JP2003278624A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2003278624A
JP2003278624A JP2002078133A JP2002078133A JP2003278624A JP 2003278624 A JP2003278624 A JP 2003278624A JP 2002078133 A JP2002078133 A JP 2002078133A JP 2002078133 A JP2002078133 A JP 2002078133A JP 2003278624 A JP2003278624 A JP 2003278624A
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fuel
pressure
common rail
internal combustion
combustion engine
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JP2002078133A
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Hiroyuki Kano
裕之 加納
Shinji Sugiura
慎治 杉浦
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Denso Corp
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の構造上コモンレールを複数有する
ものにおいて、高圧燃料系の圧力脈動の低減が図れる燃
料噴射装置を提供する。 【解決手段】 気筒L1〜L3、R1〜R3が群配置さ
れたバンク111を有する多気筒内燃機関100と、内
燃機関100の気筒毎に設けられるインジェクタ28
と、インジェクタ28に供給する高圧燃料を蓄圧するコ
モンレール29と、コモンレール29に高圧燃料を吐出
する高圧ポンプ54とを備え、コモンレール29(29
a、29b)は、バンク111a、111b毎に配置さ
れるとともに、高圧ポンプ54からコモンレール29
a、29bへ高圧燃料を供給する燃料供給通路33は、
各コモンレール29a、29bに並列接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料供給装置に関
し、特に燃料を直接筒内に噴射するいわゆる筒内噴射式
内燃機関の燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料供給装置としては、燃料を直接筒内
に噴射する筒内噴射式内燃機関において、燃料タンクか
ら汲み上げた燃料を高圧ポンプで高圧に加圧して燃料噴
射弁としてのインジェクタへ供給するものがある。この
種の燃料噴射装置は、高圧ポンプから吐出された高圧燃
料を、一種のサージタンクとしての機能をするコモンレ
ールを一つ備えているものがある(特開平9−1705
14号公報)。
【0003】特開平9−170514号公報によれば、
一つのコモンレールに対し、高圧ポンプからコモンレー
ルへ燃料を供給する燃料供給通路、コモンレールから各
気筒に搭載されるインジェクタへ燃料を供給する燃料分
配通路、およびコモンレールのそれぞれの容積を例えば
所定の比率演算し、各燃料分配通路とコモンレールとの
接合点には、演算により求めた各比率に対応する流量を
制御可能な絞りを設けることで、高圧燃料系の圧力脈動
の低減を図る技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来構成では、内燃機
関の構造上、コモンレールを二つ持つ場合における高圧
燃料の脈動低減を図る技術を提示しているわけではな
い。つまり、少なくとも、当業者が特別な工夫をせず
に、公報等に開示されているだけの情報だけで、二つの
コモンレールを有する例えばV6、あるいはV8型エン
ジンでの高圧燃料の脈動低減に関する技術を提示したも
のはない。
【0005】V6またはV8型エンジンにおいて、両バ
ンクにそれぞれコモンレールを配置する高圧燃料系の構
成としては、高圧ポンプから一方のコモンレールの入口
側に接続し、このレールの反対側から他方のコモンレー
ルに接続する構成が考えられる(図6参照)。この構成
では、高圧ポンプが燃料を吐出するときに発生する吐出
水撃によりコモンレール内の圧力脈動が、共振現象に近
い大きな脈動振幅となることが懸念される(図7参
照)。
