JP2003270746A - 放射線画像読取装置および放射線画像読取システム - Google Patents

放射線画像読取装置および放射線画像読取システム

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JP2003270746A
JP2003270746A JP2002076533A JP2002076533A JP2003270746A JP 2003270746 A JP2003270746 A JP 2003270746A JP 2002076533 A JP2002076533 A JP 2002076533A JP 2002076533 A JP2002076533 A JP 2002076533A JP 2003270746 A JP2003270746 A JP 2003270746A
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magnet
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JP2002076533A
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Masakazu Ando
政和 安藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送時等におけるカセッテの脱落や位置ずれ
を防止できる一方、カセッテを容易に引き剥がすことが
できる吸着保持手段を備える放射線画像読取装置と、こ
の放射線画像読取装置を有する放射線画像読取システム
と、を提供する。 【解決手段】 輝尽性蛍光体シートを収納したカセッテ
の一部を磁力によって吸着保持する板状磁石54と、こ
の板状磁石54を所定の方向で往復運動させる駆動手段
と、を備える放射線画像読取装置において、板状磁石5
4は、前記所定の方向とほぼ直角な方向に延在する磁束
54aが、前記所定の方向に0.01mm〜5mmの間
隔で配置されてなる。また、この放射線画像読取装置と
カセッテとを有する放射線画像読取システムにおいて、
カセッテは、板状磁石54によって吸着されるための磁
性体である厚さ50μm〜150μmの鋼板を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線画像読取装
置および放射線画像読取システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、病気診断等を目的として、X
線画像に代表される放射線画像が用いられている。この
ような放射線画像を得るための方式としては、被写体を
透過させた放射線を蛍光体層に照射して可視光を発生さ
せ、この可視光を銀塩フィルムに照射して現像する、い
わゆる放射線写真方式が挙げられる。
【0003】近年においては、この放射線写真方式に代
えて、輝尽性発光体を採用した放射線画像読取方式が提
案され、実用化されている。この方式においては、被写
体を透過させた放射線を輝尽性蛍光体に照射して、被写
体各部の放射線透過度に対応する放射線エネルギを蓄積
させる。そして、この輝尽性蛍光体を輝尽励起光で走査
することによって蓄積させた放射線エネルギを輝尽発光
光として放出させ、光電変換手段を用いてこの輝尽発光
光を画像信号に変換して、デジタル画像データとして放
射線画像を得ている。
【0004】このような放射線画像読取方式で用いられ
るシート状の輝尽性蛍光体(以下、「輝尽性蛍光体シー
ト」という)は、通常、カセッテと呼ばれる持ち運び可
能な平たい筐体に収納された状態で所定の放射線画像読
取装置の内部に搬送される。この放射線画像読取装置の
内部には、輝尽励起光を出射させる光源や、輝尽発光光
を画像信号に変換する光電変換手段などから構成される
読取手段が設けられており、カセッテに収納された輝尽
性蛍光体シートから放射線画像情報を読み取ることがで
きる。
【0005】放射線画像読取装置には、装置本体の内部
に取り入れられたカセッテを所定の方向で往復運動させ
る搬送手段が設けられており、読取手段は、この往復運
動するカセッテに収納された輝尽性蛍光体シートから放
射線画像を読み取っている。カセッテを所定の方向に往
復運動させる搬送手段は、カセッテの一部を磁力によっ
て吸着させて保持する平板状の吸着保持部を備えてお
り、この吸着保持部は、電磁石やラバーマグネット等の
永久磁石で構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】吸着保持部に吸着され
た状態のカセッテは、所定の方向(例えば上下方向)で
