JP2003282549A - 形状シミュレーション方法、形状シミュレーション装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

形状シミュレーション方法、形状シミュレーション装置、プログラム及び記録媒体

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JP2003282549A
JP2003282549A JP2002086610A JP2002086610A JP2003282549A JP 2003282549 A JP2003282549 A JP 2003282549A JP 2002086610 A JP2002086610 A JP 2002086610A JP 2002086610 A JP2002086610 A JP 2002086610A JP 2003282549 A JP2003282549 A JP 2003282549A
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gap
cell
shape simulation
shape
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JP2002086610A
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Masato Fujinaga
正人 藤永
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Semiconductor Leading Edge Technologies Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解析領域内の薄い材質を認識できず、間隙が
形成された場合に、精度良く形状シミュレーションを実
行する。解析領域内で3種類以上の材質が接することに
よって、間隙が形成された場合に、精度良く形状シミュ
レーションを実行する。 【解決手段】 解析領域を材質体積率を有する小さなセ
ルに分割する(ステッフ゜S1)。分割されたセル内の材質を
特定する(ステッフ゜S2)。セル内の材質表面を、材質体積
率が0.5である等値面で与える(ステッフ゜S3)。所定のセル
において、間隙の領域を特定する(ステッフ゜S4)。特定さ
れた間隙の材質を決定する(ステッフ゜S5)。セル中に存在
し、界面のない材質を優先して、間隙の材質に決定す
る。界面のない材質が存在しない場合、材質体積率から
界面により形成された領域の体積率を差し引いた値が最
大である材質を、間隙の材質に決定する。所定時間まで
微少時間毎に、ステッフ゜S2〜S6を繰り返して、セル内の材
質表面を更新する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、半導体装置の開発
又は製造に用いる形状シミュレーション方法に係り、特
に素子形状の最適化やバラツキ抑制条件の決定に用いら
れる形状シミュレーション方法、形状シミュレーション
装置、プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において、
半導体装置の加工形状のシミュレーションを、例えば特
開平7−176495号公報に開示されているような方
法を用いて行っていた。同公報の形状シミュレーション
方法によれば、先ず、解析領域(シミュレーションを行
う領域)を小さいセルに分割して、分割した各セルに
“0”〜“1”の材質体積率(材質構成比)を与える。
次に、材質体積率が0.5である等体積面を材質の境界
面(材質表面)とする。そして、微少時間ごとに、その
材質表面への材質の流入/流出量を計算して、セルの材
質体積率を更新することにより、形状シミュレーション
を行っていた。
【0003】図6は、内部に材質表面(界面)を有する
セル(以下「表面セル」という。)に、そのセル幅に比
べて非常に薄いシリコン酸化膜(SiO2)が存在する場合
の解析領域を示す概念図である。図4に示すように、表
面セル(Cell_2)において、材質体積比が0.25であ
るシリコン酸化膜(SiO2)が、シリコン膜(Si)とポリ
シリコン膜(polySi)との間に薄く存在している。この
場合、実際には、シリコン酸化膜(SiO2)の下層にある
シリコン膜(Si)をエッチングすることができない。し
かし、従来のシミュレーション方法では、セル幅に比べ
て非常に薄い材質を特定することができなかった。この
ため、形状シミュレーション上、表面セル中の材質がシ
