JP2003267872A - 注射用医薬製剤 - Google Patents
注射用医薬製剤Info
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- JP2003267872A JP2003267872A JP2002067354A JP2002067354A JP2003267872A JP 2003267872 A JP2003267872 A JP 2003267872A JP 2002067354 A JP2002067354 A JP 2002067354A JP 2002067354 A JP2002067354 A JP 2002067354A JP 2003267872 A JP2003267872 A JP 2003267872A
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- Japan
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- aqueous solution
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- ozagrel sodium
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 特段に添加剤を使用せず、医薬製剤の流通過
程や薬液の調整から使用までの過程において、薬効減弱
の等の品質面での問題が生じることなく、簡単に使用で
きる水溶液状態のオザグレルナトリウム製剤を提供する
こと。 【解決手段】 オザグレルナトリウムの水溶液を、シリ
コンコーティングされた容器、硬質プラスチック製容器
または脱アルカリ処理されたガラス製容器から選ばれる
容器に充填したことを特徴とする注射用医薬製剤。
程や薬液の調整から使用までの過程において、薬効減弱
の等の品質面での問題が生じることなく、簡単に使用で
きる水溶液状態のオザグレルナトリウム製剤を提供する
こと。 【解決手段】 オザグレルナトリウムの水溶液を、シリ
コンコーティングされた容器、硬質プラスチック製容器
または脱アルカリ処理されたガラス製容器から選ばれる
容器に充填したことを特徴とする注射用医薬製剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オザグレルナトリ
ウムの水溶液を安定な状態で含む注射用医薬製剤に関す
る。
ウムの水溶液を安定な状態で含む注射用医薬製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オザグレルナトリウム(化学名:ソディ
ウム(E)−3−[p−(1H−イミダゾール−1−イル
メチル)フェニル]−2−プロペノエート)はトロンボキ
サン合成酵素阻害剤であり、クモ膜下出血後の脳血管攣
縮およびこれに伴う脳虚血症状、並びに脳血栓症(急性
期)に伴う運動障害の改善に対して、適当量の水性希釈
液(電解質液または糖液)に溶解して静脈注射にて投与
されている。
ウム(E)−3−[p−(1H−イミダゾール−1−イル
メチル)フェニル]−2−プロペノエート)はトロンボキ
サン合成酵素阻害剤であり、クモ膜下出血後の脳血管攣
縮およびこれに伴う脳虚血症状、並びに脳血栓症(急性
期)に伴う運動障害の改善に対して、適当量の水性希釈
液(電解質液または糖液)に溶解して静脈注射にて投与
されている。
【0003】オザグレルナトリウムは水性(注射)用液
に溶解され投与されることから水溶液状の医薬製剤が望
まれているが、この水溶液をガラス製容器に保存すると
不溶性異物が発生することが知られている。そして、こ
の問題を解決するために、多価アルコールを添加するこ
とにより不溶性異物発生を防ぐ技術が開発されている
(特開2001−316265)。
に溶解され投与されることから水溶液状の医薬製剤が望
まれているが、この水溶液をガラス製容器に保存すると
不溶性異物が発生することが知られている。そして、こ
の問題を解決するために、多価アルコールを添加するこ
とにより不溶性異物発生を防ぐ技術が開発されている
(特開2001−316265)。
【0004】また、オザグレルナトリウムは、水溶液と
した場合、紫外光によりシス体に変化することが知られ
ている(J. Pharm. Sci. 81巻8号817〜822頁;1992年8
月発行)。このシス体は薬効を示さないため、シス体へ
の変化による薬効の減弱は、オザグレルナトリウムの投
