JP2003267024A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003267024A
JP2003267024A JP2002070289A JP2002070289A JP2003267024A JP 2003267024 A JP2003267024 A JP 2003267024A JP 2002070289 A JP2002070289 A JP 2002070289A JP 2002070289 A JP2002070289 A JP 2002070289A JP 2003267024 A JP2003267024 A JP 2003267024A
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cooler
vehicle
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temperature
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JP2002070289A
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Atsuo Inoue
敦雄 井上
Masato Tsuboi
政人 坪井
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Sanden Corp
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Sanden Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内湿度を直接検知し、フィードバック制
御することで、車室内湿度の目標値への制御精度を高め
るよう制御するに際し、目標湿度設定変更時の不快な吹
き出し湿度上昇を抑え、車室内の湿度をより一層適切に
制御できるようにした車両用空調装置を提供する。 【解決手段】 車室内空気湿度の目標値が一定の範囲以
上に設定変更されたとき、冷却器温度目標値演算手段
は、設定変更後の車室内空気湿度の目標値またはそれに
対応する値を参照して、冷却器出口空気温度または冷却
器温度の限界値を算出し、少なくとも予め定めた条件が
成立するまで、その算出値に基づいて制御することを特
徴とする車両用空調装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関し、とくに車室内の湿度をオーバーシュートを抑制し
てより適切に制御できるようにした車両用空調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な車両用空調装置において
は、通風ダクト内に冷却器としての冷媒の蒸発器が設け
られており、この蒸発器を、圧縮機を備えた冷媒回路に
接続してクーラーサイクルが構成され、蒸発器の下流側
に、エンジン冷却水等を利用した加熱器としてのヒータ
が設けられている。
【0003】このような車両用空調装置において除湿空
調制御を行う場合には、クーラーの蒸発器温度制御は、
蒸発器が着霜しない下限温度で動作させ、温度調節上必
要な温度は、ダクト内の蒸発器下流に設置される加熱器
の能力制御によって実施していた。また、省動力を必要
とする場合には、蒸発器温度を、車室内温度制御上必要
な要求ダクト吹き出し温度の相関値に制御していた。し
かし、このような制御においては、除湿時には蒸発器を
着霜しない限界まで冷却するため、車室内を必要以上に
除湿してしまい、圧縮機の動力を必要以上に消費するこ
とがあるという問題があった。また、省動力制御の場合
には、外気温度が車室内温度以下でとくに外気湿度が高
いとき、乗員からの水分蒸発により窓ガラスが曇ること
があるという問題があった。
【0004】そこで先に本出願人により、必要以上の除
湿を防止して省動力化をはかるとともに、そのときの条
件に応じて最適な除湿を行い、窓ガラスの曇りを適切に
防止できるようにした車両用空調装置が提案されている
(特開平11−115447号公報)。すなわち、窓ガ
ラスを曇らせない程度の除湿(運転時の安全確保)と、
圧縮機消費動力の低減(燃費向上)との両方を達成する
ために、蒸発器の温度を従来のように着霜しない限界ま
で下げるのではなく、外気温度などを参考にしながら圧
縮機の容量制御を実施して、蒸発器出口空気温度を高め
に制御するようにしている。
【0005】しかし、この先に提案した制御において
は、狙いの車室内湿度を得るために、必要な蒸発器温度
を推定し調節するようにしていたが、直接車室内湿度を
検知してはいないので、高い制御精度が得られにくいと
