JP2003276863A - 用紙パッケージ - Google Patents

用紙パッケージ

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JP2003276863A
JP2003276863A JP2002088402A JP2002088402A JP2003276863A JP 2003276863 A JP2003276863 A JP 2003276863A JP 2002088402 A JP2002088402 A JP 2002088402A JP 2002088402 A JP2002088402 A JP 2002088402A JP 2003276863 A JP2003276863 A JP 2003276863A
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sheet
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packaging material
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English (en)
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Minoru Yamamoto
稔 山本
Motoaki Yamanashi
素明 山梨
Keiji Seo
恵二 瀬尾
Hiroshi Taira
比呂志 平
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙がプリンタにて搬送・印字される際に
発生する印刷トラブルを防止する。 【解決手段】 用紙パッケージ9は、プリンタの被印刷
媒体としての用紙7と、積層された状態の該用紙7の外
側を覆うパッケージ材8とを有するものであり、パッケ
ージ材8から用紙7の一部を露出させた状態でプリンタ
にセットされる。この用紙パッケージ9に、パッケージ
材8に収容される用紙7に対して、幅方向のカールを強
制する折り曲げ部8f・8fを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重ねられた状態の
用紙の外側をパッケージ材で保護するとともに、該パッ
ケージ材とともにプリンタにセットできる、用紙パッケ
ージの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタとして、ライン型のサー
マルヘッドを備えたダイレクトサーマル方式のプリンタ
が知られている。該プリンタには、カット紙状の感熱紙
が、複数枚重ねられた状態でセットされる。あるいは、
複数枚重ねられた状態の感熱紙をパッケージ材で包んだ
用紙パッケージの状態で、プリンタにセットできるよう
に構成しているものもある。
【0003】前記プリンタは、用紙収容部にセットされ
た用紙の一側に接触するようにピックアップローラが設
けられており、用紙は該ローラの回転作用により繰り出
され、1枚ずつ印刷機構部へ搬送される。そして、該用
紙は、印刷機構部にて用紙の搬送方向に直交する方向に
延びるライン毎にサーマルヘッドで加熱されることによ
り、任意の文字や画像が印字される構造となっている。
【0004】上記のピックアップローラに近接して、用
紙の繰り出し方向に対し傾斜する分離案内面を有するブ
ロック体が配設される。この分離案内面は、ピックアッ
プローラにより繰り出される用紙の先頭側を当接させ、
その用紙の先頭側との間で適宜の摩擦を発生させること
で、用紙の分離を促す作用を営む。この結果、用紙は1
枚ずつ分離されて、印刷機構部の用紙供給側に向かって
搬送されてゆくのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、用紙が吸湿す
るなどの原因で、用紙が反ってカールしてしまうことが
ある。そしてこのカールの方向や程度によっては、前記
分離案内面における用紙の分離や搬送が適切に行われず
に、用紙の重送や空送が発生してしまうことがあったの
である。
【0006】即ち、前記分離案内面が用紙の分離作用を
良好に行うためには、図9の(a)のように、ピックア
ップローラ12により搬送される用紙7の先頭が、適切
な向きで真っ直ぐ分離案内面13aに当接する必要があ
る。この点、例えば図9の(b)のように、前記カール
により用紙7の先頭方向が分離案内面13aとほぼ直角
に向いてしまっている場合は、用紙7の先頭が分離案内
面13aに対して滑らないために下流側に搬送されず、
用紙の空送が起こってしまう。一方、図9の(c)のよ
うに、カールにより用紙7の先頭方向が分離案内面13
aに沿う方向に向いてしまっている場合は、分離案内面
13aによる分離作用が良好に働かずに、複数枚を同時
に下流側に送ってしまう重送が起こってしまう。
【0007】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、用紙がプリンタにて搬送・印字される際に発生する
印刷トラブルを防止する用紙パッケージを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明が解決しようとす
る課題は以上の如くであり、以下に、該課題を解決する
ための手段を説明する。
