JP2003279507A - ステージ回転中心設定方法 - Google Patents

ステージ回転中心設定方法

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JP2003279507A
JP2003279507A JP2002081060A JP2002081060A JP2003279507A JP 2003279507 A JP2003279507 A JP 2003279507A JP 2002081060 A JP2002081060 A JP 2002081060A JP 2002081060 A JP2002081060 A JP 2002081060A JP 2003279507 A JP2003279507 A JP 2003279507A
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stage
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rotation center
rotation
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Nobuyuki Ikeo
信行 池尾
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Jeol Ltd
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確にステージの回転中心を設定する方法を
実現する。 【解決手段】ステージを回転させない状態で、荷電粒子
像を取り込む。次に、ステージをθ(<360°)だけ
回転させ、回転後の荷電粒子像を取り込む。次に、コン
ピュータのデータ処理機能により、取り込んだ荷電粒子
像データを、画像中心(x,y)を中心として(−
θ)だけ回転させた荷電粒子像データを得る。次に、回
転前の荷電粒子像データと(−θ)回転後の荷電粒子像
データに基づいて画像のずれ(Δx,Δy)を算出す
る。次に、画像中心(x,y)、回転角度θ及び画
像のずれ(Δx,Δy)を特定の演算式に与えてステー
ジの回転中心座標(x,y)を求める。次に、求め
たステージの回転中心座標(x ,y)をコンピュー
タの回転中心座標とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、正確にステージの回転
中心を設定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】試料の表面を分析する装置として、例え
ば、オージェ電子分光分析装置が知られている。このオ
ージェ電子分光分析装置は、真空雰囲気中に配置された
試料に、1乃至10KeV程度のエネルギーを有する電
子ビームを照射し、試料表面から放出されたオージェ電
子のエネルギー分布を測定することにより試料表面組成
等を測定するものである。
【0003】さて、この様なオージェ電子分光分析装置
は、イオンスパッタリング機構を組み込むことにより、
深さ方向分析が出来るように成っている。この深さ方向
分析は、最近では、例えば、半導体デバイスの層構造
や、不純物元素の分布や、層間に存在する異物の分析等
には欠かせないものとなっている。
【0004】図1は深さ方向分析が可能なオージェ電子
分光分析装置の1例の概略を示したもので、図中1は試
料室を示している。
【0005】試料室1の上壁には、電子光学系鏡筒2と
イオン光学系鏡筒3が取り付けられている。
【0006】電子光学系鏡筒2には、電子銃、集束レン
ズ、偏向手段等が備えられており、イオン光学鏡筒3に
は、イオン銃、集束レンズ、偏向手段等が備えられてい
る。前記電子光学系鏡筒2及びイオン光学系鏡筒3の下
方には、試料4を載置するためのステージ5が設けられ
ている。このステージは、回転ステージ5R,X・Yス
テージ5XY,Zステージ5Z,傾斜ステージ(図示せ
ず)から成り、それぞれ、回転駆動機構6,X・Y駆動
機構7,Z駆動機構8,傾斜駆動機構(図示せず)によ
り、それぞれ、回転,三次元方向への移動,傾斜が可能
