JP2003270428A - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタおよび液晶表示装置 - Google Patents
カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタおよび液晶表示装置Info
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Abstract
異物欠陥および画素残り欠陥などを、大幅に抑制できる
カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、およびそ
れを用いた画像表示装置を提供すること。 【解決手段】 透明基板上に硬化性樹脂組成物(塗布
液)を塗布する塗布工程を含むカラーフィルタの製造方
法において、塗布液を塗布する雰囲気の相対湿度を、5
5〜100%の範囲とするカラーフィルタの製造方法を
要旨とする。 【効果】 上記課題が解決される。
Description
製造方法、カラーフィルタ、および液晶表示装置に関す
る。さらに詳しくは、硬化性樹脂組成物を基板の表面に
塗布する工程で、塗布する際の雰囲気の相対湿度を特定
の範囲に制御することにより、異物の発生および塗布時
の放電を著しく少なくしたカラーフィルタの製造方法、
この製造方法で得られたカラーフィルタ、およびこのカ
ラーフィルタを用いた液晶表示装置に関する。
ラーフィルタの製造方法としては、顔料分散法、染色
法、電着法、印刷法が知られている。分光特性、耐久
性、パターン形状および精度などの観点から、平均的に
優れた特性を有する顔料分散法が、最も広範に採用され
ている。
常、最初に、ガラス基板などの透明支持体上に、クロム
や酸化クロムなどの金属遮光膜により、ブラックマトリ
ックスを形成し、次いで、例えば赤色の顔料を分散させ
た硬化性樹脂組成物(感光性樹脂組成物またはカラーレ
ジストと同じ意味である)をスピンコート法などにより
全面に塗布し、マスクを介して露光する。露光後に現像
を行なうと、赤色の画素が得られる。青色、緑色の画素
についても同様の手法によって、3色の画素が形成され
る。各画素間は、ブラックマトリックス部が凹(へこ)
みとなるので、平滑化のために表面をエポキシ系樹脂、
アクリル系樹脂などの透明樹脂の保護膜で被覆するが、
この保護膜は設けない場合もある。更に、保護膜上にス
パッタリングや真空蒸着などで、ITO膜などの透明導
電膜を形成する。また、最近では、ブラックマトリック
スを形成する際にも、顔料分散法が採用されることが多
い。具体的には、黒色顔料を分散させた感光性樹脂組成
物(ブラックレジスト)を塗布、露光、現像させて作成
される。
装置に要求される性能も多様化、高度化している。中で
も、カラーフィルタについては、これまで以上に広い色
再現性があること、高透過率であることなどが要求され
ている。これらの諸要求を、上記の顔料分散法によって
達成するために、多種多様の新規顔料が開発され、しか
も、これら新規顔料を高濃度に配合した感光性樹脂組成
物(カラーレジスト)が、主流となりつつある。また、
カラーレジストだけでなく、上記したブラックレジスト
においても、薄い塗布膜でかつ高い遮光性が要求されて
おり、顔料濃度を高濃度化としたレジストが採用される
傾向にある。
も、種々の新技術が開発されている。画素形成工程のう
ち、例えば、レジストの塗布工程に関しては、これまで
基板中央部にレジストを滴下し、スピンコート法によっ
て均一化するのが主流であった。しかしながら、基板が
大型化されるに伴い、レジスト使用量が増加すること、
および、スピンコーターの装置上の制約(モーターの能
力など)されることなどから、最近ではダイコート法に
よる塗布技術が開発され、一部実用化されている。
トなどをダイコート法によって塗布する技術は、例え
ば、フロッピー(登録商標)ディスクなどの製造に用い
られ、通常は高分子フィルムなどの媒体に、レジストな
どの塗布液を連続塗布する場合に好適に採用される。カ
ラーフィルタのような枚葉塗布の場合には、レジストの
塗布方法は間欠塗布であり、スリットダイのリップ先端
は、湿潤、乾燥を繰り返す。高濃度の顔料を分散させた
カラーレジストまたはブラックレジストがスリットダイ
のリップ先端で乾燥すると、顔料濃度が急激に増加する
ため、顔料の凝集塊が発生する場合がある。これら凝集
塊は、リップ先端に付着し、再度レジストを吐出した際
にリップ先端から剥離して基板上に移動する。これら凝
集塊は、その後の工程では容易に除去されず、最後まで
基板上に残留する。このような凝集塊は、カラーフィル
タの画素欠陥となり、品質不良の原因となる。この不良
現象が頻発すると製品の歩留りが低下するので、避けな
ければならないこの好ましくない現象の一つとされてい
る。
ーレジストを塗布して画素を形成する際、膜厚の均一性
を確保するために、スリットダイのリップ先端と基板表
面のクリアランスは、通常50〜200μm程度に制御
される。絶縁性の高いラーレジストが、速い流速で配管
およびスリットダイ内を移動すると帯電し易く、上記の
狭いクリアランス間で塗布する際に、基板面または塗布
面に放電する現象(以下、液中放電という)が多発す
る。これら液中放電は、カラーレジストに含まれる感光
性樹脂の重合開始剤に作用して重合を開始させ促進する
ため、画素残りなどの欠陥の原因となるという欠点があ
った。
諸問題点を一挙に解決し、スリットダイのリップ先端に
おけるカラーレジストの乾燥凝集塊の発生を抑制するこ
とができ、かつ、塗布する際の液中放電現象を抑制し、
画素残りなどの欠陥を最小限とし、高品質の製品が得ら
れるカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、およ
び液晶表示装置を提供することにある。
達成するために鋭意研究を進めた結果、次のような知見
を得た。すなわち、基板上にカラーレジストを塗布する
際の雰囲気の相対湿度を、特定の範囲にすることによっ
て、スリットダイのリップ先端におけるカラーレジスト
の乾燥凝集塊の発生を抑制し、かつ、液中放電に起因す
る画素残りなどの欠陥を最小限とすることができ、高品
質のカラーフィルタ製品が得られることを見出いだし
た。
は、透明基板上に硬化性樹脂組成物を塗布する工程を含
むカラーフィルタの製造方法において、透明基板上に硬
化性樹脂組成物を塗布する際の雰囲気の相対湿度を、5
5〜100%とすることを特徴とする、カラーフィルタ
の製造方法を提供する。
ルタの製造方法によって製造されるカラーフィルタを提
供する。
ルタを用いて得られる液晶表示装置を提供する。
本発明に係るカラーフィルタは、透明基板上にブラック
マトリクスが設けられ、さらにこの上に、通常、赤色、
緑色、青色の画素画像を形成することにより製造するこ
とができる。つまり、後記するの硬化性樹脂組成物をブ
ラック、赤色、緑色、青色のうち少なくとも一種のレジ
ストとして使用する。
のではない。材質としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポ
リオレフィン系樹脂ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、ポリスルホンの熱可塑性プラスチックシー
ト、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂などの熱硬化性プラスチックシー
ト、または各種ガラス板などが挙げられる。この中で
も、耐熱性の点からガラス板、耐熱性プラスチックが好
ましい。透明基板の厚さは製品の用途により変わるが、
通常0.05〜10mm、好ましくは0.1〜7mmの範囲
とされる。
良する目的で、必要に応じ、コロナ放電処理、オゾン処
理、シランカップリング剤やウレタンポリマーなどの各
種ポリマーの薄膜形成処理を行ってもよい。各種ポリマ
ーの薄膜形成処理を行う場合、その膜厚は、通常0.0
1〜10μm、好ましくは0.05〜5μmの範囲であ
る。
たはブラックマトリクス用顔料分散液を利用して、透明
基板上に形成される。遮光金属材料としては金属クロ
ム、酸化クロム、窒化クロムなどのクロム化合物、ニッ
ケル+タングステンなどの合金系材料が用いられ、これ
らを層状に複数積層させてもよい。この場合、まず、蒸
着またはスパッタリング法などにより、透明基板上にこ
れら金属または金属・金属酸化物の薄膜を形成する。続
いてその上に感光性被膜を形成した後、ストライプ、モ
ザイク、トライアングルなどの繰り返しパターンを有す
るフォトマスクを用いて、感光性被膜を露光・現像し、
レジスト画像を形成する。その後、該薄膜をエッチング
処理しブラックマトリックスを形成する。
る場合は、黒色色材を含有する感光性樹脂組成物を使用
する。例えば、カーボンブラック、ボーンブラック、黒
鉛、鉄黒、アニリンブラック、シアニンブラック、チタ
ンブラック等の黒色色材単独または複数の使用、もしく
は、無機顔料、有機顔料、染料などの中から適宜選択さ
れる赤色、緑色、青色などを混合した黒色色材を含有す
