JP2003269683A - 配管調査システム - Google Patents

配管調査システム

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JP2003269683A
JP2003269683A JP2002074492A JP2002074492A JP2003269683A JP 2003269683 A JP2003269683 A JP 2003269683A JP 2002074492 A JP2002074492 A JP 2002074492A JP 2002074492 A JP2002074492 A JP 2002074492A JP 2003269683 A JP2003269683 A JP 2003269683A
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pipe
unit
piping
information terminal
communication circuit
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JP2002074492A
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English (en)
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Satoru Sumiya
哲 住谷
Yasutoshi Ueishi
安寿 上石
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Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隠蔽された箇所の配管の状態や配管の個体情
報を、配管が隠蔽された状態で正確に調査する。 【解決手段】 状態検出部2は配管1の状態を検知する
ため、配管1と共に設置されており、状態検出部2には
通信回路部3が電気的に接続されている。通信回路部3
は、非接触で情報端末4から電磁波の信号を受信する
と、その電磁波による電磁誘導で電力が発生して回路が
起動し、情報端末4から電磁波の信号を受けている間、
情報端末4との交信を行う構成からなる。情報端末4
は、通信回路部3と非接触で双方向通信を行って、状態
検出部2に配管状態を検出させ、この検出結果を読み出
すことや、予め記憶してある配管1の個体情報の読み出
しや書き換えを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築構造物の床や
天井、壁などの遮蔽部材に隠れた配管を調査する配管調
査システムに関し、特に、配管の点検や更新時の、配管
の劣化状態や配管の個体情報の調査に使用する配管調査
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば建物構造物には、空調、衛生、ガ
ス、電気、通信などを用途にした配管が施されている。
これらの配管については配管内の機能を維持し保全する
ために、定期的に点検および更新が必要になる。建築構
造物内の配管は、建築物全体に亘り、各種配管が廻らさ
れている。これらの点検の際には、配管の劣化度合いや
状態を把握するため、配管の位置、系統、種類、流れの
方向、サイズ、勾配、材質、最新更新時期などの情報が
必要になる。例えば、配管の材質と最新更新時期などが
判ると配管がどのくらい劣化しているか予測できる。
【0003】従来は、上記のような配管情報を荷札状の
用紙に記入し、これを配管に取り付けていた。そして、
所望の配管の点検および更新を行う場合、作業員は建物
の竣工図を確認し、天井や床などをはがして配管を見つ
け、配管に取り付けてある荷札の記入内容から点検およ
び更新を実施していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な配管の点検および更新方法では、図面と実際の配管の
位置やサイズ等が異なる場合、点検および更新を実施し
たい配管自体を探すことが困難となる。また、配管を発
見できても荷札が取り付けられていない場合、隣接する
配管と取り違って点検および更新を実施してしまう間違
いも起こり得る。
【0005】さらに、配管に荷札がついている場合で
も、配管が密集している天井裏や床下など、作業員の見
にくい箇所に設置された配管の状態を把握することが困
難である。そして、結果的に点検および更新に時間がか
かりコストの増大となる。
【0006】また、配管の劣化度合いや状態の把握につ
いては、荷札に記載されている配管の材質や最新更新時
期などを作業者が読んで、配管の劣化が大体どの程度進
んでいるかを経験則や実験データなどに基づいて予測す
るしかなく、配管に実際に起きている色々な状態変化を