【0006】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、その目的は、内燃機関の構造上コモン
レールを複数有するものにおいて、高圧燃料系の圧力脈
動の低減が図れる燃料噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1による
と、気筒が群配置されたバンクを有する多気筒内燃機関
と、内燃機関の気筒毎に設けられる燃料噴射弁と、燃料
噴射弁に供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、
コモンレールに高圧燃料を吐出する高圧ポンプとを備
え、コモンレールは、バンク毎に配置されるとともに、
高圧ポンプからコモンレールへ高圧燃料を供給する燃料
供給通路は、各コモンレールに並列接続されている。
【0008】これにより、コモンレールが直列に接続さ
れている構成に比べて、高圧ポンプが燃料を吐出すると
きに発生する水撃のエネルギーが分割されて伝播するた
め、各コモンレール内の圧力脈動の低減が図れる。
【0009】上記各各コモンレールに並列接続される燃
料供給通路には、本発明の請求項2に記載するように、
各コモンレールに対応して下流側へ分配される分技管が
形成されている。
【0010】これにより、高圧ポンプからコモンレール
へ高圧燃料を供給する燃料供給通路の燃料通路容積の低
減が図れる。例えば、燃料通路容積の低減を図ること
で、高圧化のための無駄容積の縮小化が図れ、よってコ
モンレールに蓄圧される吐出燃料、すなわち高圧ポンプ
から吐出される燃料の圧力上昇が容易に行なえるので、
高圧ポンプの駆動エネルギーの低減が図れる。
【0011】本発明の請求項3によると、燃料供給通路
には、上流側に絞りが形成されている。
【0012】これにより、下流側でコモンレールに接続
する燃料供給通路には、上流側に絞りが設けられるの
で、コモンレール側への水撃によるエネルギー伝播を抑
制することが可能である。したがって、高圧燃料系にお
ける圧力脈動の低減に寄与することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関の燃料供
給装置を、いわゆる筒内噴射式内燃機関の燃料供給装置
に適用して、具体化した実施形態を図面に従って説明す
る。図1は、本発明の実施形態に係わる多気筒内燃機関
のシステム全体の概略構成を表す構成図である。図2
は、図1中の本発明の実施形態の燃料噴射装置の構成を
表す構成図である。図3は、本発明の実施形態の燃料噴
射装置の高圧燃料系の圧力脈動の挙動を示すグラフであ
る。なお、図6は、比較例の燃料噴射装置の構成を表す
構成図であり、図7は、比較例の燃料噴射装置の高圧燃
料系の圧力脈動の挙動を示すグラフである。
【0014】まず、図1に基いて多気筒内燃機関のシス
テム全体の概略構成を以下説明する。内燃機関100の
吸気管112の最上流部には、エアクリーナ(図示せ
ず)が設けられ、このエアクリーナの下流側に、ステッ
プモータ等の第1の駆動装置114によって開度調節さ
れるスロットルバルブ115が設けられている。ステッ
プモータ114が電子制御回路(以下、ECUと呼ぶ)
80からの出力信号に基いて駆動されることで、スロッ
トルバルブ115の開度(スロットル開度)が制御さ
れ、そのスロットル開度に応じて各気筒への吸入空気量
が調節される。スロットルバルブ115の近傍には、ス
ロットル開度を検出するスロットルセンサ117が設け
られている。なお、この気筒は、V6型またはV8型等
の二つのバック(シリンダヘッド、シリンダブロック)
に分けられるもの(以下、気筒が群配置されたバンクと
呼ぶ)であって、例えばそれぞれのバンクがクランクシ
ャフトを中心にV字に配置されている。また、バンクを
有する内燃機関としては、V6またはV8型等の多気筒
エンジンに限らず、水平型、あるいは水平対向型等の多
気筒エンジンであってもよい。
【0015】なお、本実施形態で説明する多気筒内燃機
関としては、V6型エンジンであるものとし、図1に示
すように、図1中の上段側のバンク111aの気筒を、
それぞれL1、L2、およびL3の気筒、下段側のバン
ク111bの気筒を、それぞれR1、R2、およびR3
の気筒と呼ぶ。
【0016】このスロットルバルブ115の下流側に
は、サージタンク119が設けられ、このサージタンク
119に、内燃機関100の各気筒L1〜L3およびR
1〜R3に空気を導入する吸気マニホルド120が接続
されている。各気筒L1〜L3およびR1〜R3の吸気
マニホルド120内には、それぞれ第1の吸気路(図示
