JP2003285703A - ステイ付きバンパー補強材 - Google Patents

ステイ付きバンパー補強材

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JP2003285703A
JP2003285703A JP2002092062A JP2002092062A JP2003285703A JP 2003285703 A JP2003285703 A JP 2003285703A JP 2002092062 A JP2002092062 A JP 2002092062A JP 2002092062 A JP2002092062 A JP 2002092062A JP 2003285703 A JP2003285703 A JP 2003285703A
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collision
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Toru Hashimura
徹 橋村
Seiichi Hashimoto
成一 橋本
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンパー補強材のAl合金採用の利点を損な
わずに、オフセット衝突時などに、後方の各種自動車部
品への干渉や損傷を防止した、ステイ付きAl合金製バン
パー補強材を提供することである。 【解決手段】 中空形材製ステイ10を後面に設けたアル
ミニウム合金中空形材製バンパー補強材1 において、バ
ンパー補強材1 の車体前後方向に衝突荷重F が負荷され
た際の、バンパー補強材1 の車体前後方向の圧壊開始
を、ステイ10の車体前後方向の圧壊開始よりも先行させ
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にオフセット衝
突時のエネルギー吸収性能が優れ、かつ全体の変形量を
小さくした、軽量なステイ付きバンパー補強材に関し、
バンパー補強材がアルミニウム合金製であるステイ付き
バンパー補強材 (以下、アルミニウムを単にAlとも言
う) に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車体の前端 (フロント) お
よび後端 (リア) に取り付けられているバンパーの内部
には、強度補強材としてのバンパー補強材 (バンパーリ
インフォースメントあるいはバンパーアマチャアなどと
も言う) が設けられている。
【0003】このバンパー補強材は、周知の通り、バン
パーと車体との間に、車体に対し略水平方向で車幅方向
に対し平行に延在するように配置される。そして、この
ようなバンパー補強材は、その長手方向の形状では、自
動車車体やバンパーのデザインに応じて、種々の形状が
選択される。
【0004】代表的な形状は、車幅方向に対し中央部
や端部も含めて平行に延在する真っ直ぐなバンパー補強
材 (直線型バンパー補強材) と、直線的な中央部の両
端に車体側へ曲げられた、直線的または曲線的な湾曲部
(屈曲部) を有するか、全体が車体側へ湾曲しているバ
ンパー補強材 (湾曲型バンパー補強材) とに大別され
る。
【0005】これらバンパー補強材の車体への取り付け
は、フロントサイドメンバやリヤサイドメンバ等、車体
前後方向の骨格部材の車体フレーム類 (車体メンバ類)
に連結されて行われる。また、バンパー補強材の車体へ
の固定は、車体のフロントやリヤのサイドメンバの先端
或いは後端に直接、あるいはバンパーステイなどの後面
からの支持部材 (車体連結用部材) を介して行われる。
【0006】周知の通り、バンパー補強材は、バンパー
と車体間で、車体の前方や後方からの衝突、あるいは前
方や後方への衝突に対し、車体用のエネルギー吸収部材
を構成している。したがって、車体用エネルギー吸収部
材としてのバンパー補強材には、車体の衝突により、バ
ンパー補強材前面から加わった衝突エネルギーを、自ら
の曲げ変形および車体前後方向 (略水平な断面方向) の
押しつぶれ変形 (圧壊) により吸収し、車体を保護する
性能が求められている。
【0007】近年、これらバンパー補強材やバンパース
テイに、車体軽量化のために、従来使用されていた鋼材
に代わって、5000系、6000系、7000系等の高強度Al合金
製の押出形材などが使用され始めている。このため、Al
合金製バンパー補強材に対して、Al合金製やハイテン等
の鋼製などのバンパーステイが設けられて使用されてい
る。
【0008】なお、これらバンパー補強材やバンパース
テイは、断面形状が、口形あるいは中リブを設けて補強
した、日形、田形、目形などの略矩形の中空構造や、こ
れら中空構造を基にフランジやウエブを円弧状などの曲
線状とする、あるいはフランジを左右に張り出したよう
な発展形状からなることが多い。
【0009】ところで、車体用エネルギー吸収部材とし
てのバンパー補強材には、従来からの正面衝突 (バリア
衝突、フルラップ前面衝突) だけではなく、最近では、
車体が対向車や障害物などと部分的に衝突するような、
所謂オフセット衝突時において、優れたエネルギー吸収
性能を発揮することが求められる.
【0010】しかし、特にオフセット衝突時において
は、対向車 (またはオフセットバリヤ) が被衝突車の端
部寄りに衝突する。例えば、米国保険機構(Insurannce
Institute for Highway Safety) が行っているオフセッ
ト衝突での性能評価試験では、車幅の40% がオフセット
バリヤと重なって衝突するように規定している。
【0011】このため、オフセット衝突時においては、
バンパー補強材の衝突変形は、補強材の片側に偏して生
じることになる。この場合、衝突条件としては、衝突変
形が補強材の中央部に生じる正面衝突の場合に比して、
著しく厳しい条件となる。
【0012】一方、バンパーステイによって後面から支
持されるタイプのバンパー補強材において、バンパー補
強材は、通常は、後面 (背面) から左右2 本のステイで
支持されている。したがって、オフセット衝突時におい
ては、バンパー補強材が受けた衝突力の大部分は、左右
いずれかのステイの一方側に偏って車体側に伝えられ
る。この結果、前記衝突エネルギー吸収は、左右いずれ
か片側のステイおよびバンパー補強材によって、もっぱ
ら行うこととなり、これら片側のステイおよびバンパー
補強材のステイ取付部に変形が集中する。
【0013】この際、ステイの変形 (車体の前後方向の
圧壊) が大きくなるほど、バンパー補強材のステイ取付
部全体が車体側へ近づくこととなる。更に、バンパー補
強材は、通常は、衝突力を受けた際に、曲げ変形により
ステイ取付部より中央寄りの部位が後方へとたわむ、た
わみ変形を生じる。更に、衝突力が大きい、あるいはバ
ンパー補強材の車体前後方向の圧壊強度が小さい場合、
曲げ変形に局部的な圧壊が加わった、より変位の大きい
「くの字」型の折れ変形を生じる。このため、前記ステ
