JP2003278042A - 被覆弾性糸 - Google Patents
被覆弾性糸Info
- Publication number
- JP2003278042A JP2003278042A JP2002074269A JP2002074269A JP2003278042A JP 2003278042 A JP2003278042 A JP 2003278042A JP 2002074269 A JP2002074269 A JP 2002074269A JP 2002074269 A JP2002074269 A JP 2002074269A JP 2003278042 A JP2003278042 A JP 2003278042A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- elastic yarn
- coated
- elastic
- covering
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
で、糸長方向の均一性に優れた被覆弾性糸を提供する。 【解決手段】 芯糸である弾性糸が被覆糸で被覆された
被覆弾性糸であって、弾性糸と被覆糸が同一方向の撚り
を有し、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚数の30〜70
%であり、被覆率が90%以上であり、スリップインの
長さが15mm以下であることを特徴とする被覆弾性
糸。
Description
が被覆糸で被覆された被覆弾性糸に関する。
いて、弾性糸を被覆糸で被覆することにより製造する方
法が一般的である。しかし、カバリング機を用いる方法
では、ボビンの外径と内径でバルーン張力が変動するた
め、旋回撚に斑が生じて被覆性のバラツキが発生し易
く、特にボビン内層部においてその傾向が著しい。
性が不十分であったり、スリップインが大きかったり、
糸長方向の張力変動が大きく、編織物としたときに形態
斑が発生し易いという問題があった。
ンが極めて小さく、被覆性が良好で、糸長方向の均一性
に優れた被覆弾性糸を提供することを目的とする。
解決するために鋭意検討の結果、本発明をなすに至っ
た。即ち、本発明は下記の通りである。
た被覆弾性糸であって、弾性糸と被覆糸が同一方向の撚
りを有し、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚数の30〜7
0%であり、被覆率が90%以上であり、スリップイン
の長さが15mm以下であることを特徴とする被覆弾性
糸。
糸を被覆してなる上記1記載の被覆弾性糸。
5〜4.0倍延伸しながら、10〜700dtexの被
覆糸で旋回状に被覆し、次いで、ダブルツイスター機を
用いて撚糸することにより、被覆弾性糸の撚係数が1
5,000〜30,000、弾性糸の撚数が被覆弾性糸
の撚数の30〜70%である被覆弾性糸を製造する方
法。
0.3〜0.45g/dtexであることを特徴とする
上記3に記載の被覆弾性糸を製造する方法。
としては、特に限定されないが、ポリウレタン系の弾性
糸が好ましく用いられる。
定されないが、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ア
クリル系、アセテート、レーヨン、キュプラ等の繊維、
綿、シルク、タンパク繊維等を用いることができる。繊
維は、長繊維でも短繊維でもよいが、マルチフィラメン
トが好ましく用いられる。また、上記の繊維の複合糸、
仮撚糸、混繊糸、甘撚糸、あるいは機能糸(吸汗、即
乾、保温、冷感、軽量、消臭等の機能を付与した糸)で
もよい。
同一方向の撚りを有し、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚
数の30〜70%であり、被覆率が90%以上であり、
スリップインの長さが15mm以下である。
場合に、切断部の弾性糸(芯糸)の端が収縮して被覆糸
の端部よりも短くなり、被覆弾性糸の端部が弾性糸不在
となる現象である。特に、被覆糸の撚係数K(後述す
る)が低い場合や、熱セット性の低い綿、レーヨン、シ
ルク等を被覆糸として用いると、スリップインが発生し
易く、商品化に支障となる。
りを入れて、その弾性糸の撚りを、被覆糸と同一方向
で、かつ、被覆弾性糸の撚数の30〜70%とすること
により、スリップイン現象を大幅に抑制することに成功
したものであり、本発明の被覆弾性糸は、スリップイン
の長さが15mm以下という、これまで予想しえなかっ
たほどの顕著な効果を奏する。これは、弾性糸と被覆糸
との摩擦抵抗が向上したことによるためと推定される。
上記の撚数が30%未満ではスリップインし易くなり、
70%を越えると被覆性が低下する。
で覆われている度合いであり、本発明においては、被覆
率を90%以上とすることにより、被覆性が良好で、ス
リップインの極めて小さい被覆弾性糸が得られる。被覆
率が低すぎると弾性糸が表面に露出し、日光等により弾
性糸が脆化して強伸度低下を招き消費性能が低下するば
かりでなく、露出した弾性糸の側面が光線を反射するこ
とによってキラキラ光り、織編物の外観を損ねる。
を拡大鏡にて投影し、測定長(mm)当りの表面に弾性
糸が露出している長さ(mm)を測定し、その割合を次
式で求める。
長)/測定長}×100 本発明においては、被覆糸による弾性糸の被覆が、交撚
状の被覆と旋回状の被覆からなっていることが好まし
い。このような被覆形態からなることにより、被覆弾性
糸の被覆性が向上し、かつスリップインが小さくなる。
交撚状の被覆とは、芯糸(弾性糸)を締め付けるような
被覆形態であり、旋回状の被覆とは、やや膨らみをもっ
た被覆形態である。それぞれの例を図1、2に示す。交
撚状の被覆と旋回状の被覆とは、被覆弾性糸の長さ方向
においいて、ランダムに分布していればよい。
の好ましい方法につき説明する。
dtexの弾性糸を1.5〜4.0倍延伸しながら、1
0〜700dtexの被覆糸で主として旋回状に被覆す
る。弾性糸の繊度、被覆糸の繊度は、用途により適宜選
択する。被覆は、カバリング機を用いて、弾性糸を1.
