JP2003270387A - 放射能汚染機器の洗浄装置およびその洗浄方法 - Google Patents

放射能汚染機器の洗浄装置およびその洗浄方法

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JP2003270387A
JP2003270387A JP2002072519A JP2002072519A JP2003270387A JP 2003270387 A JP2003270387 A JP 2003270387A JP 2002072519 A JP2002072519 A JP 2002072519A JP 2002072519 A JP2002072519 A JP 2002072519A JP 2003270387 A JP2003270387 A JP 2003270387A
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Akira Kikuchi
章 菊地
Fumiyo Matsumura
文代 松村
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業者が洗浄作業準備中に被洗浄物である放射
線汚染機器に接近すると、被曝する惧れがあり、また、
高線量の放射線汚染機器の場合、洗浄作業準備のための
接近することすらできないので、当然洗浄作業を行うこ
とができない。この結果、高線量の放射線汚染機器は放
射性廃棄物になってしまう。 【解決手段】搬送装置により吊り下げられて被洗浄物の
洗浄を行う除染場と他の場所との間を搬送されるフレー
ムと、被洗浄物の外表面周囲に洗浄流体を噴射する外部
噴射ノズルと、前記フレームに設置され、前記外部噴射
ノズルを中心点から所定の半径での旋回ならびに鉛直方
向への昇降を制御されるノズル駆動機構と、前記フレー
ムに設置され、洗浄流体の飛散を防止する飛散防止カバ
ーと、前記フレームに設置され、前記飛散防止カバーの
巻き上げ・巻き降ろしを行う巻上機と、前記ノズルに洗
浄流体を供給する洗浄流体供給手段と、前記除染場の廃
液を処理する廃液処理装置と、前記搬送装置、ノズル駆
動機構および巻上機を遠隔操作する操作部とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力施設内にお
いて放射能で汚染された機器を遠隔操作により洗浄する
ようにした放射能汚染機器の洗浄装置およびその洗浄方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力施設内で放射能汚染した機器等
を、放射線被曝しないように遠隔操作で洗浄する方法と
しては、高圧水や熱水及び洗浄液等を被洗浄物に吹き付
け、この噴射流体による剪断力や洗浄液の洗浄力で表面
の付着物を剥離させ除去する流体噴射式洗浄方法が広く
使用されている。この流体噴射式洗浄方法はいろいろな
形状の被洗浄物に共通に適用できること、洗浄部が小型
でシンプルであり遠隔操作が容易であること、洗浄廃液
の処理が容易であることなどの利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
流体噴射式洗浄方法の場合、洗浄作業自体の遠隔操作は
容易に可能であるが、放射線汚染機器である被洗浄物を
洗浄装置の適切な位置に設置する作業及び噴射流体の飛
散を防止するためのカバー取付け等の準備作業を遠隔操
作することは困難であり、人手に頼らざるを得ない。
【0004】このため、作業者が準備作業中に被洗浄物
に接近し、放射線被曝する惧れがある。また、高線量の
放射線汚染機器の場合、準備作業のための接近すること
すらできないので、当然洗浄作業を行うことができな
い。この結果、高線量の放射線汚染機器は放射性廃棄物
になってしまう。
【0005】本発明は、洗浄作業だけではなく、準備作
業及び片付け作業を含めた作業全体を遠隔操作で実施で
きるようにした放射能汚染機器の洗浄装置およびその洗
浄方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る放射能汚染機器の洗浄装置の発明