いう問題が残されていた。
【0006】そこで先に本出願人によりもう一つの提案
が行われている(特開2001−113939号公
報)。この提案による制御は、上記特開平11−115
447号公報による提案に、さらに温熱快適性を考慮し
た制御であり、従来の温度制御・調節の他に、車室内相
対湿度または車室内湿度、露点温度を推定、検知、演算
等を行って、車室内湿度をたとえば50〜80%となる
ように、圧縮機の容量制御を実施し、蒸発器出口空気温
度、除湿能力を制御するようにしている。
【0007】しかしながら、この制御においても、とく
に、乗員が少人数の場合等、車室内蒸気発生量が少ない
場合、または、外気の絶対湿度が低い場合は、除湿の必
要が無いにもかかわらず、無駄な冷房能力を発生し消費
動力が大きくなるおそれがあるという問題が残されてい
た。
【0008】そこでさらに、未だ出願未公開の段階にあ
るが、先に本出願人によりもう一つの提案が行われてい
る(特願2002−41785号)。この提案では、上
記特開平11−115447号公報および特開2001
−113939号公報による提案の制御における問題点
に鑑み、車室内湿度を直接検知し、フィードバック制御
することで、車室内湿度の目標値への制御精度を高める
ことが可能な車両用空調装置が提供されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特願2002−4
1785号で提案された制御では、車室内湿度を検知
し、検知湿度が目標湿度となるように、冷却器の出口空
気温度(冷却能力)を調節することで、除湿量を制御す
るようにしているが、この制御には、次のような問題が
残されていることがわかった。
【0010】すなわち、一般に、吹き出し口の湿度変化
に対する、車室内湿度の応答は、前席上部が速く(つま
り、乗員の顔や腕などの皮膚露出部分が位置する部位が
速く)、ダッシュボード上の湿度センサの取り付け部位
では応答が遅い。そのため、上記特願2002−417
85号に係る制御では、湿度目標値が変更(たとえば、
上昇)された場合、応答の遅い湿度センサにより検知さ
れる湿度が、変更された目標湿度となるように、冷却器
の出口空気温度を制御するようにしていたので、変更さ
れた湿度目標値によっては、冷却器出口空気温度がオー
バーシュートする場合があった。
【0011】冷却器出口空気温度がオーバーシュートす
ると、その吹き出し温度における絶対湿度もオーバーシ
ュートし、たとえば過渡的に上昇してしまう。湿度を検
知するセンサは一般的に応答が遅いのに対し、乗員の、
特に顔や腕などの皮膚露出部分は湿度の変化を速く感じ
る。したがって、乗員は、過渡的にオーバーシュート
(上昇)する高い絶対湿度を感じることになり、不快感
をもつおそれがある。
【0012】そこで本発明の課題は、このような問題点
に着目し、車室内湿度を直接検知し、フィードバック制
御することで、車室内湿度の目標値への制御精度を高め
るよう制御するに際し、目標湿度設定変更(とくに、上
昇)時の不快な吹き出し湿度上昇を抑え、車室内の湿度
をより一層適切に制御できるようにした車両用空調装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の車両用空調装置は、車室内への通風ダクト
内に設けられ通風ダクトを通過する空気を冷却および除
湿する冷却器と、冷却器の冷却および除湿能力を調節す
る冷却器能力調節手段と、冷却器出口空気温度または冷
却器温度の目標値および限界値を算出する冷却器温度目
標値演算手段と、車室内に設けられ車室内の空気湿度を
検出する車室内空気湿度認識手段と、車室内空気湿度の
目標値を設定する車室内空気湿度設定手段とを有し、車
室内空気湿度の目標値が一定の範囲以上に設定変更され
たとき、前記冷却器温度目標値演算手段は、設定変更後
の車室内空気湿度の目標値またはそれに対応する値を参
照して、冷却器出口空気温度または冷却器温度の限界値
を算出し、少なくとも予め定めた条件が成立するまで、
その算出値に基づいて制御することを特徴とするものか
らなる。
【0014】この車両用空調装置においては、上記冷却
器温度目標値演算手段は、たとえば、設定変更後の車室
内空気湿度の目標値に対応する露点温度を参照して前記
限界値を算出するものからなる。さらに、送風機の送風
量またはそれに相関のある値を認識する送風量認識手段
を備え、前記冷却器温度目標値演算手段が、前記露点温
度と送風量認識手段により認識された送風量認識値を参
照して前記限界値を算出する構成とすることもできる。
【0015】そして、上記予め定めた条件が成立した後
には、前記限界値に基づく制御を解除することが好まし
い。