往復運動するように搬送される。また、読取手段によっ
てカセッテに収納された輝尽性蛍光体シートから放射線
画像を読み取る前に、吸着保持部に吸着された状態のカ
セッテが開かれる一方、読取後にはカセッテが閉じられ
る。従って、このようなカセッテ搬送の際やカセッテ開
閉動作の際にカセッテが吸着保持部から脱落したり位置
ずれしたりしないように、吸着保持部の磁石の磁力を適
切な大きさに調整する必要がある。
【0007】ここで、磁石の磁束の延在方向Mと平行な
方向の吸着力FPは、磁石の延在方向Mと垂直な方向の
吸着力FVよりも小さくなることが知られている(図6
参照)。従って、吸着保持部の磁石の延在方向(M)
を、カセッテの往復運動の方向と同一方向とした場合に
は、往復運動の方向に作用する吸着力(FP)が小さく
なるので、往復運動の際にカセッテが吸着保持部から脱
落したり位置ずれしたりするおそれがある。よって、こ
のように吸着保持部の磁石の延在方向(M)をカセッテ
の往復運動の方向と同一方向とした場合には、吸着保持
部の磁石の磁力を大きくする必要があった。
【0008】しかし、吸着保持部の磁石の磁力を必要以
上に大きくすると、吸着保持部からカセッテを引き剥が
す際に過度の力を作用させる必要がある。このため、引
き剥がし時にカセッテが破損するおそれがあった。
【0009】一方、カセッテには、吸着保持部の磁石に
吸着可能な磁性体を設ける必要がある。カセッテに磁性
体を設けるために、従来は、合成樹脂に金属紛を含有さ
せた成形材料でカセッテを成形するという手法を採用し
ていた。しかし、このような手法を採用すると、所要の
磁力を得るためにカセッテの板厚を過度に厚くする必要
があり、カセッテの重量が大きくなる場合がある。
【0010】この結果、吸着保持部によって吸着された
状態のカセッテが、その自重によって、搬送中に吸着保
持部から脱落したり位置ずれしたりする場合があった。
また、カセッテは、病院内で撮影者等によって持ち運ば
れるものであるので、その重量等がJIS規格やIEC
規格などで規制されているが、カセッテの重量が大きく
なると、このような規格を満たさない場合があった。
【0011】本発明の課題は、カセッテを所定の方向に
搬送する際等におけるカセッテの脱落や位置ずれを防止
できる一方、カセッテを容易に引き剥がすことができる
吸着保持手段を備える放射線画像読取装置を提供するこ
とである。
【0012】また、本発明の課題は、前記した放射線画
像読取装置を使用した放射線画像読取システムにおい
て、カセッテの軽量化を図り、カセッテを所定の方向に
搬送する際等におけるカセッテの脱落や位置ずれを防止
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、輝尽性蛍光体シートを収納
したカセッテの一部を磁力によって吸着保持する吸着保
持手段と、前記吸着保持手段を所定の方向で往復運動さ
せる駆動手段と、を備え、前記輝尽性蛍光体シートから
放射線画像情報を読み取る放射線画像読取装置におい
て、前記吸着保持手段は、前記所定の方向とほぼ直角な
方向に延在する磁束が、前記所定の方向に0.01mm
〜5mmの間隔で配置されてなる板状磁石であることを
特徴とする。
【0014】請求項1記載の発明によれば、駆動手段に
よる往復運動の方向(所定の方向)とほぼ直角な方向に
延在する磁束が、所定の方向に特定の間隔で配置されて
なる板状磁石(吸着保持手段)を備えるので、吸着保持
手段によってカセッテを吸着させる際に、前記した所定
の方向に大きな吸着力を作用させることができる。従っ
て、カセッテを吸着保持した状態の吸着保持手段を駆動
手段によって所定の方向で往復運動させる際に、カセッ
テが吸着保持手段から脱落したり、カセッテの位置がず
れたりするのを防止することができる。
【0015】また、請求項1記載の発明によれば、前記
した所定の方向に大きな吸着力を作用させることができ
る一方、板状磁石の引き剥がし方向の吸着力の大きさは
ほとんど変化することがない。従って、板状磁石からカ
セッテを引き剥がす際に、カセッテに過度の力を作用さ
せる必要がないので、引き剥がし時におけるカセッテの
破損を未然に防ぐことができる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の放
射線画像読取装置において、前記板状磁石は、その厚さ
が0.5mm〜5mmの範囲内で設定されてなることを
特徴とする。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の放射線画像読取装置において、前記板状磁石の前
記カセッテを吸着させる面と反対側の面に、磁性体が配
置されてなることを特徴とする。