イの変形と相まって、変形したバンパー補強材が車体側
へ近づき、バンパーの後方に位置するラジエターなどを
始めとする各種自動車部品と干渉し、これら部品を損傷
する可能性が高くなる。
【0014】これに対し、バンパー補強材の衝突エネル
ギーの吸収性能を高め、後方の各種自動車部品への干渉
や損傷を防止するために、従来から、バンパー補強材の
圧壊強度を上げる対策が採られてきた。
【0015】バンパー補強材の圧壊強度 (衝突強度) を
上げるためには、補強材の肉厚を増す手段が最も一般的
であった。また、更に、断面形状を、口形から中リブを
設けて補強した日形、田形、目形などにする手段もあっ
た。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの手段
では、かなりの肉厚の増加や中リブなどの補強が必要で
あり、Al合金製バンパー補強材採用の利点である軽量化
が大きく損なわれる。
【0017】しかも、これらの手段を採用して、バンパ
ー補強材の座屈強度を増した場合、断面形状やAl合金の
材料強度の選択の仕方によっては、後述する通り、断面
形状とAl合金の材料強度により定まるバンパー補強材の
車体前後方向の圧壊強度が、同じく断面形状と材料強度
より定まるステイの車体前後方向の圧壊強度よりも大き
くなる場合がある。
【0018】そして、このような場合には、衝突荷重が
負荷された際に、バンパー補強材の圧壊よりも先に、ス
テイの側の車体前後方向の圧壊 (変形) が起こる。そし
て、このステイの圧壊に伴い、前記した、バンパー補強
材のステイ取付部全体が車体側へ近づく現象が生じ、後
方の各種自動車部品への干渉や損傷を招くという新たな
問題が生じる。これは、バンパー補強材の圧壊が曲げ変
形によるのに対し、ステイの圧壊は車体前後方向の変形
であり、同じ衝突荷重が負荷された場合、車体前後方向
の変形の方が変形量が大きいためである。そして、この
傾向は、特にオフセット衝突時において著しい。
【0019】このバンパー補強材とステイとの全体の変
形量が大きくなる問題は、バンパー補強材とステイとの
圧壊強度の関係、更には、オフセット衝突荷重が負荷さ
れバンパー補強材が圧壊を開始する時のオフセット側の
ステイに負荷される荷重とステイの車体前後方向の圧壊
強度との関係によって生じる。このため、この問題は、
Al合金製バンパー補強材に対するステイの材質にはよら
ず、ステイがAl合金製でも、ハイテン等の鋼製でも共通
して生じうる問題である。
【0020】したがって、ステイ付きのAl合金製バンパ
ー補強材において、前面からオフセットして衝突変形が
発生する場合、バンパー補強材の曲げ強度を高めて、前
記「くの字」型の折れ変形などを減少させたとしても、
ステイの車体前後方向の圧壊に伴い、バンパー補強材の
ステイ取付部全体が車体側へ近づく現象を防止できな
い。
【0021】言い換えると、バンパー補強材の圧壊強度
を高めても、バンパー補強材の圧壊よりも先にステイの
圧壊が起こる限り、一体的に固着されたバンパー補強材
とステイとの全体の変形量は却って大きくなる。この結
果、バンパー補強材とステイ全体による、後方の各種自
動車部品への干渉や損傷を生じ易くなる。このため、オ
フセット衝突時などのバンパー補強材の強度向上と衝突
エネルギーの吸収性能を高める課題とは、相矛盾する技
術的課題であった。
【0022】したがって、本発明の目的は、バンパー補
強材のAl合金採用の利点を損なわずに、オフセット衝突
時などに、バンパー補強材の車体前後方向の圧壊よりも
時間的に先に、ステイの車体前後方向の圧壊が起こるの
を防止し、バンパー補強材とステイとの全体の変形量を
小さくして、後方の各種自動車部品への干渉や損傷を防
止した、ステイ付きAl合金製バンパー補強材を提供しよ
うとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明請求項1 の要旨は、中空形材製ステイを後面
に設けたアルミニウム合金中空形材製バンパー補強材に
おいて、バンパー補強材の車体前後方向に衝突荷重が負
荷された際の、バンパー補強材の車体前後方向の圧壊開
始を、ステイの車体前後方向の圧壊開始よりも先行させ
るようになしたことである。
【0024】本発明は、オフセット衝突性に優れたバン
パー補強材を提供する。但し、本発明はオフセット衝突
用に限定されるものではない。本発明は、厳しい衝突形
態であるオフセット衝突性に優れることによって、バリ
ア衝突やフルラップ前面衝突などの他の衝突形態でも、
バンパー補強材とステイとの全体の変形量を小さくし
て、後方の各種自動車部品への干渉や損傷を防止する効
果がある。但し、逆に、バリア衝突やフルラップ前面衝
突などの他の衝突形態でこの効果があるバンパー補強材
が、オフセット衝突性に優れるとは限らない。そして、
実際に事故により車体に生じる衝突 (バンパー補強材の
車体前後方向に衝突荷重が負荷される衝突) は、オフセ
ット衝突以外にも、前記バリア衝突など、他の種々の衝
突形態が起りえる。したがって、本発明は上記した通
り、オフセット衝突用には限定されない。
【0025】バンパー補強材の車体前後方向に (略水平
方向から) 衝突荷重が負荷された際の、バンパー補強材
の車体前後方向の圧壊開始を、ステイの車体前後方向の
圧壊開始よりも、時間的に先行させること自体は、実際
にステイ付きバンパー補強材を静的または動的にオフセ
ット衝突試験し、バンパー補強材とステイとの互いの圧
壊状況を観察あるいは互いの荷重変位曲線を求めること
などで確認できる。
【0026】したがって、前記バンパー補強材圧壊開始
を時間的に先行させるための具体的手段は、実際にオフ
セット衝突試験し、バンパー補強材圧壊開始を時間的に
先行させるための、後述するバンパー補強材とステイの
最適設計条件を選択する方法がある。
【0027】ただ、上記実際のオフセット衝突試験以外
に、あるいはこのオフセット衝突試験に加えて、このバ
ンパー補強材圧壊開始の時間的な先行を確実に保証し、
効率よく本発明バンパー補強材を得るために、バンパー
補強材圧壊開始の時間的な先行を予め設計する手段があ
る。この手段として、例えば、請求項2 のように、前記
オフセット衝突荷重が負荷された際のオフセット側のス
テイに負荷される荷重よりも、前記ステイの車体前後方
向の圧壊強度の方を大きくすることが好ましい。
【0028】その際、オフセット衝突の条件によって
は、前記オフセット衝突荷重が負荷された際のオフセッ
ト側のステイに負荷される荷重を決めにくい場合もある
ので、バンパー補強材圧壊開始の時間的な先行をより確
実に保証し、また、より効率よく本発明バンパー補強材
を得るために、請求項3 のように、前記オフセット側の
ステイに負荷される荷重を、前記オフセット衝突荷重が
負荷された際にバンパー補強材の車体前後方向が圧壊を
開始する時にオフセット側のステイに負荷される荷重と
することが好ましい。
【0029】本発明では、上記要旨のように、バンパー
補強材の圧壊開始をステイの車体前後方向の圧壊開始よ
りも時間的に先行させる。そして、このための具体的な