個別に正確に検出し評価することは出来なかった。
【0007】本発明はこのような従来技術の課題を解決
するためになされたもので、配管の状態や配管の個体情
報を、配管が隠蔽された状態でも正確に調査することが
できる配管調査システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、配管を調査する配管調査システムであっ
て、少なくとも配管個体情報に関する信号を送受信する
情報端末と、配管と共に設置され、読み出し及び書き換
え可能な配管個体情報を記憶している記憶部を含む通信
回路部とを備え、通信回路部は、情報端末から非接触で
信号を受けると、この信号に対応する配管データを記録
部から読み出し、情報端末へ信号波で送出する機能を有
することを特徴とする。
【0009】このように構成された配管調査システムで
は、配管の個体情報を知りたい場合、作業員は情報端末
から配管個体情報に関する要求信号を非接触で通信回路
部に送信する。その信号を通信回路部が受信すると、通
信回路部は、この信号に対応する配管データを記録部か
ら読み出し、情報端末へ信号波で送出する。この事によ
り、配管が遮蔽部材に隠れた状態のまま作業員は配管の
個体情報を瞬時に確認することができる。
【0010】また本発明は、配管を調査する配管調査シ
ステムであって、配管と共に設置され、配管の状態を検
出する状態検出部と、少なくとも配管状態の検査に関す
る信号を送受信する情報端末と、配管の外側で状態検出
部に接続され、情報端末から非接触で信号波を受けると
状態検出部に配管状態を検出させ、その検出結果を情報
端末へ信号波で送出する機能を含む通信回路部と、を備
えたことを特徴とする。
【0011】このように構成された配管調査システムで
は、配管の状態を検査したい場合、作業員は情報端末か
ら配管状態の検査に関する信号を非接触で通信回路部に
送信する。その信号を通信回路部が受信すると、通信回
路部は、配管に配置された状態検出部に配管状態を検出
させ、その検出結果を情報端末へ信号波で送出する。こ
の事により、配管が遮蔽部材に隠れた状態のまま作業員
は配管の状態を容易に知ることができる。また、情報端
末からの信号を通信回路部が受信すると情報端末に検出
結果が送られる構成であるため、情報端末への応答の有
無によって配管自体の存在を知ることも可能である。こ
のため、例えば建築構造物の竣工図を見ないでも、ある
いはこの図面が間違っていても作業員は現地にて簡単に
配管の場所を探すことができる。
【0012】上記の配管調査システムにおいては、通信
回路部は情報端末からの所定の信号により読み出し又は
書き換え可能である配管個体情報を記憶する配管情報記
憶部を有することが好ましい。このような構成による
と、配管が遮蔽部材に隠れた状態にあっても、作業員が
必要な配管個体情報を瞬時に読み出したり書き換えたり
することが可能である。
【0013】さらに、上記の配管調査システムは、状態
検出部による配管状態の検出結果に基づいて配管状態を
評価する評価部をさらに備えていることが好ましい。こ
の評価部としては、配管に間隔をおいて配置された状態
検出部による検出結果を比較することにより状態検出部
間における配管の状態を評価する構成が考えられる。
【0014】ここで、本明細書でいう「配管」とは、設
備機器をつなぐ管の配置を意味すると共に、配置された
管自体も意味する。設備機器をつなぐ管は、給排水、空
調、衛生、ガス、電気、通信などに対応したものを対象
とする。管内を通過するものは、流体のみならず、電気
・通信機器に用いる線類も対象としている。よって、配
管調査とは、管の配置状態と管の状態の両方の調査を意
味する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図1は本発明の配管調査システムを実施す
る装置例を表した概略図である。この図に示す装置は無
線通信システム(例えば非接触式ICカードの通信方
式)を利用するもので、遮蔽部材に隠れた部分(例えば
建物の天井裏や床下など)に配設された配管1を点検す
るために、状態検出部2と通信回路部3と情報端末4を
備える。
【0017】状態検出部2は配管1の状態を検知するた
め、配管1と共に設置されており、状態検出部2には通
信回路部3が電気的に接続されている。
【0018】通信回路部3は、非接触で情報端末4から
電磁波の信号を受信すると、その電磁波による電磁誘導
で電力が発生して回路が起動し、情報端末4から電磁波
の信号を受けている間、情報端末4との交信を行う構成
からなる。
【0019】情報端末4は、通信回路部3と非接触で双
方向通信を行って、状態検出部2に配管状態を検出さ
せ、この検出結果を読み出すことや、予め記憶してある
配管1の個体情報の読み出しや書き換えを行う。配管1
の個体情報とは例えば配管の位置・系統・種類・流れの
