JP2003281878A - 抵抗素子を用いたデータ記憶素子及びその製造方法 - Google Patents

抵抗素子を用いたデータ記憶素子及びその製造方法

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JP2003281878A
JP2003281878A JP2002080074A JP2002080074A JP2003281878A JP 2003281878 A JP2003281878 A JP 2003281878A JP 2002080074 A JP2002080074 A JP 2002080074A JP 2002080074 A JP2002080074 A JP 2002080074A JP 2003281878 A JP2003281878 A JP 2003281878A
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Katsuhiko Hayashi
克彦 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗素子、とくに磁気抵抗効果素子からのデ
ータの読み出しの安定化と、量産時に生じる磁気抵抗効
果素子等の抵抗値のばらつきの問題を解消し、高性能で
量産性のあるMRAM等を作製する。 【解決手段】 データ読み出し用の少なくとも2本の制
御導体のうちの1本となるビット線11はスッチング素
子となるFET15のゲートに接続し、前記制御導体の
他の1本となるワード線10は磁気抵抗効果素子13の
一端に接続し、磁気抵抗効果素子13の他端がFET1
5のドレインに接続し、FET15のソースは固定抵抗
素子17の一端に接続し、固定抵抗素子17の他端は接
地された構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気、光、温度等
により電気抵抗値が反応する抵抗素子を用いたデータ記
憶素子及びその製造方法に係り、とくに磁気抵抗効果素
子を用いたメモリ(磁気ランダム・アクセス・メモリ:
MRAM)を構成するのに好適なデータ記憶素子及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より使用されているDRAM(ダイ
ナミック・ランダム・アクセスメモリ)の一つの欠点で
ある揮発性を解決できる素子としてMRAMの研究が進
められている。
【0003】前記MRAMの構成としては、図10に示
すように、磁気抵抗効果素子を含むメモリセル1を複数
配列し、X−アドレスデコーダ2でメモリセル1の配列
のX方向を選択し、Y−アドレスデコーダ3でメモリセ
ル1の配列のY方向を選択することで、特定の1個のメ
モリセル1を選択する構成が知られている。そして、各
メモリセル1を構成する磁気抵抗効果素子の抵抗値の変
化をデータとして保持する。
【0004】図11(A)は各磁気抵抗効果素子の構成
を簡易に示した断面図である。図11(A)に示す磁気
抵抗効果素子はトンネリング磁気抵抗効果(TMR)を
用いたもの、つまりトンネル磁気抵抗効果素子(以下、
TMR素子という)であり、トンネルバリア層40を2
つの磁性層41,42で挟んだTMR膜構造を有し、上
側の磁性層41は磁化方法を自由に変化させることが可
能な層(フリー層)であり、下側の磁性層42は磁化方
向が固定化されている層(ピンド(Pinned)層)
である。これら各磁性層の外側には更に導体43,44
が形成される。これらの導体43,44が図10に示す
ようにメモリセル1の各TMR素子に配線されている。
【0005】図11(A)のTMR素子の構成におい
て、上部導体43をデータ書き込み用のワード線(メモ
リセル配列において行方向の配線)とし下部導体44を
データ書き込み用のビット線(メモリセル配列において
列方向の配線)とすると、ワード線とビット線両方に電
流を流すことにより、ワード線とビット線両方による合
成電流磁場によりフリー層である磁性層41の磁化方向
を選択することができる。即ち前記電流の方向を変化さ
せることにより、フリー層の磁化方向を変化させること
が可能である。
【0006】この変化に対しピンド層となる磁性層42
は一定の方向に磁化が向けられているため、磁性層41
と42には磁化の方向に関して平行と反平行の2つ状態
を作ることが可能になる。
【0007】TMR素子に関しては上記2つの磁性層4
1,42の磁化の方向が同一の時、トンネルバリア層4
0を介して流れる電流に対する抵抗は低く(R)、反平
行の場合はそれが高くなる(R+△R)性質がある。即
ち、この抵抗値R、及びR+△Rをそれぞれ0,1(又
はその逆)のデータに対応させて記憶させることが可能
となる。
【0008】このデータの読み出しのための回路として