手段として、例えば、上記した通り、オフセット衝突荷
重が負荷された際のオフセット側のステイに負荷される
荷重よりも、各ステイの車体前後方向の圧壊強度の方を
大きくする。
【0030】但し、本発明では、バンパー補強材が前記
車体前後方向の衝突荷重を受けた際に、バンパー補強材
の曲げ変形について、前記「くの字」型の折れ変形自体
は防止し、通常のたわみ変形とする。このため、本発明
の前提条件として、上記通常のたわみ変形のために必要
なバンパー補強材の車体前後方向の圧壊強度は確保す
る。
【0031】これらによって、本発明では、バンパー補
強材の車体前後方向の圧壊 (略水平方向の圧壊) よりも
時間的に先に、ステイの車体前後方向の圧壊 (略水平方
向の圧壊) が起こるのを防止し、バンパー補強材とステ
イとの全体の変形量を小さくする。言い換えると、バン
パー補強材が車体前後方向の衝突荷重を受けた際に、バ
ンパー補強材の曲げ変形は通常のたわみ変形としつつ、
バンパー補強材の車体前後方向の圧壊 (変形) 開始を、
ステイの車体前後方向の圧壊 (変形) 開始よりも、時間
的に先に起るようにして、バンパー補強材とステイ全体
の変形量を小さくする。この結果、特に、オフセット衝
突時などに生じ易い、バンパー補強材とステイ全体の変
形による、後方の各種自動車部品への干渉や損傷を防止
する。
【0032】なお、上記各圧壊強度は、バンパー補強材
やステイの各断面形状と材料強度から定まる数値であ
る。したがって、上記のように各圧壊強度の大きさを設
計するには、解析や実際の衝突試験、あるいはこれらを
組み合わせるなどにより、各断面形状と材料強度を適宜
選択する。この各圧壊強度を決めるための衝突荷重を決
めるに際し、本発明では、請求項4 のように、前記ステ
イの車体前後方向の圧壊強度とバンパー補強材の車体前
後方向の圧壊強度とを、オフセット衝突試験時にバンパ
ー補強材の車体前後方向に負荷される衝突荷重を基準と
して、予め設計されたものとすることが好ましい。そし
て、より具体的なオフセット衝突試験条件として、オフ
セットバリヤが16km/hr の速度で車体幅の40% と重なっ
て衝突する条件とすることが好ましい。これは、オフセ
ット衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を高める本発明
の目的からして好ましく、また、前記オフセット衝突試
験条件が、実際のオフセット衝突時に良く対応している
ものとして、公認かつ汎用されている点でも好ましい。
【0033】このように、衝突性能評価試験として公認
されているオフセット衝突試験条件に合わせて、前記ス
テイの車体前後方向の圧壊強度とバンパー補強材の車体
前後方向の圧壊強度とを設計乃至設定するなどして、実
際のオフセット衝突の場合にも、設計通り、バンパー補
強材の車体前後方向の圧壊よりも先に、ステイの車体前
後方向の圧壊が起こるのを防止し、バンパー補強材とス
テイとの全体の変形量を小さくすることができる。
【0034】また、本発明バンパー補強材の軽量化のた
めには、請求項5 のように、前記バンパー補強材を構成
するAl合金中空形材の厚みを5mm 以下とするとともに、
耐力を280MPa以上とし、Al合金製や鋼製のステイの厚み
を4mm 以下とするとともに、耐力を200MPa以上とするこ
とが好ましい。
【0035】本発明によれば、オフセット衝突時などの
ような厳しい条件であっても、バンパー補強材とステイ
との全体の変形量を小さくでき、バンパー補強材とステ
イとの全体の変形による、後方の各種自動車部品への干
渉や損傷を防止する、優れた効果を達成できる。
【0036】勿論、従来からも、Al合金製バンパー補強
材の、オフセット衝突時の折れ曲りなどを防止するため
に、Al合金製バンパー補強材やステイを構成するAl合金
などが一定以上の強度レベルを有する必要があることは
公知である。
【0037】ただ、本発明が対象とするAl合金製バンパ
ー補強材や、これにステイが予め設けられたような、ス
テイ付きバンパー補強材では、本発明で課題とするオフ
セット衝突時のバンパー補強材とステイとの全体の変形
の機構については、今だ解明されていない。したがっ
て、本発明で明らかにした、オフセット衝突時におけ
る、バンパー補強材とステイとの圧壊開始の前後関係と
バンパー補強材とステイとの全体の変形の機構との相互
関係、更には、オフセット衝突荷重が負荷された際のオ
フセット側のステイに負荷される荷重と各ステイの車体
前後方向の圧壊強度との関係と、バンパー補強材とステ
イとの全体の変形の機構との相互関係なども、これまで
不明確であったのが実情である。
【0038】このため、この種、ステイが後面から支持
しているようなアルミニウム合金中空形材製バンパー補
強材において、オフセット衝突時のバンパー補強材とス
テイとの全体の変形を解決する手段についても、これま
では、必ずしも明確ではなかった。
【0039】本発明では、これらの相互関係を始めて明
らかにし、バンパー補強材とステイとの全体の変形によ
る後方の各種自動車部品への干渉や損傷を防止するバン
パー補強材を可能とした。また、これら効果の実現のた
めの、後述するバンパー補強材とステイとの設計は、既
存の前記断面形状や常法で製造しうる材料強度を選択す
ることで可能である。言い換えると、バンパー補強材と
ステイとを特別な乃至特殊な構造や材料とする訳ではな
い。また、Al合金や鋼などの材料強度を常法で製造しう
る範囲を越えて高くする訳ではない。このため、本発明
の効果として、更に、種々の衝突条件や車体の設計条件
に対し、バンパー補強材やステイの設計選択肢が狭まら
ず、却って、自由にかつ容易にでき、要求される衝突安
全性に対しての車体設計を著しく容易にする利点もあ
る。
【0040】本発明では、バンパー補強材、ステイ、サ
イドメンバなどの相互の取り付けや接合構造も、基本的
には、後述する着脱し易い汎用手段が適宜選択できるの
で、バンパーの組み立てや修理などの作業が、従来通り
行え、作業の煩雑さが増すことはない。
【0041】このような特性を発揮するための本発明バ
ンパー補強材の側に好適なAl合金は請求項6 に記載のよ
うに、AA乃至JIS 規格の範囲に含まれる乃至これら規格
に相当する 7000 系Al合金である。
【0042】また、本発明バンパー補強材の軽量化のた
めには、請求項7 のように、ステイをアルミニウム合金
押出中空形材から構成することが好ましい。
【0043】ただ、本発明では、バンパー補強材とステ
イの両方をAl合金とする必要は必ずしもなく、請求項8
に記載のように、ステイの方を、従来から汎用されてい
るハイテン (高張力鋼) などの鋼製中空状形材から構成
しても良い。これは、オフセット衝突荷重が負荷された
際のオフセット側のステイに負荷される荷重よりも、前
記ステイの車体前後方向の圧壊強度の方を大きくする関
係とすれば、ステイがAl合金製であっても鋼製であって
も、バンパー補強材の前面から衝突エネルギーが負荷さ
れた際の圧壊開始を、ステイよりもバンパー補強材の方