与が必要な急性期の脳血管障害患者に致死的な状況を招
く危険性がある。そのため、オザグレルナトリウムを予
め溶解して水溶液として準備し、これを長時間光に暴露
される恐れのある状況で放置することはできるだけ避け
る必要がある。
した場合、紫外光によりシス体に変化することが知られ
ている(J. Pharm. Sci. 81巻8号817〜822頁;1992年8
月発行)。このシス体は薬効を示さないため、シス体へ
の変化による薬効の減弱は、オザグレルナトリウムの投
与が必要な急性期の脳血管障害患者に致死的な状況を招
く危険性がある。そのため、オザグレルナトリウムを予
め溶解して水溶液として準備し、これを長時間光に暴露
される恐れのある状況で放置することはできるだけ避け
る必要がある。
【0005】更に、予め褐色アンプルなどの遮光性の容
器にオザグレルナトリウムの水溶液を充填した製剤を、
使用時にシリンジで吸い取ったり、水性希釈用液に希釈
して使用することも考えられるが、シリンジへの移し替
え後の放置、薬剤の識別性の問題などから必ずしも好ま
しい方法とは言い難い。
器にオザグレルナトリウムの水溶液を充填した製剤を、
使用時にシリンジで吸い取ったり、水性希釈用液に希釈
して使用することも考えられるが、シリンジへの移し替
え後の放置、薬剤の識別性の問題などから必ずしも好ま
しい方法とは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、特段に添加剤
を使用せず、医薬製剤の流通過程や薬液の調整から使用
までの過程において、薬効減弱の等の品質面での問題が
生じることなく、簡単に使用できる水溶液状態のオザグ
レルナトリウム製剤が求められており、本発明はこのよ
うな製剤の提供をその課題とするものである。
を使用せず、医薬製剤の流通過程や薬液の調整から使用
までの過程において、薬効減弱の等の品質面での問題が
生じることなく、簡単に使用できる水溶液状態のオザグ
レルナトリウム製剤が求められており、本発明はこのよ
うな製剤の提供をその課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはオザグレル
ナトリウムを有効成分とする注射用水性医薬製剤の安定
化について鋭意検討を行った結果、オザグレルナトリウ
ム水溶液を特定の容器に充填することにより、添加剤を
使用することなく不溶性異物の発生を防止することがで
きることを見出した。また、この容器としてシリンジ容
器を使用することにより、薬物の投与に時間をかけるこ
とがなく、光による薬効の減弱を防止できることを見出
し、本発明を完成した。
ナトリウムを有効成分とする注射用水性医薬製剤の安定
化について鋭意検討を行った結果、オザグレルナトリウ
ム水溶液を特定の容器に充填することにより、添加剤を
使用することなく不溶性異物の発生を防止することがで
きることを見出した。また、この容器としてシリンジ容
器を使用することにより、薬物の投与に時間をかけるこ
とがなく、光による薬効の減弱を防止できることを見出
し、本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、オザグレルナトリウム
の水溶液を、シリコンコーティングされた容器、硬質プ
ラスチック製容器または脱アルカリ処理されたガラス製
容器に充填したことを特徴とする注射用医薬製剤を提供
するものである。
の水溶液を、シリコンコーティングされた容器、硬質プ
ラスチック製容器または脱アルカリ処理されたガラス製
容器に充填したことを特徴とする注射用医薬製剤を提供
するものである。
【0009】また本発明は、容器がシリンジ容器である
上記注射用医薬製剤を提供するものである。
上記注射用医薬製剤を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の注射用医薬製剤は、シリ
コンコーティングされた容器、硬質プラスチック製容器
または脱アルカリ処理されたガラス製容器から選ばれる
容器にオザグレルナトリウム水溶液を充填することによ
り調製される。
コンコーティングされた容器、硬質プラスチック製容器
または脱アルカリ処理されたガラス製容器から選ばれる
容器にオザグレルナトリウム水溶液を充填することによ
り調製される。
【0011】本発明の注射用医薬製剤に使用される容器
のうち、シリコンコーティングされた容器としては、例
えば、ガラス製や硬質プラスチック製等の容器にシリコ
ン系コーティング剤をコーティングしたものが挙げられ
る。
のうち、シリコンコーティングされた容器としては、例
