JP2003273770A - 妨害波抑圧回路、アンテナ共用器、送受信回路、及び通信装置 - Google Patents

妨害波抑圧回路、アンテナ共用器、送受信回路、及び通信装置

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JP2003273770A
JP2003273770A JP2002077003A JP2002077003A JP2003273770A JP 2003273770 A JP2003273770 A JP 2003273770A JP 2002077003 A JP2002077003 A JP 2002077003A JP 2002077003 A JP2002077003 A JP 2002077003A JP 2003273770 A JP2003273770 A JP 2003273770A
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transmission
circuit
reception
input
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Hisashi Adachi
寿史 足立
Kaoru Ishida
石田  薫
Makoto Sakakura
真 坂倉
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/38Transceivers, i.e. devices in which transmitter and receiver form a structural unit and in which at least one part is used for functions of transmitting and receiving
    • H04B1/40Circuits
    • H04B1/50Circuits using different frequencies for the two directions of communication
    • H04B1/52Hybrid arrangements, i.e. arrangements for transition from single-path two-direction transmission to single-direction transmission on each of two paths or vice versa
    • H04B1/525Hybrid arrangements, i.e. arrangements for transition from single-path two-direction transmission to single-direction transmission on each of two paths or vice versa with means for reducing leakage of transmitter signal into the receiver

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信の全部または一部で同時送受信を行う通
信方式の場合、送信周波数と受信周波数がある程度接近
している際には、受信回路の側に送信周波数が漏洩して
しまう。 【解決手段】 同時送受信を行う無線回路に用いられる
妨害波抑圧回路であって、送信周波数の信号を入力し、
2分配して出力する第1の方向性結合器18と、アンテ
ナ共用器6の受信用フィルタから出力され、受信周波数
の信号及び送信周波数の信号の漏洩成分の信号を含む信
号を一方の入力に入力し、第1の方向性結合器18の一
方の出力からの送信周波数の信号を他方の入力に入力し
て、それらの入力を合成して出力する第2の方向性結合
器19とを備え、第2の方向性結合器19の一方の入力
に入力される信号に含まれる送信信号の漏洩成分の信号
と、第2の方向性結合器19の他方の入力に入力される
送信周波数の信号とは、実質上等振幅逆位相に調整され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信等の通
信装置に用いられる妨害波抑圧回路、それを用いたアン
テナ共用器、送受信回路、及び通信装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等の移動体通信端末による無線
通信では、様々な無線通信方式が用いられている。その
ような通信方式のうち、例えばW−CDMA方式等の無
線通信方式では、送信周波数と受信周波数とでそれぞれ
異なった周波数帯の周波数を用いることにより、送信と
受信とを同時に行う同時送受信により無線通信が行われ
ている。
【0003】図4に、このような同時送受信を行う無線
通信方式で無線通信を行う通信装置の一例として携帯電
話端末27の構成を示す。
【0004】携帯電話端末27は、送信回路26、受信
回路3、局部発振器4、アンテナ共用器6、アンテナ7
から構成される。
【0005】送信回路26は、図示していないベースバ
ンド部から出力されてくるベースバンド信号を変調し、
送信信号を出力する回路である。送信回路26は、変調
器8、ミキサ9、帯域通過フィルタ10、電力増幅器1
1、アイソレータ25等から構成される。
【0006】また、受信回路3は、アンテナ共用器6か
ら出力された受信信号を入力し、入力された受信信号を
復調して、図示していないベースバンド部にベースバン
ド信号を出力する回路である。受信回路3は、低雑音増
幅器13、帯域通過フィルタ14、ミキサ15、帯域通
過フィルタ16、復調器17等から構成される。
【0007】局部発振器4は、ミキサ9やミキサ15に
それぞれ局部発振信号を供給する回路である。
【0008】アンテナ共用器6は、送信回路26から出