せず)と第2の吸気路(図示ぜす)が仕切り形成され、
これら第1、第2の吸気路が、内燃機関100の各気筒
L1〜L3およびR1〜R3に形成された2つの吸気ポ
ート123にそれぞれ連結されている。各気筒L1〜L
3およびR1〜R3の第2の吸気路内には、スワールコ
ントロール弁(図示せず)が配置されている。各気筒の
スワールコントロール弁は、共通のシャフト等を介し
て、ステップモータ等の第2の駆動装置(図示せず)に
連結され、このステップモータがECU80からの出力
信号に基いて駆動されることで、スワールコントロール
弁の開度が制御され、その開度に応じて各気筒L1〜L
3およびR1〜R3内のスワール流強度が調整される。
なお、ステップモータには、スワールコントロール弁の
開度を検出するスワールコントロール弁センサ(図示せ
ず)が取付けられている。
【0017】また、内燃機関100の各気筒L1〜L3
およびR1〜R3の上部には、燃料を筒内に直接噴射す
る燃料噴射弁としてのインジェクタ28が取付けられて
いる。このインジェクタ28は、噴射量制御用電磁弁3
1が設けられており、噴射量制御用電磁弁31が開弁し
ている間(開弁期間)、高圧燃料が内燃機関100の各
気筒L1〜L3およびR1〜R3に噴射される。なお、
この高圧燃料は、高圧燃料供給システム50によってイ
ンジェクタ28へ供給されている。なおここで、このイ
ンジェクタ28と高圧燃料供給システム50は燃料噴射
装置を構成している。なお、高圧ポンプ54からコモン
レール29を介してインジェクタ28へ燃料供給される
高圧燃料系については、後述する。
【0018】さらに、内燃機関100のシリンダヘッド
には、各気筒L1〜L3およびR1〜R3毎に点火プラ
グ(図示せず)が取付けられ、各点火プラグの点火によ
って燃焼室内の混合気が着火される。また、気筒判別セ
ンサ92は、特定気筒が吸気上死点に達したときに気筒
判別信号パルスを出力し、クランク角センサ93は、内
燃機関100のクランクシャフトが所定クランク角(例
えば30℃A)回転する毎にクランク角信号パルスを出
力し、このクランク角信号の出力周波数によって内燃機
関100の回転速度Neが検出される。さらに、このク
ランク角信号と気筒判別信号によって、クランク角の検
出や気筒判別が行われる。
【0019】一方、内燃機関100の排気ポート135
には、排気マニホルド136を介して排気管137が接
続されている。この排気管137には、理論空燃比付近
で排気を効率良く浄化する三元触媒138とNOX吸蔵
型のリーンNOX触媒139とが直列に配置されてい
る。このリーンNOX触媒139は、排気中の酸素濃度
が高いリーン運転中に、排気中のNOXを吸着し、空燃
比がリッチに切換えられて排気中の酸素濃度が低下した
ときに、吸着したNOXを還元浄化して放出する。この
リーンNOX触媒139の下流側には、リーンNOX触媒
139から流出する排気中のNOX濃度を検出するNOX
濃度センサ(図示せず)が配置され、排気中のNOX
度から推定したリーンNOX触媒139のNOX吸着量が
所定値より多くなったときに一時的に空燃比がリーンか
らリッチに切換えられる。
【0020】また、排気管137のうちの三元触媒13
8の上流側とサージタンク119との間には、排気の一
部を還流させるEGR配管140が接続され、このEG
R配管140の途中に、EGR量(排気還流量)を制御
するEGR弁141が設けられている。また、アクセル
ペダル118には、アクセル開度を検出するアクセルセ
ンサ91が設けられている。
【0021】次に、各気筒L1〜L3およびR1〜R3
のインジェクタ28(詳しくは、気筒L1〜L3および
R1〜R3毎に搭載されるインジェクタ28a〜28
f)に高圧の燃料を供給する高圧燃料供給システム50
の構成を、図1および図2に基いて以下説明する。図2
に示すように、高圧燃料供給システム50は、燃料を貯
留する燃料タンク51と、燃料を汲み上げる低圧ポンプ
52と、低圧ポンプによって汲み上げられる燃料を高圧
化して吐出する高圧ポンプ54と、高圧ポンプから吐出
される高圧燃料を蓄圧するコモンレール29と、高圧ポ
ンプ54からコモンレール29へ高圧燃料を供給する燃
料供給通路33と、コモンレール29から各気筒に搭載
されるインジェクタ28へ高圧燃料を供給する燃料分配
通路32とを含んで構成されている。ここで、インジェ
クタ28へ高圧燃料を供給する経路、つまり高圧ポンプ
54、燃料供給通路33、コモンレール29、燃料分配
通路32を含む燃料経路を、高圧燃料系と呼ぶ。
【0022】燃料タンク51内には、燃料を汲み上げる
