JP2003276690A - サイドスラスタおよびそのサイドスラスタを備えた船舶、並びにサイドスラスタの製造方法 - Google Patents

サイドスラスタおよびそのサイドスラスタを備えた船舶、並びにサイドスラスタの製造方法

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JP2003276690A
JP2003276690A JP2002164169A JP2002164169A JP2003276690A JP 2003276690 A JP2003276690 A JP 2003276690A JP 2002164169 A JP2002164169 A JP 2002164169A JP 2002164169 A JP2002164169 A JP 2002164169A JP 2003276690 A JP2003276690 A JP 2003276690A
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starboard
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Hiroshi Tamura
浩 田村
Yasushi Sakaeda
靖 栄田
Toshinobu Sakamoto
利伸 坂本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計図をかきおこす時間を大幅に短縮するこ
とができ、かつ船舶を建造する際に作業時間を大幅に短
縮することができるサイドスラスタおよびそのサイドス
ラスタを備えた船舶を提供すること。 【解決手段】 船体の左舷側外板4に設けられた左舷側
開口部5と、前記船体の右舷側外板6に設けられた右舷
側開口部7と、前記左舷側開口部5と前記右舷側開口部
7とを連通するスラスタトンネル8と、前記スラスタト
ンネル8内に配置されるスラスタ本体と、を具備するサ
イドスラスタ3において、前記左舷側開口部5と前記ス
ラスタトンネル8の内壁8aとを連設する左舷側スラス
タ壁面9、および前記右舷側開口部7と前記スラスタト
ンネル8の内壁8aとを連設する右舷側スラスタ壁面1
0が、錐体の側面形状の一部を形成するように設けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サイドスラスタお
よびそのサイドスラスタを備えた船舶、並びにサイドス
ラスタの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サイドスラスタは、船体の前部および/
または後部の水中部分に設けられて、船舶を横方向に移
動せしめる推力を生じさせることができるものである。
このサイドスラスタは、船体の左舷側外板に設けられた
左舷側開口部と、船体の右舷側外板に設けられた右舷側
開口部と、これら左舷側開口部と右舷側開口部とを連通
するスラスタトンネルと、スラスタトンネル内に配置さ
れるスラスタ本体とを主たる要素として構成されたもの
である。
【0003】このようなサイドスラスタは、主として離
岸・着岸時の操船を支援するために使用されている。ま
た、ケーブル敷設船などの特殊作業船においては、ダイ
ナミックポジショニングやプラグ曳航時に風や波、ある
いは潮流などの外乱に対して船舶の方向やコースをキー
プするためにも使用されることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】さて、このようなサイ
ドスラスタを船舶等に設ける際、当該船舶等の外板が曲
面で(三次元的に)形成されているため、左舷側開口部
とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラスタ
壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内壁と
を連設する右舷側スラスタ壁面の形状を設計図におこす
ことが難しく、設計図をかきおこすのに非常に長い時間
を必要とするという問題点があった。また、船舶を建造
する際にも、当該船舶の外板が曲面で(三次元的に)形
成されているため、これら左舷側スラスタ壁面および右
舷側スラスタ壁面の形状を決定するのが難しく、作業に
非常に長い時間を必要とするという問題点があった。
【0005】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、サイドスラスタの左舷側開口部とスラスタトンネ
ルの内壁とを連設する左舷側スラスタ壁面、および右舷
側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側
スラスタ壁面の設計を簡略化することができて、設計図
をかきおこす時間を大幅に短縮することができ、かつ船
舶を建造する際にこれら左舷側スラスタ壁面および右舷
側スラスタ壁面の形状を容易に決定することができて、
作業時間を大幅に短縮することができるサイドスラスタ
およびそのサイドスラスタを備えた船舶、並びにサイド
スラスタの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のサイドスラスタ
およびそのサイドスラスタを備えた船舶、並びにサイド
スラスタの製造方法では、上記課題を解決するため、以
下の手段を採用した。すなわち、請求項1記載のサイド
スラスタによれば、船体の左舷側外板に設けられた左舷
側開口部と、前記船体の右舷側外板に設けられた右舷側
開口部と、前記左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連
通するスラスタトンネルと、前記スラスタトンネル内に