力された送信信号をアンテナ7に導くとともに、同時に
アンテナ7で受信された受信信号を受信回路3に導く回
路である。アンテナ共用器6は、送信信号を通過させる
が、受信信号を通過させない送信用フィルタ23、及び
受信信号は通過させるが、送信信号を通過させない受信
用フィルタ24から構成される。
【0009】次に、このような従来の携帯電話端末27
の動作を説明する。
【0010】携帯電話端末27は、送信動作と受信動作
とを同時に行う同時送受信動作を行っている。
【0011】まず、送信動作について説明する。変調器
8は、入力される搬送波を図示していないベースバンド
部から出力されてくるベースバンド信号で変調し、中間
周波数の信号を出力する。ミキサ9は、局部発振器4か
ら供給される局部発振信号と、変調器8から出力された
中間周波数の信号とを合成することにより送信周波数の
信号に変換する。ミキサ9から出力された送信周波数の
信号は、帯域通過フィルタで不要周波数成分が低減さ
れ、電力増幅器11で増幅される。
【0012】電力増幅器11で増幅された送信周波数の
信号は、アイソレータ25を通過してアンテナ共用器2
3の送信用フィルタ23に入力される。
【0013】送信用フィルタ23に入力された送信周波
数の信号は送信用フィルタ23を通過し、アンテナ7に
導かれるとともに、その一部は受信用フィルタ24にも
入力される。ところが、送信周波数の信号の周波数は、
受信用フィルタ24の通過帯域外にあるため、受信用フ
ィルタ24を通過しない。その結果、送信周波数の信号
はアンテナ7に導かれ、送信波としてアンテナ7から空
中に放射される。このようにして送信波が送信される。
【0014】携帯電話端末27は、このような送信動作
と同時に、受信動作をも行っている。次に、受信動作を
説明する。
【0015】アンテナ7で受信された受信周波数の信号
は、アンテナ共用器6に入力される。アンテナ共用器6
に入力された受信周波数の信号は、受信用フィルタ24
に入力されるとともに、送信用フィルタ23にも入力さ
れる。受信周波数の信号の周波数は、送信用フィルタ2
3の通過帯域外にあるので、送信用フィルタ23を通過
することはない。一方受信周波数の信号の周波数は、受
信用フィルタ24の通過帯域内にあるので、受信周波数
の信号は受信用フィルタ24を通過することが出来る。
その結果として、アンテナ7で受信された受信周波数の
信号は、受信用フィルタ24を通過して、受信回路の低
雑音増幅器13に入力される。
【0016】低雑音増幅器13は、入力されてくる受信
周波数の信号を増幅し、帯域通過フィルタ14に出力す
る。帯域通過フィルタ14に入力された受信周波数の信
号は、不要周波数成分が低減され、ミキサ15に入力さ
れる。ミキサ15は、局部発振器4から供給される局部
発振信号と帯域通過フィルタ14から入力されてきた受
信周波数の信号とを合成することにより中間周波数の信
号に変換する。ミキサ15から出力された中間周波数の
信号は、帯域通過フィルタ16で歪み成分が低減され、
復調器17に入力され、復調器17でベースバンド信号
に復調される。そして、復調されたベースバンド信号
は、図示していないベースバンド部に出力される。
【0017】このように、従来の携帯電話端末27のア
ンテナ共用器6は、送信信号をアンテナ7に導くととも
に、送信信号が受信回路3の側に漏洩することを防止
し、また同時に、アンテナ7で受信された受信信号を受
信回路3に導くとともに、この受信信号が送信回路26
の側に漏洩することを防止している。
【0018】図2(a)に、送信周波数ftxと受信周
波数frxとの周波数間隔が十分離れている場合の、送
信用フィルタ23の通過特性と受信用フィルタ24の通
過特性とをそれぞれ受信用フィルタ特性31及び送信用
フィルタ特性32として示す。
【0019】図2(a)から明らかなように、受信用フ
ィルタ特性31は、受信周波数frxにおいて通過損失
が小さく、送信周波数ftxにおいて、十分大きな減衰
量が得られている。一方、送信用フィルタ特性32は、
送信周波数ftxにおいて通過損失が小さく、受信周波
数frxにおいて、十分大きな減衰量が得られている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、図2
(b)に、送信周波数ftxと受信周波数frxとが接
近している場合の、送信用フィルタ23の通過特性と受
信用フィルタ24の通過特性とをそれぞれ受信用フィル
タ特性33及び送信用フィルタ特性34として示す。
【0021】図2(b)から明らかなように、受信用フ
ィルタ特性33は、受信周波数frxにおいて通過損失
が小さいものの、送信周波数frxにおいて、十分大き
な減衰量が得られていない。また、送信用フィルタ特性
34は、送信周波数ftxにおいて通過損失が小さいも
のの、受信周波数frxにおいて、十分大きな減衰量が
得られていない。
【0022】従って、この場合には、アンテナ7で受信
された受信周波数の信号の一部は、送信用フィルタ23
を通過して、送信回路26の側に漏洩することになる。
また、同様に送信回路26から出力され送信周波数の信
号の一部は、受信用フィルタ24を通過して、受信回路
26の側に漏洩することになる。
【0023】また、受信周波数の信号は送信周波数の信
号に比較して微弱であるので、送信回路26の側に漏洩
した受信周波数の信号は、送信回路26に設けられてい
るアイソレータ25により、帯域通過フィルタ12の側
では十分低減されている。
【0024】しかしながら、送信周波数の信号は一般に
受信周波数の信号に比較して大電力であるので、受信回
路3の側に漏洩した送信周波数の信号も無視できず、ま
た、アイソレータを受信回路3に設けることも出来な
い。
【0025】このように、受信回路3に漏洩した送信周
波数の信号は、受信波に対する妨害波となり、低雑音ア
ンプ13を飽和させてしまう。あるいは、低雑音アンプ
13で増幅されて、ミキサ15を飽和させてしまう。低
