JP2003270738A - スキャナ及びその原稿位置最適化制御方法 - Google Patents

スキャナ及びその原稿位置最適化制御方法

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JP2003270738A JP2002071976A JP2002071976A JP2003270738A JP 2003270738 A JP2003270738 A JP 2003270738A JP 2002071976 A JP2002071976 A JP 2002071976A JP 2002071976 A JP2002071976 A JP 2002071976A JP 2003270738 A JP2003270738 A JP 2003270738A
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哲夫 福本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のスキャナでは、正確な位置に原稿をセ
ットするために手間がかかり、また原稿をセットした後
に手を放した場合には原稿が定位置からずれる可能性も
あったため、原稿の正確な読み取りが保証されない等の
問題があった。 【解決手段】 プラテン面上に原稿が載置されるべき時
点と、プラテン面上に載置されている原稿の読み取りを
行なう時点とでプラテン12の傾斜角度を変化させ、プ
ラテン面上に原稿が載置されるべき時点において、プラ
テン面上に設定されている原稿のセット基準点32が最
も下側になるようにプラテン12を傾斜させるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスキャナに関し、よ
り詳細には、読み取るべき原稿が載置されるプラテン面
を有するプラテンを備え、プラテン面に原稿を載置する
際の位置決めが自動的に行われるようにしたスキャナ及
びその原稿位置最適化制御方法に関する。なお、スキャ
ナそのものは、単独のスキャナ装置として、または複写
機、ファクシミリ装置及びそれらの機能を併せた複合機
等の構成要素として組み込まれているものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的なスキャナの外観を図35
(a), (b)の模式図に示す。このスキャナは単独のスキャ
ナ装置として構成されており、しかも設置面積を小さく
するためにプラテン12のプラテン面がほぼ鉛直状態に
なるようにして立てた状態で使用することができるよう
に構成されている。従って、このようなスキャナでは、
プラテンにシート原稿30をセットする際に原稿から手
を放すと原稿がプラテン12のプラテン面の一辺の縁に
よって係止されるが、読み取りのための定位置に原稿が
セットされるわけではないため、結局はユーザが原稿を
プラテン面上を滑らせるようにして移動させて定位置に
正確にセットする必要がある。
【0003】このような事情から、たとえば特開200
0−347319号には、画像読取装置(スキャナを含
む)を机上、または机の横等の設置位置に応じて、プラ
テン面を通常の水平に置く横置き姿勢と上述の従来例の
ような縦置き姿勢とのいずれかに任意に選択可能とした
発明が開示されている。しかし、この発明では装置の設
置面積に関しては効率がよくなるが、上述のような従来
の原稿載置の問題点が解消されることはなく、特に縦置
き姿勢においては上述の従来例と同様に原稿をセットす
ることが非常に困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のスキ
ャナでは、原稿の読み取りのための正確な位置に原稿を
セットするために手間がかかり、また原稿をセットした
後に原稿から手を放した場合には原稿が定位置からずれ
る可能性もあったため、原稿の正確な読み取りが保証さ
れないという問題があった。
【0005】また、原稿を水平にプラテン面上に載置す
る従来の一般的なスキャナ、特にプリンタ、ファクシミ
リ装置、及びそれらの複合装置では近年の多機能化にと
もなって装置全体の上下寸法(高さ)が大きくなり、プ
ラテン面が床面から徐々に高くなる傾向がある。このた
め、背の低いユーザ、特に子供、または車椅子を使用し
ている身体障害者等にとっては原稿をプラテン面の読取
基準位置に正確にセットすることが困難な事態が生じか
ねないというのが実情であった。
【0006】更に、手が不自由なユーザにとっては、プ
ラテン面の高さには拘わらず、原稿をプラテン面の読取
基準位置に正確にセットすることが困難であるという問
題もあった。
【0007】また更に、近年ではコンビニエンスストア
等に複写機、ファクシミリ装置が設置されていて不特定
多数のユーザがこれを使用する機会も多いが、この種の
装置の操作に不慣れな人は原稿をプラテン面のどの位置
にセットすればよいのか理解できない場合も多い。
【0008】本発明は以上のような事情に鑑みてなされ
たものであり、プラテン面上に設定されている原稿セッ
ト基準点が自動的に最下側になるようにプラテンを傾斜
させておき、原稿をその方向、即ち縦長又は横長方向を
合わせてプラテン上に載置するのみにて原稿が自重でプ
ラテン面を滑って原稿セット基準点に自動的にセットさ
れるように構成することにより、原稿セットを容易にし
たスキャナ及びその原稿位置最適化制御方法の提供を目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスキャナ
は、原稿の読み取りを行なうために原稿の一頂点を一致
させるべき基準点がプラテン面の一頂点に設定されてい
るプラテンを備え、プラテン面上に載置された原稿の画
像を読み取るスキャナであって、前記プラテンは、原稿
の読み取りを行なうための第1の姿勢と、プラテン面が
前記第1の姿勢におけるプラテン面とは平行でない第2
の姿勢とをとり得るようにしてあることを特徴とする。
【0010】このような本発明のスキャナでは、プラテ
ン面上に原稿が載置されるべき時点と、プラテン面上に
載置されている原稿の読み取りを行なう時点とでプラテ
ンの姿勢が異なり、従ってプラテン面の傾斜角度が変化
する。
【0011】また本発明に係るスキャナは、前記第2の
姿勢は、前記基準点が最も下側になるようにプラテン面
を傾斜させた姿勢であることを特徴とする。
【0012】このような本発明のスキャナでは、プラテ
ン面上に原稿が載置されるべき時点において第2の姿勢
をとらせることにより、プラテン面上に設定されている
基準点を最も下側になるようにプラテン面が傾斜する。
【0013】また本発明に係るスキャナは、前記プラテ
ンは、プラテン面の前記基準点を通る2辺に平行な2軸
方向に移動及び/又は傾斜するようにしてあることを特
徴とする。
【0014】このような本発明のスキャナでは、プラテ
ンがプラテン面の基準点る通る2軸方向に移動及び/又
は傾斜して第1又は第2の姿勢をとり、第2の姿勢をと
った場合には基準点が最も下側になるようにプラテン面
が傾斜する。
【0015】また本発明に係るスキャナは、前記プラテ
ンが前記第1の姿勢をとっている場合にのみ、プラテン
面上に載置された原稿をプラテン面と平行に相対移動し
つつ読み取る光学系を備えたことを特徴とする。
【0016】このような本発明のスキャナでは、光学系
がプラテン面上に載置された原稿を読み取る際には、プ
ラテンが必ず原稿の読み取りを行なうための第1の姿勢
をとっている。
【0017】また本発明に係るスキャナは、前記基準点
から前記2軸方向それぞれにプラテン面の外郭に沿って
プラテン面上に突出して設けられた規制部材と、プラテ
ン面と適長離隔して前記両規制部材に跨って支持された
原稿落下防止用カバーとを更に備えたことを特徴とす
る。
【0018】このような本発明のスキャナでは、規制部
材と、原稿落下防止用カバーとでシート原稿が確実に原
稿セット基準点にセットされると共に、プラテン面から
の落下を防止する。
【0019】また本発明に係るスキャナは、前記プラテ
ンが前記第2の姿勢をとっている場合に、前記プラテン
を振動させるようにしてあることを特徴とする。
【0020】このような本発明のスキャナでは、プラテ
ン面上に原稿が載置されており、プラテン面が傾斜して
いる第2の姿勢を取っている場合に、プラテンが振動し
てシート原稿がプラテン面の傾斜に沿って移動する。
【0021】また本発明に係るスキャナは、原稿の読み
取りを行なうために原稿の一頂点を一致させるべき基準
点がプラテン面の一頂点に設定されているプラテンを備
え、プラテン面上に載置された原稿の画像を読み取るス
キャナであって、固定部と、前記プラテンを備え、プラ
テン面の前記基準点を通る2辺に平行な2軸方向に移動
及び/又は傾斜可能に前記固定部に支持された可動部
と、該可動部を前記固定部に対して前記2軸方向に移動
及び/又は傾斜させて、原稿の読み取りを行なうための
第1の姿勢と、プラテン面が前記第1の姿勢におけるプ
ラテン面とは平行でない第2の姿勢とをとらせるアクチ