配置されるスラスタ本体と、を具備するサイドスラスタ
において、前記左舷側開口部と前記スラスタトンネルの
内壁とを連設する左舷側スラスタ壁面、および前記右舷
側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連設する右
舷側スラスタ壁面が、錐体の側面形状の一部を形成する
ように設けられていることを特徴とする。
【0007】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、錐体の側面形状
の一部を形成するように設けられている。すなわち、こ
れら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形
状が、数学的に簡便に定義することのできる錐体の側面
形状で決定されることとなる。
【0008】請求項2に記載のサイドスラスタによれ
ば、前記錐体は円錐であることを特徴とする。
【0009】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、円錐の側面形状
の一部を形成するように決定されることとなる。すなわ
ち、これら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁
面の形状が、錐体の中でも数学的に最も簡便に定義する
ことのできる円錐の側面形状で決定されることとなる。
【0010】請求項3に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項1または2に記載のサイドスラスタにおい
て、前記錐体の頂点から底面に引いた垂線は、前記左舷
側開口部または前記右舷側開口部の略中央に位置する船
体外板の法線よりも船尾側に傾けて設けられていること
を特徴とする。
【0011】このサイドスラスタにおいては、錐体の頂
点から底面に引いた垂線が、左舷側開口部または右舷側
開口部の略中央に位置する船体外板の法線よりも船尾側
に傾けられている。すなわち、船尾側に位置する壁面
が、船首側から船尾側に向かう流線に近づくように接続
されることとなる。
【0012】請求項4に記載のサイドスラスタによれ
ば、船体の左舷側外板に設けられた左舷側開口部と、前
記船体の右舷側外板に設けられた右舷側開口部と、前記
左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連通するスラスタ
トンネルと、前記スラスタトンネル内に配置されるスラ
スタ本体と、を具備するサイドスラスタにおいて、前記
左舷側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連設す
る左舷側スラスタ壁面、および前記右舷側開口部と前記
スラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ壁
面は、ルールド面として形成されたものであることを特
徴とする。
【0013】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、ルールド(rule
d)面で定義されることとなる。すなわち、これら左舷
側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状が、CA
Dにより簡便に定義することのできるルールド面で決定
されることとなる。
【0014】請求項5に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項4に記載のサイドスラスタにおいて、前記左
舷側開口部および前記右舷側開口部の輪郭線は、前記ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円筒と、
前記左舷側外板および前記右舷側外板とが交わる交線と
され、前記左舷側スラスタ壁面および前記右舷側スラス
タ壁面の内方側の輪郭線は、前記スラスタトンネルの内
壁を前記左舷側外板および前記右舷側外板の方に延長
し、前記左舷側外板および前記右舷側外板と交わった位
置から内方に所定距離ずつだけ移動させた第二の交線と
されていることを特徴とする。
【0015】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、スラスタトンネ
ルの内径よりも大きい径を有する円筒と、左舷側外板お
よび右舷側外板とが交わる交線、およびスラスタトンネ
ルの内壁を左舷側外板および右舷側外板の方に延長し、
左舷側外板および右舷側外板と交わった位置から内方に
所定距離ずつだけ移動させた第二の交線を結ぶ面で定義
されることとなる。すなわち、これら左舷側スラスタ壁
面および右舷側スラスタ壁面の形状が、数学的に最も簡
便に定義することのできる円筒と、船体外板との交線で
決定されることとなる。
【0016】請求項6に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項5に記載のサイドスラスタにおいて、前記ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円筒の中
心軸線と、前記スラスタトンネルの内壁を形成する円筒
の中心軸線とは、同一線上に位置していることを特徴と
する。
【0017】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面がそれぞれ、同一中
心軸線を有する径の異なる円筒と、左舷側外板および右
舷側外板とが交わる二本の交線を結ぶ面で定義されるこ
ととなる。すなわち、左舷側スラスタ壁面および右舷側
スラスタ壁面を決定する二本の交線は、円筒の径を変更