が先行させられるからである。
【0044】本発明バンパー補強材を、請求項9 に記載
のように、ステイを車体取り付け前に予めバンパー補強
材に取り付け、一体化したステイ付バンパー補強材とし
ておくことにより、ステイを介して、車体サイドメンバ
ーなどに取り付けることが、極めて容易かつ簡便とな
る。なお、本発明で言うステイ付バンパー補強材とは、
上記のように車体取り付け前に予め一体化しておく意味
を含む。そして、バンパー補強材が車体に取り付けられ
る際に、車体サイドメンバーなどに直接取り付けられる
のではなく、ステイを介して取り付けられることも意味
する。
【0045】従来のバンパー補強材であれば、これまで
は、自動車製造乃至修理側で、バンパー補強材へのス
テイの取り付け、サイドメンバーへのステイの取り付
け、の2 つの工程を必要としている。そして、バンパー
補強材およびサイドメンバーとステイとの各々の接続、
固定も、溶接やリベットを主とする接合が必要となるた
め、非常に煩雑なものとなる。
【0046】これに対し、本発明ステイ付バンパー補強
材であれば、バンパー補強材とステイとを予め一体化す
ることが可能なので、自動車製造乃至修理側では、前記
サイドメンバーへのステイの取り付け工程のみでセッ
ト可能である。また、バンパー補強材およびサイドメン
バーとステイとの各々の接続、固定も、後述する実施例
(図3 、4 )の通り、簡便に機械的に接合できる。
【0047】更に、請求項10の好ましい態様のように、
ステイとバンパー補強材とを、着脱自在な、ボルト留め
などの機械的な締結とすることで、溶接接合などに比し
て、自動車製造乃至修理側での作業が簡便となり、コス
トも削減可能である。例えば、車体の比較的軽い衝突に
よって、バンパー補強材のみが損傷した場合、損傷して
いないステイを残して、バンパー補強材のみを外して交
換修理するようなことが可能となり、修理費の低減が図
れる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下、本発明のバンパー補強材の
実施の形態について詳述する。
【0049】先ず、本発明のバンパー補強材の前提とな
る構造である、中空形材製ステイを設けたAl合金中空形
材製バンパー補強材であって、ステイがバンパー補強材
を後面から支持する構造の1 実施態様を、図1 、2 を用
いて説明する。図1 は、Al合金製矩形中空形材からなる
バンパー補強材1 が車幅方向に略水平方向に延在してい
る状態を示している平面図、図2 は図1 の斜視図であ
る。
【0050】図1 、2 において、バンパー補強材1 の全
体形状は、両端部分が車体後方に曲げられた湾曲部7 、
7 と、中央の直線部8 とを有する。そして、この両湾曲
部7、7 の各々の後面 (背面、裏面とも言う)9 、9 に
おいて、通常は、中空筒状の形材からなる2 本のステイ
10、10を介して、図示しない車体サイドメンバーと接合
され、バンパー補強材1 が車体側に支持される。この図
2 の例では、ステイ10、10の後面には、例えば接合用の
フランジ11、11が設けられており、図示しないサイドメ
ンバの前面と溶接乃至機械的に接合され、支持される。
【0051】したがって、以上の構成の通り、2 本のス
テイ10、10は、その中空形材の車体前後方向でバンパー
補強材1 を後面から各々支持している。この図1 、2 で
は、ステイ10、10を、その中空形材の軸 (長手) 方向を
車体前後方向として、バンパー補強材1 の後面9 に取り
付け、車体前後方向に支持する態様を示している。この
ステイの取り付け方向は、これ以外に、ステイの中空形
材の軸 (長手) 方向を垂直方向 (縦方向) として、バン
パー補強材1 の後面9 に取り付け、ステイの中空形材の
水平方向の断面で支持する態様としても良い。なお、こ
れら本発明のバンパー補強材またはステイの断面形状
や、サイドメンバなどとの取り付け、接続、接合の方法
や構造は、前記した通り、基本的に従来のものから選択
して使用可能である。
【0052】なお、以下の実施態様では、オフセット衝
突荷重F が負荷された際のオフセット側 (図1 の右側)
のステイ10に負荷される荷重F1よりも、当該ステイ10の
車体前後方向の圧壊強度Fsの方を大きくする場合につい
て主として説明する。ただ、本発明において、バンパー
補強材圧壊開始を時間的に先行させるための具体的手段
は、これに限定されるものではなく、前記した通り、条
件を変えて作製したステイ付きバンパー補強材を実際に
オフセット衝突試験してみて、その結果で、バンパー補
強材圧壊開始を時間的に先行させるための、バンパー補
強材やステイの、断面形状 (長さ、幅を含む) 、材料強
度、ステイ設置位置などの、最適設計条件を適宜選択す
ることができる。
【0053】しかし、一方で、効率よく本発明バンパー
補強材を製作するために、また、このバンパー補強材圧
壊開始の時間的な先行を確実に保証するためには、解析
等による予測も含め、予め設計段階で、バンパー補強材
圧壊開始の時間的な先行を達成できるものとすることが
好ましい。このために、オフセット衝突荷重F が負荷さ
れた際のオフセット側 (図1 の右側) のステイ10に負荷
される荷重F1よりも、当該ステイ10の車体前後方向の圧
壊強度Fsの方を大きくすることが好ましい。
【0054】ここにおいて、オフセット衝突時には、図
2 に示すように、バンパー補強材1の車体前後方向 (水
平方向) に衝突荷重F が負荷された際、この衝突荷重F
は、図1 に示すように、バンパー補強材1 の中央部では
なく、片側 (オフセット側)に偏って負荷される。この
ため、バンパー補強材1 の衝突変形は、補強材1 の片側
に偏して生じることになる。この場合、衝突条件として
は、衝突変形が補強材の中央部に生じる正面衝突の場合
に比して、著しく厳しい条件となる。
【0055】即ち、バンパー補強材は、前記した通り、
通常、背面から左右2 本のステイ10、10で支持されてい
る。したがって、衝突変形が補強材の中央部に生じる衝
突時には、前記衝突荷重F によりバンパー補強材1 が受
けた衝突力 (衝突荷重) の大部分は、左右2 本のステイ
10、10に対し、ほぼ均等の荷重 F1 、F2として、両方の
ステイの車体前後方向に各々負荷される。
【0056】これに対し、オフセット衝突時において
は、前記衝突荷重F により、バンパー補強材1 が受けた
衝突力の大部分は、バンパー補強材1 から、左右いずれ
か一方のステイ (図1 では右側のオフセット側ステイ)
の車体前後方向に負荷される。即ち、オフセット側ステ
イに負荷される荷重 F1 は、他方 (左方) のステイに負
荷される荷重F2よりも著しく大きくなる。この結果、衝
突エネルギーの吸収は、片側のオフセット側となるステ
イおよびバンパー補強材によって、もっぱら行うことと
なり、オフセット側のステイ10およびバンパー補強材1
のステイ取付部に変形が集中する。
【0057】このステイ10およびバンパー補強材1 の変
形状態を、16km/hr の静的なオフセット衝突試験の概要
