JP2003278767A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP2003278767A
JP2003278767A JP2002080207A JP2002080207A JP2003278767A JP 2003278767 A JP2003278767 A JP 2003278767A JP 2002080207 A JP2002080207 A JP 2002080207A JP 2002080207 A JP2002080207 A JP 2002080207A JP 2003278767 A JP2003278767 A JP 2003278767A
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Masamichi Shibata
正道 柴田
Masamichi Abe
真路 阿部
Atsushi Yao
敦 八尾
Tomoya Yamatani
知也 山谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輸送時などの振動によって微小振動したさい
にも、フレッチング摩耗の発生を防止しうる転がり軸受
を提供する。 【解決手段】 内外両輪2、3および玉5を、C0.9
0〜1.30wt%、Si0.15〜1.20wt%、Cr
0.90〜1.70wt%、Mn0.80wt%以下、Mo
0.30wt%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物
からなる鋼により形成する。内外両輪2、3の軌道面2
a、3aの表面硬さをビッカース硬さで720以上とする
とともに、玉5の転動面の表面硬さをビッカース硬さで
930以上でかつ軌道面2a、3aの表面硬さよりも大きく
する。内外両輪2、3の軌道面2a、3aおよび玉5の転動
面の表面残留オーステナイト量をそれぞれ3vol%以下
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえばハード
ディスクドライブ装置(HDD)、ビデオテープレコー
ダ、ディジタルオーディオテープレコーダなどのOA機
器やAV機器に組み込まれ、高速で回転する回転体を支
持する転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】たとえば
パーソナルコンピュータのHDDにおいては、スピンド
ルが玉軸受により回転自在に支持されたスピンドルモー
タによって、スピンドルに固定状に設けられたハードデ
ィスクを高速回転させるようになっている。パーソナル
コンピュータをはじめとするOA機器やAV機器では高
度な静粛性が要求されるため、スピンドルモータに使用
される玉軸受に要求される音響性能もかなり厳しいもの
である。
【0003】従来、この種の玉軸受に用いられる軌道輪
としては、残留オーステナイト量が6vol%以下となさ
れたものが提案され(特開平7−103241号公報参
照)、同じく玉としても、残留オーステナイト量が6vo
l%以下となされたものが提案されている(特開平9−
177789号公報参照)。これらの軌道輪および玉
は、荷重や衝撃荷重を受けたさいに永久変形が生じるこ
とを防止し、これにより音響性能を向上させている。
【0004】ところで、HDDでは、記録密度の増大に
伴って、磁気ヘッドのローディング機構がCSS(コン
タクト・スタート・ストップ)方式からランプロードア
ンロード方式に移行しつつある。このため、HDDの輸
送時などに外部振動が加わるとハードディスクが微小振
動し、その回転軸に繋がれたスピンドルモータにおける
玉軸受の玉の転動面および軌道輪の軌道面にフレッチン
グ摩耗が生じ、回転駆動時の騒音が大きくなることがあ
る。
【0005】すなわち、CSS方式であれば、スピンド
ルモータの停止時にも磁気ヘッドがハードディスクに接
触しており、この接触によってハードディスクが固定さ
れているため、輸送時などの振動によってもハードディ
スクが微小振動することはなく、玉の転動面および軌道
輪の軌道面にフレッチング摩耗が生じることはなかっ
た。
【0006】これに対し、ランプロードアンロード方式
では、スピンドルモータの停止時に、磁気ヘッドがハー
ドディスクから離れてランプに収容されており、ハード