するだけで簡単に求められることとなる。
【0018】請求項7に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項5に記載のサイドスラスタにおいて、前記ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円筒の中
心軸線は、前記スラスタトンネルの内壁を形成する円筒
の中心軸線よりも船尾側にずらして配置されていること
を特徴とする。
【0019】このサイドスラスタにおいては、船尾側に
位置するスラスタ壁面の傾斜が緩やかになり、かつ船体
外板の表面になだらかに接続されることとなる。すなわ
ち、船尾側に位置するスラスタ壁面が、船首側から船尾
側に向かう流線に近づくように接続されることとなる。
【0020】請求項8に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項4に記載のサイドスラスタにおいて、前記左
舷側開口部および前記右舷側開口部の輪郭線は、前記ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい短軸長さを有する断
面楕円形の筒と、前記左舷側外板および前記右舷側外板
とが交わる交線とされ、前記左舷側スラスタ壁面および
前記右舷側スラスタ壁面の内方側の輪郭線は、前記スラ
スタトンネルの内壁を前記左舷側外板および前記右舷側
外板の方に延長し、前記左舷側外板および前記右舷側外
板と交わった位置から内方に所定距離ずつだけ移動させ
た第二の交線とされており、前記楕円形の筒の長軸軸線
が、前記船体の船首尾線に対して略平行となるように配
置されていることを特徴とする。
【0021】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、スラスタトンネ
ルの内径よりも大きい短軸長さを有する断面楕円形の筒
と、左舷側外板および右舷側外板とが交わる交線、およ
びスラスタトンネルの内壁を左舷側外板および右舷側外
板の方に延長し、左舷側外板および右舷側外板と交わっ
た位置から内方に所定距離ずつだけ移動させた第二の交
線を結ぶ面で定義されることとなる。すなわち、これら
左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状
が、数学的に最も簡便に定義することのできる円筒と、
船体外板との交線で決定されることとなる。また、船尾
側に位置するスラスタ壁面の傾斜が緩やかになり、かつ
船体外板の表面になだらかに接続されることとなる。す
なわち、船尾側に位置するスラスタ壁面が、船首側から
船尾側に向かう流線に近づくように接続されることとな
る。
【0022】請求項9に記載のサイドスラスタによれ
ば、請求項8に記載のサイドスラスタにおいて、前記ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい短軸長さを有する断
面楕円形の筒の中心軸線と、前記スラスタトンネルの内
壁を形成する円筒の中心軸線とは、同一線上に位置して
いることを特徴とする。
【0023】このサイドスラスタにおいては、左舷側開
口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側スラ
スタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの内
壁とを連設する右舷側スラスタ壁面がそれぞれ、同一中
心軸線を有する径の小さい円筒および径の大きい断面楕
円形の筒と、左舷側外板および右舷側外板とがそれぞれ
交わる二本の交線を結ぶ面で定義されることとなる。す
なわち、数学的に定義しやすい円筒および断面楕円形の
筒を適用することにより、左舷側スラスタ壁面および右
舷側スラスタ壁面を決定する二本の交線が、簡単に求め
られることとなる。
【0024】請求項10に記載の船舶によれば、請求項
1から9のいずれか一項に記載のサイドスラスタを具備
してなることを特徴とする。
【0025】この船舶によれば、左舷側開口部とスラス
タトンネルの内壁とを連設する左舷側スラスタ壁面、お
よび右舷側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設す
る右舷側スラスタ壁面が、数学的に定義され得るサイド
スラスタを具備することとなる。
【0026】請求項11に記載のサイドスラスタの製造
方法によれば、船体の左舷側外板に設けられた左舷側開
口部と、前記船体の右舷側外板に設けられた右舷側開口
部と、前記左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連通す
るスラスタトンネルと、前記スラスタトンネル内に配置
されるスラスタ本体と、を具備するサイドスラスタの製
造方法であって、前記左舷側開口部と前記スラスタトン
ネルの内壁とを連設する左舷側スラスタ壁面、および前
記右舷側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連設
する右舷側スラスタ壁面は、ルールド面として作図さ
れ、その作図に基づいて製作されたものであることを特
徴とする。
【0027】このサイドスラスタの製造方法において
は、左舷側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設す
る左舷側スラスタ壁面、および右舷側開口部とスラスタ
トンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、CA
D内においてルールド面として作図され、その作図に基