に成っている。
【0007】9は、中央制御装置10の指令に基づい
て、これらの駆動機構に、ぞれそれ、回転駆動信号,移
動駆動信号,傾斜駆動信号を送るステージ制御装置であ
る。
【0008】11は試料4から発生したオージェ電子を
検出する電子分光器、12は試料4から発生した二次電
子を検出する二次電子検出装置である。
【0009】これらの電子分光器11及び二次電子検出
装置12からの信号は前記中央制御装置10に送られ、
電子ビームやイオンビームの走査と同期したオージェス
ペクトルや二次電子像或いは、深さ方向分析波形(デプ
スプロファイル)が表示装置13に記録/表示すること
が出来るように成っている。
【0010】尚、試料室1には、排気装置(図示せず)
が繋がれており、この排気装置により試料室内は超高真
空に排気出来るように構成されている。
【0011】この様な構成の装置においては、先ず、排
気装置(図示せず)により試料室1内を超高真空に排気
する。尚、最初、試料4の表面が電子光学系鏡筒2の光
軸O とイオン光学系鏡筒3の光軸Oの交点位置に来
るようにZステージが駆動されている。
【0012】この状態において、中央制御装置10から
の指令に基づいて走査信号発生回路(図示せず)は電子
光学系鏡筒2の偏向手段(図示せず)に走査信号を送る
ので、電子銃(図示せず)から発生し、集束レンズ(図
示せず)で集束された電子ビームは、試料表面上の所定
領域を走査する。
【0013】該走査により試料から発生した二次電子は
二次電子検出装置12に検出される。該二次電子検出装
置は、検出した二次電子に基づく画像信号を中央制御装
置10に送る。
【0014】該中央制御装置10は該画像信号に基づい
て表示装置13の画面上に、試料の二次電子像を表示さ
せる。
【0015】オペレータは、この試料の二次電子像を元
に試料の分析すべき位置を特定する。次に、中央制御装
置10からの指令に基づいて走査信号発生回路(図示せ
ず)はイオン光学系鏡筒3の偏向手段(図示せず)に分
析位置を含む微小領域を走査する信号を送るので、イオ
ン銃(図示せず)から発生し、集束レンズ(図示せず)
で集束されたイオンビームは、試料表面上の微小領域を
所定時間走査する。この所定時間の走査により、分析位
置を含む微小領域は所定深さだけスパッタリングされ
る。
【0016】次に、中央制御装置10からの指令に基づ
いて走査信号発生回路(図示せず)は電子光学系鏡筒2
の偏向手段(図示せず)に分析位置を照射する信号を送
るので、電子銃(図示せず)から発生し、集束レンズ
(図示せず)で集束された電子ビームは、試料表面上の
分析位置を照射する。この電子ビーム照射により、試料
から放出されたオージェ電子は電子分光器11により検
出され、該検出データに基づいて中央制御装置10は分
析位置の元素分析を行う。
【0017】以後、イオンビームによる所定時間のスパ
ッタリングとオージェ電子分光を繰り返し、深さ方向の
分析が行われる。
【0018】さて、前記オージェ電子分光分析装置にお
ける深さ方向分析において、イオンスパッタが一方向か
らのみ行われると、スパッタリングされた分析位置を含
む微小領域表面が一様に成らずに荒れてしまい、その結
果、深さ方向の分解能が著しく悪化してしまう。例え
ば、スパッタリングされた分析位置を含む微小領域表面
が一様なら、図2の(a)に示す様に、例えば、スパッ
タ時間tを境にA元素の強度波形とB元素の強度波形
が重ならずにシャープに切り替わるが、スパッタリング
された分析位置を含む微小領域表面が荒れると、図2の
(b)に示す様に、例えば、スパッタ時間Tを含むそ
の前後の時間帯でA元素の強度波形とB元素の強度波形
が重なってしまう。
【0019】そこで、回転ステージ5Rを回転させるこ
とにより、試料4を回転させながらイオンスパッタリン
グを行い、イオンスパッタが360°の方向から行われ
るようにすることにより、前記微小領域表面の荒れ発生
を防止している。
【0020】所で、前記イオンスパッタは、観察視野を
中心に数100μm〜数mm角の微小領域で行われる
が、観察視野中の分析位置が回転ステージ5Rの回転中
心と一致する場合には、回転ステージ5Rを回転させて