ュエータと、該アクチュエータを駆動制御する制御手段
とを備えたことを特徴とする。
【0022】このような本発明のスキャナでは、プラテ
ンを備えた可動部がプラテン面の基準点を通る2辺に平
行な2軸方向に移動及び/又は傾斜可能に固定部に支持
されており、この可動部がアクチュエータによって固定
部に対して移動及び/又は傾斜させられ、原稿の読み取
りを行なうための第1の姿勢と、プラテン面が第1の姿
勢におけるプラテン面とは平行でない第2の姿勢とをと
るように制御手段により駆動制御される。
【0023】また本発明に係るスキャナは、前記制御手
段が、初期状態として前記第2の姿勢をとるように、次
いで前記第1の姿勢をとるように前記アクチュエータを
駆動制御するようにしてあることを特徴とする。
【0024】このような本発明のスキャナでは、原稿を
載置するために、初期状態としてプラテン面が第1の姿
勢におけるプラテン面とは平行でない第2の姿勢をと
り、次いで原稿を読み取るために、第2の姿勢をとるよ
うにアクチュエータが駆動制御される。
【0025】また本発明に係るスキャナは、前記制御手
段が、外部からの指示が与えられた場合に、プラテン面
の傾斜角度を任意に設定及び/又は調整するように前記
アクチュエータを駆動制御するようにしてあることを特
徴とする。
【0026】このような本発明のスキャナでは、アクチ
ュエータが制御手段によって駆動制御されることによ
り、プラテン面が適宜の傾斜角度に設定及び/又は調整
される。
【0027】また本発明に係るスキャナは、前記制御手
段が、外部からの指示が与えられた場合に、プラテン面
に前記第1の姿勢または前記第2の姿勢のいずれかを強
制的にとらせるように前記アクチュエータを駆動制御す
るようにしてあることを特徴とする。
【0028】このような本発明のスキャナでは、アクチ
ュエータが制御手段によって駆動制御されることによ
り、プラテン面が必要に応じて第1の姿勢または第2の
姿勢のいずれかに強制的にされる。
【0029】また本発明に係るスキャナは、前記制御手
段が、前記プラテンが前記第2の姿勢をとっている状態
において外部からの指示が与えられた場合に、前記プラ
テンを振動させるよう前記アクチュエータを駆動制御す
るようにしてあることを特徴とする。
【0030】このような本発明のスキャナでは、アクチ
ュエータが制御手段によって駆動制御されることによ
り、プラテン面上に原稿が載置されたプラテンが第2の
姿勢をとっている状態において必要に応じてプラテンが
振動させられる。
【0031】また本発明に係るスキャナの原稿位置最適
化制御方法は、原稿の読み取りを行なうために原稿の一
頂点を一致させるべき基準点がプラテン面の一頂点に設
定されているプラテンを備え、プラテン面上に載置され
た原稿の画像を読み取るスキャナの原稿位置最適化制御
方法であって、原稿が載置されている状態で前記プラテ
ンを傾斜させるステップと、前記基準点に原稿の一頂点
を一致させるべく前記プラテンを振動させるステップ
と、原稿の読み取りを行なうために前記プラテンを水平
状態にさせるステップとを含むことを特徴とする。
【0032】このような本発明のスキャナの原稿位置最
適化制御方法では、原稿が載置されている状態でプラテ
ンが傾斜させられ、次に原稿の一頂点をプラテン面上に
設定されている読取基準位置に一致させるべくプラテン
が振動させられ、次に原稿の読み取りを行なうためにプ
ラテンが水平状態にされる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて詳述する。図1及び図2は本発明の
スキャナの一実施の形態においてプラテンを傾斜させた
状態を示す模式図である。
【0034】本発明のスキャナは、たとえば単独型であ
れば机上に、複写機、ファクシミリ装置及び複合機であ
ればそれらの装置の最上部に実質的に水平に設置される
スキャナ固定部1と、このスキャナ固定部1に対して相
対的に傾斜した状態に分離可能に構成されることによっ
てプラテン12のプラテン面を傾斜させることが可能な
スキャナ可動部2とを主たる構成要素として備えてい
る。
【0035】なお、以下の説明では、スキャナ(プラテ
ン面)の長手方向(図1、図2上で左右方向)をX方向
とし、このX方向に配置される構成要素の名称には
(X)を付し、またスキャナ(プラテン面)の短手方向
(図1、図2上で奥行き方向)をY方向とし、このY方
向に配置される構成要素の名称には(Y)を付して説明
を簡略化する。
【0036】また以下の説明では、スキャナ可動部2を
支持すると共に傾斜させるアクチュエータとして油圧で
伸縮するピストンを有する油圧シリンダを使用する例に
ついて説明するが、これに限定されるものではなく、他
の種々のアクチュエータを利用すること可能であること
はいうまでもない。
【0037】図1に示すように、スキャナ固定部1に
は、油圧シリンダ(X)6の端部がスキャナ固定部・油
圧シリンダ接続自在継手(X)5で接続されている。従
って、油圧シリンダ(X)6はスキャナ固定部1の基準
面1Pに対して自由に方向を変えることが可能である。
また油圧シリンダ(X)6は、そのシリンダの動作に伴
なって油圧シリンダ(X)6の軸長方向に沿って伸縮量
を変化させるピストン(X)7を有している。このピス
トン(X)7はその先端がスキャナ可動部2にスキャナ
可動部・ピストン接続自在継手(X)4で接続されてい
る。従って、ピストン(X)7はスキャナ可動部2の基
準面2Pに対して自由に方向を変えることが可能であ
る。
【0038】なお、スキャナ固定部1の基準面1Pは実
質的に水平(水平面と平行)に設置される。また、スキ
ャナ可動部2の基準面2Pは上述のピストン(X)7と
後述するピストン(Y)11とが共に最小の伸縮量であ
る場合にスキャナ固定部1の基準面1Pと平行に、換言
すれば実質的に水平になる。
【0039】図3はスキャナ可動部・ピストン接続自在
継手(X)4によるスキャナ可動部2とピストン(X)
7との接続状態の、図4はスキャナ固定部・油圧シリン
ダ接続自在継手(X)5によるスキャナ固定部1と油圧
シリンダ(X)6との接続状態のそれぞれ具体的な構成
例を示す模式図である。
【0040】同様に図2に示すように、スキャナ固定部
1には、油圧シリンダ(Y)10がスキャナ固定部・油
圧シリンダ接続自在継手(Y)9で接続されている。従
って、油圧シリンダ(Y)10はスキャナ固定部1の基
準面1Pに対して自由に方向を変えることが可能であ
る。また油圧シリンダ(Y)10は、そのシリンダの動
作に伴って油圧シリンダ(Y)10の軸長方向に沿って
伸縮量を変化させるピストン(Y)11を有している。
このピストン(Y)11はその先端がスキャナ可動部2
にスキャナ可動部・ピストン接続自在継手(Y)8で接
続されている。従って、ピストン(Y)11はスキャナ
可動部2の基準面2P水平面に対して自由に方向を変え
ることが可能である。
【0041】なお、図5はスキャナ可動部・ピストン接
続自在継手(Y)9によるスキャナ固定部1と油圧シリ
ンダ(Y)10との接続状態の、図6はスキャナ固定部
・油圧シリンダ接続自在継手(Y)8によるスキャナ可
動部2とピストン(Y)11との接続状態のそれぞれ具
体的な構成例を示す模式図である。
【0042】またスキャナ可動部2はその原稿セット基
準点32が設定されている一頂点においてスキャナ固定
部1の一隅とスキャナ固定部・スキャナ可動部接続球面
継手3で接続されている。従って、スキャナ可動部2全
体がスキャナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手3を
支点としてスキャナ固定部1の基準面1Pに対して自由
に方向を変えることが可能である。
【0043】図7はスキャナ固定部・スキャナ可動部接
続球面継手3によるスキャナ固定部1とスキャナ可動部
2との接続状態の具体的な構成例を示す模式図である。
【0044】以上のように、スキャナ可動部2は、スキ
ャナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手3と、スキャ
ナ可動部・ピストン接続自在継手(X)4と、スキャナ
可動部・ピストン接続自在継手(Y)8との3点で支持
されており、基本的には十分な構成であるが、より安定
した傾斜状態を維持するために、スキャナ可動部2とス
キャナ固定部1とを図8に示すように、蝶番33、34
で連結する構成を採ってもよい。なお、図8は、スキャ
ナ可動部2がスキャナ固定部1に対してほぼ最大限分離
した、換言すればスキャナ可動部2が最大限度傾斜した
状態をスキャナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手3
が備えられている位置とは逆側の方向から見た状態を示
す模式図である。
【0045】蝶番33、34は両者を接続するヒンジ3
6を関節として折れ曲がることにより角度を変えること
が可能である。蝶番33は、スキャナ固定部1の原稿セ
ット基準点32が設定されている一頂点の頂点角40の
二等分線42上に設けられているヒンジ35でスキャナ
