JP2003282090A - 電解質膜電極接合体とその製造方法および燃料電池 - Google Patents

電解質膜電極接合体とその製造方法および燃料電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子電解質形燃料電池のMEAの低コスト
化で、電解質膜の材料コストおよびプロセスコストの大
幅削減を図る。さらに、ガスケットと電解質膜の接合力
を高めることにより、MEAの信頼性を高める。 【解決手段】 予め成形したガスケットの内側に、高分
子電解質膜のアルコール溶液(一般的には、高分子電解
質膜の液状前駆体)をキャスト製膜する。その前後にア
ノード側、カソード側の触媒層を、高分子電解質膜の両
面に構成する。また、ガスケットの端部の形状や材料を
工夫し、ガスケットと電解質膜の接合力を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル電源、
電気自動車用電源、家庭内コージェネシステム等に使用
する常温作動型の固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質型燃料電池は、水素を含有
する燃料ガスと、空気など酸素を含有する酸化剤ガスと
を、電気化学的に反応させることで、電力と熱とを同時
に発生させるものである。その一般的な構造は、まず、
電場の印加によって水素イオンが選択的に輸送される高
分子電解質膜の両面に、白金系の金属触媒を担持したカ
ーボン粉末を主成分とする触媒反応層を形成する。次
に、この触媒反応層の外面に、燃料ガスあるいは酸化剤
ガスの通気性と、電子導電性を併せ持つガス拡散層を形
成し、触媒反応層とこのガス拡散層とを合わせてガス拡
散電極とする。
【0003】供給するガスが外にリークしたり、二種類
のガスが互いに混合しないように、ガス拡散電極の周囲
にはガスシール材やガスケットを配置する。このシール
材やガスケットは、ガス拡散電極及び高分子電解質膜と
一体化してあらかじめ組み立てておくが、これをMEA
(電極電解質膜接合体)と呼ぶ。MEAを機械的に固定
するとともに、隣接したMEAを互いに電気的に直列に
接続するための導電性のセパレータ板を配置する。この
MEAと導電性セパレータを基本構成単位とする単電池
を多数積層すると,燃料電池スタックとなる。
【0004】セパレータ板には通常、カーボン板や金属
板などのように導電性とガス機密性を有し、ある程度の
耐食性がある材料を用いる。それぞれの単電池におい
て、セパレータ板のMEAと接触する部分には、電極面
に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去るた
めのガス流路を形成する。ガス流路はガス拡散電極の表
面などセパレータ板と別に設けることもできるが、セパ
レータ板の表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般
的である。
【0005】この溝に反応ガスを供給するためは、反応
ガスをそれぞれの単電池に供給・分配し、ガス拡散電極
で生成したガスと残留ガスを集めて電池の外部に排出す
る手段が必要となる。そのための、各単電池を貫通し
て、燃料ガス・酸化剤ガスを各単電池に供給、排出する
貫通孔をマニホールドと呼ぶ。
【0006】燃料電池は運転中に発熱するので、電池を
良好な温度状態に維持するために、冷却水等で冷却する
必要がある。通常、1〜3セル毎に冷却水を流す冷却部
をセパレータとセパレータとの間に挿入するが、セパレ
ータの背面に冷却水流路を設けて冷却部とする場合が多
い。これらの冷却部への冷却水の供給・排出も反応ガス
の供給・排出と同様に各単電池を貫通するマニホールド
を通じて行われる。MEAとセパレータおよび冷却部を
交互に重ねていき、10〜200セル積層した後、集電
板と絶縁板を介し、端板でこれを挟み、締結ボルトで両
端から固定するのが一般的な積層電池の構造である。
【0007】高分子電解質形燃料電池の燃料としては水
素が用いられる。水素ボンベなどから供給されることも
あるが、炭化水素燃料から改質器によって水素に変換し
て燃料ガスとして用いるのが普通である。酸化剤ガスと
