JP2003280253A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2003280253A
JP2003280253A JP2002082803A JP2002082803A JP2003280253A JP 2003280253 A JP2003280253 A JP 2003280253A JP 2002082803 A JP2002082803 A JP 2002082803A JP 2002082803 A JP2002082803 A JP 2002082803A JP 2003280253 A JP2003280253 A JP 2003280253A
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JP2002082803A
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Takuya Kadota
門田拓也
▲高▼野秀裕
Hidehiro Takano
Rie Miyazaki
宮崎理絵
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】母粒子への外添剤の付着状態を考慮して、トナ
ーの帯電性をより効果的に改良することのできるトナー
を提供する。 【解決手段】トナーTは外添剤19として少なくとも帯
電付与外添剤を含んでいる。この帯電付与外添剤の外添
剤遊離率を0.5%ないし8%に設定しているので、帯
電付与外添剤の遊離外添剤とトナー母粒子との摩擦帯電
を適切に行うことができる。したがって、トナーTの帯
電をより適切に調整でき、安定したトナーの帯電を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも多数の
母粒子と多数の外添剤の粒子とからなり、潜像担持体上
の静電潜像を現像するためのトナーの技術分野に属し、
特に、外添剤が少なくとも母粒子を帯電する帯電付与外
添剤を含んでいるトナーの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】トナーを用いた画像形成装置において
は、トナーにより潜像担持体上の静電潜像を現像すると
ともに、その現像画像を紙等の転写材に転写して、この
転写材上に、潜像担持体上に露光された静電潜像の転写
画像を形成し、その後この転写画像を定着して画像を形
成するようになっている。
【0003】
【従来の技術】従来のこのような画像形成装置の一例と
して、図1に示すようにフルカラ−の中間転写型の画像
形成装置がある。この画像形成装置1においては、画像
が潜像担持体である感光体2上に静電潜像として露光さ
れるとともに、この感光体2上の静電潜像がイエロー、
マゼンタ、シアン、および黒の各非磁性一成分現像器
3,4,5,6で順に(各色の順序は任意)現像されて可
視像化され、更に、感光体2上の現像画像が中間転写体
7の中間転写ベルト7a上に色合わせをされて一次転写
された後、転写器8の二次転写ローラ8a上の紙等の転
写材9に二次転写され、その後定着器10で加熱定着す
ることにより、転写材9上に所望の画像が得られるよう
になっている。
【0004】各非磁性一成分現像器3,4,5,6は実質
的に同じ構成をしており、導電性現像ローラ16と感光
体2が接触する接触現像方式の現像器である。これらの
現像器3,4,5,6は、それぞれ、図2(a)に示すよ
うにトナー収容部13内のトナーTがトナー搬送手段1
4でトナー供給手段であるトナー供給ローラ15に搬送
され、更に、このトナーTはトナー供給ローラ15によ
って現像ローラ16に供給されて、現像ローラ16の表
面に担持される。現像ローラ16にはACバイアス重畳
の現像電圧が印加されているとともに現像ローラ16が
高速回転されることにより、現像ローラ16上のトナー
Tは、現像ローラ16の表面に圧接されるトナー規制部
材であるトナー規制ブレード17で均一な薄層に規制さ
れるとともに均一に帯電される。その後、現像ローラ1
6上のトナーTは現像ローラ16に接触している感光体
2の方へ均一に搬送される。そして、現像ローラ16に
印加されている現像電圧で現像ローラ16上のトナーT
の粒子を感光体2の方へ移動させることにより、感光体
2上の静電潜像がトナーTで現像される。
【0005】また、導電性現像ローラ16を使用した非
磁性一成分現像方式には、図2(a)において現像ロー
ラ16と感光体2が所定の現像ギャップを有して離間し
た非接触現像方式もある。この非接触現像方式の現像で
は、現像ローラ16に現像電圧を印加し、この現像電圧
で現像ローラ16上のトナーTの粒子を感光体2の方へ
ジャンピング移動させることにより、感光体2上の静電
潜像がトナーTでジャンピング現像される。
【0006】従来、画像形成に用いられるトナーは、例