リコン(Si)のみになるまで、ポリシリコン膜(polyS
i)をエッチングが行われる。そして、シリコン酸化膜
(SiO2)がエッチングされ、最表面材質がシリコン膜
(Si)であると認識された時点で、エッチングはストッ
プする。従って、シリコン酸化膜(SiO2)の幅分だけ形
状シミュレーションの精度が悪くなってしまうという問
題があった。
【0004】また、解析領域を3Dグラフィック表示す
ると、材質体積比が0.5である等値面(以下「0.5
等値面」という。)を材質表面として、各材質が色分け
して表示される。しかし、図7(a)に示すように、表
面が0.5等値面では表現できないシリコン酸化膜(Si
O2)が存在する場合には、図7(b)に示すように、シ
リコン酸化膜(SiO2)が存在するにもかかわらず、シリ
コン酸化膜(SiO2)をグラフィック表示できず、そこに
間隙が形成されてしまうという問題があった。
【0005】また、図8(a)に示すように、解析領域
に3つ以上の材質(SiO2,Si,Si3N4,polySi)が配分され
ている場合、各材質毎に0.5等値面を描くと、図8
(b)に示すように材質表面が太線で表され、3つ以上
の材質が接する界面部分に間隙が形成されてしまうとい
う問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
形状シミュレーション方法では、セル幅に比べて非常に
薄い材質を認識できない場合、又は3つの材質以上が接
する場合に、実際には材質が存在するにもかかわらず、
間隙が形成され、材質がないように見えるという問題が
あった。これにより、精度良く形状シミュレーションを
実行することができないという問題があった。
【0007】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたもので、解析領域内の薄い材質を認識でき
ず、間隙が形成された場合に、精度良く形状シミュレー
ションを実行することを目的とする。また、本発明は、
解析領域内で3種類以上の材質が接することによって、
間隙が形成された場合に、精度良く形状シミュレーショ
ンを実行することを目的とする。
【0008】
【課題を解決する為の手段】請求項1の発明に係る形状
シミュレーション方法は、半導体装置の形状をシミュレ
ーションする方法であって、解析領域を複数のセルに分
割する第1ステップと、各セル内に存在する材質を特定
する第2ステップと、各セルにおいて各材質の表面を導
出する第3ステップと、所定のセルにおいて間隙を特定
する第4ステップと、前記間隙に材質を指定する第5ス
テップと、を含み、所定時間まで微少時間毎に、前記第
2ステップから前記第5ステップを繰り返して、前記セ
ル内の各材質の表面を更新することを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2の発明に係る形状シミュレーショ
ン方法は、請求項1に記載の形状シミュレーション方法
において、前記第4ステップは、前記第3ステップによ
り導出された各材質の表面が一致しない場合に、当該表
面とセルの境界面とにより定められた領域を間隙と特定
することを特徴とするものである。
【0010】請求項3の発明に係る形状シミュレーショ
ン方法は、請求項1又は2に記載の形状シミュレーショ
ン方法において、前記第5ステップは、前記第2ステッ
プにより特定された材質のうち、前記第3ステップによ
り表面が導出されていない材質を、優先して前記間隙の
材質に指定することを特徴とするものである。
【0011】請求項4の発明に係る形状シミュレーショ
ン方法は、請求項1から3の何れかに記載の形状シミュ
レーション方法において、前記第5ステップは、前記第
2ステップにより特定され且つ前記第3ステップにより
表面が導出された材質のうち、材質体積率から前記表面
により形成された領域の体積率を差し引いた値が最大で
ある材質を、前記間隙の材質に指定することを特徴とす
るものである。
【0012】請求項5の発明に係る形状シミュレーショ
ン方法は、請求項1から4の何れかに記載の形状シミュ
レーション方法において、前記所定時間が、デポジショ
ンプロセス終了時間、又はエッチングプロセス終了時間
であることを特徴とするものである。
【0013】請求項6の発明に係る形状シミュレーショ
ン装置は、半導体装置の形状をシミュレーションする装
置であって、解析領域を複数のセルに分割する分割手段
と、各セルに存在する材質を特定する材質特定手段と、
各セルにおいて各材質の表面を導出する表面導出手段
と、所定のセルにおいて間隙を特定する間隙特定手段
と、前記間隙に材質を指定する材質指定手段と、所定時
間まで微少時間毎に、前記各材質の表面を更新する更新