る感光性樹脂組成物を使用し、後記する赤色、緑色、青
色の画素画像を形成する方法と同様にして、ブラックマ
トリッスを形成することができる。
直接、また赤色、緑色、青色に関しては透明基板上に形
成されたブラックマトリクス形成面上に、またはクロム
化合物その他の遮光金属材料を用いて形成した金属ブラ
ックマトリクス形成面上に、塗布、加熱乾燥、画像露
光、現像および熱硬化の各処理を行って各色の画素画像
を形成する。このように、ブラックマトリクス上に赤
色、緑色、青色からなるカラー画像を形成して得られた
カラーフィルタは、このままの状態で画像上にITOな
どの透明電極を形成してカラーディスプレーの部品の一
部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高めるた
め、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミドなど
のトップコート層を設けることもできる。また一部、平
面配向型駆動方式(IPSモード)などの用途では、透
明電極を付けないこともある。
塗布液)の構成成分 本発明に係るカラーフィルタ製造用に用いられる硬化性
樹脂組成物(以下、「カラーフィルタ用塗布液」、また
は単に「塗布液」と記載することがある)は、固形分と
して、バインダ樹脂(a1)および/または単量体(a2)、色
材(b)を含有する。要すればさらに、光重合開始系
(c)、その他の固形分(e)、溶剤成分(f)などを含有して
いてもよい。固形分を溶剤成分(f)に溶解または分散
し、硬化性樹脂組成物とし、透明基板上に塗布される。
独で使用する場合は、目的とする画像の形成性や性能、
採用したい製造方法などを考慮し、それに適した種類の
バインダ樹脂(a1)を適宜選択する。バインダ樹脂(a1)を
後記する単量体(a2)と併用する場合は、カラーフィルタ
用塗布液の改質、硬化後(特に光硬化後)の物性、例え
ば(a1)との相溶性、硬化性樹脂組成物の基板上での皮膜
形成性、基板との接着性、塗布膜の現像性などが改善さ
れる。
ば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリルアミド、マレイン酸、(メタ)ア
クリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデ
ン、マレイミドなどの単独重合体、またはこれら単量体
を含む共重合体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニル
ピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、アセチルセルロース、ノボラ
ック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノールまたは
ポリビニルブチラールなどが挙げられる。
ル酸」とは、アクリル酸とメタアクリル酸の双方を含む
ことを意味し、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリ
ロイル基なども同様の意味であり、「(共)重合体」と
は、単一重合体(ホモポリマー)、共重合体(コポリマ
ー)の双方を含むことを意味する。また、「アクリル系
樹脂」とは、(メタ)アクリル酸を含む(共)重合体、
カルボキシル基を含む(メタ)アクリル酸エステルを含
む(共)重合体を意味する。
いのは、側鎖または主鎖にカルボキシル基またはフェノ
ール性水酸基を有する樹脂である。これらの官能基を有
する樹脂を使用すると、アルカリ溶液中での現像が可能
となる。中でも好ましいのは、高アルカリ性溶液中で現
像が可能な、カルボキシル基を有する樹脂、例えば、ア
クリル酸(共)重合体、スチレン/無水マレイン酸樹
脂、ノボラックエポキシアクリレートの酸無水物変性樹
脂などである。中でも特に好ましいのは、(メタ)アク
リル酸またはカルボキシル基を有する(メタ)アクリル
酸エステルを含む(共)重合体である。この樹脂は、現
像性・透明性に優れ、かつ、種々の単量体を選択・組合
せて多数の共重合体を得ることができ、性能および製造
方法を制御し易いからである。
例えば次に挙げる単量体を主成分とする(共)重合体で
ある。単量体(a11)としては、(メタ)アクリル酸、コ
ハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステ
ル、アジピン酸(2−アクリロイロキシエチル)エステ
ル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)
エステル、ヘキサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリ
ロイロキシエチル)エステル、マレイン酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシエチル)エステル、コハク酸(2
−(メタ)アクリロイロキシプロピル)エステル、アジ
ピン酸(2−(メタ)アクリロイロキシプロピル)エス
テル、ヘキサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイ
ロキシプロピル)エステル、フタル酸(2−(メタ)ア
クリロイロキシプロピル)エステル、マレイン酸(2−
(メタ)アクリロイロキシプロピル)エステル、コハク
酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチル)エステル、
アジピン酸(2−(メタ)アクリロイロキシブチル)エ
ステル、ヘキサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリロ
イロキシブチル)エステル、フタル酸(2−(メタ)ア
クリロイロキシブチル)エステル、マレイン酸(2−
(メタ)アクリロイロキシブチル)エステル、などの、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに(無水)コ
ハク酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸などの
酸(無水物)を付加させた化合物などが挙げられる。
きる単量体(a12)としては、スチレン、α−メチル−ス
チレン、ビニルトルエンなどのスチレン系単量体類、桂
皮酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸などの不飽和基含有カルボン酸類、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メ
タ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸のエステル類、(メタ)ア
クリル酸にε−カプロラクトン、β−プロピオラクト
ン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラ
クトン類を付加させたものである化合物類、アクリロニ
トリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド,N,N−ジメチルアクリルアミド、Nーメ
タクリロイルモルホリン、N,Nージメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリルアミド等のアクリルアミド類、酢酸ビニル、
バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビ
ニル、ピバリン酸ビニルなどの酸ビニル類などが挙げら
れる。
バインダ樹脂(a1)として、次に挙げる単量体群(a13)の
少なくとも一種と、次に挙げる単量体群(a14)の少なく
とも一種とを共重合させたアクリル系樹脂が挙げられ
る。単量体群(a13)としては、スチレン、α−メチルス
チレン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフ
ェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリ
ルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホ
アミド等のフェニル基を有する単量体が挙げられる。単
量体群(a14)としては、(メタ)アクリル酸、またはコ
ハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステ
ル、アジピン酸(2−アクリロイロキシエチル)エステ
ル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)
エステル、ヘキサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリ
ロイロキシエチル)エステル、マレイン酸(2−(メ
タ)アクリロイロキシエチル)エステルなどのカルボキ
シル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げ