【0009】前記課題を解決するための本発明の請求項
1に記載の用紙パッケージは、プリンタの被印刷媒体と
しての用紙と、積層された状態の該用紙の外側を覆うパ
ッケージ材と、を有し、該パッケージ材から用紙の一部
を露出させた状態で、該パッケージ材とともに前記プリ
ンタにセットできるように構成した、用紙パッケージで
あって、前記パッケージ材に収容される用紙に対して、
幅方向のカールを強制するカール強制部を設けたもので
ある。
【0010】これにより、搬送される用紙は、その搬送
方向に垂直な面で切った断面が湾曲するような反り方向
にカールするように強制される。一般的に、用紙のよう
なシート状のものは、ある方向を軸として湾曲するよう
に強制的にカールさせると、それと垂直な方向のカール
は殆どなくなる。この原理により、積極的に用紙の幅方
向にカールさせることで、用紙の搬送方向のカールを防
止することができる。この結果、用紙パッケージから繰
り出される用紙は用紙搬送方向には真っ直ぐな状態とす
ることができ、前述の分離案内面に適切な向きで当接し
て、良好な分離作用を行わせることができる。従って、
用紙を用紙パッケージからピックアップローラの回転作
用により繰り出す際に、空送や重送が発生するのを防止
することができる。
【0011】なお、本明細書において「(用紙の)幅方
向のカール」とは、用紙搬送方向に垂直な面で切った断
面が湾曲するような方向のカールをいう。また、「(用
紙の)搬送方向のカール」とは、用紙搬送方向に平行な
面で切った断面が湾曲するような方向のカールをいう。
【0012】請求項2に記載の用紙パッケージは、請求
項1において、前記カール強制部は、前記パッケージ材
の用紙搬送方向先頭側の部分に設けられた折り曲げ部で
あり、該折り曲げ部の先端が、前記パッケージ材に収容
された用紙の幅方向両端部を押圧するように構成したも
のである。
【0013】この構成により、搬送される用紙は、その
搬送方向に垂直な面で切った断面が、幅方向両側が湾曲
してカールするように強制される。その結果、用紙搬送
方向には真っ直ぐな状態とされ、前述と同様に用紙の空
送や重送が防止される。更に、パッケージ材に折り曲げ
部を設ける簡単な構成で用紙のカールの強制を実現で
き、製造コストも安価である。
【0014】請求項3に記載の用紙パッケージは、請求
項1において、前記カール強制部は、前記パッケージ材
の用紙の幅方向両端縁に設けられた折り曲げ部であり、
該折り曲げ部の先端が、前記パッケージ材に収容された
用紙の幅方向両端部を押圧するように構成したものであ
る。
【0015】この構成により、搬送される用紙は、その
搬送方向に垂直な面で切った断面が、幅方向両側が湾曲
してカールするように強制される。その結果、用紙搬送
方向には真っ直ぐな状態とされ、前述と同様に用紙の空
送や重送が防止される。更に、パッケージ材に折り曲げ
部を設ける簡単な構成で用紙のカールの強制を実現で
き、製造コストも安価である。
【0016】請求項4に記載の用紙パッケージは、請求
項1から請求項3のいずれか一項において、前記カール
強制部は、前記パッケージ材に設けられた舌部に設けら
れており、該舌部は、前記用紙パッケージをプリンタに
セットしたときに、用紙の前記露出された部分をプリン
タのローラに押し当てるために押圧するプリンタ側の押
圧部材と、該用紙との間に位置するように構成している
ものである。
【0017】この構成により、カール強制部は押圧部材
によってローラ側に向かって押し当てられる。従って、
用紙がローラにより送られて積層高さが減少しても、用
紙が強制される幅方向の湾曲の度合いは安定的に保た
れ、用紙の分離搬送の安定性・確実性に優れる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を図1か
ら図11を参照しながら説明する。先ず、本実施形態に
おいて、プリンタ1にセットされる用紙パッケージ9に
ついて説明する。図1は用紙パッケージの斜視図、図2
は用紙をパッケージ材に挿入する状態を説明する斜視図
であり、図3は用紙パッケージの搬送方向先頭部の斜視
図である。そして、図4は別形態の用紙パッケージの搬
送方向先頭部の斜視図である。
【0019】用紙パッケージ9は、図1に示すように、
例えばA6〜A7サイズ程度の小サイズのカットシート
状の感熱紙(被印刷媒体。以下「用紙」と称する)7
と、該用紙7が内部に複数枚積層されて収納されるパッ
ケージ材8とを有する。そして、パッケージ材8から用
紙7の一部を露出させた状態で、該パッケージ材8と共
にプリンタ1にセットできるように構成されている。
【0020】上記のパッケージ材8は、図2に示すよう
に、用紙7が挿入される側が開放側とされた箱形の本体
8dと、本体8dの開放側の下面から延在するように設
けられた蓋部8cとを備えている。用紙7は、印字面を
下側へ向けつつ複数枚積層された状態で、本体8dの開
放側から図1中の矢印方向に挿入される。
【0021】ここで、本体8dの用紙7が挿入される内
部空間の隙間Sは、積層された状態の用紙7の全厚みT
に対して、1.1倍〜1.3倍程度、または0.5mm
程度の余裕を有して設定される。なお、この隙間Sと厚
みTが満たすべき条件は、以下に説明する二つの実験か
ら得られたものである。
【0022】(実験1)パッケージ材8の内部空間の厚
み(内寸隙間)Sを、3.5、3.7、3.9、4.
