JP2003271262A - クロック分配装置、クロック分配回路及びコンピュータプログラム - Google Patents

クロック分配装置、クロック分配回路及びコンピュータプログラム

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JP2003271262A
JP2003271262A JP2002075411A JP2002075411A JP2003271262A JP 2003271262 A JP2003271262 A JP 2003271262A JP 2002075411 A JP2002075411 A JP 2002075411A JP 2002075411 A JP2002075411 A JP 2002075411A JP 2003271262 A JP2003271262 A JP 2003271262A
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clock
bus
slot
daughter card
distribution device
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JP2002075411A
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Tetsuya Nagai
哲也 長井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロック供給用のドーターカードを設けるこ
となくクロック供給を二重化する。 【解決手段】 ドーターカード11〜14にはそれぞれ
クロック分配回路21〜24が設けられ、マザーボード
19のスロット#1〜#4にはそれぞれドーターカード
が実装されてクロックバス10に接続されている。各ド
ーターカードはマザーボードから、自分が実装されてい
るスロット番号iを受け取り、電源投入後、あるいは動
作中にクロックバス上のクロックが断になった時点か
ら、i×t1が経過してもクロックバスにクロックが検
出されない場合はクロックバスにクロック信号を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マザーボードに実
装されたドーターカードにクロックを分配するクロック
分配装置、クロック分配回路及びコンピュータプログラ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】図12は従来のクロック分配システムを
示し、複数(この例では4個)のドーターカード91
と、主クロック供給カード92と予備用クロック供給カ
ード93がマザーボード94の各スロットに実装されて
クロックバス10に接続されている。通常は主クロック
供給カード92が各ドーターカード91にクロックを供
給しており、主クロック供給カード91が故障してクロ
ックが停止すると、主クロック供給カード92のクロッ
ク断検出回路(不図示)がそれを検知し、予備用クロッ
ク供給カード93からクロックを出力させる。このよう
にして従来のクロック分配システムでも、クロックを二
重化して信頼性の高いクロック分配・供給を行うことが
できた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のクロック分配システムにおいては、クロック源を設
けるために専用のクロック供給カード92、93を設け
なければならず、また、一般的にクロック供給カード9
2、93には発振器と出力バッファ程度の部品しか載ら
ないため装置内のスペースを有効に使えず、またコスト
が割高になるという問題を有していた。
【0004】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、クロック供給のための専用カードを必要としないで
スペースを有効に利用することができる優れたクロック
分配装置、クロック分配回路及びコンピュータプログラ
ムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、マザーボード上の各スロットに実装された
2以上のドーターカードに対して前記マザーボードのク
ロックバス上のクロックを分配するクロック分配装置に
おいて、前記ドーターカードの各々はクロック発振器を
有し、その1つが自己のクロックを前記クロックバスに
出力する構成とした。上記構成により、各ドーターカー
ドがクロックを供給可能であるので、クロック供給のた
めの専用カードを必要としないでスペースを有効に利用
することができる。
【0006】本発明はまた、電源の立ち上げ後、前記ド
ーターカードが自己のスロット番号に応じて異なる待機
時間の間に前記クロックバス上にクロックがないときに
前記クロックバスに自己のクロックの出力を開始する構
成とした。
【0007】本発明はまた、動作中に前記クロックバス
上のクロックが断になった時点から、自己のスロット番