しては空気が用いられるが、高分子電解質膜は含水した
状態でないと高い水素イオン導電性が発揮できないの
で、燃料電池に供給する燃料ガスと空気のいずれかには
水蒸気を添加する。これらの反応ガスの燃料電池への供
給にはブロアーやコンプレッサーが用いられる。
【0008】燃料電池で生成した電力は直流電力であ
り、より高い電圧で利用した方が利用価値が高いのでコ
ンバータやインバータによって、より高い電圧の交流電
力に変換される。また、水素と酸素の電気化学的反応に
伴って熱が発生するが、発生した熱は冷却水によって燃
料電池の外部に取り出されるが、家庭用コージェネレー
ションでは給湯・暖房などに排熱利用される。
【0009】燃料電池システムは、この燃料電池と改質
器、コンバータやインバータなどのパワーマネジメント
部、熱利用要素部などと、それらを機能的に動作させる
ためのコントロールシステムからできている。
【0010】ガス拡散電極の内、燃料ガスを供給する方
の電極をアノードと呼び、空気などの酸化剤ガスを供給
する方の電極をカソードと呼ぶ。発電時はアノードが負
極となり、カソードが正極となる。アノードでは供給さ
れた水素が触媒近傍で酸化されて水素イオンとなり、電
解質中に放出される。カソードではアノードから供給さ
れた水素イオンと酸化剤ガス中の酸素とが反応し、水が
生成する。したがって、これらのガス拡散電極ではいず
れの電極でも、反応部位である触媒表面に反応ガスが十
分に供給され、生成した水蒸気や反応しなかった炭酸ガ
スや窒素などが反応部位から速やかに排出されるよう、
隅々まで通気性が高くなければならない。同様に水素イ
オンや電子が反応部位に容易に供給されたり、逆に反応
部位から排出されたりしやすい構造であることが重要で
ある。
【0011】供給ガスは電解質の水素イオン伝導度を高
めるために電池温度に近い露点で加湿されているので、
いずれの電極でもガスが消費されると、過飽和になった
水蒸気が電極内部に結露、凝縮する。カソードでは反応
により生成した水分もあるので凝縮水の量はさらに多く
なる。これらの凝縮水は供給されるガス中に再蒸発した
り、水滴となって排出ガスとともにガス溝を経由して、
ガス排出マニホールドへ排出される。
【0012】次に本発明が改良の主眼とする高分子電解
質形燃料電池用MEA(電極電解質膜接合体)とその製
造法の従来方法を具体的に説明する。MEAの製造法と
しては、まず、パーフルオロスルフォン酸の前駆体を押
し出し法などによって成形した後、熱処理や薬品処理を
加えて、水素イオン導電性を有する高分子電解質膜を得
る。この電解質膜は既にナフィオンやフレミオンなどの
商品名で市販されている。この市販の電解質膜の両面
に、印刷法や転写法などによって触媒層を形成する。触
媒層は触媒カーボン粉末と電解質樹脂から構成されてい
る。触媒カーボン担体は通常、微細なカーボン粉体の表
面に化学的な還元反応を用いて高分散の触媒を担持・固
定する。触媒としてはアノード側には白金をベースにル
テニウムを同モル量添加した材料を用い、カソード用と
しては白金が用いられる。カーボン粉体としてよく用い
られるものの商品名としてケッチェンやバルカンなどが
ある。これらの触媒カーボン粉末を電解質樹脂溶液と混
合し、高分散化によってインクとし、スクリーン印刷法
やダイコーターなどにより、電解質膜もしくは拡散層表
面に塗布し、乾燥することによって触媒層を形成する。
触媒層は電解質膜と拡散層のどちらに形成しても良い
が、電解質膜の両面に、拡散層を触媒層が内側になるよ
うにしてホットプレスなどで接合する。 さらに、周囲
の電解質膜部分を挟み込むようにしてガスシールのため
のガスケットを構成する。ガスケットとしては、シリコ
ンゴムやポリ−パーフルオロテトラメチルエチレン(P
TFE)、EPDMなどを材料とする。一般的な方法と
しては樹脂シートをMEAの形状に合わせて切り抜き、
MEAの表裏から張り合わせる。その他にも射出成形な
どによって一発成型する方法などが提案されている。ガ
ス拡散層はこのガスケット形成の前でも後でも良いし、
同時でも良い。また、ガスケットなどのシール材はセパ
レータ側に構成する方法もある。
【0013】一方、高分子電解質の溶液を用いて、高分
子電解質膜をシート状にキャスト成形し、その前後に連