方向・勾配・サイズ・材質・最新更新時期などである。
【0020】なお、通信回路部3と情報端末4との通信
可能な距離はこのシステムの想定される使用状況に合わ
せて最適な距離を選択しておけばよい。
【0021】図2に通信回路部3のブロック図を、図3
に情報端末4のブロック図を示す。
【0022】通信回路部3は図2に示すように、情報端
末4から送信された電磁波の信号を受信する受信部6
と、状態検出部2からの検出信号を入手する入手部7
と、配管1の個体情報を記憶しており、受信部6からの
信号に応じた配管1の個体情報の信号を送信部9に送出
する配管情報記憶部8と、入手部7で得た検出信号また
は配管情報記憶部8からの配管1の個体情報を信号波に
して情報端末4に送信する送信部9と、受信部6で受信
した信号の内容に応じて入手部7、配管情報記憶部8お
よび送信部9を制御する制御部15とを有する。
【0023】受信部6は電磁誘導により電磁波を電力に
変換するコイルアンテナを備えた発振回路(不図示)を
備えている。この受信部6の発振回路で発生した電力
は、情報端末4と通信回路部3の交信が終了するまで、
状態検出部2、入手部7、配管情報記憶部8、送信部9
および制御部15にこれらの起電力として供給されてい
る。なお、通信回路部3は、配管情報記憶部8内のデー
タを維持する必要性からバックアップ用の電池などの電
源(不図示)を備える場合もある。
【0024】一方、情報端末4は図3に示すように、配
管1の個体情報の読み取りや書き換え、あるいは配管1
の検査命令を入力するスイッチやキーボード等の入力部
10と、入力部10に入力された要求を信号に変換する
変換部11と、その要求信号を電磁波で送信し、かつ通
信回路部3からの信号波を受信する送受信部12と、送
受信部12で受信した状態検出部2の検出信号を記憶保
持し、この検出信号を用いて配管1の評価を行う評価部
13と、評価部13での評価結果や、送受信部12で受
信した配管1の個体情報データを表示する表示部14と
を有する。また、送受信部12はコイルアンテナを備え
た共振回路(不図示)を有し、この共振回路のコイルア
ンテナと通信回路部3の受信部6における発振回路のア
ンテナとの間で電磁波の信号の送受信を行う。なお、本
実施形態では評価部13を情報端末4に備えているが、
通信回路部3側に備えていてもよい。
【0025】なお、上述した構成の配管調査システムに
おいて、状態検出部2は一つの配管に一つの検出機能を
持つものを一つ配置した構成には限られず、一つ又は複
数の検出機能を持つものを一つの配管中の複数箇所に分
けて配置した構成であってもよい。また、異なる検出機
能を持つものを一つの配管中の同一箇所または複数箇所
に配置した構成でもよい。
【0026】また、通信回路部3と情報端末4との通信
方式は、電磁誘導により通信回路部3を起動させ、この
ときの電磁波の信号により情報の送受信を行う方式を例
にとって説明したが、本発明は非接触で情報のやり取り
が可能であれば、その通信方式は限定されない。このた
め、通信回路部3をその受信の際の電磁誘導により起動
させる方法でなくても、あらかじめ通信回路部3にその
起動用電源を備えておいてもよい。しかし、本実施形態
の通信方式は通信回路部3側に起動用電源が不要である
ため、信頼性やメンテナンス性の観点で優れている。
【0027】次に、図1〜図3に基づき、上述した構成
の配管調査システムの使用例を説明する。
【0028】作業員が遮蔽部材5(例えば建物の床面)
の適当な箇所に情報端末4を密着させ、情報端末4の入
力部10から、配管自体がどこにあるかの探査要求を入
力する。すると、その要求が変換部11により信号に変
換され、その信号が送受信部12から電磁波で通信回路
部3に、情報端末4と通信回路部3の交信が終了するま
で送信される。一方、その電磁波の信号を通信回路部3
の受信部6が受信すると、電磁誘導で発生した電力によ
って通信回路部3が起動する。受信信号は制御部15に
より配管の探査を要求する探査信号と判断されて、送信
部9に送出する。そして、送信部9は探査信号を信号波
として情報端末4に送信する。情報端末4では、信号波
を送受信部12で受信し、信号波が表示部14に送られ
て、ランプ点灯やディスプレイの文字などで表示され
る。情報端末4の探査要求に対して表示結果が無い場
合、作業員は配管が近くに存在しないと判断する。この
ようにして作業員は遮蔽部材5を剥がさなくても配管の
場所を探索することができる。また、建築構造物の竣工
図を見ないでも、あるいはこの図面が間違っていても現
地にて簡単に配管の場所を探すことができる。
【0029】さらに、探し当てた配管の系統・種類・流
れの方向・勾配・サイズ・材質・最新更新時期などの配
管個体情報を知りたい場合、作業員が情報端末4の入力
部10から所望の配管データの読み出し要求を入力する
