JP2003269600A - 車両用変速装置の制御方法 - Google Patents

車両用変速装置の制御方法

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JP2003269600A JP2002066280A JP2002066280A JP2003269600A JP 2003269600 A JP2003269600 A JP 2003269600A JP 2002066280 A JP2002066280 A JP 2002066280A JP 2002066280 A JP2002066280 A JP 2002066280A JP 2003269600 A JP2003269600 A JP 2003269600A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主変速機である無段変速機と副変速機である
有段変速機とを直列に接続した車両用変速装置におい
て、副変速機の締結機構の耐久性が過剰なものになるこ
とを抑制し、かつ、変速動作に伴って副変速機が過度に
高温となることを抑制することのできる、車両用変速装
置の制御方法を提案する 【解決手段】 本発明による車両用変速装置の制御方法
においては、副変速機の増速側への変速動作に際し、ま
ず主変速機を減速側へ変速して副変速機側へトルク入力
を行うことにより副変速機の出力軸回転数を上昇させ、
その回転数がエンジン回転数と等しくなった時点で副変
速機の変速動作を行う。それによって副変速機のクラッ
チの小型・軽量化を実現可能とすると共に、クラッチ動
作に伴う発熱を抑制することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機と有段
変速機とを直列に接続した車両用変速装置の制御方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】かかる車両用変速装置の制御方法とし
て、例えば特開平5-10428号公報および特開平5-79554号
公報にそれそれ記載されているものがある。
【0003】前者は副変速機である有段変速機の変速動
作が開始すると、主変速機である無段変速機の目標変速
比を副変速機のギヤ段切り換え後の変速比に基づいて決
定し、副変速機の変速動作中は、無段変速機の変速比を
前記目標変速比とし、それによって有段変速比のアップ
シフト時に目標入力回転速度のアンダーシュートを防止
し、運転者の違和感を解消するものである。
【0004】また後者は副変速機のシフトアップ動作が
開始すると、無段変速機を所定時間、所定の変速速度で
速やかに減速変速させることにより、入力回転数の上昇
を抑制し、変速ショックの防止を図るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の場合も有段変速機側での変速動作を開始してから無段
変速機側での変速動作を開始していることから、有段変
速機の締結機構(クラッチ)の締結の際に、この締結機
構において過大なエネルギー吸収が発生する。そのため
クラッチ自体の耐久性を向上させる必要があり、これは
車両の製造コストを増加させる要因の一つとなり得る。
また、有段変速機において高熱が発生し、特に変速動作
を行うための流体圧アクチュエータの作動流体が過度に
高温となり得るという問題もある。
【0006】本発明の目的は、上記の問題に鑑み、主変
速機である無段変速機と副変速機である有段変速機とを
直列に接続した車両用変速装置において、副変速機の締
結機構の耐久性が過剰なものになることを抑制し、か
つ、変速動作に伴って副変速機が過度に高温となること
を抑制することのできる、車両用変速装置の制御方法を
提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、請求項1に記載のごとく、主変速機である無段変速
機の前段に、副変速機である、締結機構と、この締結機
構を動作させるアクチュエータと、遊星歯車機構とを具
える有段変速機を直列に接続した車両用変速装置におい
て、前記副変速機を1速から2速へ変速させるに際し、
まず、前記主変速機を減速側に変速することにより前記
主変速機の入力軸側から前記副変速機の出力軸側へのト
ルク入力により前記副変速機の出力軸回転数を上昇さ
せ、その後前記副変速機の出力軸回転数が該副変速機の
入力軸回転数とほぼ等しくなった時点で、前記締結機構
を動作させて2速へ変速する事を特徴とするものであ