を平面的に示す図3 、図4 、図5 を用いて、説明する。
図3、図4 、図5 は、各々図1 、2 のステイ10とバンパ
ー補強材1 の、いずれかの変形が先行している状態を示
している。即ち、図3 は本発明におけるバンパー補強材
1 の変形が先行している状態を示している。図4 は比較
例であって、バンパー補強材1 とステイ10との変形が同
時に生じている状態を示している。なお、図4は前記
「くの字」型の折れ変形の態様も例示しているが、あく
まで例示であってバンパー補強材1 とステイ10との変形
開始が同時の場合に、必ず生じるものではない。図5 は
従来例であって、ステイ10との変形が先行している状態
を示している。図5 に示す従来例は、ステイ10の変形
(圧壊) が大きくなり、バンパー補強材1 のステイ10取
付部全体が、最も車体側へ近づくこととなる。
【0058】バンパー補強材1 の車体前後方向の圧壊強
度が充分大きい場合には、前記衝突力を受けた際に、曲
げ変形により、ステイ取付部より中央寄りの部位が後方
へとたわむ、前記図3 に示すような、たわみ変形を生じ
る。
【0059】これに対して、バンパー補強材1 の車体前
後方向の圧壊強度が小さ過ぎる場合には、図4 に示すよ
うな、バンパー補強材1 のより変位の大きな破壊である
「くの字」型の折れ変形13を生じる。このため、前記ス
テイの変形と相まって、変形したバンパー補強材が車体
側へ近づき、バンパーの後方に位置するラジエターなど
を始めとする各種自動車部品と干渉し、これら部品を損
傷する可能性が高くなる。
【0060】この「くの字」型の折れ変形13自体は、バ
ンパー補強材1 の車体前後方向の圧壊強度を増すことに
よって防止でき、図3 に示すような、通常のたわみ変形
にすることができる。しかし、バンパー補強材1 の車体
前後方向の圧壊強度が増すにつれて、バンパー補強材1
が車体前後方向に変形 (圧壊) しにくくなり、これによ
る衝突エネルギー吸収量も減る。このため、バンパー補
強材1 の車体前後方向の圧壊強度が大き過ぎる場合、バ
ンパー補強材1 が受けた衝突エネルギーの大部分が、バ
ンパー補強材1 の車体前後方向の変形 (圧壊) によって
吸収されずに、オフセット側 (右側) のステイ10の車体
前後方向の変形 (圧壊) によって吸収される。この結
果、前記図4 のバンパー補強材1 とオフセット側ステイ
10との同時変形や、更に、前記図5 のオフセット側ステ
イ10の車体前後方向の変形 (蛇腹状の圧壊) が先行して
生じ、特にオフセット側ステイ10の車体前後方向の変形
量も大きくなる。
【0061】本発明では、特に、このオフセット側ステ
イ10の変形量を小さくするため、例えば、オフセット衝
突荷重F が負荷された際のオフセット側 (図1 の右側)
のステイ10に負荷される荷重F1よりも、当該ステイ10の
車体前後方向の圧壊強度Fsの方を大きくし、バンパー補
強材1 の車体前後方向に衝突荷重が負荷された際の、バ
ンパー補強材1 の車体前後方向の圧壊開始を、ステイ10
の車体前後方向の圧壊開始よりも、時間的に先行させ
る。これによって、バンパー補強材1 が受けた衝突荷重
F を、バンパー補強材1 の車体前後方向の変形 (圧壊)
によって吸収させる。そして、オフセット側ステイ10の
車体前後方向に負荷される衝突荷重F1を著しく減少させ
る。これらの結果、特にオフセット側ステイ10の変形量
を小さくし、バンパー補強材とステイとの全体の変形量
をも小さくする。
【0062】これに対し、逆に、オフセット衝突荷重F
が負荷された際のオフセット側のステイ10に負荷される
荷重F1の方が、当該ステイ10の車体前後方向の圧壊強度
Fsよりも大きい場合には、通常のバンパー補強材1 の設
計条件において、バンパー補強材1 の車体前後方向に衝
突荷重が負荷された際に、バンパー補強材1 の車体前後
方向の圧壊開始は、ステイ10の車体前後方向の圧壊開始
と同時か、ステイ10の車体前後方向の圧壊開始よりも時
間的に先行しない可能性が大きい。
【0063】なお、この図1 、2 では、ステイ10、10
を、その中空形材の軸 (長手) 方向を車体前後方向とし
て、バンパー補強材1 の後面9 に取り付け、車体前後方
向に支持する態様を示している。これ以外に、ステイの
取り付け方向を、前記した通り、ステイの中空形材の軸
(長手) 方向を略垂直方向 (縦方向) とし、バンパー補
強材の後面に取り付け、ステイの中空形材の略水平断面
方向でバンパー補強材を支持する態様とした場合、ステ
イの車体前後方向の圧壊強度は、垂直に立設するステイ
の中空形材の略水平断面方向の圧壊強度となる。
【0064】ここにおいて、バンパー補強材の車体前後
方向の圧壊強度とは、バンパー補強材が前記車体前後方
向の衝突荷重を受けた際に、その車体前後方向に圧壊(
変形) を始める際の荷重である。このバンパー補強材に
負荷される前記車体前後方向の衝突荷重が、本発明にお
けるオフセット衝突荷重F である。
【0065】また、ステイの車体前後方向の圧壊強度Fs
とは、バンパー補強材後面からステイの車体前後方向に
荷重を受けた際に、その車体前後方向にステイが圧壊
(変形) を始める際の荷重である。このバンパー補強材
後面からステイの車体前後方向に負荷される荷重が、本
発明における、オフセット衝突荷重F が負荷された際の
オフセット側のステイ10に負荷される荷重F1である。こ
の際、前記オフセット衝突荷重F とオフセット側のステ
イ10に負荷される荷重F1とは等しくない。オフセット衝
突荷重F は、元々2 本の支持ステイにより、F1とF2とに
分割され、また、バンパー補強材1 によりエネルギー吸
収されるからである。
【0066】オフセット衝突の際にオフセット側のステ
イ10に負荷される荷重F1は、より正確には、前記請求項
3 のように、オフセット衝突荷重F が負荷された際に、
バンパー補強材1 の車体前後方向が圧壊を開始する時
に、オフセット側のステイ10に負荷される荷重と定義さ
れる。因みに、バンパー補強材1 の車体前後方向が圧壊
を開始する時にオフセット側のステイ10に負荷される荷
重とは、バンパー補強材1 の側から言い換えると、概
ね、バンパー補強材1 自体の車体前後方向の圧壊強度と
も言える。この点、前記請求項3 は、バンパー補強材1
の車体前後方向の圧壊強度よりも、ステイ10の車体前後
方向の圧壊強度Fsを大きくするとも言える。
【0067】オフセット側のステイ10に負荷される荷重
F1をこのように定義して、各ステイ10の車体前後方向の
圧壊強度Fsを設計することで、バンパー補強材1 の圧壊
開始の先行をより保証できる。因みに、オフセット衝突
荷重F 自体をオフセット側のステイに負荷される荷重と
すると、前記バンパー補強材1 の圧壊開始の先行させる
設計精度が劣ることとなる。なお、これら各荷重F 、F
1、F2は、通常のFEM 解析などでも求めることができ、
また、オフセット衝突試験の際に、バンパー補強材1 の
オフセット衝突位置の後面や、バンパー補強材1 のステ
イ取り付け予定位置後面などにロードセルなどの荷重検