続してアノード側とカソード側の触媒層を形成し、さら
に熱処理を加えるという製造法によって、性能向上と製
造コストの削減を図る取り組みも行われている。すなわ
ち、PETフィルムの上に離型剤を塗布し、高分子電解
質の水溶液シート状に塗布・乾燥する。さらにその上に
連続して、触媒カーボン粉末を含む触媒層インクを塗工
・乾燥する。ここで触媒層インクは、キャストした電解
質膜より小さい領域に形成し、触媒層の周囲に電解質膜
だけからなる領域が存在するようにする。この電解質膜
と触媒層の2層構造からなる膜を、一旦PETフィルム
からはがし、裏返して再度PETフィルムに張り付け、
もう一方の触媒層を、先に塗工した触媒層と位置が重な
るように塗工し、乾燥する。この触媒層と電解質膜の形
成順序はあまり重要でない。その後、熱処理などによっ
て電解質膜の機械的強度を確保し、さらに前段で説明し
た、ガスケットやガス拡散層を形成し、MEAとして完
成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】高分子電解質の溶液や
融液のような、いわゆる高分子電解質膜の液状前駆体を
用いる方法では、スタックに組み込んでMEAとして構
成するために触媒層や拡散層の周囲にガスケットを形成
しなければならないが、ガスケットを形成する部分の電
解質膜は薄く、取り扱いが困難で、多数のMEAにシー
ル信頼性高く、かつ安価にガスケットを形成することが
困難であった。たとえば、シート状シール材をガスケッ
トとして電解質膜に張り付ける方法では、位置決めの問
題やシート状シール材に捨て材が多くなるなどのコスト
上の課題に加えて、シール信頼性も低かった。また、ガ
スケットの端部で電解質膜がエッジ切れを起こしやすい
などの問題も抱えていた。また、予め製膜した電解質膜
の周囲にガスケットを形成する方法では、どうしても周
囲に過剰な電解質膜が必要で、材料ロスが発生してい
た。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め本発明の電解質膜電極接合体は、高分子電解質膜と、
前記高分子電解質膜を挟む位置に形成した一対のガス拡
散電極と、前記ガス拡散電極に隣接して形成したガスケ
ットとを有する電解質膜電極接合体の製造方法であっ
た、前記高分子電解質膜は、あらかじめ形成した前記ガ
スケットの枠の内側に、前記高分子電解質膜の液状前駆
体をキャスト成形する工程を有することを特徴とする。
【0016】このとき、ガスケットの枠の内側端部の高
分子電解質膜と接する部分を、表面粗化または多孔質化
または溝形成により前記高分子電解質膜と接触する面積
を大きくしたことが有効である。
【0017】また、ガスケットの枠の内側端部の高分子
電解質膜と接する部分を、貫通孔を形成または嵌入構造
にすることにより、前記高分子電解質膜とガスケット枠
とをグリップしたことが有効である。
【0018】また、高分子電解質膜とガスケット枠を構
成する材料とは、前記高分子電解質膜の液状前駆体を前
記ガスケット枠に落としたときの接触角が、90度より
小さいことが有効である。
【0019】また、高分子電解質膜と接合するガスケッ
ト枠の内側端部の厚みをテーパー状に薄くする、または
前記ガスケット枠内側端部の材料を前記ガスケット枠の
内側端部以外の部分より柔らかくすることが有効であ
る。
【0020】また、ガス拡散層の端部をガスケット枠の
少なくとも一部分と重ね合わせたことが有効である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、高分子電解質の溶液を
用いて、高分子電解質膜をシート状にキャスト成形し、
その前後に連続してアノード側とカソード側の触媒層を
形成し、さらに熱処理を加えるという製造法をさらに発
展させたもので、あらかじめプレス成形や射出成形によ
って形成したガスケット枠の内側に、高分子電解質膜の
液状前駆体をキャストした後、固化する方法を案出した
ものである。その際、ガスケット枠の内側端部の形状と
して、固化した高分子電解質膜が端部から剥離したり、
脱落分離やクラック発生がしにくいように工夫を施した
ものである。具体的には、ガスケット枠の内側端部の表