えば流動性あるいは帯電性等のトナーの特性を改良する
ために、一般に、このトナー特性の改良の目的に応じた
外添剤を母粒子に付着させている。
【0007】その場合、トナー特性をより効果的に改良
するために、母粒子に対する外添剤の被覆率を規定する
ことにより、帯電性等のトナー特性を良好にすることが
特開2001−66821号公報で提案されている。こ
の公開公報に開示されている、母粒子に対する外添剤の
外添においては、母粒子に対する外添剤の被覆率を、母
粒子および外添剤の各平均粒径、母粒子および外添剤の
各比重、および母粒子に対する外添剤の添加量等から、
添加した外添剤がすべて母粒子を被覆していることを前
提とした所定の式で求めている。
【0008】また、1つの色のトナーで静電潜像を現像
しかつ転写材に転写する工程を、シアン、イエロー、マ
ゼンタ、ブラックの4色のトナーについて順次繰り返し
転写材に重ね転写することでフルカラーの画像を得る方
法において、各色のトナー中に含まれる外添剤である流
動化付与剤の量を、後から現像に寄与する色のトナーほ
ど多くすることにより、トナー特性を良好にして、転写
不良がなく、鮮明なフルカラー画像を得ることが特開平
6−324525号公報で提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トナーの特
性を改良する1つとして、従来、トナーの帯電性を安定
させることが行われている。そのために、図2(b)に
示すようにトナーTの樹脂からなる母粒子18に、外添
剤として帯電付与外添剤が外添されている。その場合、
帯電付与外添剤をより適切に添加することが、トナーの
帯電性を効果的に安定させるうえで望ましい。
【0010】そこで、前述の両公開公報に開示されてい
るように、トナー特性を改良することにより、トナーの
帯電性をより効果的に改良することが考えられる。
【0011】まず、前述の特開2001−66821号
公報に開示されているトナー特性の改良によりトナーの
帯電性の改良を考えると、この公開公報に開示のトナー
特性の改良では、前提として、添加した外添剤がすべて
母粒子を被覆しているものとなる。しかし、実際には、
添加した外添剤がすべて母粒子に付着することはなく、
母粒子から遊離した遊離外添剤がトナーに混在している
場合が多い。したがって、この公開公報に開示の外添剤
被覆率は、母粒子に対する外添剤の付着状態を適切に表
しているとは言えない。このため、この公開公報に開示
のトナー特性の改良を、トナーの帯電性の改良に単に適
用しても、トナーの帯電性を効果的に改良することは難
しい。
【0012】また、前述の特開平6−324525号公
報に開示されているトナー特性の改良によりトナーの帯
電性の改良を考えると、この公開公報に開示のトナー特
性の改良では、各色のトナー中に含まれる外添剤の量
を、単に、後から現像に寄与する色のトナーほど多くす
るだけのものとなる。しかし、前述のように実際にはト
ナーには遊離外添剤が混在している場合が多いので、こ
の公開公報に開示されているように後から現像に寄与す
る色のトナーほど外添剤の添加量を単に多くしただけで
は、母粒子に対する外添剤の付着状態が適切であるとは
言えない。このため、この公開公報に開示のトナー特性
の改良を、トナーの帯電性の改良に単に適用しても、ト
ナーの帯電性を効果的に改良することは難しい。そし
て、トナーの帯電性が安定していないと、トナーかぶり
や像担持体である感光体にトナー粒子が付着する感光体
フィルミングが生じてしまう。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、母粒子への外添剤の付着
状態を考慮して、トナーの帯電性をより効果的に改良す
ることのできるトナーを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1の発明のトナーは、多数の母粒子と多数の
外添剤の粒子とを有し、前記外添剤が少なくとも前記母
粒子を帯電する帯電付与外添剤を含んでいるトナーにお
いて、前記帯電付与外添剤が、その母粒子に付着しない
遊離外添剤の外添剤遊離率が0.5%ないし8%に設定
されていることを特徴としている。
【0015】また、請求項2の発明は、前記帯電付与外
添剤が、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび
酸化鉄のいずれかであることを特徴としている。更に、
請求項3の発明は、前記外添剤が更に、前記母粒子に流
動性を付与する流動性付与外添剤を含み、この流動性付
与外添剤はシリカであることを特徴としている。
【0016】
【作用】このように構成された本発明のトナーにおいて
は、帯電付与外添剤の外添剤遊離率が0.5%ないし8
%に設定される。これにより、帯電付与外添剤の遊離外
添剤とトナー母粒子との摩擦帯電が適切に行われるよう