る。
【0008】
【発明の効果】かかる本発明による車両用変速装置の制
御方法においては、副変速機である有段変速機の増速側
への変速動作(1速から2速)を行う場合、最初に主変
速機である無段変速機を減速側へ変速し、それによって
主変速機の入力軸側から副変速機の出力軸側へトルクを
入力して副変速機の出力軸回転数を上昇させ、この副変
速機における出力軸回転数が入力軸回転数、すなわちエ
ンジン回転数と等しくなった時点で、副変速機の締結機
構を動作させることにより変速動作を行うこととしてい
る。
【0009】それによって、副変速機での増速側への変
速動作における締結要素(クラッチ)が吸収するエネル
ギーが過大なものとなることを抑制し、過度に耐久性の
高いクラッチを使用する必要がなくなることから、クラ
ッチのみならず副変速機自体を小型化、軽量化すること
もでき、車両の製造コスト削減に寄与し得ることとな
る。またクラッチでのエネルギー吸収に伴う熱の発生も
抑制し得ることともなり、変速動作を行うための流体圧
アクチュエータの作動流体が過度に高温となることを防
ぐことができるようになる。
【0010】また本発明による車両用変速装置の制御方
法においては、請求項2に記載のごとく、主変速機であ
る無段変速機側での減速動作において、副変速機の入力
軸側、すなわちエンジンのトルクを低下させるように制
御することが望ましく、この場合、請求項3に記載のご
とく、エンジントルクの制御を、エンジンスロットルの
電子制御により行うことがさらに好適である。
【0011】エンジントルク、すなわち副変速機に入力
されるトルクを低下させることにより、クラッチの締結
動作の際にクラッチが吸収するエネルギーを小さくする
ことが可能となり、本発明による作用効果をより顕著な
ものとすることができる。
【0012】特にエンジントルクの制御を、エンジンス
ロットルの電子制御を用いて行うことにより、正確で信
頼性の高い制御を行うことが可能となり、本発明による
作用効果をさらに顕著なものとすることができる。
【0013】さらに本発明による車両用変速装置の制御
方法においては、請求項4に記載のごとく、副変速機に
おける増速側への変速動作に伴う主変速機の減速動作
を、エンジンのトルクが所定値以下の場合にのみ行うこ
とが好適である。
【0014】つまり、エンジントルクが、これを減少さ
せる必要がない程度に低い場合には、前述したエンジン
トルクを低下させないようにし、それによって不必要な
制御動作を行うことなく、本発明による作用効果をより
一層顕著なものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について説明する。
【0016】図1は本発明の一実施形態に係る車両用変
速装置の構成を示す断面図である。先ず本装置における
伝動経路の概略を説明するに、エンジン(原動機)1か
らの回転は、後に詳細に説明する副変速機20および変速
機入力軸3を経て、前後進切り換え機構4に伝達される。
【0017】この前後進切り換え機構4は、Dレンジで
の前進走行時においては前進クラッチ4aを締結されてト
ルクコンバータ2からのエンジン回転をそのまま伝達
し、Rレンジでの後進走行時においては後進ブレーキ4b
を締結されてトルクコンバータ2からのエンジン回転を
減速、逆転下に伝達し、P,Nレンジでの駐停車時にお
いては前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bの双方を解
放されてトルクコンバータ2からのエンジン回転を後段
に伝達しなくする。
【0018】前後進切り換え機構4の後段には、2個の
トロイダル伝動ユニット(フロント側トロイダル伝動ユ
ニット5およびリヤ側トロイダル伝動ユニット6)を、後
述するように同軸背中合わせに配置して設ける。これら
トロイダル伝動ユニット5,6はそれぞれ、入力ディスク
7と、これに同軸に対向配置した出力ディスク8と、対応
する入出力ディスク7,8間に介在させた一対ずつのパワ
ーローラ9とを具えた同様な構成とする。なお、図示の
変速装置では、前後進切り換え機構4とトロイダル伝動
ユニット5,6とで主変速機を構成するものとする。
【0019】両トロイダル伝動ユニット5,6は、それぞ
れの出力ディスク8が背中合わせになるよう同軸に配置
し、この配置に当たっては、それぞれの入力ディスク7
を主軸10に回転係合させて前後進切り換え機構4からの
回転が共通に入力されるようになし、それぞれの出力デ