手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0014】請求項7の発明に係る形状シミュレーショ
ン装置は、請求項6に記載の形状シミュレーション装置
において、前記間隙特定手段は、前記表面導出手段によ
り導出された各材質の表面が一致しない場合に、当該表
面とセルの境界面とにより定められた領域を間隙と特定
することを特徴とするものである。
【0015】請求項8の発明に係る形状シミュレーショ
ン装置は、請求項6又は7に記載の形状シミュレーショ
ン装置において、前記材質指定手段は、前記材質特定手
段により特定された材質のうち、前記表面導出手段によ
り表面が導出されていない材質を、優先して前記間隙の
材質に指定することを特徴とするものである。
【0016】請求項9の発明に係る形状シミュレーショ
ン装置は、請求項6から8の何れかに記載の形状シミュ
レーション装置において、前記材質指定手段は、前記材
質特定手段により特定され且つ前記表面導出手段により
表面が導出された材質のうち、材質体積率から前記表面
により形成された領域の体積率を差し引いた値が最大で
ある材質を、前記間隙の材質に指定することを特徴とす
るものである。
【0017】請求項10の発明に係るプログラムは、半
導体装置の形状をシミュレーションするプログラムであ
って、コンピュータに、解析領域を複数のセルに分割す
る第1ステップと、各セル内に存在する材質を特定する
第2ステップと、各セルにおいて各材質の表面を導出す
る第3ステップと、所定のセルにおいて間隙を特定する
第4ステップと、前記間隙に材質を指定する第5ステッ
プと、所定時間まで微少時間毎に、前記第2ステップか
ら前記第5ステップを繰り返して、セル内の各材質の表
面を更新する第6ステップと、を実行させるためのもの
である。
【0018】請求項11の発明に係るプログラムは、請
求項10に記載のプログラムにおいて、前記第4ステッ
プは、前記第3ステップにより導出された各材質の表面
が一致しない場合に、当該表面とセルの境界面とにより
定められた領域を間隙と特定するものである。
【0019】請求項12の発明に係るプログラムは、請
求項10又は11に記載のプログラムにおいて、前記第
5ステップは、前記第2ステップにより特定された材質
のうち、前記第3ステップにより表面が導出されていな
い材質を、優先して前記間隙の材質に指定するものであ
る。
【0020】請求項13の発明に係るプログラムは、請
求項10から12の何れかに記載のプログラムにおい
て、前記第5ステップは、前記第2ステップにより特定
され且つ前記第3ステップにより表面が導出された材質
のうち、材質体積率から前記表面により形成された領域
の体積率を差し引いた値が最大である材質を、前記間隙
の材質に指定するものである。
【0021】請求項14の発明に係る記録媒体は、請求
項10から13の何れかに記載のプログラムを記録した
コンピュータ読み取り可能なものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図中、同一または相当する
部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省
略することがある。
【0023】実施の形態1.図1は、本発明の各実施の
形態において、形状シミュレーションに用いられる形状
シミュレーション装置を説明するためのブロック図であ
る。図1において、本発明による形状シミュレーション
方法は、コンピュータ・プログラムとして、ROM(Re
ad Only Memory)115、ディスク130またはフロッ
ピー(登録商標)ディスク140(若しくはCD−RO
M)に記録されている。このコンピュータ・プログラム
は、ディスク130からはコントローラ125を介し
て、フロッピー(登録商標)ディスク140からはコン
トローラ135を介して、各々バス160を通りRAM
(Random Access Memory)120へロードされる。CP
U(Central Processing Unit)110はRAM120
内のコンピュータ・プログラムを実行することにより、
入出力インタフェース145を介して、外部の入力装置
150から形状シミュレーションに必要なパラメータ等
のデータを入力し、形状シミュレーションの演算結果を
外部の表示装置155へ表示させる信号を出力する。
【0024】図2は、本発明の実施の形態1による形状
シミュレーション方法を説明するための概念図である。
図3は、本実施の形態1による形状シミュレーション方
法を説明するためのフローチャートである。図2および