づいて製作されることとなる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るサイドスラス
タの一実施形態を図面に基づいて説明する。図1(a)
は船底前部の概略右側面図、(b)は(a)のb−b線
視断面図である。図1に示す実施形態において、符号1
は船舶の船底前部、2はバルバスバウ、3はバウスラス
タ(サイドスラスタ)である。
【0029】このバウスラスタ3は、船底前部1の左舷
側外板4に設けられた左舷側開口部5と、船底前部1の
右舷側外板6に設けられた右舷側開口部7と、左舷側開
口部5と右舷側開口部7とを連通するスラスタトンネル
8と、このスラスタトンネル8内に配置されるスラスタ
本体(図示せず)とを具備するものである。そして、左
舷側開口部5とスラスタトンネル8の内壁8aとを連設
する左舷側スラスタ壁面9、および右舷側開口部7とス
ラスタトンネル8の内壁8aとを連設する右舷側スラス
タ壁面10は、錐体の側面形状の一部を形成するように
設けられている。すなわち、たとえば図1(b)に示す
頂角αを有する仮想円錐の頂点tが、図1(a)に示す
スラスタトンネル8内に位置する点pにあうようにして
挿入され、この仮想円錐の側面で切り取られるように壁
面10が形成されている。
【0030】このように、バウスラスタ3の壁面10
が、数学的に定義できる(数式で表すことができる)円
錐の壁面の一部として形成されることにより、バウスラ
スタ3のスラスタ壁面の形状の設計図を容易に作成する
ことができて、設計図をかきおこす時間を大幅に短縮す
ることができる。また、船舶を建造する際にこれら左舷
側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状を容易
に工作することができて、作業時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【0031】また、図1(a)のII-II線視断面図であ
る図2(ただし、図2において左側が船尾側、右側が船
首側である)に示すように、図1に示した仮想円錐の頂
点tが、スラスタトンネル8の延在方向に平行となる中
心軸線よりも前方に位置する図1(a)の点p’の位置
にくるようにするとさらに有利である。すなわち、仮想
円錐の頂点tから底面bに引いた垂線sは、左舷側開口
部5(図1(b)参照)または右舷側開口部7の中心に
位置する船体外板4,6の法線hよりも船尾側に傾けて
設けるようにする。
【0032】このように、仮想円錐の頂点tから底面b
に引いた垂線sが、船体外板4,6の法線hよりも船尾
側に傾けられることにより、船尾側に位置する壁面9,
10の傾斜が緩やかになり、かつ船体外板4,6の表面
になだらかに接続されることとなるので、船首から船尾
への水流をスムーズに流すことができて、船体抵抗を低
減させることができる。
【0033】つぎに、図3を用いて本発明によるサイド
スラスタの他の実施形態を説明する。図3(a)は船底
前部の概略右側面図、(b)は(a)のIII-III線視断
面図である。図3に示す実施形態において、符号1は船
舶の船底前部、2はバルバスバウ、33はバウスラスタ
(サイドスラスタ)である。
【0034】図3に示すように、たとえばスラスタトン
ネル8が内径Dを有する円筒形である場合、この円筒形
よりも大きい径(たとえばD+2d)D’を有する円筒
と、左舷側外板4および右舷側外板6との交線が、左舷
側開口部35および右舷側開口部37をそれぞれ形成す
るようになっている。すなわち、スラスタトンネル8の
内径Dよりも大きい径D’を有する円筒と、左舷側外板
4および右舷側外板6との交線はそれぞれ、左舷側開口
部35および右舷側開口部37の輪郭線となる。また、
図3(b)に示すように、スラスタトンネル8の内壁8
aを左舷側外板4および右舷側外板6の側に延長し、左
舷側外板4および右舷側外板6と交わった位置から内方
に距離l(所定距離)ずつ移動させたところの線をそれ
ぞれ第二の交線35’,37’とする。
【0035】そして、これら左舷側開口部35と第二の
交線35’とをつなぐ面(以下、ルールド(ruled)面
という)、および右舷側開口部37と第二の交線37’
とをつなぐ面がそれぞれ、左舷側スラスタ壁面39およ
び右舷側スラスタ壁面40となる。これら左舷側スラス
タ壁面39および右舷側スラスタ壁面40は、たとえば
左舷側開口部35および右舷側開口部37と、第二の交
線35’,37’とをそれぞれ百等分し、対応する各点
を結んで線として、隣接する線同士をさらに結んで形成
される面である。なお、図3(a)に示すように、この
実施形態において、スラスタトンネル8の内壁8aが形
成する円筒の中心軸線Cと、スラスタトンネル8の内径
よりも大きい径D’を有する円筒の中心軸線C’とは、
同一線(紙面に垂直な方向に延在する線)上に位置して
いる。
【0036】このように、バウスラスタ3の左舷側スラ
スタ壁面39および右舷側スラスタ壁面40が、左舷側
開口部35および右舷側開口部37と、第二の交線3
5’,37’とを結ぶルールド面として定義される(CA
Dを用いて簡単に三次元化される)ことにより、バウス
ラスタ33のスラスタ壁面39,40の形状の設計図を
容易に作成することができて、設計図をかきおこす時間
を大幅に短縮することができる。また、船舶を建造する
際にこれら左舷側スラスタ壁面39および右舷側スラス
タ壁面40の形状を容易に工作することができて、作業
時間を大幅に短縮することができる。
【0037】図4は本発明によるサイドスラスタの別の
実施形態を示す図であって、図4(a)は船底前部の概
略右側面図、(b)は(a)のIV-IV線視断面図であ
る。図4に示す実施形態において、符号1は船舶の船底
前部、2はバルバスバウ、43はバウスラスタ(サイド