られる。共重合体は、単量体群(a13)を10〜98モル
%、好ましくは20〜80モル%、より好ましくは30
〜70モル%と、単量体群(a14)を2〜90モル%、好
ましくは20〜80モル%、より好ましくは30〜70
モル%の割合とするのが好ましい。
クリル系樹脂は、側鎖にエチレン性二重結合を有してい
るものが好ましい。バインダ樹脂(a1)として側鎖に二重
結合を有する樹脂を用いること、硬化性樹脂組成物(カ
ラーフィルタ用塗布液)の光硬化性が向上し、解像性、
密着性を一層向上させることができる。
導入する方法としては、例えば、特公昭50−3444
3号公報、特公昭50−34444号公報などに記載の
方法、すなわち、(1)アクリル系樹脂が有するカルボキ
シル基に、グリシジル基やエポキシシクロヘキシル基と
(メタ)アクリロイル基とを併せ持つ化合物を反応させ
る方法、(2)アクリル系樹脂が有する水酸基に、アクリ
ル酸クロライドなどを反応させる方法、などが挙げられ
る。
を有するアクリル系樹脂に、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、アリルグリシジルエーテル、αーエチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、(イ
ソ)クロトン酸グリシジルエーテル、(3、4ーエポキ
シシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸クロライド、(メタ)アリルクロライド
等の化合物を、カルボキシル基や水酸基を有する樹脂に
反応させることにより、側鎖にエチレン性二重結合基を
有するバインダ樹脂を得ることができる。中でも、カル
ボキシル基や水酸基を有するアクリル系樹脂に、(3、
4ーエポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレ
ートの様な脂環式エポキシ化合物を反応させたものが、
特に好ましい。
有するアクリル系樹脂に、エチレン性二重結合を導入す
るには、アクリル系樹脂のカルボキシル基や水酸基の2
〜50モル%、好ましくは5〜40モル%に、エチレン
性二重結合を有する化合物を結合させる方法によるのが
好ましい。また、カルボキシル基の好ましい含有量は、
酸価として5〜200の範囲である。酸価が5以下であ
るとアルカリ現像液に不溶となり、また、酸価が200
を超えると感度が低下することがあり、いずれも好まし
くない。
した重量平均分子量(Mw)が1,000〜100,0
00の範囲が好ましい。重量平均分子量が1,000以
下であると、均一な塗膜を得るのが難しく、また、10
0,000を超えると現像性が低下する傾向にあり、い
ずれも好ましくない。
性樹脂組成物(カラーフィルタ用塗布液)における固形
分中、10〜80重量%の範囲で選ぶのが好ましく、中
でも20〜70重量%の範囲が特に好ましい。なお、バ
インダ樹脂(a1)と後記する色材との界面の親和性を改良
する目的で、シランカップリング剤を配合することもで
きる。シランカップリング剤の割合は、硬化性樹脂組成
物における固形分中の0.1〜10重量%の範囲で選ぶ
のが好ましい。
る単量体(a2)としては、重合可能な低分子化合物であれ
ば特に制限はないが、エチレン性二重結合を少なくとも
1つ有する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性
化合物」と略する)が好ましい。エチレン性化合物と
は、硬化性樹脂組成物が活性光線の照射を受けた場合、
後記する(c)光重合開始系の作用により付加重合し、硬
化するようなエチレン性二重結合を有する化合物であ
る。なお、本発明における「単量体」とは、いわゆる高
分子物質に相対する意味であり、狭義の単量体の以外
に、二量体、三量体、オリゴマーなども含む意味であ
る。
例えば、不飽和カルボン酸、それとモノヒドロキシ化合
物とのエステル類、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽
和カルボン酸とのエステル類、芳香族ポリヒドロキシ化
合物と不飽和カルボン酸とのエステル類、不飽和カルボ
ン酸と多価カルボン酸、および上記脂肪族ポリヒドロキ
シ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物などの多価ヒド
ロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステ
ル類、ポリイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイ
ル含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタン骨格を
有するエチレン性化合物などが挙げられる。
ボン酸とのエステル類としては、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、グリセロールアクリレートなど
のアクリル酸エステルが挙げられる。さらに、これらア
クリレートのアクリル酸部分を、メタクリル酸部分に代
えたメタクリル酸エステル、イタコン酸部分に代えたイ
タコン酸エステル、クロトン酸部分に代えたクロトン酸
エステル、または、マレイン酸部分に代えたマレイン酸
エステルなどが挙げられる。
ボン酸とのエステル類としては、ハイドロキノンジアク
リレート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシ
ンジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロ
ガロールトリアクリレートなどが挙げられる。
多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られ
るエステル類は、必ずしも単一物である必要はなく、混
合物であってもよい。代表例としては、アクリル酸、フ
タル酸およびエチレングリコールの縮合物、アクリル
酸、マレイン酸およびジエチレングリコールの縮合物、
メタクリル酸、テレフタル酸およびペンタエリスリトー
ルの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール
およびグリセリンの縮合物などが挙げられる。
リロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタ
ン骨格を有するエチレン性化合物としては、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、シクロ
ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
トなどの脂環式ジイソシアネート類、トリレンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳
香族ジイソシアネートなどと、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3
−ヒドロキシ(1,1,1−トリアクリロイルオキシメ
チル)プロパン、3−ヒドロキシ(1,1,1−トリメ
タクリロイルオキシメチル)プロパンなどの(メタ)ア
クリロイル基含有ヒドロキシ化合物との反応物が挙げら
れる。
ては、エチレンビスアクリルアミドなどのアクリルアミ
ド類、フタル酸ジアリルなどのアリルエステル類、ジビ
ニルフタレートなどのビニル基含有化合物類が挙げられ
る。
は、硬化性樹脂組成物に全固形分(後記する溶剤成分
(f)を除く全成分を意味する。以下、同じ意味であ
る。)に対して、10〜80重量%の範囲で選ぶのが好
ましい。中でも、20〜70重量%の範囲が特に好まし
い。
色材(b)は、硬化性樹脂組成物を着色するものをいう。
色材(b)としては、赤色、緑色、青色の染料・顔料およ
び調色用の黄色、バイオレットの染料・顔料、カーボン
ブラックなどが挙げられ、この他、必要に応じて配合で
きる金属粉、白色顔料、蛍光顔料などが挙げられる。顔
料は、無機顔料、有機顔料のいずれでもよい。無機顔料
としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸鉛、酸化チタ
ン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム、カーボンブラック
などが挙げられる。
のが挙げられる。なお、以下の染料・顔料などの色材
(b)の種類は、C.I.(カラーインデックス)番号で
記載する。黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエ
ロー1、3、4、5、6、12、13、14、16、1
7、18、20、24、55、65、73、74、8
1、83、86、87、93、94、95、97、9
8、100、101、108、109、110、11
3、116、117、120、123、125、12
8、129、133、137、138、139、14
7、148、150、151、153、154、15