図3を参照して、本実施の形態1による形状シミュレー
ション方法について説明する。
【0025】先ず、形状シミュレーションを行う領域
(以下「解析領域」という。)を、複数の小さいセル
(解析要素)に分割する(ステップS1)。本実施の形
態1では、図2に示すように、解析領域が、上下方向に
並んだ3個のセル(cell_1,cell_2,cell_3)に分割され
ている。ここで、各セルの幅(厚さ)は等しいものと
し、例えば0.01μmとする。また、中央のセル(ce
ll_2)において、ポリシリコン膜(polySi)とシリコン
膜(Si)との間に、厚さ0.001μmの薄いシリコン
酸化膜(SiO2)が介在している。また、分割した各セル
は、“0(ゼロ)”〜“1”の材質体積率を有する。
【0026】次に、セル内に存在する材質を特定する
(ステップS2)。ここで、本実施の形態1では、セル
内に存在する材質として、Si,SiO2,polySiの3つが特
定される。
【0027】そして、特定された各材質の表面を線形補
間により導出する(ステップS3)。詳細には、材質体
積率が0.5である等値面(以下「0.5等値面」とい
う。)を、材質の境界面(以下「材質表面」とする。)
とする。これにより、シリコン膜(Si)の表面と、ポリ
シリコン膜(polySi)の表面とが導出される。しかし、
シリコン酸化膜(Si02)は材質体積率が0.1であり、
セル幅に比べて非常に薄く存在するため、シリコン酸化
膜の表面を0.5等値面で導出することができない。
【0028】次に、間隙の領域を、以下の方法により特
定する(ステップS4)。 1.導出された各材質の0.5等値面が、その他の等値
面と一致するか否かを判断する。本実施の形態1では、
Siの0.5等値面と、polySiの0.5等値面とが一致す
るか否かを判断する。ここで、異なる材質の面方向は互
いに逆であるため、2つの材質の0.5等値面が一致す
るか否かの判断は、ポリゴンの頂点(頂点座標)が一致
するか否かを一方の頂点を逆に廻しながら調べることに
よって判断する。この調べ方を行うには、0.5等値面
を導出する際に、各材質の面方向と表面ポリゴンの頂点
座標とを予め対応させておく必要がある。また、頂点座
標が一致するか否かの判断は、そのセルの稜線の長さの
何分の1にするという形で決定する。目安としては、1
/100とする。 2.上記判断によって、各材質の0.5等値面が一致す
る場合には、そのセルには間隙が存在しないとする。一
方、各材質の0.5等値面が一致しない場合には、各材
質の0.5等値面とセル境界面により囲まれた領域を、
間隙の領域に特定する。本実施の形態1では、Siの材質
表面と、polySiの材質表面とにより囲まれた領域を、間
隙と特定する。
【0029】次に、特定された間隙の材質を、以下の方
法により決定する(ステップS5)。先ず、各セル中で
材質表面を形成している材質以外の材質、すなわち材質
表面を形成していない材質があるか否かを判断する。そ
して、そのような材質表面を形成していない材質がある
場合には、その材質を優先して間隙の材質にする。本実
施の形態1では、間隙が形成された中央のセル(cell_
2)には、3つの材質が存在するが、このうち材質表面
を形成していない材質(表面の存在しない材質)はSi
O2であり、このSiO2を間隙の材質に決定する。一
方、材質表面を形成していない材質がない場合には、次
の方法により材質を決定する。図4は、本発明の各実施
の形態による形状シミュレーション方法において、間隙
内の材質を決定する方法を説明するための概念図であ
る。図4(a)に示すように、体積がV0であるセル内
には、材質体積比a1の材質1、材質体積比a2の材質
2、材質体積比a3の材質3がある。図4(b)に示す
ように、セル中に存在する材質は、表面(界面)を有す
る。そして、材質体積率aから界面により形成された領
域の体積率d(=V/V0)を差し引いた値a−dを計
算する。そして、その計算値a−dが最大となる材質を
間隙の材質に決定する。
【0030】次に、所定時間まで微少時間毎に、上述し
た工程を繰り返し、材質表面を更新する(ステップS
6)。すなわち、微少時間毎に、材質表面への材質の流
入又は流出を計算して、各セルの材質体積率を更新す
る。ここで、所定時間とは、デポジションプロセス終了
時間や、エッチングプロセス終了時間である。
【0031】以上説明したように、本実施の形態1で
は、形状シミュレーションにおいて、セル幅に比べて非
常に薄い材質が認識できず、セル内に間隙が形成された
場合であっても、間隙の領域を特定し、その特定された
間隙領域に好適な材質を決定することができる。従っ
て、間隙の影響を受けることなく、半導体装置の形状シ