スラスタ)である。
【0038】図4に示すように、図3に示すスラスタト
ンネル8の内径Dよりも大きい径D’を有する円筒の代
わりに、スラスタトンネル8の内径Dよりも大きい短軸
長さD1を有する断面楕円形の筒とすることもできる。
図4に示す実施形態の場合、短軸は鉛直方向と略平行と
なる方向に延在し、かつ長軸は水平方向(船体の船首尾
線)と略平行となる方向に延在するようになっている。
【0039】すなわち、スラスタトンネル8の内径Dよ
りも大きい短軸長さD1を有する断面楕円形の筒と右舷
側外板6との交線は、右舷側開口部47の輪郭線とな
る。また、図4(b)に示すように、スラスタトンネル
8の内壁8aを右舷側外板6の側に延長し、右舷側外板
6と交わった位置から内方に距離l(所定距離)ずつ移
動させたところの線を第二の交線47’とする。
【0040】そして、これら右舷側開口部47と第二の
交線47’とをつなぐ面(以下、ルールド(ruled)面
という)が、右舷側スラスタ壁面50となる。また、左
舷側スラスタ壁面についても同様に形成されることとな
る。
【0041】右舷側スラスタ壁面50は、たとえば右舷
側開口部47と、第二の交線47’とをそれぞれ百等分
し、対応する各点を結んで線として、これら隣接する線
同士をさらに結んで形成される面である。なお、図3
(a)と同様、図4(a)に示すように、この実施形態
において、スラスタトンネル8の内壁8aが形成する円
筒の中心軸線Cと、スラスタトンネル8の内径Dよりも
大きい短軸長さD1を有する断面楕円形の筒の中心軸線
C’とは、同一線(紙面に垂直な方向に延在する線)上
に位置している。
【0042】このように、バウスラスタ43の右舷側ス
ラスタ壁面50が、右舷側開口部47と、第二の交線4
7’とを結ぶルールド面として定義される(CADを用い
て簡単に三次元化される)ことにより、バウスラスタ4
3のスラスタ壁面の形状の設計図を容易に作成すること
ができて、設計図をかきおこす時間を大幅に短縮するこ
とができる。また、船舶を建造する際にこれら左舷側ス
ラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状を容易に工
作することができて、作業時間を大幅に短縮することが
できる。
【0043】また、左舷側開口部および右舷側開口部4
7の輪郭線が、スラスタトンネル8の内径Dよりも大き
い短軸長さD1を有する断面楕円形の筒と、左舷側外板
および右舷側外板6との交線とされることにより、船尾
側に位置する壁面50の傾斜が緩やかになり、かつ船体
外板6の表面になだらかに接続されることとなるので、
船首から船尾への水流をスムーズに流すことができて、
船体抵抗を低減させることができる。
【0044】図5は本発明によるサイドスラスタのさら
に別の実施形態を示す図であって、図5(a)は船底前
部の概略右側面図、(b)は(a)のV-V線視断面図で
ある。図5に示す実施形態において、符号1は船舶の船
底前部、2はバルバスバウ、53はバウスラスタ(サイ
ドスラスタ)である。
【0045】図5に示すように、図3(a)に示すスラ
スタトンネル8の内径よりも大きい径D1を有する円筒
の中心軸線C’を、スラスタトンネル8の内壁8aが形
成する円筒の中心軸線Cよりも船尾側(図において左
側)にずらして配置させることもできる。すなわち、ス
ラスタトンネル8の内径Dよりも大きい径D1を有する
円筒と、右舷側外板6との交線は、右舷側開口部57の
輪郭線となる。また、図5(b)に示すように、スラス
タトンネル8の内壁8aを右舷側外板6の側に延長し、
右舷側外板6と交わった位置から内方に距離l(所定距
離)ずつ移動させたところの線を第二の交線57’とす
る。
【0046】そして、これら右舷側開口部57と第二の
交線57’とをつなぐ面(以下、ルールド(ruled)面
という)が、右舷側スラスタ壁面60となる。また、左
舷側スラスタ壁面についても同様に形成されることとな
る。
【0047】右舷側スラスタ壁面60は、たとえば右舷
側開口部57と、第二の交線57’とをそれぞれ百等分
し、対応する各点を結んで線として、隣接する線同士を
さらに結んで形成される面である。
【0048】このように、バウスラスタ53の右舷側ス
ラスタ壁面60が、右舷側開口部57と、第二の交線5
7’とを結ぶルールド面として定義される(CADを用い
て簡単に三次元化される)ことにより、バウスラスタ5
3のスラスタ壁面の形状の設計図を容易に作成すること
ができて、設計図をかきおこす時間を大幅に短縮するこ
とができる。また、船舶を建造する際にこれら左舷側ス
ラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状を容易に工
作することができて、作業時間を大幅に短縮することが
できる。
【0049】また、スラスタトンネル8の内径よりも大
きい径D1を有する円筒の中心軸線C’が、スラスタト
ンネル8の内壁8aが形成する円筒の中心軸線Cよりも
船尾側(図において左側)にずらして配置されることに
より、船尾側に位置する壁面60の傾斜が緩やかにな
り、かつ船体外板6の表面になだらかに接続されること
となるので、船首から船尾への水流をスムーズに流すこ
とができて、船体抵抗を低減させることができる。
【0050】なお、以上述べてきた実施形態では、本発
明をバウスラスタに適用したものを説明してきたが、本
発明はバウスラスタに限定されるものではなく、スター
ンスラスタにも当然適用できるものである。また、図1
および図2を用いて説明した実施形態では、錐体として
円錐のものを例に挙げて説明してきたが、本発明は円錐
に限定されるものではなく、たとえば六角錐や八角錐、
あるいは十二角錐などの多角錐、あるいは底面の平面視