も、分析位置は視野から外れることはない。しかし、分
析位置が回転ステージ5Rの回転中心にない場合には、
分析位置は視野から外れ、スパッタ範囲からもずれてし
まうことがあり、その場合には、深さ分析が正しく行わ
れない。
【0021】その為に、回転ステージ5Rを回転させて
も分析位置が観察視野から外れないように、回転ステー
ジ5Rの回転角度に応じて、X・Yステージ5XYの
X,Y方向の位置を修正するようにしている。例えば、
回転ステージ5Rが1度回転する度に、分析箇所が観察
視野の中心に来るようにX・Yステージ5XYのX,Y
方向の位置を修正している。
【0022】この様に、X,Y方向の位置修正を伴った
回転ステージ5Rの回転を行うために、中央制御装置
(コンピュータ)10は回転ステージ5Rの回転角度に
応じX・Yステージ5XYの修正X,Y位置を計算す
る。図1に示す装置においては、中央制御装置(コンピ
ュータ)10の指令に基づいて、回転駆動機構(例え
ば、モータとモータ駆動回路から成る)6とX・Y駆動
機構(例えば、モータとモータ駆動回路から成る)7と
により行われる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】さて、分析点の座標な
どは中央制御装置(コンピュータ)10が認識する回転
中心の座標を基準にデータ化されているので、X,Y方
向の位置修正を伴って回転ステージ5Rを回転させる場
合、回転ステージ5Rの回転中心座標と中央制御装置
(コンピュータ)10が認識する回転中心の座標とがず
れていると、回転に伴う位置ずれが発生する。従って、
回転ステージ5Rの回転中心座標と中央制御装置(コン
ピュータ)10が認識する回転中心の座標とを一致させ
る必要がある。
【0024】その為に、例えば、次の方法を採ることが
考えられている。
【0025】先ず、回転ステージの回転中心、即ち回転
ステージの回転軸の中心をX・Yステージの移動により
光軸中心辺りに移動させ、その状態で回転ステージを回
転させながら試料上の小領域を電子ビームで走査し、該
走査による試料4からの二次電子に基づく二次電子像を
表示装置13の表示画面に表示させ、該表示画面で回転
ステージの回転に基づく二次電子像中の特徴物像の軌跡
を追う。
【0026】図3は表示装置13の表示画面の様子を示
したもので、図中、Kは観察視野に対応する観察画面、
Cは観察画面の中心で中央制御装置(コンピュータ)1
0の回転中心の座標に相当する。P,P,P,P
,……,P,……は各角度における二次電子像中の
特徴物像を示し、該各特徴物像の軌跡は円形状となる。
【0027】次に、この円形状軌跡の中心Qは現回転ス
テージの回転中心に当たるので、該軌跡の中心Qが観察
画面の中心に来るようにX・Yステージ5XYをX,Y
方向に移動させると共に、該移動した時の回転ステージ
5Rの座標を新しい回転中心として央制御装置(コンピ
ュータ)10のメモリ(図示せず)に登録しておく。
【0028】尚、回転ステージ5Rの回転中心、即ち回
転ステージの回転軸の中心を光軸中心辺りに移動させた
状態で回転ステージを回転させながら試料上の小領域を
電子ビームで走査し、該走査に基づく二次電子像中の特
徴物の軌跡を追うのではなく、代わりに、回転ステージ
の回転中心、即ち回転ステージの回転軸の中心を光軸中
心辺りに移動させると同時に、電子光学系鏡筒2の電子
銃からの電子ビームを集束レンズにより試料上でスポッ
ト状に集束させ、その状態で回転ステージ5を回転させ
ながら、試料上にスポットビームによるコンタミ跡(円
形)を形成し、該円形のコンタミ跡の中心が、観察画面
の中心に来るように、X・Yステージ5XYをX,Y移
動させ、且つ、該移動した時の回転ステージ5Rの座標
を新しい回転中心として央制御装置(コンピュータ)1
0のメモリ(図示せず)に登録しておく様にしても良
い。
【0029】しかしながら、上記各方法においては、回
転ステージの回転中心の設定に為に、回転ステージの回
転中心、即ち回転ステージの回転軸の中心を、X・Yス
テージの移動により光軸中心辺りに一旦移動させ、更
に、少なくとも回転ステージを1回転させる必要があ