ィスク8を主軸10上に回転自在に支持する。また両出力
ディスク8は中空出力軸11を介して相互に一体結合し、
この中空出力軸11上に出力歯車12を固設する。
【0020】出力歯車12は、カウンターシャフト13の前
端におけるカウンターギヤ14に噛合させ、カウンターギ
ヤ14の後端を出力歯車組15を経て、主軸10の後方へ同軸
配置した変速機出力軸16に駆動結合させる。
【0021】前後進切り換え機構4からの回転は両入力
ディスク7へ共通に伝達され、入力ディスク7の回転は対
応するパワーローラ9を介して出力ディスク8に達し、こ
の回転が共通な出力歯車12から、これに噛合するカウン
ターギヤ14およびカウンターシャフト13、並びに出力歯
車組15を順次経て変速機出力軸16から取り出される。
【0022】変速に際しては、パワーローラ9を自己の
回転軸線が入出力ディスク7,8の回転軸線と交差する中
立位置から同期して同位相で(同じ変速方向に)オフセ
ットさせると、パワーローラ9が回転時の分力によりパ
ワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに同期し
て同位相で傾転され、これにより入出力ディスク7,8に
対するパワーローラ9の接触軌跡円弧径が連続的に変化
して所定の無段変速を行うことができる。なお変速比が
指令変速比になったところで、パワーローラ9を上記オ
フセットが0の初期ストローク位置に戻すことで、パワ
ーローラ9の自己傾転は行われなくなり指令変速比を保
つことができる。
【0023】さて、図示の変速装置は、従来のトロイダ
ル型無段変速機におけるトルクコンバータを副変速機20
に置換したものとなっている。この副変速機20は、図2
に実態構成を示すが、ハウジング21を具え、このハウジ
ング21をドライブプレート22を介してエンジン1のクラ
ンクシャフトに結着し、このハウジング21内に以下の部
品を組み込んで副変速機20を構成している。
【0024】つまり、トロイダル伝動ユニット5,6とで
主変速機を構成する前後進切り換え機構4の入力軸(主
変速機の入力軸)3をハウジング21内に挿入し、図2に示
すごとく入力軸3の挿入端部上に単純遊星歯車組23を装
着する。単純遊星歯車組23はサンギヤ23sと、リングギ
ヤ23rと、これら両ギヤに噛合する複数のピニオン23p
と、該ピニオン23pをピニオンシャフト23tを介して回転
自在に支持するキャリア23cとから成る通常のものとす
る。
【0025】単純遊星歯車組23のキャリア23cを入力軸3
に駆動結合すると共に、高速段選択クラッチ24のクラッ
チハブ24hにも駆動結合する。単純遊星歯車組23のリン
グギヤ23rは、ワンウェイクラッチ25を介し中空の固定
軸26上に乗せてエンジン1の回転と逆方向に回転し得な
いようにする。そしてワンウェイクラッチ25は、図2に
明示するごとくワンウェイクラッチ25のインナレース25
iを中空固定軸26(変速機ケース)に固定すると共にア
ウタレース23oをリングギヤ23rに接続して、中空固定軸
26およびリングギヤ23r間に介在させる。
【0026】高速段選択クラッチ24は上記したクラッチ
ハブ24hのほかに、ハウジング21内に回転自在に収納し
たクラッチドラム24dを具え、このクラッチドラム24dを
高速段用ダンパー27を介してハウジング21に駆動結合す
る。クラッチドラム24dは更に、低速段用ダンパー28を
介して単純遊星歯車組23のサンギヤ23sに駆動結合す
る。
【0027】高速段選択クラッチ24には更に、図2に示
すごとくクラッチドラム24d内に軸線方向摺動可能に嵌
合したクラッチピストン24pを具え、このピストン24pを
油圧αで図2の左方へストロークさせる時、高速段選択
クラッチ24は図3に示すごとき締結によりクラッチドラ
ム24dおよびクラッチハブ24h間を結合し、この時高速段
用ダンパー27からの回転が低速段用ダンパー28を経由す
ることなくキャリア23cを経て入力軸3にそのまま(高
速:直結段選択状態で)伝達される。
【0028】しかし、ピストン24pへの油圧αがなくて
高速段選択クラッチ24が図1に示すごとく解放されてい
る時は、高速段用ダンパー27からの回転が低速段用ダン
パー28を経由して単純遊星歯車組23のサンギヤ23sに達
する。ここでサンギヤ23sは、高速段選択クラッチ24が
解放されているため、またワンウェイクラッチ25がリン
グギヤ23rのエンジン1と逆方向の回転を阻止しているた
め、キャリア23cを減速下に同方向へ回転駆動し、動力