ディスクはフリーの状態となるため、上記のような輸送
時などの振動によって微小振動し、玉軸受の玉の転動面
および軌道輪の軌道面にフレッチング摩耗を生じるので
ある。特に、HDDのスピンドルモータに用いられる玉
軸受においては、玉に発生するフレッチング摩耗が問題
となりやすい。
【0007】上述した2つの公報に記載された玉および
軌道輪では、荷重や衝撃荷重を受けたさいに生じる永久
変形に起因する音響性能の低下を防止することを目的と
しており、上述したようなフレッチング摩耗の発生を防
止することができないという問題がある。
【0008】この発明の目的は、上記問題を解決し、輸
送時などの振動によって微小振動したさいにも、フレッ
チング摩耗の発生を防止しうる転がり軸受を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段と発明の効果】本発明者等
は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、内輪、外
輪および内外両輪間に介在させられる複数の転動体から
なり、内外両輪および転動体がそれぞれ軸受鋼からなる
軸受において、内外両輪の軌道面および転動体の転動面
のそれぞれの表面硬さ、内外両輪の軌道面の表面硬さと
転動体の転動面の表面硬さとの関係、ならびに内外両輪
の軌道面および転動体の転動面の表面残留オーステナイ
ト量が、フレッチング摩耗の発生に影響を及ぼすことを
見出した。
【0010】この発明は、このような知見に基づいて完
成されたものである。
【0011】請求項1の発明による転がり軸受は、内
輪、外輪および内外両輪間に介在させられる複数の転動
体からなる転がり軸受において、内外両輪および転動体
が、C0.90〜1.30wt%、Si0.15〜1.2
0wt%、Cr0.90〜1.70wt%、Mn0.80wt
%以下、Mo0.05〜0.30wt%以下を含み、残部
Feおよび不可避不純物からなる鋼により形成されてお
り、内外両輪の軌道面の表面硬さがビッカース硬さで7
20以上となされるとともに、転動体の転動面の表面硬
さがビッカース硬さで930以上でかつ軌道面の表面硬
さよりも大きくなされ、内外両輪の軌道面および転動体
の転動面の表面残留オーステナイト量がそれぞれ3vol
%以下となされていることを特徴とするものである。
【0012】請求項1の発明における鋼中の合金元素の
限定理由は次のとおりである。
【0013】C:0.90〜1.30wt% Cは軸受としての強度を維持するために必須の元素であ
り、含有量が0.90wt%未満であると内外両輪の軌道
面および転動体の転動面の表面硬さをそれぞれ所望の硬
さにすること困難であり、1.30wt%を越えると炭化
物量が過多となって音響性能が低下するからである。
【0014】Si:0.15〜1.20wt% Siは脱酸剤として、また焼戻し軟化抵抗向上のために
用いられるものであるが、含有量が0.15wt%未満で
あると脱酸効果が得られず、また焼戻し抵抗向上効果が
十分ではなく、1.20wt%を越えると残留オーステナ
イトが安定して分解しなくなるとともに、加工性が著し
く低下するからである。
【0015】Cr:0.90〜1.70wt% Crは硬さを確保するためのものであるが、含有量が
0.90wt%未満であると内外両輪の軌道面および転動
体の転動面の表面硬さをそれぞれ所望の硬さにすること
ができず、1.70wt%を越えると炭化物量が過多とな
って音響性能が低下するからである。
【0016】Mn:0.80wt%以下 Mnは鋼の焼入性を向上させるために添加されるが、M
nの含有量が0.80wt%を越えると残留オーステナイ
トが安定して分解しなくなるとともに、加工性が低下す
るからである。なお、Mnの含有量が0wt%ということ
はない。
【0017】Mo:0.05〜0.30wt%以下 Moは鋼の焼入性を向上させるために添加されるが、含
有量が0.05wt%未満であると焼入性向上効果が十分
ではなく、0.30wt%を越えると被削性が低下するか
らである。
【0018】請求項1の発明において、内外両輪の軌道
面の表面残留オーステナイト量および軌道面の表面硬さ
と、転動体の転動面の表面残留オーステナイト量および
転動面の表面硬さは、次の理由により決定されたもので
ある。