り、操作が厄介で、時間が必要以上にかかった。
【0030】又、回転ステージの回転中心の設定が、観
察画面上での目視に基づいて行われており、正確度が低
い。
【0031】本発明は、この様な問題を解決するために
成されたもので、新規なステージ回転中心設定方法を提
供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】 本発明に基づくステー
ジ回転中心設定方法は、荷電粒子ビーム照射物を載置し
たステージを、コンピュータの指令に基づき、二次元方
向への移動及び荷電粒子ビーム照射物の表面に沿った回
転が出来るように構成されており、且つ、荷電粒子ビー
ム走査に基づく荷電粒子像の取得が可能に構成された荷
電粒子ビーム装置のステージ回転中心設定方法であっ
て、次のステップから成ることを特徴とする。 (1)ステージを回転させない状態で、荷電粒子像を取
り込む。 (2)ステージをθ(<360°)だけ回転させ、該回
転後の荷電粒子像を取り込む。 (3)コンピュータのデータ処理機能により、(2)で
取り込んだ荷電粒子像データを、該画像中心(x,y
)を中心として(−θ)だけ回転させた荷電粒子像デ
ータを得る。 (4)(1)で取り込んだ荷電粒子像データと(3)で
得た荷電粒子像データに基づいて画像のずれ(Δx,Δ
y)を算出する。 (5)画像中心(x,y)、回転角度θ及び画像の
ずれ(Δx,Δy)を次の式に与えてステージの回転中
心座標(x,y)を求める。
【0033】
【数3】
【0034】(6)(5)で求めたステージの回転中心
座標(x,y)をコンピュータの回転中心座標とす
る。 本発明に基づくステージ回転中心設定方法は、荷電粒子
ビーム照射物を載置したステージを、コンピュータの指
令に基づき、二次元方向への移動及び荷電粒子ビーム照
射物の表面に沿った回転が出来るように構成されてお
り、且つ、荷電粒子ビーム走査に基づく荷電粒子像の取
得が可能に構成された荷電粒子ビーム装置のステージ回
転中心設定方法であって、次のステップから成ることを
特徴とする。
【0035】(1)ステージを回転させない状態で、荷
電粒子像を取り込む。
【0036】(2)ステージをθ(<360°)だけ回
転させる。
【0037】(3)荷電粒子ビームの走査方向をθだけ
回転させて該荷電粒子ビームで荷電粒子ビーム照射物上
を走査し、該走査に基づく荷電粒子像データを得る。
【0038】(4)(1)で取り込んだ荷電粒子像デー
タと(3)で得た荷電粒子像データに基づいて画像のず
れ(Δx,Δy)を算出する。
【0039】(5)画像中心(x,y)、回転角度
θ及び画像のずれ(Δx,Δy)を次の式に与えてステ
ージの回転中心座標(x,y)を求める。
【0040】
【数4】
【0041】(6)(5)で求めたステージの回転中心
座標(x,y)をコンピュータの回転中心座標とす
る。
【0042】
【作用】今、図4に示す様に、ステージの回転中心S
(x,y)と中央制御装置(コンピュータ)が認識
している回転中心C(0,0)がずれている場合に、ス
テージを、例えば、反時計回りにθだけ回転すると、観
察視野M中の任意の点D(x,y)は、点Eの位置に移
動する。
【0043】図中、点Q(x,y)はステージの現
位置に対応し、観察視野Mの中心(画像中心)と一致す
る。
【0044】ここで、前記点Eを、点Q(x,y
を中心に、時計回りにθだけ回転すると、点Eは点F
(x+Δx,y+Δy)の位置に移動する。
【0045】さて、点Eの座標を、ステージの回転中心
S(x,y)を中心に点D(x,y)をθだけ回転
した場合と、現ステージの位置Q(x,y)を中心
に点F(x+Δx,y+Δy)をθだけ回転した場合と
で表すと、それぞれ次の(1)式の左辺、右辺の様にな
る。
【0046】
【数5】
【0047】上記(1)式を整理すると、次の(2)式
となる。
【0048】
【数6】
【0049】この(2)式から、ステージの回転中心の
位置S(x,y)は、次の(3)式に示す様に、現
ステージ位置Q(x,y)、回転角度θ、及び回転
前後のずれ量(Δx,Δy)で表すことが出来る。
【0050】
【数7】
【0051】この様にして求めたステージの回転中心の
