JP2003270272A - 電流測定器 - Google Patents

電流測定器

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恭宏 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロゴウスキーコイルの製作上の巻線密度のバ
ラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤差を低
減し、簡潔な構成で測定精度を向上できる電流測定器を
提供する。 【解決手段】 平行に配置された複数の1次導体2,
3,4をそれぞれ囲んで配設された複数のロゴウスキー
コイル5,6,7の出力により1次導体の被測定電流を
測定する電流測定器において、非磁性の導体部材で構成
され前記1次導体と平行状態に配設された周面部8aに
より複数のロゴウスキーコイルを覆って設けられた共通
の筒状体8を備え、筒状体8に1次導体の電流による誘
導電流を流通させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、1次導体に流れ
る電流をロゴウスキーコイルにより測定する電流測定器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は例えば特開平3−91214号
公報に示されたロゴウスキーコイルを用いた従来の電流
測定器を三相交流に適用した場合の一部断面で示す正面
図、図15は図14のXV−XV線における断面図、図16
はロゴウスキーコイルの巻線状態を示す正面図である。
図において、1はタンク、2,3,4はそれぞれU相,
V相,W相の三相交流が流れる母線を構成する1次導体
で、横断面における1次導体2,3,4の各断面位置が
正三角形に配置されている。5は1次導体2の外周に設
けた電流測定用のロゴウスキーコイルであり、巻心5a
と測定巻線5bからなる。6は1次導体3の外周に設け
た電流測定用のロゴウスキーコイルであり、巻心6aと
測定巻線6bとからなる。7は1次導体4の外周に設け
た電流測定用のロゴウスキーコイルであり、巻心7aと
測定巻線7bとからなる。5a,6a,7aは絶縁物か
らなる環状の巻心、5b,6b,7bは巻心5a,6
a,7aに図16に示すように巻回された測定巻線、5
c,6c,7cは測定巻線5b,6b,7bの取出し部
である。
【0003】上記のように構成された従来の電流測定器
においては、1次導体2に流れる三相交流のU相電流I
uにより、巻心5aの部分に磁界Hが発生する。この磁
界Hと電流Iuとの関係は、アンペアの周回積分定理に
より、次式(1)のようになる。
【0004】
【数1】
【0005】1次導体2に流れるU相電流Iuを角周波
数ωの正弦波交流とし、巻心5aの周方向微小長さをΔ
l、その間の巻線密度をn、磁束鎖交断面積をS、磁束
をφ、測定巻線5bの誘起電圧をeとすると、U相電流
Iuは次の式(2),式(3)のようになる。
【0006】
【数2】
【0007】測定巻線5bの総巻線をN、測定巻線5b
の端子p―端子qの誘起電圧をEとすると、次の(4)
式のようになり、測定巻線5bの誘起電圧によって、電
流(Iu)を測定できる。
【0008】
【数3】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の電流測定器は以
上のように構成されているが、巻線密度nおよび測定巻
線5b,6b,7bの磁束鎖交断面積Sは、電流測定器
の製作上、周方向で変化する。このため、ロゴウスキー
コイル近傍に設置される他相母線2,3,4に流れる電
流が発生する磁束により、測定巻線5b,6b,7bの
端子p−端子q間に誘起電圧が発生し、電流測定に誤差
を生じる。この電流測定誤差を低減するためにシールド
を設けると大きなシールドが必要である。また、巻線取
出し部5c,6c,7cは絶縁を確保するため、他の部
分とは異なり、絶縁距離を設けるため巻線が少ない状態
となる。このため巻線密度が円周上で大きく異なり、電
流測定誤差が大きくなる。特にタンクが鉄製であると磁
気抵抗が低くなり、タンク内の磁束密度がタンクがない
場合よりも高くなり、測定誤差が大きくなる。三次元有
限要素法で解析した結果、三相交流の電源周波数60H
z、測定巻線の取出し部5cの位置θをタンク外の信号
処理装置に近く、また、他相母線の影響を受けにくいタ
ンクに近い150度の位置とし、この部分の円周11.
25度を巻数が少ない範囲を粗巻部とし、巻数密度を他
の部分の50%とした場合、タンクがない場合は電流測
定器の電流値誤差は0.38%、位相差誤差はなく、ア
ルミ製タンクの場合の電流測定器の電流値誤差は−0.