【0019】すなわち、フレッチング摩耗は、内外両輪
と転動体とが接触した状態での微小すべりの繰り返しに
より表面が摩耗する現象である。このようなフレッチン
グ摩耗を抑制するには、表面における塑性変形を抑制す
ることが効果的である。そこで、本発明者等は、表面の
塑性変形難易度を表す物理量である表面硬さに着目して
種々検討した結果、内外両輪の軌道面の表面硬さがビッ
カース硬さで720以上となされるとともに、転動体の
転動面の表面硬さがビッカース硬さで930以上でかつ
軌道面の表面硬さよりも大きくなされていると、表面の
マクロ的な塑性変形、特に転動体の転動面のマクロ的塑
性変形が抑制されることが判明した。
【0020】ところが、これだけではフレッチング摩耗
の発生を効果的に抑制することはできず、HDDのスピ
ンドルモータの軸受に要求される高度な音響性能を満た
すのが困難であることが分かり、さらに本発明者等が検
討を重ねたところ、内外両輪の軌道面や転動体の転動面
に存在する表面粗さを形成している微小な突起の塑性変
形、すなわちミクロ的な塑性変形(歪み:10−6オー
ダー)がフレッチング摩耗の原因となり、ミクロ的塑性
変形はマクロ的な表面硬さを大きくするだけでは抑制し
えないことが判明した。すなわち、上記微小突起が塑性
変形すると、繰り返しすべりにより、微小突起の一部が
欠落し、微小欠落片を噛み込んだ状態で繰り返しすべり
が起きると、摩耗が促進されるとともに摩耗分が酸化し
てフレッチング摩耗が発生するのである。そこで、材料
性状のミクロ的塑性変形への影響を検討した結果、残留
オーステナイト量が少ないほど弾性限が大きくなり、塑
性変形しにくくなることが分かった。これは、残留オー
ステナイトは組織的にやわらかいため、その量が多いほ
どミクロ的塑性変形が大きくなるからであると推定され
る。そして、内外両輪の軌道面および転動体の転動面の
表面残留オーステナイト量がそれぞれ3vol%以下とな
されていると、ミクロ的塑性変形が抑制されることが判
明した。
【0021】したがって、内外両輪の軌道面の表面残留
オーステナイト量および軌道面の表面硬さと、転動体の
転動面の表面残留オーステナイト量および転動面の表面
硬さが、請求項1の発明のとおりであれば、表面におけ
るマクロ的およびミクロ的塑性変形がいずれも抑制さ
れ、その結果フレッチング摩耗の発生を効果的に抑制す
ることが可能になる。したがって、音響性能の低下を防
止することが可能になる。
【0022】請求項2の発明による転がり軸受は、請求
項1の発明において、転動体が玉からなり、外輪外径が
15mm以下、玉径が3mm以下となされているもので
ある。
【0023】HDDなどのスピンドルモータにおいて
は、請求項2の発明のような小型の転がり軸受が用いら
れる。また、請求項2の発明の転がり軸受は、軸受予圧
25N以下、最大接触面圧130kgf/mm以下で使用
される。請求項2の発明の転がり軸受のように小型で、
かつ軸受予圧25N以下、最大接触面圧130kgf/mm
以下で使用される場合、上述したようなフレッチング
摩耗の発生が顕著であるが、請求項1の発明の特徴を有
していると、HDDなどのスピンドルモータの転がり軸
受において、フレッチング摩耗の発生を効果的に抑制し
て、音響性能の低下を防止することができる。すなわ
ち、HDDなどの高度の音響性能が要求される用途で
は、他の一般の用途においては問題とならないような微
少のフレッチング摩耗も問題となるから、請求項1の発
明の特徴によるフレッチング摩耗の防止がより効果的と
なる。
【0024】
【発明の実施形態】以下、この発明の実施形態を、図面
を参照して説明する。
【0025】図1に示すように、この発明による転がり
軸受(1)は、内輪(2)と、外輪(3)と、内外両輪(2)(3)間
に介在させられかつ保持器(4)により保持された複数の
玉(5)とを備えている。玉(5)の両側において、外輪(3)
にシール(6)が取り付けられている。
【0026】内外両輪(2)(3)の軌道面(2a)(3a)の表面硬
さはビッカース硬さ(Hv)で720以上であり、内外両輪
(2)(3)の軌道面(2a)(3a)の表面残留オーステナイト量は
それぞれ3vol%以下である。玉(5)の転動面の表面硬さ
はHvで930以上であり、かつ内外両輪(2)(3)の軌道面
(2a)(3a)の表面硬さよりも大きくなっている。また、玉