位置S(x,y)を中央制御装置(コンピュータ)
が認識している回転中心(0,0)に設定すれば、従来
のように、回転ステージの回転中心の設定の為に、回転
ステージの回転中心、即ち回転ステージの回転軸の中心
を、X・Yステージを移動させることにより光軸中心辺
りに一旦移動させ、更に、少なくとも回転ステージを1
回転させるという、厄介な操作が不要になる。又、ステ
ージの回転中心の設定の正確度が極めて高くなる。
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0052】図5は本発明に基づくステージ回転中心決
定方法を実施する装置例として示したオージェ電子分光
分析装置の1概略例を表したものである。
【0053】図中、前記図1にて使用された記号と同一
記号の付されたものは同一構成要素を示す。
【0054】図中21,22は中央制御装置10からの
指令に基づいて画像信号を記憶する第1,第2画像デー
タメモリである。
【0055】23は中央制御装置10からの指令に基づ
いて作動する演算回路である。
【0056】次に、この様な構成の装置を使用して、ス
テージ回転中心を設定する為の動作を説明する。
【0057】尚、最初、試料4の表面が電子光学系鏡筒
2の光軸とイオン光学系鏡筒3の光軸の交点位置に来る
ようにZステージ(図示せず)が駆動されている。
【0058】(1)先ず、回転ステージ5Rを回転させ
ない状態で、低倍率(例えば、100倍前後)の二次電
子像を高解像度(例えば、512×512ピクセル)で
取り込む。図6の(a)は取り込んだ二次電子像を示
し、その中でQは特徴物像を示す。
【0059】この時の二次電子像の取り込みは、中央制
御装置10からの指令に基づいて走査信号発生回路(図
示せず)から電子光学系鏡筒2の偏向手段(図示せず)
に走査信号を送り、電子銃(図示せず)から発生し、集
束レンズ(図示せず)で集束された電子ビームで、試料
表面上の所定領域を走査し、該走査により試料4から発
生した二次電子を二次電子検出装置12で検出し、検出
した二次電子に基づく画像信号を中央制御装置10の指
令に従って第1画像データメモリ21に記憶することに
より行う。
【0060】(2)次に、回転ステージ5Rを反時計方
向に小角度(例えば、10°)回転させ、回転後の二次
電子像を高解像度(例えば、512×512ピクセル)
で取り込む。図6の(b)は取り込んだ二次電子像を示
し、その中でQは前記特徴物像Qに対応する像であ
る。
【0061】この時の回転ステージ5Rの回転は、中央
制御装置10からの指令に基づいてステージ制御装置9
から回転駆動機構7に、回転ステージ5Rを反時計方向
に小角度(10°)回転させる回転信号を与えることに
より行う。尚、この時、二次電子検出装置12で検出さ
れた二次電子に基づく画像信号は第2画像データメモリ
22に記憶する。
【0062】(3)次に、中央制御装置10は、第2画
像データメモリ22から、前記反時計回り回転後画像デ
ータを読み出し、該画像をデータ上で、該画像中心を中
心として時計回りに前記角度と同一小角度(10°)回
転させ、該回転後の画像データ(時計回り回転後デー
タ)を第2画像データメモリ22に記憶させる。図6の
(c)はこの時に記憶された二次電子像を示し、その中
でQは前記特徴物像Q に対応する像である。
【0063】(4)次に、中央制御装置10は、第1画
像データメモリ21と第2画像メモリ22から、それぞ
れ、回転前画像データ、時計回り回転後画像データを読
み出し、両画像データから所定の大きさの共通領域(例
えば、256×256ピクセルサイズ)データ(それぞ
れ、前記図6の(a)に示す二次電子像中の256×2
56ピクセルサイズのデータ、前記図6の(c)に示す
二次電子像中の256×256ピクセルサイズのデータ
に相当する)を演算回路23に送る。
【0064】(5)次に、演算回路23は、回転前画像
データ及び時計回り回転後画像データ各々の共通領域デ
ータ(それぞれ、前記図6の(a)に示す二次電子像中
の256×256ピクセルサイズのデータ、前記図6の
(c)に示す二次電子像中の256×256ピクセルサ