雑音アンプ13またはミキサ15が飽和すると増幅の利
得が抑圧され、受信機としてのNFが劣化してしまう。
【0026】すなわち、通信の全部または一部で同時送
受信を行う通信方式の場合、送信周波数と受信周波数が
ある程度接近している際には、受信回路の側に送信周波
数が漏洩してしまうという課題がある。
【0027】逆に、このような事態を避けるために、共
用器6の受信用フィルタ24の大きさを変えずに減衰特
性を急峻にすると、受信周波数における受信損失が大き
くなる。また、共用器6の受信用フィルタ24の受信損
失を変えずに減衰特性を急峻にすると、受信用フィルタ
24の形状が大きくなる。
【0028】すなわち、通信の全部または一部で同時送
受信を行う通信方式の場合、受信回路の側に送信周波数
が漏洩することを避けるために共用器の受信用フィルタ
の大きさを変えずに減衰特性を急峻にすると、受信周波
数における受信損失が大きくなるという課題がある。
【0029】また、通信の全部または一部で同時送受信
を行う通信方式の場合、受信回路の側に送信周波数が漏
洩することを避けるために共用器の受信用フィルタの受
信損失を変えずに減衰特性を急峻にすると、受信用フィ
ルタの形状が大きくなるという課題がある。
【0030】本発明は、上記課題を考慮し、通信の全部
または一部で同時送受信を行う通信方式の場合、受信回
路の側への送信周波数の漏洩を低減することが出来る妨
害波抑圧回路、それを用いたアンテナ共用器、送受信回
路、及び通信装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0031】また、本発明は、上記課題を考慮し、通信
の全部または一部で同時送受信を行う通信方式の場合、
受信周波数における損失が実質上増加せず、また受信用
フィルタが大型になることもなく、受信回路の側への送
信周波数の漏洩を低減することが出来る妨害波抑圧回
路、それを用いたアンテナ共用器、送受信回路、及び通
信装置を提供することを目的とするものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の本発明(請求項1に対応)は、通信の全
部または一部で同時送受信を行う無線回路に用いられる
妨害波抑圧回路であって、送信周波数の信号を入力し、
2分配して出力する第1の方向性結合器と、受信された
受信周波数の信号と送信されるべき送信周波数の信号の
漏洩成分の信号とを含む信号を一方の入力に入力し、前
記第1の方向性結合器の一方の出力からの送信周波数の
信号を他方の入力に入力して、それらの入力を合成して
出力する第2の方向性結合器とを備え、前記第1の方向
性結合器の他方の出力からは、送信されるべき送信周波
数の信号が出力され、前記第2の方向性結合器の出力か
らの信号は、受信回路に入力され、前記第2の方向性結
合器の一方の入力に入力される前記信号に含まれる送信
されるべき前記送信周波数の信号の漏洩成分の信号と、
前記第2の方向性結合器の他方の入力に入力される前記
送信周波数の信号とは、実質上等振幅逆位相に調整され
ている妨害波抑圧回路である。
【0033】また、第2の本発明(請求項2に対応)
は、一方が前記第1の方向性結合器の一方の出力に接続
され、他方が前記第2の方向性結合器の他方の入力に接
続されたベクトル調整器を備え、前記ベクトル調整器
は、前記調整を行う第1の本発明の妨害波抑圧回路であ
る。
【0034】また、第3の本発明(請求項3に対応)
は、本妨害波抑圧回路に入力される信号または前記第2
の方向性結合器の出力からの信号または前記受信回路の
低雑音増幅器の出力からの信号または前記受信回路の入
力から前記受信回路の中間周波数変換器までの任意の回
路部分からの信号と、前記第1の方向性結合器の一方の
出力からの信号との振幅差及び位相差を検出するベクト
ル検出器を備え、前記ベクトル調整器は、検出された前
記振幅差及び位相差に基づいて、前記調整を行う第2の
本発明の妨害波抑圧回路である。
【0035】また、第4の本発明(請求項4に対応)
は、前記ベクトル検出器は、直交復調器であり、前記ベ
クトル調整器は、直交変調器である第3の本発明の妨害
波抑圧回路である。
【0036】また、第5の本発明(請求項5に対応)
は、前記送信信号のレベルが所定のレベルより小さい場
合、前記調整を停止するよう制御する制御手段を備えた
第1の本発明の妨害波抑圧回路である。
【0037】また、第6の本発明(請求項6に対応)
は、出力レベル及び温度に、ベクトル調整量を対応付け
たテーブルを備え、前記送信信号のレベル及び検出され
た温度に対応する前記テーブルの前記出力レベル及び前
記温度に対応する、前記テーブルの前記ベクトル調整量
は、前記調整の初期値として用いられる第1の本発明の
妨害波抑圧回路である。
【0038】また、第7の本発明(請求項7に対応)
は、前記第1の分岐手段は、方向性結合器、またはウィ
ルキンソン分配器、または抵抗分配器、または容量結合
である請求項1〜6のいずれかに記載の妨害波抑圧回路
である。
【0039】また、第8の本発明(請求項8に対応)
前記第2の分岐手段は、方向性結合器、またはウィルキ
ンソン合成器、または抵抗合成器、または容量結合であ
る請求項1〜6のいずれかに記載の妨害波抑圧回路であ
る。
【0040】また、第9の本発明(請求項9に対応)
は、通信の全部または一部で同時送受信を行う無線回路
に用いられるアンテナ共用器であって、請求項1〜6の
いずれかに記載の妨害波抑圧回路と、前記妨害波抑圧回
路の前記第1の分岐手段の他方の出力に接続された送信
用フィルタと、前記第2の分岐手段の入力に接続された
送信用フィルタとを備えたアンテナ共用器である。
【0041】また、第10の本発明(請求項10に対
応)は、通信の全部または一部で同時送受信を行う無線
回路を用いた通信装置であって、送信信号を出力する送
信回路と、受信信号を入力する受信回路と、アンテナ共
用器と、前記アンテナ、前記送信回路、及び前記受信回