号に応じて異なる待機時間の間に前記クロックバス上に
クロックがないときに前記クロックバスに自己のクロッ
クの出力を開始する構成とした。
【0008】本発明はまた、前記クロックバスが第1、
第2のクロックバスにより構成され、優先度が最も高い
スロットに実装されたドーターカードが自己のクロック
を前記第1のクロックバスに出力し、他のスロットに実
装されたドーターカードが前記第1、第2のクロックバ
スの両方のクロックが断になった時点から、自己のスロ
ット番号に応じて異なる待機時間の間に前記クロックバ
ス上にクロックがないときに前記第2のクロックバスに
自己のクロックの出力を開始する構成とした。
【0009】本発明はまた、前記他のスロットに実装さ
れたドーターカードは、前記第1、第2のクロックバス
の両方にクロックがある場合、前記第1のクロックバス
のクロックを選択するとともに、自己がクロックを第2
のクロックバスへ出力しているときには停止する構成と
した。
【0010】本発明はまた、前記マザーボードは、優先
度が最も高いスロットに実装されたドーターカードの実
装状態を通知するための実装通知線を有し、優先度が最
も高いスロットに実装されたドーターカードが自己のク
ロックを前記クロックバスに出力するとともに、前記実
装通知線をアクティブにし、他のスロットに実装された
ドーターカードが前記実装通知線がアクティブの場合に
自己のクロックを前記クロックバスに出力せず、インア
クティブとなった時点から、自己のスロット番号に応じ
て異なる待機時間の間に前記クロックバス上にクロック
がないときに前記クロックバスに自己のクロックの出力
を開始する構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】<第1の実施の形態>以下、図面
を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1
は本発明に係るクロック分配装置(以下クロック分配シ
ステム、又は単にシステムとも言う)の第1の実施の形
態を示すブロック図、図2は図1中のクロック分配回路
を詳しく示すブロック図、図3は図1のクロック分配装
置におけるスロット番号を示す説明図である。
【0012】図1において、ドーターカード11〜14
にはそれぞれクロック分配回路21〜24が設けられて
いる。マザーボード19は4つのスロット#1〜#4を
有し、スロット#1〜#4にはそれぞれドーターカード
11〜14が実装されてクロックバス10に接続されて
いる。各ドーターカード11〜14はマザーボード19
から、自分が実装されているスロット番号iを受け取
り、例えば、スロット#1に実装されたドーターカード
11はスロット番号i=1を受け取る。
【0013】システムに電源が投入されると各ドーター
カード11〜14はクロックバス10の状態を監視す
る。ここで一定時間をt1とすると、電源投入後、i×
t1が経過してもクロックバス10にクロックが検出さ
れない場合はクロックバス10にクロック信号を出力す
る。例えば、ドーターカード13は3×t1が経過した
時点でクロックが検出されなければクロックを出力する
ことになる。
【0014】図1に示す構成では、電源を投入してから
1×t1の経過後にドーターカード11がクロックを出
力し始めるのでこれがシステム全体のクロック源とな
る。しかし、電源投入時にドーターカード11が実装さ
れていなかった場合は、2×t1の経過後に次のドータ
ーカード12がクロック源となる。すなわち、電源投入
時に実装されているスロット番号iの一番若いドーター
カードがクロック源となる。その後、スロット#1にド
ーターカード11を実装しても既にクロックバス10に
はドーターカード12がクロックを出力しているのでド
ーターカード11はクロックを出力しない。このように
してクロックの多重化が図れる。
【0015】上記説明では実現が容易となるよう、電源
投入後の待ち時間をスロット番号iに比例した値とした
が、発明の効果を得るためには特に比例している必要は
ない。スロット番号xにおける待ち時間を与える関数を
f(x)としたとき、 f(i)≠f(j) (i,j=1〜4,i≠j) が成り立てばよい。
【0016】クロック分配回路21〜24は図2に詳し
く示すように、クロック発振器31と、クロックバッフ
ァ32と、判定機能部33と、クロック断検出機能部3
4と、立ち上げリセット機能部35を有する。クロック
発振器31が発生するクロックは、クロックバッファ3
2がアクティブの場合にクロックバス10に出力され、
また、判定機能部33はマザーボード19からスロット
番号iを受ける。ここで、マザーボード19と接続する
コネクタの1番ピンから4番ピンをスロット番号i用に
割り付ける。各ピンはマザーボード19により図3に示
すような論理でスロット番号iが指定される。ドーター
カード11〜14側で各ピンをプルアップしておけば各
スロット#1〜#4毎にピンのレベルを見ることによっ
て、Lレベルとなっているピン番号がスロット番号iと
なる。
【0017】図2において、電源が投入されると立ち上