は、例えば、図12に示す構成が提案されている。
【0009】先ず、データの読み出し用のビット線50
によりトランジスタ(FET)55のゲートに電圧を加
えてトランジスタ55のドレイン−ソース間をオン(O
N)にし、読み出し用のワード線51より供給される電
流がTMR素子53に流入し、その時の電圧がワード線
51を介してセンサーアンプ56で検出され、論理レベ
ルの信号電圧に変換されてデータとして使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図12の
構成には下記のような問題があった。
【0011】一般的にTMR素子はそれを構成するトン
ネルバリア層の厚みによりTMR素子の抵抗値、より正
確には上記2つの磁性層の磁化の方向が同一の時の抵抗
値(R)が決まる。但し、前記トンネルバリア層は極め
て薄く一般的に100ナノミクロン以下であるので、必
ずしも量産時に一定の抵抗値とはならず、ある程度の範
囲で変化する。
【0012】更に、TMR素子の磁気抵抗の変化率(M
R比=ΔR/R)は通常50%以下であって、必ずしも
高くなく、その上、TMR素子に電流を流すために印加
される電圧によりMR比が低下してしまう。その変化は
TMR素子の構成にもよるが、例えば0.5Vで既に約
半分以下になってしまう。その上更に、このMR比も量
産時には変化し、更に完成製品となった後でも周囲温度
変化の影響を受ける。
【0013】従って、上記の事項を勘案するとTMR素
子から検出された抵抗値だけではデータとして論理値の
1なのか0なのかを判定するのが困難となり、データの
安定読み出しが困難なるという課題があった。
【0014】なお、磁気メモリ装置のセルの出力電圧を
大きくしたものとして、特開2001−236781号
公報があり、1個のセルに2個のTMR素子とトランジ
スタとを用いている。この場合、1個のセルに2個のT
MR素子を用いるため、集積度が低下する。また、特開
2001−266567号公報も1個の情報記憶に2つ
のTMR素子の組を用いるため、同様に集積度が低下す
る問題があると認められる。
【0015】本発明は、これらの不都合に鑑みてなされ
たものであり、抵抗素子、とくに磁気抵抗効果素子から
のデータの読み出しの安定化と、量産時に生じる磁気抵
抗効果素子等の抵抗値のばらつきの問題を解消し、高性
能で量産性のあるMRAM等を作製できる抵抗素子を用
いたデータ記憶素子及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0016】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、抵抗素子の電気的抵抗値変
化を利用したデータ記憶素子であって、データ読み出し
用の少なくとも2本の制御導体のうちの1本はスッチン
グ素子となるトランジスタのゲート又はベースに接続
し、前記制御導体の他の1本は前記抵抗素子の一端に接
続し、前記抵抗素子の他端が前記トランジスタのドレイ
ン又はコレクタに接続し、前記トランジスタのソース又
はエミッタは固定抵抗の一端に接続し、前記固定抵抗の
他端は接地又は特定の電位にされていることを特徴とし
ている。
【0018】本願請求項2の発明は、抵抗素子の電気的
抵抗値変化を利用したデータ記憶素子であって、データ
読み出し用の少なくとも2本の制御導体のうちの1本は
スッチング素子となるトランジスタのゲート又はベース
に接続し、前記制御導体の他の1本は固定抵抗の一端に
接続し、前記固定抵抗の他端が前記トランジスタのドレ
イン又はコレクタに接続し、前記トランジスタのソース
又はエミッタは前記抵抗素子の一端に接続し、前記抵抗
素子の他端は接地又は特定の電位にされていることを特
徴としている。
【0019】本願請求項3の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子は、請求項1又は2において、前記抵
抗素子の低抵抗時の抵抗値(R)及び前記固定抵抗の抵
抗値(Ro)において、 0.5<R/Ro<1.5 となる関係としたことを特徴としている。
【0020】本願請求項4の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子は、請求項1,2又は3において、前
記ドレイン又はコレクタ、或いは前記ソース又はエミッ
タがデータ読み出し端となっていることを特徴としてい
る。
【0021】本願請求項5の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子は、請求項1,2,3又は4におい
て、前記抵抗素子が磁気抵抗効果素子であることを特徴
としている。
【0022】本願請求項6の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子は、請求項5において、前記抵抗素子