【0016】上記予め定めた条件は、一定時間の経過に
より成立するものとすることができる。あるいは、上記
予め定めた条件は、車室内湿度と目標湿度との差が所定
値以内になることにより成立するものとすることができ
る。あるいは、上記予め定めた条件は、冷却器またはそ
の出口空気温度と前記限界値との差が所定値以内になる
ことにより成立するものとすることができる。あるい
は、上記予め定めた条件は、現在の車室内湿度と一定時
間前の車室内湿度との差が所定値以内になることにより
成立するものとすることができる。さらには、上記予め
定めた条件は、現在の冷却器またはその出口空気温度と
一定時間前の冷却器またはその出口空気温度との差が所
定値以内になることにより成立するものとすることがで
きる。
【0017】このように構成された本発明に係る車両用
空調装置においては、基本的には、車室内空気湿度認識
手段により車室内空気湿度を直接検知し、検知した値を
用いてフィードバック制御することにより、目標湿度へ
の制御精度を高める構成を採ることができるが、車室内
空気湿度の目標値が一定の範囲以上に大きく設定変更さ
れたときには、冷却器温度目標値演算手段は、設定変更
後の車室内空気湿度の目標値またはそれに対応する値を
参照して、車室内空気湿度のオーバーシュートを抑制で
きるような、冷却器出口空気温度または冷却器温度の限
界値を算出し、少なくとも予め定めた条件が成立するま
で、その算出限界値に基づいて制御するようにする。し
たがって、予め定めた条件が成立するまでは、確実に車
室内空気湿度のオーバーシュートの発生が抑制され、乗
員が過渡的に高い絶対湿度を感じることが回避される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の車両用空調装置
の望ましい実施の形態を、図面を参照して説明する。図
1は、本発明の一実施態様に係る車両用空調装置の機器
系統図を示している。図1において、1は、車両用空調
装置の機械的な構成部分全体を示しており、通風ダクト
2の入口側には、内気導入口3側からの空気吸入量と外
気導入口4側からの空気吸入量との割合を制御する内外
気切替ダンパ5が設けられている。吸入された空気は、
モータ6により駆動される送風機7によってダクト2内
を吸引、圧送される。
【0019】送風機7の下流側には、冷却器としての蒸
発器8が設けられており、その下流側には加熱器として
の温水ヒータ9が設けられている。温水ヒータ9には、
エンジンからのエンジン冷却水10が循環され、それに
よって加熱されるようになっている。この蒸発器8の能
力制御により、送風空気の除湿制御も行われる。
【0020】蒸発器8には、冷媒回路11内を循環され
る冷媒が供給される。冷媒は、容量を可変制御できる可
変容量式圧縮機(コンプレッサ)12で圧縮され、凝縮
器13で凝縮された後、受液器14、膨張弁15を介し
て蒸発器8に送られ、蒸発器8から圧縮機12に吸入さ
れる。圧縮機12の運転は、本実施例では、クラッチコ
ントローラ16の制御を介して、空調運転時には、常に
圧縮機12が稼動するようになっている。圧縮機12の
容量は容量制御信号に基づいて行われる。
【0021】温水ヒータ9の直下流側には、エアミック
スダンパ17が設けられており、エアミックスダンパア
クチュエータ18によって作動されるエアミックスダン
パ17の開度調整により、ヒータ9を通過する空気の量
とバイパスする空気の量との割合を制御できるようにな
っている。
【0022】温調された空気は、各吹き出し口19、2
0、21(たとえば、DEF、VENT、FOOT吹出
口)を介して車室内に吹き出される。各吹き出し口1
9、20、21には、それぞれダンパ22、23、24
が設けられている。
【0023】上記送風機7のモータ6の電圧(回転数)
を制御する送風機電圧コントローラ25、エアミックス
ダンパアクチュエータ18、圧縮機12の容量可変機構
は、メインコントローラ26からの信号に基づいて制御
されるようになっている。メインコントローラ26に
は、車室内温度や目標温熱感などを設定できる温熱感設
定器27からの設定信号が入力され、車室内温度センサ
28、車室内空気湿度認識手段としての車室内湿度セン
サ29、日射センサ30、外気温度センサ31からの検
知信号、および、冷却器温度センサまたは冷却器出口空
気温度センサ32からの検知信号がそれぞれ入力され
る。
【0024】本実施態様では、メインコントローラ26
で図2、図3(第1実施例)、図4(第2実施例)に示
すような制御が行われる。
【0025】図2は、車室内湿度制御のための基本構成
を示している。すなわち、車室内湿度目標値RTに対
し、車室内湿度フィードバック制御演算が行われる。こ