面を粗化したり、多孔質にしたりすることによって、電
解質膜の液状前駆体がしみ込みやすくしたり、接触面積
が増えることによって接合力が増える構造を提案する。
また、貫通孔、嵌入構造などの、電解質膜がガスケット
枠をグリップし、電解質膜の変形がなければガスケット
枠と電解質膜を分離することができない形状にすること
でも接合力を強くする。
【0022】さらに、このガスケット枠の内側端部の材
料として、電解質膜の液状前駆体の接触角が90度より
小さい材料を選ぶことによって、液状前駆体のしみ込み
と接合力を増幅する。また、電解質膜と接合するガスケ
ット枠の内側端部の厚みを、テーパー状に薄くしていく
構造や、内側端部の材料をそれ以外の部分より柔らか
い、弾性率の小さい材料にすることによって、電解質膜
との接合面で曲げ変形が緩和され、電池組立時や電池運
転途中の膜破損の危険性が低減できる構造を提案するも
のである。さらにMEAの全体構成として、ガス拡散層
の端部の少なくとも一部分が、ガスケット枠材料とME
Aの垂直断面方向に重なっていることにより、スタック
として締結した際に、キャストした電解質膜とガスケッ
ト枠の圧接力が増強され、電解質膜とガスケット枠との
接合強度が高くなることを見いだしたので提案するもの
である。
【0023】また、本発明によるMEAは、本来機械強
度が弱く、取り扱いの困難な電解質膜と触媒層を中心と
するMEAを、その周囲にガスケットを配し、しかもガ
スケットと電解質膜が強固に接合されている状態で取り
扱えるので、スタックの組立性を改善し、膜破損による
クロスリークの危険性が低減したスタックを提供するも
のである。
【0024】本発明は、電解質膜の液状前駆体をキャス
ト成形すると、枠の形状に応じて任意の形状で行え、し
かもその枠体と直接接合できるという、キャスト製膜の
特長に関する洞察から発せられたものである。ガス拡散
電極やガスケットの形状に合わせて電解質膜の端部をカ
ットしたり、製造プロセスの各工程において、膜が甚だ
薄く、それゆえ取り扱いのために特別なジグを用いる現
状に鑑みて、必要とする電解質材料を極限まで切りつ
め、しかもガスケットを製造時においては取り扱いジグ
として兼用して使用できる。
【0025】本発明において、触媒層の形成を電解質膜
の形成の前に行うか、後に行うかは本質的なものではな
い。1つの実施の形態として、予め離型剤を塗布したP
ETなどの基板シートの上にガスケット枠をあてがった
後、一方の例えばアノード側触媒層を必要な形状に塗布
乾燥する。インクの粘度がゆるい場合は、インクを枠内
に注入し、乾燥・固化させる。つぎに、ガスケット枠の
内側に電解質の液状前駆体を注入し、乾燥・固化させ
る。さらに、もう一方の例えばカソード側触媒層のイン
クを注入・乾燥・固化させる。最後に基板シートからガ
スケット枠ごとはずして、必要に応じてカーボンペーパ
ーやカーボンクロスなどのガス拡散層をその両面に構成
する。ここで用いる電解質の液状前駆体とは、液体か少
なくとも可塑性のあるものであり、通常はポリ−パーフ
ルオロスルフォン酸パーフルオロアルキルアイオノマー
(PFSI)をアルコールなどの有機溶媒や水溶媒に溶
解させたいわゆる溶液を一般的に用いる。
【0026】また、別の実施の形態として、基板シート
の上にガスケット枠をあてがった後、ガスケット枠の内
側に、まず電解質の液状前駆体をキャスト製膜し、さら
にその上から、一方の例えばカソード側触媒層を必要な
形状に塗布乾燥する。つぎに、一旦カスケット枠ごと基
板シートからはずし、裏返ししてカソード側触媒層とは
反対の面が上面となるようにし、もう一方の例えばアノ
ード側触媒層のインクを注入・乾燥・固化させることに
より、MEAを得る。後のガス拡散層などの構成は同様
である。
【0027】用いるガスケット枠は、セパレータの形状
や、スタックやガスシールの設計思想に応じていかなる
ものでも良く、その製造法もとくに限定はない。ただ、
熱的耐久性についてはキャスト製膜した後に熱処理を施
すのが一般的であるので、耐熱性が高い方が望ましい。
【0028】
【実施例】本発明の実施例を、図面を参照しながら具体
的に説明する。
【0029】(実施例1)まず、アノード側触媒として
は、Pt−Ru合金を化学的にカーボン粉末の上に担持