えば、ガラス製や硬質プラスチック製等の容器にシリコ
ン系コーティング剤をコーティングしたものが挙げられ
る。
【0012】このコーティングに用いるシリコン系コー
ティング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイ
ル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロ
ジェンシリコーンオイル等を用いることができるが、ジ
メチルシリコーンオイルを用いることが好ましい。
ティング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイ
ル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロ
ジェンシリコーンオイル等を用いることができるが、ジ
メチルシリコーンオイルを用いることが好ましい。
【0013】容器のコーティングは、通常の方法で行う
ことができるが、例えば加熱蒸着方法、プラズマ強化化
学蒸着方法、プラズマパルス化学蒸着方法等を用いて行
うことができ、加熱蒸着方法で行うことが好ましい。こ
のコーティング皮膜の厚さは100μm以下であり、好
ましくは50μm以下である。更に好ましくは20〜1
μmである。
ことができるが、例えば加熱蒸着方法、プラズマ強化化
学蒸着方法、プラズマパルス化学蒸着方法等を用いて行
うことができ、加熱蒸着方法で行うことが好ましい。こ
のコーティング皮膜の厚さは100μm以下であり、好
ましくは50μm以下である。更に好ましくは20〜1
μmである。
【0014】また、本発明の注射用医薬製剤に使用され
る硬質プラスチック製の容器は、容器が射出成型で製造
され、また、予め薬剤を充填しておくものであることか
ら、透明性、耐熱性(熱変形温度100度以上)、非結
晶性等の性質を有するプラスチックで製造された容器で
あることが好ましい。このような性質のプラスチックと
しては、例えば、環状ポリオレフィン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリメチルメタアクリル酸、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン
等が挙げられる。特に、多環式環状オレフィン系化合物
単量体、単環式環状オレフィン系化合物単量体、架橋単
環式炭化水素形化合物単量体、ノルボルネン形単量体、
リン酸エステルを含むプロピレン系単量体の1種又は2
種以上を重合体成分とした樹脂、又は各1種の単量体を
重合体成分とした樹脂同士を2種以上混合した樹脂がよ
り好ましい。
る硬質プラスチック製の容器は、容器が射出成型で製造
され、また、予め薬剤を充填しておくものであることか
ら、透明性、耐熱性(熱変形温度100度以上)、非結
晶性等の性質を有するプラスチックで製造された容器で
あることが好ましい。このような性質のプラスチックと
しては、例えば、環状ポリオレフィン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリメチルメタアクリル酸、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン
等が挙げられる。特に、多環式環状オレフィン系化合物
単量体、単環式環状オレフィン系化合物単量体、架橋単
環式炭化水素形化合物単量体、ノルボルネン形単量体、
リン酸エステルを含むプロピレン系単量体の1種又は2
種以上を重合体成分とした樹脂、又は各1種の単量体を
重合体成分とした樹脂同士を2種以上混合した樹脂がよ
り好ましい。
【0015】更に、本発明の注射用医薬製剤に使用され
る脱アルカリ処理されたガラス容器は、通常のガラス容
器を脱アルカリ処理したものである。この脱アルカリ処
理は、ガラス製容器の表面のアルカリ成分を選択的に洗
浄、除去することにより行われ、例えば250〜800
℃程度の高温状態でガラス表面に亜硫酸ガス、硫酸アン
モニウム等の水溶性イオウ酸化物を接触させて、表面の
アルカリ成分を微細な硫酸塩とし、その後洗浄する方法
や、イオン処理したガラスを80〜100℃の温水に2
〜10時間浸漬処理する方法等により行うことができ
る。このうち、イオウ酸化物を用いる方法が特に好まし
い。
る脱アルカリ処理されたガラス容器は、通常のガラス容
器を脱アルカリ処理したものである。この脱アルカリ処
理は、ガラス製容器の表面のアルカリ成分を選択的に洗
浄、除去することにより行われ、例えば250〜800