出器を設けることによっても、簡便に検出可能である。
【0068】ここで、ステイとバンパー補強材の各圧壊
強度を定める、材料強度としては、バンパー補強材やス
テイ (中空形材) を構成する材料の耐力と引張強さとが
大きく関係する。ただ、Al合金材や鋼材では、特殊な材
料を除き、多くの場合、耐力と引張強さとは比例する。
したがって、Al合金製バンパー補強材あるいは後述する
Al合金製ステイや鋼製ステイの場合、前記圧壊強度を設
計する材料強度として、耐力と引張強さとの両方ではな
く、汎用される耐力のみを選択して使用して良い。
【0069】上記各圧壊強度の大きさは、前記した通
り、想定される車体衝突による衝突荷重 (衝突エネルギ
ー) の大きさによって、適宜選択される。ただ、想定さ
れる車体衝突による上記衝突荷重の大きさは種々異なる
ため、想定することが難しく、上記圧壊強度を決めにく
い場合もある。
【0070】このため、オフセット衝突時の衝突エネル
ギーの吸収性能を高める本発明の目的からして、本発明
では、前記ステイの車体前後方向の圧壊強度とバンパー
補強材の車体前後方向の圧壊強度とを、オフセット衝突
試験時にバンパー補強材の車体前後方向に負荷される衝
突荷重を基準として、予め設計されたものとすることが
好ましい。そして、前記オフセット衝突試験条件も、公
認かつ汎用されている、オフセットバリヤが16km/hr の
速度で車体幅の40% と重なって衝突するものとすること
が好ましい。
【0071】このように、衝突性能評価試験として公認
されているオフセット衝突試験条件に合わせて、前記ス
テイの車体前後方向の圧壊強度とバンパー補強材の車体
前後方向の圧壊強度とを設計することで、実際に起るオ
フセット衝突の場合にも、設計通り、バンパー補強材の
車体前後方向の圧壊よりも先に、ステイの車体前後方向
の圧壊が起こるのを防止し、バンパー補強材とステイと
の全体の変形量を小さくすることができる。
【0072】なお、前記オフセット衝突試験や条件だけ
ではなく、より厳しいオフセット衝突試験条件や、他の
バリア衝突、フルラップ前面衝突などを想定した公認さ
れている衝突性能評価試験時に、バンパー補強材の車体
前後方向に負荷される衝突荷重も合わせて考慮して、前
記ステイの車体前後方向の圧壊強度とバンパー補強材の
車体前後方向の圧壊強度とを、例えばより安全側 (高い
側) に設計しても勿論良い。
【0073】(バンパー補強材用Al合金)ここで、バンパ
ー補強材用のAl合金材の要件として、まず、軽量化の目
的を達成するためには、各部位の厚み (肉厚) が、好ま
しくは5mm 以下の、できるだけ薄い肉厚のAl合金製中空
形材からなることが好ましい。厚みが例えば5mm を越え
て厚い場合、例え中空形材であっても、重量と強度との
関係からは、従来の鋼製バンパー補強材と大差なくな
り、軽量化のためのAl合金材採用の利点そのものが損な
われてしまう。
【0074】次に、この軽量化条件を満たすためにも、
バンパー補強材用Al合金材は、好ましくは280MPa以上
の、高耐力Al合金であることが好ましい。Al合金の耐力
が例えば280MPa以上と高いことによって、前記5mm 以下
の厚みが薄い場合であっても、バンパー補強材の圧壊強
度を上げることができる。この結果、オフセット衝突な
どの場合でも、前記「くの字」型の折れ変形を防止し、
かつ、衝突エネルギーを車体前後方向の変形 (横圧壊)
により吸収することができる。
【0075】これに対し、バンパー補強材用Al合金材の
耐力が、例えば280MPa未満など、低過ぎる場合、前記5m
m 以下の厚みが薄い場合には、前記「くの字」型の折れ
変形防止効果や衝突エネルギーの吸収効果が不足する。
また、低耐力Al合金材で、この効果を発揮するために
は、バンパー補強材を構成する各部位の厚みを厚くする
必要があり、上記軽量化条件を満たすことができない。
【0076】これらのバンパー補強材としての要求特性
を満足するAl合金としては、通常、この種構造部材用途
に汎用される、AA乃至JIS 5000系、6000系、7000系等の
耐力の比較的高い汎用合金であって、調質されたAl合金
から選択して用いられる。ただ、この中でも、特に、Al
-Zn-Mg系、あるいは Al-Zn-Mg-Cu系の7000系のAl合金押
出形材であって、T5、T6、T7などの調質 (特に人工時効
処理された) Al合金押出形材が好ましい。
【0077】(バンパー補強材形状)本発明バンパー補強
材は、バンパーモジュールの一貫として、略水平に車体
の幅方向に延在して、車体の前面や後面に取り付けられ
る。この点、本発明バンパー補強材の長手方向の形状自
体は、車体の側の設計に応じて適宜選択される。この
点、直線型であっても、前記湾曲型バンパー補強材であ
っても良い。また、湾曲型も、両端に直線的なあるいは
曲線的な湾曲部 (屈曲部) を有していても良く、また、
全体が湾曲していても良い。
【0078】バンパー補強材の中空断面形状は、この断
面形状とAl合金の耐力より定まる前記バンパー補強材の
所望の圧壊強度を得るために適宜選択可能である。即
ち、バンパー補強材の基本的な断面形状や構造は、図2
に例示する通り、衝突方向乃至衝突荷重F に対峙して立
設された前面壁 (前面側フランジ)2と、後方に位置する
後面壁 (後面側フランジ)3、およびこれらを直角方向で
接続する水平な側壁 (ウエブ)4、5 により構成される、
略矩形断面形状(略口形断面形状)の中空形材である。
【0079】そして、この略矩形断面の中空形状を基本
に、更なる補強構造や断面形状が選択される。即ち、図
2 のバンパー補強材1 では、口形断面形状に対して、前
記略矩形中空断面内に、更に二つの中空部区画を有する
よう、前記側壁4 、5 と平行に、水平な中間壁 (中リ
ブ)6を設けた日形断面を有している。同様に、口形断面
形状に対し、所望の中リブを設けた補強構造として、前
記日形以外に、田形、目形などの断面形状が適宜選択可
能である。なお、本発明におけるバンパー補強材の中空
断面は、以上説明したような完全な閉断面の中空形状で
なくとも、いずれか一部の壁乃至辺が開口した中空状の
断面でも可であるが、強度的には同一乃至類似の閉断面
中空形状に比して劣るため、軽量化や圧壊強度などの点
で不利となる。
【0080】また、これら中空構造を基にフランジやウ
エブを円弧状などの曲線状とする、あるいはフランジを
荷重方向に対し上下方向に張り出したような応用形状か
ら、適宜選択される。なお、バンパー補強材の長手方向
に渡る断面形状は、必ずしも同一でなくとも部分的ある
いは順次断面形状が変化するような中空形状が、車体の
設計側から、自由に選択できる。
【0081】(ステイ)以下に、ステイの材質、断面形
状、耐力などの実施態様を説明する。ステイの材質につ
いて、バンパー補強材とともに、ステイもAl合金製とす
れば、バンパー補強材の側のみをAl合金製としてステイ
の方を鋼製とするタイプよりも、更に軽量化が期待でき
る。また、Al合金と鋼との異材の接合による、接触腐食
(電食)の可能性などの問題も回避できる。
