JP2003268500A - 被削性に優れた熱間工具鋼及びその製造方法 - Google Patents

被削性に優れた熱間工具鋼及びその製造方法

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JP2003268500A
JP2003268500A JP2002072988A JP2002072988A JP2003268500A JP 2003268500 A JP2003268500 A JP 2003268500A JP 2002072988 A JP2002072988 A JP 2002072988A JP 2002072988 A JP2002072988 A JP 2002072988A JP 2003268500 A JP2003268500 A JP 2003268500A
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steel
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JP2002072988A
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Toshimitsu Fujii
利光 藤井
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】靭性,耐ヒートチェック性等金型寿命に関係し
た特性を維持しつつ被削性の改善された熱間工具鋼を提
供する。 【解決手段】熱間工具鋼を、重量%でC :0.30超過〜0.
60%,Si:0.02〜2.00%,Mn:0.1〜3.0%,P :0.001
〜0.050%,S :0.005超過〜0.050%,Cr:3.5超過〜6.
5%,Mo+1/2W:0.3〜5.0%,V :0.05〜2.50%,Al:0.
0010〜0.0200%,Ca:0.0005〜0.0100%,O :0.0005〜
0.0100%,N :0.003〜0.040%残部実質的にFeの組成と
なし、且つCa含有の硫化物系介在物の中にCaO含有の酸
化物系介在物を核として含んだ2重構造の介在物を視野
面積3.5mmあたり5.0個以上生成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は熱間鍛造型,熱間
プレス型,ダイカスト金型,熱間押出し型等に用いられ
る熱間工具鋼、詳しくは靭性,耐ヒートチェック性等の
金型寿命に関する特性を維持しつつ被削性を向上し、金
型製作時間を短縮可能となした被削性に優れた熱間工具
鋼及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記の熱間鍛造型,熱間プレス
型,ダイカスト金型,熱間押出し型等の用途には通常SK
D61,SKD6,SKD62等の5%Cr系熱間工具鋼が使用されて
いる。この場合、(ア)焼なまし材を荒加工した上で焼入
焼戻し処理を行って所定の硬さとしたのち、仕上加工を
行って所望の金型とすることが一般的である。
【0003】また、(イ)製品ロット数が少ない場合など
においては金型寿命がそれほど長くなくても良いため、
SKD61に快削元素としてのSを多く添加し(0.1%程
度)、鋼材メーカーでHRC40程度に焼入焼戻し処理を行
って所謂プリハードン鋼として出荷し、これをユーザー
側で直接荒加工から仕上加工までを行う場合もある。
【0004】これに対し、(ウ)最近加工量の少ない金
型、即ち深彫りしなくても良い金型ではSKD61等の焼な
まし材をユーザーが購入したのち、ユーザー側で所定の
硬さに焼入焼戻し処理を行い、直接荒加工から仕上加工
までを行うことも試みられている(直彫り加工)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら(ア)の方
法の場合、金型製造のための所要工程数,時間が長く、
更にまた切削工具のために多くのコストがかかる問題が
あり、これを背景として金型の加工時間短縮や切削工具
のためのコスト低減に対するニーズが高まっている。即
ち焼なまし状態,焼入焼戻し状態での被削性向上のニー
ズが高まっている。
【0006】上記(イ)の方法の場合、焼入焼戻し処理の
ために金型を移動させる必要がなく、従って金型の納期
の短縮化を図ることができる利点がある。しかしながら
Sを多く(0.1%)添加した鋼では伸長したMnS介在物が
多く存在しており、このことによって金型の寿命が短く
なってしまう問題がある。即ち(イ)の方法で金型を製造
する場合において、金型の寿命向上が求められている。
【0007】他方(ウ)の方法の場合、従来そのための専
用鋼がなく、多額の切削工具費用をかけて時間短縮を図
っているのが実情である。またこの(ウ)の方法の場合、
焼入焼戻し処理して硬さを高めた状態で荒加工から仕上
加工までを行うため、深彫りが必要な金型への適用が困
難であるといった問題があった。
【0008】このような問題を解決するために、本発明
者はSを添加し被削性を付与するとともに、更に別の元
素を添加することにより硫化物を球状化し、靭性や耐ヒ
ートチェック性等の劣化を抑制するという考え方で種々
検討を行い開示して来た。例えば特開平10−6058
5「熱間工具鋼」,特願2000−280290「熱間
工具鋼」等が挙げられる。
【0009】特開平10−60585は、S,Te,Caを
複合添加することにより硫化物を球状化するという考え
方であるが、環境問題からTeの使用に規制がかかるとの