は低速段選択状態で入力軸3に伝達される。
【0029】なお高速段用ダンパー27のダンパー特性は
上記の高速段選択状態(直結段選択状態)で要求される
特性に設定し、低速段用ダンパー28は上記の低速段選択
状態で要求される特性に設定しておく。
【0030】ここで図2に示す前後進切り換え機構4の実
態構成を補足説明するに、前後進切り換え機構4は前記
した前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bの他に、単純
遊星歯車組4cを具える。
【0031】そして前進クラッチ4aを油圧βにより締結
する時は、単純遊星歯車組4cのサンギヤ4dおよびリング
ギヤ4e間が結合されて単純遊星歯車組4cを全ての回転メ
ンバが一体的に回転されるインターロック状態となし、
入力軸3からの回転をそのまま後段のトロイダル伝動ユ
ニット5,6(図1参照)へ伝達することによりDレンジ
での前進走行を可能にする。また後進ブレーキ4bを図2
の油圧γにより締結する時は、単純遊星歯車組4cのキャ
リア4fが固定されて入力軸3からの回転を減速、逆転下
にサンギヤ4dより後段のトロイダル伝動ユニット5,6へ
伝達することによりRレンジでの後進走行を可能にす
る。
【0032】しかして、P,Nレンジでの駐停車時にお
いては前進クラッチ4aおよび後進ブレーキ4bの双方を解
放させて入力軸3からの回転を後段のトロイダル伝動ユ
ニット5,6へ伝達させないことで駐停車を可能にする。
【0033】次に図4は、本発明による車両用変速装置
の制御方法に係る制御システムの構成を概略示すブロッ
ク図である。この制御システムは、前述したエンジン
1、主変速機である無段変速機4,5,6、副変速機である
有段変速機20、自動変速機制御ユニット(ATCU)30、エン
ジン制御モジュール(ECM)40およびアクセル41からな
る。
【0034】ATCU30は主変速機および副変速機の制御に
係わるものであり、主変速機からは入力軸回転数および
出力軸回転数を、ECM40からはエンジン回転数およびア
クセル開度をそれぞれ情報として入力し、これらの情報
に基づいて主変速機に対して変速動作のための変速指令
を、副変速機に対して変速動作のための遊星歯車クラッ
チ締結指令を、またECM40に対してエンジン回転数を維
持するためのエンジン回転keep指令をそれぞれ出力す
る。
【0035】一方ECM40はエンジン制御に係わるもので
あり、運転者のアクセル41の操作に基づくアクセル開度
およびエンジン1からのエンジン回転数を情報として入
力し、これらの情報に基づいてエンジン1に対してスロ
ットル開度指令を出力すると共に、ATCU30に対してエン
ジン回転数およびアクセル開度を出力する。
【0036】図5は、前述した本発明に係る車両用変速
装置の制御方法による制御処理手順を示すフローチャー
トである。以下、その手順について説明する。なお、こ
のフローチャートで示されるプログラムは、図4に示すA
TCU30に組み込まれている制御プログラムのサブルーチ
ンの一つとして実行されるものである。
【0037】まずステップS11において、副変速機20に
対して1速から2速への変速要求が有るか否かをチェック
する。ここで、副変速機20に対する1速から2速への変速
要求が出される場合とは、例えば主変速機(無段変速
機)で実現できる変速比を、副変速機が2速の状態でも
実現可能である場合である。変速要求の有無をチェック
した結果、変速要求が有れば次のステップS12へ進み、
変速要求が無ければ処理を終了してメインプログラムへ
戻る。
【0038】続くステップS12においては、ECM40から得
たアクセル開度の値が所定のしきい値よりも小さいか否
かをチェックする。ここで図6を参照すると、この図は
変速動作前後および変速動作中におけるアクセル開度の
時間変化を示すタイムチャートである。図示のように、
アクセル開度が所定のしきい値を下回った時点で変速動
作を許可することとしているからである。
【0039】本ステップS12でアクセル開度の値をチェ
ックした結果、しきい値を下回っていれば次のステップ
S13へ進み、しきい値を下回っていなければ処理を終了
してメインプログラムへ戻る。
【0040】次にステップS13において、無段変速機
(主変速機)の目標入力回転数をECM40から得たエンジ
ン回転数に設定し、主変速機を減速側に変速する。また
これと並行してエンジン回転数が変化しないようにスロ
ットルを制御する。ここで図7を参照すると、この図は