1、4.3、4.5、4.7、4.9、5.1、5.
3、5.5(mm)としたパッケージ材8をそれぞれ作
り、各パッケージ材8について、用紙7の枚数を調整し
てその全体の厚みTを3.5、3.7、3.9、4.
1、4.3、4.5(mm)としたものの挿入を試み、
挿入が可能だったものについては、当該用紙パッケージ
9を後述するプリンタ1にセットして用紙7の搬送印刷
を行った。それぞれの場合の給紙状況を表1に示す。な
お表1には、(隙間S/厚みT)の計算値、および(隙
間S−厚みT)の計算値も併せて示されている。
【0023】
【表1】
【0024】この表1に示すように、挿入する用紙全体
の厚みTに対するパッケージ材8の内寸隙間Sの値が
1.1倍以上であり、かつ、隙間Sの値が厚みTより
0.5mm以上大きい場合に、給紙状況が良好であっ
た。一方、この範囲を外れると、用紙7をパッケージ材
8に挿入できなかったり、挿入できたとしても用紙7に
対してピックアップローラ12が滑ってしまう空送が発
生した。
【0025】(実験2)実験1と同様のパッケージ材8
と用紙7との組み合わせのそれぞれについて、200k
gfの荷重をかけてピックアップローラ12により用紙
7の繰り出しを行い、この際の引出力を測定した。この
引出力の値を、表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】この表2に示すように、パッケージ材8の
内寸隙間Sの値が挿入する用紙全体の厚みTの1.1倍
以上であり、かつ、隙間Sの値が厚みTより0.5mm
以上大きい場合は、ピックアップローラ12による引出
力は相対的に小さいが、この範囲を外れると、ピックア
ップローラ12の引出力が急激に大きくなった。
【0028】前記実験1・実験2の結果により、挿入す
る用紙全体の厚みTに対するパッケージ材8の内寸隙間
Sが、1.1≦S/T、かつ、S−T≧0.5mmの条
件を満たすと、用紙7の空送を防止することができると
いう知見が得られた。なお、前記S/Tの値が大き過ぎ
ると用紙パッケージ9のコンパクト性が損なわれること
となるので、S/Tの値が最大でも1.3程度となるこ
とが望ましいことも、実験の過程で判明した。
【0029】以上に示した条件(1.1≦S/T≦1.
3、かつ、S−T≧0.5mm)を満たすようにパッケ
ージ材8の内部空間の厚みS及び用紙7の厚みTを定め
ることにより、用紙7がパッケージ材8内部に最大枚数
収容されているとき(用紙パッケージ9を最初に使用す
るとき)であっても、ピックアップローラ12によって
用紙7を後述の如く繰り出す際の引き出し荷重を小さく
抑えることができる。従って、繰り出し時に該ローラ1
2に過負荷がかかったり、用紙7に対して空転してしま
うことがない。
【0030】蓋部8cは、用紙パッケージ9を使用しな
いときは用紙7を覆って閉じた状態となっているが、プ
リンタにセットするときは蓋部8cを開いて下方に折り
返すことで、図2に示すように用紙7の一部を露出させ
ることが可能となっている。
【0031】用紙7の上面に位置する舌部8eは、露出
させた状態の用紙7を支持すると共に、図2の用紙パッ
ケージ9をプリンタにセットしたときに、後述する押圧
板18と用紙7との間に介在されるようになっており、
用紙7との間に適宜の摩擦力を発生させて、用紙7の一
枚ごとの分離をスムーズに行うことができるようにして
いる。
【0032】この舌部8eの端部の用紙の幅方向両側に
は、折り曲げ部(カール強制部)8f・8fが設けられ
ている。この折り曲げ部8f・8fは、舌部8eの長手
方向の端部が、垂直に下方に折られたものである。
【0033】従って、用紙7は本体8dに挿入したとき
には、図3に示すように用紙7の幅方向両側が下方に押
圧されて、幅方向のカールが強制されることになる。こ
れについては後述する。
【0034】上記の用紙7は、感熱することにより印字
される印字面がその一面側に形成されており、当該印字
面が下にされた状態で重ねられて、パッケージ材8とと
もにプリンタにセットされる。用紙7としては、加熱に
より発色する発色層を有する感熱発色タイプのものや、
加熱により穿孔される穿孔層を基材層上に積層した感熱
穿孔タイプのもの等、種々のものを使用できる。また、
感熱ラベルのようなものであってもよい。
【0035】なお、用紙7の幅方向両端部を押圧するた
めの構成として、図4のようなものも考えられる。この