ミュレーションを実行することができる。よって、精度
良く形状シミュレーションを実行することができる。
【0032】実施の形態2.図5は、本発明の実施の形
態2による形状シミュレーション方法を説明するための
概念図である。図5を参照して、本実施の形態2による
形状シミュレーション方法について説明する。
【0033】先ず、解析領域を、複数の小さいセル(解
析要素)に分割する(ステップS1)。本実施の形態2
では、図5(a)に示すように、セル幅が等しい16個
のセルに分割されている。また、図示しないが、分割し
た各セルは、“0”〜“1”の材質体積率を有する。
【0034】次に、セル内に存在する材質を特定する
(ステップS2)。ここで、本実施の形態2では、図5
(a)に示すように、セル内の材質は、左下の領域がシ
リコン(Si)、右下の領域がシリコン窒化膜(Si3N
4)、右上の領域がポリシリコン(polySi)、左上の領
域がシリコン酸化膜(SiO2)となっている。
【0035】そして、特定された各材質の表面を線形補
間により導出する(ステップS3)。詳細には、材質体
積率が0.5である等値面(以下「0.5等値面」とい
う。)を、材質表面とする。ここで、本実施の形態2で
は、各材質表面は、図5(b)において太線で表され
る。また、同図5(b)に示すように、中央に間隙が形
成される。この間隙は、4つのセルに跨っている。
【0036】次に、間隙の領域を、以下の方法により特
定する(ステップS4)。1.導出された各材質の0.
5等値面が、その他の材質の等値面と一致するか否かを
判断する。ここで、異なる材質の面方向が互いに逆であ
るため、各材質の0.5等値面が一致するか否かの判断
は、ポリゴンの頂点(頂点座標)が一致するか否かを一
方の頂点を逆に廻しながら調べることによって判断す
る。この調べ方を行うには、0.5等値面を導出する際
に、各材質の両方向と表面ポリゴンの頂点座標とを対応
させておく必要がある。また、頂点座標が一致するか否
かの判断は、そのセルの稜線の長さの何分の1にすると
いう形で決定する。目安としては、1/100とする。
2.上記判断によって、各材質の0.5等値面が一致す
る場合には、そのセルには間隙が存在しないとする。一
方、各材質の0.5等値面が一致しない場合には、各材
質の0.5等値面とセル境界面により囲まれた領域を、
間隙の領域に特定する。ここで、本実施の形態2では、
図5(c)に示すように、セル1では、シリコン(Si)
の0.5等値面(太字斜め線)11は、その他の材質の
0.5等値面21,31,41と一致しないため、この
シリコン(Si)の0.5等値面とセル1の境界とにより
囲まれる領域が間隙となる。同様に、セル2では、シリ
コン窒化膜(Si3N4)の0.5等値面(太字斜め線)2
1は、その他の材質の0.5等値面11,31,41と
一致しないため、この斜め線21とセル2の境界とによ
り囲まれる領域が間隙となる。同様に、セル3では、ポ
リシリコン(polySi)の0.5等値面(太字斜め線)3
1とセル3の境界とにより囲まれる領域が間隙となる。
同様に、セル4では、シリコン酸化膜(SiO2)の0.5
等値面(太字斜め線)41とセル4の境界とにより囲ま
れる領域が間隙となる。すなわち、本実施の形態2の場
合、中央の4つのセル(1、2,3,4)にある0.5
等値面(太字斜め線11,21,31,41)に対応す
るSi、Si3N4、SiO2、polySiに関し
て、他の材質0.5の等値面と一致せず、間隙が存在
し、各々、斜めの面とセル境界により間隙が特定され
る。
【0037】次に、特定された間隙の材質を、以下の方
法により決定する(ステップS5)。先ず、各セル中で
材質表面を形成している材質以外の材質、すなわち材質
表面を形成していない材質があるか否かを判断する。そ
して、そのような材質表面を形成していない材質がある
場合には、その材質を優先して間隙の材質にする。一
方、材質表面を形成していない材質がない場合には、次
の方法より材質を決定する。図4(a)に示すように、
体積V0であるセル内に存在する界面を有する各材質に
ついて、材質体積率aから0.5等値面により形成され
た領域の体積率d(=V/V0)を差し引いた値(a−
d)を計算する。そして、この計算値(a−d)が最大
となる材質を、間隙の材質に決定する。ここで、本実施
の形態2では、図6(c)に示すように、間隙の存在す
るセル1では、Siの材質体積率が1であり、Siの他
に材質は存在しない。0.5等値面により形成されるS
iの部分の体積VSiは直角二等辺三角形で、セル体積
V0の1/2であるから、a−d=1−0.5=0.5