になる。したがって、トナーの帯電がより適切に調整さ
れて、トナーが安定して帯電されるようになる。
【0017】また、帯電付与外添剤の遊離外添剤が適正
量に規制されることで、この遊離外添剤が像担持体に付
着することがなくなる。更に、適正量の帯電付与外添剤
の遊離外添剤が研磨剤として作用することにより、像担
持体に付着する他のトナー材料のフィルミングが効果的
に除去されるようになる。しかも、帯電付与外添剤の遊
離外添剤が適正量に設定されることから、この遊離外添
剤による像担持体の損傷が防止され、像担持体の寿命が
延びるようになる。したがって、本発明のトナーTによ
ると、トナーの帯電がより適切に調整されかつその帯電
安定性が確保されながら、しかもトナーかぶり、感光体
フィルミング、感光体の損傷がより効果的に防止され
る。
【0018】特に、請求項3の発明においては、外添剤
として、母粒子に流動性を付与する流動性付与外添剤で
あるシリカが用いられる。このシリカの母粒子への外添
により、トナーは安定した良好な帯電性を有するととも
に所定の流動性を有するものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。本発明の実施の形態の一例
のトナーが用いられる画像形成装置は、それぞれ、図1
および図2(a)に示す接触現像方式あるいは非接触現
像方式の画像形成装置と同様の構成にされている。した
がって、この例の画像形成装置1も画像形成時の動作は
前述の従来例と同じである。
【0020】帯電付与外添剤の外添剤19としては、ア
ルミナ(Al23)、酸化亜鉛(Zn)、酸化マグネシ
ウム(MgO)および酸化鉄等を用いることができる。
また、流動性付与外添剤等の外添剤19としては、二酸
化ケイ素(シリカ:SiO2)、酸化チタン(TiO2
および酸化鉄等を用いることができる。
【0021】これらの外添剤19の帯電序列は、母粒子
18の帯電に対して、帯電付与外添剤の帯電<流動性付
与外添剤等の帯電<母粒子の帯電に設定される。
【0022】そして、帯電付与外添剤である外添剤19
の母粒子18から遊離している遊離外添剤19′の外添
剤遊離率が、0.5%ないし8%に設定され、その場合
好ましくは、0.6%ないし7.8%に設定されるのがよ
い。
【0023】遊離外添剤19′はトナーの母粒子18間
を自由に移動することができ、その場合、帯電付与外添
剤は、トナーの帯電をより早く立ち上がらせるために、
トナー母粒子と逆極性の外添剤を使用することが好まし
い。
【0024】一成分トナーTの外添剤遊離率は、現像器
3,4,5,6に供給される一成分トナーT(現像器3,
4,5,6内の一成分トナーTももちろんである)の外添
剤遊離率を求めることで、この外添剤遊離率をより簡単
に求めることができる。
【0025】各一成分トナーTの遊離外添剤19′の量
および外添剤遊離率は、それぞれ、例えばパーテクルア
ナライザ(PT1000)を用いたトナー分析方法によ
りトナー母粒子18と外添剤19との付着状態を分析す
ることで簡単にかつより正確に求められる。パーテクル
アナライザ(PT1000)を用いたトナー分析では、
量は個数で表される。
【0026】このパーティクルアナライザによるトナー
分析方法は、特開2000−047425号公報に詳細
に開示されており、この公開公報を参照すれば理解でき
るので、ここではその詳細な説明は省略するが、一応、
簡単に説明する。
【0027】トナー母粒子18の等価粒径を横軸にと
り、かつ、外添剤19を縦軸にとった図上に、このトナ
ー分析方法で得られたトナー母粒子18および外添剤1
9の各等価粒子の等価粒径をトナーTの各粒子毎にプロ
ットすると、トナー粒子の等価粒径分布図が得られる。
この等価粒径分布図により、トナーTのトナー母粒子1
8に対する外添剤19の付着状態が分析される。その場
合、この等価粒径分布図において、最小2乗法を用いて
得られた原点を通る1本の近似直線を求め(詳細は、前
述の公開公報を参照)、トナー母粒子18と外添剤19
との付着状態をこの近似直線(つまり、同期分布グラ
フ)の傾き(外添剤19の等価粒径/トナー母粒子18
の等価粒径)で分析している。そして、外添剤遊離率は
このパーティクルアナライザによるトナー分析方法で得
られたトナーの外添剤の全量に対する遊離外添剤の量の
百分率で与えられる。
【0028】外添剤19は、更に疎水化および流動化等
のために表面処理が施されている。この外添剤の表面処
理は、負帯電処理の場合は、外添剤と反応あるいは物理
吸着する、例えばシランカップリング剤、高級脂肪酸、
シリコーンオイル等の表面処理剤で化学的に処理するこ
とにより行われる。この表面処理剤としては、例えば、
ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチ
ルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチル
ジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメ
チルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベ
ンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルク
ロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−
クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチル
クロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリ
メチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリ
レート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエ
トキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3
−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェ
ニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から
12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそ
れぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチ
ルポリシロキサン等が用いられる。また、これらは1種
あるいは2種以上の混合物で用いることもできる。ま
た、正帯電処理の場合は、外添剤の表面処理は、アミノ
基を有するカップリング剤またはシリコーンオイル等の
表面処理剤で化学的に処理することにより行われる。更
に、これらの外添剤も、従来から行われている一般的な
製造方法で製造される。
【0029】そして、これらのトナー母粒子5aおよび
外添剤5bをそれぞれ適宜の添加量で、ヘンシェルミキ
サー、V型ブレンダー、反転ミキサー、ハイスピードミ
キサー、サイクロミックス、アキシャルミキサー等の公
知の混合機に投入し、トナー母粒子5aに外添剤5b微
粒子を付着したトナー粒子が製造される。
【0030】この例のトナーTによれば、帯電付与外添
剤の外添剤遊離率を、0.5%ないし8%に設定してい
るので、帯電付与外添剤の遊離外添剤19′とトナー母
粒子18との摩擦帯電が適切に行うことができるように
なる。したがって、トナーTの帯電をより適切に調整で
き、安定したトナーの帯電を得ることができる。
【0031】また、帯電付与外添剤の遊離外添剤19′
が適正量に規制されるので、この遊離外添剤19′が有
機感光体2に付着することがなくなる。更に、適正量の
帯電付与外添剤の遊離外添剤19′が研磨剤として作用
することにより、感光体2に付着する他のトナー材料の
フィルミングを効果的に除去することができる。しか
も、帯電付与外添剤の遊離外添剤19′が適正量に設定
されることで、この遊離外添剤19′による感光体2の
損傷を防止でき、感光体2の寿命を延ばすことができ
る。
【0032】したがって、この例のトナーTによると、
トナーTの帯電をより適切に調整できかつその帯電安定
性を確保しながら、しかもトナーかぶり、感光体フィル
ミング、感光体の損傷をより効果的に防止できる。
【0033】更に、外添剤19として、母粒子18に流
動性を付与する流動性付与外添剤であるシリカを用いて
いるので、トナーに安定した良好な帯電性を付与できる
とともに所定の流動性を付与することができる。
【0034】次に、本発明の実施例について説明する。
本発明に属する実施例1ないし5の各トナーと、これら
の実施例1ないし5と比較するための本発明に属さない
比較例1ないし4の各トナーについて、帯電量、かぶ
り、感光体の傷および感光体フィルミングの実験を行っ
た。この実験における使用トナーおよび外添処理条件
と、実験結果を、実施例については表1に示し、また比
較例については表2に示す。また、実験結果の評価方法
は、1K(1K=1000)枚の印字後における、トナ
ーの帯電量、トナーかぶり、感光体の傷および感光体フ
ィルミングを評価した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】表1および表2に示すように、使用外添剤
19は、帯電付与外添剤としては、実施例1ないし5お
よび比較例1ないし4のいずれもアルミナを用いるとと
もに、流動性付与外添剤等としてシリカを用いた。その
場合、アルミナはアルミナC(日本アエロジル製)であ
り、シリカはTG810G(キャボット製)である。