予想があり、実際への適用には若干の難点があった。ま
た特願2000−280290は、S,Zrの複合添加或
いはS,Zr,Caの複合添加により硫化物を球状化すると
いう考え方であるが、製造時期により硫化物の球状化の
程度にバラツキがあり更に改善の必要があった。
【0010】尚これらの従来鋼では、CaOやZrO等の酸
化物が硫化物の核になってはいるが、後から述べる本発
明の特徴であるCaO-AlO系酸化物を核とする2重構
造介在物は存在せず、開示文章の中でも言及していな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の被削性に優れた
熱間工具鋼及びその製造方法はこのような課題を解決す
るために案出されたものである。而して請求項1のもの
は、重量%で、C :0.30超過〜0.60%,Si:0.02〜2.00
%,Mn:0.1〜3.0%,P :0.001〜0.050%,S :0.005
超過〜0.050%,Cr:3.5超過〜6.5%,Mo+1/2W:0.3〜
5.0%,V :0.05〜2.50%,Al:0.0010〜0.0200%,C
a:0.0005〜0.0100%,O :0.0005〜0.0100%,N :0.0
03〜0.040%残部実質的にFeの組成を有し、且つCa含有
の硫化物系介在物の中にCaO含有の酸化物系介在物を核
として含んだ形態の介在物の個数が視野面積3.5mm
たり5.0個以上であることを特徴とする。
【0012】請求項2のものは、重量%で、C :0.30超
過〜0.60%,Si:0.02〜2.00%,Mn:0.1〜3.0%,P :
0.001〜0.050%,S :0.005超過〜0.050%,Cr:3.5超
過〜6.5%,Mo+1/2W:0.3〜5.0%,V :0.05〜2.50%,
Al:0.0010〜0.0200%,Ca:0.0005〜0.0100%,O :0.
0005〜0.0100%,N :0.003〜0.040%残部実質的にFeの
組成を有し、且つCa含有の硫化物系介在物の中にCaO含
有の酸化物系介在物を核として含んだ形態の介在物の占
有面積が視野面積3.5mmあたり0.5×10−3mm 以上で
あることを特徴とする。
【0013】請求項3のものは、請求項1,2の何れか
において、前記酸化物系介在物のCaO含有量が重量%で8
〜62%であり、前記硫化物系介在物のCa含有量が1.0%
以上であることを特徴とする。
【0014】請求項4のものは、請求項1〜3の何れか
において、Ni:≦2.0%,Cu:≦1.0%,Co:≦5.0%,B
:≦0.010%,Nb:≦1.0%,Ta:≦1.0%の何れか1種
又は2種以上を更に含有していることを特徴とする。
【0015】請求項5のものは、請求項1〜4の何れか
において、以下の式の条件を満たす範囲内でSをSe,Te
で置換したことを特徴とする。 S+0.4Se+0.25Te:0.005超過〜0.050%
【0016】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、Ti:≦0.030%,Zr:≦0.030%の1種又は2
種を更に含有していることを特徴とする。
【0017】請求項7は熱間工具鋼の製造方法に関する
もので、請求項1〜6の何れかに規定する成分の合金を
溶解して成分調整するにあたり、溶湯の組成が下記を満
たすようにS,Al及びCaを添加することを特徴とする。 [S]/[O]:8〜40,[Ca]×[S]:1×10−5〜1×10−3
[Ca]/[S]:0.01〜20,[Al]:0.001〜0.020%
【0018】
【作用及び発明の効果】以上のように本発明は、熱間工
具鋼において合金の成分組成を上記特定の組成となして
鋼中に所定の介在物、即ちCa含有の硫化物系介在物の中
にCaO含有の酸化物系介在物を核として含んだ形態の介
在物を生成させ、且つその介在物を視野面積3.5mm
たり5.0個以上存在させたものである。
【0019】本発明者は、熱間工具鋼にS,Al,Ca,Oを
適量づつ添加混合したところ、鋼中に生成した介在物が
2重構造を成す球状に近い介在物であることを見出し
た。そしてその2重構造の略球状の介在物を調査したと
ころ、CaO-AlOを主とした酸化物系介在物を核とし
てその外側に(Ca,Mn)Sが晶出したものであることが
判明した。
【0020】快削成分としてのSを含有させたS添加鋼の
場合、鋼中にMnS介在物が生成し、そのMnSによって鋼の
被削性が向上する。しかしこのS添加鋼の場合、被削性
は向上するものの靭性,耐ヒートチェック性等の金型寿
命に関する特性が大きく劣化する。
【0021】その理由は、後に詳述するようにこのMnS
介在物の場合鋼の鍛伸方向に長く伸長した形態をなして
おり、これを起点としてクラックが発生し易いとともに
一旦クラックが発生するとそのクラックが伸長したMnS
介在物に沿って進行し易いことによるものであると考え
られている。
【0022】これに対し本発明に従う熱間工具鋼の場合
生成した介在物が、CaO含有の酸化物系介在物を核とし
てその外側をCa含有の硫化物系介在物が包み込んだ2重
構造の球状に近い(以下単に略球状とする)ものであ
り、介在物の生成によって靭性や耐ヒートチェック性等
の金型寿命に関する特性の劣化が抑制されるものと考え
られる。但し介在物によるこの効果を生ぜしめるために
は視野面積3.5mmあたり5.0個以上介在物が存在する必
要がある(請求項1)。
【0023】或いはまた介在物の占有面積が視野面積3.