【0018】請求項3記載の発明によれば、板状磁石の
カセッテ吸着面と反対側の面に磁性体が配置されてなる
ので、板状磁石のカセッテ吸着面における磁力を強める
ことができる。従って、カセッテをより確実に吸着保持
することができる。
【0019】請求項4記載の発明は、輝尽性蛍光体シー
トを収納したカセッテと、請求項1から3の何れかに記
載の放射線画像読取装置と、を有する放射線画像読取シ
ステムにおいて、前記カセッテは、前記放射線画像読取
装置の前記吸着保持手段によって吸着されるための磁性
体を備え、前記磁性体は、厚さ50μm〜150μmの
鋼板であることを特徴とする。
【0020】請求項4記載の発明によれば、カセッテ
は、放射線画像読取装置の吸着保持手段によって吸着さ
れるための磁性体を備え、この磁性体が厚さ50μm〜
150μmの鋼板であるので、従来のようにカセッテの
板厚が厚くなったり、カセッテの重量が大きくなったり
することがない。従って、カセッテが吸着保持手段によ
って吸着保持された状態で搬送される場合において、カ
セッテが吸着保持手段から脱落したり位置ずれしたりす
ることが少なくなる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項4記載の放
射線画像読取システムにおいて、前記鋼板は、SPC
C、SECC、SUS430の何れかで構成されてなる
ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、輝
尽性発光体シートを採用した放射線画像読取システムに
ついて説明することとする。
【0023】まず、本実施の形態に係る放射線画像読取
システムで使用されるカセッテ1の構造を説明する。
【0024】カセッテ1は、分離可能なフロント板10
およびバック板20より構成される。図1は、カセッテ
1のフロント板10とバック板20とを分離させたとき
の斜視図であり、図2は、カセッテ1のフロント板10
とバック板20とを合体させたときの断面図である。こ
のカセッテ1は、撮影時や搬送時において輝尽性蛍光体
シート23を保護するとともに、撮影後に輝尽性蛍光体
シート23に光が照射されて蓄積された画像情報が消滅
するのを防止するように機能する。
【0025】フロント板10は、フレーム11および前
面板12より構成される。フレーム11は、アルミニウ
ムや硬質樹脂など、臥位撮影時や全荷重撮影時などに負
荷される大きな荷重に耐え得る材質で構成されるのが好
ましい。また、前面板12は、アルミニウムや炭素繊維
強化樹脂など、放射線透過率および剛性の高い材質で構
成されるのが好ましい。
【0026】バック板20は、バック板本体21と、鉛
箔が裏面に設けられた支持板22と、輝尽性蛍光体シー
ト23と、から構成され、輝尽性蛍光体シート23は、
支持板22に固定されている。本実施の形態において
は、バック板本体21の裏面(以下、「バック板裏面」
という)21aには、後述する副走査手段50の磁石5
4に磁力で吸着するように、厚さ80μmのSECC鋼
板(処理鋼板)24を貼着している。
【0027】フロント板10およびバック板20には、
後述するロックON/OFF動作の際に用いられる挿入
孔13、25が設けられている。フロント板10をバッ
ク板20に被せると、フロント板10の挿入孔13とバ
ック板20の挿入孔25とが対応する位置に配置され
る。
【0028】カセッテ1には、フロント板10とバック
板20とを合体した状態で維持するために、ロック機構
が設けられている。ロック機構は、ロックON/OFF
動作に伴ってバック板本体21の側面に設けられた開口
部(31a、31b、31c)と、この開口部から突出
させたり、引き込んだりできるロック爪(30a、30
b、30c)と、を備えている。なお、図1には示され
ていないが、バック本体21の他の側面にも開口部が設
けられ、ロック爪が突出・引込可能に設けられている。
【0029】ここで、ロックON動作とは、ロック爪
(30a、30b、30c等)の先端を開口部(31
a、31b、31c等)より外側に突出させて、フロン
ト板10のフレーム11内に係止させる動作をいう。ま
た、ロックOFF動作とは、ロック爪(30a、30
b、30c等)の先端を開口部(31a、31b、31
c等)の内側に引き込み、フロント板10のフレーム1
1との係止状態を解除することをいう。
【0030】ロック爪(30a、30b、30c等)の
先端を開口部(31a、31b、31c等)の内側に引
き込んだ状態(ロックOFF状態)にあるバック板20
にフロント板10を被せて、挿入孔13、25に所定の
棒状部材を挿入して1回だけプッシュすると、プッシュ
・ラッチ機構によってロック爪(30a、30b、30