固定部1に取り付けられている。従って、蝶番33は頂
点角40の二等分線42を含みスキャナ固定部1の基準
面1Pと直交する面内で角度を変えることが可能であ
る。また蝶番34は、ヒンジ38とヒンジ37とで構成
される自在継手でスキャナ可動部2の原稿セット基準点
32が設定されている一頂点の頂点角41の二等分線4
3上の支点39に接続されている。従って、蝶番34は
ヒンジ38で頂点角41の二等分線43を含みスキャナ
可動部2の基準面2Pと直交する面内で角度を変えるこ
とが可能である。
【0046】従って、上述のような蝶番33、34を設
けることにより、スキャナ可動部2の頂点角41の二等
分線43が常にスキャナ固定部1の頂点角40の二等分
線42を含みスキャナ固定部1の基準面1Pと直交する
面内に位置するようになるため、スキャナ可動部2はス
キャナ固定部1に対して常に安定した角度を維持しつつ
傾斜することが可能である。
【0047】また、図1、図2に示されているように、
スキャナ可動部2の上面、即ちスキャナ固定部1とは逆
側の面にはプラテン12が備えられている。このプラテ
ン12は上述した構成により、原稿セット基準点32が
最下側になる状態で傾斜している。
【0048】また、プラテン12には、両長辺の内のス
キャナ固定部1が傾斜した場合に下側になる一方の長
辺、換言すれば原稿セット基準点32を含む長辺に原稿
ガイド(X)14が、両短辺の内のスキャナ固定部1が
傾斜した場合に下側になる一方の短辺、換言すれば原稿
セット基準点32を含む短辺に原稿ガイド(Y)15が
それぞれプラテン12のプラテン面より若干突出した状
態で備えられている。
【0049】以上のような構成の本発明のスキャナで
は、ユーザがシート原稿をプラテン12上に載置するの
みにて、シート原稿がプラテン面上を自重で原稿セット
基準点32方向に滑り降りて行き、原稿ガイド(X)1
4と原稿ガイド(Y)15とに係止されて停止し、原稿
セット基準点32にシート原稿の一頂点が一致した状態
で正確にセットされる。
【0050】このように、本発明のスキャナでは、シー
ト原稿がその一頂点を原稿セット基準点32に一致させ
た状態でプラテン面上に自動的にセットされるので、ユ
ーザが自身の手でシート原稿の一頂点を原稿セット基準
点32へ移動させてセットする必要がなくなり、操作性
が向上する。
【0051】以上のように本発明のスキャナでは、プラ
テン面上をシート原稿が自重で滑るように構成してある
が、シート原稿とプラテン面との間の摩擦係数は、シー
ト原稿の紙質、その時点の湿度等の要因により変動す
る。従って、シート原稿とプラテン面との間の摩擦係数
がなんらかの事情で大きい場合にはシート原稿が滑り難
い状態になる可能性がある。また逆に、プラテン面の傾
斜が大きすぎる場合には、シート原稿の滑り速度が大に
なりすぎる可能性があり、この場合には原稿ガイド1
4、15でシート原稿を係止しきれず、シート原稿が原
稿ガイド14、15を乗り越えてしまってプラテン12
から落下する可能性もある。従って、このような問題を
回避するため、本発明のスキャナでは、シート原稿の滑
り具合に合わせてユーザがスキャナ固定部2の傾斜角度
を調整することが可能に構成されている。以下に、その
ような構成について説明する。
【0052】図9はスキャナ可動部2の傾斜角度を調整
制御するための回路構成を示すブロック図である。
【0053】入力インタフェース(入力I/O)22には、
ピストン(X)7の伸縮量を調整することによりスキャ
ナ可動部2のX方向の傾斜角度を調整するための角度調
整スイッチ(SW)(X)24と、ピストン(Y)11
の伸縮量を調整することによりスキャナ可動部2のY方
向の傾斜角度を調整するための角度調整SW(Y)25
とが接続されている。入力インタフェース22は、図1
0のスイッチ状態表に示されているように、両スイッチ
24、25から「H」「L」「Open」の3状態を読
み込む。
【0054】なお、両スイッチ24、25の状態が
「H」である場合は「UP」、即ち両ピストン7、11
の伸縮量を拡大させることを、「L」である場合は「D
OWN」、即ち両ピストン7、11の伸縮量を縮小させ
ることを、「Open」である場合は無動作をそれぞれ意味
している。
【0055】出力インタフェース(出力I/O)23には、
油圧シリンダ(X)6を制御する、具体的にはピストン
(X)7の伸縮量を制御する油圧シリンダ制御出力
(X)27と、油圧シリンダ(Y)10を制御する、具
体的にはピストン(Y)11の伸縮量を制御する油圧シ
リンダ制御出力(Y)28とが接続されている。
【0056】CPU19はROM20に予め格納されて
いるプログラムに従って角度調整SW(X)24及び角
度調整SW(Y)25の状態を入力インタフェース22
を介して読み込み、それぞれの状態に応じて出力インタ
フェース23を介して油圧シリンダ制御出力(X)27
及び油圧シリンダ制御出力(Y)28から油圧シリンダ
(X)6及び油圧シリンダ(Y)10へそれぞれ制御信
号を与えることにより、スキャナ可動部2の傾斜角度を
制御する。
【0057】たとえば、本発明のスキャナにおいて傾斜
角度を大きくした場合のスキャナ可動部2は、図11、
図12の模式図に示すような状態になる。このような角
度調整SW(X)24及び角度調整SW(Y)25の状
態に基づくスキャナ可動部2の傾斜角度制御のCPU1
9による処理手順について、図13及び図14、図15
のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0058】図13はスキャナ可動部2を傾斜させるた
めのCPU19による処理手順を示すメインルーチンの
フローチャートであり、サブルーチンとして別途定義さ
れている「角度調整SW(X)・SW(Y)処理」(ス
テップS11)を反復実行することによりスキャナ可動
部2の角度調整処理を継続処理することが可能である。
【0059】図14、図15は図13のフローチャート
のステップS11からサブルーチンとしてコールされる
「角度調整SW(X)・SW(Y)処理」の実際の処理
手順を示すフローチャートである。スキャナ可動部2の
傾斜角度調整は、スキャナ可動部2の傾斜状態を見なが
らユーザが適宜に調整操作を行なえるように、傾斜角度
の変化を段階的に変化させる必要がある。従って、図1
4、図15のフローチャート中の「規定量」は両ピスト
ン7、11の伸縮量を段階的に変化させるための予め定
められている一定の変化量(伸縮量)である。
【0060】まず、CPU19は角度調整SW(X)2
4の状態を調べる(ステップS21)。この角度調整S
W(X)24の状態が「H」である場合には、スキャナ
可動部2のX方向の傾斜角度を拡大させる操作が指示さ
れていることを意味している。従って、角度調整SW
(X)24の状態が「H」である場合には(ステップS
21で「YES」)、CPU19はスキャナ可動部2の
X方向の傾斜を拡大させるためにステップS25へ処理
を進める。
【0061】一方、角度調整SW(X)24の状態が
「L」である場合には、スキャナ可動部2のX方向の傾
斜角度を縮小させる操作が指示されていることを意味し
ている。従って、角度調整SW(X)24の状態が
「L」である場合には(ステップS21で「NO」、S
22で「YES」)、CPU19はスキャナ可動部2の
X方向の傾斜を縮小させるためにステップS27へ処理
を進める。
【0062】次に、CPU19は角度調整SW(Y)2
5の状態を調べる(ステップS23)。この角度調整S
W(Y)25の状態が「H」である場合には、スキャナ
可動部2のY方向の傾斜角度を拡大させる操作が指示さ
れていることを意味している。従って、角度調整SW
(Y)25の状態が「H」である場合には(ステップS
23で「YES」)、CPU19はスキャナ可動部2の
Y方向の傾斜を拡大させるためにステップS29へ処理
を進める。
【0063】一方、角度調整SW(Y)25の状態が
「L」である場合には、スキャナ可動部2のY方向の傾
斜角度を縮小させる操作が指示されていることを意味し
ている。従って、角度調整SW(Y)25の状態が
「L」である場合には(ステップS23で「NO」、S
24で「YES」)、CPU19はスキャナ可動部2の
Y方向の傾斜を縮小させるためにステップS31へ処理
を進める。
【0064】ステップS24で「NO」であった場合、
角度調整SW(X)24と角度調整SW(Y)25との
いずれも操作されていないことを意味しているので、C
PU19はこのフローチャートの処理を終了し、図13
のメインルーチンへリターンしてステップ11の次へ処
理を進める。
【0065】ステップS21で「YES」であった場
合、即ち角度調整SW(X)24の状態が「H」であっ
てスキャナ可動部2のX方向の傾斜を拡大させる指示が
与えられていた場合は、CPU19はピストン(X)7
を規定量伸ばすことが可能であるか否かを調べ(ステッ
プS25)、伸ばすことが可能な状態である場合にはス
テップS26へ処理を進める。このステップS26にお
いてCPU19は、油圧シリンダ制御出力(X)27か