【0082】ただ、軽量化の課題が小さく、電食の問題
が回避できるような場合には、バンパー補強材とステイ
の両方をAl合金とする必要は必ずしもなく、ステイの方
を、従来から汎用されている鋼製としても良い。但し、
鋼製のステイの場合、押出により中空形材を製造するの
は無理なので、板材や形材を中空形状に成形後、接合部
を溶接など接合して、ステイ用の中空形材を製造する。
【0083】前記図2 では、日形断面の中空筒状のAl合
金製ステイ10、10を一例として示している。ただ、ステ
イの断面形状も、この断面形状と材料強度より定まる所
望の車体前後方向の圧壊強度を得るために、前記バンパ
ー補強材の場合と同様な、種々の中空形材断面形状、構
造が適宜選択される。
【0084】例えば、略矩形などの中空構造を基本と
し、取り付けを容易にするためなどに、更に、荷重方向
に対しての前面壁や後面壁に、この前面壁に面一で、か
つ側方に更に張り出したフランジ部などを有していても
良い。そして、長手方向に断面形状も、均一、または、
部分的あるいは順次断面形状が変化するような中空形状
が、車体の設計側から自由に選択できる。また、前記湾
曲型バンパー補強材など、ステイ取付部のバンパー補強
材背面形状に対応して、ステイの前面あるいは前面壁
が、直線的あるいは曲線的な傾斜状乃至傾斜壁などの、
取り付け易い形状となっていることが望ましい。なお、
本発明におけるステイの中空断面も、以上説明したよう
な完全な閉断面の中空形状でなくとも、いずれか一部の
壁乃至辺が開口した中空状の断面でも可であるが、強度
的には同一乃至類似の閉断面中空形状に比して劣るた
め、軽量化や圧壊強度などの点で不利となる。
【0085】ここで、ステイをAl合金製としても鋼製と
しても、軽量化の目的を達成するためには、各部位の厚
み (肉厚) を4mm 以下の厚みとすることが好ましい。一
方、厚みが4mm を越えた場合、中空形材であっても重量
化し、軽量化の利点そのものが損なわれてしまう。
【0086】ステイ用のAl合金材や鋼材は、この薄肉化
条件を満たすために、耐力が200MPa以上であることが好
ましい。ステイ用のAl合金材や鋼材の耐力が、例えば20
0MPa未満のように、小さ過ぎると、4mm 以下の厚みを前
提にすると、前記車体前後方向の圧壊強度が不足しやす
い。
【0087】これらのステイとしての要求特性を満足す
るAl合金としては、通常、この種構造部材用途に汎用さ
れる、AA乃至JIS 5000系、6000系、7000系等の耐力の比
較的高い汎用合金であって、調質Al合金から選択して用
いられる。ただ、この中でも、特に、6000系や7000系の
Al合金押出形材であって、280MPa以上の耐力となるよう
に、O 、T4、T5、T6、T7などの要求性能を出すための適
宜調質 (熱処理) されたAl合金材が好ましい。また、ス
テイとしての要求特性を満足する鋼材としては、一般の
軟鋼板などでも良いが、ハイテンの鋼板が好ましい。
【0088】本発明におけるステイ乃至バンパー補強材
用のAl合金製押出形材の製造自体は鋳造、均質化熱処
理、熱間押出、調質熱処理等を、主要工程とする常法に
より適宜製造される。このような押出による形材を使用
することにより、設計、デザイン上、断面が複雑な形状
の場合であっても、容易に、かつ効率的に製造すること
が可能となる。ただ、必ずしも押出形材でなくとも、Al
合金板を所定形状に成形後溶接して、中空形材としても
良い。これは、例えば電縫管など鋼材の形材の製造でも
同様である。
【0089】
【実施例】前記図1 の形状のステイ付きバンパー補強材
を製作し、バンパー補強材とステイとを共にAl合金押出
形材とし、これら押出形材の断面形状と耐力とから定ま
るバンパー補強材の断面方向 (車体前後方向) の圧壊強
度と、ステイの中空形材軸方向 (車体前後方向) の圧壊
強度とを、種々変えたものを準備し、前記図3 、図4 、
図5 で示した、オフセット衝突試験 (オフセットバリア
が、速度16km/hr 、車体幅の40% と重なって衝突する条
件) を行った。
【0090】バンパー補強材の他の条件は、A7003S Al
合金製矩形中空形材、断面日形、長さ1300mm、中央直線
部560mm 、湾曲部端の変位100mm(車体後方側) 、前面壁
2 と後面壁3 の高さ (長さ)70mm 、水平な側壁4 、5 の
長さ65mmとした。
【0091】また、ステイの他の条件は、JIS 6N01 Al
合金製矩形中空形材、断面口形、長さ150mm 、幅70mm、
高さ70mmとし、バンパー補強材の後面のステイ間の間隔
は900mm とし、ステイ先端部とバンパー補強材の後面と
は、ボルト、ナットにより接合した。
【0092】オフセット衝突荷重F は各試験例とも前記
試験条件で一定とするものの、オフセット衝突の際にオ
フセット側のステイ10に負荷される荷重F1を、バンパー
補強材の断面方向の圧壊強度を変えることにより、種々
変えて、オフセット衝突試験した。そして、この際の、
発明例と比較例の各バンパー補強材の、バンパー補強材
の変形による後方へ100mm 変位 (変形) した時のエネル
ギー吸収量(kJ)と、圧壊開始部材 (圧壊を先に開始した
のがバンパー補強材かステイか、また同時に圧壊を開始
したか) と、実際の変形モードとを、測定および観察し
た。これらの結果を各々表1 に示す。
【0093】なお、上記オフセット側のステイ10に負荷
される荷重F1は、表1 に示すように、バンパー補強材使
用Al合金押出材の耐力 (時効処理条件で調整) と断面形
状の内の肉厚を表1 のように変更し、バンパー補強材の
断面方向の圧壊強度を変えることで制御した。そして、
また、前記オフセット側のステイに負荷される荷重F1
は、各試験例とも、ステイを接合しない他は全く同じ条
件としたバンパー補強材について、別途、オフセット衝
突試験し、この際に、バンパー補強材1 のオフセット側
ステイ取り付け予定位置後面にロードセルを設けて測定
した。なお、このオフセット側のステイに負荷される荷
重F1は、オフセット衝突荷重が負荷された際にバンパー
補強材の車体前後方向が圧壊を開始する時にオフセット
側のステイに負荷される荷重を測定した。したがって、
表1 における荷重F1は、前記した通り、バンパー補強材
1 自体の車体前後方向の圧壊強度と概ね言える。
【0094】一方、断面形状とAl合金の耐力より定まる
ステイの中空形材軸方向の圧壊強度Fsも、前記Al合金の
耐力と断面形状の内の肉厚を変更して変え、別途中空形
材の軸方向の圧壊試験により測定した。この圧壊強度Fs
も表1 に示す。
【0095】なお、上記圧壊開始部材とバンパー補強材
の実際の変形モードは、前記した図3 、図4 、図5 をモ
デルとして、実際の変形の様子を観察して評価した。こ
の際、図3 のようにバンパー補強材の断面方向の圧壊
(変形) 開始が先行したものをC 、図5 のようにステイ
の中空形材軸方向の圧壊 (変形) 開始が先行したものを
A 、図4 のようにバンパー補強材とステイとの断面方向