c等)の先端が開口部(31a、31b、31c等)よ
り外側に突出した状態(ロックON状態)へ移行し、フ
ロント板10とバック板20とは分離不可能な状態とな
る。
【0031】一方、ロックON状態にあるときに、挿入
孔13、25に所定の棒状部材を挿入して1回だけプッ
シュすると、プッシュ・ラッチ機構によってロック爪
(30a、30b、30c等)の先端が開口部(31
a、31b、31c等)の内側に引き込まれた状態(ロ
ックOFF状態)へ移行し、フロント板10とバック板
20とは分離可能な状態となる。
【0032】また、図示していないが、バック板裏面2
1aには、後述するコード読取手段3aによって読み取
られるバーコードラベルが貼着されている。バーコード
ラベルには、輝尽性蛍光体シート23の識別番号(ID
番号)や製造年月日、輝尽性蛍光体のバージョン番号、
カセッテ1のサイズを表す番号などがコードとして記録
されている。
【0033】次に、本実施の形態に係る放射線画像読取
システムで使用される放射線画像読取装置の構成につい
て、図3ないし図5を用いて説明する。
【0034】図3は、放射線画像読取装置の構成を説明
するための説明図である。放射線画像読取装置は、装置
本体2と、カセッテ挿入口3と、カセッテ排出口4と、
を備えている。装置本体2は、搬送読取部2aおよびカ
セッテ挿入排出部2bから構成されており、カセッテ挿
入排出部2bは、図3に示すように搬送読取部2aから
取り外し可能な構造とされている。
【0035】装置本体2の本体部2aには、カセッテ挿
入口3から挿入されたカセッテ1を受け取って保持した
状態で回動し、後述する副走査部50へとカセッテ1を
搬送する回動搬送部40と、この回動搬送部40によっ
て搬送されたカセッテ1を上下方向に移動させる副走査
部50と、カセッテ1内の輝尽性蛍光体シート23に蓄
積された画像情報を読み取る読取手段60と、読み取り
を終えた画像情報を消去する消去手段70と、が備えら
れている。なお、回動搬送部40と副走査部50とは、
同一の基板80上に設けられている。
【0036】カセッテ挿入口3には、挿入されたカセッ
テ1のバック板裏面21aのバーコードラベルに記録さ
れたコードを読み取るコード読取手段3aが設けられて
いる。また、カセッテ挿入口3の近傍には、カセッテ挿
入口3に挿入されたカセッテ1を支持しつつ装置本体2
の内部に挿入する挿入ローラ3bが設けられている。
【0037】回動搬送部40は、カセッテ挿入口3から
挿入されたカセッテ1を受け取って保持し、後述する副
走査部50へとカセッテ1を搬送するように機能するも
のである。回動搬送部40は、回動軸41を有し、この
回動軸41を回動中心として、少なくとも点線aから点
線cの範囲(角度θの範囲)を自由に回動可能とされ
る。
【0038】また、回動搬送部40は、挿入ローラ3b
によって装置本体2の内部に搬送されたカセッテ1を受
け取る受け台42と、受け台42によって受け取られた
カセッテ1の下向きの面を支持するガイド部43と、を
備えている。受け台42は、ガイド部43に沿って上下
方向に移動可能に設けられている。
【0039】副走査部50は、副走査レール51、副走
査可動部52a、52b、副走査移動板53および磁石
54から構成され、回動搬送部40によって搬送された
カセッテ1を上下方向(副走査方向)に往復運動させる
ものである。副走査可動部52は、図示していない駆動
手段によって副走査レール51上を上下に移動可能とさ
れる。また、副走査移動板53は副走査可動部52a、
52bに固定されているため、結果的に、副走査移動板
53は駆動手段によって副走査レール51上を上下に移
動可能となる。
【0040】副走査部50の磁石54は、カセッテ1を
吸着させて保持する吸着保持手段である。磁石54は、
副走査移動板53に一体的に設けられているため、前記
した駆動手段によって、上下方向(副走査方向)に移動
可能とされる。カセッテ1は、この磁石54に吸着保持
された状態で、駆動手段によって上下方向に往復運動す
るように搬送されることとなる。
【0041】本発明の主要部は、吸着保持手段である磁
石54の構成にある。以下、図4および図5を用いて、
この磁石54の構成について説明する。
【0042】図4は、図3のIV部分の拡大図である。こ
の図4には、副走査部50の磁石54にカセッテ1のバ
ック板裏面21aが吸着されるとともに、回動搬送部4
0の受け台42によってカセッテ1のフロント板10が
保持された状態が示されている。また、図5は、磁石5
4の正面図である。この図5には、磁石54の紙面手前
側に吸着された状態のカセッテ1のバック板20が、二
点鎖線で示されている。
【0043】本実施の形態に係る磁石54は、厚さ1.