23%、位相差誤差は2.6分であるが、鉄製タンクの
場合における電流測定器の電流値誤差は0.75%、位
相差誤差は6.7分となり、アルミ製タンクと比較する
と、電流値誤差は約3.3倍、位相差誤差は約2.6倍
となり、共に増大する。
【0010】この発明は、これらの問題を解決するため
になされたものであって、ロゴウスキーコイルの巻線密
度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤
差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上できる電流測
定器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る電流測
定器では、平行に配置された複数の1次導体をそれぞれ
囲んで配設されたロゴウスキーコイルの出力により前記
1次導体の被測定電流を測定する電流測定器において、
非磁性の導体部材で構成され前記1次導体と平行状態に
配設された周面部により前記複数のロゴウスキーコイル
を覆って設けられた共通の筒状体を備え、前記筒状体に
前記1次導体の電流による誘導電流を流すようにしたも
のである。
【0012】第2の発明に係る電流測定器では、第1の
発明において、導体部材で構成されたタンク内に交流が
流れる複数の1次導体を収納し、前記タンク内面近傍に
非磁性の導体部材で構成された周面部を有し前記複数の
ロゴウスキーコイルを覆う共通の筒状体を設け、前記筒
状体周面部の軸方向寸法中央付近にロゴウスキーコイル
を設置したものである。
【0013】第3の発明に係る電流測定器では、第2の
発明において、磁性を有する導体部材で構成された円形
状タンク内に三相交流が流れる1次導体の3導体をその
横断面位置がほぼ正三角形となるように配置し、前記正
三角形の重心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記
タンク内面近傍に配設され非磁性の導体部材で構成され
た周面部を有する円筒状体を前記タンクと同軸状に設け
たものである。
【0014】第4の発明に係る電流測定器では、第2の
発明において、磁性を有する導体部材で構成された円形
状タンク内に三相交流が流れる1次導体の3導体をその
横断面位置がほぼ正三角形となるように配置し、前記正
三角形の重心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記
タンク内面近傍に配設された非磁性の導体部材で構成さ
れた周面部を有する円筒状体を設け、前記周面部の軸方
向寸法を1次導体相互間距離の約1.5倍としたもので
ある。
【0015】第5の発明に係る電流測定器では、第1な
いし第4の発明において、非磁性の導体部材で構成され
た筒状体周面部の端縁部の厚みを他の部分よりも厚く
し、前記端縁部の内径側に断面半円形状の環状突部を設
けたものである。
【0016】第6の発明に係る電流測定器では、第1な
いし第5の発明において、磁性を持つ導体部材で構成さ
れて前記1次導体を収納しフランジを有するタンクを備
えるとともに、非磁性の導体部材で構成された前記筒状
体周面部の端縁にフランジを設け、このフランジを前記
タンクのフランジ部に設置したものである。
【0017】第7の発明に係る電流測定器では、第1な
いし第6の発明において、磁性を持つ導体部材で構成さ
れて前記1次導体を収納するタンクを備えるとともに、
非磁性の導体部材で構成された前記筒状体周面部の前記
1次導体に最も近い箇所を前記タンクと電気的に接合す
る接続部を設けたものである。
【0018】第8の発明に係る電流測定器では、第1な
いし第7の発明において、前記筒状体の内部に配設され
前記1次導体が貫通する非磁性の導体部材からなる板状
設置部材と、前記板状設置部材に1次導体を囲んで配設
され軸方向に開口する環状溝部とを設け、前記環状溝部
に前記ロゴウスキーコイルを装着したものである。
【0019】第9の発明に係る電流測定器では、第1な
いし第8の発明において、前記筒状体の周面部と前記ロ
ゴウスキーコイルとの間に、前記筒状体の周面部と同心
的に配置され、前記筒状体周面部よりも軸方向寸法が短
い周面部を有する非磁性の導体部材からなる補助筒状体
を設けたものである。
【0020】第10の発明に係る電流測定器では、第1
ないし第8の発明において、前記ロゴウスキーコイルを
個別に囲み前記軸方向に開口する環状溝部から軸方向に
突出して配設された非磁性の導体部材からなる個別筒状
体を設けたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明による実
施の形態1を図1ないし図5を参照して説明する。図1
は実施の形態1における電流測定器の構成を示す横断面
図である。図2は図1のII−II線における断面図であ
る。図3は実施の形態1におけるロゴウスキーコイルの
巻線を示す説明図である。図4は実施の形態1における
シールド円筒の誘導電流分布を示す斜視説明図である。
図5は実施の形態1における電流値誤差とシールド円筒
長係数との特性を示す曲線図である。
【0022】図において、1はタンク、2,3,4はそ
れぞれU相,V相,W相の三相交流が流れる母線を構成
する1次導体で、横断面における1次導体2,3,4の
各断面位置が正三角形の各頂点に配置されている。5は
1次導体2の外周に設けた電流測定用のロゴウスキーコ
イルであり、巻心5aと測定巻線5bからなる。6は1
次導体3の外周に設けた電流測定用のロゴウスキーコイ
ルであり、巻心6aと測定巻線6bとからなる。7は1
次導体4の外周に設けた電流測定用のロゴウスキーコイ
ルであり、巻心7aと測定巻線7bとからなる。8はシ
ールド円筒、8aはシールド円筒8の周面部、9は支持
板である。
【0023】図1および図2に示すように、強磁性で良
導体である鉄等で作成された鉄製タンク1の内面近傍
に、非磁性で良導体であるアルミまたは銅などで作製さ
れたシールド円筒8を鉄製タンク1と同軸上に設け、シ
ールド円筒8の軸中央付近で、同一平面状にロゴウスキ
ーコイル5,6,7を支持板9で取り付ける。
【0024】ロゴウスキーコイル5,6,7は、ロゴウ