5mmあたり0.5×10−3mm以上であることが必要であ
る(請求項2)。かかる本発明の熱間工具鋼は、同一硬
さにて耐ヒートチェック性が従来鋼と同等若しくは若干
劣る程度であり、焼なまし状態及び焼入焼戻し状態での
被削性が従来鋼より格段に優れている。従って本発明の
熱間工具鋼を一般的な製造工程である(ア)の方法に適用
すれば、加工時間短縮や切削工具費用の低減を図ること
ができる。
【0024】また上記(イ)に適用した場合、即ちプリハ
ードン鋼として供給すれば金型の納期を短縮でき、金型
寿命も確保することができる。更に上記(ウ)に適用した
場合、即ち直彫り用の熱間工具鋼に適用すれば、切削工
具費用をそれほどかけずに金型の納期短縮を実現するこ
とが可能となる。或いは深彫りが必要な金型への(ウ)の
方法の適用も可能となる。
【0025】本発明においては、酸化物系介在物におけ
るCaO含有量が重量%で8〜62%であることが望ましく、
また外側の硫化物系介在物におけるCa含有量が重量%で
1.0%以上であることが望ましい(請求項3)。
【0026】本発明ではまた、Ni:≦2.0%,Cu:≦1.0
%,Co:≦5.0%,B :≦0.010%,Nb:≦1.0%,Ta:
≦1.0%の何れか1種又は2種以上を合金成分として更
に含有させておくことができる(請求項4)。また以下
の式の条件を満たす範囲内でSをSe,Teで置換するかた
ちで用いることができる(請求項5)。 S+0.4Se+0.25Te:0.005超過〜0.050%
【0027】更にまたTi:≦0.030%,Zr:≦0.030%の
1種又は2種を合金成分として含有させることができる
(請求項6)。請求項7は熱間工具鋼の製造方法に関す
るもので、この請求項7に従って熱間工具鋼を製造する
ことで、上記形態の2重構造の略球状の介在物を良好に
生成させることができる。
【0028】次に本発明における各化学成分の限定理由
を以下に詳述する。 C :0.30超過〜0.60% Cは硬さ,耐摩耗性を確保するために必要であり、熱間
工具鋼として十分な硬さ,耐摩耗性を確保するためには
0.30%を超える添加が必要である。但し過度の添加は熱
間強度の低下を招くため上限を0.60%に限定する。
【0029】Si:0.02〜2.00%(好ましくは0.15〜0.60
%) Siは脱炭元素として必要な元素である。また焼戻し軟化
抵抗性を高めるためには添加すべき元素である。但し過
度に低減すると被削性が大幅に低下すること、また添加
量が多い場合には耐ヒートチェック性や靭性が低下する
ことから0.15〜0.60%の範囲にすることが望ましい。
【0030】Mn:0.1〜3.0% 焼入性及び硬さ確保のために必要である。またCaO-Al
Oを核に(Ca,Mn)Sの形で晶出し、2重構造介在物を
形成するためにも本発明では必要な元素である。この場
合において(Ca,Mn)Sを十分に形成するために0.1%以
上の添加が必要である。但し過度に添加すると加工性の
低下を招くため3.0%を上限とする。
【0031】P :0.001〜0.050% 靭性や耐ヒートチェック性を低下させるため低減するこ
とが好ましい元素であるが、不可避的に含有する元素で
ある。0.015%以下に低減することが好ましい。
【0032】S :0.005超過〜0.050% CaO-AlOを核に(Ca,Mn)Sの形で晶出し、被削性を
高めるために必要な元素である。この場合被削性を改善
する上で0.005%を超える添加が必要である。但し過度
に添加すると耐ヒートチェック性,靭性の低下を招くた
め上限を0.050%とする。両者のバランスを考慮すると
0.015〜0.035%の範囲が好ましい。
【0033】Cr:3.5超過〜6.5% 炭化物を形成して基地の強化や耐摩耗性を向上させるこ
と、また焼入性確保のために必要な元素である。このよ
うな効果を得るためには3.5%を超える添加が必要であ
る。但し過度の添加は焼入性や熱間強度の低下を招くた
め上限を6.5%とする。
【0034】Mo+1/2W:0.3〜5.0% 炭化物を形成して基地の強化や耐摩耗性を向上させるこ
と、また焼入性確保のために必要である。またこのよう
な効果を得るためには0.3%以上の添加が必要である。