ら制御信号を出力することにより油圧シリンダ(X)6
を制御してピストン(X)7を規定量伸ばし、ステップ
S23へ処理を進める。
【0066】一方、ステップS25においてピストン
(X)7を規定量伸ばすことが既にできない状態である
場合には、CPU19は上述のステップS23へ直接処
理を進める。
【0067】ステップS22で「YES」であった場
合、即ち角度調整SW(X)24の状態が「L」であっ
てスキャナ可動部2のX方向の傾斜を縮小させる指示が
与えられていた場合は、CPU19はピストン(X)7
を規定量縮めることが可能であるか否かを調べ(ステッ
プS27)、縮めることが可能な状態である場合にはス
テップS28へ処理を進める。このステップS28にお
いてCPU19は、油圧シリンダ制御出力(X)27か
ら制御信号を出力することにより油圧シリンダ(X)6
を制御してピストン(X)7を規定量縮め、ステップS
23へ処理を進める。
【0068】一方、ステップS27においてピストン
(X)7を規定量縮めることが既にできない状態である
場合には、CPU19は上述のステップS23へ直接処
理を進める。
【0069】ステップS23で「YES」であった場
合、即ち角度調整SW(Y)25の状態が「H」であっ
てスキャナ可動部2のY方向の傾斜を拡大させる指示が
与えられていた場合は、CPU19はピストン(Y)1
1を規定量伸ばすことが可能であるか否かを調べ(ステ
ップS29)、伸ばすことが可能な状態である場合には
ステップS30へ処理を進める。このステップS30に
おいてCPU19は、油圧シリンダ制御出力(Y)28
から制御信号を出力することにより油圧シリンダ(Y)
10を制御してピストン(Y)11を規定量伸ばし、処
理を終了する。
【0070】一方、ステップS29においてピストン
(Y)11を規定量伸ばすことが既にできない状態であ
る場合には、CPU19は処理を終了する。
【0071】ステップS24で「YES」であった場
合、即ち角度調整SW(Y)25の状態が「L」であっ
てスキャナ可動部2のY方向の傾斜を縮小させる指示が
与えられていた場合は、CPU19はピストン(Y)1
1を規定量縮めることが可能であるか否かを調べ(ステ
ップS31)、縮めることが可能な状態である場合には
ステップS32へ処理を進める。このステップS32に
おいてCPU19は、油圧シリンダ制御出力(Y)28
から制御信号を出力することにより油圧シリンダ(Y)
10を制御してピストン(Y)7を規定量縮め、処理を
終了する。
【0072】一方、ステップS31においてピストン
(Y)11を規定量縮めることが既にできない状態であ
る場合には、CPU19は処理を終了する。
【0073】なお、この図14、図15のフローチャー
トに示されている処理が終了した場合、CPU19は図
13のメインルーチンへリターンして図13のステップ
11の次へ処理を進める。
【0074】以上のようにして図16の模式図に示すよ
うにスキャナ可動部2の傾斜が調整されてプラテン12
のプラテン面が傾斜するので、図17の模式図に示すよ
うにシート原稿30をプラテン面12上に載置すると、
シート原稿30はプラテン面上を滑り降りてその一頂点
が原稿セット基準点32に一致した状態でセットされ
る。なお、図16、図17において参照符号16は両原
稿ガイド(X)14、原稿ガイド(Y)15がオリジナ
ルカバー13により押圧されることを避けるための原稿
ガイド溝であり、オリジナルカバー13の原稿ガイドカ
バー17と接触する範囲を他の部分に比して若干凹ませ
ることにより設けられている。
【0075】ところで、シート原稿30の滑りが速い場
合、またはシート原稿30の原稿セット基準点32に一
致させるべき一頂点を含む隅部がカールしているような
場合には、シート原稿30が原稿ガイド14、15を乗
り越えてプラテン12から落下する可能性がある。以下
にこのような問題を回避するための構成について説明す
る。
【0076】図18に示すように、原稿ガイド(X)1
4と原稿ガイド(Y)15とに跨って、原稿セット基準
点32をカバーする三角形状の原稿落下防止用カバーで
ある原稿ガイドカバー17が備えられている。この原稿
ガイドカバー17により、スキャナ可動部2が、具体的
にはプラテン面が傾斜している状態において、シート原
稿30がプラテン面上を滑る速度が速い場合、またはシ
ート原稿30の原稿セット基準点32と一致すべき一頂
点が存在している隅部が上側へカールしているような場
合でも、両原稿ガイド14、15と原稿ガイドカバー1
7とでシート原稿30を受け止めることが可能になる。
従って、図19に示されているように、シート原稿30
はその一頂点が原稿セット基準点32に一致した状態で
プラテン12上にセットされる。
【0077】このような原稿ガイドカバー17の構成に
付いて、図20、図21に示す図19のA−A断面を参
照して説明する。
【0078】原稿ガイド(X)14と原稿ガイド(Y)
15とは、図20に示すように、スキャナ可動部2の筐
体に固定されているスプリング31により支えられてい
る。そして両原稿ガイド(X)14及び原稿ガイド
(Y)15に跨るような状態で原稿ガイドカバー17が
備えられている。
【0079】従って、原稿ガイド(X)14、原稿ガイ
ド(Y)15に跨って備えられている原稿ガイドカバー
17は、シート原稿30をセットするためにオリジナル
カバー13が解放されている状態では、両原稿ガイド
(X)14、原稿ガイド(Y)15がスプリング31に
より支持されているため、プラテン12のプラテン面か
ら適長離隔していてプラテン面との間に適度の間隙を形
成している。このため、原稿セット基準点32と一致す
べきシート原稿30の一頂点がこの原稿ガイドカバー1
7とプラテン面との間に形成されている間隙に進入し、
シート原稿30の一頂点が原稿セット基準点32と一致
した状態で停止する。
【0080】そして、上述のようにしてセットされたシ
ート原稿30の読み込みを行なう場合にはオリジナルカ
バー13が閉じられるので、図21に示すように、原稿
ガイドカバー17はオリジナルカバー13により上から
押さえられる。このため、スプリング31が圧縮されて
原稿ガイドカバー17は両原稿ガイド14、15と一体
的にプラテン面側へ押さえ付けられるので、シート原稿
30はプラテン面に密着させられる。また、オリジナル
カバー13の裏面、即ちシート原稿30と接触する側に
は、図18、図19に示すように、原稿ガイドカバー1
7と接触する範囲を他の部分に比して若干凹ませた原稿
ガイドカバー溝18が設けられている。従って、オリジ
ナルカバー13は、自身が閉じられた場合に、原稿ガイ
ドカバー17及び両原稿ガイド14、15の部分と、そ
の他のプラテン面とを均一に押さえ付けることが可能に
なる。
【0081】以上のように、本発明のスキャナでは、プ
ラテン12(プラテン面)を傾斜させることにより、シ
ート原稿30をその自重でプラテン面上を滑り降りさせ
ることが可能であると共に、プラテン12から落下する
ことも防止可能であるが、その半面、シート原稿30の
紙質、その時点の湿度等の要因によりシート原稿30と
プラテン面との間の摩擦係数が大きい場合、またはシー
ト原稿30がプラテン12上に載置された際の向きによ
ってはシート原稿30がプラテン上を滑らない可能性も
ある。以下にこのような問題を回避するための構成、具
体的にはスキャナ可動部2を振動させて強制的にシート
原稿30を滑らせるための構成について説明する。
【0082】図22は、前述したスキャナ可動部2を傾
斜させる操作の指示と、スキャナ可動部2を振動させる
操作の指示との双方のための回路構成を示すブロック図
である。
【0083】なお、スキャナ可動部2を傾斜させる処理
については前述したので、ここではスキャナ可動部2を
振動させる処理に関してのみ説明する。前述の図9の回
路構成と異なる点は、入力インタフェース22にオリジ
ナルカバー13の開閉状況を検出するセンサの出力が与
えられるオリジナルカバー開閉センサSW26が接続さ
れていることである。図23はSW状態表を示してお
り、角度調整スイッチ24及び25に関しては前述の図
10と同様であるが、オリジナルカバー開閉センサSW
26からは「H」「L」の2状態を取得することが可能
である。
【0084】なお、オリジナルカバー開閉センサSW2
6の状態が「H」である場合はオリジナルカバー13は
閉鎖状態(Close )であり、「L」である場合はオリジ
ナルカバー13は解放状態(Open)であることをそれぞ
れ意味している。このようなオリジナルカバー開閉セン
サSW26は、オリジナルカバー13が閉じられていて
シート原稿30をプラテン12に載置できない状態、ま
たはシート原稿30がプラテン12に既に載置されてい
て読み込みを行なうためにオリジナルカバー13が閉じ
られている状態ではスキャナを振動させることを禁止す
るために設けられている。
【0085】なお、オリジナルカバー13の状態を検出
するセンサそのものに関しては、従来公知のセンサ技術
を利用可能であることはいうまでもない。