と、その要求が電磁波の信号で通信回路部3に送信され
る。その電磁波の信号を通信回路部3の受信部6が受信
すると、その受信信号は制御部15により配管個体情報
を要求する読み出し信号と判断されて、配管情報記憶部
8に送られる。配管情報記憶部8は読み出し信号に応じ
た配管データを読み出し、送信部9に送出する。そし
て、送信部9は配管データを信号波として情報端末4に
送信する。情報端末4では、配管データの信号波を送受
信部12で受信し、配管データが表示部14に送られて
文字などで表示される。なお、情報端末4と通信回路部
3の交信が終了するまで通信回路部3の受信部6に電磁
波の信号を送信し、通信回路部3を電磁誘導による起電
力で起動させている。以上の事により、配管が遮蔽部材
5に隠れた状態にあっても、作業員が必要な配管個体情
報を瞬時に知ることができる。また、配管情報記憶部8
に記憶している配管個体情報は情報端末4の入力部10
への入力によって書き換えることもできる。
【0030】また、配管の状態を検査したい場合、作業
員が情報端末4の入力部10から配管の検査命令を入力
すると、その要求が電磁波の信号で通信回路部3に送信
される。その電磁波の信号を通信回路部3の受信部6が
受信すると、その受信信号は制御部15により配管状態
の検査を要求する検査要求信号と判断されて、入手部7
に送られる。入手部7は状態検出部2に配管1の状態を
検出させ、状態検出部2による検出信号を送信部9に送
出する。そして、送信部9は検出信号を信号波として情
報端末4に送信する。情報端末4では、その信号波を送
受信部12で受信し、検出信号が評価部13に送られ
る。評価部13ではその検出信号に基づいて配管の状態
を評価し、評価結果を示す信号が表示部14に送られて
文字などで表示される。なお、情報端末4と通信回路部
3の交信が終了するまで通信回路部3の受信部6に電磁
波の信号を送信し、通信回路部3を電磁誘導による起電
力で起動させている。以上の事により、配管が遮蔽部材
5に隠れた状態にあっても、作業員が配管の状態を容易
に検査できる。
【0031】上述したように本実施形態の配管調査シス
テムは、配管の個体情報の読み出し及び書き換えや、配
管状態の検出及び評価を実施できるものとしているが、
配管個体情報の読み出し及び書き換えの機能、配管状態
の検出の機能、配管状態の評価の機能をそれぞれ単独実
施できるもの、または適宜組み合わせて実施するもので
あればよい。例えば図2及び図3に示した構成におい
て、配管個体情報の読み出し及び書き換えのみを実施す
るときは、状態検出部2、入手部7および評価部13が
備えられていなくてもよい。配管状態の検出のみを実施
するときは配管情報記憶部8および評価部13が備えら
れておらず、また配管情報体の評価のみを実施するとき
は配管情報記憶部8が備えられていなくてもよい。
【0032】ここで、配管状態の評価方法について例を
挙げて説明する。
【0033】例えば配管1が水配管の場合、図4に示す
ように配管1中の離れた二箇所にそれぞれ、圧力、流
量、流速を検出する機能を持つ同一の状態検出部2A,
2Bを配置する。配管中の一つの箇所に設けた状態検出
部2Aにより検出される圧力をPA、流量をQA、流速を
Aとし、同じ配管中のもう一つの箇所に設けた状態検
出部2Bにより検出される圧力をPB、流量をQB、流速
をVBとすると、配管が正常な状態のときはPA=PB
A=QB、VA=VB である。しかし、PA≠PB、QA
≠QB、VA≠VBになった場合、検査した配管に何らか
の異常が生じていると判断できる。
【0034】そこで、図1〜図3に示した構成の配管調
査システムの場合、作業員は、検査する配管に対応する
場所に情報端末4を設置し、情報端末4に配管の検査命
令を入力し、配管中の一つの箇所の状態検出部2Aによ
り圧力PA、流量QA、流速V Aを、もう一つの箇所の状
態検出部2Bより圧力PB、流量QB、流速VBを検出
し、これらの検出信号を評価部13に保持させる。この
とき、評価部13では配管中の二箇所で検出された検出
信号を比較し、一致している場合は検査した配管には異
常なし、異なる場合は異常ありと評価し、このような評
価結果を表示部14で作業員に知らせる。
【0035】また、上記のような水配管の場合、図5に
示すように配管1中の離れた二箇所にてそれぞれ、水質
を検出する機能を持つ同一の状態検出部として流れの上
流側に水質センサ18Aを、流れの下流側に水質センサ
18Bを設置することにより、離れた水質センサ18
A,18B付近での水質をそれぞれ検出することができ
る。このように配管1中の離れた二箇所で検出された水
質を比較すれば、離れた水質センサ18A,18B間の
水質の変化が分かる。例えば図5に示すように、離れた
水質センサ18A,18B間に錆び16が発生している
場合、上流側と下流側では水質センサの検出値が異なる