げリセット機能部35から例えば、10msの間リセッ
ト信号が判定機能部33に出力される。判定機能部33
はリセット信号が終了すると計時を開始する。クロック
断検出機能部34はクロックバス10の状態を監視し、
クロックが検出されない間は、判定機能部33に対する
クロック断通知信号をアクティブにする。判定機能部3
3の計時が進み、i×t1が経過した時点でクロック断
通知信号がアクティブであった場合、判定機能部33は
クロックバッファ32に対しクロック出力指示信号をア
クティブにする。これにより、クロックバス10にクロ
ックが出力される。一方、i×t1が経過した時点でク
ロック断通知信号がインアクティブであった場合、判定
機能部33はクロック出力指示信号をインアクティブの
ままとし、クロックバッファ32をハイインピーダンス
状態に保つ。
【0018】次にシステム動作中にクロックが断となっ
た場合について説明する。システム動作中、各ドーター
カード11〜14はクロックバス10の状態を常時監視
する。そして、クロック断検出後、i×t1が経過して
もクロックバス10にクロックが検出されない場合はク
ロックバス10にクロック信号を出力する。例えば、ド
ーターカード13は3×t1が経過した時点でクロック
が検出されなければクロックを出力することになる。
【0019】例えば、ドーターカード12がクロックを
出力していて、故障によりクロックが断となった場合、
1×t1の経過後にドーターカード11がクロックを出
力し始めるのでこれがシステム全体のクロック源とな
る。しかし、ドーターカード11が実装されていなかっ
た場合は、3×t1の経過後にドーターカード13がク
ロック源となる。すなわち、クロック断となった時点で
実装されているスロット番号iの一番若いドーターカー
ドがクロック源となる。その後、スロット#1にドータ
ーカード11が実装されても既にクロックバス10には
ドーターカード13がクロックを出力しているのでドー
ターカード11はクロックを出力しない。
【0020】上記説明では実現が容易となるよう、クロ
ック断検出後の待ち時間をスロット番号iに比例した値
としたが、発明の効果を得るためには特に比例している
必要はない。スロット番号xにおける待ち時間を与える
関数をg(x)としたとき、 g(x)≠g(j) (x,j=1〜4,x≠j) が成り立てばよい。
【0021】このときのクロック分配回路21〜24の
動作を説明する。現在、他のドーターカードがクロック
を供給していると仮定する。このときクロック断検出機
能部34から判定機能部33に出力されるクロック断通
知信号はインアクティブである。その後、クロックを供
給しているドーターカードが抜去されるなどしてクロッ
クバス10にクロックが供給されなくなるとクロック断
通知信号はアクティブとなる。
【0022】その時点から判定機能部33の計時が開始
され、i×t1が経過した時点でクロック断通知信号が
アクティブであった場合、判定機能部33はクロックバ
ッファ32に対しクロック出力指示信号をアクティブに
する。これにより、クロックバス10にクロックが出力
される。一方、i×t1が経過した時点でクロック断通
知信号がインアクティブであった場合、判定機能部33
はクロック出力指示信号をインアクティブのままとし、
クロックバッファ32をハイインピーダンス状態に保
つ。
【0023】<第2の実施の形態>第2の実施の形態に
おけるクロック分配装置の全体構成を図4に示す。ここ
で、上記の第1の実施の形態では、1つのクロックバス
10にクロック信号を出力するようにしているため、ク
ロックバッファ32が故障して、例えば、出力がLレベ
ルのままとなってしまった場合、クロックを正しく分配
することができなくなるという問題がある。そこで、第
2の実施の形態では、マザーボード190には第1、第
2のクロックバス101、102が設けられている。ま
た、スロット#1に優先的な位置づけを与える。
【0024】マザーボード190は4つのスロット#1
〜#4を有し、ドーターカード41〜44はそれぞれス
ロット#1〜#4に実装されている。各ドーターカード
41〜44はそれぞれクロック分配回路51〜54を有
し、また、マザーボード190からスロット番号iを受
け取る。クロックバス101にはスロット#1に実装さ
れたドーターカード41のみがクロックを出力すること
ができる。他のドーターカード42〜44は第2のクロ
ックバス102にクロックを出力することができる。各
ドーターカード41〜44は第1、第2両方のクロック
バス101、102を監視してクロック断の判定を行う
ようにする。
【0025】ここで、ドーターカード41が第1のクロ
ックバス101にクロック信号を出力している場合を考
える。その後ドーターカード41のクロック分配回路5
1が故障して第1のクロックバス101をLに固定して
しまったとする。すると他のドーターカード42〜44
はクロック断を検出する。そして2×t1の後にドータ
ーカード42が第2のクロックバス102にクロック信