図4の構成においては、前述したパッケージ材8の舌部
8eに折り曲げ部8f・8fを設ける代わりに、幅方向
両端縁に折り曲げ部(カール強制部)8g・8gを設け
てある。この折り曲げ部8g・8gは、舌部8eの幅方
向の両端部が、垂直に下方に折られたものである。この
構成で、用紙7は幅方向両側が下方に押圧され、幅方向
のカールが強制される。
【0036】前記折り曲げ部8fまたは8gの長さ(下
方へ折り曲げられている部分の長さ)は、用紙7の湾曲
の度合いが用紙分離のために適切となるよう、適宜調整
すれば良い。また、この折り曲げ部8fまたは8gが舌
部8eとなす角度は、垂直に限るものでもない。即ち、
当該角度を垂直よりもやや大きくして、該折り曲げ部が
外側下方に向かって傾斜するように構成してもよい。そ
うすると、用紙7の湾曲の度合いをやや緩やかとするこ
とができる。即ち、前記折り曲げ部の長さや折り角度を
調整することで、用紙の湾曲の度合いが所望となるよう
調整できることになる。
【0037】次に、プリンタ1の概略構造を、図5〜図
11を参照しながら説明する。図5はプリンタの斜視
図、図6は側面断面図である。図7は用紙収容部に用紙
をセットした状態を示した側面断面図、図8は用紙分離
部および印刷機構部の詳細を示した断面拡大図である。
図9は用紙収容部において用紙の先頭側が分離案内面に
当接する向きを示す要部断面図である。そして、図10
および図11は、それぞれ別形態の用紙パッケージの構
成を説明する斜視図である。
【0038】プリンタ1は図5に示すように、平面視で
長方形状(A6〜A7サイズ程度の大きさ)とされ、か
つ、厚みが略2cmあるいはそれ以下となる、コンパク
トな構成とされている。プリンタ1の本体ケース2は、
枠体3の下面を下カバー4で覆うとともに、上面の一部
を上カバー5で覆って形成されている。
【0039】枠体3の上面側のうち前記上カバー5で覆
われた箇所を除いた残りの部分には、図6に示すように
用紙収容部6が形成される。この用紙収容部6には、上
述した用紙パッケージ9を、図7に示すように収容可能
としている。
【0040】前記用紙収容部6の上方は蓋体10にて覆
われ、この蓋体10は図6に示すように回動自在とされ
る。本体ケース2側には図示しないロック機構が設けら
れており、前述のように用紙収容部6に用紙パッケージ
9をセットした状態で、図7に示すように蓋体10を閉
じてロックできるようになっている。
【0041】用紙収容部6の一側の端部には、用紙分離
部11としてのピックアップローラ(ローラ)12およ
び分離ブロック13等が配置されている。また、上カバ
ー5の下方には、後に詳述する印刷機構部14としての
サーマルヘッド15、プラテンローラ16、ペーパーガ
イド17が配置される。
【0042】用紙分離部11を説明する。図8に示すよ
うに、前記用紙収容部6の、前記印刷機構部14に近い
側の端部には、ピックアップローラ12と分離ブロック
13とが設けられている。前記蓋体10の用紙収容部6
側を向く内面には、押圧板(押圧部材)18が回動自在
に支持されている。この押圧板18と蓋体10との間に
はコイル状の付勢バネ19が介在され、押圧板18に対
し、該押圧板18を下方へ回動させる向きの付勢力を常
時作用させている。
【0043】用紙パッケージ9は、印字面を下側へ向け
ながら積層された状態で内部に収納されている用紙7の
うち、最も下側に位置する用紙7の下面をパッケージ材
8から一部露出させた状態で、用紙収容部6にセットさ
れる。そして、前記蓋体10を閉じてロックした際に
は、前述の付勢バネ19により下方へ付勢される押圧板
18が、パッケージ材8を介して、用紙7の前記露出し
た部分をピックアップローラ12側へ押し付け、該用紙
7の下面を該ピックアップローラ12に接触させる。
【0044】そして、前記ピックアップローラ12に近
接させて分離ブロック13が設けられ、この分離ブロッ
ク13は、ピックアップローラ12の用紙送り出し方向
(印刷機構部14の用紙供給側に向かう方向)に対して
傾斜した分離案内面13aを備えている。
【0045】この構成でピックアップローラ12が回転
駆動することにより、該ピックアップローラ12に接触
する最下層の用紙7に搬送力が加えられる。そして、前
記分離ブロック13の分離案内面13aの分離作用とあ
いまって、最下層に位置する一枚の用紙7のみが分離さ