形状が楕円を有するようなものであっても良い。
【0051】さらに、図4に示す実施形態において、左
舷側開口部および右舷側開口部47の輪郭線は、スラス
タトンネル8の内径Dよりも大きい短軸長さD1を有す
る断面楕円形の筒と、左舷側外板および右舷側外板6と
の交線とされているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、たとえば断面卵形を有する筒と、左舷側外板
および右舷側外板6との交線とすることもできる。
【0052】
【発明の効果】本発明のサイドスラスタおよびそのサイ
ドスラスタを備えた船舶、並びにサイドスラスタの製造
方法によれば、以下の効果を奏する。請求項1に記載の
サイドスラスタによれば、左舷側スラスタ壁面および右
舷側スラスタ壁面の形状が、数学的に定義することので
きる錐体の側面形状の一部を形成するように設けられて
いるので、これら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラ
スタ壁面の設計を、例えば3次元CADの曲面演算機能を
用いることで大幅に簡略化することができて、設計図を
かきおこす時間を大幅に短縮することができ、かつ船舶
を建造する際にこれら左舷側スラスタ壁面および右舷側
スラスタ壁面の形状を容易に決定することができて、作
業時間を大幅に短縮することができるという効果を奏す
る。
【0053】請求項2に記載のサイドスラスタによれ
ば、左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形
状が、数学的に定義することのできる錐体のうち、最も
簡単な数式により定義することのできる円錐の側面形状
の一部を形成するように設けられることとなるので、コ
ンピュータによる演算速度を最大限速めることができ、
設計図をかきおこす時間を最大限に短縮することがで
き、かつ船舶を建造する際にこれら左舷側スラスタ壁面
および右舷側スラスタ壁面の形状を平面の鋼板の上に罫
書いて切り出し、円錐に沿って曲げて端部を張り合わせ
るだけで済む為、複雑な3次元曲げの作業を必要としな
いので、作業時間を最大限に短縮することができるとい
う効果を奏する。
【0054】請求項3に記載のサイドスラスタによれ
ば、錐体の頂点から底面に引いた垂線が、左舷側開口部
または右舷側開口部の略中央に位置する船体外板の法線
よりも船尾側に傾けられることとなるので、船尾側に位
置する壁面の傾斜が緩やかになり、かつ船体外板の表面
になだらかに接続されることとなるので、船首から船尾
への水流をスムーズに流すことができて、船体抵抗を低
減させることができるという効果を奏する。
【0055】請求項4に記載のサイドスラスタによれ
ば、左舷側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設す
る左舷側スラスタ壁面、および右舷側開口部とスラスタ
トンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、ル
ールド面で定義されることとなるので、これら左舷側ス
ラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の設計を大幅に簡
略化することができて、設計図をかきおこす時間を大幅
に短縮することができ、かつ船舶を建造する際にこれら
左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状を
容易に決定することができて、作業時間を大幅に短縮す
ることができるという効果を奏する。
【0056】請求項5に記載のサイドスラスタによれ
ば、左舷側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設す
る左舷側スラスタ壁面、および右舷側開口部とスラスタ
トンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円筒と、
左舷側外板および右舷側外板とが交わる交線、およびス
ラスタトンネルの内壁を左舷側外板および右舷側外板の
方に延長し、左舷側外板および右舷側外板と交わった位
置から内方に所定距離ずつだけ移動させた第二の交線を
結ぶ面で定義されることとなるので、これら左舷側スラ
スタ壁面および右舷側スラスタ壁面の設計を大幅に簡略
化することができて、設計図をかきおこす時間を大幅に
短縮することができ、かつ船舶を建造する際にこれら左
舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形状を容
易に決定することができて、作業時間を大幅に短縮する
ことができるという効果を奏する。
【0057】請求項6に記載のサイドスラスタによれ
ば、左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面を決
定する二本の交線が、円筒の径を変更するだけで簡単に
求められることとなるので、これら左舷側スラスタ壁面
および右舷側スラスタ壁面の設計をより簡略化すること
ができて、設計図をかきおこす時間をより短縮すること
ができ、かつ船舶を建造する際にこれら左舷側スラスタ
壁面および右舷側スラスタ壁面の形状をより容易に決定
することができて、作業時間をより短縮することができ
るという効果を奏する。
【0058】請求項7に記載のサイドスラスタによれ
ば、船尾側に位置するスラスタ壁面の傾斜が緩やかにな
り、かつ船体外板の表面になだらかに接続されることと
なるので、船首から船尾への水流をスムーズに流すこと
ができて、船体抵抗を低減させることができるという効
果を奏する。
【0059】請求項8に記載のサイドスラスタによれ