路に接続された妨害波抑圧回路とを備え、前記妨害波抑
圧回路には請求項1〜6のいずれかに記載の妨害波抑圧
回路が用いられている通信装置である。
【0042】また、第11の本発明(請求項11に対
応)は、通信の全部または一部で同時送受信を行う無線
回路に用いられる送受信回路であって、送信信号を出力
する送信回路と、受信信号を入力する受信回路と、前記
送信回路および前記受信回路に接続された妨害波抑圧回
路とを備え、前記妨害波抑圧回路には、請求項1〜6の
いずれかに記載の妨害波抑圧回路が用いられている送受
信回路である。
【0043】また、第12の本発明(請求項12に対
応)は、送信回路から出力される送信周波数の信号の一
部を分岐し、送信系と受信系とアンテナとの接点である
送受分岐点を通って受信回路に漏洩する送信周波数の信
号と分岐された前記送信周波数の信号の一部とを実質上
等振幅逆位相で加算する妨害波抑圧方法である。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0045】(第1の実施の形態)まず、第1の実施の
形態について説明する。
【0046】第1の実施の形態では、妨害波抑圧回路に
ついて、アンテナ共用器、及びそれらを用いた携帯電話
端末とともに説明する。
【0047】図1に、本実施の携帯の携帯電話端末1の
主要部分の構成を示す。
【0048】携帯電話端末1は、従来の技術で説明した
携帯電話端末27と同様に送信と受信とを同時に行う同
時送受信により無線通信を行うものとし、例えばW−C
DMA方式で無線通信を行うものとする。
【0049】図1に示すように、本実施の携帯の携帯電
話端末1は、送信回路2、受信回路3、局部発振器4、
妨害波抑圧回路5、アンテナ共用器6、アンテナ7から
構成される。
【0050】送信回路2は、図示していないベースバン
ド部から出力されてくるベースバンド信号を変調し、送
信信号を出力する回路である。送信回路26は、変調器
8、ミキサ9、帯域通過フィルタ10、電力増幅器11
等から構成される。
【0051】また、受信回路3は、妨害波抑圧回路から
出力された受信信号を入力し、入力された受信信号を復
調して、図示していないベースバンド部にベースバンド
信号を出力する回路である。受信回路3は、低雑音増幅
器13、帯域通過フィルタ14、ミキサ15、帯域通過
フィルタ16、復調器17等から構成される。
【0052】局部発振器4は、ミキサ9やミキサ15に
それぞれ局部発振信号を供給する回路である。
【0053】アンテナ共用器6は、送信回路26から出
力された送信信号をアンテナ7に導くとともに、同時に
アンテナ7で受信された受信信号を受信回路3に導く回
路でる。アンテナ共用器6は、送信信号を通過させる
が、受信信号を通過させない送信用フィルタ23、及び
受信信号は通過させるが、送信信号を通過させない受信
用フィルタ24から構成される。
【0054】妨害波抑圧回路5は、アンテナ共用器6か
ら受信回路3側に漏洩する送信周波数の信号を低減し、
また、アンテナ共用器6から送信回路5側に漏洩する受
信周波数の信号を低減する回路である。
【0055】妨害波抑圧回路5は、方向性結合器18、
19、20、及びベクトル調整器21、ベクトル検出器
22から構成される。
【0056】方向性結合器18は、一つの入力ポートh
と2つの出力ポートi、jとを有し、入力ポートhから
入力された送信周波数の信号を2分配して出力ポート
i、jから出力する回路である。
【0057】また、方向性結合器19は、2つの入力ポ
ートk、lと1つの出力ポートmとを有し、入力ポート
k、lから入力された信号を合成して出力ポートmから
出力する回路である。
【0058】また、方向性結合器20は、一つの入力ポ
ートnと2つの出力ポートo、pとを有し、入力ピート
nから入力された信号を2分配して出力ポートo,pか
ら出力する回路である。
【0059】また、ベクトル調整器21は、ベクトル検
出器22から入力される制御用信号に基づき、方向性結
合器18から入力されてくる信号の振幅と位相とを調整
する回路である。
【0060】ベクトル検出器22は、方向性結合器20
の出力ポートoから出力された信号と、方向性結合器1
8のポートjから出力された信号との振幅差及び位相差
に関する情報を含む制御信号を出力する回路である。
【0061】なお、方向性結合器18、19、20とし
ては、例えば、並行2線路間の磁気的結合と電気的結合
とを利用した2分岐線路型方向性結合器や、その2分岐
線路型方向性結合器の磁気的結合を結合コイルにまとめ
た密巻コイル形方向性結合器などを用いることが出来
る。また、方向性結合器18、19、20の代わりに、
ウィルキンソン分配(合成)器、抵抗分配(合成)器、
容量結合等を用いることも出来る。
【0062】また、ベクトル検出器22及びベクトル調
整器21は、それぞれ直交復調器及び直交変調器を用い
た。
【0063】次に、このような従来の携帯電話端末27
の動作を説明する。
【0064】携帯電話端末1は、上述したように送信動
作と受信動作とを同時に行う同時送受信動作を行ってい
る。
【0065】まず、送信動作について説明する。変調器
8は、入力される搬送波を図示していないベースバンド
部から出力されてくるベースバンド信号で変調し、中間
周波数の信号を出力する。ミキサ9は、局部発振器4か
ら供給される局部発振信号と、変調器8から出力された
中間周波数の信号とを合成することにより中間周波数の
信号の周波数より高い周波数の信号である送信周波数の
信号に変換する。ミキサ9から出力された送信周波数の
信号は、帯域通過フィルタ10で不要周波数成分が低減
され、電力増幅器11で増幅される。電力増幅器11で
増幅された送信周波数の信号は、妨害波抑圧回路5に入
力される。
【0066】妨害波抑圧回路5においては、電力増幅器
11から出力された送信周波数の信号は、方向性結合器
18の入力ポートhに入力される。図3(a)に入力ポ