【0038】また、外添条件は、母粒子18と外添剤
(アルミナおよびシリカ)との外添処理に使用した装置
が、いずれの実施例およびいずれの比較例もまたいずれ
の外添剤もヘンシェル20C(三井鉱山製)であり、外
添処理における使用装置の回転数がいずれの実施例およ
びいずれの比較例もまたいずれの外添剤も2850rp
mである。
【0039】外添剤の処理量は、アルミナについては、
実施例1ないし3と比較例1および3が0.5重量部、
実施例4と比較例4が1重量部、実施例5と比較例2が
2重量部であり、またシリカについては実施例および比
較例のいずれも0.5重量部である。
【0040】更に、外添処理時間は、外添剤がアルミナ
の場合は、実施例1、4および5が3分、実施例2およ
び比較例2が2分、実施例3が2.5分、比較例1が4
分、比較例3が1分、比較例4が5分であり、一方、外
添剤がシリカの場合はいずれの実施例およびいずれの比
較例も4分である。
【0041】母粒子から遊離したアルミナの遊離率(C
−Al添加剤個数遊離率:%)は、実施例1では0.6
%、実施例2では7.62%、実施例3では5.6%、実
施例4では6.3%で、実施例5では7.98%であり、
また比較例1では0.41%、比較例2では8.32%、
比較例3では9.38%、比較例4では0.49%であ
る。
【0042】これらの実施例1ないし5と比較例1ない
し4の各トナーの製造方法は次の通りである。まず実施
例1のトナーは、芳香族ジカルボン酸とアルキレンエー
テル化ビスフェノールAとの重縮合ポリエステルの多価
金属化合物による一部架橋物の50:50(重量比)混
合物100重量部、シアン顔料のフタロシアニンブルー
5重量部、離型剤として融点が152℃、重量分子量M
wが4000のポリプロピレン3重量部、および、荷電
制御剤としてのサリチル酸金属錯体E−81{オリエン
ト化学工業(株)製}2重量部をヘンシェルミキサー2
0Cを用い、均一混合した後、二軸押出機で混練し、冷
却した。冷却物をジェットミルで粉砕し、気流式分級機
で分級を行い、平均粒径8μmのトナー母粒子を得た。
【0043】更に、ヘンシェルミキサ(20リットル)
に、前述のように得られた母粒子100重量部に対し
て、アルミナC{日本アエロジル(株)製}0.5重量
部の割合でヘンシェルミキサー20Cに投入し、285
0rpmで3分間の処理時間で外添処理し、続いてヘキ
サメチルジシラザン表面処理したシリカTG810G
(キャボット製)0.5重量部を加えてヘンシェルミキ
サー20Cに投入し、2850rpmで4分間の処理時
間で外添処理し、実施例1のトナーを得た。
【0044】また、実施例2ないし5、比較例1ないし
4の各トナーの製造方法も、表1および表2に示す外添
剤、処理量、および処理時間に基づいて同様に製造し、
実施例2ないし5、比較例1ないし4の各トナーを得
た。更に、この実験における印字に使用した画像形成装
置は、セイコーエプソン(株)製 LP3000−Cで
ある。
【0045】更に、初期帯電量は、実施例1が16.3
μc/g、実施例2が15.6μc/g、実施例3が1
6μc/g、実施例4が17.2μc/g、実施例5が
16.8μc/gであり、一方、比較例1が15.3μc
/g、比較例2が17.5μc/g、比較例3が16μ
c/g、比較例4が16.2μc/gである。
【0046】表1から明らかなように、1K枚印字後の
トナー帯電量は、実施例1のトナーTでは15.2μc
/g、実施例2のトナーTでは16.5μc/g、実施
例3のトナーTでは16.1μc/g、実施例4のトナ
ーTでは17.6μc/g、実施例5のトナーTでは1
6.6μc/gであり、初期帯電量より若干の増減はあ
るもののほとんど変化がなく、安定した帯電性を有する
という良好な結果が得られた。
【0047】これに対して、表2から明らかなように、
比較例1のトナーTの1K枚印字後のトナー帯電量は、
比較例1のトナーTでは12.1μc/g、比較例2の
トナーTでは18.9μc/g、比較例3のトナーTで
は17.2μc/g、比較例4のトナーTでは11.5μ
c/gであり、初期帯電量よりかなりの増減があり、帯
電性が安定しなく好ましくない結果が得られた。
【0048】また、表1から明らかなように1K枚印字
後のトナーかぶりは、実施例1のトナーTでは3.5g
/1K、実施例2のトナーTでは2.9g/1K、実施
例3のトナーTでは3.5g/1K、実施例4のトナー
Tでは1.6g/1K、実施例5のトナーTでは1.8g
/1Kであり、比較的少なく好ましい結果が得られた。
【0049】これに対して、表2から明らかなように、
1K枚印字後のトナーかぶりは、比較例1のトナーTで
は9.2g/1K、比較例2のトナーTでは2.6g/1
K、比較例3のトナーTでは3.6g/1K、比較例4
のトナーTでは6.8g/1Kであり、一部にトナーか