はトンネルバリア層と、前記トンネルバリア層を挟むよ
うに配置された2つの磁性層とを備えたトンネル磁気抵
抗効果素子であることを特徴としている。
【0023】本願請求項7の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子は、請求項5又は6において、前記固
定抵抗は、前記磁気抵抗効果素子を構成する複数層のう
ちの少なくとも一つの層と同材質の層を有していること
を特徴としている。
【0024】本願請求項8の発明に係る抵抗素子を用い
たデータ記憶素子の製造方法は、磁気抵抗効果素子、固
定抵抗及びスイッチング素子としてのトランジスタを有
する直列回路を備え、前記磁気抵抗効果素子の電気的抵
抗値変化を利用したデータ記憶素子の製造方法であっ
て、前記固定抵抗は前記磁気抵抗効果素子と同一工程内
で形成されることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る抵抗素子を用
いたデータ記憶素子及びその製造方法の実施の形態を図
面に従って説明する。
【0026】(第1の実施の形態)図1は本発明に係る
抵抗素子を用いたデータ記憶素子の第1の実施の形態で
あって、抵抗素子として磁気抵抗効果素子を用いたMR
AMを構成する各メモリセルにおける読み出し回路を示
した図である。本実施の形態においてはデータ読み出し
用のビット線11にスイッチング素子としてのnMOS
・FET15のゲートが接続し、そのドレインはTMR
素子13の一端に接続し、TMR素子13の他端はデー
タ読み出し用のワード線10に接続している。また、F
ET15のソース側は固定抵抗素子17の一端に接続
し、固定抵抗素子17の他端は接地されている。更に、
nMOS・FET15には信号を取り出すためのデータ
読み出し端18(データ線に接続される)を設けてい
る。
【0027】このメモリセルの動作としては、ワード線
10とビット線11に電圧が印加された際に、nMOS
・FET15のドレイン−ソース間がオンとなり、ワー
ド線10より抵抗13、17に電流が流れる。この時デ
ータ読み出し端18にはTMR素子13、固定抵抗素子
17により決まる電圧が発生する。このときデータはT
MR素子13の抵抗値変化により保存されているので、
データ読み出し端18には前記抵抗値変化が電圧変化と
して発生し、その変化をセンスアンプで検出することに
より、論理レベルの電圧に変換してデータとして使用す
ることが可能となる。
【0028】ここで先ず本発明の特徴として、前記固定
抵抗素子17を前記TMR素子13と同一工程で製造し
たことである。TMR素子の抵抗値は前述のようにトン
ネルバリア層の厚みに依存する。従って、前記トンネル
バリア層の上に磁性体によるフリー層が形成されなけれ
ば単なる抵抗体となる。それ故、固定抵抗素子17の1
例として、図11(B)のように、図11(A)のTM
R素子のピンド層となる磁性層42の形成工程にて同時
にそれと同材質の第1層42Aを形成し、同図(A)の
トンネルバリア層40の形成工程にて同時にそれと同材
質の第2層40Aを形成し、第1層42A(ピンド層と
同材質で同時形成)と第2層40A(トンネルバリア層
と同材質で同時形成)間の抵抗値を利用する構成とする
ことが可能である。
【0029】また、TMR素子のフリー層は金属磁性体
であり、且つ、極めて薄い(百ナノメートルレベル)層
であるので、他の非磁性金属をつけても実質抵抗値はト
ンネルバリア層により決まる抵抗値となる。また、固定
抵抗素子17にTMR素子のフリー層と同材質の層を付
けたとしても、データ書き込み時に使用する前記読み出
し用とは異なるワード線やビット線からの磁気的影響を
受けない部分に形成すればよい。従って、前記固定抵抗
素子17の他の例として図11(C)のように、同図
(B)の第1層42Aと第2層40Aに加えて第3層4
1A(フリー層と同材質で同時形成)を積層形成した構
成とすることもできる。
【0030】更に、本実施の形態においては、TMR素
子13の抵抗値(Rm=R又はR(1+δ)、δはMR
比)と固定抵抗素子17の抵抗値(Ro)に関しては、 0.5<R/Ro<1.5 …(1) なる関係に設定することが好ましい。
【0031】これは、Rm、RoがnMOS・FET1
5のオンの時の抵抗値よりも十分大きい場合、データ読
み出し端18に生じる電圧は、ワード線10の電圧をV
ddとすると Vdd・Ro/(Ro+Rm)となる。
これによりデータ読み出し端18で検出される単位電圧
当たりの電圧変化巾Vrは Vr=Ro/(Ro+R)−Ro/{(Ro+R(1+
δ)} となる。ここでR/Roに関して、R/Roが変化した
場合のVrについてMR比(δ)を変化させながら検討
すると、図2に示すようにVrは0.5<R/Ro<1.