℃程度の高温状態でガラス表面に亜硫酸ガス、硫酸アン
モニウム等の水溶性イオウ酸化物を接触させて、表面の
アルカリ成分を微細な硫酸塩とし、その後洗浄する方法
や、イオン処理したガラスを80〜100℃の温水に2
〜10時間浸漬処理する方法等により行うことができ
る。このうち、イオウ酸化物を用いる方法が特に好まし
い。
【0016】本発明の注射用医薬製剤における容器の形
態は特に限定無く、バイアル、アンプル、シリンジ等の
注射用医薬製剤の容器として使用しうる形態であれば使
用できるが、薬液のシス体への変化、作業の繁雑性、薬
剤表示の識別性等の問題からシリンジ容器が好ましい。
態は特に限定無く、バイアル、アンプル、シリンジ等の
注射用医薬製剤の容器として使用しうる形態であれば使
用できるが、薬液のシス体への変化、作業の繁雑性、薬
剤表示の識別性等の問題からシリンジ容器が好ましい。
【0017】一方、本発明の注射用医薬製剤において、
水溶液の状態で充填されるオザグレルナトリウムは、ト
ロンボキサン合成酵素阻害剤であり、トロンボキサン合
成酵素阻害作用から治療効果が期待される疾患に対して
広く使用可能な化合物である。
水溶液の状態で充填されるオザグレルナトリウムは、ト
ロンボキサン合成酵素阻害剤であり、トロンボキサン合
成酵素阻害作用から治療効果が期待される疾患に対して
広く使用可能な化合物である。
【0018】本発明の注射用医薬製剤において用いられ
る、オザグレルナトリウム水溶液の濃度は特に限定はな
いが、0.01〜20W/V%が好ましく、0.1〜10
W/V%がより好ましく、1〜8W/V%が更に好まし
い。
る、オザグレルナトリウム水溶液の濃度は特に限定はな
いが、0.01〜20W/V%が好ましく、0.1〜10
W/V%がより好ましく、1〜8W/V%が更に好まし
い。
【0019】このオザグレルナトリウムの水溶液には、
必要に応じて、注射用の医薬製剤に使用可能な添加剤
を、特に限定なく使用することができる。具体的には、
塩酸、もしくは水酸化ナトリウムのような各種pH調整
剤、多価アルコールのような等張化剤等を添加すること
もできる。
必要に応じて、注射用の医薬製剤に使用可能な添加剤
を、特に限定なく使用することができる。具体的には、
塩酸、もしくは水酸化ナトリウムのような各種pH調整
剤、多価アルコールのような等張化剤等を添加すること
もできる。
【0020】以上のようにして得られた本発明の注射用
医薬製剤は、更に遮光処理することが好ましい。この遮
光処理としては、容器自体を着色または遮光コーティン
グする方法や、最終的な製剤において遮光包装を施す方
法等が挙げられる。
医薬製剤は、更に遮光処理することが好ましい。この遮
光処理としては、容器自体を着色または遮光コーティン
グする方法や、最終的な製剤において遮光包装を施す方
法等が挙げられる。
【0021】このうち、容器自体の着色は、容器素材に
酸化チタン、酸化鉄等を配合して着色する等の方法が挙
げられ、その着色に用いる色は、褐色等が好ましい。
酸化チタン、酸化鉄等を配合して着色する等の方法が挙
げられ、その着色に用いる色は、褐色等が好ましい。
【0022】また、遮光コーティングは、例えば、着色
剤や紫外線吸収剤などを配合した塗料若しくは樹脂を用
いて容器本体を塗装する等の方法で行うことができる。
剤や紫外線吸収剤などを配合した塗料若しくは樹脂を用
いて容器本体を塗装する等の方法で行うことができる。
【0023】更に遮光包装は、例えば遮光シュリンク包
装、ロンドレーション包装時の遮光紙での覆い、遮光ブ
リスター包装等で行うことができる。
装、ロンドレーション包装時の遮光紙での覆い、遮光ブ
リスター包装等で行うことができる。
【0024】
【作用】本発明の注射用医薬製剤は、オザグレルナトリ
ウム水溶液を充填する容器として、シリコンコーティン
グされた容器、硬質プラスチック製容器または脱アルカ
リ処理されたガラス製容器を使用したので、特別の添加
剤を使用しなくても長期保存または保管中の温度上昇に
よる不溶性異物が発生することはない。また、容器をシ
リンジ形態の容器とした場合は、開封後すぐに患者に投
与できるので、光によりオザグレルナトリウムがシス体
へ変化し、薬効が減弱することがなく、特に遮光処理を
行なった場合はより安定性が高まる。
ウム水溶液を充填する容器として、シリコンコーティン
グされた容器、硬質プラスチック製容器または脱アルカ
リ処理されたガラス製容器を使用したので、特別の添加
剤を使用しなくても長期保存または保管中の温度上昇に
よる不溶性異物が発生することはない。また、容器をシ