となる。従って、セル1の間隙に、Siを指定するのが
最も妥当となる。同様に、間隙が存在するセル2、セル
3、セル4に関しても、各々、Si3N4、polyS
i、SiO2を指定するのが最も妥当である。
【0038】次に、所定時間まで微少時間毎に、上述し
た工程を繰り返し、材質表面を更新する(ステップS
6)。すなわち、微少時間毎に、材質表面への材質の流
入又は流出を計算して、各セルの材質体積率を更新す
る。ここで、所定時間とは、デポジションプロセス終了
時間や、エッチングプロセス終了時間である。
【0039】以上説明したように、本実施の形態2で
は、形状シミュレーションにおいて、3種類以上の材質
が接するセルに間隙が形成された場合であっても、間隙
の領域を特定し、その特定された間隙部分に好適な材質
を決定することができる。従って、間隙の影響を受ける
ことなく、半導体装置の形状シミュレーションを実行す
ることができる。よって、精度良く形状シミュレーショ
ンを実行することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、解析領域内の薄い材質
を認識できず、間隙が形成された場合に、精度良く形状
シミュレーションを実行することができる。また、解析
領域内で3種類以上の材質が接することによって、間隙
が形成された場合に、精度良く形状シミュレーションを
実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の各実施の形態において、形状シミュ
レーションに用いられる形状シミュレーション装置を説
明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による形状シミュレー
ション方法を説明するための概念図である。
【図3】 本実施の形態1による形状シミュレーション
方法を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の各実施の形態による形状シミュレー
ション方法において、間隙内の材質を決定する方法を説
明するための概念図である。
【図5】 本発明の実施の形態2による形状シミュレー
ション方法を説明するための概念図である。
【図6】 従来の形状シミュレーション方法において、
セル幅に比べて非常に薄いシリコン酸化膜が解析領域に
存在する場合を示す概念図である。
【図7】 従来の形状シミュレーション方法において、
セル幅に比べて非常に薄いシリコン酸化膜が存在する解
析領域を3Dグラフィック表示する場合の問題点を示す
概念図である。
【図8】 従来の形状シミュレーション方法において、
解析領域に3つ以上の材質が配分されている場合の問題
点を示す概念図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 セル(解析要素) 11 材質表面(Si) 21 材質表面(Si3N4) 31 材質表面(polySi) 41 材質表面(SiO2)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の形状をシミュレーションす
    る方法であって、 解析領域を複数のセルに分割する第1ステップと、 各セル内に存在する材質を特定する第2ステップと、 各セルにおいて各材質の表面を導出する第3ステップ
    と、 所定のセルにおいて間隙を特定する第4ステップと、 前記間隙に材質を指定する第5ステップと、を含み、 所定時間まで微少時間毎に、前記第2ステップから前記
    第5ステップを繰り返して、前記セル内の各材質の表面
    を更新することを特徴とする形状シミュレーション方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の形状シミュレーション
    方法において、 前記第4ステップは、前記第3ステップにより導出され
    た各材質の表面が一致しない場合に、当該表面とセルの
    境界面とにより定められた領域を間隙と特定することを
    特徴とする形状シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の形状シミュレー
    ション方法において、 前記第5ステップは、前記第2ステップにより特定され
    た材質のうち、前記第3ステップにより表面が導出され
    ていない材質を、優先して前記間隙の材質に指定するこ
    とを特徴とする形状シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3の何れかに記載の形状シ
    ミュレーション方法において、 前記第5ステップは、前記第2ステップにより特定され