5付近においてピークを生じることがわかる。即ちR/
Roは上記式(1)の範囲内に設定されることが好まし
いことを示している。
【0032】尚、前記抵抗値R、Roは、前記トンネル
バリア層の面積により設計できるので、任意の抵抗値に
設計可能である。また、形成するTMR素子の抵抗値を
安定化するためには前記トンネルバリア層は厚く設定し
た方が量産時には安定化する。よって、nMOS・FE
T15のオンの時の抵抗値よりも上記抵抗値R、Roは
高抵抗に設定することになるので、上記計算のようにn
MOS・FET15のオンの時の抵抗値を無視しても問
題はない。
【0033】しかし、nMOS・FET15のオンの時
の抵抗値(Rt)が、前記R、Roと同レベルになる場
合は、固定抵抗になる抵抗値をRo+Rtと考えて、 0.5<R/(Ro+Rt)<1.5 …(2) とすればよい。
【0034】以上の構成により、データ線に接続される
データ読み出し端18に生じる電圧は、ワード線10の
電圧Vddに対して安定した前記抵抗値R、Roの分圧
比として得られる。特に、前記抵抗値R、Roは同一工
程で形成されるので、製造ロット間の変動や、周囲温度
の変化等を受けても殆ど変化を受けない安定した電圧値
を得ることができる。
【0035】また、TMR素子13のMR比が印加電圧
や周囲温度の変化を受けた場合、データ読み出し端18
における電圧変化巾が変化するが、図2に示したように
上記式(1)又は式(2)を満たしていれば、変化幅の
最大値を確実に検出できる。
【0036】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態を図3に示す。この場合、図1の構成に加えて、
更に図3に示すようなデータ読み出し端18の後段にC
MOSインバータ31と帰還抵抗32により反転増幅器
を構成することにより、データ読み出し端18に生じる
電圧を増幅した出力30を得ることが可能である。図3
ではCMOSインバータ31がビット線11の電圧で動
作する構成になっているため、nMOS・FET15と
連動できる。
【0037】なお、その他の構成、作用効果は前述の第
1の実施の形態と同様であり、同一又は相当部分に同一
符号を付して説明を省略する。
【0038】(第3の実施の形態)図4は本発明の第3
の実施の形態を示す。この実施の形態においては、図1
に示した構成において、データ線が接続されるデータ読
み出し端18をnMOS・FET15のソース側に接続
したものである。
【0039】なお、その他の構成、作用効果は前述の第
1の実施の形態と実質同様であり、同一又は相当部分に
同一符号を付して説明を省略する。
【0040】(第4の実施の形態)図5は本発明の第4
の実施の形態を示す。この実施の形態においては、固定
抵抗素子17の接地側端Qを、直接接地する代わりに、
接地電位に対して所定電位差を保った特定電位に維持し
ている。すなわち、図5(A)では、固定抵抗素子17
の接地側端Qと接地電位間に定電圧源としての電圧レギ
ュレータ回路19Aを構成してこれにより特定電圧を与
えている。また、図5(B)のように、PN接続のダイ
オード19BのPN接合電圧を利用する構成としてもよ
く、この場合、1個のPN接合電圧は約0.5V程度あ
るので、複数直列接続して、目的の電圧を発生させるこ
とが可能である。
【0041】図5の第4の実施の形態の構成とした場合
の利点を以下に説明する。TMR素子13はその両端に
かかるバアイス電圧によりMR比が低下する。本発明に
係る第4の実施の形態において、前記MR比の低減を回
避するためには、TMR素子13のワード線10に接続
する側の一端Pと、固定抵抗素子17の接地側端Qの間
の電圧を小さくすることが必要となる。このとき、Q側
に所定電圧を挿入することにより、TMR素子13への
バイアス電圧を低下させることが可能となる。特に、本
発明に係る第2の実施の形態(図3)のように、データ
読み出し端18の後段にCMOSインバータを使用する
場合、CMOSインバータの動作論理電圧のほぼ中心値
Vc(3.3V駆動の場合、1.65V)付近が増幅利得