ートhにおける送信周波数の信号の周波数分布を示す。
なお、図3(a)でfrxとftxとはそれぞれ受信周
波数と送信周波数とを示している。入力ポートhに入力
された送信周波数の信号は、方向性結合器18で2分配
され、それぞれ出力ポートi及び出力ポートjから出力
される。
【0067】方向性結合器18の出力ポートjから出力
された送信周波数の信号の一部は、アンテナ共用器6の
送信用フィルタ23を通過し、アンテナ共用器7に設け
られている図示していない整合回路を通過してアンテナ
7に導かれ、アンテナ7から空中に電波として伝搬して
いくとともに、残りの一部の送信周波数の信号は、図示
していない整合回路を通過して受信用フィルタ24に導
かれる。受信用フィルタ24に入力された残りの一部の
送信周波数の信号は、受信用フィルタ24で低減される
ものの、受信用フィルタ24で低減出来なかった送信周
波数の信号は受信用フィルタ24を漏洩し、方向性結合
器19の入力ポートlに導かれる。
【0068】図2(b)にアンテナ共用器6の受信用フ
ィルタ23及び送信用フィルタ24の特性をそれぞれ受
信用フィルタ特性33及び送信用フィルタ特性として示
す。なお、図2(b)において、frx及びftxは、
それぞれ受信周波数及び送信周波数を示す。受信用フィ
ルタ特性33は、受信周波数frxにおいては、低損失
であり、送信周波数ftxにおいては十分送信周波数の
信号を低減できるだけ高減衰な特性ではない。送信周波
数の信号が受信用フィルタ24から方向性結合器19の
ポートlの側に漏洩することは、受信周波数frxと送
信周波数ftxが互いに接近した周波数間隔である場合
などの場合に起こりうる。また、逆に、送信周波数の信
号が受信用フィルタ24から方向性結合器19のポート
lの側に漏洩することは、受信周波数frxと送信周波
数ftxとが十分周波数間隔が離れている場合であって
も、携帯電話端末1の小型化のために、送信用フィルタ
23や受信用フィルタ24を小型化することにより十分
高減衰なフィルタ特性を得られなくなってしまった場合
にも起こりうる。なお、方向性結合器19のポートlに
導かれた送信周波数の信号については後述する受信動作
の説明の際に詳細に説明する。
【0069】一方、方向性結合器18で2分配された他
方の送信周波数の信号は、出力ポートjからベクトル調
整器21に入力されるとともに、ベクトル検出器22に
も入力される。なお、ベクトル調整器21及びベクトル
検出器22については、後述する受信動作の説明の際に
詳細に説明する。
【0070】このように携帯電話端末1は、送信周波数
の信号を送信する動作を行っている最中に、同時にアン
テナ7で受信された受信周波数の信号を受信する受信動
作をも行う。
【0071】次に、受信動作について妨害波抑圧回路5
の動作とともに説明する。
【0072】アンテナ7で受信された受信周波数の信号
は、アンテナ共用器6に入力される。アンテナ共用器6
に入力された受信周波数の信号は、図示していない整合
回路を通過して受信用フィルタ24に導かれるととも
に、送信用フィルタ23にも導かれる。図2の(b)の
送信用フィルタ特性34に示すように、送信用フィルタ
23のフィルタ特性は、送信周波数ftxにおいて低損
失であるものの、受信周波数frxにおいて十分高減衰
であるとは言えない。しかしながら、受信周波数の信号
は送信回路2から出力されてくる送信周波数の信号と比
較して微弱であるので、送信用フィルタ23において受
信周波数の信号を十分低減することが出来る。また、送
信用フィルタ23から方向性結合器18の出力ポートi
の側に受信周波数の信号が漏洩することがあったとして
も、方向性結合器18の出力ポートiに入力された受信
周波数の信号が方向性結合器18の入力ポートhの側に
現れる受信周波数の信号は実質上現れない。
【0073】一方、受信用フィルタ24は、図2(b)
の受信フィルタ特性33に示すように、受信周波数fr
xにおいて低損失である。従って、受信用フィルタ24
に導かれた受信周波数の信号は、受信用フィルタ24を
通過し、方向性結合器19のポートlに導かれる。
【0074】また、上述の送信動作の説明の際に説明し
たように、方向性結合器19の入力ポートlには、受信
用フィルタ24を通過した受信周波数の信号が入力され
るととともに、方向性結合器18の出力ポートiから出
力された送信周波数の信号の一部がフィルタ24を漏洩
して方向性結合器19の入力ポートlに入力される。
【0075】図3(b)に方向性結合器19の入力ポー
トlにおける信号の周波数分布を示す。図3(b)から
明らかなように、方向性結合器19の入力ポートlにお
いては、受信周波数frx、及び送信周波数ftxにお
いてそれぞれ信号成分が分布していることが解る。すな
わち、受信周波数frxにおける信号は、上記の受信周
波数の信号であり、送信周波数ftxにおける信号は、
上記のようにフィルタ24から漏洩してきた送信周波数
の信号である。
【0076】このように方向性結合器19のポートlか
ら入力された信号は、ベクトル調整器21から出力さ
れ、方向性結合器19の入力ポートkから入力されてく
る信号と合成され、方向性結合器19のポートmから出
力される。図3(c)にポートkに入力される信号の周
波数分布を示す。図3(c)から明らかなようにポート
kに入力される信号は、送信周波数ftxにおいて信号
が現れている。なお、図3の(c)において送信周波数
ftxにおいて現れる信号の大きさが図3(b)の送信
周波数ftxにおける信号の大きさとは逆向きの矢印で
表されているが、これは、図3(c)に示す送信周波数
ftxにおける信号が図3(b)の送信周波数ftxに
おける信号に対して、逆位相(180度位相が異なって
いる)であることを示している。
【0077】すなわち、方向性結合器19の入力ポート
lから入力される信号のうち送信周波数ftxにおける
信号は、方向性結合器19の入力ポートkから入力され