は、搬送装置により吊り下げられて被洗浄物の洗浄を行
う除染場と他の場所との間を搬送されるフレームと、被
洗浄物の外表面周囲に洗浄流体を噴射する外部噴射ノズ
ルと、前記フレームに設置され、前記外部噴射ノズルを
旋回駆動および昇降駆動するノズル駆動機構と、前記フ
レームに設置され、洗浄流体の飛散を防止する飛散防止
カバーと、前記フレームに設置され、前記飛散防止カバ
ーの巻上げ・巻き降ろしを行う巻上機と、前記外部噴射
ノズルに洗浄流体を供給する洗浄流体供給手段と、から
なることを特徴とする。
【0007】また、請求項2に係る放射能汚染機器の洗
浄装置の発明は、前記ノズル駆動機構は、前記外部噴射
ノズルに洗浄流体を供給する洗浄ホースの巻取りを行う
ホースリールおよびこのホースリールを駆動するモータ
を備えたホース巻取り部と、前記洗浄ホースをガイドす
るガイド部材を水平面内で旋回させる旋回駆動部とを備
えたことを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係る放射能汚染機器の洗
浄装置の発明は、前記飛散防止カバーを可撓性の部材で
構成し、この飛散防止カバーの底部に吊りワイヤを結合
し、この吊りワイヤを前記巻上機で巻き上げ、巻き降ろ
しすることを特徴とする。
【0009】また、請求項4に係る放射能汚染機器の洗
浄装置の発明は、前記除染場の床面に伏せて設置される
被洗浄物の投影面内に設置され、洗浄流体の噴射により
自転運動および昇降運動する内部噴射ノズルと、この内
部噴射ノズルに洗浄流体を供給する洗浄ホースの巻取り
・巻戻しを行うホースリールおよびこのホースリールを
駆動するモータを有するホース巻取り部と、内部噴射ノ
ズルを昇降させるワイヤの巻取り・巻戻しを行うワイヤ
リールおよびこのワイヤリールを駆動するモータ有する
ワイヤ巻取り部とを備えた内面洗浄装置と、前記ノズル
に洗浄流体を供給する洗浄流体供給手段と、からなるこ
とを特徴とする。
【0010】更に、請求項5に係る放射能汚染機器の洗
浄装置の発明は、前記内部噴射ノズルは、ベース面に対
して鉛直に設置したスプリングの上端に取り付けられる
とともに、このスプリング上端に一端を固定したワイヤ
を前記ワイヤリールで巻き取ることによりスプリングを
圧縮し鉛直方向高さを制御されるようにしたことを特徴
とするものである。
【0011】更に、請求項6に係る放射能汚染機器の洗
浄方法の発明は、被洗浄物を搬送装置により吊り下げて
除染場に搬入して所定位置に設置し、その後洗浄流体を
噴射する外部噴射ノズル、この外部噴射ノズルを中心点
から所定の半径での旋回ならびに鉛直方向への昇降を制
御するノズル駆動機構、洗浄流体の飛散を防止する飛散
防止カバーおよびこの飛散防止カバーの巻き上げ・巻き
降ろしを行う巻上機をプレートに設置してなる外部洗浄
装置を前記被洗浄物の設置位置上部に搬入し、その後前
記飛散防止カバーを下げ降ろして被洗浄物の外表面を覆
った後、外部噴射ノズルに洗浄流体を供給して前記被洗
浄物の外表面を洗浄し、廃液を回収して浄化処理する方
法を特徴とする。
【0012】更にまた、請求項7に係る放射能汚染機器
の洗浄方法の発明は、洗浄流体の噴射により自転すると
ともに鉛直方向への昇降を制御される内部噴射ノズル、
この内部噴射ノズルに洗浄流体を供給する洗浄ホースの
巻取り・巻戻しを行うホースリールおよびこのホースリ
ールを駆動するモータを有するホース巻取り部、前記内
部噴射ノズルを昇降させるワイヤの巻取り・巻戻しを行
うワイヤリールおよびこのワイヤリールを駆動するモー
タ有するワイヤ巻取り部とからなる内部洗浄装置を、搬
送装置により除染場の床面に設置し、その後この内部洗
浄装置に被さるように被洗浄物を搬入し、その後前記洗
浄ホースを介して洗浄流体供給手段から前記内部噴射ノ
ズルに洗浄流体を供給して被洗浄物の内表面を洗浄し、
廃液を回収して浄化処理することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図を参照して説明する。図1は、1実施の形態を示