したものを用い、カソード触媒としてはPtを同じくカ
ーボン粉末に担持したものを用いた。
【0030】カーボン粉末の比表面積は300〜800
2/gであり、その担持量はPtにして約25重量%
であった。この触媒担持カーボン粉に、ポリ−パーフル
オロスルフォン酸パーフルオロアルキルアイオノマー
(PFSI)のアルコール溶液を加え、超音波分散装置
にて十分に撹拌・分散させ、インク状にした。さらに粘
度調整のため、アルコールを加え、多粒子ボールミルに
約1時間かけたものを触媒層形成用インクとして用い
た。以下の実施例ではいずれも、バーコーターを用いて
アノード側触媒層では、Pt量を0.4mg/cm2
し、カーボンの重さに対するPFSIの重量比(F/
C)は約1.0として塗工キャスト成型した。またカソ
ード側触媒層では、Pt量を0.5mg/cm2とし、
カーボンの重さに対するPFSIの重量比(F/C)は
約1.2とした。
【0031】電解質膜の液状前駆体としては、PFSI
の9重量%のエタノール溶液を用いたが、端末基のイオ
ン化処理を行う前のいわゆるF型樹脂の融液等を用いて
行う方法や、PFSIをより高濃度にしてスラリー状に
したものを用いても可能であると考えられる。
【0032】ガスケットはシリコンゴム、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、EPDM(化1)、PP
S、ポリエチレンを材料に用い、切削加工や射出成型法
によって作成した。
【0033】
【化1】
【0034】ガス拡散層としては、東レ製のPAN系繊
維からなるカーボンペーパーの厚み270ミクロンのも
のの表面に、カーボン撥水層を形成し、カーボン撥水層
側が触媒層と接するように構成してMEAとした。用い
るカーボンペーパーは、PTFEディスパージョン液に
含浸・乾燥後、空気中300℃以上で熱処理することに
よって、予め撥水処理を施しておいた。また、カーボン
撥水層としては、比表面積200〜800m2/gのカ
ーボン粉末にPTFEのディスパージョン液を混合した
インクをカーボンペーパーの表面に塗布・乾燥させ、空
気中300℃以上で、熱処理することによって形成し
た。また、本発明に用いた離型シートとしてはPETフ
ィルムにフッ素系離型剤を塗布したものを、必要に応じ
てガスケットの形状に嵌合するよう台座に貼り付けて用
いた。電解質膜や触媒層の塗工キャストしたものの乾燥
には、熱風送気と光熱線照射を用いた。触媒層の乾燥に
は不活性な窒素ガスを雰囲気として用いた。
【0035】本発明の実施例で作成したMEAの形状
は、ガス拡散電極部が10cm角の矩形で、周囲の対向
する2辺に、空気の供給用と排出用の2つのマニホール
ド孔を有し、別の対向する2辺に、燃料となる水素ガス
の供給用と排出用の2つのマニホールド孔を配した。水
素ガス用のマニホールドと同じ辺には、冷却水のマニホ
ールドを構成した。MEAの性能を試験するために、カ
ーボンセパレータを介して4セル積層し、銅板に金メッ
キを施した2つの集電板と、その外側から絶縁板として
のPTFEシートを介してステンレス製エンドプレート
をボルトで、コイルバネを介して固定する形で締結した
評価スタックを試作した。
【0036】スタック評価の標準運転条件は、電流密度
300mA/cm2、燃料ガスとして70℃の露点にな
るように水蒸気加湿したものを用い、一方のカソードに
通ずる空気には同じく70℃の露点になるよう加湿し
た。電池温度は冷却水の温度でコントロールし、常に7
0℃に保たれるようにした。
【0037】まず、最初の実施例として、シリコンゴム
をガスケット材料に用い、内側の端部を図1のように切
削加工したガスケット1でMEAの試作を行った。ま
ず、10.5cm角のガス拡散層の形状より、少し大き
い11cm角の周囲より200ミクロン突出した平坦な
台座2を用意し、厚み50ミクロンのPETフィルムシ
ート3を貼り付けた。PETフィルムシート3にはフッ
素系の離型剤を塗布しておいた。突出部分が嵌合するよ
うにガスケット1をかぶせ、台座に密着させた。ガスケ
ットの縁4の厚みは約500ミクロン、ガスケットの内
側端部5の厚みは30ミクロンとした。この台座の突出
部の高さは、使用するガス拡散層やガスケットの厚みや