る信号と実質上等振幅逆位相の関係になる。
【0078】従って、入力ポートlから入力される信号
と入力ポートkから入力される信号とが方向性結合器1
9で合成されることにより、実質上等振幅逆位相の関係
にある送信周波数frxにおける信号同士は打ち消され
ることになり、方向性結合器19の出力ポートmには現
れないか、または現れるとしても十分低減されて現れ
る。その結果、方向性結合器19の出力ポートmに現れ
る信号の周波数分布は図3の(d)のようになる。図3
の(d)から明らかなように、受信周波数frxの信号
はほとんど損失されていないが、送信周波数ftxの信
号は十分低減されていることが解る。
【0079】方向性結合器19の出力ポートmから出力
された信号は、さらに方向性結合器20の入力ポートm
に入力される。この信号は、方向性結合器19で2分配
され、出力ポートo及び出力ポートpから出力される。
【0080】出力ポートoから出力された信号は、さら
にベクトル検出器22に入力される。またベクトル検出
器22には上述した送信動作で説明したように、方向性
結合器18の出力ポートjから出力された送信周波数の
信号も入力される。
【0081】ベクトル検出器22は、出力ポートjから
出力された送信周波数の信号と、出力ポートoから出力
された信号との振幅差及び位相差を含む制御信号をベク
トル調整器21に出力する。
【0082】具体的には、ベクトル検出器22は、直交
復調器と同等の回路構成を有するものであり、出力ポー
トjから出力された送信周波数の信号を受信信号として
処理し、または出力ポートoから出力される信号を復調
用にもちいる局部発振周波数の信号として処理すること
により、ベクトル調整器21にこれら2つの信号により
復調されたI信号及びQ信号をベクトル調整器21に出
力する。このI信号及びQ信号が上記の制御信号に相当
し、このI信号及びQ信号に位相差及び振幅差の情報が
含まれている。
【0083】ベクトル調整器21は、上記の振幅差及び
位相差を含む制御信号を入力し、制御信号に含まれる振
幅差が実質上なくなるように、また位相差が実質上逆位
相(位相が180度異なる)ように、出力ポートjから
出力された信号の振幅と位相を調整する。
【0084】具体的には、ベクトル調整器21は、直交
変調器と同等の回路構成を有するものであり、出力ポー
トjから出力された送信周波数の信号を搬送波として処
理し、また、ベクトル調整器22から出力された制御信
号をI信号及びQ信号として処理する。すなわち、ベク
トル調整器21は、出力ポートjから出力された送信周
波数の信号をベクトル検出器22から入力されたI信号
及びQ信号で直交変調する。その結果ベクトル調整器2
1から変調された信号が方向性結合器19の入力ポート
kに出力される。
【0085】ベクトル検出器22から出力された制御信
号によりベクトル調整器21が出力ポートjから出力さ
れた信号を変調する場合、ベクトル調整器21は、出力
ポートjから出力された送信周波数の信号と方向性結合
器oから出力された信号との振幅差が大きい場合、及び
位相差が互いに逆位相になっている状態からのずれが大
きい場合には、その振幅差を小さくし、また位相差が互
いに逆位相になっている状態からのずれが小さくなるよ
うに変調動作を行う。従って、ベクトル調整器21から
出力され、入力ポートkに入力される信号と入力ポート
lに入力される信号のうち送信周波数の信号は実質上等
振幅逆位相の関係に調整される。
【0086】このようにベクトル検出器22とベクトル
調整器21を用いることにより、例えばアンテナ7を手
でさわったり、アンテナ7が人体に接近するなどによ
り、アンテナ7の負荷が変動する場合であっても、その
負荷変動による影響をキャンセルすることが出来、入力
ポートlにおける信号の送信周波数の信号と、入力ポー
トkの信号との関係は常に実質上等振幅逆位相になるよ
うに調整される。
【0087】その結果方向性結合器19の出力ポートm
に、アンテナ7の負荷変動が生じた場合に、その負荷変
動の影響により、送信周波数ftxの信号が妨害波とし
て現れることを防止することが出来る。
【0088】一方、方向性結合器20の出力ポートpか
ら出力される信号は、受信回路3の低雑音増幅器13に
入力される。低雑音増幅器13に入力される信号は、送
信周波数ftxの信号が十分低減されている。従って低
雑音アンプ13に送信周波数ftxの信号が妨害波とし
て入力されることにより、低雑音アンプ13が飽和状態
になる等の受信回路3に及ぼす悪影響を防止することが
出来る。
【0089】受信回路3において、低雑音増幅器13
は、入力されてくる受信周波数の信号を増幅し、帯域通
過フィルタ14に出力する。帯域通過フィルタ14に入
力された受信周波数の信号は、不要周波数成分が低減さ
れ、ミキサ15に入力される。ミキサ15は、局部発振
器4から供給される局部発振信号と帯域通過フィルタ1
4から入力されてきた受信周波数の信号とを合成するこ
とにより中間周波数の信号に変換する。ミキサ15から
出力された中間周波数の信号は、帯域通過フィルタ16
で歪み成分が低減され、復調器17に入力され、復調器
17でベースバンド信号に復調される。そして、復調さ
れたベースバンド信号は、図示していないベースバンド
部に出力される。
【0090】このように妨害波抑圧回路5を用いること
により、送信周波数と受信周波数との周波数間隔が接近
している場合であっても、受信回路の側への送信周波数
の漏洩を低減することが出来る。
【0091】また、妨害波抑圧回路5を用いることによ
り、受信用フィルタ24や送信用フィルタ23を小型と
して小型のフィルタを用いることが出来るので、受信周
波数における受信用フィルタ24の損失が実質上増加せ
ず、アンテナ共用器6や携帯電話端末1をより小型化す
ることが出来るようになり、受信感度の優れた携帯電話
端末1を実現することが出来る。
【0092】また、妨害波抑圧回路5を用いることによ