5、156、166、168、169、170、17
1、172、173、175などである。
トオレンジ1、2、5、13、15、16、17、1
8、19、31、34、36、38、40、42、4
3、51、52、55、59、60、61、62などで
ある。
ッド2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、1
4、15、17、18、22、23、31、37、3
8、41、42、48:1、48:2、48:3、4
9、50、52、53、54、57、58、60、6
3、64、68、81、88、90、97、112、1
14、115、122、123、133、139、14
4、146、147、149、150、151、16
6、168、170、171、175、176、17
7、178、179、180、185、187、18
8、190、192、194、202、207、20
8、209、214、215、216、217、22
0、221、223、224、226、227、22
8、240、242、243、245、246、24
7、254などである。
メントバイオレット1、2、3、5、19、23、2
9、30、31、32、33、36、37、38、3
9、40、43、50などである。青色顔料としては、
C.I.ピグメントブルー1、17、19、22、5
6、60、61、64などである。緑色顔料としては、
C.I.ピグメントグリーン2、8、10などである。
ブラウン顔料としては、C.I.ピグメントブラウン
5、23、25、26、32などである。黒色顔料とし
ては、C.I.ピグメントブラック7などである。
ン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染
料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染
料、メチン系染料などが挙げられる。
シッドイエロー11、C.I.アシッドオレンジ7、
C.I.アシッドレッド37、C.I.アシッドレッド
180、C.I.アシッドブルー29、C.I.ダイレ
クトレッド28、C.I.ダイレクトレッド83、C.
I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトオレ
ンジ26、C.I.ダイレクトグリーン28、C.I.
ダイレクトグリーン59、C.I.リアクティブイエロ
ー2、C.I.リアクティブレッド17、C.I.リア
クティブレッド120、C.I.リアクティブブラック
5、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ディス
パースレッド58、C.I.ディスパースブルー16
5、C.I.ベーシックブルー41、C.I.ベーシッ
クレッド18,C.I.モルダントレッド7、C.I.
モルダントイエロー5、C.I.モルダントブラック7
などが挙げられる。
C.I.バットブルー4、C.I.アシッドブルー4
0、C.I.アシッドグリーン25、C.I.クリアテ
ィブブルー19、C.I.クリアティブブルー49、
C.I.ディスパースレッド60、C.I.ディスパー
スブルー56、C.I.ディスパースブルー60などが
挙げられる。
えば、C.I.パッドブルー5などが、キノンイミン系
染料として、例えば、C.I.ベーシックブルー3、
C.I.ベーシックブルー9などが、キノリン系染料と
して、例えば、C.I.ソルベントイエロー33、C.
I.アシッドイエロー3、C.I.ディスパースイエロ
ー64などが、ニトロ系染料として、例えば、C.I.
アシッドイエロー1、C.I.アシッドオレンジ3、
C.I.ディスパースイエロー42などが挙げられる。
染料・顔料の具体例としては、以下のものが挙げられ
る。三菱カーボンブラックM1000、三菱カーボンブ
ラックMA−100、三菱カーボンブラック#40、ビ
クトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO
(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベー
シック13)、ローダミン6GCP(45160)、ロ
ーダミンB(45170)、サクラニンOK 70:1
00(50240)、エリオグラウシンX(4208
0)、NO.120/リオノールイエロー(2109
0)、リオノールイエローGRO(21090)、シム
ラファーストイエローGRO(21090)、シムラフ
ァーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイ
エロー4J−564D(21095)、シムラーファー
ストレッド4015(12355)、リオノールレッド
7B4401(15850)、ファーストゲンブルーJ
GR−L(74160)、リオノールブルーSM(26
150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー1
5:6、ピグメントブルー1536)、リオノーゲンレ
ッドGD(ピグメントレッド168、ピグメントレッド
108)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリ
ーン36)などである。
める割合は、通常、硬化性樹脂組成物中の全固形分に対
して1〜70重量%の範囲であり、中でも好ましいのは
10〜70重量%であり、とりわけ好ましのは20〜6
0重量%である。
が、上記単量体(a2)としてエチレン性化合物を含む場合
には、光を直接吸収し、または光増感されて分解反応ま
たは水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発
生する機能を有する光重合開始系(c)が必要である。な
お、本発明において「(c)光重合開始系」とは、光重合
開始剤(c1)に、要すれば、加速剤(c2)、増感色素(c3)な
どの付加剤が配合されている混合物を意味する。
成物によってブラックの光重合性層を形成する際には、
光重合性層上よりパターンマスクを介して画像露光され
るため、紫外線〜可視光線に感度を有する化合物を意味
し、画像露光に際してはそれに相当する露光光源を使用
する。また、赤色、緑色、青色の各光重合性層において
も、各色のパターンマスクを介した露光やその他の方法
により、前記ブラックマトリクスパターン間に、赤色、
緑色、青色の画素画像パターンを形成するため、ブラッ
クマトリクスパターンの場合と同様、光重合開始系(c)
としては、紫外線〜可視光線に感度を有する化合物、中
でも450nm以下、特に400nm以下の波長に分光感度
を有する化合物の使用が好ましい。
1)、加速剤(c2)、増感色素(c3)などの付加剤を併用した
系によって構成される。光重合開始系(c)を構成する重
合開始剤(c1)としては、例えば特開昭59−15239
6号公報、特開昭61−151197号公報などに記載
されているチタノセン化合物を含むメタロセン化合物
や、特開平10−39503号公報に記載されているヘ
キサアリールビイミダゾール誘導体、ハロメチル−s−
トリアジン誘導体、N−フェニルグリシン等のN−アリ
ール−α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩
類、N−アリール−α−アミノ酸エステル類等のラジカ
ル活性剤が挙げられる。
しては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸ア
ルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2
−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベン
ゾイミダゾール等の複素環を有するメルカプト化合物、
および脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられ
る。光重合開始剤(c1)および加速剤(c2)は、それぞれ二
種類以上の混合物であってもよい。
ば、「ファインケミカル」(1991年、3月1日号、
vol.20、No.4)の第16〜26頁に記載され
ている、アルキルアセトフェノン系、ベンゾイン、チオ
キサントン誘導体などのほか、特開昭58−40302
3号公報、特公昭45−37377号公報などに記載さ
れている、ヘキサアリールビイミダゾール系、S−トリ
ハロメチルトリアジン系、特開平4−221958号公
報、特開平4−219756号公報などに記載されてい
る、チタノセンとキサンテン色素、アミノ基またはウレ
タン基を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合
含有化合物を組合せた系、などが挙げられる。
(c)の割合は、著しく低いと感度低下の原因となること
があり、反対に著しく含有量が高いと未露光部分の現像
液に対する溶解性が低下し、現像不良の原因となること
があるので、硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0.