の最大になるため、前記電圧Vcを考慮して設計する必
要がある。よって、ワード線10側の電圧Vddを適当
(例えばVc+0.5V)に選ぶと共に、接地側端Qに
も適当な電圧(例えばVc−0.5V)を与える。これ
により、データ読み出し端18の出力として、TMR素
子13のMR比劣化を低減させた変化電圧が得られると
共に、CMOSインバータで増幅した出力ではより大き
な変化電圧として得ることが可能である。
【0042】なお、その他の構成、作用効果は前述の第
3の実施の形態と実質同様であり、同一又は相当部分に
同一符号を付して説明を省略する。
【0043】この第4の実施の形態のように、固定抵抗
素子17の接地側端Qを、直接接地する代わりに、接地
電位に対して所定電位差を保った特定電位とする構成
は、本発明の第1及び第2の実施の形態にも適用可能で
ある。
【0044】(第5の実施の形態)また、図6は本発明
の第5の実施の形態を示し、TMR素子13をnMOS
・FET15のソース側に、固定抵抗素子17をドレイ
ン側に設定した例である。この場合、データ線に接続さ
れるデータ読み出し端18に生じる電圧変化幅は図2に
示した結果と同一なる。
【0045】なお、その他の構成、作用効果は前述の第
1の実施の形態と実質同様であり、同一又は相当部分に
同一符号を付して説明を省略する。
【0046】(第6の実施の形態)更に、図7は本発明
の第6の実施の形態であって、図6においてデータ読み
出し端18をnMOS・FET15のドレイン側に設定
した例である。
【0047】なお、その他の構成、作用効果は前述の第
5の実施の形態と実質同様であり、同一又は相当部分に
同一符号を付して説明を省略する。
【0048】また、図6及び図7の第5及び第6の実施
の形態においては、TMR素子13の接地側端を直接接
地したが、図5の第4の実施の形態の場合と同様に、T
MR素子13の接地側端を、接地電位に対して所定電位
差を保った特定電位とする構成としてもよい。
【0049】(第7の実施の形態)第1乃至第6の実施
の形態においては、磁気抵抗効果素子を用いたデータ記
憶素子として各メモリセルの構成について説明したが、
図8の第7の実施の形態はメモリセルアレーとして構成
した場合の例である。TMR素子13とnMOS・FE
T15の組は各メモリセル毎に必要であるが、固定抵抗
素子17に関しては各メモリセルに対して共用すること
が可能であり、従って図8に示す構成にすることが可能
である。図中、nMOS・FET15のドレインにTM
R素子13が接続し、ソースに固定抵抗素子17が接続
している。この固定抵抗素子17は複数のnMOS・F
ETのソースに接続している。図示の例では、横方向の
2行に対して1個の固定抵抗素子17を共用している。
なお、図中、B1,B2,B3,B4,…はビット線、
W1,W2,W3,W4,…はワード線、D1,D2,
D3,D4,…は縦方向の1列毎の増幅出力である。
【0050】図中のメモリセルの配置は、一本のワード
線に、複数のnMOS・FET15のドレイン側に一端
が接続したTMR素子13の他端が接続し、ビット線が
各nMOS・FETのゲートに接続し、更に各ビット線
によりnMOS・FET15のドレインから出力される
データ線に接続した反転増幅器が動作する構成になって
いる。
【0051】(第8の実施の形態)また、図9は本発明
の第8の実施の形態であって、複数のnMOS・FET
15のドレインにワード線を固定抵抗素子17を介して
接続した構成である。これにより固定抵抗素子17は複
数のメモリセルで共用される。図示の例では、横方向の
1行に対して1個の固定抵抗素子17を共用している。
従って、各TMR素子13それぞれの一端はnMOS・
FET15のソース側に接続すると共に他端を接地する
構成となっている。
【0052】なお、その他の構成は前述の第7の実施の
形態と実質同様であり、同一又は相当部分に同一符号を
付して説明を省略する。
【0053】この図9の構成においても図8の場合と同
様に、ビット線が各nMOS・FET15のゲートに接