変速動作前後および変速動作中における主変速機の時間
変化を示すタイムチャートである。本ステップS13での
処理により、図示のように主変速機の変速比を減速側、
すなわち変速比が大となる方向に変速させる。
【0041】また図8の変速動作前後および変速動作中
におけるエンジン回転数の時間変化を示すタイムチャー
トに示すように、エンジン回転数を変速動作が終了する
まで所定の値に維持する。具体的には、ATCU30からECM4
0に対してエンジン回転keep指令が出され、ECM40から
は、この指令に応じたスロットル開度指令がエンジン1
に対して出される。
【0042】さらにステップS14において、主変速機の
入力回転数がエンジン回転数とほぼ等しくなっているか
否かをチェックし、入力回転数がエンジン回転数とほぼ
等しくなっていればステップS15へ進み、そうでなけれ
ば処理を終了してメインプログラムへ戻る。
【0043】そしてステップS15において、副変速機20
のクラッチ締結により副変速機20の変速動作(1速から2
速)を行い、その後メインプログラムへ復帰する。図9
は、このときの副変速機20の動作、特に遊星歯車の回転
数を示すタイムチャートである。図9において、入力側
の遊星歯車(サンギヤ)の回転数は前述したようにエン
ジン回転数が一定値に維持されることから変速終了まで
一定に保たれる。一方、出力側の遊星歯車(キャリア)
の回転数は主変速機の変速比の上昇(増速側への変速)
によって上昇する。その後両者の回転数が等しくなった
時点でクラッチを締結する。
【0044】クラッチが締結されて変速動作が終了する
と、増速側に変速がなされ、エンジン回転数も低下する
ことから(図8参照)、遊星歯車回転数も低下する。ま
た図10に示すように、遊星歯車の変速比も増速側への変
速であることから小さくなる。しかしながら、図11に示
すように主変速機は減速側へ、副変速機は増速側への変
速動作であるため、変速動作中における変速装置(T/M)
全体としての変速比は変化しない。
【0045】以上説明したように、本発明に係る車両用
変速装置の制御方法によれば、副変速機の増速側への変
速に際し、最初に主変速機である無段変速機を減速側へ
変速し、それによって主変速機の入力軸側から副変速機
の出力軸側へトルクを入力して副変速機の出力軸回転数
を上昇させ、この副変速機における出力軸回転数が入力
軸回転数、すなわちエンジン回転数と等しくなった時点
で、副変速機の締結機構を動作させることにより変速動
作を行うこととしていることから、副変速機での増速側
への変速動作における締結要素(クラッチ)が吸収する
エネルギーが過大なものとなることを抑制し、過度に耐
久性の高いクラッチを使用する必要がなく、クラッチの
みならず副変速機自体を小型化、軽量化することもで
き、車両の製造コスト削減に寄与し得ることとなる。ま
たクラッチでのエネルギー吸収に伴う熱の発生も抑制し
得ることともなり、変速動作を行うための流体圧アクチ
ュエータの作動流体が過度に高温となることを防ぐこと
ができるようになる。
【0046】なお、上述した実施形態においては、主変
速機がトロイダル型無段変速機である場合について説明
したが、本発明による制御方法は、主変速機が他の形式
の無段変速機の場合にも適用することができ、前述した
実施形態と同様の作用効果を奏し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る制御方法を適用する車両用変速
装置の構成を示す模式図である。
【図2】 図1の装置における副変速機の実態構成を、
前後進切り換え機構と共に示す半部縦断側面図である。
【図3】 同副変速機を高速段選択状態で示すと共に同
前後進切り換え機構を前進回転伝動状態で示す模式的側
面図である。
【図4】 本発明による車両用変速装置の制御方法に係
る制御システムの構成を概略示すブロック図である。
【図5】 本発明に係る車両用変速装置の制御方法によ
る制御処理手順を示すフローチャートである。
【図6】 図5のフローチャートにより変速制御を行っ
た場合のアクセル開度の時間変化を示すタイムチャート
である。
【図7】 図5のフローチャートにより変速制御を行っ
た場合の主変速機変速比の時間変化を示すタイムチャー
トである。
【図8】 図5のフローチャートにより変速制御を行っ
た場合のエンジン回転数の時間変化を示すタイムチャー
トである。
【図9】 図5のフローチャートにより変速制御を行っ
た場合の副変速機の遊星歯車回転数の時間変化を示すタ
イムチャートである。