但し過度の添加は靭性の低下を招くため上限を5.0%と
する。尚MoとWは同等の効果をもたらし、WはMoの約2倍
の原子量であることからMo当量で規定する。添加方法は
単独でも複合でも可。
【0035】V :0.05〜2.50% 炭化物を形成し、基地の強化や耐摩耗性向上のために必
要である。また微細な炭化物の形成により結晶粒の微細
化、ひいては靭性の向上にも有効な元素である。このよ
うな効果を得るためには0.05%以上の添加が必要である
が、過度に添加すると靭性の低下を招くため上限を2.50
%とする。
【0036】Al:0.0010〜0.0200% 本発明の特徴である2重構造介在物の核となるCaO-Al
O系酸化物の形成に必要な元素である。このような酸
化物を形成させるためには0.0010%以上の添加が必要で
ある。但し過度に添加すると硬質のAlOが単独で形
成され、耐ヒートチェック性や靭性を低下させるため上
限を0.0200%とする。
【0037】Ca:0.0005〜0.0100% 本発明の特徴である2重構造介在物の核となるCaO-Al
O系酸化物の形成に必要な元素である。また核の周辺
に(Ca,Mn)Sとして晶出し、MnS単独の場合に比べ被削
性を向上させる効果もある。但しCaO-AlO系酸化物
や(Ca,Mn)S系硫化物を形成させるためには0.0005%
以上の添加が必要。一方過度に添加するとCaSを形成し
て鋳造工程においてノズル閉塞が発生し、製造が困難と
なるため上限を0.0100%とする。
【0038】O :0.0005〜0.0100% 本発明の特徴である2重構造介在物の核となるCaO-Al
O系酸化物の形成に必要な元素である。但し添加量が
少ない場合核の数が減少し、略球状化した硫化物の数も
減少し、耐ヒートチェック性や靭性が低下するため0.00
05%以上の添加が必要。一方過度に添加するとAlO
等硬質の酸化物が多量に形成し、耐ヒートチェック性や
靭性が低下するため上限を0.0100%とする。耐ヒートチ
ェック性や靭性をより高めるためには0.0010〜0.0050%
の範囲で添加することが望ましい。
【0039】N :0.003〜0.040% 不可避的に含有される元素であり、下限を0.003%とす
る。またC,Cr,Mo,W,V等と結合して炭窒化物を形成
し、硬さや耐摩耗性の付与に有効な元素でもある。但し
過度に添加すると粗大な炭窒化物が形成して、靭性や耐
ヒートチェック性を低下させるため上限を0.040%とす
る。
【0040】Ni:≦2.0% 焼入性の向上、基地の強化に有効であり、必要に応じて
添加することができる。但し過度に添加すると加工性が
低下するために上限を2.0%とする。
【0041】Cu:≦1.0% 基地の強化に有効であり必要に応じて添加することがで
きる。但し過度に添加すると靭性が低下するため上限を
1.0%とする。
【0042】Co:≦5.0% 基地の強化に有効であり必要に応じて添加することがで
きる。但し過度に添加しても加工性が低下するため上限
を5.0%とする。
【0043】B :≦0.010% 焼入性を向上させるのに有効な元素であり必要に応じて
添加することができる。但し過度に添加すると熱間加工
性や靭性が低下するので上限を0.010%とする。
【0044】Nb:≦1.0% 炭窒化物を形成し、焼入時の結晶粒粗大化を防止する効
果がある。但し過度に添加すると粗大な炭窒化物が形成
して靭性や耐ヒートチェック性を低下させるため上限を
1.0%とする。
【0045】Ta:≦1.0% 炭窒化物を形成し、焼入時の結晶粒粗大化を防止する効
果がある。但し過度に添加すると粗大な炭窒化物が形成
し、靭性や耐ヒートチェック性を低下させるため上限を
1.0%とする。
【0046】S+0.4Se+0.25Te:0.005超過〜0.050% Se,TeはSと同等の特性を有する元素であり、Sを代替す
る元素として使用することが可能である。SeはSの約2.5
倍、TeはSの約4倍の原子量であり、S+0.4Se+0.25Teで
示されるS当量で規定する。被削性を改善するためにはS
当量が0.005%超過であることが必要である。但しS当量
が大きくなり過ぎると耐ヒートチェック性,靭性の低下
を招くため上限を0.050%とする。