力学的性質、シールの設計思想によって異なる。従って
必ずしも必要なものではない。
【0038】本実施例ではガスケットの内側端部には嵌
入部6を設けた。PFSIのアルコール溶液をガスケッ
トの内側に縁の高さまで満たし、光熱線を当てて乾燥さ
せた。乾燥後、再びPFSIのアルコール溶液をガスケ
ットの内側に縁の高さまで満たし光熱線を当てて乾燥さ
せた。この操作を数回繰り返し、厚みが約100ミクロ
ンのキャスト電解質膜7が、ガスケット1の内側に形成
されていることを確認した。
【0039】さらに、その上から、Pt量が0.4mg
/cm2となるよう前記のアノード側インクを所定量流
し込み、同様に乾燥させた。この状態でガスケットご
と、台座とPETフイルムからはずし、裏返して再び台
座に固定し、Pt量が0.5mg/cm2となるよう、
同じく前記カソード側インクを流し込んで乾燥させた。
この時、乾燥時間が遅いと先だって乾燥・固化させてい
た電解質膜が再溶解し、逆に乾燥時間が早いと触媒層が
ヒビ割れて、剥離・脱落した。電解質膜の再溶解に対し
ては、予め熱処理を施すことが有効であった。
【0040】最後に撥水処理を施した前記のカーボンペ
ーパーとカーボン撥水層からなるガス拡散層をカーボン
撥水層側が触媒層と接するように構成した。このガス拡
散層の配設は、本実施例ではMEAとしての組立時にホ
ットプレスや、ガスケットなどに機械的に固定する方法
で行ったが、スタックとしての組立時に行う方法もあ
る。
【0041】こうして、図2に示すように、本発明によ
るガスケット1を周囲に配し、中央の電極部の断面構造
としてアノード側ガス拡散層8、アノード触媒層9、キ
ャストした電解質膜7、カソード触媒層10、カソード
側ガス拡散層11からなる5層構造のMEAが得られ
た。
【0042】次に、まず触媒層を塗工し、その後で電解
質膜をキャスト成型し、最後に再びもう一つの触媒層を
塗工する方法を試みた。最初のアノード形成をバーコー
タを用いて塗工した方がガスケット枠を用いてガスケッ
ト枠にインクをそそぎ込む方法で形成するよりも性能の
良いMEAにする事ができた。インクをそそぎ込む方法
ではガスケットの内側端部やコーナー部で毛細管現象に
よってインクが這い上がって固化し、電解質膜を介して
重ねて形成したカソードと電気的に導通してしまいやす
いことがわかった。こうして試作した本発明によるME
Aを用いて、4セルスタックを組立て評価試験を行っ
た。
【0043】ガスケットの内側端部の形状に関して、他
に検討して効果があったものを図3〜6に示す。図3は
ガスケットの内側端部を多孔質にし、高分子電解質膜の
液状前駆体をガスケットの内側にキャスト製膜する際
に、多孔質化した部分に液状前駆体がしみ込むで、接合
性が確保できる構成にしたものである。端部が多孔質化
したガスケットについては、ガスケット全体をEPDM
で形成し、ガスケット内側端部を発泡、スポンジ化する
ことによって得たが、ガスケットの内側端部をサンドペ
ーパーやサンドブラストで粗化しても、表面の比表面積
は大きくなり、キャスト電解質膜とガスケット端部の接
合力は強くなる。また、図4はガスケットの内側端部
に、ごく狭い溝や薄い隙間を設け、高分子電解質膜の液
状前駆体が毛細管現象によって、溝や隙間に入り込んで
固化することによってキャスト電解質膜とガスケットと
の接合性や密着性を改善したものである。この溝の内面
の表面を粗化したり、突起を設けたりすることも接合性
の改善にとって有効だと考えている。さらに、図5はガ
スケットの内側端部に貫通孔を設け、電解質膜が貫通孔
を表裏から貫通して形成されている構造で、いわゆる電
解質膜とガスケットがグリップしている構造である。こ
のグリップしている構造では、電解質膜かガスケットの
どちらかが変形し、破損しなければガスケットと電解質
膜とが剥離・分離することはない。グリップしていると
いう点では図1で示した形状も、ガスケットと電解質膜
が剥離するときには電解質の嵌入部6が変形、破損しな
ければならないので、グリップした構造と言えるし、図
3の多孔質体も多孔質内部の貫通孔に電解質膜が形成さ
れているので、グリップした構造と考えられる。
【0044】また、図6は別の実施例を示している。ガ