す全体構成図である。図1を参照して、放射能汚染機器
の洗浄装置の概要について説明する。1は放射能汚染機
器すなわち被洗浄物2を除染するための除染場の床面で
あり、除染後の洗浄廃液を床面中央部に集めて排出する
ために、周辺部分から中央部に向かって緩やかな勾配で
窪むように形成されており、さらにこの中央部には洗浄
廃液を排出するための溝1−1が設けられている。
【0014】この溝1−1から排出された洗浄廃液は、
除染場1から離れた位置に設置されている廃液処理装置
3に導入され、この廃液処理装置3で浄化されて、繰り
返し洗浄流体として使用されるようになっている。この
廃液処理装置3は、廃液受タンク4、廃液移送ポンプ
5、フィルタ6、回収タンク7および給液ポンプ8から
構成されており、この給液ポンプ8はホース9および1
0を介して後述する内表面洗浄装置12および外表面洗
浄装置14に洗浄流体をそれぞれ供給するようになって
いる。
【0015】ところで、被洗浄物2の洗浄作業を行う前
の準備作業として、次の手順を踏む必要がある。まず、
除染場1から離れた場所に置かれた例えば図6で示すよ
うな操作装置26内のクレーンスイッチSW−11を操
作することにより、天井クレーン等の搬送装置(以下、
クレーンという)11を遠隔操作して内表面洗浄装置1
2を除染場1まで搬入し、床面の中央部に位置決めした
後、吊り降ろして載置する。
【0016】なお、図6において、三角形のシンボル
(△、▽)はモータの回転方向を表示した押しボタンス
イッチである。前記内表面洗浄装置12は後述するよう
に、被洗浄物2の内表面の洗浄を行うための昇降可能な
自転式噴射ノズルを備えている。
【0017】次に、クレーン11を遠隔操作して被洗浄
物2を除染場1まで搬入し、床面の中央部に位置決め
し、前記内表面洗浄装置12に被せるようにして吊り降
ろして載置する。この被洗浄物2を載置するにあたり、
除染場1の床面と被洗浄物2との間にスペーサ13を介
挿する。このスペーサ13により形成された隙間を利用
して、廃液を前記床面中央部に流れ込ませるとともに、
前記内表面洗浄装置12に接続される電源ケーブルおよ
び前記ホース9を通すようにしている。
【0018】最後に、クレーン11を遠隔操作して外表
面洗浄装置14を搬入し、被洗浄物2の上方に位置決め
し、この吊り上げた状態で保持する。なお、この外表面
洗浄装置14については後に図2に基づいて詳細に説明
するが、クレーン11で吊り上げられている円板状のフ
レーム15は、その中心部分で外部噴射ノズル16に接
続されるホースのガイド管を旋回自在に支持している。
更に円板状のフレーム15は、外周部で円筒状の飛散防
止カバー17の一端を固定するとともに、この飛散防止
カバー17を上げ下ろしするための巻上機18を設置し
ている。
【0019】以上のようにして内表面洗浄装置12、被
洗浄物2および外表面洗浄装置14を所定の順番で所定
の位置に設置することにより準備作業が終了したのち、
次のようにして洗浄作業を行う。
【0020】飛散防止カバー17を下げて前記被洗浄物
2の外表面を覆った状態で、前記被洗浄物2の外表面に
対して外表面洗浄装置14から洗浄流体を噴射して洗浄
し、内表面に対して内表面洗浄装置12から洗浄流体を
噴射して洗浄する。前記被洗浄物2の外表面、内表面と
も洗浄流体による剪断力や洗浄力によって表面から剥離
した付着物は洗浄流体とともに洗浄廃液として除染場1
の床面に滴下し、床面の勾配に従って中央部に流れ込
み、溝1−1を通って廃液処理装置3の廃液タンク4に
導かれる。
【0021】廃液タンク4に導かれた洗浄廃液は、廃液
移送ポンプ5によってフィルタ6へ送られ、ここで汚染
物を除去されたのち洗浄流体として回収タンク7に貯え
られる。回収タンク7に貯えられた洗浄流体は、給液ポ
ンプ8により加圧され、ホース9、ホース10を通って
それぞれ前記内表面洗浄装置12、外表面洗浄装置14
に送られ、前述したように繰り返し洗浄に使用される。
【0022】洗浄作業後の片付け作業は、前述の準備作
業とは逆に、クレーン11により外表面洗浄装置14、
被洗浄物2、内表面洗浄装置12の順で除染場1外へ搬