5mmのラバーマグネットで構成されている。この磁石
54は、駆動手段による磁石54の往復運動の方向(上
下方向)に対して直角な方向に延在する磁束54aを、
上下方向に3mmの間隔で配置して構成したものである
(図5参照)。また、磁石54のカセッテ吸着面と反対
側の面に配置された副走査移動板53は、鉄で製作され
ている。
【0044】磁石54の磁束54aの延在方向が、駆動
手段による磁石54の往復運動の方向(上下方向)に対
して直角な方向とされているため、磁石54によってカ
セッテ1を吸着させた際に、図6に示したFVに相当す
る大きい吸着力をカセッテ1の上下方向に作用させるこ
とができる。従って、磁石54でカセッテ1を吸着保持
した状態でこの磁石54を上下方向に往復運動させた場
合に、カセッテ1が磁石54から脱落したり、位置ずれ
したりすることが少なくなる。
【0045】一方、磁石54の引き剥がし方向の吸着力
の大きさはほとんど変化することがないので、磁石54
からカセッテ1を引き剥がす際に、カセッテ1に過度の
力を作用させる必要がない。従って、引き剥がし時にお
けるカセッテ1の破損を未然に防ぐことができる。
【0046】また、磁石54のカセッテ吸着面と反対側
の面に、磁性体である鉄で製作された副走査移動板53
が配置されているので、磁石54のカセッテ吸着面にお
ける磁力を強めることができる。従って、カセッテ1を
より確実に吸着保持することができる。
【0047】読取手段60は、レーザ走査ユニット6
1、光ガイド62、集光管63、光電変換手段などから
構成される。レーザ走査ユニット61は、輝尽性蛍光体
シート23にレーザ光(励起光)を照射するものであ
り、このレーザ光の作用によって、輝尽性蛍光体シート
23に蓄積された放射線エネルギに比例した輝尽発光光
(画像情報)が放出される。光ガイド62は、放出され
た輝尽発光光を集光管63に導くものである。集光管6
3は、図示していないフォトマルチプライヤなどの光電
変換手段を備えており、集光された輝尽発光光を電気信
号に変換するように機能する。
【0048】消去手段70は、消去光を出射して、輝尽
性蛍光体シート23に残存する画像情報を消去するよう
に機能する。消去手段70で使用される消去ランプとし
ては、ハロゲンランプ、高輝度蛍光灯、LEDアレイな
どを挙げることができる。
【0049】カセッテ排出口4の近傍には、画像情報の
読み取りを終えた輝尽性蛍光体シート23を収納したカ
セッテ1を装置外部に排出する排出ローラ4aが設けら
れている。また、カセッテ排出口4には、排出を終えた
カセッテ1を2〜5枚複数枚ストックしておくストッカ
4bが設けられている。
【0050】続いて、本実施の形態に係る放射線画像読
取システムを用いた画像読取動作について、図3および
図4を用いて説明する。
【0051】まず、放射線画像撮影が行われたカセッテ
1を、図3の矢印A1の方向で挿入口3に挿入する。こ
の際、カセッテ1の挿入孔13(25)が下側になり、
かつ、フロント板10の前面板13が斜め下側を向くよ
うに挿入する。すなわち、輝尽性蛍光体シート23の読
取面が斜め下側を向くように挿入する。カセッテ1が挿
入口3に挿入されると、バック板裏面21aに設けられ
たコードが、コード読取手段3aによって読み取られ
る。
【0052】カセッテ挿入口3から装置本体2の内部に
取り込まれたカセッテ1は、挿入ローラ3bを介して、
回動搬送部40へと搬送される。回動搬送部40が回動
軸41を中心にしてA3の方向に点線aの位置から点線
cの位置まで回動すると、SECC鋼板24が貼着され
たカセッテ1のバック板裏面21aが、副走査部50の
磁石54に磁力で吸着されることとなる。
【0053】カセッテ1のバック板20が、副操作部5
0の磁石54に吸着されると、回動搬送部40の受け台
42内に収納されていたロックピンが上昇し、このロッ
クピンが、カセッテ1のフロント板10の挿入孔13お
よびバック板20の挿入孔25に挿入される。この動作
により、カセッテ1のロックON状態がロックOFF状