低圧ポンプ52が配置されている。この低圧ポンプ52
は、バッテリ(図示せず)を電源とする電動モータ(図
示せず)によって駆動されている。この低圧ポンプ52
から吐出される燃料は、燃料配管53を通して高圧ポン
プ54に供給される。なお、燃料配管53には、プレッ
シャレギュレータ(図示せず)が接続され、このプレッ
シャレギュレータによって低圧ポンプ52の吐出圧(高
圧ポンプ54への燃料供給圧力)が例えば0.3MPa
程度に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分は燃料
戻し管(図示せず)により燃料タンク51内に戻され
る。なお、高圧ポンプ54は、円筒状のポンプ室(図示
せず)内をプランジャ(図示せず)が往復運動すること
で燃料を吸入、吐出するものであって、内燃機関100
のカム軸等に嵌着されたカム(図示せず)の回転運動に
よりプランジャが駆動される周知のポンプである。な
お、このカム軸は、上記構成に限らず、高圧ポンプ54
に内蔵されるものであって内燃機関100の出力軸によ
り駆動される構成でもよい。
【0023】この高圧ポンプ54は、上記プランジャと
ポンプ室と、流量制御弁62とを含んで構成されてい
る。プランジャは、プランジャのリフト量がクランク角
に応じて周期的に往復動される。ポンプ室は、上下方向
に往復動するプランジャ59の上部に設けられており、
プランジャを摺動自在に収容するシリンダボデー(図示
せず)とプランジャと流量制御弁とにより囲まれる空間
に形成され、低圧ポンプ52により燃料タンク51から
汲み上げた燃料が流量制御弁62を通して供給されるよ
うに配置されている。また、この高圧ポンプ54の出口
側には、吐出した燃料の逆流を防止する逆止弁65が設
けられており、プランジャのリフト上昇により高圧に加
圧された燃料が、逆止弁65およびコモンレール29を
通じてインジェクタ28へ供給できるように構成されて
いる。
【0024】なお、高圧ポンプ54(詳しくは、逆子弁
65の下流側)とコモンレール29の間には、高圧ポン
プ54から吐出される高圧燃料をコモンレール29へ供
給する燃料供給通路33が接続され、コモンレール29
とインジェクタ28との間には、コモンレール29から
各気筒に搭載されたインジェクタ28へ高圧燃料を供給
する燃料分配通路32が接続されている。
【0025】制御手段としてのECU80は、図示しな
いリードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメ
モリ(RAM)、マイクロプロセッサ(CPU)、入力
ポート、出力ポートを相互に双方向性バスで接続した公
知の構成のマイクロコンピュータとして構成されてい
る。このECU80は、バッテリ等の電源を用いて、高
圧ポンプ54の流量制御弁62の通電期間、すなわち通
電開始、通電停止を制御する制御する手段であって、高
圧ポンプ54の燃料吐出量を制御するとともに、内燃機
関100の回転速度、吸気管圧力(または吸入空気
量)、冷却水温等の内燃機関100の運転状態を検出す
る前述の各種センサの出力信号を読み込み、内燃機関制
御用の各種プログラム(図示せず)に従って、前述した
ステップモータ114、EGR弁141、インジェクタ
28の噴射量制御用電磁弁31、および点火プラグの動
作を制御することで、吸入空気量(スロットル開度)、
スワール流強度(スワールコントロール弁24の開
度)、EGR量(EGR弁41の開度)、燃料噴射量、
噴射時期(燃焼モード)、点火時期等を制御する。な
お、高圧ポンプ54の燃料吐出量は、コモンレール29
に設けられ、コモンレール29内に蓄圧された燃料の圧
力を検出する燃料圧センサ194の出力信号等を読み込
み、内燃機関の運転状態に応じて、ECU80によって
制御される。
【0026】なお、上記構成の内燃機関100のシステ
ムでは、インジェクタ28から噴射される噴射燃料と、
スロットルバルブ115により調量された吸入空気との
混合気に点火プラグを用いて爆発燃焼させる点火式内燃
機関として説明したが、気筒が群配置されるバンク(例
えば、上記実施形態では、気筒L1〜L3と気筒R1〜
R3とに分かれた二つのバンク111a、111b)を
有するものであれば、インジェクタ28から噴射される
高圧燃料が内燃機関100の各気筒の燃焼室へ供給さ
れ、燃焼室内で圧縮され高温となった吸入空気とで自己
着火するディーゼル用圧縮着火式内燃機関であってもよ
い。なお、以下の実施形態で説明する内燃機関は、二つ
のバンク111a、111bを有する点火式内燃機関と
して説明する。