1〜30重量%の範囲で選ぶのが好ましい。中でも0.
5〜20重量%が好ましく、とりわけ0.7〜10重量
%が好ましい。
は、感応感度を高める目的で配合するものであり、画像
露光光源の波長に応じた化合物を選択して配合すること
ができる。増感色素(c3)の例としては、特開平4−22
1958号公報、特開平4−219756号公報に記載
のキサンテン色素、特開平3−239703号公報、特
開平5−289335号公報に記載の複素環を有するク
マリン色素、特開平3−239703号公報、特開平5
−289335号公報に記載の3−ケトクマリン化合
物、特開平6−19240号公報に記載されているピロ
メテン色素、その他、特開昭47−2528号公報、特
開昭54−155292号公報、特公昭45−3737
7号公報、特開昭48−84183号公報、特開昭52
−112681号公報、特開昭58−15503号公
報、特開昭60−88005号公報、特開昭59−56
403号公報、特開平2−69号公報、特開昭57−1
68088号公報、特開平5−107761号公報、特
開平5−210240号公報、特開平4−288818
号公報に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する
色素などを挙げることができる。
は、アミノ基含有増感色素であり、さらに好ましいの
は、同一分子内にアミノ基とフェニル基を有する化合物
である。特に、好ましいのは、例えば、4,4’−ジメ
チルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノ
ベンゾフェノン、2−アミノベンゾフェノン、4−アミ
ノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノ
ン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジア
ミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系化合物類、
2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾオキサゾー
ル、2−(p−ジエチルアミノフェニル)ベンゾオキサ
ゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)ベンゾ
[4,5]ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルア
ミノフェニル)ベンゾ[6,7]ベンゾオキサゾール、
2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)1,3,
4−オキサゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジエチルアミノフェ
ニル)ベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)ベンズイミダゾール、2−(p−ジエチルアミ
ノフェニル)ベンズイミダゾール、2,5−ビス(p−
ジエチルアミノフェニル)1,3,4−チアジアゾー
ル、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリジン、(p−
ジエチルアミノフェニル)ピリジン、(p−ジメチルア
ミノフェニル)キノリン、(p−ジエチルアミノフェニ
ル)キノリン、(p−ジメチルアミノフェニル)ピリミ
ジン、(p−ジエチルアミノフェニル)ピリミジン等の
p−ジアルキルアミノフェニル基含有化合物などであ
る。このうち最も好ましいのは、4,4’−ジアルキル
アミノベンゾフェノンである。
割合は、硬化性樹脂組成物に含まれる全固形分に対して
0〜20重量%の範囲で選ぶのが好ましい。中でも好ま
しいのは0.2〜15重量%であり、とりわけ好ましい
のは0.5〜10重量%である。
フィルタ製造用に用いられる硬化性樹脂組成物は、上記
(a1)バインダ樹脂および/または(a2)単量体、(b)色
材、(c)光重合開始系のほか、その他の固形分(e)とし
て、必要に応じさらに熱重合防止剤(e1)、可塑剤(e2)、
保存安定剤、表面保護剤、平滑剤、塗布助剤などを添加
することができる。
ドロキノン、p−メトキシフェノール、ピロガロール、
カテコール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、β
−ナフトール等が用いられる。熱重合防止剤(e1)の配合
量は、硬化性樹脂組成物の全固形分に対し0〜3重量%
の範囲で選ぶのが好ましい。
フタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリ
コールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレー
ト、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペー
ト、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリンなど
が挙げられる。これら可塑剤の配合量は、硬化性樹脂組
成物の全固形分に対し10重量%以下の範囲で選ぶのが
好ましい。
タ製造用に用いられる硬化性樹脂組成物は、基板に塗布
するための塗布液とする。溶剤成分(f)は、上記各成分
を溶解または分散させ、粘度を調節するように機能す
る。溶剤成分(f)としては種々の溶剤が使用できるが、
(f1)グリコールエーテル類および/または(f2)アルコキ
シエステル類が好適である。
は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノn−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノn−ブチルエーテル、エチレングリコールジアセテ
ート、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモ
ノn−ブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。ア
ルコキシエステル類(f2)としての具体例としては、3−
エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン
酸メチル、ブチルアセテート、エチルプロピオネート、
プロピルアセテート、エチルカプリレートなどが挙げら
れる。
ル類(f1)、アルコキシエステル類(f2)のいずれか一方の
一種または二種以上の混合物でもよく、双方の混合物で
あってもよい。溶剤成分(f)の配合量は、硬化性樹脂組
成物の全固形分に対し2〜30重量%の範囲で選ぶのが
好ましい。固形分濃度が2重量%未満であると、所定の
厚さの塗布膜を得るには多量吐出す必要があり、塗布工
程の安定性に欠ける恐れがあり、30重量%を越えると
凝集塊が発生し易くなり、いずれも好ましくない。基板
にダイコート法で塗布する場合の溶剤成分(f)の割合
は、全固形分に対し5〜22重量%の範囲とするのが好
ましく、とりわけ10〜18重量%が好ましい。
塗布液)の製造 次に、上記の構成成分を用いて、硬化性樹脂組成物(カ
ラーフィルタ用塗布液)を製造する例を説明する。ま
ず、色材(b)と溶剤成分(f)とを所定量秤量し、分散処理
工程において、溶剤成分(f)に色材(b)を分散させて液状
の硬化性樹脂組成物(着色インク状の塗布液)とする。
この分散処理工程では、ペイントコンディショナー、サ
ンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーン
ミル、ジェットミル、ホモジナイザーなどを使用するこ
とができる。この分散処理を行なうことによって色材
(b)が微粒子化されるため、基板上に塗布する際の塗布
特性が向上し、製品のカラーフィルタの透過率が向上す
る。
う際に、色材(b)と溶剤成分(f)に、分散機能を有するバ
インダ樹脂(a1)、界面活性剤等の分散剤、分散助剤など
を適宜混合するのが好ましい。分散剤として高分子分散
剤を用いると、経時の分散安定性に優れるので好まし
い。
明すると、サンドグラインダーを用いて分散処理を行な
う場合は、0.1mm〜数ミリ径のガラスビーズ、また
は、ジルコニアビーズを用いるのが好ましい。分散処理
する際の温度は、通常、0℃〜100℃の範囲、好まし
くは室温〜80℃の範囲に設定するのが好ましい。な
お、分散処理時間は、インキの組成(色材、溶剤、分散
剤)、およびサンドグラインダーの装置サイズなどによ
り時間が異なるため、装置サイズなどに応じて適宜調整
する必要がある。
インキ状物に、バインダ樹脂(a1)および/または単量体
(a2)、光重合開始系(c)のほか、その他の固形分(e)など
を混合し、均一な溶液とする。なお、分散処理工程およ
び混合の各工程においては、微細なゴミが混入すること
があるため、得られた着色インキ状物をフィルタなどに
よって、ろ過処理することが好ましい。
いて説明する。ブラックマトリクスを設けた透明基板上
に、赤色、緑色、青色のうち1色の着色材料を含有する
カラーフィルタ用塗布液を塗布して乾燥した後、塗布膜
の上にフォトマスクを重ね、このフォトマスクを介して
画像露光、現像、必要に応じて熱硬化または光硬化によ
り画素画像を形成させ、着色層を形成する。この操作を
残りの2色のカラーフィルタ用塗布液について各々行な
うことによって、カラーフィルタ画像を形成することが
できる。
の塗布は、スピナー法、ワイヤーバー法、フローコート
法、ダイコート法、ロールコート法、スプレー法などに
よって行なうことができる。中でも、ダイコート法によ
れば、塗布液使用量が大幅に削減され、かつ、スピンコ
ート法によった際に付着するミストなどの影響が全くな
いので、異物発生が抑制されるなど、総合的な観点から
好ましい。また、従来のダイコート法によった場合には
静電気の影響を受けやすいが、本発明に係るカラーフィ
ルタの製造方法によれば、静電気の影響を抑制すること
ができるので、ダイコート法の場合に特に有利である。
は、カラーフィルタ用塗布液を塗布する際の雰囲気を、
相対湿度55〜100%の範囲に調節する。相対湿度が
55%未満であると、スリットダイのリップ先端の乾燥
が進み、色材(b)などの固形分の凝集、すなわち異物が
発生する。また、カラーフィルタ用塗布液が帯電し、塗
布時に基板面またはブラックマトリクス上に放電する液
中放電現象が度々起こり、画素残りなどの欠陥の原因と
なることがある。これらの異物および画素残りなどのう
ち、目に見える大きさのものは画素欠陥として認識さ
れ、製品の基板は不良品となる。これらの欠陥が頻発す
ると歩留まりが低下するため好ましくない。一方、湿度
が高すぎる場合には、雰囲気内の装置、基板などに僅か
でも低温の箇所があると、結露を引き起こす危険があ
る。
上とする必要があり、好ましくは60%以上、より好ま
しくは65%以上である。また雰囲気の相対湿度は、1
00%以下とする必要があり、好ましくは85%以下、
より好ましくは80%以下、特に好ましくは75%以下
に制御される。塗布基板上に結露すると、付着水分によ
ってカラーフィルタ用組成物の変質が起こり、通常ピン
ホール欠陥の原因となる。この現象も、製品の歩留まり
低下につながるため好ましくない。塗布時の温度は好ま
しくは18〜28℃であり、更に好ましくは20〜26
℃である。
調節するには、(1)スリットダイの全体を調温・調湿装
置内に装備し調温・調湿する方法、(2)スリットダイの
先端部分近傍にのみを調温・調湿装置を装備し調温・調
湿する方法、などが挙げられる。中でも、上記(1)の方
法が好適である。
布液を塗布する条件は、カラーフィルタ用塗布液の組
成、製造するカラーフィルタの種類などによって適宜選
択すればよい。例えば、ノズル先端のスリット間隔は好
ましくは50〜500μmであり、ノズル先端と基板面
との間隔(クリアランス)は通常1〜1000μmの範
囲で選ばれる。クリアランスが大きすぎると、安定した
塗布状態が得られる塗布速度の上限が小さくなり、生産
性が低下する。他方、クリアランスが小さすぎると、塗
布装置の機械精度などによるクリアランス幅の変動割合
が大きくなり、塗布膜の均一性が損なわれ、また、最悪
の場合には、スリットダイのリップが基板に接触して基
板を破損することがある。クリアランスは好ましくは1
0〜500μm、さらに好ましくは30〜300μm、
特に好ましくは50〜100μmである。
の好ましい比率{(x)/(y)}は、通常0.01〜0.5の
範囲で選ぶのが好ましい。比率{(x)/(y)}の値が0.0
1より小さいことは、クリアランスが大きいか、基板上
に形成される塗布膜の厚さが薄いことを意味し、安定な
塗布状態が得られる塗布スピードの上限が小さくなり生
産性が低下する。比率{(x)/(y)}の値は、好ましくは
0.05〜0.4である。
のスリットダイのスッリットの幅、基板に形成する塗布
膜の厚さ、カラーフィルタ用塗布液の固形分の割合など
により変わるが、通常は0.01〜1m/秒の範囲で選
ばれる。塗布速度が0.01m/秒未満であると生産性
が低下し、塗布速度が1m/秒より大きすぎるとカラー
フィルタ用塗布液の液枯れが生じやすくなり、いずれも
好ましくない。好ましい塗布速度は0.01〜0.5m
/sが好ましく、中でも0.02〜0.2m/sが特に
好ましい。
ホットプレート、IRオーブン、コンベクションオーブ
ンなど使用した乾燥法によるのが好ましい。通常は、予
備乾燥の後、再度加熱した乾燥させる。予備乾燥の条件
は、前記溶剤成分(f)の種類、塗布膜の厚さ、使用する
乾燥機の性能などに応じて、通常は、40〜80℃の温
度で15秒〜5分の間で選ばれ、好ましくは50〜70
℃の温度で30秒〜3分の間で選ばれる。
い50〜200℃の温度、中でも70〜160℃が好ま
しく、特に70〜130℃が好ましい。また乾燥時間
は、加熱温度にもよるが10秒〜10分、中でも15秒
〜5分の範囲とするのが好ましい。乾燥温度は、高いほ
ど透明基板に対する接着性が向上するが、高すぎると光
重合開始系(c)を構成する化合物が分解し、熱重合を誘
発して現像不良が生じることがある。乾燥後のカラーフ
ィルタ用塗布液の塗布膜厚は、通常0.5〜3μm、好
ましくは1〜2μmの範囲である。なお、この塗布膜の
乾燥工程では、温度を高めず減圧乾燥法であってもよ
い。
上にネガのマトリクスパターンを導き、このマスクパタ
ーンを介し、紫外線または可視光線の光源を照射して行
う。この際、必要に応じ、酸素による光重合性層の感度
の低下を防ぐため、光重合性層上にポリビニルアルコー
ル層などの酸素遮断層を形成した後に露光を行ってもよ
い。光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲン
ランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、
カーボンアーク、蛍光ランプなどのランプ光源や、アル
ゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザ
ー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半
導体レーザーなどのレーザー光源などが挙げられる。特
定の波長のみを使用する場合には、光学フィルタを使用