号を出力する。このようにバスレベルを固定するような
故障に対しても、引き続きクロックをシステム各部に分
配することができる。
【0026】逆に、ドーターカード42がクロックを供
給していて故障したとする。すると、第1のクロックバ
ス101を使用できるドーターカード41が最も早くク
ロックの供給を開始するので最小の待ち時間でクロック
供給が再開される。このように2つのクロックバス10
1、102を使用することによりバスレベルを固定して
しまうような故障の場合でも安定してクロックを供給で
きる。
【0027】第2の実施の形態中のクロック分配回路5
1〜54では、図5に示すようにクロック発振器31が
発生するクロックが第1、第2のクロックバッファ32
1、322を介してそれぞれ第1、第2のクロックバス
101、102に出力される。第1、第2のクロック断
検出機能部341、342はそれぞれクロックバス10
1、102を監視し、また、判定機能部340はマザー
ボード190からスロット番号iを受ける。
【0028】まず、あるドーターカードがクロックを出
力しているものとする。クロックを出力しているのがス
ロット#1のドーターカード41なら、第1のクロック
断検出機能部341から出力されるクロック断通知信号
がインアクティブになる。それ以外のドーターカードな
ら第2のクロック断検出機能部342から出力されるク
ロック断通知信号がインアクティブになる。その後、ク
ロックを供給しているドーターカードが抜去されるなど
してクロックバス101、102にクロックが供給され
なくなると2つのクロック断通知信号は両方ともアクテ
ィブとなる。
【0029】その時点から判定機能部340の計時が開
始され、i×t1が経過した時点で両方のクロック断通
知信号がアクティブであった場合、判定機能部340は
自分のスロット番号iに応じてクロックバッファにクロ
ック出力指示信号を出力する。すなわち、スロット番号
iが1であればクロックバッファ321に対しクロック
出力指示信号をアクティブにし、スロット番号iが1以
外であれば第2のクロックバッファ322に対しクロッ
ク出力指示信号をアクティブにする。これにより、適切
なクロックバス101、102にクロックが出力され
る。一方、i×t1が経過した時点でどちらかのクロッ
ク断通知信号がインアクティブであった場合、判定機能
部340はクロック出力指示信号をインアクティブのま
まとし、クロックバッファ321、322をハイインピ
ーダンス状態に保つ。
【0030】なお、上記説明では、スロット#1に実装
されたドーターカード41のみが第1のクロックバス1
01を使用したが、例えば、奇数スロット#1、#3に
実装されたドーターカード41、43が第1のクロック
バス101を使用し、偶数スロット#2、#4に実装さ
れたドーターカード42、44が第2のクロックバス1
02を使用するということも考えられる。2つのクロッ
クバス101、102をどのドーターカードが使用する
かはシステムによって異なる。
【0031】<第3の実施の形態>ここで、システムに
よっては主にクロックを出力するドーターカードを1つ
に定め、それが故障したときのみ他のドーターカードに
クロックを出力させるようにしたいことがある。例え
ば、主とするドーターカードには高価ではあるが高精度
の発振器を用い、通常はシステムの性能を高い状態に保
ち、他のドーターカードには安価な発振器を用いてコス
トを低減させかつ障害時でも最低限の機能を維持すると
いう場合が考えられる。そこで、第3の実施の形態は、
このような用途に使用することを考慮したものである。
【0032】第3の実施の形態におけるクロック分配装
置の全体構成を図6に示す。マザーボード191には4
つのスロット#1〜#4が設けられ、スロット#1〜#
4にはそれぞれ、クロック分配回路71〜74を有する
ドーターカード61〜64が実装されている。各ドータ
ーカード61〜64はマザーボード191からスロット
番号iを受け取る。マザーボード191にはクロックバ
ス10と実装通知信号線103が設けられている。
【0033】主とするドーターカード61がスロット#
1に実装される場合で説明する。ドーターカード61が
実装されておらず、ドーターカード62がクロックを出
力している場合を考える。このとき実装通知信号線10
3はインアクティブ状態となっている。次にドーターカ
ード61を実装すると、ドーターカード61は実装通知
信号線103をアクティブにする。各ドーターカード6
2〜64は実装通知信号線103のこの遷移を検出する
とクロック断を検出した場合と同じ動作をする。すなわ
ち、いったんクロックを止め、i×t1だけ待ってから
クロックを出力しようとする。スロット#1のドーター
カード61が最も早くクロックを出力するので必ずドー
ターカード61がシステムのクロックを供給することに
なる。このようにスロット#1のドーターカード61は
クロック断のときだけでなく、システム動作中に後から
実装しても必ずクロックの供給源となるので上記の用途
に使用することができる。