【0086】CPU19はROM20に予め格納されて
いるプログラムに従って、オリジナルカバー開閉センサ
SW26の状態を入力インタフェース22を介して読み
込み、必要に応じて出力インタフェース23を介して油
圧シリンダ制御出力(X)27及び油圧シリンダ制御出
力(Y)28から油圧シリンダ(X)6及び油圧シリン
ダ(Y)10へ制御信号を与えることにより、スキャナ
可動部2を振動させることが可能である。
【0087】このスキャナ可動部2を振動させる処理手
順について、図24及び図25、図26のフローチャー
トを用いて説明する。なお、実際にはこの処理を反復し
て実行することにより、前述した角度調整処理とスキャ
ナ振動処理とを継続的に実行することが可能である。
【0088】図24はスキャナ可動部2を傾斜させるた
め、及び振動させるためのCPU19による処理手順を
示すフローチャートであり、サブルーチンとして別途定
義されている「角度調整SW(X)・SW(Y)処理」
(ステップS11)及び「スキャナ振動処理」(ステッ
プS13)を反復実行することによりスキャナ可動部2
の角度調整処理及びスキャナ振動処理とを継続処理す
る。なお、ステップS12においてCPU19はオリジ
ナルカバー開閉センサSWの状態を調べ、「H」であれ
ばオリジナルカバー13は閉じているので、「スキャナ
振動処理」は行なわずにこの処理を終了する。また、ス
テップS11の「角度調整SW(X)・SW(Y)処
理」に関しては前述したので、ここでは省略する。
【0089】図25、図26は図24のフローチャート
のステップS13からサブルーチンとしてコールされる
「スキャナ振動処理」の実際の処理手順を示すフローチ
ャートである。スキャナ可動部2を振動させるために
は、両シリンダ6、10のピストン7、11の伸縮量を
微少変化させる必要がある。従って、図25、図26の
フローチャート中の「規定量」は両ピストン7、11の
伸縮量を微小変化させるための予め定められている一定
の変化量である。
【0090】まず、CPU19はピストン(X)7を伸
ばすことが可能であるか否かを調べ(ステップS4
1)、伸ばすことができなければ(ステップS41で
「NO」)、ステップS50へ処理を進める。
【0091】ステップS41において「YES」であっ
た場合、具体的にはピストン(X)7を伸ばすことが可
能である場合は、CPU19は油圧シリンダ制御出力
(X)27から制御信号を出力することにより油圧シリ
ンダ(X)6を制御してピストン(X)7を規定量伸ば
す(ステップS42)。
【0092】次に、CPU19はピストン(Y)11を
伸ばすことが可能であるか否かを調べ(ステップS4
3)、伸ばすことができなければ(ステップS43で
「NO」)、ステップS47へ処理を進める。
【0093】ステップS43において「YES」であっ
た場合、具体的にはピストン(Y)11を伸ばすことが
可能である場合は、CPU19は油圧シリンダ制御出力
(Y)28から制御信号を出力することにより油圧シリ
ンダ(Y)10を制御してピストン(Y)11を規定量
伸ばす(ステップS44)。
【0094】次に、CPU19は油圧シリンダ(X)6
を制御してピストン(X)7を規定量縮め(ステップS
45)、更に油圧シリンダ(Y)10を制御してピスト
ン(Y)11を規定量縮める(ステップS46)。以上
により、1回の振動処理が終了する。
【0095】前述のステップS43で「NO」であった
場合、具体的にはピストン(Y)11を伸ばすことがで
きない場合は、CPU19は油圧シリンダ(Y)10を
制御してピストン(Y)11を規定量縮め(ステップS
47)、次に油圧シリンダ(X)6を制御してピストン
(X)7を規定量縮め(ステップS48)、次に油圧シ
リンダ(Y)10を制御してピストン(Y)11を規定
量伸ばす(ステップS49)。以上により、1回の振動
処理が終了する。
【0096】また、前述のステップS41で「NO」で
あった場合、具体的にはピストン(X)7を伸ばすこと
ができない場合は、CPU19は油圧シリンダ(X)6
を制御してピストン(X)7を規定量縮める(ステップ
S50)。そして、CPU19は次にピストン(Y)1
1を伸ばすことが可能であるか否かを調べ(ステップS
51)、伸ばすことができない場合(ステップS51で
「NO」)、ステップS55へ処理を進める。
【0097】前述のステップS51で「YES」であっ
た場合、具体的にはピストン(Y)11を伸ばすことが
可能である場合は、CPU19は油圧シリンダ(Y)1
0を制御してピストン(Y)11を規定量伸ばし(ステ
ップS52)、次に油圧シリンダ(X)6を制御してピ
ストン(X)7を規定量伸ばし(ステップS53)、次
に油圧シリンダ(Y)10を制御してピストン(Y)1
1を規定量縮める(ステップS54)。以上により、1
回の振動処理が終了する。
【0098】前述のステップS51で「NO」であった
場合、具体的にはピストン(Y)11を伸ばすことがで
きない場合は、CPU19は油圧シリンダ(Y)10を
制御してピストン(Y)11を規定量縮め(ステップS
55)、次に油圧シリンダ(X)6を制御してピストン
(X)7を規定量伸ばし(ステップS56)、次に油圧
シリンダ(Y)10を制御してピストン(Y)11を規
定量伸ばす(ステップS57)。以上により、1回の振
動処理が終了する。
【0099】なお、この図25、図26のフローチャー
トのサブルーチンの処理が終了した場合には、CPU1
9は図24のフローチャートのメインルーチンのステッ
プS13の次へ処理を戻す。
【0100】以上のように、プラテン12(プラテン
面)を傾斜させると共に振動させる、または振動のみを
させることにより、シート原稿30にプラテン面上を強
制的に滑り降りさせることが可能であるが、ブック原稿
の場合はプラテン面が水平状態である方が原稿を載置し
易い。以下にプラテン面を水平状態にするか、または水
平状態から傾斜状態に戻すかの操作を行なえるようにし
た構成について説明する。
【0101】図27は前述同様にスキャナ可動部2を傾
斜させる処理及び振動させる処理を行なうと共に、上述
のようなブック原稿をセットするためにプラテン面を水
平にすることが可能な回路構成例を示すブロック図であ
る。
【0102】なお、スキャナ可動部2を傾斜させる処理
及び振動させる処理については前述したので、ここでは
スキャナ可動部2、換言すればプラテン面を水平にする
処理に関してのみ説明する。前述の図22の回路構成と
異なる点は、入力インタフェース22にプラテン12を
水平にするかまたは傾斜させるかの指示が与えられるス
キャナ水平・傾斜SW29が接続されていることであ
る。図28はSW状態表を示しており、角度調整スイッ
チ24及び25とオリジナルカバー開閉センサSW26
とに関しては前述の図10と同様であるが、スキャナ水
平・傾斜SW29からは「H」「L」の2状態を取得す
ることが可能である。
【0103】スキャナ水平・傾斜SW29は、スキャナ
可動部2、換言すればプラテン面を水平状態にするかま
たは傾斜状態に戻すかの指示をスイッチ操作により受け
付けるためのものであり、スキャナ水平・傾斜SW29
の状態が「H」である場合はスキャナ可動部2を水平状
態にする操作が指示されていることを、「L」である場
合はスキャナ可動部2を傾斜状態にする操作が指示され
ていることをそれぞれ意味している。
【0104】CPU19はROM20に予め格納されて
いるプログラムに従って入力インタフェース22を介し
てスキャナ水平・傾斜SW29の状態を読み込み、その
状態に応じて出力インタフェース23を介して油圧シリ
ンダ制御出力(X)27及び油圧シリンダ制御出力
(Y)28から油圧シリンダ(X)6及び油圧シリンダ
(Y)10へ制御信号を与えることにより、スキャナ可
動部2を水平状態にし、または傾斜状態に戻す。
【0105】なお、図29、図30はスキャナ可動部2
を水平状態、具体的にはスキャナ可動部2の基準面2P
をスキャナ固定部1の基準面1Pと平行にした状態を示
す模式図であり、図31はその状態におけるスキャナ固
定部・スキャナ可動部接続球面継手3によるスキャナ固
定部1とスキャナ可動部2との接続状態を示す模式図で
ある。
【0106】スキャナ可動部2を水平状態にしたり傾斜
状態に戻したりする処理手順について、図32及び図3
3、図34のフローチャートを用いて説明する。なお、
実際にはこの処理を反復して実行することにより、前述
した角度調整処理及びスキャナ振動処理を継続的に実行
することができ、その間にスキャナ水平・傾斜SW29
からの指示があった場合にはスキャナ可動部2(プラテ
ン12)を水平・傾斜状態にする処理を実行することが
可能である。
【0107】図32はスキャナ可動部2を傾斜させるた
め及び振動させるためと、スキャナ可動部2を水平・傾
斜状態にする処理とのCPU19による処理手順を示す
メインルーチンのフローチャートであり、サブルーチン
として別途定義されている「角度調整SW(X)・SW
(Y)処理」(ステップS11)及び「スキャナ振動処
理」(ステップS13)を反復実行することによりスキ
