、ベース材料(樹脂層)に対
する分散性および界面密着性が高くなったためと考えら
れる。なお、極めて微細な平均粒径(0.001μm)
の合成雲母を充填剤として用いた試料S2は最も良好な
バリア性が得られたが、その充填剤の粒径分布のばらつ
きが生じ易い(粒径分布の制御が困難)ため、例えば試
料S3と比較して分散作業が困難となり、製品コストが
高くなってしまうことを確認できた。
【0018】前記試料S3において、タルクの平均粒径
を種々変化させた際の透過速度を図1に示した方法によ
り調べたところ、図2の特性図に示すようにタルクの平
均粒径が微細になるに連れて透過速度が低減し、バリア
性が良好になることを確認できた。なお、極めて微細な
平均粒径(例えば、0.001μm程度の平均粒径)の
タルクの場合には、前記試料S2と同様に充填剤の粒径
分布のばらつきが生じ易いため、製品コストが高くなっ
てしまうことを確認できた。
【0019】すなわち、単に平均粒径の小さいタルクを
使用するのではなく、平均粒径が0.1μm〜1.0μ
mのタルクを用いることが好ましいことを確認できた。
【0020】以上、本発明において、記載された具体例
に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範
囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者
にとって明白なことであり、このような変形および修正
が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
【0021】例えば、ベース材料はポリプロピレンに限
られるものではなく、MFRが0.1g/10min.
〜60g/10min.のポリエチレン,ポリアミド,
ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂であれば、試料
S3と同様に良好なバリア性が得られることを確認でき
た。
【0022】また、ベース材料に対するタルクの充填量
は30wt%に限られるものではなく、5wt%〜45
wt%の範囲内であれば試料S3と同様に良好なバリア
性が得られることを確認できた。これは、タルクの充填
量が5wt%以下の場合には、バリア性の向上を確認す
ることができず、逆に充填量45wt%以上とした場合
は、タルクとベース材料との界面密着性が低下してしま
い、燃料容器として機械的強度を確保することができな
くなるためである。
【0023】
【発明の効果】以上示したように本発明によれば、アル
コール類を含んだ燃料においても十分なバリア性を有
し、安全性(機械的強度)の高い燃料容器を簡素な構成
で実現することができる。そのため低コストで製作する
ことができる。従って、年々強化される燃料規制やエバ
ポ規制適応し、環境対策に貢献する燃料容器を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における透過速度を調べるためのカップ
法の概略説明図。
【図2】タルクの平均粒径に対する透過速度特性図。
【符号の説明】
1…容器 2…縁部 3…シール部材 4…溶液 5…試料 7…恒温槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール類を含んだ燃料を貯蔵するた
    めの燃料容器材料において、 ポリオレフィン系樹脂をベース材料とし、その充填剤と
    して平均粒径が0.1μm〜1.0μmのタルクを用い
    たことを特徴とする燃料容器材料。
  2. 【請求項2】 前記タルクは、5wt%〜45wt%の
    範囲内で用いたことを特徴とする請求項1記載の燃料容
    器材料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008519573A (ja) * 2004-11-22 2008-06-05 ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド 拡声器のプラスチックコーンボディ
JP2008254777A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Takagi Seiko Corp ポリアミドを有するガソリン容器、及び溶着によるポリアミド体製造方法
JP2009006858A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Fts:Kk 自動車用燃料タンク

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