【0047】Ti:≦0.030% TiO系酸化物を形成してMnS晶出の核となり、2重構造を
とらない硫化物の微細化ひいては特性の向上に寄与す
る。但し過度に添加すると粗大な酸化物や窒化物を形成
して耐ヒートチェック性を低下させるため上限を0.030
%とする。
【0048】Zr:≦0.030% ZrO系酸化物を形成してMnS晶出の核となり、2重構造
をとらない硫化物の微細化ひいては特性の向上に寄与す
る。但し過度に添加すると粗大な酸化物や窒化物を形成
して耐ヒートチェック性を低下させるため上限を0.030
%とする。
【0049】2重構造介在物の個数:視野面積3.5mm
あたり5.0個以上 2重構造介在物の面積:視野面積3.5mmあたり0.5×10
−3mm以上 十分な被削性,靭性,耐ヒートチェック性を得るために
は、少なくとも上記何れかの条件が必要である。機構と
しては下記が考えられる。
【0050】被削性:一般に介在物の被削性向上機構と
して次のことが知られている。MnSは応力集中による切
欠き効果や潤滑効果により被削性を高め、Caを含む酸化
物系介在物は切削工具と被削材間の拡散摩耗を抑制する
ことにより被削性を高める。本発明の2重構造の介在物
は両者の特性を併せ持っており、被削性向上効果が大き
いものと推定される。
【0051】靭性,耐ヒートチェック性:伸長した介在
物が存在すると介在物に沿って割れが進行し易い。これ
に対して本発明において生成する2重構造の介在物は中
心部にMnSよりは硬質のCaO-AlO系酸化物を含んでお
り、また比較的球状な介在物形態であるため、靭性や耐
ヒートチェック性の低下が抑制されると考えられる。
【0052】溶湯の成分調整時のS,Al,Caの添加方法 [S] /[O]:8〜40,[Ca]×[S]:1×10−5〜1×1
0−3,[Ca]/[S]:0.01〜20,[Al]:0.001〜0.020% 2重構造介在物の核となるCaO-AlO系酸化物を得る
ためには、適度に脱酸された溶鋼中にCaを添加する必要
がある。それはO量が低い場合にはCaSが生成し、CaOが
生成され難いためであり、一方O量が高い場合にはAlO
が過剰に生成され、CaOが生成され難いためである。
また適度のOが存在しても、相対的にS量が多ければCaS
が生成し、CaOが生成され難い。
【0053】更にAlOを生成するためには、少なく
とも0.001%以上のAlが存在することが必要である。但
しAl量が多過ぎるとAlOが単独で形成し易い。2重
構造介在物を形成させるためには、これらを考慮しS,A
l,Caを添加する必要があり、[S]/[O],[Ca]×[S],[C
a]/[S],[Al]量のバランスを上記に規定する。
【0054】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳しく説明す
る。 <実施例1> (1)表1,2に示す化学組成のSKD61系,SKD62系,SKD8
系の各種鋼150kgを真空溶解炉で溶解してその後鋳造
し、(2)更に□63mm材(63mm角材)に鍛造し、(3)870℃
×3h→徐冷の条件で焼なまし処理した。
【0055】
【表1】
【表2】
【0056】(4)続いて介在物測定試験片,被削性試験
片,シャルピー試験片,ヒートチェック試験片の各試験
片を荒加工し(被削性試験片については焼なまし材の被
削性評価用は仕上加工実施)、(5)その後各試験片を表
4に示す条件で焼入焼戻し処理して同表に示す硬さとし
た。
【0057】(6)次に各試験片を以下の形状,寸法に仕
上加工した。 ・介在物測定試験片 :□10×10mm ・被削性試験片 :□60×200mm ・シャルピー試験片 :JIS 3号 ・ヒートチェック試験片:φ15×5mm そして介在物測定試験片,被削性試験片,シャルピー試
験片,ヒートチェック試験片について、それぞれ以下の
方法で介在物評価,被削性試験,シャルピー試験,ヒー
トチェック試験を行った。
【0058】(7)介在物評価 鋼材の鍛伸方向で調査した。即ち試料を研磨後、EPMAで
介在物の組成を分析し、その後同一部位の光学顕微鏡写
真を撮影し、2重構造介在物についてその個数を計測す
るとともに、画像解析装置により介在物の面積を計測し
た。尚、光学顕微鏡による介在物評価の測定条件は次の