【0034】第3の実施の形態のクロック分配回路71
〜74は、図7に示すようにクロック発振器31、クロ
ックバッファ32、判定機能部350及びクロック断検
出機能部34の他に、実装通知処理機能部36が設けら
れている。ドーターカード62がスロット#2に実装さ
れていて、クロックを出力している場合を考える。この
とき判定機能部350はクロック出力指示信号をアクテ
ィブとし、クロック発振器31からのクロックがクロッ
クバス10に出力されている。実装通知処理機能部36
はスロット番号iが1でないので実装通知信号線103
に対してハイインピーダンス状態を保つ。
【0035】スロット#1にドーターカード61が実装
されると実装通知信号線103がアクティブになるが、
その具体的方法は例えば、以下のようである。実装通知
信号線103は各ドーターカード61〜64でプルアッ
プしておく。実装通知処理機能部36はスロット番号i
が1であることを検出すると実装通知信号線103をG
NDに接続する。すなわち実装通知信号がLレベルとな
る。スロット#2のドーターカード62において、実装
通知信号がLレベルになると判定機能部350はクロッ
ク出力指示信号をインアクティブとし、いったんクロッ
クを止める。その後はクロック断が発生した場合と同じ
動作を行う。これにより、後から実装したスロット#1
のドーターカード61がクロックを出力するようにな
る。ちなみに、スロット#1に実装されたドーターカー
ド61の動作も同じである。スロット番号iが1である
ことを検出したら、実装通知処理機能部36が実装通知
信号をLレベルとし、それを自分の判定機能部350が
読み込む。
【0036】<第4の実施の形態>第4の実施の形態に
おけるクロック分配装置の全体構成は、第2の実施の形
態(図4参照)と同じである。ただしクロック分配回路
51〜54の構成、動作が異なる。ドーターカード41
が実装されておらず、ドーターカード42がクロックを
出力している場合を考える。このときは第2のクロック
バス102にのみクロックが流れている。
【0037】次にドーターカード41を実装すると、こ
のときドーターカード41は第2のクロックバス102
の状態に関係なく第1のクロックバス101にクロック
を出力する。ドーターカード42〜44は第1のクロッ
クバス101にクロックを検出すると、第2のクロック
バス102へのクロック出力を停止し、第1のクロック
バス101のクロックをシステムのクロックとする。こ
のようにスロット#1のドーターカード61はクロック
断のときだけでなく、システム動作中に後から実装して
も必ずクロックの供給源となるので上記の用途に使用す
ることができる。
【0038】次に、ドーターカード42がスロット#2
に実装されていて、クロックを出力している場合を考え
る。このとき判定機能部340は第1のクロックバッフ
ァ322に対しクロック出力指示信号をアクティブと
し、クロック発振器31からのクロックが第2のクロッ
クバス102に出力されている。第1のクロック断検出
機能部341からはクロック断通知信号がアクティブで
出力されている。
【0039】スロット#1にドーターカード61が実装
されると、スロット#2のドーターカード62では第1
のクロック断検出機能部341からのクロック断通知信
号がインアクティブとなる。すると判定機能部340は
スロット番号iが1でないのでクロック出力指示信号を
インアクティブとする。
【0040】一方、スロット#1に実装されたドーター
カード41はスロット番号iが1であることを確認する
と判定機能部340は、第2のクロック断検出機能部3
42からのクロック断通知信号の状態にかかわらず第1
のクロックバッファ321に対しクロック出力指示信号
をアクティブとする。なお、クロックが断となった場合
の動作は、どこのスロットに実装されても、第2の実施
の形態と同じである。また、各ドーターカード41〜4
4にてクロックを受信するには図8のように第1のクロ
ックバス101にクロックがない場合に第2のクロック
バス102を選択するようにすればよい。
【0041】<コンピュータプログラム>図9は第1の
実施形態(図2参照)の判定機能部33をコンピュータ
プログラムで実現する場合のフローチャートを示してい
る。まず、電源が投入されてリセット信号が入力すると
スロット番号iを読み込み、クロックバッファ32に対
するクロック出力指示信号をインアクティブ(inac
tive)にする(ステップS1)。次いでタイマをス
タートして経過時間=i×t1の計時を開始し(ステッ
プS2)、経過時間=i×t1が経過すると(ステップ
S3)、クロック断通知信号を確認する(ステップS
4)。そして、クロック断通知信号がアクティブ(ac
tive)の場合にはクロック出力指示信号をアクティ
ブにし(ステップS5→S6)、次いでクロック断通知
信号を確認して(ステップS7)、アクティブでない場
合にはステップS8からステップS7に戻り、他方、ア
クティブの場合にはステップS2に戻って経過時間=i
×t1の計時を再開する。