出して行う。
【0023】次に、図2および図3を参照して外表面洗
浄装置14の詳細構成について説明する。図2は前記外
表面洗浄装置14の拡大断面図であり、図3はその半裁
平面図である。円板状フレーム15はその外周部で円筒
状の飛散防止カバー17の一端を固定している。この飛
散防止カバー17は他端にリング状の錘17−1を設け
ており、この錘17−1の重力で鉛直に垂下するように
なっている。この錘17−1には4本のカバー吊りワイ
ヤ19の一端をそれぞれ固定しており、これらのワイヤ
19の他端を前述の巻上機18のドラム18−1に固定
している。これらのドラム18−1の正転、逆転によ
り、ワイヤ19の巻き取りあるいは巻き戻しを行い、飛
散防止カバー17の上げ下ろしを行うようになってい
る。18−2はこのドラム18−1を駆動するカバー巻
上用モータであり、このカバー巻上用モータ18−2の
正転、逆転の操作は、前述した図6で示す操作装置26
内のカバー巻上操作スイッチSW−18により操作する
ことができる。18−3は前記カバー吊りワイヤ19を
滑らかに摺動案内するための滑車である。
【0024】一方、前記円板状フレーム15の中心部に
は、外部噴射ノズル16を旋回駆動および昇降駆動する
ためのノズル駆動機構50を設ける。まず旋回駆動機構
から説明する。フレーム15の中心部に前記ホース10
および外部噴射ノズル16間を連通する洗浄ホース20
を内挿したL字状のガイド管21を貫通させ、この貫通
部分を軸受部22によって旋回自在に支持する。
【0025】このガイド管21の前記円板状フレーム1
5よりも上部に突出している端部に旋回駆動部23を設
ける。この旋回駆動部23はガイド管21に嵌合し、動
力を直角に伝達する笠歯車機構23−1と、この笠歯車
機構23−1に軸結合しこの笠歯車機構23−1を駆動
するノズル旋回用モータ23−2とから構成されてい
る。
【0026】このノズル旋回用モータ23−2で前記笠
歯車機構23−1を駆動することにより、前記L字状の
ガイド管21の先端部分から垂下している外部噴射ノズ
ル16を旋回させるようになっている。なお、24はガ
イド管21の他端部に設けられ、洗浄ホース20の出入
りを円滑にするための滑車である。なお、前記外部噴射
ノズル16は、洗浄流体を噴射する際に下方に推力が働
くように噴射孔を上向きにあけている。
【0027】また、前記ノズル旋回用モータ23−2の
操作は、前記カバー巻上用モータ18−2と同様、図6
で示した操作装置26内のノズル旋回操作スイッチSW
−23を操作することにより行う。
【0028】一方、前記旋回駆動機構23の上部位置に
はホース巻取り部25を設置している。このホース巻取
り部25は、洗浄ホース20の巻取り・巻戻しを行うこ
とにより、洗浄ホース先端に設けた外部噴射ノズルを昇
降させるものである。そして、このホース巻取り部25
は、前記ガイド管21の上部開口から出る洗浄ホース2
0を巻取るホースリール25−1と、このホースリール
25−1を駆動するノズル昇降用モータ25−2とから
構成されている。
【0029】このノズル昇降用モータ25−2を正転ま
たは逆転させることにより、洗浄ホース20の巻取り、
または巻戻しが行われ、それに伴ない外部噴射ノズル1
6を昇降させることができる。
【0030】このノズル昇降用モータ25−2は前述し
たカバー巻上用モータ18−2、ノズル旋回用モータ2
3−2と同様に、操作装置26内のノズル昇降スイッチ
SW−25により、遠隔操作される。
【0031】以上のように構成した外表面洗浄装置14
による被洗浄物2の外表面の洗浄作業について説明す
る。まず、初期状態として、飛散防止カバー17はフレ
ーム15に巻上げられた状態にあるものとし、また、洗
浄ホース20がホースリール25−1に巻き取られ、外
部噴射ノズル16が上限位置まで引き揚げられた状態に
あるものとする。
【0032】この状態において、図6に示す操作装置2
6のカバー巻き上げモータスイッチSW−18を操作す
ることにより、飛散防止カバー17を図2の状態まで下
降させる。その後、ホース10、洗浄ホース20を通し