(5)の転動面の表面残留オーステナイト量は3vol%以下
である。転がり軸受(1)の外輪(3)の外径(D)は15mm
以下、玉径(B)は3mm以下である。
【0027】内外両輪(2)(3)は、次に述べる方法で製造
される。すなわち、C0.90〜1.30wt%、Si
0.15〜1.20wt%、Cr0.90〜1.70wt
%、Mn0.80wt%以下、Mo0.30wt%以下を含
み、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼、たとえば
JIS SUJ2を用いて完成品に近似した形状の半製品を
形成し、この半製品に、たとえば焼入処理、サブゼロ処
理および焼戻し処理をこの順序で施した後、研磨などの
仕上げ処理を施して完成品とすることにより製造され
る。上記焼入処理などの熱処理は、以下のような条件で
実施するのが好ましい。内外両輪(2)(3)の焼入処理は、
840〜880℃で60〜90分間加熱した後急冷する
ことにより行う。サブゼロ処理は、−60〜−80℃で
45〜60分間冷却することにより行う。焼戻し処理
は、220〜240℃で60〜90分間加熱することに
より行う。
【0028】玉(5)は、たとえば次に述べる方法で製造
される。すなわち、C0.90〜1.30wt%、Si
0.15〜1.20wt%、Cr0.90〜1.70wt
%、Mn0.80wt%以下、Mo0.30wt%以下を含
み、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼、たとえば
JIS SUJ2を用いて完成品に近似した形状の半製品を
形成し、この半製品に、たとえば焼入処理、サブゼロ処
理、焼戻し処理、および表面硬化処理をこの順序で施し
た後、研磨などの仕上げ処理を施して完成品とすること
により製造される。また、焼入処理などの熱処理は、以
下の条件で実施することが好ましい。玉(5)の焼入処理
は、850〜870℃に10分以上加熱した後急冷する
ことにより行う。サブゼロ処理は、−60〜−80℃で
60〜120分間冷却することにより行う。焼戻し処理
は、160〜190℃で90〜120分間加熱すること
により行う。表面硬化処理は、タンブラー処理などによ
り行う。
【0029】次に、この発明の具体的実施例を比較例と
ともに説明する。
【0030】実施例1〜2および比較例1〜10 JIS SUJ2を用いて内外両輪(2)(3)の完成品に近似し
た形状の半製品を形成し、この半製品に、表1に示す焼
入処理、サブゼロ処理および焼戻し処理をこの順序で施
した後、研磨などの仕上げ処理を施し、内径5mm、幅
4mmの内輪(2)と、外径13mm、幅4mmの外輪(3)
を製造した(A〜C)。内外両輪(2)(3)の軌道面(2a)(3
a)の表面硬さおよび内外両輪(2)(3)の軌道面(2a)(3a)の
表面残留オーステナイト量も表1に示す。内外両輪(2)
(3)の軌道面(2a)(3a)の表面残留オーステナイト量は、
軌道面(2a)(3a)の最表面から10μmの深さの部分の残
留オーステナイト量を、X線を用いて計測することによ
り決定した。
【0031】
【表1】
【0032】また、JIS SUJ2を用いて玉(5)の完成
品に近似した形状の半製品を形成し、この半製品に、表
2に示す焼入処理、サブゼロ処理、焼戻し処理、および
表面硬化処理をこの順序で施した後、研磨などの仕上げ
処理を施し、直径1.588mmの玉(5)を製造した
(D〜G)。玉(5)の転動面の表面硬さおよび玉(5)の転
動面の表面残留オーステナイト量も表2に示す。ここ
で、表面硬化処理は、タンブラー処理により行った。表
2の表面硬化処理の欄における条件2は、タンブラー処
理の回転速度を条件1の1.2倍にしたものである。ま
た、玉(5)の転動面の表面残留オーステナイト量は、軌
道面(2a)(3a)の最表面から10μmの深さの部分の残留
オーステナイト量を、X線を用いて計測することにより
決定した。
【0033】
【表2】
【0034】ついで、内外両輪(2)(3)と玉(5)を用いて
軸受(1)を組み立て、各軸受(1)にリチウム石けんからな
るグリースを封入した。
【0035】そして、これらの軸受(1)をHDD用スピ
ンドルモータにおけるスピンドル(10)が固定状に設けら