ャナ可動部2の角度調整処理及びスキャナ振動処理とを
継続処理する。
【0108】なお、ステップS14においてCPU19
はスキャナ水平・傾斜SW29の状態を調べ、「H」で
あればスキャナ可動部2を水平にし、「L」であればス
キャナ可動部2を傾斜させ、どちらでもなければなんら
の処理も行なわない「スキャナ水平・傾斜SW処理」を
実行する。また、ステップS15においてCPU19
は、スキャナ可動部2が水平状態であるか否かを調べ、
水平状態である場合には「スキャナ振動処理」は行なわ
ない。更に、ステップS12においてCPU19はオリ
ジナルカバー開閉センサSWの状態を調べ、「H」であ
ればオリジナルカバー13は閉じているので、「スキャ
ナ振動処理」は行なわずにこの処理を終了する。ステッ
プS11の「角度調整SW(X)・SW(Y)処理」及
びステップS13の「スキャナ振動処理」に関しては前
述したので、ここでは省略する。
【0109】図33、図34は図32のフローチャート
のステップS14からサブルーチンとしてコールされる
「スキャナ水平・傾斜SW処理」の実際の処理手順を示
すフローチャートである。スキャナ可動部2を水平状態
にしたり傾斜状態に戻したりするためには、スキャナ可
動部2の傾斜角度を段階的に変化させる必要がある。従
って、図33、図34のフローチャート中の「規定量」
は両ピストン7、11の伸縮量を段階的に変化させるた
めの予め定められている一定の変化量である。また、ス
キャナ可動部2を傾斜状態に戻す場合には、ある一定の
傾斜状態にする、換言すれば両ピストン7、11の伸縮
量をそれぞれに予め定められている定位置とする。
【0110】まず、CPU19はスキャナ水平・傾斜S
W29の状態が「H」であるか否かを調べ(ステップS
61)、「H」である場合(ステップS61で「YE
S」)、具体的にはスキャナ水平・傾斜SW29の操作
によりスキャナ可動部2を水平状態にするように指示さ
れている場合には、ステップS62へ処理を進め、
「H」でない場合は(ステップS61で「NO」)、ス
テップS69へ処理を進める。
【0111】ステップS62においてCPU19は、ピ
ストン(X)7を縮めることが可能であるか否かを示す
フラグを「0」にセットする(フラグ=0)。なお、
「フラグ=0」はピストン(X)7を縮めることが可能
であることを、「フラグ=1」はピストン(X)7を縮
めることができないことをそれぞれ意味する。
【0112】次にCPU19は、ピストン(X)7を縮
めることが可能であるか否かを調べ(ステップS6
3)、縮めることが可能である場合は(ステップS63
で「YES」)、ステップS64へ処理を進め、ピスト
ン(X)7を縮めることができない場合は(ステップS
63で「NO」)、ステップS65へ処理を進める。
【0113】ステップS64においてCPU19は、油
圧シリンダ制御出力(X)27から制御信号を出力する
ことにより油圧シリンダ(X)6を制御してピストン
(X)7を規定量縮める。一方、ステップS65ではC
PU19は、ステップS63においてピストン(X)7
を縮めることができなかったため、フラグを「1」にセ
ットする(フラグ=1)。
【0114】次にCPU19は、ピストン(Y)11を
縮めることが可能であるか否かを調べ(ステップS6
6)、縮めることが可能である場合は(ステップS66
で「YES」)、ステップS67へ処理を進め、ピスト
ン(Y)11を縮めることができない場合は(ステップ
S66で「NO」)、ステップS68へ処理を進める。
【0115】ステップS67においてCPU19は、油
圧シリンダ制御出力(Y)28から制御信号を出力する
ことにより油圧シリンダ(Y)10を制御してピストン
(Y)11を規定量縮め、ステップS63へ処理を戻
す。一方、ステップS68ではCPU19は、フラグの
値が「1」であるか否かを調べる。フラグが「1」にセ
ットされている場合(ステップS68で「YES」)、
ピストン(X)7は既に縮めることができず、またピス
トン(Y)11もステップS66において縮めることが
できないことが判明しているので、スキャナ可動部2は
既に水平状態になっているとして、この「スキャナ水平
・傾斜SW処理」を終了する。
【0116】なお、ステップS68でフラグが「1」に
セットされていない場合(「0」にセットされている場
合)、ピストン(Y)11は既に縮めることができない
が、ピストン(X)7は縮めることが可能であるので、
更にピストン(X)7を縮めるためにステップS63へ
処理を戻す。
【0117】ステップS61において「NO」であった
場合、CPU19はステップS69へ処理を進めるが、
このステップS69においてスキャナ水平・傾斜SW2
9の状態が「L」である場合(ステップS69で「YE
S」)、具体的にはスキャナ水平・傾斜SW29の操作
によりスキャナ可動部2を傾斜状態にするように指示さ
れている場合には、ステップS70へ処理を進め、
「L」でない場合(ステップS69で「NO」)、即ち
スキャナ水平・傾斜SW29によるスキャナ可動部2の
水平・傾斜の指示が行なわれていない場合は、いずれの
指示も行なわれていないため、この「スキャナ水平・傾
斜SW処理」を終了する。
【0118】ステップS70においてCPU19は、ピ
ストン(X)7が定位置まで既に伸びているか否かを示
すフラグを「0」にセットする(フラグ=0)。なお、
ここでの「フラグ=0」はピストン(X)7が定位置ま
で未だ伸びていないことを、「フラグ=1」はピストン
(X)7が定位置まで既に伸びていることをそれぞれ意
味する。
【0119】次にCPU19はピストン(X)7が定位
置まで伸びているか否かを調べ(ステップS71)、伸
びていない場合は(ステップS71で「NO」)、ステ
ップS72へ処理を進め、ピストン(X)7が定位置ま
で伸びている場合は(ステップS71で「YES」)、
ステップS73へ処理を進める。
【0120】ステップS72においてCPU19は、油
圧シリンダ(X)6を制御してピストン(X)7を規定
量伸ばす。一方、ステップS73ではCPU19は、ピ
ストン(X)7が既に定位置まで伸びているので、フラ
グを「1」にセットする(フラグ=1)。
【0121】次にCPU19はピストン(Y)11が定
位置まで伸びているか否かを調べ(ステップS74)、
伸びていない場合は(ステップS74で「NO」)、ス
テップS75へ処理を進め、ピストン(Y)11が定位
置まで伸びている場合は(ステップS74で「YE
S」)、ステップS76へ処理を進める。
【0122】ステップS75においてCPU19は、油
圧シリンダ(Y)10を制御してピストン(Y)11を
規定量伸ばし、ステップS71へ処理を戻す。一方、ス
テップS76ではCPU19は、フラグが「1」である
か否かを調べる。フラグが「1」にセットされている場
合(ステップS76で「YES」)、ピストン(X)7
は既に定位置にまで伸びており、またピストン(Y)1
1もステップS74において定位置にまで伸びているこ
とが判明しているので、スキャナ可動部2は既に傾斜状
態になっているとして、この「スキャナ水平・傾斜SW
処理」を終了する。なお、ステップS76で「NO」、
即ちフラグが「1」にセットされていない場合(「0」
にセットされている場合)、ピストン(Y)11は既に
定位置にまで伸びているが、ピストン(X)7は未だ定
位置まで伸びていないので、更にピストン(X)7を定
位置にまで伸ばすためにステップS71へ処理を戻す。
【0123】以上のようにして、スキャナ水平・傾斜S
W29によりスキャナ可動部2を水平状態にすることが
指示されている(スキャナ水平・傾斜SW29の状態が
「H」)場合は両ピストン7、11が共に完全に縮めら
れた状態になってスキャナ可動部2が水平状態にされ
る。一方、スキャナ水平・傾斜SW29によりスキャナ
可動部2を傾斜状態にすることが指示されている(スキ
ャナ水平・傾斜SW29の状態が「L」)場合は両ピス
トン7、11が共に定位置にまで伸縮した状態にされて
スキャナ可動部2が所定の角度で傾斜状態にされる。
【0124】なお以上に説明した実施の形態では、スキ
ャナ可動部2を支持すると共に傾斜させるアクチュエー
タとして油圧で伸縮するピストンを有する油圧シリンダ
を使用する例について説明したが、油圧シリンダに代え
てたとえば空気圧で伸縮するピストンを有するエアシリ
ンダを使用することも可能であり、更にラック・アンド
・ピニオン、ボールねじをモータで駆動させる構成等に
よっても同様の作用・効果を得ることが可能であること
は言うまでもない。
【0125】また更に以上に説明した実施の形態では、
シリンダ(X)6及びピストン(X)7とシリンダ
(Y)10及びピストン(Y)11とでスキャナ可動部
2をスキャナ固定部1で支持する構成としているが、ス
キャナ固定部1の頂点角40の二等分線42上の原稿セ
ット基準点32からなるべく遠い一点においてスキャナ
可動部2をスキャナ固定部1に対して接近・離隔させる
構成によっても同様の作用・効果を得ることが可能であ
ることは言うまでもない。