態に移行し、フロント板10とバック板20とが分離可
能な状態となる。カセッテ1がロックOFF状態に移行
すると、ロックピンが下降して受け台42内に収納され
る。
【0054】カセッテ1のロックON状態が解除されて
ロックOFF状態に移行すると、回動搬送部40が図3
の矢印A6の方向へ回動して待避位置(例えば、点線b
の位置)で停止する。この操作により、フロント板10
とバック板20とを完全に分離することができる。
【0055】図4に示したようにバック板20がフロン
ト板10から完全に分離されると、図示していない駆動
手段によって副走査移動板53およびバック板20が、
図3の矢印A4の方向(上方向)へ搬送(副走査)され
る。この副走査動作中に、輝尽性蛍光体シート23がレ
ーザ走査ユニット61から出射されるレーザ光Bによっ
て主走査される。
【0056】輝尽性蛍光体シート23にレーザ光が作用
すると、輝尽性蛍光体シート23に蓄積された放射線エ
ネルギに比例した輝尽発光光(画像情報)が放出され、
この輝尽発光光が光ガイド62を通って集光管63に集
められ、光電変換手段によって電気信号に変換される。
電気信号に変換された輝尽発光光は、画像データとして
所定の信号処理を施された後に、装置本体2から(図示
していない)通信ケーブルを介して、操作端末や画像記
憶装置、画像表示装置、ドライイメージャなどの(図示
していない)画像出力装置に出力される。
【0057】輝尽性蛍光体シート23からの画像情報の
読み取りが完了すると、図示していない駆動手段によっ
て副走査移動板53およびバック板20が、図3の矢印
A5の方向(下方向)へ搬送される。バック板20が矢
印A5の方向へ搬送されている間、消去手段70から消
去光Cが出射され、輝尽性蛍光体シート23に残存する
画像情報が消去される。
【0058】バック板20が図4に示す位置まで下降し
た時点で、バック板20の搬送動作が停止される。バッ
ク板20が図4に示す位置で停止すると、待避位置に待
避していた回動搬送部40が、再び図3の点線cの位置
まで回動し、フロント板10とバック板20とを合体さ
せる。フロント板10とバック板20とが合体すると、
回動搬送部40の受け台42内に収納されていたロック
ピンが上昇し、フロント板10の挿入孔13およびバッ
ク板20の挿入孔25にロックピンの先端が挿入され
る。この動作により、ロックOFF状態にあったカセッ
テ1がロックON状態に移行し、分離不可能な状態とな
る。カセッテ1がロックON状態に移行すると、ロック
ピンが下降して受け台42内に再び収納される。
【0059】フロント板10とバック板20との合体作
業が完了すると、回動搬送部40は、再び図3の矢印A
6の方向に点線bの位置まで回動して停止する。この
後、受け台42はガイド部43に沿ってカセッテ排出口
4の方へカセッテ1を搬送し、カセッテ1を排出ローラ
4aへ受け渡す。排出ローラ4aは、カセッテ1を受け
取ると、カセッテ1がカセッテ排出口4から完全に排出
されるまで排出動作を行う。
【0060】カセッテ排出口4から排出された直後のカ
セッテ1の位置を1aで表すと、1aの場所に排出され
たカセッテ1は、カセッテ1の自重によってカセッテ1
の上端から、図3の矢印A8の方向に倒れ込み、最終的
に、1bで表される位置へ移動する。この動作がカセッ
テ1の自重のみで行われるように、カセッテ排出口4の
底板部分を1a側から1b側に向けて傾斜させておく。
【0061】本実施の形態に係る放射線画像読取システ
ムで使用される放射線画像読取装置においては、吸着保
持手段である磁石54の磁束54aの延在方向が、駆動
手段による磁石54の往復運動の方向(上下方向)に対
して直角な方向とされており、かつ、この磁束54aが
特定の間隔(3mm)で上下方向に配置されているた
め、図6に示したFVに相当する比較的大きい吸着力
を、カセッテ1の上下方向に作用させることができる。
このため、カセッテ1を吸着保持した状態の磁石54を
駆動手段によって上下方向に往復運動させた場合におい
ても、カセッテ1が磁石54から脱落したり、位置ずれ