イズのデータに相当する)から、両画像のずれ(前記
(3)式のΔx,Δyに相当する)を、例えば、フーリ
エ変換による相互相関法により算出する。尚、この際、
二次電子像を取り込んだ時の倍率から1ピクセル当たり
の距離が算出できるので、前記算出したピクセル単位の
ずれ量をX・Yステージ5XYの移動量に換算してお
く。
【0065】(6)次に、前記演算回路23には、中央
制御装置10から、現ステージ位置(画像中心(前記
(3)式の(x,y)に相当する))と、回転角度
θ(10°)のデータが与えられるので、これらのデー
タと(5)で算出した両画像のずれ(前記(3)式のΔ
x,Δyに相当する)を前記(3)式に与えて、回転ス
テージ5Rの回転中心座標(x,y)を算出する。
【0066】(7)次に、中央制御装置10は、演算回
路23が算出した回転ステージ5Rの回転中心座標(x
,y)を内蔵メモリ(図示せず)に一旦記憶する。
【0067】(8)次に、中央制御装置10は内蔵メモ
リから回転ステージ5の回転中心座標(x,y)を
読み出し、ステージ制御装置9に指令を与えて、X,Y
駆動機構7によりX・Yステージ5XYを移動させるこ
とにより回転ステージ5Rを回転中心座標(x
)に移動させ、且つ、その位置を中央制御装置10
(コンピュータ)の座標系の回転中心(0,0)に設定
する。
【0068】(9)以後、倍率を漸次上げていき、倍率
を上げる度に、前記(1)乃至(8)の一連の操作を行
い、回転ステージ5Rの回転中心座標の設定精度を上げ
て行く。
【0069】尚、(2)の操作において、回転ステージ
5Rを回転させた時、観察視野から目標物が、例えば、
1/4画面以上移動してしまう場合には、倍率を少し下
げるか、或いは、回転角度を少し小さくする。
【0070】又、前記一連の操作中、(2)と(3)の
操作を次の様に、それぞれ(2′)、(3′)のように
しても良い。
【0071】(2′)回転ステージ5Rを反時計方向に
小角度(例えば、10°)回転させる。尚、この時、前
記(2)の操作の様に、回転後の二次電子像を取り込ま
ない。
【0072】(3′)電子ビームの走査方向を反時計回
りに前記角度と同一小角度回転させ、二次電子像を取り
込み、第2画像メモリ22に記憶する。尚、この時、前
記(3)の様に、反時計回り回転後画像データを読み出
し、該画像をデータ上で、該画像中心を中心として時計
回りに前記角度と同一小角度(10°)回転させること
はしない。
【0073】この様に成せば、(2′)で回転後の二次
電子像を取り込まなくてすむ。
【0074】尚、前記例では、本発明に基づくステージ
回転中心設定方法をオージェ電子分光分析装置に応用す
るものを示したが、この様な装置への応用に限定されな
い。例えば、分析、検査若しくは観察すべき試料を載置
したステージをコンピューターの指令に従って回転させ
る構成を有する装置や、パターン描画等の加工が行われ
る材料を載置したステージをコンピューターの指令に従
って回転させる構成を有する装置などに応用可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 深さ方向分析が可能なオージェ電子分光分析
装置の1例の概略を示している。
【図2】 深さ方向分析波形(デプスプロファイル)の
例を示している。
【図3】 従来のステージ回転中心設定方法を説明する
ために使用した図である。
【図4】 本発明のステージ回転中心設定方を法の原理
の説明を補助するために用いた図である。
【図5】 本発明に基づくステージ回転中心決定方法を
実施する装置例として示したオージェ電子分光分析装置
の1概略例を表したものである。
【図6】 本発明のステージ回転中心設定方法の動作の
説明に用いた図である。
【符号の説明】
1…試料室 2…電子光学系鏡筒 3…イオン光学系鏡筒 4…試料 5…ステージ 5R…回転ステージ 5XY…X・Yステージ 5Z…Zステージ 6…回転駆動機構 7…X・Y駆動機構 8…Z駆動機構 9…ステージ制御装置 10…中央制御装置 11…電子分光器 12…二次電子検出装置 13…表示装置 21…第1画像データメモリ 22…第2画像データメモリ 23…演算回路 24…メモリ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子ビーム照射物を載置したステー