スキーコイル5を代表例として図3示すように、環状の
巻心5a,6a,7aにロゴウスキーコイル本体を構成
する測定巻線5b,6b,7bが巻回されている。5
c,6c,7c(図1)は測定巻線5b,6b,7bの
出力を取り出すための巻線引き出し部である。p,qは
巻線引き出し部5c,6c,7cに設けられた端子であ
る。
【0025】この構成においては、シールド円筒8には
1次導体2,3,4に流れる三相交流が発生する磁界に
より誘導電流iu,iv,iwが図4のように流れる。
誘導電流は1次導体2,3,4に流れる主回路電流とは
反対方向に誘導されるため、ロゴウスキーコイル5,
6,7部の磁束密度は誘導電流による反作用磁界のた
め、大幅に低減される。反作用磁界はシールド円筒8の
軸中央が最も大きくなることから、この部分にロゴウス
キーコイル5,6,7を設置すると誤差低減効果が大き
くなる。このため、ロゴウスキーコイル5,6,7の巻
線引き出し部5c,6c,7c等の巻線密度のバラツ
キ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤差を低減す
ることができる。また、シールド円筒8一つで誤差を低
減できることから、構造が簡単となる。
【0026】三次元有限要素法で解析した結果、三相交
流の電源周波数60Hz、シールド円筒8を板厚8mm
のアルミで作製し、測定巻線の取出し部5cの位置θを
タンク外の信号処理装置に近く、また、他相母線の影響
を受けにくいタンクに近い150度の位置とし、この部
分の円周11.25度を巻数が少ない範囲とし、巻数密
度を他の部分の50%とした場合、電流値誤差εiとシ
ールド円筒長係数kとの特性は図5に示すものとなる。
シールド円筒長係数kはシールド円筒8の軸方向長さl
を1次導体2,3,4の中心間距離Dで除した値であ
る。シールド円筒8の長さが長くなるほど電流値誤差が
減少し、シールド円筒8の長さが1次導体2,3,4の
中心間距離Dの1.5倍の長さ近傍で電流値誤差が零と
なり、さらにシールド円筒8の長さが長くなると電流値
誤差が大きくなる。したがって、シールド円筒8の長さ
を1次導体2,3,4の中心間距離Dの1.5倍の長さ
程度にすることにより、電流値誤差を発生しないように
することができる。
【0027】なお、タンク1が鉄製の場合について説明
しているが、タンク1がアルミ製の場合はシールド円筒
を用いても、アルミタンクには誘導電流が流れており、
シールド円筒を用いても、誘導電流の総電流値はほとん
ど変化しないことから、誤差の低減効果はほとんどな
く、むしろ等価的にタンク板厚が増加したこととなり、
電流値誤差はマイナス側に大きくなる。三次元有限要素
法で解析した結果、前記条件において、シールド円筒長
係数kが1.9で、タンク1をアルミとした場合、アル
ミタンクのみの場合は電流値誤差は−0.23%である
が、シールド円筒を施しても電流値誤差は−0.28%
であり、誤差低減効果はほとんどない。一方、ステンレ
ス材をタンク1に用いた場合は、磁性がほとんどなく、
また、ステンレスの体積低効率がアルミの20倍程度で
あることから、タンクには誘導電流があまり流れない。
このため、タンク1がない状態と同様となり、シールド
円筒8による誤差低減効果が大きくなる。三次元有限要
素法で解析した結果、前記条件において、シールド円筒
長係数kが1.9で、ステンレスタンクのみの場合は電
流値誤差は0.26%であるが、シールド円筒を施すと
電流値誤差は−0.11%となり、誤差低減効果があ
る。また、タンク1がなく、母線を構成する1次導体の
みの場合においては、鉄製タンクの場合よりも電流値誤
差は少ないが、アルミタンクよりも大きいことから、母
線のみの場合においても、シールド円筒8を用いること
により、電流値誤差を低減できる。
【0028】この発明による実施の形態1によれば、平
行に配置された複数の母線を構成する1次導体2,3,
4をそれぞれ囲んで配設された複数のロゴウスキーコイ
ル5,6,7の出力により前記母線を構成する1次導体
2,3,4の被測定電流を測定する電流測定器におい
て、非磁性の導体部材で構成され前記母線を構成する1
次導体2,3,4と平行状態に配設された周面部8aに
より前記複数のロゴウスキーコイル5,6,7を覆って
設けられた共通の筒状体8を備え、前記筒状体8に前記
母線を構成する1次導体2,3,4の電流による誘導電
流を流すようにしたものであって、磁性を有する導体部
材で構成された円形状タンク1内に三相交流が流れる母
線を構成する1次導体2,3,4の3導体をその横断面
における各断面位置がほぼ正三角形の頂点となるように
配置し、前記正三角形の重心位置を前記円形状タンクの
軸上とし、前記タンク1内面近傍に配設された非磁性の
導体部材で構成された前記周面部8aを有する円筒状体
8における前記周面部8aの軸方向寸法を母線間距離の
約1.5倍としたので、1次導体の配置および円筒状体
周面部の軸方向寸法を適切に設定することにより、ロゴ
ウスキーコイルの製作上の巻線密度のバラツキ,鎖交断
面積のバラツキによる電流測定誤差を低減し、簡潔な構
成で測定精度を向上し得る電流測定器を提供することが
できる。
【0029】実施の形態2.この発明による実施の形態
2を図6について説明する。図6は実施の形態2におけ
る電流測定器の構成を示す縦断面図である。この実施の
形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成
については、先に説明した実施の形態1における構成と
同様の構成を具備し、同様の作用を奏するものである。
図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0030】図6は、この発明による他の実施形態を示
した断面図で、シールド円筒8の両端部にシールド円筒
8の厚みよりも厚く、半円形状をした半円形端部8b,
8cを設けている。この構成においては、シールド円筒
8に誘導される電流が流れる流路の電気抵抗およびイン
ダクタンスが少なくなるため、誘導電流が多く流れ、反
作用磁界が大きくなる。このため、ロゴウスキーコイル
5,6,7部の磁束密度が低減され、ロゴウスキーコイ
ルの巻線密度のバラツキ、鎮交断面積のバラツキによる