の車室内湿度フィードバック制御演算が、本発明特有の
制御演算とされる。この演算においては、冷却器出口空
気温度目標値TVが演算され、検知冷却器出口空気温度
Teがフィードバックされて、検知温度Teが目標値T
Vとなるように冷却器出口空気温度のフィードバック制
御演算が行われる。この演算結果に基づいて、コンプレ
ッサ(圧縮機)容量制御信号Psが出力され、その信号
に基づいてコンプレッサが制御される。たとえば、この
制御においてコンプレッサの吸入圧力が制御対象とさ
れ、その制御によって冷凍回路の能力、とくに冷却器の
能力が目標とする能力に制御され、冷却器出口空気温度
Teが目標値TVとなるように制御される。そして、こ
の冷却器出口空気温度の制御を介して、本発明における
制御対象としての車室内湿度RHがフィードバック制御
される。
【0026】このような車室内湿度の基本制御構成を前
提に、本発明では、たとえば図3に示すように制御され
る(第1実施例)。温熱感設定器27による目標温熱感
Tp、外気温度センサ31によって検知された外気温度
AMBおよび日射センサ30によって検知された日射量
RADの信号および車内平均湿度予想値RHS、送風機
電圧BLVの信号から、温熱感設定値に対応した車室内
温度の目標値が演算により次式によって推測される。 Tset=f(Tp,RAD,AMD,BLV,RHS
r)
【0027】ここで車内平均湿度予想値RHSrは、車
室内湿度センサ29の湿度検出値RHSに基づいて決め
られるが、RHSrを求める演算式は吹出口により異な
る。 RHSr=f* (RHS、BLV) たとえば、VENT時には、 RHSr=f1 (RHS、BLV) バイレベル時(B/L時)には、 RHSr=f2 (RHS,BLV) FOOT時には、 RHSr=f3 (RHS,BLV) とされる。
【0028】上記車室内温度目標値Tsetと、車室内
温度センサ28により検出された車内温度Tin、日射
量RAD、外気温度AMBの信号から、目標吹き出し温
度Tocが次のように演算される。 Toc=kp1(Tset−Tin)+f(AMB,R
AD,Tset) ここでkp1は係数である。
【0029】上記目標吹き出し温度演算結果を用いて、
送風機電圧BLVが次式によって演算される。 BLV=f(Toc) この演算結果に基づいて送風機電圧コントローラ25が
制御される。
【0030】また、エアミックスダンパ17の開度AM
Dは、次式によって演算される。 AMD=f(Toc,TW,Te) によって演算される。ここで、Teは蒸発器(冷却器)
出口空気温度センサ32によって検知される蒸発器出口
空気温度の信号であり、TWはヒータ9(加熱器)の入
口温水温度(たとえば、固定値として与えられてい
る。)である。エアミックスダンパ開度演算結果に基づ
いてエアミックスダンパアクチュエータ18が制御され
る。
【0031】この第1実施例では、変更設定された車内
湿度目標値は、まず、快適性を考慮した車内湿度目標値
に対応する露点温度RTIIとして演算され、RTII
は、所定の固定値として与えられる空気湿度量RH(相
対湿度値)として計算される。
【0032】この快適性を考慮した車内湿度目標値に対
応する露点温度RTIIを考慮しつつ、実際の車内湿度
を制御するために、冷却器出口空気温度の目標値TVが
演算される。本実施例では、この演算制御において、車
内湿度目標値設定がある一定の範囲以上に変更されたと
きには、一定時間、上記露点温度を上限値(限界値)と
し、冷却器出口空気温度が過度にオーバーシュートしな
いようにして、それによって車室内湿度が過渡的にオー
バーシュートしないようにしている。一定時間経過後
に、つまり、オーバーシュートのおそれが実質的になく
なる条件が成立したときには、上記上限値の制限を解除
し、前述した基本的なフィードバック制御を行う。
【0033】たとえば、図3に示すように、冷却器出口
空気温度目標値TVは、車室内湿度目標値がa以上高く
設定変更された後一定時間は、 TV=TVII として、上限値を越えないように抑えた目標値とする。
a以上高く設定変更され無い場合および一定時間経過後
は、通常の演算制御を行い、 TV=TVIII とする。ここで、TVIIは、 TVII=f(RTII,Tset) で演算され、上述の変更後の目標湿度に対応する露点温
度を考慮した上限値である。すなわち、湿度に関して快
適性を考慮した冷却器出口空気温度目標値である。ま
た、TVIIIは、 TVIII=f(RTII,Tset)+P+In P=kp4(RTII−RHSr)・・・比例項 In=In-1 +kp4・kp3(RTII−RHSr)
・・・積分項 で演算され、通常の室温維持を考慮した冷却器出口空気