れて送り出される。
【0046】印刷機構部14を説明する。分離ブロック
13に隣接してプラテンローラ16が回転自在に設けら
れ、その外周面に近接させてペーパーガイド17が配置
される。図8の拡大図に示すように、このペーパーガイ
ド17には、前記プラテンローラ16の外周面に沿うよ
うに、断面が横向き略「U」字状となるような凹湾曲状
の摺接面17aが形成されている。該ペーパーガイド1
7と本体ケース2との間には押圧コイルバネ20が設け
られており、前記摺接面17aをプラテンローラ16の
外周面に向けて付勢するようになっている。
【0047】この構成において、前述の用紙分離部11
で分離された用紙7は、ピックアップローラ12により
搬送されて、分離ブロック13の下端と、用紙の向きを
プラテンローラ16側へ向けるためのガイド板21の間
を通過する。
【0048】用紙7はこのガイド板21により案内さ
れ、プラテンローラ16の下面側(印刷機構部14の用
紙供給側)から、該プラテンローラ16とペーパーガイ
ド17との間に送られる。そして用紙7は、プラテンロ
ーラ16の外周面とペーパーガイド17の摺接面17a
との間で保持されつつ、プラテンローラ16の回転駆動
により横向きU字状に反転されながら搬送され、印字面
を上側に向けながらプラテンローラ16の上面側に至
る。
【0049】プラテンローラ16の上面側に位置する前
記サーマルヘッド15は、印字部たる発熱体部15aを
有している。該サーマルヘッド15は回動軸15bまわ
りに回動可能に設けられて、前記発熱体部15aがプラ
テンローラ16の上面に接離可能とされている。
【0050】なお、このようにサーマルヘッド15を回
動自在に構成したのは、前記プラテンローラ16とペー
パーガイド17との間で用紙7が詰まった場合における
ジャム紙除去作業において、サーマルヘッド15が作業
の邪魔にならないようにするためである。
【0051】サーマルヘッド15には捩りコイルバネタ
イプのスプリング22の一端が係止されて、該サーマル
ヘッド15の発熱体部15aがプラテンローラ16上面
に近接する方向の付勢力を常時加えている。
【0052】この構成で、前述のように印字面を上側に
向けながらプラテンローラ16により送られてくる用紙
の上面にサーマルヘッド15の発熱体部15aが接触
し、この接触する箇所において用紙7に印字がなされ
る。
【0053】サーマルヘッド15はラインヘッド型とさ
れ、搬送されてくる感熱型の用紙7に対し、該用紙7の
搬送方向に直交する方向に延びるライン毎に、任意の文
字や画像を印刷することができる。一本のラインにつき
印刷する際の印刷幅は、印刷対称の用紙7の幅に略等し
く設定されている。
【0054】このようにサーマルヘッド15を印刷ヘッ
ドとして用いるのは、被印刷媒体として感熱紙を用いる
ことで、インクやインクリボンなどの消耗品が不要とで
きるほか、インクの供給のための機構などを省略でき、
プリンタ1をコンパクトに構成できるからである。
【0055】感熱紙としては、サーマルヘッド15の加
熱により発色する発色層を有する感熱発色タイプのもの
や、加熱により穿孔される穿孔層を基材層上に積層した
感熱穿孔タイプのもの等、種々のものを使用できる。
【0056】前記分離ブロック13には、プラテンロー
ラ16の用紙送り出し方向に対して傾斜した排紙ガイド
面13bが形成されている。
【0057】この構成において、サーマルヘッド15の
発熱体部15aにより印字がなされた後の用紙7は、こ
の排紙ガイド面13bにより案内されて、図4に示すよ
うに、本体ケース2の上カバー5と前記蓋体10とがな
す隙間から、蓋体10の上側へ排紙される。
【0058】以上で説明したように、本実施形態の用紙
パッケージ9は、プリンタ1にセットしたときに、用紙
7の露出された部分は一側の面が舌部8eを介して押圧
板(押圧部材)18に押圧され、他側の面が回転駆動す
るピックアップローラ12に押し当てられる。用紙パッ
ケージ9の用紙7は、該ピックアップローラ12により
繰り出されて搬送先頭側が分離ブロック13の分離案内
面13aに接触することにより、用紙の分離作用が営ま
れ、印刷機構部14の用紙供給側に向けて誘導され搬送
される。
【0059】ここで、プリンタ1においては前述のとお
り、用紙7の搬送方向先頭側が適切な向きで分離案内面
13aに当接することが必要となる。即ち、前記分離案