【図10】 図5のフローチャートにより変速制御を行
った場合の副変速機の遊星歯車変速比の時間変化を示す
タイムチャートである。
【図11】 図5のフローチャートにより変速制御を行
った場合の変速装置全体での変速比の時間変化を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン(原動機) 3 自動変速機の入力軸 4 前後進切り換え機構 5 フロント側トロイダル伝動ユニット 6 リヤ側トロイダル伝動ユニット 7 入力ディスク 8 出力ディスク 9 パワーローラ 10 主軸 11 中空出力軸 12 出力歯車 13 カウンターシャフト 14 カウンターギヤ 15 出力歯車組 16 変速機出力軸 20 副変速機 21 ハウジング 22 ドライブプレート 23 単純遊星歯車組 23c キャリア 23r リングギヤ 23s サンギヤ 24 高速段選択クラッチ 24h クラッチハブ 24d クラッチドラム 24p クラッチピストン 25 ワンウェイクラッチ 26 中空固定軸 27 高速段用ダンパー 28 低速段用ダンパー 30 自動変速機制御ユニット(ATCU) 40 エンジン制御モジュール(ECM) 41 アクセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60K 41/28 B60K 41/28 3J062 F02D 9/02 F02D 9/02 N 3J552 341 341E 351 351M 11/10 11/10 K 29/00 29/00 H 41/04 310 41/04 310G 45/00 312 45/00 312M F16H 37/02 F16H 37/02 A C // F16H 59:46 59:46 63:06 63:06 63:12 63:12 Fターム(参考) 3D041 AA06 AC01 AC15 AC18 AC19 AD02 AD10 AD23 AE04 AE14 AE31 3G065 CA01 DA04 FA08 GA10 GA46 KA36 3G084 BA05 BA32 CA08 DA37 FA06 FA10 FA33 3G093 AA05 BA17 CB08 DA01 DA06 DB04 EA09 EB03 3G301 JA32 KB10 LA01 PE01Z PF00Z PF03Z 3J062 AA02 AA18 AB01 AB33 AC03 CG01 CG32 CG82 3J552 MA01 MA06 MA12 MA13 MA21 NA01 NB01 NB04 PA61 PA64 RA02 RA15 SB33 SB35 VA32W VA37W

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主変速機である無段変速機の前段に、副
    変速機である、締結機構と、この締結機構を動作させる
    アクチュエータと、遊星歯車機構とを具える有段変速機
    を直列に接続した車両用変速装置において、 前記副変速機を1速から2速へ変速させるに際し、ま
    ず、前記主変速機を減速側に変速することにより前記主
    変速機の入力軸側から前記副変速機の出力軸側へのトル
    ク入力により前記副変速機の出力軸回転数を上昇させ、 その後前記副変速機の出力軸回転数が該副変速機の入力
    軸回転数とほぼ等しくなった時点で、前記締結機構を動
    作させて2速へ変速する事を特徴とする車両用変速装置
    の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、 前記主変速機の減速動作に伴い、前記副変速機の入力軸
    と接続しているエンジンのトルクを低下させるように制
    御することを特徴とする車両用変速装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、 前記エンジントルクの制御を、エンジンスロットルの電
    子制御により行うことを特徴とする車両用変速装置の制
    御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の方法において、 前記主変速機の減速動作を、前記副変速機の入力軸と接
    続しているエンジンのトルクが所定値以下の場合にのみ
    行うことを特徴とする車両用変速装置の制御方法。
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