ので、水質センサ18A,18B間の水配管内部が劣化
していることを予測できる。なお、水質センサ18A,
18Bは鉄、銅、亜鉛等の金属イオン濃度や、PHなど
を検知するものである。
【0036】さらに、上記の水配管において、図6に示
すように配管1中の離れた二箇所にてそれぞれ、温度を
検出する機能を持つ同一の状態検出部として温度センサ
19A,19Bを設置することにより、離れた温度セン
サ19A,19B付近の温度をそれぞれ検出することも
できる。このように配管1中の離れた二箇所で検出され
た温度を比較し、その温度差が設計で想定される範囲を
超える場合、離れた温度センサ19A,19B間に何ら
かの障害が発生したと推測できる。例えば図6に示すよ
うに、温冷水用の配管1の周囲に断熱材17が設けられ
ていて、この断熱材17が温度センサ19A,19B間
で破損している場合、上流側と下流側では温度センサの
検出温度に想定外の温度差が生じる場合がある。
【0037】なお、状態検出部2としては上記のような
検出機能を持つセンサ以外にも、配管の種類に応じて様
々なセンサが適用できる。例えば、水道管に適用する状
態検出部2としては漏水センサや湿度センサなど、電気
又は通信用の配管には漏電センサ、管内浸水センサ、ガ
ス配管にはガスセンサが考えられる。
【0038】また、配管1の劣化は図7に示すような配
管1の曲げ部1aで発生しやすいので、曲げ部1aを挟
む二箇所にそれぞれ状態検出部2C,2Dを配置するこ
とも考えられる。この場合、それぞれの状態検出部2
C,2Dは同じ検出機能でも異なる検出機能を持つもの
でもよい。
【0039】図8は本発明の配管調査システムを空調シ
ステムに適用した実施例を示すものである。状態検出部
2を配管各部に設置し、設備機器の維持管理を効率的に
実施することができる。以下に、適用例を図中の番号を
用いて説明する。
【0040】図8に示す空調システムの配管やダクトに
おいて、場所(1),(2)に温度センサ、場所(3)に流量セ
ンサを設置し、場所(1)と(2)の温度差および場所(3)の
流量を検出し、熱源機器やポンプの運転状況を把握する
ことができる。各値が設計値と異なることを把握するこ
とにより、熱源機器の機能低下やポンプの故障などの早
期発見が可能となる。また、場所(5),(6),(9),(10)
に温度センサおよび流量センサを設置し、空調機の運転
状況を把握することができる。場所(5)と(6)の温度差と
場所(9)と(10)の温度差を比較することにより、空調機
が正常に熱交換しているか否かの評価ができる。また、
場所(5)と(6)の温度差が設計値と異なる場合、空調機内
で配管の流量を制御するバルブや管路自体に問題が生じ
ている可能性などを予測することができる。同様に、場
所(9)と(10)の温度差が設計値と異なる場合も、ダクト
管に問題が生じている可能性を予測することができる。
また、場所(7)と(8)に温度センサおよび流量センサを設
置し、ファンコイルユニットの運転状態を評価すること
ができる。場所(7)と(8)の温度差と場所(8)の流量を検
出し、各値が設計値と異なる場合、ファンコイルユニッ
トに何らかの問題が発生していることを予測することが
できる。
【0041】また、上述した構成の配管調査システムで
は、検査する配管1毎に作業員が情報端末4を移動させ
て配管の個体情報の読み出し又は書き換え、あるいは配
管状態の検出を実施しているが、情報端末4の機能を特
定の場所(例えば管理室)に設置し、通信回路部3同士
を双方向通信可能にネットワーク化することで、一箇所
で配管状態を監視したり、特定の配管の個体情報の読み
出し又は書き換えを実施したりすることも可能である。
この事により、一つの場所からいつでもどこの配管でも
信号の授受が可能になる。また、配管に問題が発生した
時には警報やランプ点灯などで有効に人に知らせること
ができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の配管調査
システムは、配管の個体情報を記憶している記憶部を配
管と共に設置し、通信回路部と非接触で双方向通信可能
な情報端末により、通信回路部を介して、記録部から配
管個体情報を読み出したり、記録部の配管個体情報を書
き換えたりする構成により、配管が遮蔽部材に隠れた状
態のまま作業員は配管の個体情報を瞬時に確認すること
ができる。
【0043】また、配管に状態検出部と通信回路部を設
け、通信回路部と非接触で双方向通信可能な情報端末に
より、通信回路部を介して、状態検出部に配管状態を検
出させ、その検出結果を取得する構成とすれば、配管が
遮蔽部材に隠れた状態のまま配管の状態を容易に知るこ
とができる。この配管調査システムは、情報端末からの
信号を通信回路部が受信すると情報端末に検出結果が送
られる構成であるので、情報端末への応答の有無によっ