の圧壊 (変形) 開始が同時に起こったものをB として区
別した。
【0096】表1 から明らかな通り、ステイの中空形材
軸方向の圧壊強度Fsをオフセット側のステイに負荷され
る荷重F1よりも大きくした (ステイ10の車体前後方向の
圧壊強度Fsをバンパー補強材1 の車体前後方向の圧壊強
度よりも大きくした) 発明例1〜5 は、バンパー補強材
の断面方向の圧壊強度自体も適切に大きく、バンパー補
強材が先に圧壊を開始した。そして、バンパー補強材の
変形モードもバンパー補強材の通常のたわみ変形となっ
た。この結果、100mm 変位 (変形) した時のエネルギー
吸収量(kJ)が著しく大きく、このエネルギー吸収量の大
きさから、バンパー補強材とステイとの全体の変形量自
体も著しく小さいことが分かる。
【0097】因みに、この発明例のエネルギー吸収量と
変形量は、バンパー補強材と後方の各種自動車部品との
距離が200mm 以下であるような車体条件でも、オフセッ
ト衝突時などに生じ易い、バンパー補強材とステイとの
全体の変形による、後方の各種自動車部品への干渉や損
傷を防止するに十分である。
【0098】ただ、特にステイの中空形材軸方向の圧壊
強度Fsが比較的低い発明例1 は、これらが比較的高い他
の発明例に比して、衝突エネルギーの吸収量が比較的低
い。また、発明例4 は、ステイの中空形材軸方向の圧壊
強度Fsが発明例2 、5 に比して高いため、衝突エネルギ
ーの吸収量が比較的高い。
【0099】一方、ステイの中空形材軸方向の圧壊強度
Fsがオフセット側のステイに負荷される荷重F1よりも小
さい比較例6 、9 は、ステイの中空形材軸方向の圧壊強
度Fsが比較的高くても、圧壊を先に開始したのがステイ
であり、衝突エネルギーの吸収量が発明例に比して著し
く低く、ステイとバンパー補強材との全体の変形量自体
も著しく大きいことが分かる。また、ステイの圧壊強度
がFsがオフセット側のステイに負荷される荷重F1よりも
小さく、かつ近似している比較例7 、8 でも、バンパー
補強材とステイとがほぼ同時に圧壊を開始しており、衝
突エネルギーの吸収量が発明例に比して著しく低く、変
形量も大きいことが分かる。なお、これら比較例でも、
バンパー補強材の側の曲げ変形モードは、図4に示す
「くの字」折れ変形ではなく、全て、たわみ変形であっ
た。
【0100】このため、これら比較例では、厳しいオフ
セット衝突条件では、通常の車体条件で、バンパー補強
材とステイとの全体の変形による、前記後方の各種自動
車部品への干渉や損傷を生じる可能性がある。したがっ
て、これら実施例の結果から、本発明の効果と、本発明
要件の臨界的な意義が明らかである。
【0101】
【表1】
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、Al合金採用の軽量化の
利点を損なわずに、オフセット衝突時などの衝突エネル
ギーの吸収性能を高め、後方の各種自動車部品への干渉
や損傷を防止した、ステイ付きAl合金製バンパー補強材
を提供することができる。このため、バンパー補強材へ
Al合金材の用途を大きく拡大するものであり、工業的な
価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバンパー補強材の一実施態様を示
す平面図である。
【図2】図1 のバンパー補強材の側面図である。
【図3】本発明バンパー補強材のオフセット衝突後の変
形を示す平面図である。
【図4】比較例バンパー補強材のオフセット衝突後の変
形を示す平面図である。
【図5】従来例バンパー補強材のオフセット衝突後の変
形を示す平面図である。
【符号の説明】
1:バンパー補強材、2:前面壁、3:後面壁、4 、5:側面
壁、6:中間壁、7:湾曲部、8:直線部、9:湾曲部後面 (ス
テイ取付部) 、10: ステイ、11: フランジ、12: オフセ
ットバリア、13: くの字状変形となる座屈部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空形材製ステイを後面に設けたアルミ
    ニウム合金中空形材製バンパー補強材において、バンパ
    ー補強材の車体前後方向にオフセット衝突荷重が負荷さ
    れた際の、バンパー補強材の車体前後方向の圧壊開始
    を、ステイの車体前後方向の圧壊開始よりも先行させる
    ようになしたことを特徴とするステイ付きバンパー補強
    材。
  2. 【請求項2】 前記オフセット衝突荷重が負荷された際
    のオフセット側のステイに負荷される荷重よりも、前記
    ステイの車体前後方向の圧壊強度の方を大きくして、前
    記オフセット衝突荷重が負荷された際のバンパー補強材
    の車体前後方向の圧壊開始を、ステイの車体前後方向の
    圧壊開始よりも先行させるようになした請求項1に記載
    のステイ付きバンパー補強材。
  3. 【請求項3】 前記オフセット側のステイに負荷される
    荷重が、前記オフセット衝突荷重が負荷された際にバン
    パー補強材の車体前後方向が圧壊を開始する時にオフセ
    ット側のステイに負荷される荷重である請求項2に記載
    のステイ付きバンパー補強材。
  4. 【請求項4】 前記ステイとバンパー補強材の車体前後
    方向の各圧壊強度とが、オフセット衝突試験時にバンパ
    ー補強材の車体前後方向に負荷される衝突荷重を基準と
    して予め設計されたものである請求項1乃至3のいずれ
    か1項に記載のステイ付きバンパー補強材。
  5. 【請求項5】 前記バンパー補強材を構成するアルミニ
    ウム合金中空形材の厚みを5mm 以下とするとともに耐力
    を280MPa以上とし、かつ、前記ステイの厚みを4mm 以下
    とするとともに耐力を200MPa以上とした請求項1乃至4
    のいずれか1項に記載のステイ付きバンパー補強材。
  6. 【請求項6】 前記バンパー補強材を構成するアルミニ
    ウム合金として、7000系アルミニウム合金を用いた請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載のステイ付きバンパー
    補強材。
  7. 【請求項7】 前記ステイをアルミニウム合金押出中空
    形材から構成した請求項1乃至6のいずれか1項に記載
    のステイ付きバンパー補強材。
  8. 【請求項8】 前記ステイを鋼製中空状形材から構成し
    た1乃至7のいずれか1項に記載のステイ付きバンパー
    補強材。
  9. 【請求項9】 前記ステイが車体取り付け前に予めバン
    パー補強材に取り付けられている請求項1乃至8のいず
    れか1項に記載のステイ付きバンパー補強材。
  10. 【請求項10】 前記ステイとバンパー補強材とが着脱
    自在に機械的に締結されている請求項1乃至9のいずれ
    か1項に記載のステイ付きバンパー補強材。
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