電流値誤差を低減できる。また、シールド円筒8の両端
部では、1次導体2,3,4に高電圧が印加された場合
には電界が高くなる。両端部の形状を半円形状にしてい
ることにより、電界を緩和するすることができる。
【0031】この発明による実施の形態2によれば、実
施の形態1における構成において、非磁性の導体部材で
構成された筒状体8における周面部8aの端縁部の厚み
を他の部分よりも厚くし、前記端縁部の内径側に断面半
円形状の環状突部8b,8cを設けたので、ロゴウスキ
ーコイルの製作上の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積の
バラツキによる電流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測
定精度を向上し得るとともに、筒状体周面部の端縁部に
おける電界集中を緩和し耐電圧性能を改善し得る電流測
定器を提供することができる。
【0032】実施の形態3.この発明による実施の形態
3を図7について説明する。図7は実施の形態3におけ
る電流測定器の構成を示す縦断面図である。この実施の
形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成
については、先に説明した実施の形態1および実施の形
態2における構成と同様の構成を具備し、同様の作用を
奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部
分を示す。
【0033】図7は、この発明による他の実施形態を示
した断面図で、シールド円筒8の片端部にはフランジ8
dを設け、鉄製タンクのフランジ1a,1bとの間に設
置している。この構成においては、ロゴウスキーコイル
5,6,7の取り付けをシールド円筒8のフランジ8d
で容易に行え、さらにフランジ8dは誘導電流を流し易
いことから、シールド円筒8の誘導電流路のインピーダ
ンスが低下し、誘導電流が多く流れ、反作用磁界が大き
くなる。このため、ロゴウスキーコイル5,6,7部の
磁束密度が低減され、ロゴウスキーコイルの巻線密度の
バラツキ、鎖交断面積のバラツキによる電流値誤差を低
減できる。
【0034】この発明による実施の形態3によれば、実
施の形態1または実施の形態2における構成において、
磁性を持つ導体部材で構成されて前記母線を構成する1
次導体2,3.4を収納しフランジ1a,1bを有する
タンク1を備えるとともに、非磁性の導体部材で構成さ
れた前記筒状体8における周面部8aの端縁にフランジ
8dを設け、このフランジ8dを前記タンク1のフラン
ジ1a,1b部に設置したので、ロゴウスキーコイルの
製作上の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキに
よる電流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向
上し得るとともに、ロゴウスキーコイルの取り付けを容
易に行うことができて作業効率を改善し得る電流測定器
を提供することができる。
【0035】実施の形態4.この発明による実施の形態
4を図8および図9について説明する。図8は実施の形
態4における電流測定器の構成を示す横断面図である。
図9は図8のIX−IX線における断面図である。この実施
の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構
成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の
形態3における構成と同様の構成を具備し、同様の作用
を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当
部分を示す。
【0036】図において、シールド円筒8の片端部は良
導体で作製した接続板10a,10b,10cを各1次
導体2,3,4に最も近い位置に設け、鉄製タンク1と
電気的に接続している。
【0037】この構成においては、シールド円筒8に流
れる軸方向誘導電流は1次導体2,3,4に最も近い個
所で最も多く流れ、それらはシールド円筒8の端部に沿
って図3のように流れるため、誘導電流が最も多く流れ
る個所に接続板10a,10b,10cを設けることに
より、誘導回路が並列となり、インピーダンスが低下す
る。このため、誘導電流が多く流れ、ロゴウスキーコイ
ル5,6,7部の磁束密度が低減され、ロゴウスキーコ
イルの巻線密度のバラツキ、鎖交断面積のバラツキによ
る電流値誤差を低減できる。
【0038】なお、この実施の形態では、シールド円筒
8の周面部8aにおける軸方向端縁の片端部のみ接続板
10a,10b,10cを設けているが、両端部に設け
るとさらに電流値誤差を低減できる。
【0039】この発明による実施の形態4によれば、実
施の形態1ないし実施の形態3における構成において、
磁性を持つ導体部材で構成されて前記母線を構成する1
次導体2,3,4を収納するタンク1を備えるととも
に、非磁性の導体部材で構成された前記筒状体8におけ
る周面部8aの1次導体2,3,4に最も近い箇所を前
記タンク1と電気的に接合する接続板10a,10b,
10cからなる接続部を設けたので、筒状体周面部とタ
ンクとを適切に接続することにより、ロゴウスキーコイ
ルの製作上の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツ
キによる電流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度
を向上し得る電流測定器を提供することができる。
【0040】実施の形態5.この発明による実施の形態
5を図10および図11について説明する。図10は実
施の形態5における電流測定器の構成を示す横断面図で
ある。図11は図10のXI−XI線における断面図であ
る。この実施の形態5において、ここで説明する特有の
構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1
ないし実施の形態4における構成と同様の構成を具備