5〜4.0倍、好ましくは1.5〜2.0倍延伸しなが
ら、被覆糸で主として旋回状に被覆することにより、弾
性糸が芯に入った撚構造核を作る。
囲であると、横編み用途等における成型加工が容易であ
り、寸法変化率を低く押さえることができる。また、一
般衣料用の織編物等の用途には、延伸倍率2.5〜3.
3が好ましく、スポーツやレッグ等の伸縮機能を要する
用途には、延伸倍率3.0〜4.0が好ましい。
0wt%の範囲が好ましい。
することにより、被覆弾性糸の撚係数が15,000〜
30,000、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚数の30
〜70%である極めて均一な被覆弾性糸が得られる。
る。
伸倍率、D1は弾性糸の延伸後の繊度(dtex)、D
2は、被覆糸の繊度(dtex)を表す。
における重要な因子であるのみならず、織編物にした場
合にはその外観に影響する重要な因子であり、用途によ
って適切な値を決めれば良い。撚係数が低すぎると、弾
性糸が露出して被覆性が損なわれ、撚係数が高すぎる
と、被覆性は良好であるものの、解撚力が強くなり過ぎ
て取り扱い性が困難になる場合が多い。撚係数(K)の
好ましい範囲は、18,000〜27,000である。
スター機のバルーン張力が0.3〜0.45g/dte
xであることが好ましい。バルーン張力がこの範囲であ
ると、弾性糸と被覆糸が十分に伸びて、均一性に優れた
被覆弾性糸が得られる。
機は、バルーン張力が不安定であるため、糸の形態斑が
生じやすく、生産条件に制約(ボビンの巻量が小、低速
回転数)があるのに対し、ダブルツイスター機は、バル
ーン張力が高く、かつ一定張力で撚糸することができる
ため、弾性糸と被覆糸が十分に伸ばされ、前段階での旋
回状の被覆における糸斑が修正されて、均一性に優れた
被覆弾性糸が得られる。
は、上記の撚係数と弾性糸の撚数が相俟って、弾性糸と
被覆糸との摩擦力、抱合力が高いので、被覆性に優れ、
織編物にした場合の裁断においてもスリップイン現象が
極めて小さい。
らに説明する。
(片岡機械製)を用い、33dtexのポリウレタン弾
性糸(ロイカ:旭化成株式会社製)を3倍延伸しながら
給糸し、被覆糸として56dtex/72fのポリエス
テル長繊維(セミダル)を、回転数9000rpmで、
400T/mのS撚りをかけ、被覆された弾性糸をコニ
カルチーズに巻き取った。
田機械製)を用い、上記のコニカルチーズをポットに供
給し、回転数9000rpm、バルーン張力24g
(0.36g/dtex)で、500T/mのS撚りを
かけた。
ex、撚係数Kは22,100、弾性糸(芯糸)の撚数
は425T/m(S撚り)で被覆弾性糸の撚数の47%
に相当し、被覆率は93%、スリップインの長さは2m
mであった。
経糸密度128本/2.54cm、緯糸密度97本/
2.54cmの平織の生機を作製し、この生機を拡布状
態で、水浴中に、昇温(40℃・15秒、70℃・15
秒、90℃・15秒)しながら通して、リラックスし
た。次いで、乾熱190℃、60秒でプレセットし、1
30℃、30分で液流染色加工を行い、170℃、30
秒で仕上げセットを行った。
54cm、緯糸密度130本/2.54cm、経方向の
伸長率34%、緯方向の伸長率24%、経方向の回復率
86%、緯方向の回復率89%、経方向のアイロン収縮
率2.6%、緯方向のアイロン収縮率2.2%であり、
ストレッチ性に優れた織物であった。また、この織物
は、弾性糸の露出によるキラキラ感や、緯ムラ感が目立
たず、良好な外観(A級)を有していた。
と同様にして行った。結果を表1に示す。
(片岡機械製)を用い、17dtex/3fのポリウレ
タン弾性糸(ロイカ:旭化成株式会社製)を3.7倍延
伸しながら給糸し、被覆糸として13dtex/7fの
ポリアミド長繊維(セミダル)を、回転数9000rp
mで、S方向に600T/mの撚りをかけ、被覆された
弾性糸をコニカルチーズに巻取った。
田機械製)を用い、上記のコニカルチーズをポットに供
給し、回転数9000rpm、バルーン張力7g(0.