温度目標値とされる。ここで、In-1 はIn の前回値で
あり、kp4、ki3は係数である。
【0034】上記のように算出された冷却器出口空気温
度目標値TVに基づいて、採用された冷却器出口空気温
度目標値TVと冷却器(蒸発器)出口空気温度Teの差
が小さくなるように圧縮機容量制御信号Psが算出さ
れ、それに基づいて圧縮機に内蔵されている圧縮機容量
コントローラにて圧縮機容量が調節される。 Ps=P+In P=kp2(TV−Te) In =In +kp2・ki(TV−Te) ここで、kp2、kiは係数である。
【0035】このように圧縮機容量が調節されることで
蒸発器(冷却器)の能力が調節され、ひいては車室内空
気湿度の除湿量が調節される。
【0036】なお、上記実施例では、一定時間経過後
に、冷却器出口空気温度目標値の上限値制限を解除する
ようにしたが、この他にも、制限解除のための、予め定
めた条件の成立としては、たとえば下記のような条件判
定が挙げられる。 ・|車室内湿度−目標湿度|<bが成立したとき。 ・|冷却器出口空気温度−露点温度から演算される冷却
器出口空気温度目標値上限|<cが成立したとき。 ・|現在車室内湿度−t秒前車室内湿度|<dが成立し
たとき。 ・|現在冷却器出口空気温度−t秒前現在冷却器出口空
気温度|<eが成立したとき。
【0037】図4は、本発明の第2実施例に係る制御を
示しており、とくに防曇(中でも、フロントウィンドウ
の防曇)を考慮した制御を示している。この第2実施例
では前記第1実施例に比べ、ドライスイッチ(DRY
SW)の情報(オン/オフ情報)を考慮した制御が行わ
れる。
【0038】すなわち、ドライスイッチがオフとされた
場合、防曇を考慮した車内湿度目標値に対応する露点温
度RTIは、外気温度(AMB)を考慮して、 RTI=f(AMB) で算出される。ドライスイッチがオンの場合には、RT
Iは固定値(下限値)とされる。
【0039】そして、冷却器出口空気温度目標値TV
は、ドライスイッチがオンからオフに切り替え後一定時
間は、 TV=TVI として、防曇を考慮した冷却器出口空気温度目標値、つ
まり、下限値を下回らないような目標値として演算され
る。ドライスイッチがオンのまま、あるいは、一定時間
経過後は、通常の演算制御を行い、 TV=TVIV とする。ここで、TVIは、 TVI=f(RTI,BLV) で演算され、上述のドライスイッチ切り替え後の目標湿
度に対応する露点温度を考慮した下限値である。すなわ
ち、湿度に関して防曇を考慮した冷却器出口空気温度目
標値であり、かつ、湿度のオーバーシュート防止を考慮
した冷却器出口空気温度目標値である。また、TVIV
は、 TVIV=f(RTI,BLV)+P+In P=kp4(RTI−RHSw)・・・比例項 In=In-1 +kp4・kp3(RTII−RHSw)
・・・積分項 で演算され、通常の防曇を考慮した冷却器出口空気温度
目標値とされる。ここで、RHSwは、 RHSw=f* (RHS,BLV) で演算されたフロントウィンドウ近傍の湿度予想値であ
る。
【0040】このような制御により、車室内湿度のオー
バーシュートを防止して、とくにフロントウィンドウの
防曇を達成することもできる。
【0041】この第2実施例における制御にあっても、
上記の一定時間経過後に制限を解除する方法の他に、制
限解除のための、予め定めた条件の成立としては、たと
えば下記のような条件判定が挙げられる。 ・|車室内湿度−目標湿度|<fが成立したとき。 ・|冷却器出口空気温度−露点温度とブロワ電圧から演
算される冷却器出口空気温度目標値|<gが成立したと
き。 ・|現在車室内湿度−t秒前車室内湿度|<hが成立し
たとき。 ・|現在冷却器出口空気温度−t秒前現在冷却器出口空
気温度|<iが成立したとき。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両用空
調装置によれば、車室内湿度の目標値が一定の範囲以上
に設定変更されたとき、湿度制御のための冷却器出口空
気温度が、所定の条件が成立するまで、大きく変わりす
ぎないようにして、湿度制御にオーバーシュートが発生
するのを抑制できるようにしたので、湿度オーバーシュ
ートに伴う乗員への不快感付与を防止でき、快適な空調
制御を確保できる。また、湿度オーバーシュートの防止
により、フロントウィンドウの防曇も達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る車両用空調装置の概
略構成図である。
【図2】図1の車両用空調装置における基本的な湿度制
御の一例を示すブロック図である。
【図3】図2の制御において本発明に係る制御を組み入
れた第1実施例にかかる制御の一例を示すブロック図で