スケットの内側端部をテーパー状にしている。燃料電池
スタックは、MEAとセパレータを多数積層して締結力
を印する構造になっている。一般的にMEAの周囲に位
置するガスケットと、中央部分の高分子電解質膜が構成
される部分とは材料が異なるので、せん断力に対する変
形のしやすさ(ヤング率など)などの機械的性質が異な
る。MEAに垂直な断面方向の材料構成比(ガスケット
/電解質膜)が徐々に変化していく構造にすると、曲げ
やせん断力による変形が、集中しにくく、従って破損し
にくかったと考えられる。同じ考え方から図6のような
断面方向にテーパー状にするものの他に、立面図から見
てジグザク構造にすることなども効果が高いと思われ
る。
【0045】図7は、図6の改善版で、テーパー部に溝
をいれガスケットと電解質膜が互いにグリップした構造
にしている。ここまでは、ガスケットと電解質膜の接合
性を改善するために、接合の実質的な表面積を増やした
り、ガスケット材料と電解質が互いにグリップする構造
であること、さらには締結時の応力による変形が特定の
点や面に集中しないテーパー状のガスケット構造などい
わゆる形状に関する改善を説明してきた。
【0046】次にガスケットの材料についても検討を行
った。シリコンゴム、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)、EPDM(化1)、PPS、ポリエチレンを
材料に用い、切削加工やプレス成形、射出成型法によっ
て作成した。図4で示した溝を有するガスケット構造を
用いて、電解質膜との接合に及ぼすガスケット材料の影
響を調べるとシリコンゴムやEPDMで接合力が大き
く、PTFEで接合力が小さかった。PPSやポリエチ
レンではその中間だった。電解質膜が固化したMEAを
分析すると、図4の構造において、シリコンゴムでは溝
の深奥部まで浸入していたのに対し、PTFEでは電解
質膜の端部が深奥部まで十分に達していなかった。この
ように隙間やギャップ、多孔質体に液状物質が深く浸透
していくためには、接触角が90℃以下であることが大
切で、接触角が小さいほど望ましい。また、固化した後
の電解質膜についても、ガスケット材料との親和性が高
いほど望ましいものであることは言うまでもない。
【0047】前述したように、MEAは2枚のガス拡散
層をそれぞれの触媒層の上に構成して用いられる。本発
明ではさらに、ガスケットと電解質膜との接合性をアッ
プするために、ガス拡散層を含めた構造の改善を検討し
た。その結果、図8と図9に示したように、ガス拡散層
の端部17が、ガスケット最端部19より外側にあり、
ガスケット枠材料の少なくとも一部分と重ね合わさった
構造が長期間の電池運転には望ましいことがわかった。
触媒層端部18の位置はそれほど重要ではなかった。ガ
スケットと電解質膜との間にに引っ張りの力が働いた場
合、ガス拡散層の端部17が、ガスケット最端部19よ
り内側にあった場合、図8で表した本発明の実施例で
は、電解質膜内に突出したガスケットとガスケット内に
嵌入した電解質膜が上下にずれてはずれやすく、図9で
示した実施例では接合面に上下からの圧接力が掛かりに
くく、はがれやすいものと推定される。また、ガスケッ
トとガス拡散層の隙間20はできるだけ少ない方が望ま
しい。マニホールドから供給された反応ガスが、セパレ
ータに形成されたガス流路を通過せず、この隙間20を
通って排出されるおそれが高い。
【0048】以上は1枚のMEAか、MEAをセパレー
タとともに4枚積層して行った電池試験の結果をもと
に、本発明による、ガスケット枠の内側に電解質膜の液
状前駆体をキャスト製膜する方法が、従来の方法に比べ
てガスケットと電解質膜の接合強度が同等であること
や、ガスケット内側端部の形状や材質を工夫することに
よってさらに強度を高めることが可能であることが確認
できた。すなわち、強度のより小さい構成、例えばPT
FEをガスケット材料として用い、ガスケット内側端部
が直線状の単調なものを用いたMEAでは、電池試験中
に、急激な電圧低下を引き起こすものが多かった。電池
性能としては、本実施例のいずれのMEAも、供給ガス
の純水素と空気を電池温度の75℃と同じ加湿露点に
し、電流密度が0.3A/cm2のとき0.65〜0.