続し、更に各ビット線によりnMOS・FET15のソ
ースから出力されるデータ線に接続した反転増幅器が動
作する構成になっている。
【0054】上記第7、第8の実施の形態のように、メ
モリセルアレーとして構成した場合に固定抵抗素子を共
用化することが可能であるので、高容量のメモリを構成
する際にも、固定抵抗素子が形成される領域を小さくす
ることが可能となり、高集積化が可能である。
【0055】なお、各実施の形態において、データ書き
込み用のワード線及びビット線の配置は、図11(A)
のTMR素子におけるフリー層の磁性層41の磁化方向
を変化させ得る配置であればよく、データ読み出し用の
ワード線及びビット線とは別に設ければよい(但し、固
定抵抗素子に影響を及ぼさない位置とする。)。また、
TMR素子の一端に電気的に接続するワード線又はビッ
ト線があれば、書き込み用と読み出し用とに共用でき
る。
【0056】また、各実施の形態では、スイッチング素
子としてFETを用いたが、バイポーラトランジスタに
置換することも原理上は可能である。但し、ベース電流
の影響を受けないFETの方が好ましい。
【0057】以上本発明の実施の形態について説明して
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果を奏することができる。
【0059】(1) 磁気、光、温度等に反応する抵抗
素子の量産時における抵抗値の変動が生じても、メモリ
性能に対する影響を回避することが可能となる。
【0060】(2) 抵抗素子、とくに磁気抵抗効果素
子のMR比が変化しても、安定的にデータの読み出しが
可能となる。
【0061】(3) 前記抵抗素子が磁気抵抗効果素子
である場合、これと直列関係に挿入される固定抵抗は、
前記磁気抵抗効果素子と同一工程内で形成されるため、
製造容易である。(4) 固定抵抗の共用化により各メ
モリセルの小型化が可能となり、高容量のMRAMの実
現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る抵抗素子を用いたデータ記憶素子
の第1の実施の形態であって、磁気抵抗効果素子を用い
たMRAMのメモリセルの読み出し回路構成を説明した
回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の回路構成のデータ
読み出し端(データ端子)における単位電圧当たりの電
圧変化巾を示したグラフである。
【図3】本発明の第2の実施の形態であって、図1のM
RAMのメモリセルに反転増幅器を接続した構成を説明
した回路図ある。
【図4】本発明の第3の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルの他の回路構成を説明した回路図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルの他の回路構成を説明した回路図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルの他の回路構成を説明した回路図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルの他の回路構成を説明した回路図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルアレーの回路構成を説明した回路図であ
る。
【図9】本発明の第8の実施の形態であって、MRAM
のメモリセルアレーの他の回路構成を説明した回路図で
ある。
【図10】メモリセルを複数配列したMRAMの構成図
である。
【図11】MRAMのメモリセルとなるTMR素子及び
これと同一工程内で形成される固定抵抗素子の構造を示
し、(A)はTMR素子の断面図、(B)本発明に係る
抵抗素子を用いたデータ記憶素子の製造方法における固
定抵抗素子の1例の断面図、(C)は固定抵抗素子の他
の例の断面図である。
【図12】従来のMRAMのメモリセルの読み出し回路
の構成を説明した回路図である。
【符号の説明】