り、受信回路3に入力される信号には自己送信妨害とな
る送信周波数の信号が十分低減されているので、受信回
路3を構成する帯域通過フィルタ14として急峻な特性
を有するものを用いる必要がなく、従って通過帯域で低
損失な小型のフィルタを用いることが出来る。また、低
雑音増幅器13として飽和レベルの高い増幅器を用いる
必要がない。従って、携帯電話端末1を小型化すること
が出来るとともに、消費電流が少なく、また受信感度の
優れた携帯電話端末1を実現することが出来る。
【0093】なお、W−CDMAなどの通信方式では、
基地局に接近しているときなど受信電界強度が強く、基
地局からの電波を良好に受信することが出来る状態で
は、携帯電話端末1は送信出力を低レベルに調整する。
また、逆に基地局から遠く離れている場合など、基地局
からの受信電界強度が弱く、基地局からの電波を良好に
受信することが出来ない状態では、携帯電話端末1は送
信出力を高レベルに調整する。従って、携帯電話端末1
の送信出力が所定のレベルように低レベルに調整される
場合には、自己送信妨害による影響は実質上なくなるの
で、妨害波抑圧回路5を使用する必要がない。このよう
な場合、携帯電話端末1に設けられた図示していない制
御回路により、ベクトル調整器21とベクトル検出器2
2との動作を停止させるよう制御する。従って、送信出
力が所定のレベルより低レベルである場合には、ベクト
ル検出器22及びベクトル調整器21の機能を停止させ
ることにより、消費電力を削減することが出来る。
【0094】さらに、上述したようにベクトル検出器2
2は、出力ポートjから出力される信号と出力ポートo
から出力される信号との位相差及び振幅差とを検出して
制御信号を出力し、ベクトル調整器21は、この制御信
号に従って、入力信号lに入力される信号と、入力ポー
トkに入力される信号とが等振幅逆位相になるように調
整する。このように妨害波抑圧回路5はフィードバック
制御を行っている。従って、このようなフィードバック
制御が安定するまでに多少時間がかかることがある。こ
のような場合には、次のように携帯電話端末1を動作さ
せることも出来る。
【0095】すなわち、妨害波抑圧回路5に送信出力及
び温度に対するベクトル調整量を対応付けるテーブルを
保持しておき、通信の初期の段階では、ベクトル検出器
22の制御信号をベクトル調整器21に入力する代わり
に、このテーブルを用いて上記の制御信号を生成し、ベ
クトル調整器21に入力することもできる。そして、携
帯電話端末1の各回路が安定した動作状態になった時点
でベクトル検出器22から出力される制御信号をベクト
ル調整器21に入力してフィードバック制御を開始す
る。このように、通信の初期の段階で、送信出力及び温
度に対するベクトル調整量を対応付けるテーブルを用い
て制御信号を生成することにより携帯電話端末1のフィ
ードバック制御を短時間で安定させることが出来るよう
になる。
【0096】さらに、本実施の形態では、方向性結合器
20は、方向性結合器19と受信回路3を構成する低雑
音増幅器13との間に設けられているとして説明した
が、これに限らない。方向性結合器20を、受信用フィ
ルタ24と方向性結合器19との間に設けてもよい。ま
た、方向性結合器20を低雑音増幅器13と帯域通過フ
ィルタ14との間に設けてもよく、帯域通過フィルタ1
4とミキサ15との間に設けても良い。すなわち、方向
性結合器20を受信回路のミキサ15の前段までの任意
の回路部分に設けてもよい。このようにしても本実施の
形態と同等の効果を得ることが出来る。
【0097】さらに、本実施の形態では、携帯電話端末
1は、W−CDMA方式で無線通信するとして説明した
がこれに限らない。本実施の形態の携帯電話端末1は送
信と受信とを同時に行う通信方式であれば、W−CDM
A方式以外の通信方式により通信するものであっても構
わない。
【0098】また、本実施の形態の携帯電話端末1は、
基地局との無線通信中の期間の間、必ずしも常に同時送
受信を行う必要はなく、基地局との間で無線通信を行っ
ている期間のうちの一部の期間で同時送受信による無線
通信を行うような通信方式であってもよい。
【0099】さらに携帯電話端末1が基地局を介さず直
接他の携帯電話端末1と直接通信する機能を有する場合
にも上記と同様のことが言える。
【0100】要するに本実施の携帯電話端末1は、通信
の全部または一部で同時送受信を行うような携帯電話端
末1でありさえすればよい。
【0101】なお、本実施の形態の送信回路2及び受信
回路3はそれぞれ他の回路構成のもであっても構わな
い。
【0102】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなように
本発明は、通信の全部または一部で同時送受信を行う通
信方式の場合、受信回路の側への送信周波数の漏洩を低
減することが出来る妨害波抑圧回路、それを用いたアン
テナ共用器、送受信回路、及び通信装置を提供すること
が出来る。
【0103】また、本発明は、通信の全部または一部で
同時送受信を行う通信方式の場合、受信周波数における
損失が実質上増加せず、また受信用フィルタが大型にな
ることもなく、受信回路の側への送信周波数の漏洩を低
減することが出来る妨害波抑圧回路、それを用いたアン
テナ共用器、送受信回路、及び通信装置を提供すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の携帯電話端末の構
成図
【図2】(a)従来のアンテナ共用器に用いられている
送信用フィルタ及び受信用フィルタのフィルタ特性を示
す図 (b)本発明の本実施の形態のアンテナ共用器に用いら
れている送信用フィルタ及び受信用フィルタのフィルタ
特性を示す図
【図3】(a)本発明の第1の実施の形態における方向
性結合器18の入力ポートhにおける信号の周波数分布
を示す図 (b)本発明の第1の実施の形態における方向性結合器