通りとした。 ・観察倍率:200倍 ・測定面積:12.6mm(0.42mm×30視野) ・対象介在物:最大長さ3μm以上 ・測定内容:介在物個数,介在物面積,アスペクト比
(介在物の長さと幅の比率:靭性や耐ヒートチェック性
の劣化抑制には介在物の球状化が有効であり、その指標
とした。アスペクト比については2重構造介在物も含め
た全介在物を対象に測定。)
【0059】(8)被削性試験 近年、採用が増加して来ている超硬ソリッドエンドミル
による高速切削により評価した。具体的には下記条件で
直線切削を行い、エンドミルにチッピングが発生した
り、摩耗が顕著になることにより切削不能(火花発生)
となるまでの切削距離を測定した。被削性の評価はSKD6
1系,SKD62系,SKD8系それぞれの従来鋼(SKD61系につ
いては従来鋼No.1)を基準鋼としてその切削距離を1と
し、これに対する比率で行った。但し従来型プリハード
ン鋼を想定したNo.2鋼については焼入焼戻し材でのみ評
価した。
【0060】・切削工具 :φ10mm超硬エンドミル
(6枚刃,(Ti・Al)Nコーティング) ・切削速度 :302m/min ・送り :0.1mm/刃 ・軸方向切込み:10mm ・径方向切込み:0.5mm, ・クーラント :ミスト冷却
【0061】(9)シャルピー試験 鋼材の幅方向から試験片を採取(T方向)し、JIS Z 224
2に従いシャルピー衝撃値を評価した。 (10)ヒートチェック試験 高周波加熱,水冷式のヒートチェック試験を用いて評価
した。具体的には表層部の710℃加熱⇔水冷を1000回繰
返した後、試料表面に発生するクラックの深さ,本数を
測定し、クラック平均長さで耐ヒートチェック性を評価
した。これらの結果が表3に示してある。
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】尚表3における介在物個数は視野面積3.5m
mあたりの個数を表しており、また介在物面積の数値
は視野面積3.5mmあたりの面積を表している。またア
スペクト比は平均値で示している。
【0065】更に被削性については上記基準鋼の200%
以上(指数で2以上)を、またシャルピー衝撃値,耐ヒ
ートチェック性については基準鋼の80%以上を目標レベ
ルとした。
【0066】尚、S,Al,Caを添加した材料で表3の製
造方法の欄にBとあるのは、溶湯の成分調整にあたり、
溶湯組成が請求項7を満たすようにS,Al,Caを添加し
て熱間工具鋼を製造した場合を表しており、またAは従
来の通常の方法、即ち低酸素の状態でCaを添加し([S]
/[O]>40)熱間工具鋼を製造した場合をそれぞれ表し
ている。
【0067】表3の結果に示されているように、本発明
に従う熱間工具鋼の場合、金型寿命に関係した特性であ
る靭性(シャルピー衝撃値),耐ヒートチェック性(ク
ラック平均長さ)を良好に保持しつつ被削性が大きく改
善されていることが分る。これらの効果は、本発明鋼に
おいて生成した介在物がCaO含有の酸化物系介在物を核
として含み、その周りを(Ca,Mn)Sが包み込んだ形態
の2重構造の且つ略球状の介在物であることによるもの
である。
【0068】因みに、図1(A)は発明鋼No.10につい
て鍛伸方向の断面を顕微鏡観察したときに認められた現
実の介在物を図化したものである。同図において10は
介在物を、12はCaO-AlOを主成分とし核として存
在する酸化物系介在物を、また14はその外側に晶出し
た(Ca,Mn)Sを主成分とする硫化物系介在物をそれぞ
れ表している。一方図1(B)は比較鋼No.22における
鍛伸方向の断面を顕微鏡観察したときに現れたMnS介在
物16を表している。
【0069】図1に示しているように本発明の熱間工具
鋼においては、Ca含有の硫化物系介在物14の中にCaO
含有の酸化物系介在物12を核として含んだ2重構造の
且つ略球状の介在物10が生成する。これに対して比較
鋼No.22の場合には鍛伸方向に伸長した形態でMnS介在物
16が現れている。
【0070】そして本発明鋼の場合、これら介在物の形
態の違いに基づいて金型として必要な特性を良好に保持
しつつ被削性が改善されたものと考えられる。尚この図
1は添付の参考写真(光学顕微鏡写真)をそのまま図化