て配管自体の存在を知ることも可能である。このため、
例えば建築構造物の竣工図を見ないでも、あるいはこの
図面が間違っていても作業員は現地にて簡単に配管の場
所を探すことができる。さらに、上記の配管調査システ
ムにおいて、通信回路部は情報端末からの所定の信号に
より読み出し又は書き換え可能である配管個体情報を記
憶する配管情報記憶部を有することにより、配管が遮蔽
部材に隠れた状態にあっても、配管個体情報を瞬時に読
み出したり書き換えたりすることができる。
【0044】上記のような配管調査システムによれば、
建物構造物における配管の点検や更新作業が従来に比べ
て大幅に時間を短縮でき、コストも削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管調査システムを実施する装置例を
表した概略図である。
【図2】図1に示した通信回路部のブロック図である。
【図3】図1に示した情報端末のブロック図である。
【図4】図1〜図3に示した構成の配管調査システムで
水配管の状態を評価する方法例を説明するための図であ
る。
【図5】図1〜図3に示した構成の配管調査システムを
水配管に適用する場合の状態検出部の例を示す図であ
る。
【図6】図1〜図3に示した構成の配管調査システムを
水配管に適用する場合の状態検出部の例を示す図であ
る。
【図7】図1〜図3に示した構成の配管調査システムに
おける状態検出部の配置例を示す図である。
【図8】本発明の配管調査システムを空調システムに適
用した実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 配管 1a 曲げ部 2、2A、2B、2C、2D 状態検出部 3 通信回路部 4 情報端末 5 遮蔽部材 6 受信部 7 入手部 8 配管情報記憶部 9 送信部 10 入力部 11 変換部 12 送受信部 13 評価部 14 表示部 15 制御部 16 錆び 17 断熱材 18A、18B 水質センサ 19A、19B 温度センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/00 G01N 27/26 351P 27/26 351 F16L 55/00 D 27/416 G01N 27/46 351E 353G Fターム(参考) 2G050 AA01 BA01 CA02 EB03 EC01 2G055 AA02 AA05 AA12 BA12 CA06 CA07 CA18 CA23 DA02 EA08 FA06 2G060 AA06 AC03 AC05 AD01 AD04 AE17 AE18 AE28 AF15 EA08 EB02 FA01 HC07 HC10 HC21 HD03 KA01 KA05 KA14 3J071 AA02 EE06 EE08 EE13 EE16 EE18 EE19 EE21 EE22 EE27 EE37 EE38 EE39 FF03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管を調査する配管調査システムであっ
    て、 少なくとも配管個体情報に関する信号を送受信する情報
    端末と、 配管と共に設置され、読み出し及び書き換え可能な配管
    個体情報を記憶している記憶部を含む通信回路部とを備
    え、 通信回路部は、情報端末から非接触で信号を受けると、
    この信号に対応する配管データを記録部から読み出し、
    情報端末へ信号波で送出する機能を有することを特徴と
    する配管調査システム。
  2. 【請求項2】 配管を調査する配管調査システムであっ
    て、 配管と共に設置され、配管の状態を検出する状態検出部
    と、 少なくとも配管状態の検査に関する信号を送受信する情
    報端末と、 配管の外側で状態検出部に接続され、情報端末から非接
    触で信号波を受けると状態検出部に配管状態を検出さ
    せ、その検出結果を情報端末へ信号波で送出する機能を
    含む通信回路部と、を備えた配管調査システム。
  3. 【請求項3】 通信回路部は情報端末からの所定の信号
    により読み出し又は書き換え可能である配管個体情報を
    記憶する配管情報記憶部を有する、請求項2に記載の配
    管調査システム。
  4. 【請求項4】 状態検出部による配管状態の検出結果に
    基づいて配管状態を評価する評価部をさらに備えた請求
    項2又は3に記載の配管調査システム。
  5. 【請求項5】 評価部は、1または複数の状態検出部に
    よる検出結果を比較することにより状態検出部間におけ
    る配管の状態を評価する、請求項4に記載の配管調査シ
    ステム。
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