て噴射ノズル16から洗浄流体を上向きに噴射させ、洗
浄ホース20を下方に引張ながら被洗浄物2の外表面の
洗浄を行う。
【0033】このときノズル旋回用モータ23−2には
図示しない電源装置から旋回に必要な極性の電圧が印加
され、前記笠歯車機構23−1を介して前記ガイド管2
1を旋回駆動させる。この結果、外部噴射ノズル16
は、洗浄ホース20に吊り下げられた状態で被洗浄物2
の外表面の周りを軸受部22を中心として旋回しながら
洗浄流体を噴射させる。
【0034】これと同時に前記ノズル昇降用モータ25
−2には図示しない電源装置から洗浄ホース20を徐々
に降下させるような極性の電圧が入力されるので、ノズ
ル昇降用モータ25−2はリール25−1を駆動して洗
浄ホース20の巻き戻しを行う。この結果、外部噴射ノ
ズル16は被洗浄物2の外表面の周りを上部から下部ま
で螺旋状に移動しながら洗浄流体を被洗浄物1の外表面
全面に吹き付けて洗浄する。
【0035】洗浄流体による剪断力および洗浄力によっ
て被洗浄物2の内表面から剥離した付着物は洗浄流体と
ともに洗浄廃液として除染場1の床面に滴下し、床面の
勾配に従って中央部に流れ込み、溝を通って廃液処理装
置3に導かれ除去される。そして浄化処理された洗浄流
体のみ再循環し繰り返し使用される。
【0036】次に、図4および図5を参照して内表面洗
浄装置3を詳細に説明する。なお、図4は内表面洗浄装
置3の拡大断面図、図5はその平面図である。図4およ
び図5において、30は除染場1の床面上に載置される
内表面洗浄装置12のベースであり、このベースの上に
スペーサ31を介挿してスプリング固定台32を取付
け、更にこのスプリング固定台32上にコイル状のスプ
リング33を鉛直状に固定している。なお、スプリング
33は常に伸張する方向に作用するように構成されてい
る。
【0037】このスプリング固定台32の下面には後述
するワイヤ34および洗浄ホース35を案内する滑車3
6、37を固定している。ワイヤ34は滑車36により
ほぼ直角に曲げられ一端をスプリング33の上端面に固
定された上板38に固定される。
【0038】また、洗浄ホース35は滑車37によりほ
ぼ直角に曲げられたのち、先端部が前記上板38を貫通
した状態で固定される。そしてこの洗浄ホース35の先
端に内部噴射ノズル39を取付ける。
【0039】この内部噴射ノズル39はいわゆる自転式
噴射ノズルと称するものであり、流体を噴射する二つの
噴射孔39−1、39−2を回転中心から偏心した位置
に軸対称の向きにあけることにより、流体噴射時の反動
により自転するように構成されている。この内部噴射ノ
ズル39には更に図示下向きの噴射孔39−3もあけら
れており、洗浄流体噴射時、前記上板38に上向きの力
を作用させるようにしている。
【0040】一方、前記ベース30上のスプリング固定
台32の側部には洗浄ホース35を巻取るホース巻取り
部40およびワイヤ34を巻取るワイヤ巻取り部41を
設置している。ホース巻取り部40はリール40−1お
よびこのリールを駆動するモータ40−2とから構成さ
れ、ワイヤ巻取り部41はワイヤリール41−1および
このワイヤリール41−1を駆動するワイヤリール用モ
ータ41−2から構成されている。ホースリール40−
1はホース9を介して前記給液ポンプ8に接続されてい
る。以上のように構成した内表面洗浄装置12を用いて
被洗浄物2の内表面の洗浄作業について説明する。
【0041】初期状態においては、スプリング33は最
も伸張した状態になっており、被洗浄物2の内表面天井
部にも洗浄流体を十分に吹き付けられるようになってい
る。この状態において、図6に示した操作装置26内の
内部ノズル昇降スイッチSW−40を操作すると、洗浄
流体はホース9から洗浄ホース35に供給され、噴射ノ
ズル39から噴射される。このとき洗浄流体噴射時の反
力により、噴射ノズル39自体が回転する。このため、
被洗浄物2の内表面の上方部分は、噴射された洗浄流体
によって洗浄される。
【0042】このとき、ワイヤリール用モータ41−2
には、図示しない電源装置から所定の極性の電圧が印加
され、ワイヤリール41−1を駆動して徐々にワイヤ3