れたモータベース(11)と、モータハブ(12)に組み込み、
図2に示す装置を用いてフレッチング試験を施した。図
2に示す試験装置は、モータベース(11)を固定状に支持
する固定部(13)と、モータベース(11)のスピンドル(10)
上に載せられかつ上端に外向きフランジ(14a)を有する
軸状ばね押さえ(14)と、スピンドル(10)およびばね押さ
え(14)の周囲に上下動自在に被せられかつ長さの中央部
に外向きフランジ(15a)を有するカラー(15)と、ばね押
さえ(14)の外向きフランジ(14a)とカラー(15)の外向き
フランジ(15a)との間に装着され、かつカラー(15)を下
方に付勢することにより、モータベース(11)のスピンド
ル(10)に対してモータハブ(12)を回転自在に支持する上
下1対の軸受(1)に予圧を付与する圧縮コイルばね(16)
とを備えている。モータハブ(12)の周囲には、一端部が
コイルばね(17)を介して固定部(18)に取り付けられたワ
イヤ(19)が巻回されており、ワイヤ(19)の他端部を間欠
的に引っ張ることにより、モータハブ(12)が所定の周波
数で軸線の周りに揺動させられるようになっている。
【0036】このような試験装置を使用し、軸受に1
4.7Nの予圧を付与し、モータハブ(12)の軸線周りの
揺動角度0.5度、揺動周波数5Hz、揺動時間30分
の条件で試験を行った。そして、試験前および試験後の
軸受振動値を測定し、軸受振動値の試験の前後の変化率
を求めた。その結果を表3に示す。表3において、○は
試験後の軸受振動値が試験前の1.5倍未満であること
を示し、△は同じく1.5倍以上2倍未満であることを
示し、×は同じく2倍以上であることを示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3から明らかなように、実施例1〜2の
軸受では、軸受振動値の試験の前後の変化率は比較例1
〜10に比べて小さくなっており、音響性能の低下が抑
制されることが分かる。したがって、実施例1〜2の軸
受では、フレッチング摩耗の発生も抑制されていると考
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による転がり軸受を示す縦断面図であ
る。
【図2】振動試験装置を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
(1):軸受 (2):内輪 (2a):軌道面 (3):外輪 (3a):軌道面 (5):玉 (B):玉径 (D):外径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八尾 敦 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 山谷 知也 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62 BA10 BA70 EA04 FA35 GA53

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪、外輪および内外両輪間に介在させ
    られる複数の転動体からなる転がり軸受において、 内外両輪および転動体が、C0.90〜1.30wt%、
    Si0.15〜1.20wt%、Cr0.90〜1.70
    wt%、Mn0.80wt%以下、Mo0.05〜0.30
    wt%以下を含み、残部Feおよび不可避不純物からなる
    鋼により形成されており、内外両輪の軌道面の表面硬さ
    がビッカース硬さで720以上となされるとともに、転
    動体の転動面の表面硬さがビッカース硬さで930以上
    でかつ軌道面の表面硬さよりも大きくなされ、内外両輪
    の軌道面および転動体の転動面の表面残留オーステナイ
    ト量がそれぞれ3vol%以下となされていることを特徴
    とする転がり軸受。
  2. 【請求項2】 転動体が玉からなり、外輪外径が15m
    m以下、玉径が3mm以下となされている請求項1の転
    がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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