【0126】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明のスキャ
ナによれば、プラテン面上に原稿を載置した際の原稿ズ
レを未然に防止出来るのみならず、プラテン面を直接目
視することが出来ない背の低い人、子供、車椅子を使用
している身体障害者、この種の装置の操作に不慣れな人
等でも原稿を容易に原稿セット基準点に合わせてセット
することが可能になるので、適切な印字物が入手でき
る。
【0127】一般にスキャナでは、原稿の一頂点をプラ
テン面の一頂点に設定されている原稿セット基準点に正
確に一致させてセットする必要がある。本発明のスキャ
ナでは、原稿セット基準点が最も下側になるようにプラ
テン面を傾斜させることにより、シート原稿をプラテン
上に置くのみにて、シート原稿がプラテン面上を滑って
原稿セット基準点へ移動するため、ユーザが自身の手で
原稿を原稿セット基準点に一致させてセットする必要が
なくなり、操作性が向上する
【0128】特に、近年ではこの種の装置の多機能化が
進み、複数の給紙カセットが装置の下側に配置される等
の理由により装置全体の高さが高くなる傾向にあるた
め、背の低いユーザ、又は車椅子を使用している身体障
害者等のユーザにおいては原稿が正規の位置にセットさ
れたか否かを目視にて直接確認出来ない場合があるが、
本発明のスキャナでは傾斜しているプラテン上にシート
原稿を載置するのみにてシート原稿の一頂点が原稿セッ
ト基準点に自動的に一致した状態にセットされるので、
原稿に対してズレのない印字物が容易、かつ確実に得ら
れる。
【0129】また、プラテン面にセットされるシート原
稿の紙質、湿度等の条件によシートり原稿とプラテン面
との間の摩擦係数が大きい場合には、プラテン面を一定
の角度に傾斜させたのみでは原稿が自動的に移動しない
可能性もあり得るが、そのような場合にはプラテン面の
傾斜を調整することである程度は対処可能である。
【0130】逆に、プラテン面の傾斜が大きすぎる場合
にはシート原稿の滑り速度が大きくなりすぎてプラテン
面から落下する可能性があり、また原稿の遇部がカール
しているような場合にも原稿がプラテン面から落下する
可能性がある。しかし、本発明のスキャナでは、原稿ガ
イド上に原稿落下防止用のカバーを設けてあるため、原
稿がプラテン上から落下する可能性は極めて小さい。
【0131】更に、プラテン面の傾斜を調整しても原稿
がプラテン面上を滑らない可能性もあり得るが、本発明
のスキャナでは、プラテンを振動させることにより、原
稿とプラテン面の摩擦を減少させて原稿の滑りを促進さ
せることが可能である。
【0132】なお、原稿の種類によってはプラテン面を
傾斜させないほうが好ましい場合もあり得る。たとえ
ば、ブック原稿の場合にはプラテン面を水平にしておい
た方が原稿のプラテン面への載置が容易である。また、
背の高いユーザにとってはプラテンを傾斜させる必要性
がない場合があり、むしろ煩わしく感じることさえあり
うる。従って、本発明のスキャナでは、ユーザの事情に
合わせてプラテンを傾斜させることも、傾斜させないこ
とも任意に選択としてあり、ユーザによる操作性が向上
する。
【0133】更にまた、本発明のスキャナでは、シート
原稿がプラテン面上に載置された場合に、ユーザが直接
原稿のセット位置を確認できない状態であっても自動的
に正規の位置にシート原稿がセットされるように制御さ
れるため、原稿に対してズレのない印字物が容易、かつ
確実に自動的に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスキャナの一実施形態においてプラテ
ンを傾斜させた状態を示す模式図である。
【図2】本発明のスキャナの一実施形態においてプラテ
ンを傾斜させた状態を示す模式図である。
【図3】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ可動部・ピストン接続自在継手(X)によるスキャナ
可動部とピストン(X)との接続状態の構成例を示す模
式図である。
【図4】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ固定部・油圧シリンダ接続自在継手(X)によるスキ
ャナ固定部と油圧シリンダ(X)との接続の構成例を示
す模式図である。
【図5】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ可動部・ピストン接続自在継手(Y)によるスキャナ
固定部と油圧シリンダ(Y)10との接続状態の具体的
な構成例を示す模式図である。
【図6】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ固定部・油圧シリンダ接続自在継手(Y)によるスキ
ャナ可動部とピストン(Y)との接続状態の具体的な構
成例を示す模式図である。
【図7】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手によるスキャナ
固定部とスキャナ可動部との接続状態の具体的な構成例
を示す模式図である。
【図8】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ可動部がスキャナ固定部に対してほぼ最大限分離した
状態をスキャナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手が
備えられている位置とは逆側の方向から見た状態を示す
模式図である。
【図9】本発明のスキャナの一実施形態においてスキャ
ナ可動部の傾斜角度を調整制御するための回路構成を示
すブロック図である。
【図10】図9に示す回路構成のスイッチ状態表であ
る。
【図11】本発明のスキャナの一実施形態において傾斜
角度を大きくした場合のスキャナ可動部の状態を示す模
式図である。
【図12】本発明のスキャナの一実施形態において傾斜
角度を大きくした場合のスキャナ可動部の状態を示す模
式図である。
【図13】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を傾斜させるための処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図14】本発明のスキャナの一実施形態において図1
3のフローチャートからコールされる「角度調整SW
(X)・SW(Y)処理」の実際の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図15】本発明のスキャナの一実施形態において図1
3のフローチャートからコールされる「角度調整SW
(X)・SW(Y)処理」の実際の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図16】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部の傾斜が調整されてプラテンのプラテン面が
傾斜した状態を示す模式図である。
【図17】本発明のスキャナの一実施形態においてシー
ト原稿がプラテン面上を滑り降りてその一頂点が原稿セ
ット基準点に一致した状態でセットされた状態を示す模
式図である。
【図18】本発明のスキャナの一実施形態において原稿
ガイド(X)と原稿ガイド(Y)とに跨って原稿セット
基準点を一頂点とする三角形状の原稿ガイドカバーが備
えられている状態を示す模式図である。
【図19】本発明のスキャナの一実施形態においてシー
ト原稿がその一頂点が原稿セット基準点に一致した状態
でプラテン上にセットされた状態を示す模式図である。
【図20】本発明のスキャナの一実施形態において原稿
ガイドカバーの構成を示す図19のA−A断面図であ
る。
【図21】本発明のスキャナの一実施形態において原稿
ガイドカバーの構成を示す図19のA−A断面図であ
る。
【図22】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を傾斜させる操作の指示と、スキャナ可動部
を振動させる操作の指示との双方のための回路構成を示
すブロック図である。
【図23】図22に示す回路構成のスイッチ状態表であ
る。
【図24】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を傾斜させるため、及び振動させるための処
理手順を示すフローチャートである。
【図25】本発明のスキャナの一実施形態において図2
4のフローチャートからコールされる「スキャナ振動処
理」の実際の処理手順を示すフローチャートである。
【図26】本発明のスキャナの一実施形態において図2
4のフローチャートからコールされる「スキャナ振動処
理」の実際の処理手順を示すフローチャートである。
【図27】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を傾斜させる処理及び振動させる処理を行な
うと共に、プラテン面を水平にすることが可能な回路構
成例を示すブロック図である。