したりすることが少なくなる。
【0062】また、本実施の形態に係る放射線画像読取
システムで使用される放射線画像読取装置においては、
上下方向に大きな吸着力を作用させることができる一
方、磁石54の引き剥がし方向の吸着力の大きさはほと
んど変化することがない。従って、磁石54からカセッ
テ1を引き剥がす際に、カセッテ1に過度の力を作用さ
せる必要がないので、引き剥がし時におけるカセッテ1
の破損を未然に防ぐことができる。
【0063】また、本実施の形態に係る放射線画像読取
システムで使用される放射線画像読取装置においては、
磁石54のカセッテ吸着面と反対側の面に、磁性体であ
る鉄で製作された副走査移動板53が配置されているの
で、磁石54のカセッテ吸着面における磁力を強めるこ
とができる。従って、カセッテ1をより確実に吸着保持
することができる。
【0064】また、本実施の形態に係る放射線画像読取
システムで使用されるカセッテ1は、放射線画像読取装
置の副走査部50の磁石54によって吸着されるための
磁性体として、厚さ80μmのSECC鋼板24を備え
るので、従来のようにカセッテ1の板厚が厚くなった
り、カセッテ1の重量が大きくなったりすることがな
い。従って、カセッテ1が磁石54によって吸着保持さ
れた状態で上下方向に搬送される場合において、カセッ
テ1が磁石54から脱落したり位置ずれしたりすること
が少なくなる。
【0065】なお、以上の実施の形態では、カセッテ1
に備える磁性体として、厚さ80μmのSECC鋼板2
4を採用したが、この薄板24の厚さは、50μm〜1
50μmの範囲内で適宜変更してもよい。また、SEC
C鋼板に代えて、SPCC鋼板やフェライト系ステンレ
ス(SUS430)製の薄板を採用することもできる。
【0066】また、以上の実施の形態では、副走査板5
0の磁石54(ラバーマグネット)の厚さを1.5mm
としているが、この磁石54の厚さを0.5mm〜5m
mの範囲内で適宜変更してもよい。また、以上の実施の
形態では、磁石54の磁束54aの間隔を3mmと設定
した例を示したが、この磁束54aの間隔は0.01m
m〜5mmの範囲で適宜変更することができる。なお、
磁束54aの間隔を0.01mm〜3mmの範囲で設定
すると、比較的大きい磁力が得られるので好ましい。
【0067】また、以上の実施の形態では、磁石54の
カセッテ吸着面と反対側の面に、磁性体である鉄で製作
した副走査移動板53を配置したが、副走査移動板53
を非磁性体で製作した場合には、副走査移動板53と磁
石54との間に鉄製の薄板を介在させることによって同
様の作用効果を得ることができる。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、吸着保持
手段である板状磁石の磁束の延在方向が、吸着保持手段
の往復運動の方向(所定の方向)に対して直角な方向と
されており、かつ、この磁束が特定の間隔で所定の方向
に配置されているため、所定の方向に作用する吸着力が
大きくなる。従って、カセッテを搬送手段によって往復
運動するように搬送する際に、カセッテが吸着保持部か
ら脱落したり、カセッテの位置がずれたりすることが少
なくなる。
【0069】また、請求項1記載の発明によれば、吸着
保持手段の往復運動の方向(所定の方向)に大きな吸着
力を作用させることができる一方、板状磁石の引き剥が
し方向の吸着力の大きさはほとんど変化することがな
い。従って、板状磁石からカセッテを引き剥がす際に、
カセッテに過度の力を作用させる必要がないので、引き
剥がし時におけるカセッテの破損を未然に防ぐことがで
きる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、吸着保持手
段である板状磁石のカセッテ吸着面と反対側の面に磁性
体が配置されてなるので、板状磁石のカセッテ吸着面に
おける磁力を強めることができる。従って、カセッテを
より確実に吸着保持することができる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、カセッテ