1 メモリセル 2 X−アドレスデコーダ 3 Y−アドレスデコーダ 10 ワード線 11 ビット線 13 TMR素子 15 FET 17 固定抵抗素子 18 データ読み出し端 30 出力 31 インバータ 40 トンネルバリア層 41,42, 磁性層 43,44 導体 50 ビット線 51 ワード線 53 TMR素子 55 トランジスタ 56 センサーアンプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抵抗素子の電気的抵抗値変化を利用した
    データ記憶素子であって、 データ読み出し用の少なくとも2本の制御導体のうちの
    1本はスッチング素子となるトランジスタのゲート又は
    ベースに接続し、前記制御導体の他の1本は前記抵抗素
    子の一端に接続し、前記抵抗素子の他端が前記トランジ
    スタのドレイン又はコレクタに接続し、前記トランジス
    タのソース又はエミッタは固定抵抗の一端に接続し、前
    記固定抵抗の他端は接地又は特定の電位にされているこ
    とを特徴とする抵抗素子を用いたデータ記憶素子。
  2. 【請求項2】 抵抗素子の電気的抵抗値変化を利用した
    データ記憶素子であって、 データ読み出し用の少なくとも2本の制御導体のうちの
    1本はスッチング素子となるトランジスタのゲート又は
    ベースに接続し、前記制御導体の他の1本は固定抵抗の
    一端に接続し、前記固定抵抗の他端が前記トランジスタ
    のドレイン又はコレクタに接続し、前記トランジスタの
    ソース又はエミッタは前記抵抗素子の一端に接続し、前
    記抵抗素子の他端は接地又は特定の電位にされているこ
    とを特徴とする抵抗素子を用いたデータ記憶素子。
  3. 【請求項3】 前記抵抗素子の低抵抗時の抵抗値(R)
    及び前記固定抵抗の抵抗値(Ro)において、 0.5<R/Ro<1.5 となる関係とした請求項1又は2記載の抵抗素子を用い
    たデータ記憶素子。
  4. 【請求項4】 前記ドレイン又はコレクタ、或いは前記
    ソース又はエミッタがデータ読み出し端となっている請
    求項1,2又は3記載の抵抗素子を用いたデータ記憶素
    子。
  5. 【請求項5】 前記抵抗素子が磁気抵抗効果素子である
    請求項1,2,3又は4記載の抵抗素子を用いたデータ
    記憶素子。
  6. 【請求項6】 前記磁気抵抗効果素子はトンネルバリア
    層と、前記トンネルバリア層を挟むように配置された2
    つの磁性層とを備えたトンネル磁気抵抗効果素子である
    請求項5記載の抵抗素子を用いたデータ記憶素子。
  7. 【請求項7】 前記固定抵抗は、前記磁気抵抗効果素子
    を構成する複数層のうちの少なくとも一つの層と同材質
    の層を有している請求項5又は6記載の抵抗素子を用い
    たデータ記憶素子。
  8. 【請求項8】 磁気抵抗効果素子、固定抵抗及びスイッ
    チング素子としてのトランジスタを有する直列回路を備
    え、前記磁気抵抗効果素子の電気的抵抗値変化を利用し
    たデータ記憶素子の製造方法であって、 前記固定抵抗は前記磁気抵抗効果素子と同一工程内で形
    成されることを特徴とする抵抗素子を用いたデータ記憶
    素子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005252068A (ja) * 2004-03-05 2005-09-15 Sony Corp 記憶装置
WO2009028297A1 (ja) * 2007-08-31 2009-03-05 Tokyo Institute Of Technology 電子回路
JP2012514821A (ja) * 2009-01-08 2012-06-28 クアルコム,インコーポレイテッド 磁気トンネル接合素子に対してデータを読み書きするシステム及び方法

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