【図28】図27に示す回路構成のスイッチ状態表であ
る。
【図29】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を水平状態にした状態を示す模式図である。
【図30】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を水平状態にした状態を示す模式図である。
【図31】本発明のスキャナの一実施形態において図2
9、図30の状態におけるスキャナ固定部・スキャナ可
動部接続球面継手によるスキャナ固定部とスキャナ可動
部との接続状態を示す模式図である。
【図32】本発明のスキャナの一実施形態においてスキ
ャナ可動部を傾斜させるため及び振動させるためと、ス
キャナ可動部を水平・傾斜状態にする処理との処理手順
を示すフローチャートである。
【図33】本発明のスキャナの一実施形態において図3
2のフローチャートからコールされる「スキャナ水平・
傾斜SW処理」の実際の処理手順を示すフローチャート
である。
【図34】本発明のスキャナの一実施形態において図3
2のフローチャートからコールされる「スキャナ水平・
傾斜SW処理」の実際の処理手順を示すフローチャート
である。
【図35】従来技術を示す模式図である。
【符号の説明】
1 スキャナ固定部 2 スキャナ可動部 3 スキャナ固定部・スキャナ可動部接続球面継手 4 スキャナ可動部・ピストン接続自在継手(X) 5 スキャナ固定部・油圧シリンダ接続自在継手
(X) 6 油圧シリンダ(X) 7 ピストン(X) 8 スキャナ可動部・ピストン接続自在継手(Y) 9 スキャナ固定部・油圧シリンダ接続自在継手
(Y) 10 油圧シリンダ(Y) 11 ピストン(Y) 12 プラテン 14 原稿ガイド(X) 15 原稿ガイド(Y) 17 原稿ガイドカバー 18 原稿ガイドカバー溝 19 CPU 20 ROM 24 角度調整SW(X) 25 角度調整SW(Y) 26 オリジナルカバー開閉センサSW 29 スキャナ水平・傾斜SW 30 シート原稿 32 原稿セット基準点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西原 由香里 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 三谷 佳子 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 福本 哲夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 山本 隆照 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H012 CA02 CA03 5C062 AA02 AA05 AB02 AB17 AB29 AC10 AC66 AD01 AD02 AD06 BA00 5C072 AA01 BA02 LA08 LA14 RA06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の読み取りを行なうために原稿の一
    頂点を一致させるべき基準点がプラテン面の一頂点に設
    定されているプラテンを備え、プラテン面上に載置され
    た原稿の画像を読み取るスキャナにおいて、 前記プラテンは、原稿の読み取りを行なうための第1の
    姿勢と、プラテン面が前記第1の姿勢におけるプラテン
    面とは平行でない第2の姿勢とをとり得るようにしてあ
    ることを特徴とするスキャナ。
  2. 【請求項2】 前記第2の姿勢は、前記基準点が最も下
    側になるようにプラテン面を傾斜させた姿勢であること
    を特徴とする請求項1に記載のスキャナ。
  3. 【請求項3】 前記プラテンは、プラテン面の前記基準
    点を通る2辺に平行な2軸方向に移動及び/又は傾斜す
    るようにしてあることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のスキャナ。
  4. 【請求項4】 前記プラテンが前記第1の姿勢をとって
    いる場合にのみ、プラテン面上に載置された原稿をプラ
    テン面と平行に相対移動しつつ読み取る光学系を備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のス
    キャナ。
  5. 【請求項5】 前記基準点から前記2軸方向それぞれに
    プラテン面の外郭に沿ってプラテン面上に突出して設け
    られた規制部材と、 プラテン面と適長離隔して前記両規制部材に跨って支持
    された原稿落下防止用カバーとを更に備えたことを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスキャナ。
  6. 【請求項6】 前記プラテンが前記第2の姿勢をとって
    いる場合に、前記プラテンを振動させるようにしてある
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のス
    キャナ。
  7. 【請求項7】 原稿の読み取りを行なうために原稿の一
    頂点を一致させるべき基準点がプラテン面の一頂点に設
    定されているプラテンを備え、プラテン面上に載置され
    た原稿の画像を読み取るスキャナにおいて、 固定部と、 前記プラテンを備え、プラテン面の前記基準点を通る2
    辺に平行な2軸方向に移動及び/又は傾斜可能に前記固
    定部に支持された可動部と、 該可動部を前記固定部に対して前記2軸方向に移動及び
    /又は傾斜させて、原稿の読み取りを行なうための第1
    の姿勢と、プラテン面が前記第1の姿勢におけるプラテ
    ン面とは平行でない第2の姿勢とをとらせるアクチュエ
    ータと、 該アクチュエータを駆動制御する制御手段とを備えたこ
    とを特徴とするスキャナ。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、初期状態として前記第
    2の姿勢をとるように、次いで前記第1の姿勢をとるよ
    うに前記アクチュエータを駆動制御するようにしてある
    ことを特徴とする請求項7に記載のスキャナ。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、外部からの指示が与え
    られた場合に、プラテン面の傾斜角度を任意に設定及び
    /又は調整するように前記アクチュエータを駆動制御す
    るようにしてあることを特徴とする請求項7又は8に記
    載のスキャナ。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、外部からの指示が与
    えられた場合に、プラテン面に前記第1の姿勢または前
    記第2の姿勢のいずれかを強制的にとらせるように前記
    アクチュエータを駆動制御するようにしてあることを特
    徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のスキャナ。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記プラテンが前記
    第2の姿勢をとっている状態において外部からの指示が
    与えられた場合に、前記プラテンを振動させるよう前記
    アクチュエータを駆動制御するようにしてあることを特
    徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載のスキャ
    ナ。
  12. 【請求項12】 原稿の読み取りを行なうために原稿の
    一頂点を一致させるべき基準点がプラテン面の一頂点に
    設定されているプラテンを備え、プラテン面上に載置さ
    れた原稿の画像を読み取るスキャナの原稿位置最適化制
    御方法において、 原稿が載置されている状態で前記プラテンを傾斜させる
    ステップと、 前記基準点に原稿の一頂点を一致させるべく前記プラテ
    ンを振動させるステップと、 原稿の読み取りを行なうために前記プラテンを水平状態
    にさせるステップとを含むことを特徴とするスキャナの
    原稿位置最適化制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8243339B2 (en) * 2005-08-31 2012-08-14 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Multifunction apparatus that can be configured to a plurality of dimensions
KR101330435B1 (ko) * 2013-05-22 2013-11-15 (주)오맥스 북 스캐너

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