【0027】ここで、本発明の特徴である燃料噴射装置
に係わる高圧燃料系、すなわち高圧燃料供給システム5
0の高圧燃料の圧力脈動を低減する構成について、以下
説明する。
【0028】まず、一般に、高圧燃料系は、燃料を高圧
化する高圧ポンプ54の駆動エネルギーの低減を図るた
め、高圧燃料系の高圧化する燃料の容積を縮小している
ことが望ましい。すなわち、一種のサージタンクとして
機能するコモンレール29も、一個(図8に示すコモン
レール29k)で形成され、各気筒L1〜L3およびR
1〜R3に接続されるインジェクタ28へ運転中連続供
給されても燃料噴射ばらつきへ影響しない程度の容積に
最小化されることが望ましい。しかしながらV6型等二
つのバンクを有するものにおいては、コモンレール29
内に蓄圧する容積を低減したとしても、両バンク111
a、111bとの間が離れているため、却ってコモンレ
ール29とインジェクタ28とを連通する各燃料分配通
路32(詳しくは、32a〜32f)の燃料通路長が長
くなってしまって高圧燃料系の全体容積が大きくなる可
能性がある。
【0029】また、内燃機関の爆発燃焼する気筒順序
は、内燃機関の円滑な回転の観点から、例えばV8型で
は、L1、R4、R2、L2、R3、L3、L4、R
1、同様にV6型でもL1、R3、R2、L2、L3、
R1という順序で行なわれる。したがって、爆発燃焼す
る順序が近接する気筒間において、直列型のものではコ
モンレール29での燃料分配通路の間隔が気筒間隔分確
実に離間できていたものが、上記V型エンジンでは、一
つのコモンレールとすると、対向配置される構成となる
(図8参照)。この状態で上記の燃焼順序つまり燃料噴
射順序で行なわれると、V6型の燃料噴射順序が近接す
る気筒間R2、L2において、コモンレール29内の略
同位置で連続して燃料供給のための圧力降下が生じるた
め、コモンレール29のサージタンクとしての機能が損
なわれるおそれがある。
【0030】そこで、本発明の実施形態では、コモンレ
ール29は、図1に示すように、内燃機関100のバン
ク111毎に配置されている(本実施形態では、二つの
バンク111a、111bに対応するコモンレール29
a、29b)。
【0031】これにより、上記燃料噴射順序が近接する
気筒間R2、L2に搭載されるインジェクタ28e、2
8bへ高圧燃料を供給する際、バンク111毎にコモン
レール29を分ける構成(二つのバンク111a、11
1bに対応するコモンレール29a、29b)とするこ
とで、一つコモンレール29内の略同位置で圧力降下が
発生する状態を回避できるので、コモンレール29のサ
ージタンクとしての機能が損なわれることが防止でき
る。
【0032】さらに、この複数(実施形態では、二つ)
のコモンレール29a、29bの高圧燃料系での接続方
法として、コモンレール29aとコモンレール29bを
直列に接続する構成(図6に示す比較例の燃料供給通路
633を有する構成)にするのではなく、図2に示すよ
うに、コモンレール29aとコモンレール29bを並列
接続する構成にする。すなわち、高圧ポンプ54からコ
モンレール29へ高圧燃料を供給する燃料供給通路33
は、各コモンレール29a、29bに並列接続される構
成とする。
【0033】これにより、高圧ポンプ54が燃料を吐出
するとき発生する水撃の圧力エネルギーが、並列接続さ
れたそれぞれの各コモンレール29a、29bに分散さ
れて伝播される。つまり水撃の圧力エネルギーが各々の
各コモンレール29a、29bに分割されて伝播するこ
とになるので、各コモンレール29a、29b内の圧力
脈動の低減が可能である。
【0034】なお、各コモンレール29a、29bを並
列接続する構成と並列接続する構成、すなわち本実施形
態(図2参照)と比較例(図6参照)での圧力脈動の振
幅を確認したので、図3および図7に従って以下説明す
る。図3は、本発明の実施形態の燃料噴射装置の高圧燃
料系の圧力脈動の挙動を示すグラフである。図7は、比
較例の燃料噴射装置の高圧燃料系の圧力脈動の挙動を示
すグラフである。比較例では、各コモンレール29a、
29bが直列接続されているため、高圧ポンプ54から
の燃料吐出時に発生する水撃による圧力脈動の振幅ΔP
は、発生した水撃エネルギーがそのまま両コモンレール
29a、29bに伝播するので、図7に示すように、Δ
P=3MPa程度発生する。これに対して、本実施形態
では、水撃エネルギーが各コモンレール29a、29b
に分割されて伝播するので、圧力脈動ΔPを、ΔP=
1.2MPa程度、つまり比較例の振幅の40%程度に
低減することができる(図3参照)。