19の入力ポートlにおける信号の周波数分布を示す図 (c)本発明の第1の実施の形態における方向性結合器
19の入力ポートkにおける信号の周波数分布を示す図 (d)本発明の第1の実施の形態における方向性結合器
19の出力ポートmにおける信号の周波数分布を示す図
【図4】従来の携帯電話端末の構成図
【符号の説明】
1 携帯電話端末 2 送信回路 3 受信回路 4 局部発振器 5 妨害波抑圧回路 6 アンテナ共用器 7 アンテナ 8 変調器 9 ミキサ 10 帯域通過フィルタ 11 電力増幅器 13 低雑音増幅器 14 帯域通過フィルタ 15 ミキサ 16 帯域通過フィルタ 17 復調器 23 送信用フィルタ 24 受信用フィルタ
フロントページの続き (72)発明者 坂倉 真 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K011 BA02 BA03 DA02 DA27 EA02 EA03 JA01 KA08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信の全部または一部で同時送受信を行
    う無線回路に用いられる妨害波抑圧回路であって、 送信周波数の信号を入力し、所定の分岐比率で2分岐し
    て出力する第1の分岐手段と、 受信された受信周波数の信号と送信されるべき送信周波
    数の信号の漏洩成分の信号とを含む信号を一方の入力に
    入力し、前記第1の分岐手段の一方の出力からの送信周
    波数の信号を他方の入力に入力して、それらの入力を所
    定の合成比率で合成して出力する第2の分岐手段とを備
    え、 前記第1の分岐手段の他方の出力からは、送信されるべ
    き送信周波数の信号が出力され、 前記第2の分岐手段の出力からの信号は、受信回路に入
    力され、 前記第2の分岐手段の一方の入力に入力される前記信号
    に含まれる送信されるべき前記送信周波数の信号の漏洩
    成分の信号と、前記第2の分岐手段の他方の入力に入力
    される前記送信周波数の信号とは、実質上等振幅逆位相
    に調整されている妨害波抑圧回路。
  2. 【請求項2】 一方が前記第1の分岐手段の一方の出力
    に接続され、他方が前記第2の分岐手段の他方の入力に
    接続されたベクトル調整器を備え、 前記ベクトル調整器は、前記調整を行う請求項1記載の
    妨害波抑圧回路。
  3. 【請求項3】 本妨害波抑圧回路に入力される信号また
    は前記第2の分岐手段の出力からの信号または前記受信
    回路の低雑音増幅器の出力からの信号または前記受信回
    路の入力から前記受信回路の中間周波数変換器までの任
    意の回路部分からの信号と、前記第1の分岐手段の一方
    の出力からの信号との振幅差及び位相差を検出するベク
    トル検出器を備え、 前記ベクトル調整器は、検出された前記振幅差及び位相
    差に基づいて、前記調整を行う請求項2記載の妨害波抑
    圧回路。
  4. 【請求項4】 前記ベクトル検出器は、直交復調器であ
    り、 前記ベクトル調整器は、直交変調器である請求項3に記
    載の妨害波抑圧回路。
  5. 【請求項5】 前記送信信号のレベルが所定のレベルよ
    り小さい場合、前記調整を停止するよう制御する制御手
    段を備えた請求項1記載の妨害波抑圧回路。
  6. 【請求項6】 出力レベル及び温度に、ベクトル調整量
    を対応付けたテーブルを備え、 前記送信信号のレベル及び検出された温度に対応する前
    記テーブルの前記出力レベル及び前記温度に対応する、
    前記テーブルの前記ベクトル調整量は、前記調整の初期
    値として用いられる請求項1記載の妨害波抑圧回路。
  7. 【請求項7】 前記第1の分岐手段は、方向性結合器、
    またはウィルキンソン分配器、または抵抗分配器、また
    は容量結合である請求項1〜6のいずれかに記載の妨害
    波抑圧回路。
  8. 【請求項8】 前記第2の分岐手段は、方向性結合器、
    またはウィルキンソン合成器、または抵抗合成器、また
    は容量結合である請求項1〜6のいずれかに記載の妨害
    波抑圧回路。
  9. 【請求項9】 通信の全部または一部で同時送受信を行
    う無線回路に用いられるアンテナ共用器であって、 請求項1〜6のいずれかに記載の妨害波抑圧回路と、 前記妨害波抑圧回路の前記第1の分岐手段の他方の出力
    に接続された送信用フィルタと、 前記第2の分岐手段の入力に接続された送信用フィルタ
    とを備えたアンテナ共用器。
  10. 【請求項10】 通信の全部または一部で同時送受信を
    行う無線回路を用いた通信装置であって、 送信信号を出力する送信回路と、 受信信号を入力する受信回路と、 アンテナ共用器と、 前記アンテナ、前記送信回路、及び前記受信回路に接続
    された妨害波抑圧回路とを備え、 前記妨害波抑圧回路には請求項1〜6のいずれかに記載
    の妨害波抑圧回路が用いられている通信装置。
  11. 【請求項11】 通信の全部または一部で同時送受信を
    行う無線回路に用いられる送受信回路であって、 送信信号を出力する送信回路と、 受信信号を入力する受信回路と、 前記送信回路および前記受信回路に接続された妨害波抑
    圧回路とを備え、 前記妨害波抑圧回路には、請求項1〜6のいずれかに記
    載の妨害波抑圧回路が用いられている送受信回路。
  12. 【請求項12】 送信回路から出力される送信周波数の
    信号の一部を分岐し、送信系と受信系とアンテナとの接
    点である送受分岐点を通って受信回路に漏洩する送信周
    波数の信号と分岐された前記送信周波数の信号の一部と
    を実質上等振幅逆位相で加算する妨害波抑圧方法。
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