ある。
【図4】図2の制御において本発明に係る制御を組み入
れた第2実施例にかかる制御の一例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 空調装置 2 通風ダクト 5 内外気切替ダンパ 6 モータ 7 送風機 8 冷却器としての蒸発器 9 加熱器としての温水ヒータ 10 エンジン冷却水 11 冷媒回路 12 可変容量式圧縮機 13 凝縮器 14 受液器 15 膨張弁 16 クラッチコントローラ 17 エアミックスダンパ 18 エアミックスダンパアクチュエータ 19、20、21 吹き出し口 22、23、24 ダンパ 25 送風機電圧コントローラ 26 メインコントローラ 27 温熱感設定器 28 車室内温度センサ 29 車室内空気湿度認識手段としての車室内湿度セン
サ 30 日射センサ 31 外気温度センサ 32 冷却器出口空気温度センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3L011 AN01 AP02 3L060 AA07 CC04 CC07 CC09 DD02 EE02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内への通風ダクト内に設けられ通風
    ダクトを通過する空気を冷却および除湿する冷却器と、
    冷却器の冷却および除湿能力を調節する冷却器能力調節
    手段と、冷却器出口空気温度または冷却器温度の目標値
    および限界値を算出する冷却器温度目標値演算手段と、
    車室内に設けられ車室内の空気湿度を検出する車室内空
    気湿度認識手段と、車室内空気湿度の目標値を設定する
    車室内空気湿度設定手段とを有し、車室内空気湿度の目
    標値が一定の範囲以上に設定変更されたとき、前記冷却
    器温度目標値演算手段は、設定変更後の車室内空気湿度
    の目標値またはそれに対応する値を参照して、冷却器出
    口空気温度または冷却器温度の限界値を算出し、少なく
    とも予め定めた条件が成立するまで、その算出値に基づ
    いて制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却器温度目標値演算手段が、設定
    変更後の車室内空気湿度の目標値に対応する露点温度を
    参照して前記限界値を算出する、請求項1の車両用空調
    装置。
  3. 【請求項3】 さらに、送風機の送風量またはそれに相
    関のある値を認識する送風量認識手段を備え、前記冷却
    器温度目標値演算手段が、前記露点温度と送風量認識手
    段により認識された送風量認識値を参照して前記限界値
    を算出する、請求項2の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 前記予め定めた条件が成立した後に、前
    記限界値に基づく制御を解除する、請求項1ないし3の
    いずれかに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 前記予め定めた条件が、一定時間の経過
    により成立する、請求項1ないし4のいずれかに記載の
    車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記予め定めた条件が、車室内湿度と目
    標湿度との差が所定値以内になることにより成立する、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記予め定めた条件が、冷却器またはそ
    の出口空気温度と前記限界値との差が所定値以内になる
    ことにより成立する、請求項1ないし4のいずれかに記
    載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記予め定めた条件が、現在の車室内湿
    度と一定時間前の車室内湿度との差が所定値以内になる
    ことにより成立する、請求項1ないし4のいずれかに記
    載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記予め定めた条件が、現在の冷却器ま
    たはその出口空気温度と一定時間前の冷却器またはその
    出口空気温度との差が所定値以内になることにより成立
    する、請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用空調
    装置。
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