【0035】したがって、各コモンレール29a、29
bを直列接続する構成に比べて、各コモンレール29
a、29bを直列接続する構成の方が、各コモンレール
29a、29b内の圧力脈動の低減ができる。
【0036】さらになお、燃料供給通路33は、図1に
示すように、各コモンレール29a、29bに対応して
下流側へ分配される分技管33aが形成されている。こ
れにより、高圧ポンプ54からコモンレール29へ高圧
燃料を供給する燃料供給通路33の燃料通路容積の低減
が図れる。例えば、燃料通路容積の低減を図ることで、
高圧化のための無駄容積の縮小化が図れる。よってコモ
ンレール29に蓄圧される吐出燃料、すなわち高圧ポン
プ54から吐出される燃料の圧力上昇が容易に行なえよ
うになるので、高圧ポンプ54の駆動エネルギーの低減
が図れる。
【0037】(変形例)変形例として、上記実施形態で
説明した燃料供給通路33において、図4に示すよう
に、燃料供給通路33の上流側に絞り34を設ける構成
としてもよい。すなわち、燃料供給通路33の分技管3
3aの上流側に、絞り34を設ける。図4は、変形例の
燃料噴射装置の構成を表す構成図である。なお、図5
は、変形例の燃料噴射装置の高圧燃料系の圧力脈動の挙
動を示すグラフである。
【0038】これにより、絞り34の絞り径(オリフィ
ス径)を、少なくとも燃料供給通路の通路内径より小さ
い所定値に設定することで、コモンレール29a、29
bへの水撃エネルギーの伝播を抑制することができる。
よって、高圧燃料系の圧力脈動の低減に寄与することが
可能である。なお、図5に示す変形例での圧力脈動の振
幅の確認結果によると、その振幅ΔPは、ΔP=1.0
MPa程度となり、上記実施形態と比べてさらに20%
程度低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる多気筒内燃機関のシ
ステム全体の概略構成を表す構成図である。
【図2】図1中の本発明の実施形態の燃料噴射装置の構
成を表す構成図である。
【図3】本発明の実施形態の燃料噴射装置の高圧燃料系
の圧力脈動の挙動を示すグラフである。
【図4】変形例の燃料噴射装置の構成を表す構成図であ
る。
【図5】変形例の燃料噴射装置の高圧燃料系の圧力脈動
の挙動を示すグラフである。
【図6】比較例の燃料噴射装置の構成を表す構成図であ
る。
【図7】比較例の燃料噴射装置の高圧燃料系の圧力脈動
の挙動を示すグラフである。
【図8】従来技術を適用した燃料噴射装置の構成を表す
構成図である。
【符号の説明】
28(28a、28b、28c、28d、28e、28
f) インジェクタ(燃料噴射弁、燃料噴射装置の一
部) 29(29a、29b) コモンレール 31(31a、31b、31c、31d、31e、31
f) 噴射量制御用電磁弁 32(32a、32b、32c、32d、32e、32
f) 燃料分配通路 33 燃料供給通路 33a 分枝管 34 絞り 50 高圧燃料供給システム(燃料噴射装置の一部) 51 燃料タンク 52 低圧ポンプ 54 高圧ポンプ 62 流量制御弁 65 逆止弁 80 ECU(制御手段) 100 内燃機関 111 バンク 112 吸気管 115 スロットルバルブ 137 排気管 L1、L2、L3、R1、R2、R3 (V6型エンジ
ンの各)気筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒が群配置されたバンクを有する多気
    筒内燃機関と、 前記内燃機関の前記気筒毎に設けられる燃料噴射弁と、 前記燃料噴射弁に供給する高圧燃料を蓄圧するコモンレ
    ールと、 前記コモンレールに前記高圧燃料を吐出する高圧ポンプ
    とを備え、 前記コモンレールは、前記バンク毎に配置されるととも
    に、前記高圧ポンプから前記コモンレールへ前記高圧燃
    料を供給する燃料供給通路は、前記各コモンレールに並
    列接続されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 前記各コモンレールに並列接続される前
    記燃料供給通路には、前記各コモンレールに対応して下
    流側へ分配される分技管が形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料供給通路には、上流側に絞りが
    形成されていることを特徴とする請求項1または請求項
    2に記載の燃料噴射装置。
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