内面が用紙の分離作用を良好に行うためには、図9の
(a)のように、ピックアップローラ12により搬送さ
れる用紙7の先頭が、適切な向きでまっすぐ分離案内面
13aに当接する必要がある。一方、図9の(b)のよ
うに、前記カールにより用紙7の先頭方向が分離案内面
13aとほぼ直角に向いてしまっている場合は、用紙7
の先頭が分離案内面13aに対して滑らないために下流
側に搬送されず、用紙の空送が起こってしまう。また、
図9の(c)のように、カールにより用紙7の先頭方向
が分離案内面13aに沿う方向に向いてしまっている場
合は、分離案内面13aによる分離作用が良好に働かず
に、複数枚を同時に下流側に送ってしまう重送が起こっ
てしまう。
【0060】この点、本実施形態では図1から図3に示
すように、舌部8eに折り曲げ部(カール強制部)8f
・8fが設けられている。従って、用紙パッケージ9に
おいて、パッケージ材8に積層された用紙7は、折り曲
げ部8f・8fにより、幅方向両側部が下方に押圧され
ている。そして、用紙パッケージ9がプリンタ1にセッ
トされると、舌部8eは押圧板18によりピックアップ
ローラ12に向けて押圧される結果、舌部8eの下方に
位置する用紙7はその幅方向端部が舌部8eの折り曲げ
部8f・8fに押されて、図3のように幅方向に強制的
にカールされる。
【0061】この結果、たとえ用紙7が搬送方向にカー
ルしており、用紙7の先頭が図9の(b)あるいは
(c)のような向きに向いていたとしても、折り曲げ部
8f・8fにより用紙7が幅方向に強制的にカールさ
れ、それに垂直な方向である用紙搬送方向のカールは無
くなる結果、図9の(a)のように用紙7の先頭も適切
な向きに向けられるのである。従って、ピックアップロ
ーラ12を駆動した場合でも、空送や重送は防止される
ことになる。
【0062】また、折り曲げ部8f・8fはパッケージ
材8の舌部8eに設けられていることから、用紙7が送
られて減少しても、それに応じて舌部8eは押圧板18
に押されて下方へ移動し、折り曲げ部8fも移動するこ
とになる。この結果、折り曲げ部8f・8fが強制する
用紙7の幅方向の湾曲の度合いは、用紙7が送られて減
少しても安定的に保たれ、用紙の分離搬送の安定性・確
実性に優れる。
【0063】なお、本実施形態においては、カール強制
部として、折り曲げ部8f・8f、または折り曲げ部8
g・8gが設けられた場合について説明したが、これに
限定されるものではない。例えば、折り曲げ部8f・8
fおよび8g・8gの両方が、舌部8eの用紙幅方向両
側に設けられていてもよい。このときは、隣接する折り
曲げ部8gと折り曲げ部8fとを互いに強固に固定する
こともでき、この構成によれば用紙のカールを確実に強
制できることになる。
【0064】また、前記実施形態においては、折り曲げ
部8f・8gは用紙7を幅方向に湾曲させるために設け
られたものであるが、逆に、折り曲げ部を、用紙7の湾
曲の度合いを抑制するために設けることもできる。即
ち、用紙7が幅方向に適度にカールしている分には用紙
の分離搬送が良好に行われるメリットがあるが、その一
方でカールの度合いが過剰であると以下に説明するよう
な不都合があるのである。即ち、プリンタ1の前記用紙
収容部6には用紙7の幅方向端縁をガイドするガイド部
材が設けられているのが通常であり、用紙搬送時には用
紙7の側部がガイドされることによって用紙7の斜行が
防止されるようになっている。しかし前述のように用紙
7の湾曲の度合いが強いと、その分だけ用紙7の幅が減
少してガイド部材と用紙7との間に隙間が生じ、用紙7
を適切にガイドできず斜行が起こってしまう。この斜行
は、サーマルヘッド15による用紙7への印字が斜めと
なってしまう原因となるほか、斜行の程度が激しい場合
には用紙7の隅が破損したり、プリンタ1の搬送経路に
用紙が詰まったりする原因になる。
【0065】このような問題を解消するために、図10
に示す実施形態においては、パッケージ材8の前記舌部
8eの幅方向中央部に「コ」字状の切込みを形成して下
方に折り曲げ、折り曲げ部8hを形成している。この折
り曲げ部8hが、本体8d内に収納される用紙7の幅方
向中央部に当接して上方から押圧することで、用紙7が
幅方向に過剰に湾曲することを防止することができる。
この結果、前述のような用紙の斜行の問題は回避できる
ことになる。なお、図11に示すように、パッケージ材