ば、左舷側開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設す
る左舷側スラスタ壁面、および右舷側開口部とスラスタ
トンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、ス
ラスタトンネルの内径よりも大きい短軸長さを有する断
面楕円形の筒と、左舷側外板および右舷側外板とが交わ
る交線、およびスラスタトンネルの内壁を左舷側外板お
よび右舷側外板の方に延長し、左舷側外板および右舷側
外板と交わった位置から内方に所定距離ずつだけ移動さ
せた第二の交線を結ぶ面で定義されることとなるので、
これら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の
設計を大幅に簡略化することができて、設計図をかきお
こす時間を大幅に短縮することができ、かつ船舶を建造
する際にこれら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラス
タ壁面の形状を容易に決定することができて、作業時間
を大幅に短縮することができるという効果を奏する。ま
た、船尾側に位置するスラスタ壁面の傾斜が緩やかにな
り、かつ船体外板の表面になだらかに接続されることと
なるので、船首から船尾への水流をスムーズに流すこと
ができて、船体抵抗を低減させることができるという効
果を奏する。
【0060】請求項9に記載のサイドスラスタによれ
ば、数学的に定義しやすい円筒および断面楕円形の筒を
適用することにより、左舷側スラスタ壁面および右舷側
スラスタ壁面を決定する二本の交線が、簡単に求められ
ることとなるので、これら左舷側スラスタ壁面および右
舷側スラスタ壁面の設計をより簡略化することができ
て、設計図をかきおこす時間をより短縮することがで
き、かつ船舶を建造する際にこれら左舷側スラスタ壁面
および右舷側スラスタ壁面の形状をより容易に決定する
ことができて、作業時間をより短縮することができると
いう効果を奏する。
【0061】請求項10に記載の船舶によれば、左舷側
開口部とスラスタトンネルの内壁とを連設する左舷側ス
ラスタ壁面、および右舷側開口部とスラスタトンネルの
内壁とを連設する右舷側スラスタ壁面が、数学的に定義
されるサイドスラスタを具備することとなるので、これ
ら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の設計
を簡略化することができて、設計図をかきおこす時間を
大幅に短縮することができ、かつ船舶を建造する際にこ
れら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラスタ壁面の形
状を容易に工作することができて、作業時間を大幅に短
縮することができるという効果を奏する。
【0062】請求項11に記載のサイドスラスタの製造
方法によれば、左舷側開口部とスラスタトンネルの内壁
とを連設する左舷側スラスタ壁面、および右舷側開口部
とスラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側スラスタ
壁面が、CAD内においてルールド面として作図され、そ
の作図に基づいて製作されることとなるので、船舶を建
造する際にこれら左舷側スラスタ壁面および右舷側スラ
スタ壁面の形状を容易に工作することができて、作業時
間を大幅に短縮することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるサイドスラスタの一実施形態を
示す図であって、(a)は船底前部の概略右側面図、
(b)は(a)のb−b線視断面図である。
【図2】 図1(a)のII-II線視断面図であって、図
1(a)の円錐の頂点が図1(a)の点p’に位置す
る、本発明によるサイドスラスタの他の実施形態を示す
図である。
【図3】 本発明によるサイドスラスタの他の実施形態
を示す図であって、(a)は船底前部の概略右側面図、
(b)は(a)のIII-III線視断面図である。
【図4】 本発明によるサイドスラスタの別の実施形態
を示す図であって、(a)は船底前部の概略右側面図、
(b)は(a)のIV-IV線視断面図である。
【図5】 本発明によるサイドスラスタのさらに別の実
施形態を示す図であって、(a)は船底前部の概略右側
面図、(b)は(a)のV-V線視断面図である。
【符号の説明】
3 バウスラスタ(サイドスラスタ) 4 左舷側外板 5 左舷側開口部 6 右舷側外板 7 右舷側開口部 8 スラスタトンネル 8a 内壁 9 左舷側スラスタ壁面 10 右舷側スラスタ壁面 33 バウスラスタ(サイドスラスタ) 35 左舷側開口部 37 右舷側開口部 39 左舷側スラスタ壁面 40 右舷側スラスタ壁面 43 バウスラスタ(サイドスラスタ) 47 右舷側開口部 50 右舷側スラスタ壁面 53 バウスラスタ(サイドスラスタ) 57 右舷側開口部 60 右舷側スラスタ壁面 b 底面 h 法線 s 垂線 t 頂点

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体の左舷側外板に設けられた左舷側開
    口部と、 前記船体の右舷側外板に設けられた右舷側開口部と、 前記左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連通するスラ
    スタトンネルと、 前記スラスタトンネル内に配置されるスラスタ本体と、
    を具備するサイドスラスタにおいて、 前記左舷側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連