して表したものである。
【0071】<実施例2> (1) 表5に示す化学組成の熱間工具鋼を用いて、上記
(ア)の通常工程で熱間鍛造金型を以下に示す条件で製造
し、介在物測定,被削性評価,金型寿命評価をそれぞれ
行った結果が表6及び表7に示してある。
【0072】
【表5】
【0073】(2)製造 量産規模で3.6tの上記材料を電気溶解炉で溶製し、335
×345mmの角材に鍛造後、870℃で焼なまし処理を実施し
た。 (3)金型荒加工 長さ1010mmに切断後、6面をフライスにより325×335×
1000mmに加工した。その後335×1000mmの面にエンドミ
ルで自動車用のクランクシャフト形状に荒彫りし、フラ
イス加工終了までに要したチップの交換回数で焼なまし
状態での被削性を評価した。
【0074】(4)焼入・焼戻し 熱処理メーカーで1030℃×4hで焼入れ後、580〜590℃×
8hの焼戻しを2回行い、硬さをHRC45に調整した。 (5)金型仕上加工 エンドミルでクランクシャフト形状に仕上加工し、仕上
加工に要したエンドミルの本数で焼入焼戻し状態での被
削性を評価した。
【0075】(6)ガス軟窒化処理 525℃×25hのガス軟窒化処理を実施した。 (7)鍛造 熱間プレスでクランクシャフトを鍛造し、金型に発生す
るヒートチェックや摩耗により鍛造不可になるまでのシ
ョット数で金型寿命を評価した。
【0076】
【表6】
【表7】
【0077】表7において明らかなように2重構造且つ
略球状の介在物の生成した本発明鋼を用いた熱間鍛造金
型の場合良好な被削性及び金型寿命を示した。
【0078】<実施例3> (1)実施例2と同じ化学組成の熱間工具鋼を用いて上記
(ウ)の直彫り工程に従ってダイカスト金型を実施例2と
同じ条件で製造し、被削性,金型寿命を調べた。結果が
表8に示してある。
【0079】(2)切断,焼入焼戻し 上記材料より110×60×170mmの角材を切出し、熱処理メ
ーカーで1030℃×1hの焼入れ、570〜580℃×2hの焼戻し
処理を2回行い、硬さをHRC52に調整した。
【0080】(3)金型荒加工〜仕上加工 フライスにより6面加工後、エンドミルで110×170mmの
面に携帯電話のケース形状を型彫りし、加工に要したエ
ンドミルの本数で焼入焼戻し状態(直彫り状態)での被削
性を評価した。 (4)鋳造 Mgのチクソモールド法により携帯電話のケースを鋳造
し、ヒートチェックや溶損による鋳造不可となるまでの
ショット数で金型寿命を評価した。
【0081】
【表8】
【0082】表8の結果に示しているように、従来鋼を
用いたダイカスト金型の場合、金型寿命が5.3万ショッ
トであるのに対し、本発明鋼を用いたダイカスト金型の
場合、金型寿命が7.2万ショットであって良好な金型寿
命を示した。更にまた本発明鋼の場合、エンドミル使用
本数は4本であり、従来鋼の8本に比べて少なく、金型
製造に際しての被削性も改善されていることが分る。
【0083】<実施例4> (1)表9に示す化学組成の熱間工具鋼を用いて、以下の
条件で上記(イ)の工程に従いプリハードン鋼を製造した
上で鍛造金型を製作し、特性評価を行った。結果が表1
0及び表11に示してある。
【0084】
【表9】
【0085】(2)製造 量産規模で3.6tの上記材料を電気溶解炉で溶製し、150
×350×1500mmの角材に鍛造した。更に鉄鋼メーカーの
熱処理炉で1030℃×5hの焼入れ、580〜600℃の焼戻しを
2回行い、硬さをHRC43に調整した。 (3)金型荒加工〜仕上加工 上記材料から150×165×360mmの素材を切出し、6面を
フライス加工後、165×360mmの面に自動車用ロッカーア
ーム形状を型彫りし、加工に要したエンドミルの本数で
焼入焼戻し状態(プリハードン状態)での被削性を評価
した。
【0086】(4)鍛造 熱間プレスでロッカーアームを鍛造し、金型に発生する
ヒートチェックや摩耗により鍛造不可となるまでのショ
ット数で金型寿命を評価した。
【0087】
【表10】
【表11】
【0088】表11の結果に示してあるように、従来鋼
-1,従来鋼-2の場合には金型寿命がそれぞれ5800ショッ
ト,1500ショットであるのに対し、本発明鋼の場合、金