4を巻取り、上板38を下降させる。このため、この上
板38に取り付けた内部噴射ノズル39は自転しながら
一緒に下降する。これと同期してホースリール駆動モー
タ40−2も駆動され、ホースリール40−1にホース
35を巻き取る。このようにして、噴射ノズル39の最
上位位置から最下位位置まで自動的に連続して洗浄流体
を被洗浄物2の内表面全面に吹き付ける。
【0043】洗浄流体による剪断力および洗浄力によっ
て被洗浄物1の内表面から剥離した付着物は、前述同様
洗浄流体とともに洗浄廃液として除染場1の床面に滴下
し、床面の勾配に従って中央部に流れ込み、溝1−1を
通って廃液処理装置3に導かれて除去される。そして、
浄化処理された洗浄流体のみ再循環し繰り返し使用され
る。
【0044】なお、以上は、初期状態における噴射ノズ
ル39の位置は最上位位置にあるものとしては説明した
が、初期状態の位置を最下位位置にセットしておき、こ
の位置から前記操作装置26からの指令により上方に移
動させるようにしても良いし、中間位置にセットしてお
き、この位置から上下させても良いことは言うまでもな
い。
【0045】以上述べたように、本発明によれば、遠隔
部に設置してある操作装置からの指令に基づいて、内部
噴射ノイズは自動的に上昇または下降しながらしかも自
転しながら被洗浄物の内表面に洗浄流体を噴射し洗浄す
ると共に、外部噴射ノズルは自動的に上昇または下降し
ながらしかも軸受部を中心にして旋回しながら被洗浄物
の表面に洗浄流体を噴射し洗浄するようにしたので、作
業員が放射線被曝することなく、放射線汚染機器を洗浄
することができる。
【0046】なお、以上説明した発明の実施の形態で
は、被洗浄物が内表面および外表面を有する形状である
ため内表面洗浄装置および外表面洗浄装置の双方を設け
るようにしたが、内表面または外表面のいずれか一方し
か備えていない被洗浄物の場合、該当する洗浄装置のみ
を用意すれば良い。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、準
備作業および片付け作業を含めた作業全体を遠隔操作で
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成図。
【図2】本発明の実施の形態による外表面洗浄装置の拡
大断面図。
【図3】外表面洗浄装置の半裁平面図。
【図4】本発明の実施の形態による内表面洗浄装置の拡
大断面図。
【図5】内表面洗浄装置の平面図。
【図6】操作装置を示す図。
【符号の説明】
1…除染場、2…被洗浄物、3…廃液処理装置、4…廃
液受タンク、5…廃液移送ポンプ、6…フィルタ、7…
回収タンク、8…給液ポンプ、9…ホース、10…ホー
ス、11…搬送装置、12…内表面洗浄装置、13…ス
ペーサ、14…外表面洗浄装置、15…フレーム、16
…外部噴射ノズル、17…飛散防止カバー、18…巻上
機、18−1…ドラム、18−2…カバー巻上用モー
タ、18−3…滑車、19…カバー吊りワイヤ、20…
洗浄ホース、21…ガイド管、22…軸受部、23…旋
回駆動部、23−1…笠歯車機構、23−2…ノズル旋
回用モータ、24…ガイド滑車、25…ホース巻取り
部、25−1…ホースリール、25−2…ノズル昇降用
モータ、30…ベース、31…スペーサ、32…スプリ
ング台、33…スプリング、34…ワイヤ、35…洗浄
ホース、36…ワイヤ滑車、37…ホース滑車、38…
上板、39…内部噴射ノズル、40−1…ホースリー
ル、40−2…ホースリール用モータ、41−1…ワイ
ヤリール、41−2…ワイヤリール用モータ、50…ノ
ズル駆動機構。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送装置により吊り下げられて被洗浄物
    の洗浄を行う除染場と他の場所との間を搬送されるフレ
    ームと、 被洗浄物の外表面周囲に洗浄流体を噴射する外部噴射ノ
    ズルと、 前記フレームに設置され、前記外部噴射ノズルを旋回駆
    動および昇降駆動するノズル駆動機構と、 前記フレームに設置され、洗浄流体の飛散を防止する飛