    設する左舷側スラスタ壁面、および前記右舷側開口部と
    前記スラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側スラス
    タ壁面が、錐体の側面形状の一部を形成するように設け
    られていることを特徴とするサイドスラスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記錐体は円錐であることを特徴とするサイドスラス
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のサイドスラス
    タにおいて、 前記錐体の頂点から底面に引いた垂線は、前記左舷側開
    口部または前記右舷側開口部の略中央に位置する船体外
    板の法線よりも船尾側に傾けて設けられていることを特
    徴とするサイドスラスタ。
  4. 【請求項4】 船体の左舷側外板に設けられた左舷側開
    口部と、 前記船体の右舷側外板に設けられた右舷側開口部と、 前記左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連通するスラ
    スタトンネルと、 前記スラスタトンネル内に配置されるスラスタ本体と、
    を具備するサイドスラスタにおいて、 前記左舷側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連
    設する左舷側スラスタ壁面、および前記右舷側開口部と
    前記スラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側スラス
    タ壁面は、ルールド面として形成されたものであること
    を特徴とするサイドスラスタ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記左舷側開口部および前記右舷側開口部の輪郭線は、
    前記スラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円
    筒と、前記左舷側外板および前記右舷側外板とが交わる
    交線とされ、 前記左舷側スラスタ壁面および前記右舷側スラスタ壁面
    の内方側の輪郭線は、前記スラスタトンネルの内壁を前
    記左舷側外板および前記右舷側外板の方に延長し、前記
    左舷側外板および前記右舷側外板と交わった位置から内
    方に所定距離ずつだけ移動させた第二の交線とされてい
    ることを特徴とするサイドスラスタ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記スラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円
    筒の中心軸線と、前記スラスタトンネルの内壁を形成す
    る円筒の中心軸線とは、同一線上に位置していることを
    特徴とするサイドスラスタ。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記スラスタトンネルの内径よりも大きい径を有する円
    筒の中心軸線は、前記スラスタトンネルの内壁を形成す
    る円筒の中心軸線よりも船尾側にずらして配置されてい
    ることを特徴とするサイドスラスタ。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記左舷側開口部および前記右舷側開口部の輪郭線は、
    前記スラスタトンネルの内径よりも大きい短軸長さを有
    する断面楕円形の筒と、前記左舷側外板および前記右舷
    側外板とが交わる交線とされ、 前記左舷側スラスタ壁面および前記右舷側スラスタ壁面
    の内方側の輪郭線は、前記スラスタトンネルの内壁を前
    記左舷側外板および前記右舷側外板の方に延長し、前記
    左舷側外板および前記右舷側外板と交わった位置から内
    方に所定距離ずつだけ移動させた第二の交線とされてお
    り、 前記楕円形の筒の長軸軸線が、前記船体の船首尾線に対
    して略平行となるように配置されていることを特徴とす
    るサイドスラスタ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のサイドスラスタにおい
    て、 前記スラスタトンネルの内径よりも大きい短軸長さを有
    する断面楕円形の筒の中心軸線と、前記スラスタトンネ
    ルの内壁を形成する円筒の中心軸線とは、同一線上に位
    置していることを特徴とするサイドスラスタ。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれか一項に記載
    のサイドスラスタを具備してなることを特徴とする船
    舶。
  11. 【請求項11】 船体の左舷側外板に設けられた左舷側
    開口部と、 前記船体の右舷側外板に設けられた右舷側開口部と、 前記左舷側開口部と前記右舷側開口部とを連通するスラ
    スタトンネルと、 前記スラスタトンネル内に配置されるスラスタ本体と、
    を具備するサイドスラスタの製造方法であって、 前記左舷側開口部と前記スラスタトンネルの内壁とを連
    設する左舷側スラスタ壁面、および前記右舷側開口部と
    前記スラスタトンネルの内壁とを連設する右舷側スラス
    タ壁面は、ルールド面として作図され、その作図に基づ
    いて製作されたものであることを特徴とするサイドスラ
    スタの製造方法。
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