32g/dtex)で、S方向に1200T/mの撚り
をかけた。得られた被覆弾性糸の物性等を表1に示す。
弾性糸(芯糸)の撚数は1200T/m(S撚り)であ
り被覆弾性糸の撚数の66%に相当する。
(4インチ)、針本数400本の丸編靴下編機に供給し
て、天竺組織で編み立て、次いで、酸性染料を用い通常
の方法で、一般色である茶色に染色し、仕上げ剤処理、
ファイナルセットを行った。
1に示すように、極めて均一性に優れた外観であった。
と同様にして行った。
横編みを、下記のようにして作製し評価した。
本を同口に給糸して、リブ組織で成形・編み立てを行っ
た。次いで、パドル染色機を用いて40〜60℃に昇温
しながら精練し、95℃で染色した後、170℃で仕上
げを行った。得られた編地は、伸長率が38%、回復率
が83%、洗濯収縮率が5.3%(ヨコ)であり、弾性
糸の被覆性は良好で、長さ方向の均一性に優れたもので
あった。
施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
極めて小さく、被覆性が良好で、糸長方向の均一性に優
れている。また、本発明の製造方法は、カバリング撚糸
機により弾性糸を芯に入れて被覆糸で被覆し、さらにダ
ブルツイスター機を併用して、均一な張力で交撚するこ
とにより、上記のような優れた被覆弾性糸を得ることが
できる。
写真を模写した図である。
鏡写真を模写した図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 芯糸である弾性糸が被覆糸で被覆された
被覆弾性糸であって、弾性糸と被覆糸が同一方向の撚り
を有し、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚数の30〜70
%であり、被覆率が90%以上であり、スリップインの
長さが15mm以下であることを特徴とする被覆弾性
糸。 - 【請求項2】 被覆糸が、交撚状および旋回状で弾性糸
を被覆してなる請求項1記載の被覆弾性糸。 - 【請求項3】 10〜160dtexの弾性糸を1.5
〜4.0倍延伸しながら、10〜700dtexの被覆
糸で旋回状に被覆し、次いで、ダブルツイスター機を用
いて撚糸することにより、被覆弾性糸の撚係数が15,
000〜30,000、弾性糸の撚数が被覆弾性糸の撚
数の30〜70%である被覆弾性糸を製造する方法。 - 【請求項4】 ダブルツイスター機のバルーン張力が
0.3〜0.45g/dtexであることを特徴とする
請求項3に記載の被覆弾性糸を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002074269A JP2003278042A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 被覆弾性糸 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002074269A JP2003278042A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 被覆弾性糸 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003278042A true JP2003278042A (ja) | 2003-10-02 |
Family
ID=29227698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002074269A Pending JP2003278042A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 被覆弾性糸 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003278042A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7407578B2 (ja) | 2019-12-04 | 2024-01-04 | 旭化成アドバンス株式会社 | 皮膚粘着テープ用織物、皮膚粘着テープ、及び医療用品 |
-
2002
- 2002-03-18 JP JP2002074269A patent/JP2003278042A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7407578B2 (ja) | 2019-12-04 | 2024-01-04 | 旭化成アドバンス株式会社 | 皮膚粘着テープ用織物、皮膚粘着テープ、及び医療用品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TW201122167A (en) | Process of manufacturing ultra-soft yarn and fabric thereof | |
JP7316444B2 (ja) | 芯鞘型複合仮撚糸およびその製造方法 | |
JP2007023442A (ja) | ポリエステル先染め糸およびその製造方法 | |
JP2003278042A (ja) | 被覆弾性糸 | |
JP6529622B1 (ja) | 仮撚加工糸を用いた抗スナッグ性編地 | |
JPS583064B2 (ja) | シルキ−調ポリエステル織物の製造方法 | |
JP7194854B1 (ja) | 仮撚加工糸からなる編地 | |
JP2003073951A (ja) | 被覆糸およびその製造方法 | |
JP4604316B2 (ja) | ポリエステル仮撚加工糸およびその糸を使用した織編物 | |
JP5183179B2 (ja) | 複合加工糸の製造方法 | |
JPS6119736B2 (ja) | ||
JP2003221742A (ja) | 被覆糸およびその製造方法 | |
JP4217517B2 (ja) | 織編物 | |
JP5606894B2 (ja) | セルロースエステル系複合糸の製造方法及び織編物 | |
JP2006016700A (ja) | 伸縮性複合紡績糸およびその製造方法 | |
JPS621015B2 (ja) | ||
JP2003278039A (ja) | ポリエステル複合仮撚糸 | |
JP2008280645A (ja) | 加工糸及びその製造方法並びにその加工糸を用いた織編物 | |
JP2004270124A (ja) | ファンシーヤーンおよびその製造方法ならびに織編物 | |
JP2003119639A (ja) | 二重被覆糸およびその製造方法 | |
JP2000144541A (ja) | ポリエステル混繊糸 | |
JP2003073950A (ja) | 被覆糸およびその製造方法 | |
KR100453180B1 (ko) | 폴리에스터 가공사의 제조방법 | |
JP3988286B2 (ja) | 織編物 | |
JPH10292233A (ja) | ポリエステル系仮撚加工糸およびその製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Effective date: 20040122 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050316 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070316 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070327 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070724 |