し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は
同一または相当部分を示す。
【0041】図において、シールド円筒8の軸中央部に
非磁性で良導体であるアルミなどで作製した設置板11
を設けている。この設置板11には1次導体2,3,4
を貫通する複数の穴と、これらの穴の中心軸と同軸上に
ロゴウスキーコイル5,6,7を挿入する軸方向に開口
した環状溝11aを設けており、この環状溝11aに巻
心および測定巻線からなるロゴウスキーコイル5,6,
7全体を挿入し装着する。
【0042】この構成においては、設置板11により、
ロゴウスキーコイル5,6,7を容易に設置することが
でき、また、設置板11による1次導体に流れる主回路
電流により発生する磁界のシールド効果がある。さら
に、シールド円筒8に流れる誘導電流はロゴウスキーコ
イル近傍を流れ、誘導電流の位相は侵入磁界を低減する
方向に流れる主回路電流と反対位相の分と、主回路電流
に対して90度遅れる位相分がある。この90度遅れる
位相分による磁界がロゴウスキーコイル5,6,7部に
侵入することを設置板11により防止できる。
【0043】三次元有限要素法で解析した結果、三相交
流の電源周波数60Hz、シールド円筒8を板厚8mm
のアルミで、シールド円筒8の長さが1次導体2,3,
4の中心問距離Dの1.9倍の長さ近傍で作製し、測定
巻線の取出し部5cの位置θをタンクに近い150度の
位置とし、この部分の円周11.25度を巻数が少ない
範囲とし、巻数密度を他の部分の50%とした場合、設
置板11を設けない場合は電流値誤差−0.15%、位
相差誤差5.7分であるが、設置板11を設けることに
より、電流値誤差−0.10%、位相差誤差2.5分と
なり、電流値誤差,位相差誤差ともに低減でき、特に位
相差誤差の低減は大きくできる。
【0044】この発明による実施の形態5によれば、実
施の形態1ないし実施の形態4における構成において、
前記シールド円筒8からなる筒状体の内部に配設され前
記母線を構成する1次導体2,3,4が貫通する非磁性
の導体部材で構成された設置板11からなる板状設置部
材と、前記設置板11からなる板状設置部材に母線を構
成する1次導体2,3,4を囲んで配設され軸方向に開
口する溝11aからなる環状溝部とを設け、前記溝11
aからなる環状溝部に前記ロゴウスキーコイル5,6,
7の巻心および測定巻線からなるコイル本体を挿入し装
着したので、ロゴウスキーコイルを装着する環状溝部を
有する非磁性の導体部材で構成された板状設置部材を設
けることにより、ロゴウスキーコイルの製作上の巻線密
度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤
差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得る電流測
定器を提供することができる。
【0045】実施の形態6.この発明による実施の形態
6を図12について説明する。図12は実施の形態6に
おける電流測定器の構成を示す縦断面図である。この実
施の形態6において、ここで説明する特有の構成以外の
構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施
の形態5における構成と同様の構成を具備し、同様の作
用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相
当部分を示す。
【0046】図12は、この発明による他の実施形態を
示した縦断面図で、シールド円筒8の内面近傍にシール
ド円筒8と同一軸上で、軸中央に、シールド円筒8の周
面部8aよりも軸方向寸法が短い周面部12aを有する
副シールド円筒12を設け、この副シールド円筒12の
軸方向位置中央にロゴウスキーコイル5,6,7を設け
ている。
【0047】この構成においては、シールド円筒8に誘
導される誘導電流が発生する磁界がロゴウスキーコイル
5,6,7部に侵入することを、副シールド円筒12に
より防止することができる。このため、位相差誤差を低
減できる。
【0048】なお、副シールド円筒12の周面部12a
の軸方向寸法ががシールド円筒8の周面部8aと同程度
の長さになると、1次導体2,3,4に流れる主回路電
流が発生する磁界により副シールド円筒12に多くの誘
導電流が流れ、その誘導電流による磁界がロゴウスキー
コイル5,6,7に影響することから、位相差誤差はあ
まり低減できない。
【0049】この発明による実施の形態6によれば、実
施の形態1ないし実施の形態5における構成において、
前記シールド円筒8からなる筒状体の周面部8aと前記
ロゴウスキーコイル5,6,7との間に、前記シールド
円筒8からなる筒状体の周面部8aと同心的に配置さ
れ、前記筒状体周面部8aよりも軸方向寸法が短い周面
部12aを有する非磁性の導体部材で構成される副シー
ルド円筒12からなる補助筒状体を設けたので、シール
ド円筒8からなる筒状体および副シールド円筒12から
なる補助筒状体により、ロゴウスキーコイルの製作上の
巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流
測定誤差を低減し、簡潔な構成により測定精度を向上し
得る電流測定器を提供することができる。
【0050】実施の形態7.この発明による実施の形態
7を図13について説明する。図13は実施の形態7に
おける電流測定器構成を示す縦断面図である。この実施
の形態7において、ここで説明する特有の構成以外の構
成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の
形態5における構成と同様の構成を具備し、同様の作用
を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当
部分を示す。
【0051】図13は、この発明による他の実施形態を
示した縦断面図で、ロゴウスキーコイル5,6,7を挿
入している設置板11のロゴウスキーコイル挿入溝11
aの外周に非磁性で良導体の部材により構成され、周面
部の軸長すなわち軸方向寸法が設置板11の厚さよりも
長い個別シールド円筒13を各相に設けている.