ぶりの少ないものがあるものの、総合的には比較的多く
好ましくない結果が得られた。
【0050】更に、感光体フィルミングおよび感光体の
傷は、いずれも、すべての実施例と比較例1および4で
は生じなく、比較例2および3では生じた。更に、感光
体の寿命は、実施例1、3ないし5では7000枚の印
字で、また実施例2では6000枚の印字でそれぞれ寿
命となり、一方、比較例1では7000枚の印字で、ま
た比較例2および3では2000枚の印字で、更に比較
例4では6000枚の印字で寿命となった。
【0051】したがって、帯電付与外添剤であるアルミ
ナの外添剤遊離率を0.5%ないし8%に設定すること
で、トナーの帯電性を安定した良好なものにできるとと
もにトナーかぶりを防止でき、しかも、感光体フィルミ
ングおよび感光体の傷をより確実に防止でき、更に、感
光体の寿命が長くなることがわかった。
【0052】なお、本発明のトナーは前述の実施例に限
定されることなく、少なくとも多数の母粒子と帯電付与
外添剤を少なくとも有するトナーであればどのようなト
ナーにも適用することができる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のトナーによれば、帯電付与外添剤の外添剤遊離率を、
0.5%ないし8%に設定しているので、帯電付与外添
剤の遊離外添剤とトナー母粒子との摩擦帯電を適切に行
うことができる。したがって、トナーの帯電をより適切
に調整でき、安定したトナーの帯電を得ることができ
る。
【0054】また、帯電付与外添剤の遊離外添剤が適正
量に規制されるので、この遊離外添剤が像担持体に付着
することを防止でき、しかも、適正量の帯電付与外添剤
の遊離外添剤が研磨剤として作用することにより、像担
持体に付着する他のトナー材料のフィルミングを効果的
に除去することができる。しかも、帯電付与外添剤の遊
離外添剤が適正量に設定されることで、この遊離外添剤
による像担持体の損傷を防止でき、像担持体の寿命を延
ばすことができる。
【0055】したがって、本発明のトナーによると、ト
ナーの帯電をより適切に調整できかつその帯電安定性を
確保しながら、しかもトナーかぶり、感光体フィルミン
グ、感光体の損傷をより効果的に防止できる。
【0056】特に、請求項3の発明によれば、外添剤と
して、母粒子に流動性を付与する流動性付与外添剤であ
るシリカを用いているので、トナーに安定した良好な帯
電性を付与できるとともに所定の流動性を付与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の実施の形態の一
例に使用される従来の画像形成装置の一例であるフルカ
ラ−の中間転写型の画像形成装置を模式的に示す図であ
る。
【図2】 図1に示す例の画像形成装置に用いられてい
る従来の現像装置の一例を模式的に示し、(a)はその
断面図、(b)はこの画像形成装置に使用されるトナー
の粒子を示す図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…潜像担持体(感光体)、3,4,
5,6…現像器、7…中間転写体、8…転写器、9…転
写材、10…定着器、16…トナー担持体(現像ロー
ラ)、17…トナー規制部材(トナー規制ブレード)、
18…母粒子、19…外添剤、18′…遊離母粒子、1
9′…遊離外添剤、T…トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎理絵 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ −エプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 CB03 CB07 CB13 DA01 DA05 EA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の母粒子と多数の外添剤の粒子とを
    有し、前記外添剤が少なくとも前記母粒子を帯電する帯
    電付与外添剤を含んでいるトナーにおいて、 前記帯電付与外添剤は、その母粒子に付着しない遊離外
    添剤の外添剤遊離率が0.5%ないし8%に設定されて
    いることを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】 前記帯電付与外添剤は、アルミナ、酸化
    亜鉛、酸化マグネシウムおよび酸化鉄のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】 前記外添剤が更に、前記母粒子に流動性
    を付与する流動性付与外添剤を含み、この流動性付与外
    添剤はシリカであることを特徴とする請求項1または2
    記載のトナー。
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