67Vであった。
【0049】さらに本発明のメリットである、膜材料の
プロセスロスについて調べるため、コージェネレーショ
ン用の1kWスタックを試作して、有効性を確認した。
すなわち触媒層面積で1MEAあたり100cm2のM
EAを140枚試作し、膜材料のロスが全使用量の5%
以下であることを確認した。この5%のロスは主として
塗工機の中に残留した電解質膜の液体前駆体(本実施例
ではPFSIのアルコール溶液)であった。従来の約2
0%の膜材料ロスと比べると大幅な改善であった。ま
て、触媒層と膜だけで構成されたMEAでは、スタック
として組み立て、締結時にMEAの位置あわせなど多大
な注意力が必要であるのに対し、本発明のガスケット一
体型MEAでは組立時の取り扱いがかなり容易で、スタ
ックの組立コストが大幅に削減可能と思われる。また、
本発明は本来、定置用とか自動車用とか、燃料電池の用
途を限定したものではない。特に自動車用では、定置用
を遙かにしのぐ低コスト性が要求され、また、供給ガス
の圧力も定置用に比べて高いのが一般的であるから、本
発明によるMEAは最適である。
【0050】
【発明の効果】本発明によると、取り扱いが簡便で高強
度のガスケット付きMEAを、材料ロスを少なくして得
ることができる。また、MEAのプロセスコストを大幅
に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のMEAの基本構成を示す図
【図2】本発明の一実施例のMEAがガス拡散層との構
成を示す図
【図3】本発明の他の実施例のMEAを示す図
【図4】本発明のさらに他の実施例のMEAを示す図
【図5】本発明のもう一つ別の実施例のMEAを示す図
【図6】本発明のさらに別の実施例のMEAを示す図
【図7】本発明の、図6で示したMEAの改善構造を示
す図
【図8】本発明による図1に示す構造のうち、望ましい
ガス拡散層端部の位置を示す図
【図9】本発明による図7に示す構造のうち、望ましい
ガス拡散層端部の位置を示す図
【符号の説明】
1 ガスケット 2 台座 3 離型剤塗工したPETフィルム 4 ガスケットの縁 5 ガスケットの内側端部 6 電解質膜の嵌入部 7 キャストした電解質膜 8 カソード側ガス拡散層 9 カソード触媒層 10 アノード触媒層 11 アノード側ガス拡散層 12 ガスケットの多孔質部分への電解質膜のしみ込み
部 13 ガスケットの溝部 14 ガスケットの貫通孔 15 ガスケットのテーパー部 16 グリップする溝 17 ガス拡散層端部 18 触媒層端部 19 ガスケット最端部 20 ガス拡散層とガスケットの隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古佐小 慎也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小林 晋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 内田 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4F205 AA16J AA22 AC05 AD24 AD28 AD33 AG01 AH33 GA07 GB01 GC06 GE16 GE22 GF03 GF24 5H026 AA06 BB04 BB06 CX04 CX05 EE18 HH03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜
    を挟む位置に形成した一対のガス拡散電極と、前記ガス
    拡散電極に隣接して形成したガスケットとを有する電解
    質膜電極接合体の製造方法であった、前記高分子電解質
    膜は、あらかじめ形成した前記ガスケットの枠の内側
    に、前記高分子電解質膜の液状前駆体をキャスト成形す
    る工程を有することを特徴とする電解質膜電極接合体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ガスケットの枠の内側端部の高分子電解
    質膜と接する部分を、表面粗化または多孔質化または溝
    形成により前記高分子電解質膜と接触する面積を大きく
    したことを特徴とする請求項1記載の電解質膜電極接合
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ガスケットの枠の内側端部の高分子電解
    質膜と接する部分を、貫通孔を形成または嵌入構造にす
    ることにより、前記高分子電解質膜とガスケット枠とを
    グリップしたことを特徴とする請求項1記載の電解質膜
    電極接合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 高分子電解質膜とガスケット枠を構成す
    る材料とは、前記高分子電解質膜の液状前駆体を前記ガ
    スケット枠に落としたときの接触角が、90度より小さ
    いことを特徴とする請求項1、2または3記載の電解質
    膜電極接合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 高分子電解質膜と接合するガスケット枠
    の内側端部の厚みをテーパー状に薄くする、または前記
    ガスケット枠内側端部の材料を前記ガスケット枠の内側
    端部以外の部分より柔らかくすることを特徴とする請求
    項1、2、3または4記載の電解質膜電極接合体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ガス拡散層の端部をガスケット枠の少な
    くとも一部分と重ね合わせたことを特徴とする請求項
    1、2、3、4または5記載の電解質膜電極接合体の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6記載の製造方法で作成し
    た電解質膜電極接合体。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電解質膜電極接合体と、
    複数の導電性セパーレータと、締結部材とを有すること
    を特徴とする燃料電池。
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