型寿命が7800ショットと良好であり、更にまた本発明鋼
を用いた鍛造金型の場合、エンドミル使用本数が4本と
従来鋼-1の6本に比べて少なく、被削性も良好であっ
た。
【0089】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり本発明はその主旨を逸脱しない範囲
において種々変更を加えた態様で実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において得られた介在物の形態
を従来鋼において得られる介在物の形態と比較して図示
したものである。
【符号の説明】
10 介在物 12 酸化物系介在物 14 硫化物系介在物

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、 C :0.30超過〜0.60% Si:0.02〜2.00% Mn:0.1〜3.0% P :0.001〜0.050% S :0.005超過〜0.050% Cr:3.5超過〜6.5% Mo+1/2W:0.3〜5.0% V :0.05〜2.50% Al:0.0010〜0.0200% Ca:0.0005〜0.0100% O :0.0005〜0.0100% N :0.003〜0.040% 残部実質的にFeの組成を有し、且つCa含有の硫化物系介
    在物の中にCaO含有の酸化物系介在物を核として含んだ
    形態の介在物の個数が視野面積3.5mmあたり5.0個以上
    であることを特徴とする被削性に優れた熱間工具鋼。
  2. 【請求項2】重量%で、 C :0.30超過〜0.60% Si:0.02〜2.00% Mn:0.1〜3.0% P :0.001〜0.050% S :0.005超過〜0.050% Cr:3.5超過〜6.5% Mo+1/2W:0.3〜5.0% V :0.05〜2.50% Al:0.0010〜0.0200% Ca:0.0005〜0.0100% O :0.0005〜0.0100% N :0.003〜0.040% 残部実質的にFeの組成を有し、且つCa含有の硫化物系介
    在物の中にCaO含有の酸化物系介在物を核として含んだ
    形態の介在物の占有面積が視野面積3.5mmあたり0.5×
    10−3mm以上であることを特徴とする被削性に優れた
    熱間工具鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記酸
    化物系介在物のCaO含有量が重量%で8〜62%であり、前
    記硫化物系介在物のCa含有量が1.0%以上であることを
    特徴とする被削性に優れた熱間工具鋼。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、 Ni:≦2.0% Cu:≦1.0% Co:≦5.0% B :≦0.010% Nb:≦1.0% Ta:≦1.0% の何れか1種又は2種以上を更に含有していることを特
    徴とする被削性に優れた熱間工具鋼。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、以下の
    式の条件を満たす範囲内でSをSe,Teで置換したことを
    特徴とする被削性に優れた熱間工具鋼。 S+0.4Se+0.25Te:0.005超過〜0.050%
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、 Ti:≦0.030% Zr:≦0.030% の1種又は2種を更に含有していることを特徴とする被
    削性に優れた熱間工具鋼。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに規定する成分の
    合金を溶解して成分調整するにあたり、溶湯の組成が下
    記を満たすようにS,Al及びCaを添加することを特徴と
    する被削性に優れた熱間工具鋼の製造方法。 [S] /[O]:8〜40 [Ca]×[S]:1×10−5〜1×10−3 [Ca]/[S]:0.01〜20 [Al]:0.001〜0.020%
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