は、放射線画像読取装置の吸着保持手段によって吸着さ
れるための磁性体を備え、この磁性体が厚さ50μm〜
150μmの鋼板であるので、従来のようにカセッテの
板厚が厚くなったり、カセッテの重量が大きくなったり
することがない。従って、カセッテが吸着保持手段によ
って吸着保持された状態で搬送される場合において、カ
セッテが吸着保持手段から脱落したり位置ずれしたりす
ることが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る放射線画像読取システムで
使用されるカセッテを示すものであって、カセッテを構
成するフロント板とバック板とを分離させた状態の斜視
図である。
【図2】本実施の形態に係る放射線画像読取システムで
使用されるカセッテを示すものであって、カセッテを構
成するフロント板とバック板とを合体させた状態の断面
図である。
【図3】本実施の形態に係る放射線画像読取システムで
使用される放射線画像読取装置の構成を説明するための
説明図である。
【図4】図3のIV部分の拡大図である。
【図5】図3に示した放射線画像読取装置の副走査部に
備えられる磁石の平面図である。
【図6】磁石の磁束の延在方向と吸着力との相関関係を
説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 カセッテ 2 装置本体 2a 搬送読取部 2b カセッテ挿入排出部 3 カセッテ挿入口 3a コード読取手段 3b 挿入ローラ 4 カセッテ排出口 4a 排出ローラ 4b ストッカ 10 フロント板 11 フレーム 12 前面板 13 挿入孔 20 バック板 21 バック板本体 21a バック板裏面 22 支持板 23 輝尽性蛍光体シート 24 SECC鋼板 25 挿入孔 30a〜30c ロック爪 31a〜31c 開口部 40 回動搬送部 41 回動軸 42 受け台 43 ガイド部 50 副走査部 51 副走査レール 52a 副走査可動部 52b 副走査可動部 53 副走査移動板 54 磁石 54a 磁束 54b 鉄製薄板 60 読取手段 61 レーザ走査ユニット 62 光ガイド 63 集光管 70 消去手段 80 基板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝尽性蛍光体シートを収納したカセッテの
    一部を磁力によって吸着保持する吸着保持手段と、前記
    吸着保持手段を所定の方向で往復運動させる駆動手段
    と、を備え、前記輝尽性蛍光体シートから放射線画像情
    報を読み取る放射線画像読取装置において、 前記吸着保持手段は、 前記所定の方向とほぼ直角な方向に延在する磁束が、前
    記所定の方向に0.01mm〜5mmの間隔で配置され
    てなる板状磁石であることを特徴とする放射線画像読取
    装置。
  2. 【請求項2】前記板状磁石は、 その厚さが0.5mm〜5mmの範囲内で設定されてな
    ることを特徴とする請求項1記載の放射線画像読取装
    置。
  3. 【請求項3】前記板状磁石の前記カセッテを吸着させる
    面と反対側の面に、磁性体が配置されてなることを特徴
    とする請求項1または2記載の放射線画像読取装置。
  4. 【請求項4】輝尽性蛍光体シートを収納したカセッテ
    と、 請求項1から3の何れかに記載の放射線画像読取装置
    と、を有する放射線画像読取システムにおいて、 前記カセッテは、 前記放射線画像読取装置の前記吸着保持手段によって吸
    着されるための磁性体を備え、 前記磁性体は、 厚さ50μm〜150μmの鋼板であることを特徴とす
    る放射線画像読取システム。
  5. 【請求項5】前記鋼板は、 SPCC、SECC、SUS430の何れかで構成され
    てなることを特徴とする請求項4記載の放射線画像読取
    システム。
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