【0042】図10は第2の実施形態(図5参照)の判
定機能部340をコンピュータプログラムで実現する場
合のフローチャートを示している。まず、スロット番号
iを読み込み(ステップS11)、次いでクロック断検
出機能部341、342の各クロック断通知信号が共に
アクティブか否かを判断し(ステップS12)、両方が
アクティブの場合に経過時間=i×t1の計時を開始す
る(ステップS13)。経過時間=i×t1が経過する
と(ステップS14)、クロック断検出機能部341、
342の各クロック断通知信号を確認し(ステップS1
5)、少なくとも1つがインアクティブの場合にはこの
処理を終了する。他方、両方がアクティブの場合にはス
ロット番号iを確認し(ステップS16)、i=1の場
合にはクロックバッファ321に対するクロック出力指
示信号をアクティブにし(ステップS16→S17)、
i=1でない場合にはクロックバッファ322に対する
クロック出力指示信号をアクティブにする(ステップS
16→S18)。
【0043】図11は第3の実施形態(図7参照)の判
定機能部350をコンピュータプログラムで実現する場
合のフローチャートを示している。まず、スロット番号
iを読み込み(ステップS21)、次いで実装通知信号
がインアクティブからアクティブに変化したか否かを監
視する(ステップS22)。そして、実装通知信号がイ
ンアクティブからアクティブに変化すると、クロックバ
ッファ32に対するクロック出力指示信号をインアクテ
ィブにし(ステップS22→S23)、次いで経過時間
=i×t1の計時を開始する(ステップS24)。経過
時間=i×t1が経過すると(ステップS25)、クロ
ック断通知信号を確認し(ステップS26)、アクティ
ブの場合にクロック出力指示信号をアクティブにする
(ステップS27→S28)。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、各ドーターカー
ドがクロックを供給可能であるので、クロック供給用の
専用のドーターカードを設けることなくクロック供給の
二重化が図れるという効果がある。また、システムを構
成する全ドーターカードにクロック源を実装せず、一部
のドーターカードのみに本発明を実施しても効果を得る
ことができる。その場合、クロック源を実装しないこと
によるコスト低減、部品実装可能面積の増大といったメ
リットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロック分配装置の第1の実施の
形態を示すブロック図
【図2】図1のクロック分配回路を詳しく示すブロック
【図3】図1中のクロック分配装置におけるスロット番
号を示す説明図
【図4】本発明に係るクロック分配装置の第2の実施の
形態を示すブロック図
【図5】図5のクロック分配回路を詳しく示すブロック
【図6】本発明に係るクロック分配装置の第3の実施の
形態を示すブロック図
【図7】図6のクロック分配回路を詳しく示すブロック
【図8】本発明に係るクロック分配装置の第4の実施の
形態の要部を示すブロック図
【図9】第1の実施形態の判定機能部をコンピュータプ
ログラムで実現する場合のフローチャート
【図10】第2の実施形態の判定機能部をコンピュータ
プログラムで実現する場合のフローチャート
【図11】第3の実施形態の判定機能部をコンピュータ
プログラムで実現する場合のフローチャート
【図12】従来のクロック分配システムを示すブロック
【符号の説明】
10、101、102 クロックバス 11〜14、41〜44、61〜64 ドーターカード 19、190、191 マザーボード 21〜24、51〜54、71〜74 クロック分配回
路 31 クロック発振器 32 クロックバッファ 33 判定機能部 34 クロック断検出機能部 35 立ち上げリセット機能部 36 実装通知処理機能部 103 実装通知信号線

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マザーボード上の各スロットに実装され
    た2以上のドーターカードに対して前記マザーボードの
    クロックバス上のクロックを分配するクロック分配装置
    において、 前記ドーターカードの各々はクロック発振器を有し、そ
    の1つが自己のクロックを前記クロックバスに出力する
    ことを特徴とするクロック分配装置。
  2. 【請求項2】 電源の立ち上げ後、前記ドーターカード
    が自己のスロット番号に応じて異なる待機時間の間に前
    記クロックバス上にクロックがないときに前記クロック
    バスに自己のクロックの出力を開始することを特徴とす
    る請求項1に記載のクロック分配装置。
  3. 【請求項3】 動作中に前記クロックバス上のクロック
    が断になった時点から、自己のスロット番号に応じて異
    なる待機時間の間に前記クロックバス上にクロックがな
    いときに前記クロックバスに自己のクロックの出力を開
    始することを特徴とする請求項1又は2に記載のクロッ