することもできる。
ルタの製造方法では、上記の光源を照射して画像露光を
行った後、有機溶剤、または界面活性剤とアルカリ性化
合物とを含む水溶液を用いる現像によって、基板上に画
像を形成して塗布膜とすることができる。この水溶液に
は、さらに有機溶剤、緩衝剤、錯化剤、染料または顔料
を含ませることができる。現像方法には特に制限はな
く、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像
などのいずれかでもよい。現像温度は、通常、10〜5
0℃の範囲で選ばれ、中でも15〜45℃、特に好まし
くは20〜40℃である。
ウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸
ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン
酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素
ナトリウム、リン酸二水素カリウム、水酸化アンモニウ
ムなどの無機アルカリ性化合物や、モノ−・ジ−・また
はトリエタノールアミン、モノ−・ジ−またはトリメチ
ルアミン、モノ−・ジ−またはトリエチルアミン、モノ
−またはジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モ
ノ−・ジ−またはトリイソプロパノールアミン、エチレ
ンイミン、エチレンジイミン、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド(TMAH)、コリンなどの有機アルカ
リ性化合物が挙げられる。これらのアルカリ性化合物
は、2種以上の混合物であってもよい。
エチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアル
キルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキル
エステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリ
セリドアルキルエステル類などのノニオン系界面活性
剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタ
レンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスル
ホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類などのアニオ
ン性界面活性剤、アルキルベタイン類、アミノ酸類など
の両性界面活性剤が挙げられる。
アルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレング
リコール、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。有
機溶剤は、単独でも水溶液と併用して使用できる。
の他に、(1)色材(b)としてのフタロシアニン系顔料を含
み、バイダ樹脂(a1)としてポリイミド系樹脂を含むカラ
ーフィルタ用塗布液を塗布しエッチング法により、画素
画像を形成する方法によって製造できる。また、(2)フ
タロシアニン系顔料を含むカラーフィルタ用塗布液を着
色インキとして用い、印刷機により直接透明基板上に画
素画像を形成する方法、(3)フタロシアニン系顔料を含
むカラーフィルタ用塗布液からなる電着液として用い、
基板をこれに浸漬させて所定パターンにされたITO電
極上に、着色膜を析出させる方法が挙げられる。さら
に、(4)フタロシアニン系顔料を含むカラーフィルタ用
塗布液を塗布したフィルムを、透明基板に張り付けて剥
離し、画像露光、現像して画素画像を形成する方法、
(5)フタロシアニン系顔料を含むカラーフィルタ用塗布
液を用い、インクジェットプリンターにより画素画像を
形成する方法、などが挙げられる。カラーフィルタの製
造方法は、カラーフィルタ用塗布液の組成に応じ、これ
に適した方法が採用される。
理を施す。この際の熱硬化処理条件は、温度は100〜
280℃の範囲、好ましくは150〜250℃の範囲で
選ばれ、時間は熱処理温度にもよるが5〜60分の範囲
で選ばれる。これら一連の工程を経て、一色のパターニ
ング画像形成は終了する。この工程を順次繰り返し、ブ
ラック、赤色、緑色、青色をパターニングし、カラーフ
ィルタを形成する。なお、4色のパターニングの順番
は、上記に限定されるものではない。
の状態で画像上にITOなどの透明電極を形成して、カ
ラーディスプレー、液晶表示装置などの部品の一部とし
て使用されるが、表面平滑性や耐久性を向上させる目的
で、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミドなど
のトップコート層を設けることもできる。また一部、平
面配向型駆動方式(IPSモード)などの用途において
は、透明電極を形成しないこともある。
カラーフィルタ基板上に配向膜を形成し、スペーサーを
散布した後、対向基板と貼り合わせた後、液晶を注入
し、電極に結線して完成される。配向膜は、ポリイミド
など樹脂膜が好適である。樹脂膜の形成には、通常、グ
ラビア印刷法および/またはフレキソ印刷法が採用さ
れ、樹脂膜の厚さ数10nmとされる。熱焼成によって硬
化処理を行った後、紫外線の照射やラビング布による処
理によって、表面処理がなされ、液晶の傾きを調整し得
る表面状態に加工される。
じた大きさのものが用いられ、通常3〜8μmのものが
好適に使用される。カラーフィルタ上に透明樹脂によっ
てフォトリソグラフィ法によってフォトスペーサー(P
S)を形成し、これをスペーサーの代わりに活用するこ
ともできる。対向基板としては、通常、アレイ基板が用
いられ、特にTFT(薄膜トランジスタ)基板が好適に
用いられる。
間)は、液晶表示装置の用途によって異なるが、通常、
2〜8μmの範囲で選ばれる。液晶には特に制限はな
く、芳香族系、脂肪族系、多環状化合物など、従来から
知られている液晶であって、リオトロピック液晶、サー
モトロピック液晶などのいずれでもよい。サーモトロピ
ック液晶にはネマティック液晶、スメクティック液晶お
よびコレステリック液晶などが知られているが、いずれ
も使用することができる。
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例およ
び比較例において使用した(b)色材は、表−1に示した
とおりである。(a1)バインダ樹脂、(a2)単量体、(c)光
重合開始系の詳細は、表−2に示したとおりである。
3] <カラーフィルタ用塗布液の調製>カラーフィルタ用塗
布液を構成する各成分を、それぞれ表−2に記載した量
を秤量し、さらに全量に対して3.6重量倍のジルコニ
アビーズ(直径0.5mm)を収容したペイントシェーカ
ーを使用して7時間分散処理を行って調製した。
ップ間隔を200μmのステンレス製のダイコーターを
準備し、このダイコーターの直上部から、アピステ社製
の精密空気発生装置(型式:PAU−1220S−H
C)を被せた。精密空気発生装置で、装置内雰囲気の温
度と湿度とを調節することができる。縦370mm、横4
70mm、厚さ0.7mmのガラス基板(旭硝子社製、商品
名:AN635)に、基板のガラス面とスリットダイの
リップ先端とのクリアランスを100μmとして配置
し、ブラックのカラーフィルタ用塗布液をダイコート法
で塗布した。
膜の乾燥後の平均厚さを0.7μmとなるように、基板
の走行速度とカラーフィルタ用塗布液の吐出量とを調節
した。塗布液が吐出される雰囲気は、精密空気発生装置