8の本体8dに折り曲げ部8iを設けても、同様の効果
が得られる。
【0066】
【発明の効果】本発明では以上に示すように、用紙のカ
ール(巻き癖)の方向を用紙幅方向のものとなるよう強
制することができる。従って、用紙の分離搬送を確実か
つスムーズに行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】用紙パッケージの斜視図である。
【図2】用紙をパッケージ材に挿入する状態を説明する
斜視図である。
【図3】用紙パッケージの搬送方向先頭部の斜視図であ
る。
【図4】別形態の用紙パッケージの搬送方向先頭部の斜
視図である。
【図5】プリンタの斜視図である。
【図6】プリンタの側面断面図である。
【図7】用紙収容部に用紙をセットした状態を示した側
面断面図である。
【図8】用紙分離部および印刷機構部の詳細を示した断
面拡大図である。
【図9】用紙収容部において用紙の先頭側が分離案内面
に当接する向きを示す要部断面図である。
【図10】別形態の用紙パッケージの構成を説明する斜
視図である。
【図11】更に別形態の用紙パッケージの構成を説明す
る斜視図である。
【符号の説明】
7 用紙 8 パッケージ材 8f 折り曲げ部(カール強制部) 9 用紙パッケージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬尾 恵二 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 平 比呂志 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 3F343 FA02 FB04 FC12 GA01 GC01 GD01 HA22 HB03 HB06 HC03 HC22 HC27 HC30 KB14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリンタの被印刷媒体としての用紙と、 積層された状態の該用紙の外側を覆うパッケージ材と、
    を有し、 該パッケージ材から用紙の一部を露出させた状態で、該
    パッケージ材とともに前記プリンタにセットできるよう
    に構成した、用紙パッケージであって、 前記パッケージ材に収容される用紙に対して、幅方向の
    カールを強制するカール強制部を設けたことを特徴とす
    る、 用紙パッケージ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の用紙パッケージであっ
    て、前記カール強制部は、前記パッケージ材の用紙搬送
    方向先頭側の部分に設けられた折り曲げ部であり、該折
    り曲げ部の先端が、前記パッケージ材に収容された用紙
    の幅方向両端部を押圧するように構成したことを特徴と
    する、用紙パッケージ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の用紙パッケージであっ
    て、前記カール強制部は、前記パッケージ材の用紙の幅
    方向両端縁に設けられた折り曲げ部であり、該折り曲げ
    部の先端が、前記パッケージ材に収容された用紙の幅方
    向両端部を押圧するように構成したことを特徴とする、
    用紙パッケージ。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか一項に
    記載の用紙パッケージであって、前記カール強制部は、
    前記パッケージ材に設けられた舌部に設けられており、
    該舌部は、前記用紙パッケージをプリンタにセットした
    ときに、用紙の前記露出された部分をプリンタのローラ
    に押し当てるために押圧するプリンタ側の押圧部材と、
    該用紙との間に位置するように構成していることを特徴
    とする、用紙パッケージ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010116223A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Canon Inc カール押え部材、シートパッケージ、シート給送装置及び画像形成装置

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