    且つ前記第3ステップにより表面が導出された材質のう
    ち、材質体積率から前記表面により形成された領域の体
    積率を差し引いた値が最大である材質を、前記間隙の材
    質に指定することを特徴とする形状シミュレーション方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れかに記載の形状シ
    ミュレーション方法において、 前記所定時間が、デポジションプロセス終了時間、又は
    エッチングプロセス終了時間であることを特徴とする形
    状シミュレーション方法。
  6. 【請求項6】 半導体装置の形状をシミュレーションす
    る装置であって、 解析領域を複数のセルに分割する分割手段と、 各セルに存在する材質を特定する材質特定手段と、 各セルにおいて各材質の表面を導出する表面導出手段
    と、 所定のセルにおいて間隙を特定する間隙特定手段と、 前記間隙に材質を指定する材質指定手段と、 所定時間まで微少時間毎に、前記各材質の表面を更新す
    る更新手段と、 を備えたことを特徴とする形状シミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の形状シミュレーション
    装置において、 前記間隙特定手段は、前記表面導出手段により導出され
    た各材質の表面が一致しない場合に、当該表面とセルの
    境界面とにより定められた領域を間隙と特定することを
    特徴とする形状シミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7に記載の形状シミュレー
    ション装置において、 前記材質指定手段は、前記材質特定手段により特定され
    た材質のうち、前記表面導出手段により表面が導出され
    ていない材質を、優先して前記間隙の材質に指定するこ
    とを特徴とする形状シミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 請求項6から8の何れかに記載の形状シ
    ミュレーション装置において、 前記材質指定手段は、前記材質特定手段により特定され
    且つ前記表面導出手段により表面が導出された材質のう
    ち、材質体積率から前記表面により形成された領域の体
    積率を差し引いた値が最大である材質を、前記間隙の材
    質に指定することを特徴とする形状シミュレーション方
    法。
  10. 【請求項10】 半導体装置の形状をシミュレーション
    するプログラムであって、コンピュータに、 解析領域を複数のセルに分割する第1ステップと、 各セル内に存在する材質を特定する第2ステップと、 各セルにおいて各材質の表面を導出する第3ステップ
    と、 所定のセルにおいて間隙を特定する第4ステップと、 前記間隙に材質を指定する第5ステップと、 所定時間まで微少時間毎に、前記第2ステップから前記
    第5ステップを繰り返して、セル内の各材質の表面を更
    新する第6ステップと、を実行させるためのプログラ
    ム。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のプログラムにおい
    て、 前記第4ステップは、前記第3ステップにより導出され
    た各材質の表面が一致しない場合に、当該表面とセルの
    境界面とにより定められた領域を間隙と特定するプログ
    ラム。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載のプログラ
    ムにおいて、 前記第5ステップは、前記第2ステップにより特定され
    た材質のうち、前記第3ステップにより表面が導出され
    ていない材質を、優先して前記間隙の材質に指定するプ
    ログラム。
  13. 【請求項13】 請求項10から12の何れかに記載の
    プログラムにおいて、 前記第5ステップは、前記第2ステップにより特定され
    且つ前記第3ステップにより表面が導出された材質のう
    ち、材質体積率から前記表面により形成された領域の体
    積率を差し引いた値が最大である材質を、前記間隙の材
    質に指定するプログラム。
  14. 【請求項14】 請求項10から13の何れかに記載の
    プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
    媒体。
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