で温度を23℃と一定とし、相対湿度を表−3に示した
値に調節した空気を、HEPAフィルタを通してカラー
フィルタ用塗布液が吐出される雰囲気に供給した。得ら
れたブラックの塗布膜が形成された基板を、60℃で1
分間乾燥した後、110℃で2分間加熱乾燥した。その
後、カラーフィルタ用塗布液で形成された塗布膜上に、
乾燥後の膜厚が1.5μmになるように、ポリビニルア
ルコール水溶液を塗布した後に乾燥して酸素遮断層を形
成した。
10μmのピッチで繰り返すブラックマトリクス用ネガ
フォトマスクを使用し、8kWの高圧水銀灯により、3
00mJ/cm2の露光量で露光処理を行った。その後、現
像処理を、0.1重量%炭酸ナトリウム水溶液を使用
し、現像温度23℃で現像を行った。ついで、3kg/cm
2の水圧で30秒間スプレー水洗処理を行い、ブラック
マトリクスを有する基板を得た。得られた基板につい
て、200℃の温度で、7分間の熱硬化処理を行った。
むカラーフィルタ用塗布液を使用し、上記と同様の手順
で、塗布、予備乾燥、加熱乾燥、露光、現像、水洗、熱
硬化の各処理を行い、各色パターンを順次形成し、カラ
ーフィルタを得た。この際、乾燥後の塗布膜の厚さは
1.3μmとなるように液吐出量を調整した。塗布液が
吐出される雰囲気は、上記したと同様の手法で調温、調
湿した。露光量は各色共、500mJ/cm2、現像処理は
0.1重量%炭酸ナトリウム水溶液を使用し、温度25
℃で現像を行った。現像後、10kg/cm2の水圧で30
秒間スプレー水洗処理を行った。最後の工程で、各色共
に200℃15分間の熱硬化処理を行った。なお、現像
機は、前述のブラックマトリクス形成に用いたものと同
じものを使用した。このようにして、実施例1〜実施例
3、比較例1〜比較例2のカラーフィルタ用塗布液を用
いて、100枚づつの樹脂ブラックマトリクス付きカラ
ーフィルタを作製した。
ラーフィルタにつき、異物欠陥の発生率と、画素残り欠
陥の発生率と有無とを、顕微鏡で観察し、結果を表−4
に示した。異物欠陥とは、乾燥・凝集した(b)色材が主
成分の異物、画素残り欠陥とはカラーフィルタ用塗布液
そのものが残渣として残る異物であって、顕微鏡で観察
した異物欠陥および画素残り欠陥とを、[(長径)2+
(短径)2]の平方根が50μm以上のものと定義し
た。なお、表−5において黒色、赤色、緑色、青色は、
各色のカラーフィルタ用塗布液を意味し、数値はカラー
フィルタの中で上記欠陥が観察された枚数を、全枚数
(100枚)で除した値(%)であって、欠陥発生率を
意味する。
なる。(1)基板にカラーフィルタ用塗布液を塗布する際
の雰囲気の相対湿度を、55%以上とした場合は、最終
的に得られるカラーフィルタに、異物欠陥や画素残り欠
陥などが発生する発生率が極めて低い(実施例1〜実施
例3参照)。(2)これに対して、雰囲気の相対湿度が5
5%以下とした場合は、異物欠陥や画素残り欠陥などが
発生する発生率が極めて高い(比較例1〜比較例2参
照)。
次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用
価値は極めて大である。 1.本発明に係るカラーフィルタ製造方法によれば、基
板にカラーフィルタ用塗布液を塗布する際の雰囲気の相
対湿度を55〜100%とするので、スリットダイのリ
ップ先端における塗布液の乾燥による凝集塊の発生を大
幅に抑制することができるので、異物欠陥の発生率が極
めて低い。 2.本発明に係るカラーフィルタ製造方法によれば、基
板にカラーフィルタ用塗布液を塗布する際の雰囲気の相
対湿度を55〜100%とするので、スリットダイのリ
ップ先端で発生する液中放電の発生を大幅に抑制するこ
とができるので、画素残り欠陥の発生率が極めて低い。 3.本発明に係るカラーフィルタ製造方法で得られるカ
ラーフィルタは、異物欠陥や画素残り欠陥などの発生率
が極めて低いので、品質に優れている。 4.本発明に係るカラーフィルタ製造方法で得られるカ
ラーフィルタから得られる液晶表示装置は、品質が優れ
たカラーフィルタを用いるので、品質に優れている。
Claims (6)
- 【請求項1】 透明基板上に硬化性樹脂組成物を塗布す
る工程を含むカラーフィルタの製造方法において、透明
基板上に硬化性樹脂組成物を塗布する際の雰囲気の相対
湿度を、55〜100%とすることを特徴とする、カラ
ーフィルタの製造方法。 - 【請求項2】 透明基板上に硬化性樹脂組成物を塗布す
る際の雰囲気の相対湿度を55〜80%とする、請求項
1に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項3】 塗布工程の後に、露光工程および現像工
程を含む請求項1または請求項2にカラーフィルタの製
造方法。 - 【請求項4】 透明基板上への硬化性樹脂組成物の塗布
を、ダイコート法で行なう、請求項1ないし請求項3の
いずれか一項に記載のカラーフィルタの製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4に記載のカラー
フィルタの製造方法で製造されたことを特徴とする、カ
ラーフィルタ。 - 【請求項6】 請求項5に記載のカラーフィルタを用い
て得られたことを特徴とする、液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002073566A JP2003270428A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタおよび液晶表示装置 |
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Publications (1)
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---|---|
JP2003270428A true JP2003270428A (ja) | 2003-09-25 |
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ID=29203195
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JP (1) | JP2003270428A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5181419B2 (ja) * | 2003-10-15 | 2013-04-10 | 東レ株式会社 | 黒色組成物、黒色被膜組成物、樹脂ブラックマトリクス、液晶表示装置用カラーフィルターおよび液晶表示装置 |
-
2002
- 2002-03-18 JP JP2002073566A patent/JP2003270428A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5181419B2 (ja) * | 2003-10-15 | 2013-04-10 | 東レ株式会社 | 黒色組成物、黒色被膜組成物、樹脂ブラックマトリクス、液晶表示装置用カラーフィルターおよび液晶表示装置 |
US8476351B2 (en) | 2003-10-15 | 2013-07-02 | Toray Industries, Inc. | Black composition, black coating composition, resin black matrix, color filter for liquid crystal display and liquid crystal display |
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