リンジ形態の容器とした場合は、開封後すぐに患者に投
与できるので、光によりオザグレルナトリウムがシス体
へ変化し、薬効が減弱することがなく、特に遮光処理を
行なった場合はより安定性が高まる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および試験例を挙げ本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等により何
ら制約されるものではない。
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等により何
ら制約されるものではない。
【0026】実 施 例 1
オザグレルナトリウム40mgを適量の注射用水に溶解
し、1N塩酸でpH8.0に調整し、全量を1mLの注
射用液とした。これをジメチルシリコーンオイルでシリ
コンコーティングしたガラス製シリンジに充填してガス
ケットゴムにより密封し、オザグレルナトリウム注射用
医薬製剤を得た。
し、1N塩酸でpH8.0に調整し、全量を1mLの注
射用液とした。これをジメチルシリコーンオイルでシリ
コンコーティングしたガラス製シリンジに充填してガス
ケットゴムにより密封し、オザグレルナトリウム注射用
医薬製剤を得た。
【0027】試 験 例 1
実施例1の注射用医薬製剤を60℃の恒温室に3週間保
存し、その後目視で不溶性異物を確認したところ、実施
例1製剤20本について1本も不溶性異物の発生を認め
なかった。
存し、その後目視で不溶性異物を確認したところ、実施
例1製剤20本について1本も不溶性異物の発生を認め
なかった。
【0028】試 験 例 2
実施例1の注射用医薬製剤を60℃の恒温室に3週間保
存し、シス体の含量をHPLC法で測定したところ、検
出限界以下であった(n=20、検出限界0.01%以
下)。
存し、シス体の含量をHPLC法で測定したところ、検
出限界以下であった(n=20、検出限界0.01%以
下)。
【0029】実 施 例 2
実施例1の注射用医薬製剤に遮光シュリンク包装を施し
た。
た。
【0030】試 験 例 3
実施例1及び実施例2の製剤に60万lux・hrの光
を照射し、その後のシス体の含量試験例2と同様の方法
でを測定した。この結果、実施例1の製剤では0.48
%のシス体が認められたが、実施例2の製剤では0.0
3%であった。
を照射し、その後のシス体の含量試験例2と同様の方法
でを測定した。この結果、実施例1の製剤では0.48
%のシス体が認められたが、実施例2の製剤では0.0
3%であった。
【0031】実 施 例 4
環状ポリオレフィン製のプラスチックシリンジに実施例
1と同様に調整したオザグレルナトリウムの水溶液を充
填した。このものは、実施例1と同様の熱安定性、光安
定性を示した。
1と同様に調整したオザグレルナトリウムの水溶液を充
填した。このものは、実施例1と同様の熱安定性、光安
定性を示した。
【0032】実 施 例 5
オザグレルナトリウム10mgを注射用水に溶解し、1
mLの注射用液とした。これを、シリコンコーティング
ガラス製アンプル(塩谷硝子株式会社製)、アルカリ処
理ガラス製アンプル(塩谷硝子株式会社製)に充填し
た。
mLの注射用液とした。これを、シリコンコーティング
ガラス製アンプル(塩谷硝子株式会社製)、アルカリ処
理ガラス製アンプル(塩谷硝子株式会社製)に充填し
た。
【0033】比 較 例 1
実施例5と同様にして調整したオザグレルナトリウムの
注射用水を普通ガラスアンプルに充填した。
注射用水を普通ガラスアンプルに充填した。
【0034】試 験 例 4
実施例5で得られたアンプル及び比較例1のアンプルを
それぞれ60℃の恒温室に1週間保存した後の不溶性異
物の発生を目視で確認した。異物が認められたアンプル
本数/試験アンプル本数×100(%)とした結果は表
1の通りであった。
それぞれ60℃の恒温室に1週間保存した後の不溶性異
物の発生を目視で確認した。異物が認められたアンプル
本数/試験アンプル本数×100(%)とした結果は表
1の通りであった。
【0035】
【表1】
【0036】上記した各試験例の結果から、本発明の製
剤は、異物の発生が無く、薬効の減弱もほとんどない、
流通において安定であり、医療現場での使用性に優れた
製剤であることが示された。
剤は、異物の発生が無く、薬効の減弱もほとんどない、
流通において安定であり、医療現場での使用性に優れた
製剤であることが示された。
【0037】