    ク分配装置。
  4. 【請求項4】 前記クロックバスが第1、第2のクロッ
    クバスにより構成され、優先度が最も高いスロットに実
    装されたドーターカードが自己のクロックを前記第1の
    クロックバスに出力し、 他のスロットに実装されたドーターカードが前記第1、
    第2のクロックバスの両方のクロックが断になった時点
    から、自己のスロット番号に応じて異なる待機時間の間
    に前記クロックバス上にクロックがないときに前記第2
    のクロックバスに自己のクロックの出力を開始すること
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のク
    ロック分配装置。
  5. 【請求項5】 前記他のスロットに実装されたドーター
    カードは、前記第1、第2のクロックバスの両方にクロ
    ックがある場合、前記第1のクロックバスのクロックを
    選択するとともに、自己がクロックを第2のクロックバ
    スへ出力しているときには停止することを特徴とする請
    求項4に記載のクロック分配装置。
  6. 【請求項6】 前記マザーボードは、優先度が最も高い
    スロットに実装されたドーターカードの実装状態を通知
    するための実装通知線を有し、 優先度が最も高いスロットに実装されたドーターカード
    が自己のクロックを前記クロックバスに出力するととも
    に、前記実装通知線をアクティブにし、 他のスロットに実装されたドーターカードが前記実装通
    知線がアクティブの場合に自己のクロックを前記クロッ
    クバスに出力せず、インアクティブとなった時点から、
    自己のスロット番号に応じて異なる待機時間の間に前記
    クロックバス上にクロックがないときに前記クロックバ
    スに自己のクロックの出力を開始することを特徴とする
    請求項1から3のいずれか1つに記載のクロック分配装
    置。
  7. 【請求項7】 マザーボード上の各スロットに実装され
    た2以上のドーターカードの各々がクロック発振器と当
    該発振器のクロックを前記マザーボードのクロックバス
    に出力するクロック分配回路を有するクロック分配装置
    における前記クロック分配回路であって、 電源の立ち上げ後、前記ドーターカードが自己のスロッ
    ト番号に応じて異なる待機時間の間に前記クロックバス
    上にクロックがないときに、前記クロックバスに自己の
    クロックの出力を開始するクロック出力手段を有するク
    ロック分配回路。
  8. 【請求項8】 動作中に前記クロックバス上のクロック
    が断になった時点から、自己のスロット番号に応じて異
    なる待機時間の間に前記クロックバス上にクロックがな
    いときに前記クロックバスに自己のクロックの出力を開
    始することを特徴とする請求項7に記載のクロック分配
    回路。
  9. 【請求項9】 マザーボード上の各スロットに実装され
    た2以上のドーターカードの各々がクロック発振器と当
    該発振器のクロックを前記マザーボードのクロックバス
    に出力するコンピュータを有するクロック分配装置にお
    いて前記コンピュータを動作させるコンピュータプログ
    ラムであって、 電源の立ち上げ後、前記ドーターカードが自己のスロッ
    ト番号に応じて異なる待機時間の間に前記クロックバス
    上のクロックを監視するクロック監視ステップと、 前記クロック監視ステップによりクロックがないときに
    前記クロックバスに自己のクロックの出力を開始するク
    ロック出力ステップとを、 有するコンピュータプログラム。
  10. 【請求項10】 動作中に前記クロックバス上のクロッ
    クが断になった時点から、自己のスロット番号に応じて
    異なる待機時間の間に前記クロックバス上にクロックが
    ないときに前記クロックバスに自己のクロックの出力を
    開始するステップをさらに有することを特徴とする請求
    項9に記載のコンピュータプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011050030A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Nel Frequency Controls Inc 同期化結晶発振器ベースのクロックを採用するシステム

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JP2011050030A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Nel Frequency Controls Inc 同期化結晶発振器ベースのクロックを採用するシステム

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