    ジを、コンピュータの指令に基づき、二次元方向へ移動
    及び荷電粒子ビーム照射物の表面に沿って回転させるこ
    とが出来るように構成されており、且つ、荷電粒子ビー
    ム照射物上での荷電粒子ビーム走査に基づく荷電粒子像
    の取得が可能に構成された荷電粒子ビーム装置のステー
    ジ回転中心設定方法であって、次の(1)〜(6)ステ
    ップから成るステージ回転中心設定方法。 (1)ステージを回転させない状態で、荷電粒子像を取
    得する。 (2)ステージをθ(<360°)だけ回転させ、該回
    転後の荷電粒子像を取得する。 (3)コンピュータのデータ処理機能により、(2)で
    取得した荷電粒子像データを、該画像中心(x
    )を中心として(−θ)だけ回転させた荷電粒子像
    データを得る。 (4)(1)で取得した荷電粒子像データと(3)で得
    た荷電粒子像データに基づいて像のずれ(Δx,Δy)
    を算出する。 (5)画像中心(x,y)、回転角度θ及び像のず
    れ(Δx,Δy)を次の式に与えてステージの回転中心
    座標(x,y)を求める。 【数1】 (6)(5)で求めたステージの回転中心座標(x
    )をコンピュータの回転中心座標とする。
  2. 【請求項2】 荷電粒子ビーム照射物を載置したステー
    ジを、コンピュータの指令に基づき、二次元方向へ移動
    及び荷電粒子ビーム照射物の表面に沿って回転させるこ
    とが出来るように構成されており、且つ、荷電粒子ビー
    ム照射物上での荷電粒子ビーム走査に基づく荷電粒子像
    の取得が可能に構成された荷電粒子ビーム装置のステー
    ジ回転中心設定方法であって、次の(1)〜(6)ステ
    ップから成るステージ回転中心設定方法。 (1)ステージを回転させない状態で、荷電粒子像を取
    得する。 (2)ステージをθ(<360°)だけ回転させる。 (3)荷電粒子ビームの走査方向をθだけ回転させて該
    荷電粒子ビームで荷電粒子ビーム照射物上を走査し、該
    走査に基づく荷電粒子像データを得る。 (4)(1)で取得した荷電粒子像データと(3)で得
    た荷電粒子像データに基づいて像のずれ(Δx,Δy)
    を算出する。 (5)画像中心(x,y)、回転角度θ及び像のず
    れ(Δx,Δy)を次の式に与えてステージの回転中心
    座標(x,y)を求める。 【数2】 (6)(5)で求めたステージの回転中心座標(x
    )をコンピュータの回転中心座標とする。
  3. 【請求項3】 走査倍率を変え、その都度、前記(1)
    乃至(5)の一連のステップを行うようにした請求項1
    若しくは2記載のステージ回転中心設定方法。
  4. 【請求項4】 走査倍率を低倍から高倍に変えるように
    した請求項3記載のステージ回転中心設定方法。
  5. 【請求項5】 (4)のステップにおいて、像のずれ
    (Δx,Δy)をフーリエ変換による相互相関法により
    求めるようにした請求項1若しくは2記載のステージ回
    転中心設定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005140567A (ja) * 2003-11-05 2005-06-02 Jeol Ltd 表面分析装置
JP2005310757A (ja) * 2004-03-23 2005-11-04 Sii Nanotechnology Inc 微細3次元構造物作製装置及び方法

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JP2005310757A (ja) * 2004-03-23 2005-11-04 Sii Nanotechnology Inc 微細3次元構造物作製装置及び方法

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