【本発明の効果】本発明の注射用医薬製剤は、オザグレ
ルナトリウム水溶液の問題であった不溶性異物の発生が
無く、また薬剤流通保存時や、薬剤投与時において薬効
の減弱が防止できる、安定なものである。
ルナトリウム水溶液の問題であった不溶性異物の発生が
無く、また薬剤流通保存時や、薬剤投与時において薬効
の減弱が防止できる、安定なものである。
【0038】従って、医療上有用なオザグレルナトリウ
ム製剤として、有利に使用できるものである。 以 上
ム製剤として、有利に使用できるものである。 以 上
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フロントページの続き
(72)発明者 武山 敬祐
愛知県一宮市下沼町3丁目26−5
(72)発明者 岩崎 直子
神奈川県横浜市戸塚区上矢部町39−2−
411
Fターム(参考) 4C076 AA12 BB13 CC11 FF63 GG45
4C086 AA01 BC38 MA01 MA04 MA17
MA66 NA03 ZA54 ZC20
Claims (6)
- 【請求項1】 オザグレルナトリウムの水溶液を、シリ
コンコーティングされた容器、硬質プラスチック製容器
または脱アルカリ処理されたガラス製容器から選ばれる
容器に充填したことを特徴とする注射用医薬製剤。 - 【請求項2】 容器がシリンジ容器である請求項1記載
の注射用医薬製剤。 - 【請求項3】 シリコンコーティングされた容器が、ガ
ラス製もしくは硬質プラスチック製のシリンジである請
求項1記載の注射用医薬製剤。 - 【請求項4】 オザグレルナトリウムの水溶液が、オザ
グレルナトリウムを0.01〜20W/V%で含有する
水溶液である請求項1ないし請求項3の何れかの項記載
の注射用医薬製剤。 - 【請求項5】 容器自体または容器の包装に遮光処理が
施してある請求項1ないし請求項4の何れかの項記載の
注射用医薬製剤。 - 【請求項6】 オザグレルナトリウムの水溶液をシリン
ジに予め充填することを特徴とする安定な注射用医薬製
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002067354A JP2003267872A (ja) | 2002-03-12 | 2002-03-12 | 注射用医薬製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002067354A JP2003267872A (ja) | 2002-03-12 | 2002-03-12 | 注射用医薬製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003267872A true JP2003267872A (ja) | 2003-09-25 |
Family
ID=29198771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002067354A Pending JP2003267872A (ja) | 2002-03-12 | 2002-03-12 | 注射用医薬製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003267872A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154415A (ja) * | 2003-10-31 | 2005-06-16 | Ono Pharmaceut Co Ltd | オザグレルナトリウム含有水溶液を充填してなる注射用容器 |
JP2009155315A (ja) * | 2007-12-26 | 2009-07-16 | Fujiyakuhin Co Ltd | 注射剤 |
JP2016026570A (ja) * | 2012-03-19 | 2016-02-18 | 株式会社ポーラファルマ | 抗真菌医薬組成物が充填された樹脂容器 |
CN113069420A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-07-06 | 海南卓华制药有限公司 | 一种注射用奥扎格雷钠及其制备方法 |
-
2002
- 2002-03-12 JP JP2002067354A patent/JP2003267872A/ja active Pending
Cited By (5)
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