    散防止カバーと、 前記フレームに設置され、前記飛散防止カバーの巻き上
    げ・巻き降ろしを行う巻上機と、 前記外部噴射ノズルに洗浄流体を供給する洗浄流体供給
    手段と、からなる放射能汚染機器の洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズル駆動機構は、前記外部噴射ノ
    ズルに洗浄流体を供給する洗浄ホースの巻取りを行うホ
    ースリールおよびこのホースリールを駆動するモータを
    備えたホース巻取り部と、前記洗浄ホースをガイドする
    ガイド部材を水平面内で旋回させる旋回駆動部とを備え
    たことを特徴とする請求項1記載の放射能汚染機器の洗
    浄装置。
  3. 【請求項3】 前記飛散防止カバーを可撓性の部材で構
    成し、この飛散防止カバーの底部に吊りワイヤを結合
    し、この吊りワイヤを前記巻上機で巻き上げ、巻き降ろ
    しすることを特徴とする請求項1記載の放射能汚染機器
    の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記除染場の床面に伏せて設置される被
    洗浄物の投影面内に設置され、洗浄流体の噴射により自
    転運動および昇降運動する内部噴射ノズルと、 この内部噴射ノズルに洗浄流体を供給する洗浄ホースの
    巻取り・巻戻しを行うホースリールおよびこのホースリ
    ールを駆動するモータを有するホース巻取り部と、 内部噴射ノズルを昇降させるワイヤの巻取り・巻戻しを
    行うワイヤリールおよびこのワイヤリールを駆動するモ
    ータ有するワイヤ巻取り部とを備えた内面洗浄装置と、 前記ノズルに洗浄流体を供給する洗浄流体供給手段と、
    からなる放射能汚染機器の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記内部噴射ノズルは、ベース面に対し
    て鉛直に設置したスプリングの上端に取り付けられると
    ともに、このスプリング上端に一端を固定したワイヤを
    前記ワイヤリールで巻き取ることによりスプリングを圧
    縮し鉛直方向高さを制御されるようにしたことを特徴と
    する請求項4記載の放射能汚染機器の洗浄装置。
  6. 【請求項6】 被洗浄物を搬送装置により吊り下げて除
    染場に搬入して所定位置に設置し、その後洗浄流体を噴
    射する外部噴射ノズル、この外部噴射ノズルを旋回駆動
    ならびに昇降駆動するノズル駆動機構、洗浄流体の飛散
    を防止する飛散防止カバーおよびこの飛散防止カバーの
    巻上げ・巻き降ろしを行う巻上機をプレートに設置して
    なる外部洗浄装置を前記被洗浄物の設置位置上部に搬入
    し、その後前記飛散防止カバーを下げ降ろして被洗浄物
    の外表面を覆った後、前記外部噴射ノズルに洗浄流体を
    供給して前記被洗浄物の外表面を洗浄し、廃液を回収し
    て浄化処理することを特徴とする放射能汚染機器の洗浄
    方法。
  7. 【請求項7】 洗浄流体の噴射により自転運動および昇
    降運動する内部噴射ノズル、この内部噴射ノズルに洗浄
    流体を供給する洗浄ホースの巻取り・巻戻しを行うホー
    スリールおよびこのホースリールを駆動するモータを有
    するホース巻取り部、前記内部噴射ノズルを昇降させる
    ワイヤの巻取り・巻戻しを行うワイヤリールおよびこの
    ワイヤリールを駆動するモータ有するワイヤ巻取り部と
    からなる内部洗浄装置を、搬送装置により除染場の床面
    に設置し、その後この内部洗浄装置に被さるように被洗
    浄物を搬入し、その後前記洗浄ホースを介して洗浄流体
    供給手段から前記内部噴射ノズルに洗浄流体を供給して
    被洗浄物の内表面を洗浄し、廃液を回収して浄化処理す
    ることを特徴とする放射能汚染機器の洗浄方法。
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