【0052】この構成においては、シールド円筒8に誘
導される誘導電流による磁界を個別シールド円筒13に
よりシールドすることができ、位相差誤差を低減でき
る。
【0053】この発明による実施の形態7によれば、実
施の形態1ないし実施の形態5における構成において、
前記ロゴウスキーコイル5,6,7の巻心および測定巻
線からなるコイル本体を個別に囲み前記軸方向に開口す
る溝11aからなる環状溝部から軸方向に突出して配設
された非磁性の導体部材で構成される個別シールド円筒
13からなる個別筒状体を設けたので、シールド円筒8
からなる筒状体および個別シールド円筒13からなる個
別筒状体により、ロゴウスキーコイルの製作上の巻線密
度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤
差を低減し、簡潔な構成により測定精度を向上し得る電
流測定器を提供することができる。
【0054】この発明による実施の形態によれば、以上
説明した通り、電流を測定する三相母線2,3,4を収
納する鉄製タンク1の内面に、鉄製タンク1と同一軸上
に非磁性体で良導体の円筒8を設け、その円筒8の軸中
央にロゴウスキーコイル5,6,7を取り付けた構造と
したものである。このため、ロゴウスキーコイル部に発
生する磁束密度は低減され、ロゴウスキーコイル5,
6,7の巻線引出し部等の巻線密度のバラツキ,鎖交断
面積のバラツキによる電流測定誤差,位相差誤差を低減
することができる。また、シールド円筒8の両端部にシ
ールド円筒8の他の部分の厚みよりも厚く、断面半円形
状をした部分8b,8cを設けている。このため、シー
ルド円筒8に誘導される電流が流れる流路の電気抵抗お
よびインダクタンスが少なくなり、誘導電流が多くなが
れ、反作用磁界が大きくなる。したがって、ロゴウスキ
ーコイル部の磁束密度が低減され、ロゴウスキーコイル
5,6,7の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツ
キによる電流値誤差を低減できる。また、シールド円筒
8の両端部では、1次導体2,3,4に高電圧が印加さ
れた場合には電界が高くなる。両端部の形状を断面半円
形状にすることにより、この部分の電界を緩和すること
ができる。また、シールド円筒8の片端部にはフランジ
8dを設け、鉄製タンク1のフランジ1a,1bの間に
設置している。このため、ロゴウスキーコイル5,6,
7の取り付けをシールド円筒8のフランジ8dで容易に
行え、さらにシールド円筒8に誘導される電流が流れる
流路の電気抵抗およびインダクタンスが少なくなりイン
ピーダンスが低下し、誘導電流が多く流れ、反作用磁界
が大きくなる。このため、ロゴウスキーコイル部の磁束
密度が低減され、ロゴウスキーコイル5,6,7の巻線
密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流値誤
差を低減できる。また、シールド円筒8の片端部に良導
体で作製した接続板10a,10b,10cを各1次導
体に最も近い位置に設け、鉄製タンク1と電気的に接続
している。このため、シールド円筒8に流れる誘導電流
は分流され、インピーダンスが低下する。このため、シ
ールド円筒8の支持とともに、誘導電流が多く流れ、ロ
ゴウスキーコイル部の磁束密度が低減され、ロゴウスキ
ーコイル5,6,7の巻線密度のバラツキ、鎖交断面積
のバラツキによる電流値誤差を低減できる。また、シー
ルド円筒8の軸中央部に非磁性で良導体であるアルミな
どで作製した設置板11を設け、この設置板11にはロ
ゴウスキーコイル5,6,7を挿入する溝11aを設
け、この溝にロゴウスキーコイル全体を挿入している。
このため、ロゴウスキーコイルの設置が容易となり、さ
らに1次導体に流れる主回路電流により発生する磁界の
シールド効果がある。また、シールド円筒8に流れる誘
導電流はロゴウスキーコイル5,6,7近傍を流れ、誘
導電流の位相は侵入磁界を低減する主回路電流に対して
逆位相分と、主回路電流に対して90度遅れる位相分が
ある。この90度遅れる位相分を設置板11により低減
できる。また、、シールド円筒8の内面近傍にシールド
円筒8と同一軸上で、軸中央に、シールド円筒8よりも
軸長が短い副シールド円筒12を設け、その軸中央にロ
ゴウスキーコイル5,6,7を設けている。このため、
シールド円筒8に誘導される誘導電流が発生する磁界が
ロゴウスキーコイル部に侵入することを、副シールド円
筒12によりシールドすることができ、位相差誤差を低
減できる。また、ロゴウスキーコイル5,6,7を挿入
している設置板11のロゴウスキーコイル挿入溝11a
の外周に非磁性で良導体で作製し、設置板11の厚みよ
りも長い個別シールド円筒13を各相に設けている。こ
のため、シールド円筒8に誘導される誘導電流による磁
界を個別シールド円筒13によりシールドすることがで
き、位相差誤差を低減できる。
【0055】
【発明の効果】第1の発明によれば、平行に配置された
複数の1次導体をそれぞれ囲んで配設されたロゴウスキ
ーコイルの出力により前記1次導体の被測定電流を測定
する電流測定器において、非磁性の導体部材で構成され
前記1次導体と平行状態に配設された周面部により前記
複数のロゴウスキーコイルを覆って設けられた共通の筒
状体を備え、前記筒状体に前記1次導体の電流による誘
導電流を流すようにしたので、ロゴウスキーコイルの巻
線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測
定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得る電
流測定器を提供することができる。
【0056】第2の発明によれば、第1の発明におい
て、導体部材で構成されたタンク内に交流が流れる複数
の1次導体を収納し、前記タンク内面近傍に非磁性の導
体部材で構成された周面部を有し前記複数のロゴウスキ
ーコイルを覆う共通の筒状体を設け、前記筒状体周面部
の軸方向寸法中央付近にロゴウスキーコイルを設置した
ので、筒状体周面部に対するロゴウスキーコイルの配設
位置を適切に設定することにより、ロゴウスキーコイル
の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電
流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得
る電流測定器を提供することができる。
【0057】第3の発明によれば、第2の発明におい
て、磁性を有する導体部材で構成された円形状タンク内
に三相交流が流れる1次導体の3導体をその横断面位置
がほぼ正三角形となるように配置し、前記正三角形の重
心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記タンク内面
近傍に配設され非磁性の導体部材で構成された周面部を
有する円筒状体を前記タンクと同軸状に設けたので、1
次導体の配置および円筒状体の円形タンクに対する配置
を適切に設定することにより、ロゴウスキーコイルの巻
線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測
定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得る電
流測定器を提供することができる。
【0058】第4の発明によれば、第2の発明におい
て、磁性を有する導体部材で構成された円形状タンク内
に三相交流が流れる1次導体の3導体をその横断面位置
がほぼ正三角形となるように配置し、前記正三角形の重
心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記タンク内面
近傍に配設された非磁性の導体部材で構成された周面部
を有する円筒状体を設け、前記周面部の軸方向寸法を1
次導体相互間距離の約1.5倍としたので、1次導体の
配置および円筒状体周面部の軸方向寸法を適切に設定す
ることにより、ロゴウスキーコイルの巻線密度のバラツ
キ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤差を低減
し、簡潔な構成で測定精度を究極的に向上し得る電流測
定器を提供することができる。
【0059】第5の発明によれば、第1ないし第4の発
明において、非磁性の導体部材で構成された筒状体周面
部の端縁部の厚みを他の部分よりも厚くし、前記端縁部
の内径側に断面半円形状の環状突部を設けたので、ロゴ
ウスキーコイルの巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバ
ラツキによる電流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測定
精度を向上し得るとともに、筒状体周面部の端縁部にお
ける電界集中を緩和し耐電圧性能を改善し得る電流測定
器を提供することができる。
【0060】第6の発明によれば、第1ないし第5の発
明において、磁性を持つ導体部材で構成されて前記1次
導体を収納しフランジを有するタンクを備えるととも
に、非磁性の導体部材で構成された前記筒状体周面部の
端縁にフランジを設け、このフランジを前記タンクのフ
ランジ部に設置したので、ロゴウスキーコイルの巻線密
度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤
差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得るととも
に、ロゴウスキーコイルの取り付けを容易に行うことが
できて作業効率を改善し得る電流測定器を提供すること
ができる。
【0061】第7の発明によれば、第1ないし第6の発
明において、磁性を持つ導体部材で構成されて前記1次
導体を収納するタンクを備えるとともに、非磁性の導体
部材で構成された前記筒状体周面部の前記1次導体に最
も近い箇所を前記タンクと電気的に接合する接続部を設
けたので、筒状体周面部とタンクとを適切に接続するこ
とにより、ロゴウスキーコイルの巻線密度のバラツキ,
鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤差を低減し、簡
潔な構成で測定精度を一層的確に向上し得る電流測定器
を提供することができる。
【0062】第8の発明によれば、第1ないし第7の発
明において、前記筒状体の内部に配設され前記1次導体
が貫通する非磁性の導体部材からなる板状設置部材と、
前記板状設置部材に1次導体を囲んで配設され軸方向に
開口する環状溝部とを設け、前記環状溝部に前記ロゴウ
スキーコイルを装着したので、ロゴウスキーコイルを装
着する環状溝部を有する非磁性の導体部材で構成された
板状設置部材を設けることにより、ロゴウスキーコイル
の巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電
流測定誤差を低減し、簡潔な構成で測定精度を向上し得
る電流測定器を提供することができる。
【0063】第9の発明によれば、第1ないし第8の発
明において、前記筒状体の周面部と前記ロゴウスキーコ
イルとの間に、前記筒状体の周面部と同心的に配置さ
れ、前記筒状体周面部よりも軸方向寸法が短い周面部を
有する非磁性の導体部材からなる補助筒状体を設けたの
で、筒状体および補助筒状体により、ロゴウスキーコイ
ルの巻線密度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる
電流測定誤差を低減し、簡潔な構成により測定精度を向
上し得る電流測定器を提供することができる。
【0064】第10の発明によれば、第8の発明におい
て、前記ロゴウスキーコイルを個別に囲み前記軸方向に
開口する環状溝部から軸方向に突出して配設された非磁
性の導体部材からなる個別筒状体を設けたので、筒状体
および個別筒状体により、ロゴウスキーコイルの巻線密
度のバラツキ,鎖交断面積のバラツキによる電流測定誤
差を低減し、簡潔な構成により測定精度を向上し得る電
流測定器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による実施の形態1における電流測
定器の構成を示す横断面図である。
【図2】 図1のII−II線における断面図である。
【図3】 この発明による実施の形態1におけるロゴウ
スキーコイルの巻線を示す説明図である。
【図4】 この発明による実施の形態1におけるシール
ド円筒の誘導電流分布を示す斜視説明図である。
【図5】 この発明による実施の形態1における電流値
誤差とシールド円筒長係数との特性を示す曲線図であ
る。
【図6】 この発明による実施の形態2における電流測
定器の構成を示す縦断面図である。
【図7】 この発明による実施の形態3における電流測
定器の構成を示す縦断面図である。
【図8】 この発明による実施の形態4における電流測
定器の構成を示す横断面図である。
【図9】 図8のIX−IX線における断面図である。
【図10】 この発明による実施の形態5における電流
測定器の構成を示す横断面図である。
【図11】 図10のXI−XI線における断面図である。
【図12】 この発明による実施の形態6における電流
測定器の構成を示す縦断面図である。
【図13】 この発明による実施の形態7における電流
測定器の構成を示す縦断面図である。
【図14】 従来技術による電流測定器の構成を示す横
断面図である。
【図15】 図14のXV−XV線における断面図である。
【図16】 従来技術におけるロゴウスキーコイルの巻
線を示す説明図である。
【符号の説明】
1 鉄製タンク、1a,1b フランジ、2,3,4
1次導体、5,6,7ロゴウスキーコイル、5a,6
a,7a 巻心、5b,6b,7b 2次巻線、8 シ
ールド円筒、8d フランジ、9 支持板、10a,1
0b,10c接続板、11 設置板、12 副シールド
円筒、13 個別シールド円筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 裕章 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 越智 直輝 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2G025 AA01 AB14 2G035 AA01 AB07 AC13 AD18 5E081 AA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に配置された複数の1次導体をそれ
    ぞれ囲んで配設されたロゴウスキーコイルの出力により
    前記1次導体の被測定電流を測定する電流測定器におい
    て、非磁性の導体部材で構成され前記1次導体と平行状
    態に配設された周面部により前記複数のロゴウスキーコ
    イルを覆って設けられた共通の筒状体を備え、前記筒状
    体に前記1次導体の電流による誘導電流を流すようにし
    たことを特徴とする電流測定器。
  2. 【請求項2】 導体部材で構成されたタンク内に交流が
    流れる複数の1次導体を収納し、前記タンク内面近傍に
    非磁性の導体部材で構成された周面部を有し前記複数の
    ロゴウスキーコイルを覆う共通の筒状体を設け、前記筒
    状体周面部の軸方向寸法中央付近にロゴウスキーコイル
    を設置したことを特徴とする請求項1に記載の電流測定
    器。
  3. 【請求項3】 磁性を有する導体部材で構成された円形
    状タンク内に三相交流が流れる1次導体の3導体をその
    横断面位置がほぼ正三角形となるように配置し、前記正
    三角形の重心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記
    タンク内面近傍に配設され非磁性の導体部材で構成され
    た周面部を有する円筒状体を前記タンクと同軸状に設け
    たことを特徴とする請求項2に記載の電流測定器。
  4. 【請求項4】 磁性を有する導体部材で構成された円形
    状タンク内に三相交流が流れる1次導体の3導体をその
    横断面位置がほぼ正三角形となるように配置し、前記正
    三角形の重心位置を前記円形状タンクの軸上とし、前記
    タンク内面近傍に配設された非磁性の導体部材で構成さ
    れた周面部を有する円筒状体を設け、前記周面部の軸方
    向寸法を1次導体相互間距離の約1.5倍としたことを
    特徴とする請求項2に記載の電流測定器。
  5. 【請求項5】 非磁性の導体部材で構成された筒状体周
    面部の端縁部の厚みを他の部分よりも厚くし、前記端縁
    部の内径側に断面半円形状の環状突部を設けたことを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電
    流測定器。
  6. 【請求項6】 磁性を持つ導体部材で構成されて前記1
    次導体を収納しフランジを有するタンクを備えるととも
    に、非磁性の導体部材で構成された前記筒状体周面部の
    端縁にフランジを設け、このフランジを前記タンクのフ
    ランジ部に設置したことを特徴とする請求項1ないし請
    求項5のいずれかに記載の電流測定器。
  7. 【請求項7】 磁性を持つ導体部材で構成されて前記1
    次導体を収納するタンクを備えるとともに、非磁性の導
    体部材で構成された前記筒状体周面部の前記1次導体に
    最も近い箇所を前記タンクと電気的に接合する接続部を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいず
    れかに記載の電流測定器。
  8. 【請求項8】 前記筒状体の内部に配設され前記1次導
    体が貫通する非磁性の導体部材からなる板状設置部材
    と、前記板状設置部材に1次導体を囲んで配設され軸方
    向に開口する環状溝部とを設け、前記環状溝部に前記ロ
    ゴウスキーコイルを装着したことを特徴とする請求項1
    ないし請求項7のいずれかに記載の電流測定器。
  9. 【請求項9】 前記筒状体の周面部と前記ロゴウスキー
    コイルとの間に、前記筒状体の周面部と同心的に配置さ
    れ、前記筒状体周面部よりも軸方向寸法が短い周面部を
    有する非磁性の導体部材からなる補助筒状体を設けたこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の電流測定器。
  10. 【請求項10】 前記ロゴウスキーコイルを個別に囲み
    前記軸方向に開口する環状溝部から軸方向に突出して配
    設された非磁性の導体部材からなる個別筒状体を設けた
    ことを特徴とする請求項8に記載の電流測定器。
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